JP5154791B2 - バッチ式ロータリーキルン - Google Patents

バッチ式ロータリーキルン Download PDF

Info

Publication number
JP5154791B2
JP5154791B2 JP2006352072A JP2006352072A JP5154791B2 JP 5154791 B2 JP5154791 B2 JP 5154791B2 JP 2006352072 A JP2006352072 A JP 2006352072A JP 2006352072 A JP2006352072 A JP 2006352072A JP 5154791 B2 JP5154791 B2 JP 5154791B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat treatment
rotary kiln
retort
discharge
mode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006352072A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008164196A (ja
Inventor
哲也 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takasago Industry Co Ltd
Original Assignee
Takasago Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takasago Industry Co Ltd filed Critical Takasago Industry Co Ltd
Priority to JP2006352072A priority Critical patent/JP5154791B2/ja
Publication of JP2008164196A publication Critical patent/JP2008164196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5154791B2 publication Critical patent/JP5154791B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Furnace Charging Or Discharging (AREA)
  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)

Description

本発明は、粉体や粒体などの被処理物に、所望の雰囲気で熱処理を施すバッチ式ロータリーキルンに関する。
バッチ式ロータリーキルンは、流動式のロータリーキルンと比較して、高度な雰囲気制御が要求される熱処理に用いられている(例えば特許文献1参照)。図11に、従来のバッチ式ロータリーキルンの軸方向断面図を示す。図11に示すように、バッチ式ロータリーキルン100は、筒状のレトルト101と、蓋部材102とを備えている。レトルト101の軸方向中間部は六角筒状を、軸方向両端部は円筒状を、各々呈している。蓋部材102は、中空円柱状を呈している。蓋部材102は、レトルト101の軸方向端部に挿入されている。蓋部材102は、レトルト101内部に熱処理前の被処理物103を供給する際、あるいはレトルト101内部から熱処理後の被処理物103を排出する際、レトルト101に脱着される。
特開2002−277166号公報 特開平9−166382号公報 特開2002−206861号公報
しかしながら、当該蓋部材102の脱着作業は煩雑である。例えば、蓋部材102は、レトルト101に対して、フランジ固定されている場合が多い。この場合、フランジ周方向配列された多数のボルト−ナットを、逐一脱着させる必要がある。また、レトルト101は略水平方向に延在している。このため、蓋部材102の脱着作業の際、重力に対して略垂直方向に蓋部材102を移動させる必要がある。
また、蓋部材102の脱着作業はシール部材の劣化を早める。すなわち、蓋部材102とレトルト101との間には、例えばシートパッキンなどのシール部材が介装されている。蓋部材102の脱着作業を繰り返すと、当該シール部材の劣化(例えばへたり)も早くなる。加えて、近年においては、一バッチあたりの処理量を増やすために、バッチ式ロータリーキルン100が大型化する傾向にある。当該大型化も相俟って、上述した蓋部材102の脱着作業の煩雑さやシール部材の劣化は、一層顕著なものとなっている。
