JP5154915B2 - 主鎖環構造を有するアルカリ可溶性樹脂及びその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、主鎖環構造を有するアルカリ可溶性樹脂及びその用途に関する。より詳しくは、主鎖環構造を有し、カラー液晶表示等に用いるカラーフィルターの製造に好適に用いることができるアルカリ可溶性樹脂及びその用途に関する。
アルカリ現像型のレジストを用いたフォトリソグラフィ技術は、種々の工業分野で利用されている技術で、特に、ディスプレイ用の部材や電子機器の回路基板等、電子情報分野の部材の形成においては不可欠な技術である。この技術により形成される重要な部材の1つにカラーフィルターが挙げられる。カラーフィルターは、カラー液晶表示装置やカラー撮像管素子に不可欠な部材であり、色を分離するための微細な着色樹脂層を有する。カラーフィルターの製造方法としてはいろいろな方法が提唱されているが、現在の主流は、アルカリ可溶性樹脂を必須成分として含むアルカリ現像型のレジスト(感光性樹脂組成物)を使用する方法である。近年は、製版特性の向上や硬化後の信頼性の向上のために、アルカリ可溶性基だけでなくラジカル重合性の不飽和基も導入し、感光性を付与したアルカリ可溶性樹脂が用いられるようになってきている。
このようなアルカリ可溶性樹脂を必須成分とする感光性樹脂組成物は、ディスプレイ用の部材やその他の電子機器の回路基板等を製造するために用いられるものであり、いわゆるIT技術の発展にともなって、その重要性が益々増している有用な工業材料である。これによって形成される重要な部材の一つにカラーフィルターが挙げられる。カラーフィルターは、カラー液晶表示装置やカラー撮像管素子に不可欠な部材であり、色を分離するための微細な着色樹脂層を有する。特に近年では、大型の液晶表示装置の需要が増大し、そのような装置に用いることができるカラーフィルターの需要が益々増大している。
カラーフィルターの製造方法としてはいろいろな方法が提唱されているが、現在の主流は、アクリル系の感光性樹脂組成物を使用する方法であり、微細加工における製版特性を左右する成分としてアルカリ可溶性樹脂を必須成分として含む。近年は、製版特性の向上や硬化後の信頼性の向上などのために、アルカリ可溶性基だけでなくラジカル重合性の不飽和基も導入し、感光性を付与したアルカリ可溶性樹脂が用いられるようになってきている。
また、液晶テレビの急速な普及と低価格化により、カラーフィルターをはじめとする各部材に対する低コスト化要求は、年々厳しくなっている。ところが、カラーフィルター用の感光性樹脂組成物及びそれに用いられる樹脂は、カラーフィルターの仕様や生産ライン毎に最適化するため、少量多品種にならざるを得ない。そこで、少量多品種とコストとのバランスを取るために、樹脂を一度に大量生産して冷却設備の無い倉庫で長期保存することが望ましく、高温で保存安定性に優れた樹脂が求められている。
一方、主鎖に環構造を有する重合体は耐熱性や機械物性に優れることが知られており、エンジニアリングプラスチックや光学フィルムなど、様々な用途・分野で利用されている。カラーフィルター用途においては、主鎖に環構造を導入できる単量体と酸基含有単量体とを含む単量体成分を共重合した後、エポキシ基含有単量体を付加して、主鎖に環構造を有し且つ側鎖にラジカル重合性不飽和基を有する感光性のアルカリ可溶性樹脂とし、これを用いて耐熱性や強度を向上する技術が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。しかしながら、これらの樹脂は、高温・長期での保存安定性が不充分であることが判明した。
特開2003−201316号公報 特開2004−300204号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、主鎖環構造を有し且つ側鎖にラジカル重合性の不飽和基を有する、保存安定性に優れた、カラーフィルター用に好適に用いることができるアルカリ可溶性樹脂を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、主鎖に環構造を有する側鎖二重結合含有重合体を多塩基酸無水物で変性して得られるアルカリ可溶性樹脂を用いると、主鎖環構造がもたらす耐熱性や機械物性等の特徴を損なうことなく、高温・長期の保存安定性が向上し、上記課題を見事解決できることを見出し、本発明に想到したものである。
すなわち、本発明は、側鎖二重結合含有重合体を多塩基酸無水物変性して得られるアルカリ可溶性樹脂であって、上記アルカリ可溶性樹脂は、主鎖環構造を有するアルカリ可溶性樹脂である。
以下に本発明を詳述する。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、主鎖に環構造を有する側鎖二重結合含有重合体が多塩基酸無水物変性された重合体である。
側鎖二重結合含有重合体とは、二重結合を有する側鎖が重合体の主鎖に追加された構造を有する重合体である。主鎖とは、単量体成分を重合反応させることによって形成される重合体の最も長い鎖を意味するものであり、二重結合を有する単量体を重合体に結合させて側鎖を導入するもとになる部分である。また、側鎖とは、主鎖から枝分かれしている鎖の部分を意味するものであり、側鎖を形成する化合物は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
上記側鎖二重結合含有重合体における多塩基酸無水物変性とは、側鎖が有する水酸基に多塩基酸無水物が有する酸無水物基(−CO−O−CO−)を付加反応させて重合体を変性することである。付加反応によって、側鎖の水酸基がエステル結合を介してカルボキシル基に変換されることになる。また、本発明のアルカリ可溶性樹脂のもとになる側鎖二重結合含有重合体としては、例えば、同じ側鎖部分に水酸基及び二重結合を有する側鎖部分を有する重合体を用いるか、又は、水酸基及び二重結合を別々の側鎖に有する重合体を用いることができる。
上記アルカリ可溶性樹脂が、主鎖に環構造を有する酸基含有重合体にエポキシ基含有単量体を付加反応させることによって水酸基を有する側鎖二重結合部位を導入し、更に水酸基に多塩基酸無水物を付加して得られるものであることは、本発明の好適な実施形態の1つである。
このような製法で得られる重合体は、側鎖の先端部分にカルボキシル基と二重結合とが存在することによって、少ない露光量で硬化し且つアルカリ可溶性に優れるため、シャープなエッジのパターンが得られる、現像残渣が低減される、等の優れた製版特性が発揮されることにもなる。
なお、本明細書おいて、二重結合を有する側鎖部分を導入する前の重合体を原料重合体と表記する。また、二重結合を有する側鎖部分を導入した後であって、多塩基酸無水物変性する前の重合体を、変性前の側鎖二重結合含有重合体と表記し、多塩基酸無水物変性後の重合体を変性後の側鎖二重結合含有重合体と表記する。
上記酸基含有重合体にエポキシ基含有単量体を付加反応させることによって水酸基を有する側鎖二重結合部位を導入するとは、すなわち、原料重合体が有する酸基にエポキシ基含有単量体のエポキシ基を付加反応させることによって、水酸基を有する側鎖二重結合部位を重合体に追加する工程(以下、付加反応工程という。)を行うことである。
また、水酸基に多塩基酸無水物を付加するとは、側鎖が有する水酸基に多塩基酸無水物が有する酸無水物基を付加反応させることによって、水酸基をエステル結合を介してカルボキシル基に変換する工程(以下、変性工程という。)を行うことである。
上記アルカリ可溶性樹脂は、付加反応工程と変性工程とをこの順に行って得られるものであることが好ましい。
以下において、まず、原料重合体について説明する。
上記原料重合体は、エポキシ基含有単量体を付加させるための酸基を有し、且つ主鎖に環構造を含む重合体である。
酸基を導入する方法としては、例えば、酸基を有する単量体を他の共重合可能な単量体とともに公知の方法で重合する、酸基を有さない重合体に酸基を有する化合物を付加する、酸無水物基を有する重合体の酸無水物基を開環する、等が挙げられる。また、主鎖の環構造は重合反応時に形成されてもよく、また重合反応後に閉環反応をおこなって形成されてもよい。重合反応時に主鎖の環構造を形成する方法としては、環構造を有する単量体及び/又は環構造を形成する単量体を含む単量体成分を重合する方法が挙げられる。
なお、環構造を形成する単量体とは、単量体の状態では環構造を有しないが、重合させると環構造を形成する単量体である。
上記原料重合体を得るには、これらの方法を適宜組み合わせればよいが、酸基を有する単量体と環構造を有する単量体及び/又は環構造を形成する単量体とを、他の共重合可能な単量体とともに、重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤を用いて、溶媒中で重合する方法が好ましい。また、重合機構としては、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、配位重合等、公知の重合機構を用いることができるが、ラジカル重合が工業的に簡便で好ましい。
上記酸基を有する単量体としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、リン酸基、スルホン酸基等の酸基を有する単量体が挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基を有する単量体が好ましい。カルボキシル基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、ビニル安息香酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和多価カルボン酸、コハク酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の不飽和基とカルボキシル基との間が鎖延長されている不飽和モノカルボン酸等を挙げることができる。これらの中では、(メタ)アクリル酸が好ましい。これらカルボキシル基を有する単量体は、1種又は2種以上を使用することができる。
