JP5155989B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
前記プラスチックパッケージの半導体装置を組み立てる際には、前記半導体チップを型枠内に設置し、高温にして軟化させた前記モールド材料を、前記型枠内に流し込んだ後に冷却して固化させる。
しかしながら、モールド材料の吸湿及び乾燥によるモールド材料自身の体積変動が抑制された新たなモールド材料は未だ報告されていない。
前記保護膜の材料としては、ポリイミドやPBO(ポリベンゾオキサゾール)などが広く用いられている。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、モールド材料の吸湿や乾燥の結果生じる半導体素子及び半導体ICの特性変動及び特性バラツキを抑制する半導体装置及びその製造方法を提供することである。
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、上記課題を解決するための本発明の請求項1による半導体装置は、半導体素子と、該半導体素子を保護する保護膜と、
少なくとも前記半導体素子及び前記保護膜を封止するモールド材料とを有する半導体装置であって、
前記モールド材料が、吸湿により膨張し、乾燥により収縮する材料からなり、前記保護膜が、前記モールド材料の吸湿及び乾燥による前記半導体素子へのストレスを相殺するポリアミド樹脂からなり、
前記保護膜が、前記半導体素子に電気的に接続された電極PADと共に前記半導体素子の上面及び側面を覆うように形成され、
前記保護膜の膜厚が、1〜20μmであり、
前記保護膜が、下記構造式(1)であらわされる構造を構成単位とし、下記構造式(1)の繰り返し数nがポリアミド樹脂を構成する全構成単位数の総数の80〜100%の範囲内であることを特徴とする半導体装置。
ただし、構造式(1)中、Xは炭素数が6〜15の3価の有機基であり、Yは、炭素数が6〜35の4価又は2価の有機基であり、Wは炭素数が6〜15の2価の有機基であり、lは0又は1以上の整数であり、同時に(n+l)は2〜150の整数であり、R1は炭素以外の元素を含んでもよい、(メタ)アクリロイルオキシメチル基を少なくとも1つ有する炭素が5〜20の脂肪族である。
また、本発明の請求項4による半導体装置は、請求項3に記載の半導体装置において、前記化合物半導体が、GaAs、InSb、InAs、及びAlxGa1−xAsySb1−y(ただし、x=0〜1、y=0〜1)の少なくともいずれかを含むことを特徴とする。
また、本発明の請求項6による半導体装置は、請求項1に記載の半導体装置において、前記半導体素子が、ホール素子、磁気抵抗効果素子、受光素子、及び発光素子の少なくともいずれかを有することを特徴とする。
また、本発明の請求項7による半導体装置は、請求項1に記載の半導体装置において、前記半導体素子が、シリコンICを有することを特徴とする。
リードフレームと前記半導体素子上の電極とを結線する結線工程と、
前記半導体基板、前記半導体素子、及び保護膜の全部と前記リードフレームの一部とを、吸湿により膨張し、乾燥により収縮するモールド材料で樹脂封止する封止工程とを含む半導体装置の製造方法であって、
前記保護膜及び前記モールド材料が、吸湿及び乾燥による前記半導体素子へのストレスを相殺する材料からなり、
前記保護膜の膜厚が、1〜20μmであり、
前記保護膜が、下記構造式(1)であらわされる構造を構成単位とし、下記構造式(1)の繰り返し数nがポリアミド樹脂を構成する全構成単位数の総数の80〜100%の範囲内であることを特徴とする。
(ただし、構造式(1)中、Xは炭素数が6〜15の3価の有機基であり、Yは、炭素数が6〜35の4価又は2価の有機基であり、Wは炭素数が6〜15の2価の有機基であり、lは0又は1以上の整数であり、同時に(n+l)は2〜150の整数であり、R1は炭素以外の元素を含んでもよい(メタ)アクリロイルオキシメチル基を少なくとも1つ有する炭素が5〜20の脂肪族である。
<構成>
図1は、本発明に係る半導体装置の一実施形態における構成を示す断面模式図である。図2は、本発明に係る半導体装置の一実施形態における構成を示す平面模式図である。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置1は、リードフレーム106と、該リードフレーム106上に載置された半導体チップ108とが、リードフレーム106の先端部(図示せず)を露出させるようにしてモールド材料103によって封止されてなる。
半導体チップ108は、保護膜101と、金属ワイヤー102と、半導体素子104と、半導体基板105と、電極PAD107とを有してなる。半導体基板105上には、半導体素子104が略直方体形状で形成されている。電極PAD107は、その一端107aを半導体素子104に接触させることにより電気的に導通させて、半導体素子104の上面及び側面に沿って設置されている。保護膜101は、電極PAD107の他端107bを露出させて、電極PAD107の一部と半導体素子104の上面及び側面を被覆している。