この点、特許文献2、特許文献3には、レトルトの軸方向端壁の一部に、小型の排出口を開設したバッチ式ロータリーキルンが紹介されている。特許文献2、特許文献3に記載の排出口を蓋部材102に開設すれば、当該蓋部材102の脱着作業の煩雑さを軽減することができる。また、シール部材の劣化を抑制することができる。
しかしながら、特許文献2、特許文献3に記載のバッチ式ロータリーキルンの場合、レトルトを水平方向に対して傾斜した状態で配置することにより、被処理物を排出口付近に集めている。このため、前出図11に示すように、レトルト101が略水平方向に配置されている場合には、被処理物を排出することが困難である。また、レトルトが傾斜していても、被処理物の流動性が悪い場合には、やはり被処理物を排出することが困難である。
本発明のバッチ式ロータリーキルンは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、被処理物の排出時における蓋部材の脱着が不要で、かつレトルトの傾斜や被処理物の流動性に対する汎用性が高いバッチ式ロータリーキルンを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のバッチ式ロータリーキルン(以下、適宜「ロータリーキルン」と略称する)は、軸周りに回転可能であって被処理物に熱処理を施すための封止された熱処理室を内部に有する筒状のレトルトと、該レトルトの長手方向端部に脱着可能に配置され該熱処理室を開閉可能な蓋部材と、を備えてなるバッチ式ロータリーキルンであって、前記レトルトは、熱処理後の前記被処理物を収集可能な溝部を有し、前記蓋部材は、該蓋部材を該レトルトに装着した状態で該溝部と外部とを連通する排出通路を有し、さらに、該排出通路を介して外部から挿入され、該溝部の該被処理物を外部に排出可能な排出装置を有することを特徴とする。
レトルトには、溝部が配置されている。熱処理後の被処理物は、当該溝部に集められる。蓋部材は、排出通路を有している。被処理物の排出時においては、排出通路がレトルトの溝部とレトルト外部とを連通する。排出装置は、排出通路を介して、ロータリーキルン内部に挿入される。そして、被処理物を、レトルト外部に搬出する。
本発明のロータリーキルンによると、少なくとも熱処理後の被処理物を排出する際、蓋部材そのものを脱着する必要がない。このため、蓋部材の脱着作業に起因する、作業の煩雑さやシール部材の劣化などの問題が発生しない。
また、本発明のロータリーキルンは、搬出装置を備えている。このため、ロータリーキルンが略水平状態であっても、あるいはロータリーキルンが、蓋部材側が高くなるように傾斜している場合であっても、熱処理後の被処理物を確実に排出することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記排出装置は、スクリューフィーダーまたは空送装置である構成とする方がよい。本構成によると、被処理物の特性やロータリーキルンよりも下流側のライン構成などに応じて、排出装置を使い分けることができる。例えば、熱処理後の被処理物が粉体の場合は、空送装置を用いることができる。また、熱処理後の被処理物が粒体の場合は、スクリューフィーダーを用いることができる。
この点、前出特許文献2に記載のロータリーキルンの場合、レトルトと共に回転する樋で被処理物を掻き上げることにより、被処理物を排出している。このため、排出速度が遅い。また、特許文献3に記載のロータリーキルンの場合、レトルトの揺動を利用して被処理物を流動させ、排出口から落下させることで、被処理物を排出している。このため、やはり排出速度が遅い。これに対して、本構成の場合、スクリューフィーダーまたは空送装置を用いて、被処理物を排出している。このため、排出速度が速い。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記排出通路は、熱処理前の前記被処理物の供給通路を兼ねる搬送通路である構成とする方がよい。
本構成によると、被処理物の供給、排出を、単一の搬送通路を用いて行うことができる。このため、供給専用に供給通路を、排出専用に排出通路を、各々別個独立に設ける場合と比較して、ロータリーキルンの構成が簡単になる。
(4)好ましくは、上記(3)の構成において、前記搬送通路は、熱処理後の前記被処理物を排出する際は高さ方向最低位置に配置され、熱処理前の該被処理物を供給する際は高さ方向最高位置に配置される構成とする方がよい。
本構成によると、排出時においては、搬送通路が最も低い位置に配置される。このため、熱処理後の被処理物を、溝部に集めやすい。また、熱処理後の被処理物を、溝部から排出しやすい。これに対して、供給時においては、搬送通路が最も高い位置に配置される。このため、熱処理前の被処理物を、レトルト内部に供給しやすい。このように、本構成によると、排出作業および供給作業を、効率的に行うことができる。