上記酸基を有する単量体の使用量は、全単量体成分を100重量%としたとき、酸基を有する単量体が3〜70重量%であることが好ましい。より好ましくは、5〜60重量%である。上記範囲とすることにより、充分な二重結合量を重合体に導入することができ、かつ、感光性樹脂組成物としたときの保存安定性をより優れたものとすることができる。
上記の環構造を有する単量体としては、マレイミド類又は無水マレイン酸等のN置換マレイミド単量体が好ましい。重合することにより主鎖中にN置換マレイミド環が形成されるN置換マレイミド単量体は、耐熱性、環構造の化学的安定性の点でより優れることになる。
上記N置換マレイミド単量体としては、例えば、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミド、ナフチルマレイミド、N−o(m,p)−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−o(m,p)−クロロフェニルマレイミド、N−o(m,p)−メチルフェニルマレイミド、N−o(m,p)−メトキシフェニルマレイミド等の芳香族置換マレイミド;メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、イソプロピルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のアルキル置換マレイミド等が挙げられる。これらの中でも、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミドが好ましい。より好ましくはシクロヘキシルマレイミド、ベンジルマレイミドであり、最も好ましくはベンジルマレイミドである。これら環構造を有する単量体は、単独で使用しても、2種以上使用してもよい。
上記環構造を有する単量体の使用量は、全単量体成分を100重量%としたとき、環構造を有する単量体が2〜70重量%であることが好ましい。より好ましくは、5〜60重量%であり、更に好ましくは5〜50重量%である。上記範囲とすることにより、主鎖環構造による優れた耐熱性及び機械物性等の特徴を発現でき、かつ、溶剤溶解性が良好な重合体とすることができる。
上記環構造を形成する単量体としては、主鎖中に5員環又は6員環を形成しながら重合する化合物であることが好ましい。上記主鎖中に5員環又は6員環を形成しながら重合する化合物としては、例えば、1,6−ジエン類が好適である。1,6−ジエン類としては、下記一般式(1);
Figure 0005154915
において、Y及びZが、同一又は異なって、X=−CH−CH−CH−、Y,Z=アルキル基である2,6−アルキル置換−1,6−ヘプタジエン類;X=−CH−CH−CH−、Y,Z=−C(=O)−O−R(Rは、置換基を有してもよいアルキル基又はアリール基を表す。)である2位置換−ビスアクリレート系化合物;X=−C(=O)−O−C(=O)−、Y,Z=H又はCHである(メタ)アクリル酸無水物;X=−CH−O−CH−、Y,Z=−C(=O)−O−R(Rは、置換基を有してもよいアルキル基又はアリール基を表す。)であるα−ヒドロキシメチルアクリル酸エステルのエーテルダイマー類等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物の中でも、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エステルのエーテルダイマー類(以下、エーテルダイマーと表記する。)が特に好ましい。エーテルダイマーは、環化重合することにより主鎖中にテトラヒドロピラン環を形成することができるものである。また、エーテルダイマーは、環化重合しやすく、形成される環構造の化学的安定性の点で優れる。エーテルダイマーを更に具体的に式で表せば、下記一般式(2)のようである。
Figure 0005154915
上記一般式(2)において、R及びRは、同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。
上記置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、t−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状又は分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、t−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。
上記一般式(2)で表されるエーテルダイマーとしては、例えば、ジメチル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジエチル 2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(n−プロピル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(イソプロピル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(n−ブチル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(イソブチル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(t−ブチル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(t−アミル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(ステアリル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(ラウリル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(2−エチルヘキシル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(1−メトキシエチル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(1−エトキシエチル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジベンジル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジフェニル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジシクロヘキシル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(t−ブチルシクロヘキシル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(ジシクロペンタジエニル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(トリシクロデカニル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(イソボルニル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジアダマンチル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジ(2−メチル−2−アダマンチル)2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレートが挙げられる。
上記一般式(2)で表されるエーテルダイマーは、上記に列挙されたものの中でも、ジメチル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジエチル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジシクロヘキシル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジベンジル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレート、ジメチル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレートが好ましい。より好ましくは、ジメチル2,2′−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレートである。
なお、これらエーテルダイマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
上記環構造を形成する単量体の使用量は、全単量体成分を100重量%としたとき、環構造を形成する単量体が2〜70重量%であることが好ましい。より好ましくは5〜60重量%であり、更に好ましくは5〜50重量%である。上記範囲とすることにより、主鎖環構造による優れた耐熱性及び機械物性等の特徴を発現でき、環化重合中にゲル化し難く、かつ、溶剤溶解性が良好な重合体とすることができる。
また、N置換マレイミド環及びテトラヒドロピラン環は、顔料分散安定性にも寄与するため、この点で、上記環構造を有する単量体及び/又は環構造を形成する単量体として、N置換マレイミド単量体及び/又はエーテルダイマーを用いることが好ましい。
上記他の共重合可能な単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、メトキシスチレン等の芳香族ビニル類;
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルフタルイミド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルモルフォリン、N−(メタ)アクリロイルモルフォリン等の不飽和アミド類;
等を挙げることができる。これらの1種又は2種以上を使用することができる。
