JP5723536B2 - 回転型熱処理装置 - Google Patents
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Description
このように回転胴内で被処理物を冷却すると、次の熱処理を開始する段階で回転胴が低温となり、低温状態から再度所定の熱処理温度まで回転胴を昇温させなければならないので、処理時間(サイクルタイム)が長くなるという問題があった。
また、回転胴を傾斜姿勢に姿勢変更するための構造によって装置が大型化、複雑化し、コストも増大するという問題もある。
前記処理容器内には、当該処理容器の他方向の回転によって被処理物を前記排出口へ移送する移送羽根が設けられ、
前記ロータリジョイントは、前記処理容器に連結され、軸方向に延びる軸部を有する回転側部材と、前記回転型熱処理装置の固定側に連結され、前記軸部の径方向外側に間隔をあけて配置された軸方向に延びるボス部を有する固定側部材と、前記軸部と前記ボス部との径方向の間に設けられ、前記軸部と前記ボス部とを相対回転可能に連結する軸受と、前記処理容器の内部に通じる、前記軸部と前記ボス部との間をシールし、前記処理容器内の真空を維持するシール部材と、を備え、
前記固定側部材に、冷却媒体を流入させるスペースが形成されていることを特徴とする。
このような構成によって、処理容器の一方向への回転によって被処理物を反排出口側へ押し戻し、他方向への回転によって被処理物を移送することができる。
この構成によれば、処理容器の傾斜によって被処理物を移送羽根まで自然に流動させ、その後、移送羽根による移送動作に迅速に移行することができる。
この構成により、被処理物の流動性に応じて処理容器の傾斜角度を適切に調節することができる。
このような構成によって処理容器内での被処理物の冷却は不要となり、熱処理後、即座に被処理物を排出するとともに、処理容器の温度がそれほど低下しないうちに次の熱処理を行うことができる。
前記軸部と前記ボス部との間には、複数の前記軸受が軸方向に離間して配置され、複数の前記軸受の間に前記シール部材が設けられていてもよい。
前記冷却媒体を流入させるスペースは、複数の前記軸受の軸方向の間であって前記シール部材の径方向外側に形成されていてもよい。
また、前記軸部と前記ボス部との間にはグリースが充填されていてもよい。
前記固定側部材には、冷却媒体を流入させるスペースが形成されていてもよい。
前記処理容器は、軸方向に延びる大径部分と、この大径部分に連なって軸方向に延び当該大径部分よりも小径とされた小径部分とを含み、前記ロータリージョイントは、前記回転型熱処理装置の固定側と前記小径部分とを連結するものであってもよい。
前記処理容器は、軸方向に延びる大径部分と、当該大径部分の前記排出口側の端部に設けられ、当該排出口側ほど小径に形成された円錐部とを有し、前記処理容器は、前記排出口側が低位となるように傾斜して配置されるとともに、前記円錐部の下面が前記排出口側へ向けて上り傾斜となるように配置され、前記円錐部内に前記移送羽根が設けられていてもよい。
図1は、本発明の実施の形態に係る回転型熱処理装置としての回転レトルト炉を示す正面説明図である。
回転レトルト炉10は、レトルト11(処理容器)と、このレトルト11内の被処理物を熱処理する加熱装置12と、レトルト11及び加熱装置12を支持する支持フレーム13と、この支持フレーム13を支持する架台14と、レトルト11を回転駆動させる回転駆動部15と、レトルト11内を真空引きする真空ポンプ16と、レトルト11に熱処理前の被処理物を供給する供給部17と、レトルト11から排出された熱処理後の被処理物を受け入れて冷却する後処理部18とを備えている。
ホッパ36は、下方先細り形状に形成され、その下端部に吐出口及び計量部(図示略)を有している。第1開閉バルブ38は、その開閉によって供給管37内における被処理物の流通を許容又は阻止する。第1開閉バルブ38の内部にはガスシールが設けられ、第1開閉バルブ38を閉じることによってレトルト11内の気密を保持することが可能となっている。なお、第1開閉バルブ38は、電磁式あるいはその他の形式によって自動で開閉する構成であってもよいし、手動で開閉する構成であってもよい。供給管37は、レトルト11の軸心Oに対して略垂直な姿勢に配置されている。
また、第1ボス部67aの内周面と軸部66aの外周面との間で、2つの転がり軸受69の間には、複数のシール部材70が設けられ、複数のシール部材70の配置スペースにグリースが充填されるようになっている。
なお、図示は省略するが、第1延長部25側に配置されたロータリジョイント60(図1参照)についても、上記と略同様の構成とされている。
そして、移送羽根54は、回転駆動部15によってレトルト11を軸心O回りに正回転(一方向回転)させたときに内部の被処理物を排出口27とは反対側へ押し戻すように作用し、逆回転(他方向回転)させたときに被処理物を排出口27側へ移送するように作用する。
図1に示すように、熱処理開始前、熱処理の対象となる被処理物はホッパ36中に貯留されている。ホッパ36の吐出口及び第1開閉バルブ38を開くことによって、所定量の被処理物がコンベア装置39に送られ、さらにコンベア装置39を作動することによってレトルト11の胴部20内に被処理物が供給される。また、レトルト11内部は、真空ポンプ16により真空引きされる。
11: レトルト(処理容器)
12: 加熱装置
15: 回転駆動部
27: 排出口
31: 第2支持部(調整手段)
48: 冷却攪拌部(冷却装置)
54: 移送羽根
Claims (8)
- 軸方向の一端部に被処理物の排出口を備え、熱処理時に前記排出口よりも被処理物の排出方向の下流側で密閉されて内部が真空状態とされる筒状の処理容器と、
前記処理容器内の被処理物を熱処理する加熱装置と、
前記処理容器をその軸心回りに正逆両方向に回転駆動可能であり、かつ前記被処理物の熱処理時に前記処理容器を一方向に回転駆動する回転駆動部と、
前記処理容器と、回転型熱処理装置の固定側とを相対回転可能に接続するロータリージョイントと、
を備えており、
前記処理容器内には、当該処理容器の他方向の回転によって被処理物を前記排出口へ移送する移送羽根が設けられ、
前記ロータリージョイントは、
前記処理容器に連結され、軸方向に延びる軸部を有する回転側部材と、
前記回転型熱処理装置の固定側に連結され、前記軸部の径方向外側に間隔をあけて配置された軸方向に延びるボス部を有する固定側部材と、
前記軸部と前記ボス部との径方向の間に設けられ、前記軸部と前記ボス部とを相対回転可能に連結する軸受と、
前記処理容器の内部に通じる、前記軸部と前記ボス部との径方向の間をシールし、前記処理容器内の真空を維持するシール部材と、を備え、
前記固定側部材に、冷却媒体を流入させるスペースが形成されていることを特徴とする回転型熱処理装置。 - 前記軸部と前記ボス部との間には、複数の前記軸受が軸方向に離間して配置され、複数の前記軸受の間に前記シール部材が設けられている、請求項1に記載の回転型熱処理装置。
- 前記冷却媒体を流入させるスペースが、複数の前記軸受の軸方向の間であって前記シール部材の径方向外側に形成されている、請求項2に記載の回転型熱処理装置。
- 前記軸部と前記ボス部との径方向の間にグリースが充填される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転型熱処理装置。
- 前記移送羽根は、前記処理容器の内周面に沿って周回する螺旋形状に形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転型熱処理装置。
- 前記処理容器は、前記排出口側が低位となるように傾斜して配置され、
前記処理容器の傾斜角度を調整する調整手段をさらに備えている請求項5に記載の回転型熱処理装置。 - 前記処理容器から排出された熱処理済みの被処理物を冷却する冷却装置をさらに備えている請求項1〜6のいずれか1項に記載の回転型熱処理装置。
- 前記処理容器は、軸方向に延びる大径部分と、この大径部分に連なって軸方向に延び当該大径部分よりも小径とされた小径部分とを含み、
前記ロータリージョイントは、前記回転型熱処理装置の固定側と前記小径部分とを連結している、請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転型熱処理装置。
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