(5)好ましくは、上記(3)または(4)の構成において、前記排出装置は、前記被処理物を前記熱処理室に供給可能な供給装置を兼ねる搬送装置である構成とする方がよい。
本構成によると、被処理物の供給、排出を、単一の搬送装置を用いて行うことができる。このため、供給専用に供給装置を、排出専用に排出装置を、各々別個独立に設ける場合と比較して、ロータリーキルンの構成が簡単になる。
(6)好ましくは、上記(1)ないし(5)のいずれかの構成において、前記溝部の断面形状は、部分円弧状である構成とする方がよい。本構成によると、溝部長手方向に被処理物を流動させやすい。
特に好ましくは、本構成と上記(2)の構成とを組み合わせ、かつ上記(2)の排出装置(さらに上記(5)の構成を組み合わせる場合は搬送装置)をスクリューフィーダーとする方がよい。スクリューフィーダーは、周方向に旋回しながら軸方向に延びる、螺旋状の羽根を備えている。羽根の軸直方向投影面は、円形を呈している。このため、溝部の断面形状を部分円弧状にすると、羽根の外周縁と溝部の内周面とが、ちょうど型対称の関係になる。したがって、溝部と羽根との隙間を、極めて小さく設定することができる。よって、被処理物の搬送能力が向上する。
本発明によると、被処理物の排出時における蓋部材の脱着が不要で、かつレトルトの傾斜や被処理物の流動性に対する汎用性が高いバッチ式ロータリーキルンを提供することができる。
以下、本発明のバッチ式ロータリーキルンの実施の形態について説明する。
<第一実施形態>
まず、本実施形態のロータリーキルンの構成について説明する。図1に、本実施形態のロータリーキルンの側面図を示す。なお、図1に示すのは、排出モード(熱処理後の被処理物を排出するモード)におけるロータリーキルンである。図1に示すように、ロータリーキルン1は、炉体2と支持体9とを備えている。
支持体9は、架台90と揺動床91と油圧シリンダ92と凸部材93とホッパー用フレーム94とホッパー95とコンテナバッグ96と一対のローラー装置97F、97Rとを備えている。
架台90は、鋼製であって、机状を呈している。すなわち、架台90は、天板900と、天板900を支持する脚部901と、を備えている。また、天板900の下方には、鋼製のシリンダ用支持部902が配置されている。凸部材93は、鋼製であって天板900上面に突設されている。凸部材93の上端には、揺動軸930が配置されている。
揺動床91は、鋼製であって平板状を呈している。揺動床91は、揺動軸930を介して、凸部材93に揺動可能に支持されている。ローラー装置97Fは、揺動床91上面前端に配置されている。ローラー装置97Fは、左右一対のフランジ付ローラー970Fを備えている。これに対して、ローラー装置97Rは、揺動床91上面後端に配置されている。ローラー装置97Rは、左右一対の平ローラー970Rを備えている。
油圧シリンダ92は、架台90のシリンダ用支持部902と揺動床91下面との間に、介装されている。油圧シリンダ92の伸縮動作により、揺動床91は、揺動軸930を中心に揺動する。
ホッパー用フレーム94は、天板900上面の後端から、上方に突設されている。ホッパー95は、ホッパー用フレーム94の頂部に配置されている。具体的には、ホッパー95は、後述する炉体2よりも、上方に配置されている。ホッパー95の下端には、フレキシブルチューブ950が、上下方向に伸縮可能に連結されている。
コンテナバッグ96は、天板900上面に載置されている。コンテナバッグ96は、ホッパー95の下方に配置されている。コンテナバッグ96の上端には、フレキシブルチューブ960が、上下方向に伸縮可能に連結されている。
炉体2は、レトルト3と蓋部材4とスクリューフィーダー5と封止部材6と加熱装置7とを備えている。図2に、本実施形態のロータリーキルン1の炉体2の軸方向断面図を示す。図3に、同炉体2のレトルト3と蓋部材4とスクリューフィーダー5の斜視図を示す。図4に、同炉体2のレトルト3と蓋部材4とスクリューフィーダー5の分解斜視図を示す。なお、図3においては、説明の便宜上、蓋挿入部材31、蓋部材4を透過して示す。また、図2〜図4に示すのは、排出モードにおける炉体2である。
加熱装置7は、ハウジング70と電気ヒーター71と断熱材72とを備えている。ハウジング70は、鋼製であって、直方体箱状を呈している。ハウジング70は、揺動床91の上面に配置されている。また、ハウジング70は、ローラー装置97Fとローラー装置97Rとの間に介装されている。断熱材72は、ハウジング70の内面に配置されている。電気ヒーター71は、断熱材72の内面(前後面を除く)に配置されている。