半導体基板105としては、GaAs基板、Si基板、Sapphire基板、SiC基板等の半導体基板が挙げられる。また、半導体基板105の面方位は(111)、又は(100)、又は前記面方位から7度以内の傾斜を有するものであればよい。
半導体素子104は、半導体素子及び半導体ICの少なくともいずれかを有する電子部品である。
なお、本実施形態における半導体素子104は、図2に示すように、十字型の形状を呈したホール素子である。そして、この半導体素子104は、形状が半導体素子104に相似の保護膜101によって完全に覆われている。
半導体素子104は、Si(シリコン)など、単一の元素を材料とする半導体を用いてもよいが、複数の元素を材料とする化合物半導体を用いることが好ましい。
ここで、これら化合物半導体が用いられた場合の半導体素子104の膜厚d1(図1参照)は、10μm以下であることが好ましく、0.2μm以上4μm以下がより好ましく、0.4μm以上1.5μm以下であることが特に好ましい。
また、化合物半導体には、Si、Sn、Zn、及びPbの少なくともいずれかがドープされていることが好ましい。
電極PAD107は、一端107aが半導体素子104の電極(図示せず)に電気的に導通されて、半導体素子104の上面及び側面に沿って設置される。なお、電極PAD107の他端107bは、保護膜101から露出され、金属ワイヤー102の一端102aが電気的に導通されている。金属ワイヤー102の他端102bは、リードフレーム106に電気的に導通されている。
保護膜101は、半導体素子104の上面及び側面を電極PAD107と共に覆うように形成されている。すなわち、半導体素子104は、半導体基板105から露出した上面及び側面を、保護膜101及び電極PAD107の一端を含む一部によって覆われている。
保護膜101の材料は、吸湿状態及び乾燥状態にさらされたときに膨張又は収縮するモールド材料103の応力を相殺する材料に特定される。すなわち、保護膜101の材料は、モールド材料103が、吸湿状態及び乾燥状態にさらされたときに膨張する材料であるか、もしくは収縮する材料であるか、並びにそのときに半導体素子104に対する応力に基づいて、同様の状態においてモールド材料103の応力を相殺する材料に特定される。
保護膜101の材料として用いられるポリアミド樹脂は、下記構造式(1)であらわされる構造を構成単位とし、下記構造式(1)の繰り返し数nがポリアミド樹脂を構成する全構成単位数の総数の80〜100%の範囲内であるポリアミド樹脂が好ましく、下記構造式(1)であらわされる構造のみを構成単位とするポリアミド樹脂が特に好ましい。ポリアミド樹脂が下記構造式(1)であらわされる構造のみを構成単位とすることにより、モールド材料103の応力を相殺する挙動が均一となり、半導体素子の特性変動及び特性バラツキをより低減できる。
また、焼結後の保護膜101の膜厚d2(図1参照)は、1〜20μmが好ましく、2〜14μmがより好ましく、7.5μmが特に好ましい。
[モールド材料]
モールド材料103は、リードフレーム106と、リードフレーム106上に載置され、金属ワイヤー102によって半導体素子104とリードフレーム106とを電気的に導通した半導体チップ108とを封止する部材である。モールド材料としては、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。
次に、本実施形態における半導体装置の製造方法について図面を参照して以下に説明する。
図3(a)〜図3(e)及び図4(a)〜図4(c)は、本発明に係る半導体装置の一実施形態における製造方法を示す断面模式図である。
本実施形態における半導体装置の製造方法は、保護膜形成工程と、結線工程と、封止工程とを少なくとも含み、前記保護膜形成工程の前に行う工程として、半導体チップ形成工程を含む。また、保護膜形成工程と結線工程との間には、切断工程が行われる。
半導体チップ形成工程は、半導体素子形成工程と、電極PAD形成工程とを含む。
半導体素子形成工程は、半導体基板105上に半導体素子104を形成する工程である(図3(a)参照)。
半導体素子104を半導体基板105上に形成する方法としては、半導体基板105の表面に、化合物半導体薄膜を構成する元素のビームを照射して多数の化合物半導体薄膜を成長させる分子線エピタキシー(MBE)法が挙げられる。半導体基板105上に多数の化合物半導体薄膜が形成された後は、洗浄工程、リソグラフィー工程、エッチング工程、及びデポジション工程を繰り返すことによって、半導体基板105上に半導体素子104が形成される。