これらの中では、パターン特性や現像マージン等の各種製版特性のバランスを取り易い点で、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、スチレン、ビニルトルエンが好ましい。
上記原料重合体を製造する際に使用する溶媒は、重合反応に不活性なものであることが好ましい。また、感光性樹脂組成物とする際に使用する溶媒を用いることが好ましい。これによって効率的に感光性樹脂組成物を調製することができる。なお、溶媒は、重合機構、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件に応じて適宜設定することが好適である。
溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;テトラヒドロフラン,ジオキサン等の環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のグリコールモノエーテルのエステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアルキルエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。溶媒の使用量としては、全単量体成分100重量%に対して、40〜1000重量%が好ましい。より好ましくは、100〜400重量%である。
上記原料重合体をラジカル重合により製造する際に使用するラジカル重合開始剤は、ラジカル重合を開始できるものであればよい。ラジカル重合開始剤は、重合温度や溶媒、重合させる単量体の種類等の重合条件に応じて、適宜選択することが好適である。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等、公知の過酸化物やアゾ化合物等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記ラジカル重合開始剤の使用量は、例えば、重量平均分子量が数千〜数万の重合体を得るには、全単量体成分100重量%に対して、0.1〜20重量%が好ましい。より好ましくは、0.5〜15重量%である。なお、ラジカル重合開始剤の使用量は、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件、目標とする重合体の分子量等に応じて適宜設定することが好適である。
上記原料重合体をラジカル重合により製造する際に、必要に応じて、ラジカル重合開始剤とともに公知の連鎖移動剤を使用することができる。連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシルメルカプタン、メルカプト酢酸、メルカプト酢酸メチル、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸メチル、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記連鎖移動剤の使用量は、例えば、重量平均分子量が数千〜数万の重合体を得るには、全単量体成分100重量%に対して、0.1〜20重量%が好ましい。より好ましくは、0.5〜15重量%である。なお、連鎖移動剤の使用量は、使用する単量体の種類や量、重合温度、重合濃度等の重合条件、目標とする重合体の分子量等に応じて適宜設定することが好適である。
上記原料重合体をラジカル重合により製造する際の重合温度は、例えば、50〜200℃が好ましい。より好ましくは、70〜150℃である。なお、使用する単量体の種類や量、重合開始剤の種類や量等に応じて適宜設定することが好適である。
上記原料重合体の溶液は、上記付加反応工程を行う前に充分に水分を低減しておくことが好ましい。これによって、エポキシ基含有単量体と水分とが反応してエポキシ基含有単量体が消費されることを防ぐことができる。
上記原料重合体の溶液中の水分量は、原料重合体溶液の全質量を100重量%としたとき、1.0重量%以下であることが好ましい。より好ましくは、水分量が0.5重量%以下であり、更に好ましくは、水分量が0.1重量%以下である。水分を低減する方法としては、溶液中に含まれる溶媒とともに溜去する方法、乾燥した不活性ガスを吹き込む方法、モレキュラーシーブ等の脱水吸着剤を用いる方法等、公知の方法が挙げられる。
続いて、上記付加反応工程について説明する。
上記付加反応工程において用いられるエポキシ基含有単量体とは、エポキシ基と二重結合とを有する化合物である。エポキシ基としては、例えば、1,2−エポキシド基(オキシラン基)、1,3−エポキシド基(オキセタニル基)、1,4−エポキシド基(テトラヒドロフラニル基)、1,5−エポキシド基(テトラヒドロピラニル基)が挙げられる。
このような化合物としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸アリル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の脂肪族1,2−エポキシド基を有する単量体、3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン等の脂肪族1,3−エポキシド基を有する単量体、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、ビニルシクロヘキセンオキサイド等の脂環式1,2−エポキシド基を有する単量体が挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基への反応性及び塗布液としたときの流動特性や塗布特性の点で、脂肪族1,2−エポキシド基を有する単量体が好ましい。特に好ましくは、(メタ)アクリル酸グリシジルである。最も好ましくは、メタクリル酸グリシジルである。
上記付加反応工程は、50〜160℃の温度範囲で行うことが好ましい。この際、通常は、原料重合体、エポキシ基含有単量体、溶媒、及び、付加触媒を混合して行うことになる。上記温度としてより好ましくは、70〜140℃であり、更に好ましくは90〜120℃で行う。温度が50℃未満であると、反応に長い時間がかかったり、反応率が低下したりするおそれがある。温度が160℃を超えると、反応中に重合体がゲル化し易くなる。また、ゲル化を防ぐために、更に重合禁止剤を混合し、分子状酸素含有ガスの存在下で行うことが望ましい。分子状酸素含有ガスとしては、通常、窒素等の不活性ガスで希釈された空気或いは酸素ガスが用いられ、反応容器内に吹き込まれる。
上記付加反応工程の反応時間としては、エポキシ基含有単量体の反応率が80%以上に達するまで続けることが好ましい。より好ましくは、90%以上に達するまで続けることである。これによって、側鎖に充分な量の二重結合を導入したり、毒性の高いエポキシ基含有単量体を充分に低減する等の効果が発揮されることになる。なお、反応率は、反応液の酸価の定量、ガス或いは液体クロマトグラフィ法を用いたエポキシ基含有単量体の残存量の定量等により確認できる。
上記付加反応工程に用いる溶媒としては、原料重合体を得る際に用いる溶媒として挙げたものを使うことができ、1種又は2種以上を用いてもよい。原料重合体を溶媒を用いて合成し、得られた原料重合体溶液の溶媒を、そのまま付加反応工程用の溶媒として用いるのが効率的で好ましい。上記付加反応工程における溶媒の使用量は、原料重合体溶液の全質量を100重量%としたとき、原料重合体濃度が10〜60重量%であることが好ましい。上記範囲で行うことにより、反応時間が短縮でき経済的であり、また系の粘度が比較的低いためゲル化し難く、温度制御も容易である傾向が期待できる。より好ましい濃度は15〜50重量%であり、更に好ましくは20〜45重量%である。
上記付加反応工程に用いる付加触媒としては、公知のエステル化用又はエステル交換用塩基性触媒及び酸性触媒を用いることができる。これらの中でも、副反応が少ないこと等から、塩基性触媒を用いることが好ましい。
塩基性触媒としては、例えば、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン等の3級アミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、テトラメチル尿素等の尿素化合物、テトラメチルグアニジン等のアルキルグアニジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド化合物、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の3級ホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩等を挙げることができる。これらの中では、反応性、取扱い性やハロゲンフリーの点で、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、テトラメチル尿素、トリフェニルホスフィンが好ましい。これらの触媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。
上記付加反応工程における触媒の使用量は、原料重合体とエポキシ基含有単量体との合計重量を100重量%としたとき、0.01〜5.0重量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜3.0重量%である。上記範囲で行うことにより、反応時間が短縮でき経済的であり、また、多塩基酸無水物変性後の樹脂の保存安定性を確保できる。
上記付加反応工程に用いる重合禁止剤としては、公知のラジカル重合性単量体用重合禁止剤を用いることができる。ラジカル重合性単量体用重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、メトキノン、6−t−ブチル−2,4−キシレノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール系禁止剤、有機酸銅塩やフェノチアジンを挙げることができる。これらの中では、低着色、重合防止能力の点でフェノール系禁止剤が好ましく、入手性、経済性から、中でもメトキノン、6−t−ブチル−2,4−キシレノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノールが好ましい。これらの重合禁止剤は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用してもよい。