レトルト3は、レトルト本体30と蓋挿入部材31とを備えている。レトルト本体30は、鋼製であって六角筒状を呈している。レトルト本体30は、加熱装置7の内部に収容されている。レトルト本体30の内部には、熱処理室300が配置されている。熱処理室300においては、加熱装置7からの伝熱により、被処理物Oに熱処理が施される。レトルト本体30後端の外周面には、リング302が環装されている。リング302の内周縁は六角形状を、外周縁は円形を、それぞれ呈している。また、排出モードにおけるレトルト本体30の高さ方向最低位置には、溝部301が配置されている。溝部301については、後で詳しく説明する。
蓋挿入部材31は、鋼製であって円筒状を呈している。蓋挿入部材31は、レトルト本体30の後端に配置されている。具体的には、レトルト本体30の後端は、蓋挿入部材31の前端内径側に挿入されている。また、蓋挿入部材31の前端は、前記リング302の後面に当接している。蓋挿入部材31は、加熱装置7の後壁を貫通している。蓋挿入部材31の外周面(加熱装置7の後方)には、鋼製のタイヤ310が環装されている。タイヤ310は、前記ローラー装置97Rの、一対の平ローラー970Rに載置されている。このため、タイヤ310つまりレトルト3は、一対の平ローラー970R上において、軸周りに回転可能である。
封止部材6は、鋼製であって中空円柱状を呈している。封止部材6は、レトルト本体30の前端を封止している。封止部材6は、加熱装置7の前壁を貫通している。封止部材6の内部後壁付近には、断熱材61が配置されている。封止部材6の中央には、ロータリージョイント(図略)を介して、真空配管(図略)が挿入されている。封止部材6の外周面(加熱装置7の前方)には、鋼製のタイヤ60が環装されている。タイヤ60は、前記ローラー装置97Fの、一対のフランジ付ローラー970Fに載置されている。このため、タイヤ60つまりレトルト3は、一対のフランジ付ローラー970F上において、軸周りに回転可能である。フランジ付ローラー970Fあるいは前記平ローラー970Rにより、レトルト3は回転駆動されている。
蓋部材4は、カップ部材40と端板41と内筒部材42とを備えている。カップ部材40は、鋼製であって後方に開口するカップ状を呈している。カップ部材40は、蓋挿入部材31の内径側に、脱着可能に収容されている。カップ部材40の底壁前面には、シートパッキン400が配置されている。シートパッキン400は、リング状を呈している。シートパッキン400は、図4にクロスハッチングで示すように、リング302の後面に圧接している。また、カップ部材40の底壁には、スクリューフィーダー用通孔401が穿設されている。また、カップ部材40の内部底壁付近には、断熱材402が配置されている。
端板41は、鋼製であって円板状を呈している。端板41は、カップ部材40の開口を封止している。並びに、端板41は、蓋挿入部材31の後端側の開口を封止している。端板41外周縁前面と蓋挿入部材31外周面との間には、シートパッキン411が介装されている。また、端板41には、内筒用通孔410が穿設されている。内筒用通孔410は、前記スクリューフィーダー用通孔401と、前後方向に並んでいる。
内筒部材42は、鋼製であって直管状を呈している。内筒部材42は、蓋部材4の外部から、端板41の内筒用通孔410を介して、カップ部材40内部に挿入されている。内筒部材42の後端は、端板41後方に突出している。一方、内筒部材42の前端は、カップ部材40底壁後面(詳しくはスクリューフィーダー用通孔401の孔縁)に当接している。内筒部材42の内部には、搬送通路420が形成されている。搬送通路420と、スクリューフィーダー用通孔401と、前記溝部301とは、後方から前方に向かって、一直線に連結されている。内筒部材42の後端には、三方分岐管421が連結されている。三方分岐管421の後端開口は、遮蔽板422により封止されている。三方分岐管421の分岐開口には、フレキシブルチューブ960が連結されている。
スクリューフィーダー5は、シャフト50と羽根51とを備えている。シャフト50は、鋼製であって、前後方向に延びる丸棒状を呈している。シャフト50は、遮蔽板422外部から、搬送通路420およびスクリューフィーダー用通孔401を介して、溝部301の略全長に至るまで、延在している。羽根51は、鋼製であって、シャフト50の外周面に、螺旋状に周設されている。スクリューフィーダー5は、モーター(図略)により、軸周りに回転駆動されている。
次に、本実施形態のロータリーキルン1の溝部301について詳しく説明する。図5に、図2のV−V方向断面図を示す。図5に示すように、溝部301は、レトルト本体30の合計六つの角部303のうち、最も低い位置の角部303に形成されている。図6に、図5の枠VI内の拡大図を示す。図6に示すように、溝部301は、部分円弧状を呈している。溝部301は、角部303(図6中、点線で示す)を径方向外側に湾曲変形させることにより、形成されている。溝部301の円弧中心とシャフト50の中心とは、略一致している。また、溝部301内周径と羽根51外周径とは、略一致している。このため、溝部301内周面と羽根51外周縁との間の隙間Cは、極めて狭小である。