電極PAD形成工程は、半導体素子104と一端107aとを接触させて電気的に導通させた電極PAD107を半導体素子104の上面及び側面に沿うように設置する工程である(図3(b)参照)。電極PAD107を半導体素子104上及び半導体基板105上に形成する方法としては、電極PAD107の材料をAu、Pt、Ti、Ge、Niとしたスパッタリング法や蒸着法が挙げられる。
保護膜形成工程は、半導体基板上に形成された半導体素子の上面及び側面を、前記半導体素子に電気的に接続された電極PADと共に覆うように保護膜を形成する工程である(図3(c)参照)。すなわち、本工程は、前述の半導体チップ形成工程において、半導体基板105上に形成された半導体素子104及び電極PAD107を、電極PAD107の他端107bを露出させるように、保護膜101で被覆する工程である。具体的には、まず、保護膜101を形成する材料の塗布液を、半導体素子104上、半導体基板105上、及び電極PAD107上にスピンコート法で塗布する(図3(c)参照)。そして、保護膜101に対して露光処理及び現像処理を行って、半導体素子104の活性層の上部と側面を電極PAD107と共に覆うように保護膜101を形成する(図3(d)参照)。
ここで、焼結固化後の保護膜101の膜厚d2(図1参照)は、1μm〜20μm以下が好ましく、2μm以上14μm以下がより好ましく、7.5μmが特に好ましい。
切断工程は、半導体基板105上に多数形成した半導体素子104をダイシング装置(図示せず)により切断して、個々の半導体チップ108に分割する工程である(図3(e)参照)。
[結線工程]
結線工程は、リードフレーム106と電極PAD107の他端107bとを結線する工程であり、公知のボンディング方法でリードフレーム106と電極PAD107の他端107bとが結線処理される。金属ワイヤー102の主成分としては、例えば、AuやAlが挙げられる。
[封止工程]
封止工程は、結線工程後の半導体チップ108をモールド材料103で樹脂封止する工程である。すなわち、保護膜101、半導体素子104、半導体基板105、電極PAD107の周囲とリードフレーム106の一部とをモールド材料103で樹脂封止する工程である。
(実施例1)
本実施例では、下記手順により半導体装置1を作製した。
[半導体チップ形成工程]
まず、半導体素子形成工程として、膜形成装置としての分子線エピタキシー装置(VG社製V100+MBE)内に、半導体基板105として、GaAs基板を導入し、600℃〜700℃程度の温度でサーマルアニーリングを実施することにより、GaAs基板105の表面の酸化膜を除去して、GaAs単結晶表面を露出させた。
次に、このGaAs基板105の表面から酸化膜層を除去した後に基板温度を下げ、ついで化合物半導体薄膜を構成する元素のビームを照射して化合物半導体の薄膜積層構造としてGaAs/AlxGa1−xAsySb1−y/InAs/AlxGa1−xAsySb1−yを合計膜厚で約1μm成長させた。
次いで、電極PAD形成工程として、このホール素子104の十字形の各頂点部付近にAu/Ti構造をした電極PAD107を取り付けたホール素子104をGaAs基板105上に多数形成した(図3(b)参照)。
次に、保護膜101の材料として、下記の処方で保護膜形成用塗布液(ポリアミド樹脂塗布液)を調製した。
・下記構造式(3)に示すポリアミド・・・・・70wt%
・溶媒:N−メチルピロリドン・・・・・30wt%
ついで、半導体基板105上に多数形成したホール素子104をダイシング装置(図示せず)により切断して、個々の半導体チップ108に分割した(図3(e)参照)。
[結線工程]
ついで、この半導体チップ108をリードフレーム106上に固定積層し(図4(a)参照)、半導体チップ108上の電極PAD107とリードフレーム105を金属ワイヤー102により公知のボンディング方法で電気的に接続した(図4(b)参照)。この時、金属ワイヤー102の主成分はAu又はAlとした。
次いで、半導体チップ108とリードフレーム106が一体固定されたものを金型内に導入し、更にプラスチックパッケージの原料となるモールド材料103をこの金型内に流し込んで、ホール素子104、半導体基板105、リードフレーム106、電極PAD107、及び金属ワイヤー102を覆うようにしてモールド材料103で封止した(図4(c)参照)。この時、モールド材料103はエポキシ系樹脂(CV4180,Panasonic電工社製)を用いた。
次いで、モールド材料103を固化安定化させるためのモールドキュアを約175℃の温度にて2時間実施した。
以上の手順により、半導体素子104としてホール素子を有する半導体装置1が得られた。
実施例1において保護膜形成用塗布液をポリイミドとした以外は実施例1と同様にして、半導体装置1を作製した。なお、保護膜形成用塗布液は、下記の処方で調製した。
・下記構造式(4)に示すポリイミド・・・・・70wt%
・溶媒:N−メチルピロリドン・・・・・30wt%