上記付加反応工程における重合禁止剤の使用量としては、原料重合体とエポキシ基含有単量体との合計重量を100重量%としたとき、0.001〜1.0重量%であることが好ましい。より好ましくは0.005〜0.5重量%用いることである。上記範囲で行うことにより、付加反応工程におけるゲル化防止と、感光性樹脂組成物にした際の充分な硬化性との両立を期待できる。
上記付加反応工程を経て得られる重合体、すなわち、変性前の側鎖二重結合含有重合体は、酸価が0〜25mgKOH/gであることが好ましい。より好ましくは0〜20mgKOH/gであり、更に好ましくは0〜15mgKOH/gであり、特に好ましくは0〜10mgKOH/gである。側鎖二重結合含有重合体の酸価を上記範囲とするには、原料重合体の酸価及び付加するエポキシ基含有モノマーの量を適宜調整すればよい。原料重合体由来のカルボキシル基を減らして多塩基酸無水物由来のカルボキシル基の割合を多くすることにより、シャープなエッジのパターンが得られる、現像残渣が低減される、等の優れた製版特性がより顕著に発揮されることになる。
続いて、上記変性工程について説明する。
上記変性工程で用いられる多塩基酸無水物は、酸無水物基を有する化合物である。多塩基酸無水物は、2つ以上のカルボキシル基を有するカルボン酸が分子内で脱水縮合した化合物であることが好ましい。より好ましくは、下記一般式(3);
Figure 0005154915
(上記式中、Xは4〜7員環の酸無水物基を形成しうる、置換基を有していてもよい連結基を表す。)で表される化合物である。
上記一般式(3)で表される化合物は、少なくとも1つの4〜7員環酸無水物基を有するものであり、該4〜7員環酸無水物基が、上記Xと、−(C=O)−O−(C=O)−で表される基とが連結した構造によって構成される化合物である。なお、上記Xは、Xと−(C=O)−O−(C=O)−で表される基とが連結した構造によって構成される4〜7員環酸無水物基以外にも、酸無水物基を有するものであってもよい。つまり、上記一般式(3)で表される化合物は、4〜7員環酸無水物基を2個以上有するものであってもよい。
上記一般式(3)で表される化合物としては、例えば、無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水ジフェン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、無水グルタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることができる。
上記多塩基酸無水物として更に好ましくは、上述したものの中でも、無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸等の無水コハク酸系の二塩基酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等のヒドロ化無水フタル酸系の二塩基酸無水物であり、最も好ましくは無水コハク酸である。多塩基酸無水物としてこれらのものを用いて形成されるエステル結合は更に安定で保存安定性に優れ、また、二重結合とカルボキシル基とを有する側鎖が更に優れた製版特性の発揮に寄与する。
上記変性工程は、重合禁止剤及び/又は分子状酸素ガスの存在下で行うことが好ましい。つまり、上記変性工程は、通常、変性前の側鎖二重結合含有重合体、多塩基酸無水物、溶媒を混合し、付加触媒の存在下で行われることになるが、これらに加えて、更に、重合禁止剤及び/又は分子状酸素ガスの存在下で行うことが好ましい。
上記変性工程に用いる溶媒としては、原料重合体を得る際に用いる溶媒として挙げたものを使うことができる。また、上記変性工程においては、1級又は2級水酸基を有する溶媒は多塩基酸無水物と反応するため、使用しないか、変性工程前に除去して充分に低減しておくのが好ましい。付加触媒、重合禁止剤は、上記付加工程と同様なものを用いることができる。上記付加工程に引き続き、多塩基酸無水物を添加するのが効率的で好ましい。
上記変性後の側鎖二重結合含有重合体は、変性前の側鎖二重結合含有重合体の水酸基の30モル%以上に多塩基酸無水物を付加して得られる重合体であることが好ましい。上記付加量としてより好ましくは、50モル%以上であり、更に好ましくは60〜100モル%である。水酸基を低減することにより、保存中に徐々に進行する水酸基とカルボキシル基又はエステル基との反応による架橋反応を、付加触媒を除去或いは失活させなくても抑制することができ、比較的高温でも長期保存が可能となり、更に保存安定性が優れることになる。
上記変性後の側鎖二重結合含有重合体の酸価は、20〜250mgKOH/gであることが好ましい。より好ましくは25〜200mgKOH/gであり、更に好ましくは30〜160mgKOH/gである。上記範囲とすることにより、パターン欠損や残渣が更に生じ難く、更に良好な製版特性を発揮できる。
上記変性後の側鎖二重結合含有重合体は、二重結合当量が300〜10000であることが好ましい。より好ましくは350〜5000であり、更に好ましくは400〜2000である。上記範囲とすることにより、多塩基酸無水物変性後の充分な保存安定性と、感度やパターン形状等の良好な製版特性とを更に高いレベルで両立することが期待できる。なお、二重結合当量とは、重合体の二重結合1個あたりの重量平均分子量である。
上記アルカリ可溶性樹脂は、重量平均分子量が40000以下であることが好ましい。より好ましくは、3000〜40000であり、更に好ましくは、5000〜30000である。上記範囲とすることにより、多塩基酸無水物変性後の充分な保存安定性と、現像時間及び感度等の製版特性とを更に高いレベルで両立することが期待できる。
本発明はまた、上記アルカリ可溶性樹脂を必須とするカラーフィルター用感光性樹脂組成物でもある。
カラーフィルター用感光性樹脂組成物は、通常、アルカリ可溶性樹脂、多官能性単量体、光重合開始剤及び溶媒を含有して成るが、本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂として上記本発明の主鎖環構造を有する側鎖二重結合含有変性重合体を含む。いわゆるレジストとしては、通常では、アルカリ可溶性樹脂、多官能性単量体、光重合開始剤及び溶媒を含んで構成されることになり、カラーレジストはこれに着色剤を含むことになる。
本発明の側鎖二重結合含有変性重合体は、感光性樹脂組成物を構成する必須成分である。
なお、本発明の感光性樹脂組成物は、本発明の側鎖二重結合含有変性重合体によって構成されることになるが、それ以外の重合体を含んでいてもよい。
本明細書において、必須成分を含む(含有する)場合、本発明の作用効果を奏する程度に当該必須成分を含む又は主体(主成分)とすることが好適な形態であるといえる。
上記カラーフィルター用感光性樹脂組成物の好適な使用態様としては、保護膜用クリアコート組成物、フォトスペーサー用組成物、画素用着色組成物、ブラックマトリクス用着色組成物、液晶配向制御用構造体用組成物等が挙げられる。画素用着色組成物やブラックマトリクス用着色組成物として使用される場合、通常は、上記の成分に加えて更に着色剤を含有する。
以下の説明は、感光性樹脂組成物に含有し得る成分について行うが、本発明は、これに限定されるものではない。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明の感光性樹脂組成物におけるアルカリ可溶性樹脂は、塗膜形成及びアルカリ現像液による現像を可能とする働きを有するもの、すなわち、塗布特性や製版特性を制御するバインダー樹脂としての機能を有するものであり、アルカリ可溶性基を必須とする。更に、感度やパターン特性の向上のために、重合性不飽和結合も有することが好ましい。また、アルカリ可溶性樹脂は、塗布特性や製版特性だけでなく、硬化塗膜の機械的特性や耐熱性にも寄与する。感光性樹脂組成物が、更に着色成分(顔料、分散剤、分散助剤)を含む場合には、着色成分を分散安定化させる分散樹脂としての機能も要求される。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、着色成分の分散安定化機能にも優れているため、着色組成物用のアルカリ可溶性樹脂として好適である。また、硬化塗膜の機械的特性や耐熱性にも優れており、保護膜用やフォトスペーサー用のアルカリ可溶性樹脂としても有用である。
本発明の感光性樹脂組成物は、通常、感光性樹脂組成物の全固形分を100重量%としたとき、アルカリ可溶性樹脂を10重量%以上含むものであることが好ましい。より好ましくは20重量%以上含むものである。アルカリ可溶性樹脂としては、上記本発明のアルカリ可溶性樹脂の他に、本発明の重合体及び感光性樹脂組成物の特徴を損なわない範囲で、他の公知のアルカリ可溶性樹脂も併用できる。
本発明のアルカリ可溶性樹脂の使用量としては、アルカリ可溶性樹脂の全固形分を100重量%としたとき、20〜100重量%であることが好ましい。より好ましくは30〜100重量%である。なお、「全固形分」とは、溶媒以外の全ての成分を意味する。
<多官能性単量体>
本発明の感光性樹脂組成物における多官能性単量体は、2個以上の重合性不飽和結合を有する単量体である。多官能性単量体は、光重合開始剤から発生したラジカルにより重合・硬化し、感光性を発現するための成分である。