次に、本実施形態のロータリーキルン1の動きについて説明する。本実施形態のロータリーキルン1は、熱処理前の被処理物Oを熱処理室300に供給する供給モードと、被処理物Oに熱処理を施す熱処理モードと、熱処理後の被処理物Oを熱処理室300から排出する排出モード(前出図1〜図6参照)と、に切り替え可能である。
まず、供給モードについて説明する。図7に、本実施形態のロータリーキルン1の供給モードにおける側面図を示す。図8に、同ロータリーキルン1の炉体2の供給モードにおける軸方向断面図を示す。図7、図8に示すように、供給モードにおいては、まず、レトルト3および蓋部材4の回転角度を、ちょうど溝部301および内筒部材42が最も高い位置に来るように、設定する。次に、内筒部材42の搬送通路420に、供給用のスクリューフィーダー8を挿入する。なお、スクリューフィーダー8は、前記スクリューフィーダー5同様に、シャフト80と羽根81とを備えている。スクリューフィーダー8は、レトルト本体30後端まで、挿入される。続いて、フレキシブルチューブ950を下方に伸張し、三方分岐管421の分岐開口(供給モードでは上向きである)に連結する。それから、熱処理前の被処理物Oを、フレキシブルチューブ950を介して、ホッパー95から三方分岐管421に投入する。投入した被処理物Oは、スクリューフィーダー8により、搬送通路420を前方に向かって移動する。搬送通路420を通過した被処理物Oは、スクリューフィーダー用通孔401から、レトルト本体30内部つまり熱処理室300に、流入する。供給モードにおいては、このようにして、熱処理前の被処理物Oを、熱処理室300に供給する。
続いて、熱処理モードについて説明する。図9に、本実施形態のロータリーキルン1の熱処理モードにおける側面図を示す。熱処理モードにおいては、まず、前出図8のスクリューフィーダー8を、搬送通路420から抜き出す。次に、図9に示すように、内筒部材42の後端を、遮蔽板423により封止する。それから、封止部材6から熱処理室300に挿入された真空配管により、熱処理室300を真空引きする。その後、加熱装置7で加熱しながら、レトルト3を、封止部材6および蓋部材4と共に、軸周りに回転させる。並びに、油圧シリンダ92により、揺動軸930を中心に、炉体2を揺動させる(図9中、細線部分参照)。熱処理モードにおいては、このようにして、被処理物Oに、真空雰囲気で熱処理を行う。
最後に、排出モードについて説明する。排出モードにおいては、まず、加熱を停止し、気圧を常圧に戻す。次に、前出図1、図2に示すように、レトルト3および蓋部材4の回転角度を、ちょうど溝部301および内筒部材42が最も低い位置に来るように、設定する。また、炉体2を略水平状態にする。続いて、前出図9の遮蔽板423を内筒部材42から取り外す。そして、内筒部材42の搬送通路420に、排出用のスクリューフィーダー5を挿入する。スクリューフィーダー5は、溝部301の前端付近まで挿入される。それから、フレキシブルチューブ960を上方に伸張し、三方分岐管421の分岐開口(排出モードでは下向きである)に連結する。熱処理後の被処理物Oは、自重により溝部301に集まってくる。溝部301の被処理物Oは、スクリューフィーダー5により、搬送通路420を後方に向かって移動する。搬送通路420を通過した被処理物Oは、フレキシブルチューブ960を介して、三方分岐管421からコンテナバッグ96に流下する。排出モードにおいては、このようにして、熱処理後の被処理物Oを、熱処理室300から排出する。
次に、本実施形態のロータリーキルン1の作用効果について説明する。本実施形態のロータリーキルン1によると、排出モードおよび供給モードにおいて、蓋部材4そのものを脱着する必要がない。このため、蓋部材4の脱着作業に起因する、作業の煩雑さやシートパッキン400の劣化などの問題が発生しない。
また、本実施形態のロータリーキルン1は、スクリューフィーダー5を備えている。このため、排出モードにおいて、ロータリーキルン1が略水平状態であっても、熱処理後の被処理物Oを確実に排出することができる。並びに、本実施形態のロータリーキルン1は、スクリューフィーダー8を備えている。このため、供給モードにおいて、ロータリーキルン1が略水平状態であっても、熱処理前の被処理物Oを確実に供給することができる。また、スクリューフィーダー5、8により被処理物Oを搬送しているため、前出特許文献2、特許文献3に記載のロータリーキルンと比較して、被処理物の搬送速度が速い。
また、本実施形態のロータリーキルン1によると、被処理物Oの供給、排出を、単一の搬送通路420を用いて、行っている。このため、供給専用に供給通路を、排出専用に排出通路を、各々別個独立に設ける場合と比較して、ロータリーキルン1の構成が簡単である。