実施例1において保護膜形成用塗布液をポリベンゾオキサゾール(PBO)とした以外は実施例1と同様にして、半導体装置1を作製した。なお、保護膜形成用塗布液は、下記の処方で調製した。
・下記構造式(5)に示すポリベンゾオキサゾール(PBO)・・・・・70wt%
・溶媒:γ−ブチルラクトン・・・・・30wt%
ホール素子の重要な電気特性の内、磁場が印加されていない条件下において僅かな出力電圧信号が出る、いわゆる不平衡電圧と称されるものが有る。この不平衡電圧の発現メカニズムは未だ完全には解明されておらず、様々な要因によって発生すると言われているが、この不平衡電圧発生原因の主たるものとして、モールド材料からの力学的ストレス、ホール素子活性層表面付近の界面準位、ホール素子活性層中の結晶欠陥などが挙げられる。
そこで、実施例1、比較例1及び比較例2で作製した半導体装置について、乾燥条件下及び吸湿条件下と連続的にさらす試験を実施して、これらの試験前後での不平衡電圧の変動、特に不平衡電圧の変動量のバラツキを評価した。
吸湿乾燥試験は、実施例1、比較例1及び比較例2で作製した半導体装置に対して、まず125℃のオーブン内にて24時間放置し、次いで85℃85%の湿度環境下に146時間放置し、最後に260℃のオーブン内に10秒間だけの投入を3回行った。これら一連の試験の前後における不平衡電圧の変動の素子間バラツキをまとめたものを表1に示す。
ここで、本発明に用いられるポリアミド膜による外的な力学的ストレスの緩和メカニズムを調査するため、GaAs基板上全面に膜厚9.5μmのポリアミド膜を塗布形成したウエハ(実施例2)と、GaAs基板上全面にポリイミド膜を塗布形成したウエハ(比較例3)とを作製し、前記と同様の吸湿乾燥試験を実施し、吸湿や乾燥の各工程毎にそれぞれのウエハの反り量を随時測定し、それぞれのウエハへの残留応力の変化傾向を評価した。この時、それぞれのウエハへの残留応力評価は、光学反射からそれぞれのウエハの反り量を測定する反り測定機(FSM8800、FSM社製)を用いて測定・算出を行った。その結果を表2に示す。
ゆえに、ポリイミド膜を形成したホール素子をモールド材料にてプラスチックパッケージで組み立てた半導体装置(上記比較例1の半導体装置に相当)においては、ポリイミド膜形成に起因する残留応力に、モールド材料の吸湿及び乾燥による力学ストレスが単純に加算されるだけであるため、結局はモールド材料の吸湿・乾燥による力学的ストレスを緩和する作用を十分には発揮しないことがわかる。
図5は、本実施例において、半導体装置を吸湿状態にさらしたときのモールド材料及び保護膜、各層中における力学的ストレスの方向を示す断面模式図である。また、図6は、本実施例において、半導体装置を乾燥状態にさらしたときのモールド材料及び保護膜、各層中における力学的ストレスの方向を示す断面模式図である。
具体的には、図6に示すように、モールド材料103の乾燥による体積収縮の向き(図6中の矢印110)と、ポリアミド膜101の膨張の向き(図6中の矢印111)とに起因する両者のストレスが互いに相殺し、結果としてホール素子104へと加わるストレスを効果的に抑制できていることがわかる。
図7は、本実施例において、半導体素子の活性層部分に印加されるストレスの種類及びその大きさと、モールド材料の厚みD(図1参照)、及び保護膜の厚みd2(図1参照)との相関関係を示したグラフである。なお、図7において、矢印121は、保護膜101が半導体素子104に与えるストレスの大きさと向きのイメージ線を示し、矢印122は、モールド材料103が半導体素子104に与えるストレスの大きさと向きのイメージ線を示し、矢印123は、矢印121と矢印122との間の力学的ストレスの相殺によって、半導体素子104に実際に印加されるであろう力学的ストレスの大きさと、向きとを表したイメージ線を示す。
以下、本発明に係る半導体装置の他の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図9〜図13は、それぞれ、本発明に係る半導体装置の他の実施の形態を示す模式図である。
本発明に係る半導体装置は、図9〜図13のそれぞれに挙げるような構成とされてもよい。なお、以下の説明では、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。また、図11〜図13では、保護膜101の形成領域をハッチングで示している。図9〜図13に示すような形状の保護膜101は、前述の保護膜形成工程における露光処理及び現像処理を適宜調整して形成される。
また、図10に示す半導体装置1は、半導体素子104の側面が保護膜で覆われていない構成が上記実施形態と異なる(図9参照)。すなわち、この実施形態では、半導体素子104の上部の一部が保護膜101で覆われていることを示している。
また、図12に示す半導体装置1は、円形の形状を有する保護膜101で半導体素子104が完全に覆われている構成が上記実施形態と異なる。ここで、保護膜101の形状は、完全な円形に限定するものではなく、半導体素子104を完全に覆っていれば楕円形でもよい。