多官能性単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多価ヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;多価ヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルの未反応水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られる酸基含有多官能性単量体、ポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを反応させて得られるようなウレタン(メタ)アクリレート類;多官能エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物のようなエポキシ(メタ)アクリレート類;フタル酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレート等のアリル化合物等が挙げられる。これら多官能性単量体は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。上記多官能性単量体の使用量は、感光性樹脂組成物の全固形分を100重量%としたとき、5〜80重量%であることが好ましい。より好ましくは10〜70重量%である。なお、本発明の感光性樹脂組成物の性能を損なわない範囲で、(メタ)アクリル酸メチルなど単官能性単量体を、光重合開始剤から発生したラジカルにより重合・硬化する成分として多官能性単量体と併用してもよい。
<光重合開始剤>
本発明の感光性樹脂組成物における光重合開始剤は、活性光線により励起されてラジカルを発生し、重合性不飽和結合を重合させる化合物である。
光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシー2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−〔(4−メチルフェニル)メチル〕−1−〔4−(4−モルホリニル)フェニル〕−1−ブタノン等のアルキルフェノン系化合物;
ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ等のベンゾイン系化合物;
チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボキニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル化トリアジン系化合物;
2−トリクロロメチル−5−(2’−ベンゾフリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2’−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−フリル−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチル化オキサジアゾール系化合物;
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’ −テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’ −テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール等のビイミダゾール系化合物;
1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;
ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等のチタノセン系化合物
p−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジエチルアミノ安息香酸等の安息香酸エステル系化合物;
9−フェニルアクリジン等のアクリジン系化合物;
等を挙げることができ、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。光重合開始剤の使用量は、感光性樹脂組成物の全固形分を100重量%としたとき、0.1〜30.0重量%であることが好ましい。更に好ましくは0.5〜20.0重量%である。
上記感光性樹脂組成物は、必要に応じて、光重合開始剤とともに水素供与体を併用することもできる。これによって、感度や硬化性向上させることができる。
水素供与体としては、例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のアミン系水素供与体、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のメルカプタン系水素供与体等が挙げられる。これら水素供与体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記水素供与体の使用量は、感光性樹脂組成物の全固形分を100重量%としたとき、通常、0〜20重量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜10重量%である。
上記感光性樹脂組成物は、必要に応じて、光重合開始剤とともに増感色素を併用することもできる。これによって、感度や硬化性向上させることができる。
増感色素としては、キサンテン色素、クマリン色素、3−ケトクマリン系化合物、ピロメテン色素、ジアルキルアミノベンゼン系化合物等が挙げられる。これらの増感色素は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
上記増感色素の使用量は、感光性樹脂組成物の全固形分を100重量%としたとき、通常、0〜20重量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜10重量%である。
<溶媒>
本発明の感光性樹脂組成物における溶媒としては、アルカリ可溶性樹脂、多官能性単量体、光重合開始剤、必要に応じて着色材、分散剤、その他添加剤を溶解又は分散させ、粘度や乾燥特性等を調整する機能を有するものであればよい。
このような溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール等のモノアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;テトラヒドロフラン,ジオキサン等の環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシブタノール等のグリコールモノエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のグリコールモノエーテルのエステル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアルキルエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類等が挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上併用してもよい。
上記溶媒の使用量としては、感光性樹脂組成物の全質量を100重量%としたとき、全固形分が5〜50重量%であることが好ましい。より好ましくは、全固形分が10〜40重量%である。なお、溶媒の使用量は、溶媒以外の成分の種類や量に応じて適宜設定することが好適である。
<着色剤>
本発明の感光性樹脂組成物を着色組成物とする場合には、着色剤として染顔料を、単独でまたは2種類以上混合して用いることができる。耐熱性、耐光性の観点から、有機又は無機の顔料が好ましい。
有機顔料としては、アゾ系、アントラキノン系、キノフタロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系等が挙げられ、例えば、
C.I.ピグメントレッド81、105、122、149、150、177、202、206、207、208、209、215、216、220、224、226、242、243、245、254、255、264、265、272;
C.I.ピグメントオレンジ36、38、43、71
C.I.ピグメントイエロー11、24、31、53、83、128、138、139、150、151、152、153、154、155、156、166、168、175、185、199;
C.I.ピグメントグリーン1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、45、48、50、51、54、55;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64;
C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50;
C.I.ピグメントブラウン1、6、11、25、28、30、43;
C.I.ピグメントブラック1、6、7、12、20、31、32;
カーボンブラック、黒鉛、アニリンブラック;
等が挙げられる。なお、「C.I.」は、カラーインデックスを意味する。
無機顔料としては、酸化チタン、チタンブラック、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら、カドミニウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、合成鉄黒等、金属酸化物や錯塩が挙げられる。
また、染料としては、アゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系、キノンイミン系、キノリン系、ニトロ系、カルボニル系、メチン系等が挙げられる。
上記着色剤の使用量は、着色組成物の全固形分を100重量%としたとき、通常、10〜60重量%であることが好ましい。より好ましくは20〜50重量%である。
<分散剤>
本発明の感光性樹脂組成物を顔料により着色組成物とする場合には、分散剤及び分散助剤を用いることができる。これによって、顔料の分散性を向上させることができる。
分散剤としては、公知のものを使用することができ、通常、親水部分と親油部分とを併せ持つ化合物が用いられるが、特に、溶媒やアルカリ可溶性樹脂と親和性を有する高分子鎖と、アミノ基、カルボキシル基、リン酸基等の顔料吸着基とを併せ持つ高分子分散剤が好ましく用いられる。例えば、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪族エステル系分散剤、脂肪族変性ポリエステル系分散剤等を挙げることができ、具体的には、Disperbikシリーズ(ビックケミー・ジャパン株式会社製)、SOLSPERSEシリーズ(日本ルーブリゾール株式会社製)、EFKAシリーズ(EFKA ADDITIVES社製)、アジスパーシリーズ(味の素ファインテクノ社製)、ディスパロンシリーズ(楠本化成株式会社製)、KPシリーズ(信越化学工業株式会社製)、ポリフロー(共栄社化学株式会社製)等が市販されている。これらの分散剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができ、その使用量は、全固形分に対して0〜50重量%、好ましくは0〜30重量%である。
分散助剤としては、例えば、官能基を導入した色素誘導体が挙げられる。母体となる色素の構造としては、アゾ系、アントラキノン系、キノフタロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系が挙げられ、誘導体の官能基としては、スルホン酸基、スルホンアミド基及びその4級塩、ジアルキルアミノ基、水酸基、カルボキシル基、アミド基等が挙げられる。これらの分散助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
上記分散助剤の使用量は、着色組成物の全固形分を100重量%としたとき、0〜20重量%であることが好ましい。より好ましくは0〜10重量%である。
<界面活性剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、界面活性剤を添加することができる。これによって、レベリング性を向上させることができる。界面活性剤の種類としては、ノニオン系、フッ素系、シリコーン系が挙げられる。これらの中でも、フッ素系、シリコーン系界面活性剤が特に好ましい。
<シランカップリング剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、シランカップリング剤を添加することができる。これによって、密着性を向上させることができる。
シランカップリング剤の種類としては、エポキシ系、メタクリル系、アミノ系等が挙げられる。これらの中でも、エポキシ系のシランカプリング剤が特に好ましい。
<耐熱向上剤>
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて、N−(アルコキシメチル)メラミン化合物、2個以上のエポキシ基を有する化合物を添加することができる。これによって、耐熱性や強度を向上することができる。
<その他の成分>
本発明の感光性樹脂組成物は、必要に応じて各種添加物、例えば、低分子カルボン酸や低分子カルボン酸無水物等の現像改良剤、p−メトキシフェノール等の熱重合防止剤、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の高分子化合物、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤、ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤、熱重合開始剤、可塑剤等を配合することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、本発明のアルカリ可溶性樹脂及びその他のアルカリ可溶性樹脂、多官能性単量体、光重合開始剤、溶媒、必要に応じて着色剤、分散剤、その他の成分を、各種の混合機や分散機を用いて混合分散することによって調製できる。
本発明の感光性樹脂組成物が着色剤として顔料を含む場合には、顔料の分散処理工程を経て製造される。例えば、まず、顔料、溶媒、分散剤とを各所定量秤量し、ペイントコンディショナー、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、ジェットミル、ホモジナイザー、ニーダー、ブレンダー等の分散機を用い、顔料を微粒子分散させて液状の顔料分散液とする。好ましくは、ロールミル、ニーダー、ブレンダー等で混練分散処理をしてから、0.01〜1mmのジルコニアビーズを充填したビーズミル等のメディアミルで微分散処理をする。また、顔料、溶媒、分散剤に加えて、分散樹脂としてのアルカリ可溶性樹脂を併用したり、分散助剤を併用したりするのが好ましい。得られた顔料分散液に、溶媒、バインダー樹脂としてのアルカリ可溶性樹脂、多官能性単量体、光重合開始剤、その他界面活性剤等の添加剤を加えて混合、均一な分散溶液とし、感光性樹脂組成物を得る。得られた感光性樹脂組成物は、フィルター等によって、濾過処理をして微細なゴミを除去するのが望ましい。
本発明は、上記感光性樹脂組成物を使用して形成されたセグメントを有するカラーフィルターでもある。セグメントとは、ブラックマトリクス、各色画素、フォトスペーサー、保護膜等である。
カラーフィルターのセグメントを形成する方法としてはフォトリソ法、印刷法、電着法、インクジェット法等が挙げられる。フォトリソ法としては、主流であるネガ型のアクリル系感光性樹脂組成物を用いる方法(感光アクリル法)と、非感光性のポリイミド系樹脂組成物とポジ型レジストを用いる方法(非感光ポリイミド法)とがある。感光アクリル法は、具体的には、ネガ型の感光性樹脂組成物を支持基板上に塗布、乾燥した後、形成された塗膜の上にフォトマスクを重ね、このフォトマスクを介して露光、露光部分を光硬化させ、未露光部分を現像、必要に応じて洗浄、さらに熱硬化または光硬化処理を行って各カラーフィルターセグメントを形成する方法である。
上記カラーフィルターの形態としては、液晶表示装置用の場合は透明基板上に、撮像管素子用の場合は光電変換素子基板上に画素が形成されていることが必要要件であり、必要に応じて、各画素を隔離するブラックマトリクスを形成したり、画素上に保護膜を形成したり、ブラックマトリクス領域上にフォトスペーサーを形成したり、画素又は保護膜上にITO等の透明電極を形成したり、配向膜および配向制御用の構造体を形成したりする場合がある。また、TFT(薄膜トランジスタ)を形成した透明基板上にブラックマトリクスおよび画素、必要に応じて保護膜、フォトスペーサー等を形成する場合もある。
本発明のカラーフィルターは、上記本発明の感光性樹脂組成物を使用して形成されたセグメントを少なくとも一つ具備するものであればよい。本発明の感光性樹脂組成物を使用して形成されたセグメントは、耐熱性や機械物性に優れるため、透明電極形成や配厚膜形成における高温の熱処理工程や加・減圧工程を経ても劣化が小さく、高品位のカラーフィルターとなる。
上記カラーフィルターを構成する透明基板としては、ガラス板の他、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスルホン、環状オレフィンの開環重合体やその水素添加物等の熱可塑性プラスチックシート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性プラスチックシートが挙げられる。これらの中でも、耐熱性の点から、ガラス板又は耐熱性プラスチックシートが好ましい。また、透明基板には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング剤等による薬品処理などを行ってもよい。
上記カラーフィルターを構成するブラックマトリクスは、金属薄膜又はブラックマトリクス用感光性着色樹脂組成物を用いて支持基板上に形成されることが好ましい。金属薄膜を利用したブラックマトリクスは、例えば、クロム単層又はクロムと酸化クロムとの2層により形成されることが好適である。この場合、まず、蒸着、スパッタリング法などにより、支持基板上に上記の金属または金属・金属酸化物の薄膜を形成する。ついで、その上にポジ型の感光性皮膜を形成した後、当該フォトマスクを使用し、感光性皮膜を露光・現像し、ブラックマトリクス画像を形成する。その後、当該薄膜をエッチング処理しブラックマトリクスを形成する。ブラックマトリクス用感光性着色樹脂組成物を利用する場合は、上記の感光アクリル法によるセグメント形成にしたがってブラックマトリクスを形成する。
上記カラーフィルターを構成する画素は、液晶表示装置用の場合は通常、赤、緑、青の3色であり、例えば、まず、緑色の感光性着色組成物を用い上記の感光アクリル法によるセグメント形成にしたがって緑色の画素を形成する。この操作を残りの2色についても行い、3色の画素を形成する。各色の画素の形成順序は、特に限定されるものではない。
保護膜は、必要に応じて、画素を形成した後に、保護膜用の透明感光性樹脂組成物を用い上記の感光アクリル法によるセグメント形成にしたがって画素上に形成される。コスト低減、工程簡略化のために、保護膜を形成しない場合もある。支持基板上にTFTや光電変換素子が形成されている場合など、支持基板上に保護膜を形成してから保護膜上に画素を形成する場合もある。
画素上又は保護膜上に透明電極を形成する場合、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等や、これらの合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等により薄膜を形成し、必要に応じて、ポジ型レジストを用いたエッチング、または治具の使用により所定のパターンとすることができる。平面配向型駆動方式(IPSモード)等、一部の液晶駆動方式においては、透明電極を形成しない場合もある。
上記カラーフィルターを構成するフォトスペーサーは、必要に応じて、フォトスペーサー用の感光性樹脂組成物を用い上記の感光アクリル法によるセグメント形成にしたがって、ブラックマトリクス上に直接形成したり、ブラックマトリクス領域に合わせて保護膜あるいは透明電極上に形成したりする。フォトスペーサーを形成しないで、粒子状スペーサーによりセルギャップ維持を行う場合もある。
感光性樹脂組成物を基板に塗布する方法としては、スピン塗布、スリット塗布、ロール塗布、流延塗布等が挙げられるが、基板が大型の場合、スリット塗布による方法が好ましい。塗布膜の膜厚は、ブラックマトリクス、画素および保護膜の場合、通常、0.3〜3.5μm、フォトスペーサーの場合、通常1〜10μmである。
基板に塗布した後の塗膜の乾燥は、ホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブン等を用いて行う。乾燥条件は、含まれる溶媒成分の沸点、硬化成分の種類、膜厚、乾燥機の性能等に応じて適宜選択されるが、通常、50〜160℃の温度で、10秒から300秒間行う。
上記感光性樹脂組成物を硬化させる際の露光は、所定のマスクパターンを介して塗膜に活性光線を照射する工程を含む。活性光線の光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等のランプ光源、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源等が使用される。露光機の方式としては、プロキシミティー方式、ミラープロジェクション方式、ステッパー方式が挙げられるが、プロキシミティー方式が好ましく用いられる。
露光を行った後、現像液により現像処理し、未露光部分を除去しパターンを形成する。現像液としては、本発明の感光性樹脂組成物を溶解するものであればいかなるものも用いることができるが、通常、有機溶媒やアルカリ性の水溶液が用いられる。現像液としてアルカリ性の水溶液を用いる場合には、現像後、さらに水で洗浄することが好ましい。アルカリ性の水溶液には、アルカリ剤の他、必要に応じ界面活性剤、有機溶媒、緩衝剤、染料、顔料等を含有させることができる。アルカリ剤としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機のアルカリ剤;トリメチルアミン、ジエチルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等のアミン類が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせてもよい。
上記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタン酸アルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類等のノニオン系界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類等のアニオン性界面活性剤;アルキルベタイン類、アミノ酸類などの両性界面活性剤等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせてもよい。
有機溶媒としては、例えば、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール等のアルコール類が挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせてもよい。現像処理は、通常10〜50℃の現像温度で、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等の方法で行われる。
現像後、通常、150〜250℃の温度で5〜60分間、ホットプレート、コンベクションオーブン、高周波加熱機等の加熱機器を用いて加熱し、熱硬化処理を施す。
本発明は、上述の構成よりなり、主鎖環構造を有し且つ側鎖にラジカル重合性の不飽和基を有する、保存安定性に優れた、カラーフィルター用に好適に用いることができるアルカリ可溶性樹脂である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を意味するものとする。
以下の実施例及び比較例において、樹脂及び樹脂溶液の各種物性等は次のように測定した。
<アルカリ可溶性樹脂の分析>
[重量平均分子量]
下記ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)装置及び条件で測定した。
装置:HLC−8220GPC(商品名、東ソー株式会社製)
溶出溶媒:テトラヒドロフラン
標準物質:東ソー株式会社製標準ポリスチレン
分離カラム:TSKgel SuperHZM−M
[不揮発分]
重合体溶液をアルミカップに約1gはかり取り、アセトン約3gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。
熱風乾燥機(エスペック株式会社社製、商品名:PHH−101)を用い、120℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定した。
重量減少量から、重合体溶液の不揮発分を計算した。
[酸価]
0.1規定のKOH水溶液を滴定液として用い、自動滴定装置(平沼産業株式会社製、商品名:COM−555)により、重合体溶液の酸価を測定した。溶液の酸価と不揮発分から不揮発分酸価を計算した。
<アルカリ可溶性樹脂の合成>
[実施例1−1]
反応槽として、4口セパラブルフラスコに温度計、冷却管、ガス導入管、攪拌装置を取り付けたものを準備し、反応槽内を窒素置換した。窒素気流下、反応槽にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)881.6重量部を仕込み、90℃に昇温した。一方、滴下槽Aにはベンジルマレイミド(BzMI)25.0重量部、メタクリル酸ベンジル(BzMA)250.0重量部、メタクリル酸メチル(MMA)115.0重量部、メタクリル酸(MAA)110.0重量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(PBO)10.0重量部をよく攪拌混合したものを、滴下槽Bにはn−ドデシルメルカプタン(n−DM)25.0重量部、PGMEA47.0重量部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽の内温が安定したのを確認してから、滴下槽A、Bより各混合物の滴下を同時に開始し、内温を90℃に調整しながら、いずれの槽からも3時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了30分後に、PBO2.5重量部を反応槽に投入し、さらに30分後に昇温を開始して、115℃まで昇温した。115℃を1時間維持してから、室温まで冷却した。
導入するガスを窒素から窒素/酸素混合ガス(酸素7%)に切り替え、6−t−ブチル−2,4−キシレノール(TBXL)0.2重量部、メタクリル酸グリシジル(GMA)165.1重量部、ジメチルベンジルアミン(DMBA)2.1重量部の順に各物質を反応槽へ仕込んだ後、攪拌、昇温を開始し、内温が110℃になるよう調整しながら、モノマー付加反応を行った。13時間110℃を維持してから、室温まで冷却した。
窒素/酸素混合ガスの気流下、無水コハク酸(SA)69.7重量部を反応槽へ仕込んだ後、攪拌、昇温を開始し、内温が110℃になるよう調整しながら、酸無水物付加反応を行った。3時間110℃を維持してから、室温まで冷却し、アルカリ可溶性樹脂のPGMEA溶液を得た。溶液の分析結果を下記表1に示す。
[実施例1−2〜1−7及び比較例1−2]
仕込んだ物質の種類と量を下記表1記載の通りに変えた以外は、実施例1−1と同様に行った。これらの結果を下記表1に示す。
[比較例1−1]
仕込んだ物質の種類と量を下記表1に示すように変え、酸無水物付加反応を行わなかったた以外は、実施例1−1と同様に行った。この結果を下記表1に示す。
Figure 0005154915
上記表1において、仕込みの数値は全て重量部を表す。
また、上記表1に記載されている略語は、下記のものを表す。
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
DMDG:ジエチレングリコールジメチルエーテル
BzMI:ベンジルマレイミド
BzMA:メタクリル酸ベンジル
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル
MMA:メタクリル酸メチル
MAA:メタクリル酸
AA:アクリル酸
PBO:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
n−DM:n−ドデシルメルカプタン
GMA:メタクリル酸グリシジル
TBXL:6−t−ブチル−2,4−キシレノール
DMBA:ジメチルベンジルアミン
SA:無水コハク酸
THPA:テトラヒドロ無水フタル酸
[実施例1−8]
反応槽として、4口セパラブルフラスコに温度計、冷却管、ガス導入管、攪拌装置を取り付けたものを準備し、反応槽内を窒素置換した。窒素気流下、反応槽にPGMEA318.2重量部と2−プロパノール(IPA)318.2重量部を仕込み、IPAが還流するまで昇温した。一方、滴下槽AにはMD溶液326.1重量部、BzMA250.0重量部、MMA65.0重量部、MAA110.0重量部、PBO10.0重量部をよく攪拌混合したものを、滴下槽Bには3−メルカプトプロピオン酸(β−MPA)19.0重量部、PGMEA20.5重量部、IPA20.5重量部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽の還流状態と内温が安定したのを確認してから、滴下槽A、Bより各混合物の滴下を同時に開始し、いずれの槽からも2.5時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了30分後に、PBO2.5重量部を反応槽に投入し、さらに30分還流を続けた。冷却管を溜去用のものに取り替えてから、昇温を開始して、IPAを溜去しながら溜出液と同量のPGMEAを滴下し、115℃まで昇温した。115℃に到達してから冷却管を再び還流用のものに取替え、還流を1時間維持してから、室温まで冷却した。
導入するガスを窒素から窒素/酸素混合ガス(酸素7%)に切り替え、TBXL0.2重量部、GMA165.1重量部、DMBA2.0重量部の順に各物質を反応槽へ仕込んだ後、攪拌、昇温を開始し、内温が110℃になるよう調整しながら、モノマー付加反応を行った。13時間110℃を維持した後、冷却管を溜去用のものに取り替え、37.3kPaまで減圧しながら113℃になるまで昇温し、IPAを完全に溜去した。IPAの溜去中、溜出液と同量のPGMEAを滴下した。系の圧力が37.3kPa、内温が113℃に到達してから常圧に解圧し、室温まで冷却した。
窒素/酸素混合ガスの気流下、SA58.1重量部を反応槽へ仕込んだ後、攪拌と昇温を開始し、内温が110℃になるよう調整しながら、酸無水物付加反応を行った。3時間110℃を維持してから、室温まで冷却し、アルカリ可溶性樹脂のPGMEA溶液を得た。溶液の分析結果を下記表2に示す。
[実施例1−9〜1−13]
仕込んだ物質の種類と量を下記表2記載の通りに変えた以外は、実施例1−8と同様に行った。この結果を下記表2に示す。
[比較例1−3]
仕込んだ物質の種類と量を下記表2に示すように変え、酸無水物付加反応を行わなかったた以外は、実施例1−8と同様に行った。この結果を下記表2に示す。
Figure 0005154915
上記表2において、仕込みの数値は全て重量部を表す。
上記表2に記載されている略語は、下記のものを表す。
IPA:2−プロパノール
MD溶液:ジメチル−2,2’−〔オキシビス(メチレン)〕ビスアクリレートをPGMEA/IPA=1/1(重量比)混合溶媒に23%となるように溶解したもの
β−MPA:3−メルカプトプロピオン酸
[実施例1−14]
反応槽として、4口セパラブルフラスコに温度計、冷却管、ガス導入管、攪拌装置を取り付けたものを準備し、反応槽内を窒素置換した。窒素気流下、反応槽にPGMEA728.6重量部を仕込み、90℃に昇温した。一方、滴下槽Aにはスチレン(St)300.0重量部、MAA100.0重量部をよく攪拌混合したものを、滴下槽BにはBzMI100.0重量部、PGMEA200.0重量部、PBO10.0重量部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽の内温が安定したのを確認してから、滴下槽A、Bより各混合物の滴下を同時に開始し、滴下槽Aからは5時間、滴下槽Bからは7時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、1時間90℃を維持してから115℃まで昇温した。さらに115℃を1時間維持してから、室温まで冷却した。
導入するガスを窒素から窒素/酸素混合ガス(酸素7%)に切り替え、TBXL0.2重量部、GMA123.8重量部、DMBA1.9重量部の順に各物質を反応槽へ仕込んだ後、攪拌、昇温を開始し、内温が110℃になるよう調整しながら、モノマー付加反応を行った。16時間110℃を維持した後、室温まで冷却した。
窒素/酸素混合ガスの気流下、SA65.4重量部を反応槽へ仕込んだ後、攪拌と昇温を開始し、内温が110℃になるよう調整しながら、酸無水物付加反応を行った。3時間110℃を維持してから、室温まで冷却し、アルカリ可溶性脂のPGMEA溶液を得た。溶液の分析結果を下記表3に示す。
[実施例1−15〜1−18]
仕込んだ物質の種類と量を下記表3記載の通りに変えた以外は、実施例1−15と同様に行った。この結果を下記表3に示す。
[比較例1−4]
仕込んだ物質の種類と量を下記表3に示すように変え、酸無水物付加反応を行わなかったた以外は、実施例1−14と同様に行った。この結果を下記表3に示す。
Figure 0005154915
上記表3において、仕込みの数値は全て重量部を表す。
上記表3に記載されている略語は、下記のものを表す。
St:スチレン
VTl:ビニルトルエン
[実施例2−1]
(保存安定性促進試験)
実施例1−1で得られた樹脂溶液を40.0%にPGMEAで希釈してから、25℃の恒温槽で温調し、B型粘度計で粘度を測定した。その後、樹脂製の密閉容器に入れ、85℃の乾燥器で保存した。
1週間保存した後、乾燥器から取り出して25℃の恒温槽で温調し、B型粘度計で粘度を測定した。初期の粘度と比較してどれだけ増大したかを、次の基準で評価し、評価後、再び85℃の乾燥器に戻した。
◎:増大が30%未満
○:増大が30%以上60%未満
△:増大が60%以上でゲル化はしていない
×:ゲル化
これを2週間ごとに8週間まで行った。結果を下記表4に示す。
(耐熱性試験)
下記に示す材料を室温で攪拌・混合し、透明硬化性樹脂組成物を得た。
・実施例1−1で得られた樹脂溶液を40.0%にPGMEAで希釈したもの :25重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート :10重量部
・エピコート180S70(ジャパンエポキシレジン製) :5重量部
・イルガキュア907(チバスペシャリティケミカル製) :2重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :58重量部
得られた透明硬化性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて、100mm×100mmのガラス基板上に乾燥後の膜厚が2.0μmになるように回転数を調節して塗布した後、90℃で2分間プリベークして乾燥塗膜を形成した。次に超高圧水銀ランプを用い、100mJ/cmの強度で紫外線を照射した。照射後、220℃で15分間の熱硬化処理を施してから、ダイヤモンドカッターで半分に切断した。得られた2枚の50mm×100mmの硬化膜付きガラス基板のうち、1枚を250℃で1時間加熱し、250℃の加熱試験を行っていない硬化膜と加熱試験を行った硬化膜を得た。このようにして得られた2枚の硬化膜の色差(ΔEab)を色差計により測定した。結果を下記表4に示す。
[実施例2−2〜2−18及び比較例2−1〜2−4]
用いた樹脂溶液を下記表4の通りに変えた以外は、実施例1と同様にして、保存安定性、及び耐熱性を評価した。結果を表4に示す。
Figure 0005154915
[実施例3−1]
(顔料分散液の調製)
着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:6を13.0重量部、C.I.ピグメントバイオレット23を2.0重量部、分散剤としてDisperbyk−2001(ビックケミー社製)を2.0重量部(固形分換算)、顔料分散樹脂溶液として実施例1−2で得られた樹脂溶液を40.0%にPGMEAで希釈したものを12.0重量部、溶媒としてPGMEAを81.2重量部、径0.5mmのジルコニアビーズ300重量部をステンレス容器に充填し、ペイントシェーカーにて6時間分散させて青色顔料分散液を調製した。
(着色樹脂組成物の調製)
得られた青色顔料分散液を53.0重量部、多官能性単量体としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを3.5重量部、バインダー樹脂溶液として実施例1−2で得られた樹脂溶液を40.0%にPGMEAで希釈したものを8.5重量部、光重合開始剤系成分として2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール0.9重量部、2−メルカプトベンゾチアゾールを0.3重量部、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンを0.6重量部、溶媒としてPGMEAを33.2重量部、均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、緑色着色組成物を得た。
(パターン形成)
前記の青色着色組成物を、スピンコーターを用いて、クロムのブラックマトリクスが形成された100mm×100mmのガラス基板上に、乾燥後の膜厚が1.5μmになるように回転数を調節して塗布した後、90℃で2分間プリベークした。次に、プロキシミティ型露光機と所定のパターンマスクにより100mJ/cmにて露光した。その後、スプレー現像装置を用いて、0.1%炭酸ナトリウム水溶液で現像し、ついで水洗処理を行った。さらに200℃で15分間の熱硬化処理を施してから、ダイヤモンドカッターで半分に切断して、2枚の50mm×100mmの青色パターン付きガラス基板を得た。
(耐熱試験)
得られた2枚の青色パターン付きガラス基板のうち、1枚を250℃で1時間加熱し、加熱テストを行っていない青色パターン付きガラス基板と加熱テストを行った青色パターン付きガラス基板を得た。これら2枚の基板の明るさY値(JIS Z8701に定めるもの)を、顕微分光測光装置を用いて測定し、250℃加熱試験前のY値を基準にして変化率を算出したところ、98.0%であった。
[比較例3−1]
顔料分散樹脂溶液及びバインダー樹脂溶液として比較例1−1を用いた以外は、実施例3−1と同様にしてY値の変化率を測定したところ、95.3%であった。

Claims (5)

  1. 側鎖二重結合含有重合体を多塩基酸無水物変性して得られるアルカリ可溶性樹脂であって、
    該アルカリ可溶性樹脂は、主鎖環構造を有し、該環構造がマレイミド系単量体及び/又はエーテルダイマーから形成されたものであり、
    カルボキシル基含有重合体にエポキシ基含有単量体を付加することによって水酸基を有する側鎖二重結合部位を導入し、該側鎖二重結合部位の水酸基の60〜100モル%に多塩基酸無水物を付加して得られる重合体であり、重量平均分子量が40000以下である
    ことを特徴とするアルカリ可溶性樹脂。
  2. 前記アルカリ可溶性樹脂は、酸価が20〜250mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  3. 前記アルカリ可溶性樹脂は、二重結合当量が300〜10000であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルカリ可溶性樹脂。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のアルカリ可溶性樹脂を必須とすることを特徴とするカラーフィルター用感光性樹脂組成物。
  5. 請求項に記載の感光性樹脂組成物によって構成されることを特徴とするカラーフィルター。
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