また、本実施形態のロータリーキルン1によると、排出モード、供給モードにおけるレトルト3および蓋部材4の回転角度が制御されている。このため、搬送通路420を、排出モードにおいては高さ方向最低位置に、供給モードにおいては高さ方向最高位置に、それぞれ配置することができる。したがって、排出モードにおいては、熱処理後の被処理物Oを、自重により溝部301に集めることができる。また、供給モードにおいては、熱処理前の被処理物Oを、自重により熱処理室300に落下させることができる。
また、本実施形態のロータリーキルン1によると、溝部301の断面形状が、部分円弧状である。このため、前出図6に示すように、溝部301内周面と羽根51外周縁との間の隙間Cは、極めて狭小である。したがって、搬送時に、被処理物Oが、隙間Cから漏出するおそれが小さい。
<第二実施形態>
本実施形態のロータリーキルンと第一実施形態のロータリーキルンとの相違点は、供給モードおよび排出モードにおいて、共通のスクリューフィーダーを用いる点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
図10に、本実施形態のロータリーキルンの炉体の軸方向断面図を示す。なお、図2と対応する部位については、同じ符号で示す。図10に示すように、排出モードおよび供給モード(図10中、細線で示す)においては、同じスクリューフィーダー5が用いられる。熱処理モードにおいては、スクリューフィーダー5は、搬送通路420から抜き取られる。排出モードから供給モードに切り替える際(バッチを切り替える際)は、搬送通路420にスクリューフィーダー5を挿入したまま、レトルト3を、封止部材6および蓋部材4と共に、軸周りに略180°回転させる。
本実施形態のロータリーキルンは、構成が共通する部位については、第一実施形態のロータリーキルンと同様の作用効果を有する。また、本実施形態のロータリーキルンによると、スクリューフィーダー5が、排出モードおよび供給モードにおいて、共用化されている。このため、各モード専用のスクリューフィーダーを配置する場合と比較して、部品点数が少ない。また、排出モードから供給モードに切り替える際、スクリューフィーダーの交換をする必要がない。このため、作業負荷が小さい。また、迅速に、排出モードから供給モードに切り替えることができる。
<その他>
以上、本発明のバッチ式ロータリーキルンの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、シャフト50、80付きのスクリューフィーダー5、8を用いたが、シャフト無しのスクリューフィーダーを用いてもよい。また、上記実施形態においては、供給通路および排出通路を兼ねる搬送通路420を配置したが、供給通路と排出通路とを別個独立に配置してもよい。
また、上記実施形態においては、スクリューフィーダー5、8により被処理物Oを搬送したが、空送装置により被処理物Oを搬送してもよい。この場合、供給モードにおいては、搬送通路420に直管を挿入することにより、被処理物Oを供給してもよい。また、排出モードにおいては、ブロワーなどにより溝部301内の被処理物Oを吸引、空送し、空送した被処理物Oをフィルタなどで捕集してもよい。
また、上記実施形態においては、真空雰囲気で熱処理を行ったが、熱処理室300に雰囲気ガスを充填して、熱処理を行ってもよい。具体的には、アルゴンガス雰囲気、窒素ガス雰囲気、水素ガス雰囲気、一酸化炭素ガス雰囲気、アンモニアガス雰囲気、酸素ガス雰囲気などで、熱処理を行ってもよい。
また、上記実施形態においては、熱処理モードでレトルト3と共に蓋部材4が回転したが、蓋部材4は回転しなくてもよい。また、第二実施形態においては、熱処理モードでスクリューフィーダー5を搬送通路420から取り外した。しかしながら、スクリューフィーダー5を取り付けたまま、熱処理を行ってもよい。こうすると、さらに作業負荷が小さくなる。
また、上記実施形態においては、熱処理室300の断面形状を、六角形状としたが、他の多角形状(例えば三角形、四角形、八角形など)、円形などとしてもよい。また、上記実施形態においては、溝部301の断面形状を、部分円弧状としたが、V字状、U字状などとしてもよい。
また、上記実施形態においては、熱処理モードにおいて炉体2を揺動させたが、揺動させなくてもよい。また、排出モード、供給モードにおける回転角度決め(位置決め)方法は特に限定しない。例えば、近接スイッチなどを用いて行ってもよい。
また、上記実施形態においては、前出図6に示すように、角部303を膨出させて溝部301を形成したが、角部303を面取状に丸めることで溝部301を形成してもよい。すなわち、角部303に内接するような断面部分円弧状の、溝部301を形成してもよい。また、上記実施形態においては、蓋部材4をレトルト3の後端にのみ配置したが、前端にのみ配置してもよい。あるいは、前端および後端に配置してもよい。また、供給モードを、蓋部材4自体を脱着することにより行ってもよい。