また、図13に示す半導体装置1は、半導体素子104を含む半導体基板105のうち、電極PAD107の他端107を含む一部を除くほぼ全ての半導体素子104の上面及び側面並びに半導体基板105の上面が保護膜101によって覆われている構成が上記実施形態と異なる。
101 保護膜
102 金属ワイヤー
103 モールド材料
104 半導体素子
105 半導体基板
106 リードフレーム
107 電極PAD
108 半導体チップ
Claims (9)
- 半導体素子と、該半導体素子を保護する保護膜と、少なくとも前記半導体素子及び前記保護膜を封止するモールド材料とを有する半導体装置であって、
前記モールド材料が、吸湿により膨張し、乾燥により収縮する材料からなり、前記保護膜が、前記モールド材料の吸湿及び乾燥による前記半導体素子へのストレスを相殺するポリアミド樹脂からなり、
前記保護膜が、前記半導体素子に電気的に接続された電極PADと共に前記半導体素子の上面及び側面を覆うように形成され、
前記保護膜の膜厚が、1〜20μmであり、
前記保護膜が、下記構造式(1)であらわされる構造を構成単位とし、下記構造式(1)の繰り返し数nがポリアミド樹脂を構成する全構成単位数の総数の80〜100%の範囲内であることを特徴とする半導体装置。
ただし、構造式(1)中、Xは炭素数が6〜15の3価の有機基であり、Yは、炭素数が6〜35の4価又は2価の有機基であり、Wは炭素数が6〜15の2価の有機基であり、lは0又は1以上の整数であり、同時に(n+l)は2〜150の整数であり、R1は炭素以外の元素を含んでもよい、(メタ)アクリロイルオキシメチル基を少なくとも1つ有する炭素が5〜20の脂肪族である。
- 前記保護膜は、構造式(1)中のW、X、及びYが、それぞれ独立に芳香族基、脂環式基、脂肪族基、シロキサン基及びそれらの複合構造の基からなる群より選択される基であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記半導体素子がシリコン及び化合物半導体の少なくともいずれかを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記化合物半導体が、GaAs、InSb、InAs、及びAl x Ga 1−x As y Sb 1−y (ただし、x=0〜1、y=0〜1)の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
- 前記化合物半導体に、Si、Sn、Zn、及びPbの少なくともいずれかがドープされていることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置。
- 前記半導体素子が、ホール素子、磁気抵抗効果素子、受光素子、及び発光素子の少なくともいずれかを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記半導体素子が、シリコンICを有するハイブリッドICであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 半導体基板上に形成された半導体素子の上面及び側面を、前記半導体素子に電気的に接続された電極PADと共に覆うように保護膜を形成する保護膜形成工程と、
リードフレームと前記半導体素子上の電極とを結線する結線工程と、
前記半導体基板、前記半導体素子、及び保護膜の全部と前記リードフレームの一部とを、吸湿により膨張し、乾燥により収縮するモールド材料で樹脂封止する封止工程とを含む半導体装置の製造方法であって、
前記保護膜及び前記モールド材料が、吸湿及び乾燥による前記半導体素子へのストレスを相殺する材料からなり、
前記保護膜の膜厚が、1〜20μmであり、
前記保護膜が、下記構造式(1)であらわされる構造を構成単位とし、下記構造式(1)の繰り返し数nがポリアミド樹脂を構成する全構成単位数の総数の80〜100%の範囲内であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(ただし、構造式(1)中、Xは炭素数が6〜15の3価の有機基であり、Yは、炭素数が6〜35の4価又は2価の有機基であり、Wは炭素数が6〜15の2価の有機基であり、lは0又は1以上の整数であり、同時に(n+l)は2〜150の整数であり、R1は炭素以外の元素を含んでもよい(メタ)アクリロイルオキシメチル基を少なくとも1つ有する炭素が5〜20の脂肪族である。
- 前記保護膜形成工程における前記保護膜を焼結形成する際の温度が、170℃以上かつ220℃以下であることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
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