また、本発明のバッチ式ロータリーキルン1は、大型のロータリーキルンとして具現化するのに好適である。例えば、レトルト本体30の直径2m程度×全長8m程度、蓋部材4の直径2m程度×全長1m程度、蓋部材4の重量が2ton程度のロータリーキルンとして具現化することができる。
第一実施形態のロータリーキルンの排出モードにおける側面図である。 同ロータリーキルンの炉体の軸方向断面図である。 同炉体のレトルトと蓋部材とスクリューフィーダーの斜視図である。 同炉体のレトルトと蓋部材とスクリューフィーダーの分解斜視図である。 図2のV−V方向断面図である。 図5の枠VI内の拡大図である。 第一実施形態のロータリーキルンの供給モードにおける側面図である。 同ロータリーキルンの炉体の軸方向断面図である。 第一実施形態のロータリーキルンの熱処理モードにおける側面図である。 第二実施形態のロータリーキルンの炉体の軸方向断面図である。 従来のバッチ式ロータリーキルンの軸方向断面図である。
符号の説明
1:ロータリーキルン。
2:炉体。
3:レトルト、30:レトルト本体、300:熱処理室、301:溝部、302:リング、303:角部、31:蓋挿入部材、310:タイヤ。
4:蓋部材、40:カップ部材、400:シートパッキン、401:スクリューフィーダー用通孔、402:断熱材、41:端板、410:内筒用通孔、411:シートパッキン、42:内筒部材、420:搬送通路、421:三方分岐管、422:遮蔽板、423:遮蔽板。
5:スクリューフィーダー、50:シャフト、51:羽根。
6:封止部材、60:タイヤ、61:断熱材。
7:加熱装置、70:ハウジング、71:電気ヒーター、72:断熱材。
8:スクリューフィーダー、80:シャフト、81:羽根。
9:支持体、90:架台、900:天板、901:脚部、902:シリンダ用支持部、91:揺動床、92:油圧シリンダ、93:凸部材、930:揺動軸、94:ホッパー用フレーム、95:ホッパー、950:フレキシブルチューブ、96:コンテナバッグ、960:フレキシブルチューブ、97F:ローラー装置、970F:フランジ付ローラー、97R:ローラー装置、970R:平ローラー。
C:隙間、O:被処理物。

Claims (7)

  1. 軸周りに回転可能であって被処理物に熱処理を施すための封止された熱処理室を内部に有する筒状のレトルトと、
    該レトルトの長手方向端部に脱着可能に配置され該熱処理室を開閉可能な蓋部材と、
    を備えてなるバッチ式ロータリーキルンであって、
    熱処理前の前記被処理物を前記熱処理室に供給する供給モード、該被処理物に熱処理を施す熱処理モード、熱処理後の該被処理物を該熱処理室から排出する排出モードに切り替え可能であり、
    前記レトルトは、該レトルトの前記長手方向に延在し、該レトルトの内周面に配置され、熱処理後の被処理物を収集可能な溝部を有し、
    該レトルトの回転角度は、該排出モードにおいて、該溝部が高さ方向最低位置に来るように設定され、
    前記蓋部材は、該排出モードにおいて、該蓋部材を該レトルトに装着した状態で該溝部と外部とを連通する排出通路を有し、
    さらに、該排出モードにおいて、該排出通路を介して外部から挿入され、該溝部の該被処理物を外部に排出可能な排出装置を有することを特徴とするバッチ式ロータリーキルン。
  2. 前記排出装置は、スクリューフィーダーまたは空送装置である請求項1に記載のバッチ式ロータリーキルン。
  3. 前記排出通路は、前記供給モードにおいて、熱処理前の前記被処理物の供給通路として用いられる搬送通路である請求項1または請求項2に記載のバッチ式ロータリーキルン。
  4. 前記搬送通路は、前記排出モードにおいて、熱処理後の前記被処理物を排出する際は高さ方向最低位置に配置され、前記供給モードにおいて、熱処理前の該被処理物を供給する際は高さ方向最高位置に配置される請求項3に記載のバッチ式ロータリーキルン。
  5. 前記排出装置は、前記供給モードにおいて、前記被処理物を前記熱処理室に供給可能な供給装置として用いられる搬送装置である請求項3または請求項4に記載のバッチ式ロータリーキルン。
  6. 前記溝部の断面形状は、部分円弧状である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のバッチ式ロータリーキルン。
  7. 前記排出モードから前記供給モードに切り替える際、前記搬送装置を前記搬送通路に挿入したまま、前記レトルトを回転させる請求項5に記載のバッチ式ロータリーキルン。
JP2006352072A 2006-12-27 2006-12-27 バッチ式ロータリーキルン Expired - Fee Related JP5154791B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006352072A JP5154791B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 バッチ式ロータリーキルン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006352072A JP5154791B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 バッチ式ロータリーキルン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008164196A JP2008164196A (ja) 2008-07-17
JP5154791B2 true JP5154791B2 (ja) 2013-02-27

Family

ID=39693919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006352072A Expired - Fee Related JP5154791B2 (ja) 2006-12-27 2006-12-27 バッチ式ロータリーキルン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5154791B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5182959B2 (ja) * 2010-01-12 2013-04-17 杉山重工株式会社 ロータリーキルン
JP5656411B2 (ja) * 2010-01-14 2015-01-21 高砂工業株式会社 ロータリーキルン

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3564012B2 (ja) * 1999-09-22 2004-09-08 株式会社木暮製作所 ロータリキルン
JP4421355B2 (ja) * 2004-04-05 2010-02-24 株式会社タクマ 間接加熱式ロータリーキルン炉
JP2006308172A (ja) * 2005-04-27 2006-11-09 Takasago Ind Co Ltd バッチ式ロータリキルン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008164196A (ja) 2008-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5409995B2 (ja) 外熱式ロータリーキルン
JP5154791B2 (ja) バッチ式ロータリーキルン
WO2011038547A1 (zh) 密封出料机
JP2005135736A (ja) 粉粒体用プラズマ処理装置
CN209038430U (zh) 一种防卡死绞龙输送装置
CN104029992A (zh) 一种用于膨化物料散热传送的移动式斜送螺筒
JP2008272703A (ja) 空気輸送装置の配管内洗浄方法および空気輸送装置
CN210557453U (zh) 一种螺旋输送器及物料储存装置
JP2012007783A (ja) 熱処理装置
JP5723536B2 (ja) 回転型熱処理装置
CN116349821A (zh) 一种食品辐照灭菌装置
CN216115276U (zh) 一种有机肥加工的烘干灭菌装置
JP2015017799A (ja) 回転型熱処理装置
JP2023039807A (ja) ロータリーキルン
JP5927274B2 (ja) 熱処理装置
CN210305764U (zh) 一种钨粉还原用大型回转炉
JP2001276817A (ja) 汚染土壌排出水処理装置
JP2011237094A (ja) 粉体焼成プラントの運転方法
KR20170046219A (ko) 로터리 킬른을 이용한 건조기
CN216103031U (zh) 一种可调节的香菇调味料加工用批量自动分装装置
JP2010112563A (ja) 水平式回転容器形粉体処理装置
CN218222415U (zh) 一种具有清洁结构的变性淀粉干法反应器
JP4444266B2 (ja) 熱処理システム
CN210004724U (zh) 一种电视机底座支架的烘干设备
CN213802012U (zh) 一种防止堵塞的小苏打料仓

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5154791

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees