JP6660851B2 - アルミニウム熔解装置及びアルミニウム再生システム - Google Patents

アルミニウム熔解装置及びアルミニウム再生システム Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウムチップやアルミニウム切粉等のアルミニウム材を熔解させるアルミニウム熔解装置、並びに、前記アルミニウム材の熔解及び熔解アルミニウム材からのアルミニウム合金の抽出を行うアルミニウム再生システムに関する。
アルミニウム材を熔解させるアルミニウム熔解装置は、アルミニウム材から金属アルミニウムを再生するシステムの一部として利用されるものであり、上方が開口された熔解炉にアルミニウム材を投入して、前記アルミニウム材をバーナーで直接又は間接的に加熱するオープンウェル方式のアルミニウム熔解装置が提案されている。
このオープンウェル方式には、熔解炉に収容されたアルミニウム材を直接的にバーナーで加熱する直接加熱型(例えば下記特許文献1及び2参照)、及び、熔解炉の外周壁をバーナーで加熱することでアルミニウム材を間接的に加熱する間接加熱型(下記特許文献3参照)が存在する。
しかしながら、何れのタイプの装置も熔解させたアルミニウム材の表面に酸化皮膜が生じ易く、金属アルミニウムの回収効率が悪いという問題がある。また、バーナーが当たる部位と当たらない部位とでアルミニウム材の熔解速度が異なりやすく、効率的なアルミニウム材の熔解を行い難いという問題もある。
この問題点を解決する為に、箱状の炉体によって形成される略密閉状態の加熱室内に坩堝を配置させ、前記加熱室に過熱蒸気を導入することで、前記坩堝内に収容されたアルミニウム材を熔解させるアルミニウム熔解装置(下記特許文献4参照)や、略密閉状態の熔解炉にアルミニウム材を投入し、前記熔解炉内に過熱蒸気を導入することで、前記熔解炉内に収容されたアルミニウム材を熔解させるアルミニウム熔解装置(下記特許文献5参照)が提案されている。
前記特許文献4及び5に記載のアルミニウム熔解装置は、オープンウェル方式の熔解装置に比して、熔解させたアルミニウムの表面に新たな酸化皮膜が生成することを低減できる点、さらに、アルミニウム材が収容された前記坩堝を全体的に均一に加熱できる点において有用である。
しかしながら、前記炉体又は前記熔解炉がそれぞれ単独で密閉状態の熔解空間を形成している為、装置自体が大型化すると共に、前記炉体又は前記熔解炉から離間配置された過熱蒸気発生装置によって発生された過熱蒸気を配管によって前記炉体又は前記熔解炉へ導入する為の配管設備が必要となり、また、過熱蒸気の導入の際に熱エネルギーが損失するという問題がある。
さらに、前記特許文献4に記載のアルミニウム熔解装置においては、前記炉体によって形成される加熱室に導入された過熱蒸気が坩堝の外周面全体を均一に加熱することはできるものの、前記坩堝内に収容されたアルミニウム材に着目すると、坩堝の周壁に近接する部分と坩堝から離間された部分とで熔解速度に差異が生じ易いという問題もある。
特許第3009123号公報 特開平7−146073号公報 特開平10−332272号公報 特許第5348902号公報 特開平4−13820号公報
本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされたものであり、装置自体の小型化及び簡略化を図りつつ、酸化皮膜の生成を可及的に防止し且つ熱エネルギー効率を向上させた状態でアルミニウム材を熔解できるアルミニウム熔解装置の提供を目的とする。
また、本発明は、小型化及び簡略化を図りつつ、酸化皮膜の生成を可及的に防止し且つ熱エネルギー効率を向上させた状態でアルミニウム材を熔解させることができ、且つ、アルミニウム材からの再生アルミニウム合金の回収率を向上させ得るアルミニウム再生システムの提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、上方が開口とされた坩堝と過熱蒸気発生部とを備え、前記過熱蒸気発生部は、前記開口を気密に覆うように前記坩堝に着脱自在に装着されて前記坩堝と共に密閉状態の熔解空間を形成する蓋ケースと、前記蓋ケースに支持され、電圧印可に応じて加熱されることで水供給部から供給される蒸気又は霧状の水から過熱蒸気を生成する流体加熱管とを有し、前記流体加熱管は、長手方向一方側の第1端部及び他方側の第2端部のそれぞれに設けられた電圧印可用の第1及び第2給電点と、前記水供給部から供給される蒸気又は霧状の水を管内に受け入れる為に前記第1及び第2端部の一方に設けられた水導入口と、管内で生成された過熱蒸気を放出する為に前記第1及び第2端部の間の中間領域に設けられた一又は複数の蒸気放出口とを有し、前記第1及び第2端部が前記蓋ケースから外方へ延在され且つ前記蓋ケースの前記坩堝への装着時に前記蒸気放出口が前記熔解空間内に位置するように前記蓋ケースに支持されており、前記蓋ケースは前記流体加熱管を支持した状態のままで前記坩堝に着脱自在とされており、前記蓋ケース及び前記流体加熱管を含む前記過熱蒸気発生部が前記坩堝に対して着脱可能なユニットとされているアルミニウム熔解装置を提供する。
好ましくは、前記流体加熱管は、前記蓋ケースに形成された第1及び第2取付孔に挿通され、外端部がそれぞれ前記第1及び第2端部を形成する第1及び第2配管部材と、前記第1及び第2配管部材の内端部同士を流体接続し、前記中間領域を形成する中間配管部材とを有し得る。
前記中間配管部材は、前記第1配管部材の内端部に着脱自在に連結される第1直線部と、前記第2配管部材の内端部に着脱自在に連結され、前記第1直線部と平行に延びる第2直線部と、前記第1及び第2直線部の間においてこれらと平行に延びる中央直線部と、隣接する直線部の対応端部同士を連結する平面視U字状の方向転換部とを一体的に有するものとされる。
好ましくは、前記坩堝は、上端部が前記開口を画する坩堝本体と、前記坩堝本体の上端部から平面視において径方向外方へ延びる坩堝側フランジとを有するものとされ、前記蓋ケースは、前記第1及び第2取付孔が形成され、下端側が開口とされた蓋ケース本体と、前記蓋ケース本体の下端部から平面視において径方向外方へ延びる蓋ケース側フランジとを有するものとされ、前記蓋ケース及び前記坩堝は、前記蓋ケース側フランジ及び前記坩堝側フランジが当接された状態で気密且つ着脱可能に連結される。
また、本発明は、前記目的を達成するために、上方が開口とされた坩堝と過熱蒸気発生部とを備え、前記過熱蒸気発生部は、前記開口を気密に覆うように前記坩堝に着脱自在に装着されて前記坩堝と共に密閉状態の熔解空間を形成する蓋ケースと、前記蓋ケースに支持され、電圧印可に応じて加熱されることで水供給部から供給される蒸気又は霧状の水から過熱蒸気を生成する流体加熱管とを有し、前記流体加熱管は、長手方向一方側の第1端部及び他方側の第2端部のそれぞれに設けられた電圧印可用の第1及び第2給電点と、前記水供給部から供給される蒸気又は霧状の水を管内に受け入れる為に前記第1及び第2端部の一方に設けられた水導入口と、管内で生成された過熱蒸気を放出する為に前記第1及び第2端部の間の中間領域に設けられた一又は複数の蒸気放出口とを有し、前記第1及び第2端部が前記蓋ケースから外方へ延在され且つ前記蓋ケースの前記坩堝への装着時に前記蒸気放出口が前記熔解空間内に位置するように前記蓋ケースに支持されており、前記坩堝は、上端部が前記開口を画する坩堝本体と、前記坩堝本体の上端部から平面視において径方向外方へ延びる坩堝側フランジとを有し、前記蓋ケースは、下端側が開口とされた蓋ケース本体と、前記蓋ケース本体の下端部から平面視において径方向外方へ延びる蓋ケース側フランジとを有し、前記蓋ケース側フランジと前記坩堝側フランジが当接状態で前記蓋ケースが前記坩堝に気密且つ着脱自在に連結されており、前記蓋ケース及び前記流体加熱管を含む前記過熱蒸気発生部が前記坩堝に対して着脱可能なユニットとされているアルミニウム熔解装置を提供する。
本発明に係る前記アルミニウム熔解装置の種々の構成において、好ましくは、前記過熱蒸気発生部は、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させた状態において下端側が前記熔解空間内に位置し且つ上端側が上方へ延在されるように、前記蓋ケースに軸線回り回転自在に支持された回動軸と、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させた状態において前記熔解空間内に位置するように前記回動軸の下端側に支持された攪拌部材とを有し得る。
前記回動軸は前記蓋ケースの径方向中央において上下方向に沿うように配置され、前記攪拌部材は、前記回動軸の軸線から径方向外方へ変位された位置で上下方向に沿い、前記回動軸の軸線回りの回転に応じて前記回動軸の軸線回りに回転するように前記回動軸に支持された複数の攪拌棒を有するものとされ得る。
前記複数の攪拌棒は、前記回動軸の軸線を基準にした周方向に関し互いに対して離間配置される。
また、本発明は、上方が開口とされた坩堝と、前記坩堝を支持し且つ移動させる搬送装置と、前記坩堝内のアルミニウム材を熔解させる為の熱量を発生する加熱装置と、前記坩堝内において熔解されたアルミニウム材から再生アルミニウム合金を圧搾する圧搾装置と、前記加熱装置による熔解処理が行われる熔解エリア及び前記圧搾装置による圧搾処理が行われる圧搾エリアを有する処理ステーションとを備えたアルミニウム再生システムを提供する。
前記加熱装置は、前記上方開口を気密に覆うように前記坩堝に着脱自在に装着されて前記坩堝と共に密閉状態の熔解空間を形成可能な蓋ケースと、前記蓋ケースに支持され、電圧印可に応じて加熱されることで水供給部から供給される蒸気又は霧状の水から過熱蒸気を生成する流体加熱管と、前記熔解エリアに位置された前記坩堝と前記蓋ケースとを上下方向に相対的に接離させる加熱用昇降機構とを有する。
前記流体加熱管は、長手方向一方側の第1端部及び他方側の第2端部のそれぞれに設けられた電圧印可用の第1及び第2給電点と、前記水供給部から供給される蒸気又は霧状の水を管内に受け入れる為に前記第1及び第2端部の一方に設けられた水導入口と、管内で生成された過熱蒸気を放出する為に前記第1及び第2端部の間の中間領域に設けられた一又は複数の蒸気放出口とを有し、前記第1及び第2端部が前記蓋ケースから外方へ延在され且つ前記蓋ケースの前記坩堝への装着時に前記蒸気放出口が前記熔解空間内に位置するように前記蓋ケースに支持される。
前記加熱用昇降機構は、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させて前記熔解空間を形成する熔解作業状態と、前記蓋ケース及び前記坩堝を上下方向に相対的に離間させる待機状態とを現出可能とされる。
前記圧搾装置は、前記坩堝の内表面に略沿った外周壁を有し、前記外周壁には上下に貫通する複数の通過孔が設けられているメッシュ部材と、前記圧搾エリアに設置された前記坩堝及び前記メッシュ部材を上下方向に相対的に接離させる圧搾用昇降機構とを有する。
前記圧搾用昇降機構は、前記メッシュ部材を前記坩堝の内表面に向けて押し付けることで熔解アルミニウム材から再生アルミニウム合金を圧搾する圧搾作業状態と、前記メッシュ部材及び前記坩堝を上下方向に相対的に離間させる待機状態とを現出可能とされる。
好ましくは、前記加熱装置は、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させた状態において下端側が前記熔解空間内に位置し且つ上端側が上方へ延在されるように前記蓋ケースに軸線回り回転自在に支持された回動軸と、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させた状態において前記熔解空間内に位置するように前記回動軸の下端側に支持された攪拌部材と、前記回動軸の上端側を作動的に軸線回りに回転駆動する攪拌用駆動モーターとを有し得る。
この場合、前記加熱用昇降機構は、前記蓋ケース及び前記攪拌用駆動モーターを一体的に昇降させるように構成される。
好ましくは、前記メッシュ部材は、前記圧搾用昇降機構に着脱可能に装着される。
本発明に係るアルミニウム再生システムの一形態においては、前記処理ステーションは、さらに、投入エリアを有するものとされ、前記投入エリア、前記熔解エリア及び前記圧搾エリアはこの順に直列配置される。
この場合、前記搬送装置は、案内レールによって案内された状態で前記投入エリア、前記熔解エリア及び前記圧搾エリアの順に移動するように構成される。
前記一形態においては、前記処理ステーションは、前記坩堝に設けられた一対の傾斜基準軸を軸線回り回転可能に係止する一対の軸受部を有するものとされ得る。
これに代えて、前記搬送装置は、前記坩堝が載置される載置台と、前記載置台を移動させる移動手段と、前記載置台に立設された縦フレームと、前記坩堝に設けられた一対の傾斜基準軸を軸線回り回動可能に支持するように前記縦フレームに設けられた一対の軸受部と、前記坩堝を前記一対の傾斜基準軸回りに傾斜させる傾斜駆動モーターとを有するものとされ得る。
本発明に係るアルミニウム再生システムの他形態においては、前記処理ステーションは、さらに、投入エリアを有するものとされ、 前記投入エリア、前記熔解エリア及び前記圧搾エリアは、処理中心回り周方向一方側へ順に配置される。
この場合、前記搬送装置は、前記坩堝を前記処理中心回りに移動可能なターンテーブルを有するものとされる。
好ましくは、前記処理ステーションは、さらに、前記圧搾エリアから前記投入エリアまで前記処理中心回り周方向一方側へ行く途中に、前記坩堝内に残存する残存物を排出する排出エリアを有するものとされる。
前記投入エリア、前記熔解エリア、前記圧搾エリア及び前記排出エリアは前記処理中心回り等間隔に配置され、前記ターンテーブルは、前記処理中心回り90度間隔で4つの坩堝を支持するように構成される。
好ましくは、前記搬送装置は、前記ターンテーブルを前記処理中心回りに回転駆動するターンテーブル駆動モーターと、前記ターンテーブルに立設された縦フレームと、前記坩堝に設けられた一対の傾斜基準軸を軸線回り回動可能に支持するように前記縦フレームに設けられた一対の軸受部と、前記坩堝を前記一対の傾斜基準軸回りに傾斜させる傾斜駆動モーターとを有し得る。
本発明に係るアルミニウム熔解装置によれば、上方が開口とされた坩堝と前記坩堝に着脱自在に装着される過熱蒸気発生部の蓋ケースとが密閉状態の熔解空間を形成し、前記蓋ケースに支持される前記過熱蒸気発生部の流体加熱管で生成される過熱蒸気が直接に前記熔解空間に放出されるように構成されているので、装置自体の小型化及び簡略化を図りつつ、酸化皮膜の生成を可及的に防止し且つ熱エネルギー効率を向上させた状態でアルミニウム材を熔解することができる。
また、蓋ケース及び流体加熱管を含む過熱蒸気発生部を取り外すことによって露出する上方開口を介して前記坩堝内にアルミニウム材を投入でき且つ熔解された金属アルミニウムを取り出すことができるので、アルミニウム熔解装置を含むアルミニウム再生システム全体の小型化を図ることができる。
また、本発明に係るアルミニウム再生システムによれば、装置自体の小型化及び簡略化を図り得る加熱装置によって、酸化皮膜の生成を可及的に防止し且つ熱エネルギー効率を向上させた状態でアルミニウム材を熔解することができ、さらに、前記加熱装置によって熔解された熔解アルミニウム材から圧搾装置によって迅速に再生アルミニウム合金を圧搾することができ、再生アルミニウム合金の回収率を向上させることができる。
図1は、本発明に係るアルミニウム熔解装置の一実施の形態の斜視図である。 図2は、前記アルミニウム熔解装置の側面図である。 図3は、前記アルミニウム熔解装置の平面図である。 図4は、前記アルミニウム熔解装置の分解斜視図である。 図5は、図2におけるV-V線に沿った断面図である。 図6は、図3におけるVI-VI線に沿った断面図である。 図7は、前記アルミニウム熔解装置における過熱蒸気発生部の下方斜視図である。 図8は、図3におけるVIII-VIII線に沿った断面図である。 図9は、本発明に係るアルミニウム再生システムの一実施の形態の正面図である。 図10(a)及び(b)は、それぞれ、図9に示す前記アルミニウム再生システムにおける搬送装置及び坩堝の正面図及び側面図である。 図11(a)及び(b)は、図9に示す前記アルミニウム再生システムにおける熔解エリアの正面図であり、それぞれ、加熱装置の熔解作業状態及び待機状態を示している。 図12(a)〜(c)は、図9に示す前記アルミニウム再生システムにおける圧搾エリアの正面図である。図12(a)及び(b)は、それぞれ、圧搾装置の待機状態及び圧搾作業状態を示している。図12(c)は、前記圧搾装置におけるメッシュ部材を圧搾用昇降機構から分離させて坩堝内に放置させた状態を示している。 図13(a)及び(b)は、図9に示す前記アルミニウム再生システムにおける取出エリアの正面図であり、それぞれ、前記坩堝の水平姿勢及び傾斜姿勢(取出姿勢)を示している。 図14は、図9に示す前記アルミニウム再生システムにおける搬送装置の変形例の正面図である。 図15は、本発明に係るアルミニウム再生システムの他の実施の形態の平面図である。 図16は、図15におけるXVI-XVI線に沿った前記アルミニウム再生システムの部分断面図である。 図17は、図15におけるXVII-XVII線に沿った前記アルミニウム再生システムの部分断面図である。
以下、本発明に係るアルミニウム熔解装置の一実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3に、それぞれ、本実施の形態に係るアルミニウム熔解装置1の斜視図、側面図及び平面図を示す。
また、図4に、前記アルミニウム熔解装置1の分解斜視図を、図5及び図6に、それぞれ、図2におけるV-V線に沿った断面図及び図3におけるVI-VI線に沿った断面図を示す。
本実施の形態に係るアルミニウム熔解装置1は、アルミニウムチップやアルミニウム切粉等のアルミニウム材から金属アルミニウムを再生するアルミニウム再生システムの一部として利用されるものであり、アルミニウム材を熔解するように構成されている。
具体的には、図1〜図6に示すように、前記アルミニウム熔解装置1は、坩堝10及び過熱蒸気発生部50を有している。
前記坩堝10は、上方が開口10aとされ、前記上方開口10aを介して投入されるアルミニウム材を収容し得るように形成されている。
図4及び図6に示すように、本実施の形態においては、前記坩堝10は、上端部が前記開口10aを画する坩堝本体11と、前記坩堝本体11の上端部から平面視において径方向外方へ延びる坩堝側フランジ15とを有している。
前記過熱蒸気発生部50は、蓋ケース60と、前記蓋ケース60に支持された流体加熱管70とを有している。
図6等に示すように、前記蓋ケース60は、前記坩堝10の上方開口10aを気密に覆うように前記坩堝10に着脱自在に装着され、前記坩堝10と共に密閉状態の熔解空間100を形成するように構成されている。
本実施の形態においては、前記蓋ケース60は、下方が開口60aとされた蓋ケース本体61と、前記蓋ケース本体61の下端部から平面視において径方向外方へ延びる蓋ケース側フランジ65とを有しており、前記蓋ケース側フランジ65が前記坩堝側フランジ15に当接された状態で前記坩堝10に連結されることで、前記熔解空間100を形成している。
前記流体加熱管70は、インコネル、ハステロイ又はステンレス等の電圧印加に応じて加熱する導電材によって形成された長尺の中空部材とされており、前記アルミニウム再生システムに備えられるボイラー等の水供給部(図示せず)から供給される蒸気又は霧状の水を受け入れ、電圧印可に応じて加熱されることで、蒸気又は霧状の水を過熱蒸気に変換し、外部へ放出するように構成されている。
詳しくは、前記流体加熱管70は、長手方向一方側の第1端部70(1)及び他方側の第2端部70(2)のそれぞれに設けられた電圧印可用の第1及び第2給電点71、72と、前記水供給部から供給される蒸気又は霧状の水を管内に受け入れる為に前記第1及び第2端部70(1)、70(2)の一方に設けられた水導入口75と、前記第1及び第2端部の間の中間領域70(M)に設けられ、管内で生成された過熱蒸気を放出する一又は複数の蒸気放出口76とを有している。
斯かる構成の前記流体加熱管70は、前記第1及び第2端部70(1)、70(2)が前記蓋ケース60から外方へ延在され且つ前記蓋ケース60の前記坩堝10への装着時に前記蒸気放出口76が前記熔解空間100内に位置するように前記蓋ケース60に支持されている。
このように、本実施の形態においては、前記蓋ケース60が前記流体加熱管70を支持した状態のままで前記坩堝10に着脱自在とされており、前記蓋ケース60及び前記流体加熱管70を含む前記過熱蒸気発生部50が前記坩堝10に対して着脱可能なユニットを形成している。
斯かる構成を備えた前記アルミニウム熔解装置1によれば以下の効果を得ることができる。
即ち、電圧印可に応じて加熱されることで過熱蒸気を生成する前記流体加熱管70の中間領域70(M)を前記坩堝10及び前記蓋ケース60によって気密に形成される熔解空間100内に位置させ、前記中間領域70(M)に形成された蒸気放出口76から放出される過熱蒸気によって、熔解空間100に気密に収容されるアルミニウム材を熔解させるように構成されているので、低酸素雰囲気でアルミニウム材が熔解されることになる。
従って、オープンウェル方式のアルミニウム熔解装置に比して、熔解させたアルミニウム材の表面に新たな酸化皮膜が生成されることを可及的に低減することができ、金属アルミニウムの回収効率を向上させることができる。
また、熔解空間100の全体に高温の過熱蒸気が供給されることになるので、バーナーによってアルミニウム材を加熱する装置に比して、熔解空間100に収容されているアルミニウム材の全体を均等に熔解させることができ、処理対象のアルミニウム材の全体を熔解させる為に要する熔解エネルギーの低減を図ることができる。
さらに、加熱される前記流体加熱管70の中間領域70(M)が熔解空間100内に配置されているので、熔解空間100は前記流体加熱管70から放出される過熱蒸気に加えて、前記流体加熱管70自体の熱量によっても加熱されることになり、熔解空間100内のアルミニウム材の熔解をより効率的に行うことができる。
また、オープンウェル方式とは異なり、密閉空間にアルミニウム材を収容すると共に、過熱蒸気を用いてアルミニウム材を熔解するように構成された従来のアルミニウム熔解装置も存在するが、本実施の形態に係る前記アルミニウム熔解装置1は、この従来構成に比しても、熔解装置自体の小型化、及び、アルミニウム再生処理に必要な設備の簡略化による低コスト化を図ることができる。
このタイプの従来装置においては、熔解炉が単独でアルミニウム材を収容する密閉空間を形成し、過熱蒸気発生部は前記熔解炉とは独立した状態で離間配置されている為、熔解装置自体が大型化するという問題が生じる。さらに、過熱蒸気発生部によって発生された過熱蒸気を前記熔解炉に供給する為の設備が必要となると共に、熔解炉にアルミニウム材を投入する為の設備や熔解炉から金属アルミニウムを取り出す為の設備も複雑なものとなる。
これに対し、本実施の形態に係る前記アルミニウム熔解装置1においては、前記過熱蒸気発生部50の前記蓋ケース60と前記坩堝10とが共働して熔解空間100を形成しており、従って、装置自体の小型化を図ることができる。
さらに、前記蓋ケース60及び前記流体加熱管70を含み、前記坩堝10に対して着脱自在にユニット化された前記過熱蒸気発生部50を前記坩堝1から取り外すことで露出する前記坩堝10の開口10aを介して、前記坩堝10内にアルミニウムチップ等のアルミニウム材を投入でき、且つ、熔解されたアルミニウム材を坩堝10から取り出すことができ、前記アルミニウム熔解装置1を含むアルミニウム再生システム全体の小型化及び簡略化を図ることができる。
また、前記アルミニウム熔解装置1においては、前記坩堝10と共に熔解空間100を形成する前記蓋ケース60に前記流体加熱管70が支持されており、熔解空間100内において過熱蒸気が生成されるように構成されている。
従って、過熱蒸気発生部50によって生成された過熱蒸気を熔解空間100に供給する為の設備を別途に備える必要が無く、これによっても、装置自体の小型化及び低コスト化を図ることができる。
図7に、前記過熱蒸気発生部50の下方斜視図を示す。
又、図8に、図3におけるVIII-VIII線に沿った断面図を示す。
図5〜図8に示すように、本実施の形態においては、前記流体加熱管70は、前記蓋ケース60に形成された第1及び第2取付孔60(1)、60(2)に挿通され、外端部がそれぞれ前記第1及び第2端部70(1)、70(2)を形成する第1及び第2配管部材81、82と、前記第1及び第2配管部材81、82の内端部同士を流体接続し、前記中間領域70(M)を形成する中間配管部材85とを有している。
図5及び図8に示すように、前記中間配管部材85は、前記第1配管部材81の内端部に着脱自在に連結される第1直線部85(1)と、前記第2配管部材82の内端部に着脱自在に連結され、平面視において前記第1直線部85(1)と平行に延びる第2直線部85(2)と、前記第1及び第2直線部85(1)、85(2)の間において平面視においてこれらと平行に延びる中央直線部85(M)と、隣接する直線部85(1)、85(M)、85(2)の対応端部同士を連結する平面視U字状の方向転換部85(U)とを一体的に有している。
本実施の形態においては、図5に示すように、前記中間配管部材85には、6本の前記中央直線部85(M)が備えられている。
斯かる構成によれば、前記第1及び第2給電点71、72が設けられ、且つ、一方に前記水導入口75が設けられる前記第1及び第2端部70(1)、70(2)を熔解空間100の外方へ延在させつつ、前記蒸気放出口76が設けられた前記中間領域70(M)を平面視において熔解空間100の略全域に行き渡らせることができ、過熱蒸気を熔解空間100の全体に効率的に供給することができる。
次に、前記アルミニウム熔解装置1を含むアルミニウム再生システムの一例200Aについて説明する。
図9に、前記アルミニウム再生システム200Aの正面図を示す。
図9に示すように、前記アルミニウム再生システム200Aは、前記坩堝10と、前記坩堝10を支持し且つ移動可能とされた搬送装置230と、前記坩堝10内のアルミニウム材を熔解させる為の熱量を発生する前記過熱蒸気発生部50を含む加熱装置300と、前記坩堝10内において熔解されたアルミニウム材から再生アルミニウム合金を圧搾する圧搾装置400と、前記加熱装置300による熔解処理が行われる熔解エリア502及び前記圧搾装置400による圧搾処理が行われる圧搾エリア503を有する処理ステーション500とを備えている。
なお、前記アルミニウム再生システム200Aの構成部材のうちの前記坩堝10及び前記過熱蒸気発生部50が前記アルミニウム熔解装置1を形成する。
図10(a)及び(b)に、それぞれ、前記坩堝10及び前記搬送装置230の正面図及び側面図を示す。
図9、図10(a)及び(b)に示すように、前記坩堝10は坩堝ケース210に収容されており、前記搬送装置230は、前記坩堝ケース210を熔解エリア502及び圧搾エリア503へ移動させ得るように構成されている。
前記搬送装置230は、前記坩堝ケース210が分離可能に載置される載置台232と、前記載置台232を移動させる移動手段とを有している。
本実施の形態においては、前記移動手段は前記載置台232に装着された車輪235を有している。
前記アルミニウム再生システム200Aにおいては、前記処理ステーション500は、さらに、前記坩堝10へのアルミニウム材の投入作業スペースとなる投入エリア501を有している。
図9に示すように、投入エリア501、熔解エリア502及び圧搾エリア503は、この順番に直列配置されている。
本実施の形態においては、前記処理ステーション500は、前記搬送装置230を投入エリア501、熔解エリア502及び圧搾エリア503の順に案内する案内レール510を有しており、前記搬送装置230は前記案内レール510によって案内された状態で移動するように構成されている。
図9に示すように、前記加熱装置300は、前記過熱蒸気発生部50を形成する前記蓋ケース60及び前記流体加熱管70(図9においては図示せず。図7等参照)に加えて、加熱用昇降機構310を備えている。
前記加熱用昇降機構310は、前記熔解エリア502に位置された状態の前記坩堝10及び前記蓋ケース60を上下方向に相対的に接離させるように構成されている。
即ち、前記加熱用昇降機構310は、前記蓋ケース60が前記坩堝10に装着されて前記熔解空間100(図6等参照)が形成される熔解作業状態と、前記蓋ケース60が前記坩堝10から離間される待機状態とを選択的に現出させるように構成されている。
本実施の形態においては、前記加熱用昇降機構310は、前記蓋ケース60を昇降させることで、前記蓋ケース60及び前記坩堝10を上下方向に相対的に接離させている。
図11(a)及び(b)に、それぞれ、前記加熱装置300の熔解作業状態及び待機状態を示す。
図9、図11(a)及び図11(b)に示すように、本実施の形態においては、前記処理ステーション500は、熔解エリア502を画する熔解架台520を有している。
前記加熱用昇降機構310は、前記熔解架台520に設置される油圧昇降装置等の昇降駆動部320と、上端側が前記昇降駆動部320に作動連結され、前記昇降駆動部320によって上下方向に移動される支持ロッド330とを有しており、前記支持ロッド330に直接又は間接的に前記蓋ケース60が支持されている。
本実施の形態においては、前記加熱装置300には攪拌機能が備えられている。
詳しくは、図9、図11(a)及び図11(b)に示すように、前記加熱装置300は、前記蓋ケース60を前記坩堝10に装着させた熔解作業状態において下端側が前記熔解空間100内に位置し且つ上端側が上方へ延在されるように前記蓋ケース60に上下に沿って軸線回り回転自在に支持された回動軸350と、前記蓋ケース60を前記坩堝10に装着させた熔解作業状態において前記熔解空間100内に位置するように前記回動軸350の下端側に支持された攪拌部材360と、前記回動軸350を軸線回りに回転させるように前記回動軸350の上端側に作動連結された攪拌用駆動モーター370とを有している。
即ち、本実施の形態においては、前記過熱蒸気発生部50を形成する前記蓋ケース60に前記回動軸350が軸線回り回転自在に支持され且つ前記回動軸350の一端側(前記熔解空間100内に位置する側)に前記攪拌部材360が支持された上で、前記攪拌用駆動モーター370が前記回動軸350の他端側を軸線回りに回転駆動するように構成されている。
この場合、前記加熱用昇降機構310は、前記蓋ケース60及び前記攪拌用駆動モーター370を一体的に昇降させるように構成される。
本実施の形態においては、図9等に示すように、前記加熱用昇降機構310は、前記支持ロッド330の下端部に支持される支持フレーム340を有している。
前記支持フレーム340は、前記攪拌用駆動モーター370を支持し且つ前記蓋ケース60と一体的に移動するように連結ロッド345を介して前記蓋ケース60に連結されている。
前記回動軸350の上端部は、前記支持フレーム340の底壁を貫通しており、前記攪拌用駆動モーター370は、前記回動軸350を軸線回りに回転駆動させるように前記回動軸350の上端部に作動連結されている。
本実施の形態においては、前記攪拌用駆動モーター370は水平出力軸を有しており、前記水平出力軸がベベルギヤ列を介して前記回動軸350の上端部に連結されている。
本実施の形態においては、図9、図11(a)及び図11(b)に示すように、前記攪拌部材360は、前記回動軸350の軸線から径方向外方へ変位された位置で上下方向に沿い、前記回動軸350の軸線回りの回転に応じて前記回動軸350の軸線回りに回転するように前記回動軸350に支持された複数の攪拌棒362を有している。
前記複数の攪拌棒361は、前記回動軸350の軸線を基準にした周方向に関し互いに対して離間配置されている。
このように、前記加熱装置300に攪拌機能を備えることにより、密閉状態の前記熔解空間100内において、前記流体加熱管70(図6及び図7等参照)からの過熱蒸気及び前記流体加熱管70自体の熱量によってアルミニウム材を熔解させつつ、前記攪拌部材360によって攪拌させることができ、これにより、低酸素状態でのアルミニウム材の効率的な熔解を実現させることができる。
前記圧搾装置400は、メッシュ部材460と、圧搾用昇降機構410とを有している。
前記メッシュ部材460は、前記坩堝10の内表面に略沿った外周壁を有しており、前記外周壁には上下に貫通する複数の通過孔が設けられている。
前記メッシュ部材460は、前記坩堝10の内表面に向けて押し付けられることによって熔解アルミニウム材の酸化被膜を破壊して再生アルミニウム合金を抽出し且つ抽出した再生アルミニウム合金を前記通過孔を介して当該メッシュ部材460の内部に押し出す圧搾処理を行う。
前記メッシュ部材460は、例えば、SUSによって形成される。
前記圧搾用昇降機構410は、前記圧搾エリアに位置された状態の前記坩堝10及び前記メッシュ部材460を上下方向に相対的に接離させるように構成されている。
即ち、前記圧搾用昇降機構410は、前記メッシュ部材460が前記坩堝10の内表面に向けて押し付けられて熔解アルミニウム材から再生アルミニウム合金を圧搾する圧搾作業状態と、前記メッシュ部材460及び前記坩堝10が上下方向に離間される待機状態とを選択的に現出させるように、前記メッシュ部材460及び前記坩堝10の上下方向相対位置を変化させる。
本実施の形態においては、図9に示すように、前記圧搾用昇降機構410は、前記メッシュ部材460を直接又は間接的に支持しており、前記メッシュ部材460を昇降させるように構成されている。
図12(a)及び(b)に、それぞれ、前記圧搾装置400の待機状態及び圧搾作業状態を示す。
図9、図12(a)及び図12(b)に示すように、本実施の形態においては、前記処理ステーション500は、圧搾エリア503を画する圧搾架台530を有している。
前記圧搾用昇降機構430は、前記圧搾架台530に設置される油圧昇降装置等の昇降駆動部420と、上端側が前記昇降駆動部420に作動連結され、前記昇降駆動部420によって上下方向に移動される支持ロッド430とを有しており、前記支持ロッド430に直接又は間接的に前記メッシュ部材460が支持されている。
本実施の形態においては、前記メッシュ部材460は前記圧搾用昇降機構410に着脱自在に装着されている。
図12(c)に、前記メッシュ部材460を前記圧搾用昇降機構410から取り外した状態を示す。
本実施の形態においては、前記圧搾用昇降機構410は、前記支持ロッド430の下端部に直接又は間接的に連結された水平連結ロッド435を有しており、前記メッシュ部材460は前記水平連結ロッド435に着脱自在に装着されている。
本実施の形態においては、前記圧搾装置400には捻り絞り機能が備えられている。
詳しくは、図9、図12(a)及び図12(b)に示すように、前記圧搾装置400は、前記支持ロッド430の下端部に支持された支持フレーム440と、前記支持フレーム440に上下方向に沿った状態で軸線回り回転可能に支持され、下端側において直接又は間接的に前記メッシュ部材460を支持する回動軸450と、前記支持フレーム440に支持され、前記回動軸450を軸線回りに回転駆動させるように前記回動軸450の上端側に作動連結された圧搾用駆動モーター470とを有している。
なお、本実施の形態においては、前記回動軸450の下端部に前記水平連結ロッド435が支持されている。
即ち、本実施の形態においては、前記支持ロッド430は、前記支持フレーム440、前記回動軸450及び前記水平連結ロッド435を介して、前記メッシュ部材460を着脱可能に支持している。
また、本実施の形態においては、前記圧搾用駆動モーター470は水平出力軸を有しており、前記水平出力軸がベベルギヤ列を介して前記回動軸450の上端部に連結されている。
前記構成を備えた前記圧搾装置400は以下のように動作する。
即ち、前記圧搾用昇降機構410によって圧搾作業状態を現出させることで、前記メッシュ部材460が前記坩堝10の内表面に向けて押圧される。
斯かる前記メッシュ部材460の押圧動作によって、熔解アルミニウム材の酸化被膜が押し潰されて、再生アルミニウム合金が押し出される。
この状態(即ち、前記圧搾用昇降機構410によって圧搾作業状態が現出された状態)で、前記圧搾用駆動モーター470によって前記回動軸450を軸線回りに回転させると、前記メッシュ部材460は前記坩堝10の内表面との間で熔解アルミニウム材を押し潰した状態で軸線回りに回転して捻り絞り動作を行う。
斯かる前記メッシュ部材460の捻り絞り動作によって、熔解アルミニウム材の酸化被膜をより効果的に破壊して、再生アルミニウム合金の抽出を効率良く行うことができる。
前記圧搾装置による圧搾処理が完了すると、前記メッシュ部材460を前記圧搾昇降機構410(本実施の形態においては前記水平連結ロッド435)から分離させて、前記メッシュ部材460を前記坩堝10内に放置する。
なお、この際、前記メッシュ部材460は前記坩堝10内の熔解アルミニウムにくっついた状態となっている為、前記メッシュ部材460が前記坩堝10から意に反して脱離しない状態となる。
本実施の形態に係る前記アルミニウム再生システム200Aは、圧搾処理後において前記坩堝10内に前記メッシュ部材460が放置された状態の前記坩堝10を傾斜させることで、再生アルミニウム材を前記坩堝10の上方開口から外部へ取り出せるように構成されている。
詳しくは、前記坩堝10には略水平な傾斜基準軸215が設けられている。
図10(a)及び(b)等に示すように、本実施の形態においては、前記坩堝10を収容する前記坩堝ケース210に一対の傾斜基準軸215が設けられている。
前記処理ステーション500は、再生アルミニウム合金の取り出し処理を行う取出エリア504を有している。
本実施の形態においては、前記取出エリア504は、前記一対の傾斜基準軸215回り傾斜可能に前記坩堝10を支持するように構成されている。
本実施の形態においては、図12(a)〜(c)に示すように、前記圧搾架台530の縦フレーム531に、前記一対の傾斜基準軸215を軸線回り回転可能に支持する軸受部535が設けられており、前記圧搾架台530が前記取出エリア504としても作用するようになっている。
図13(a)及び(b)に、前記傾斜基準軸215が前記軸受部535に係止された状態の前記坩堝10の正面図を示す。
図13(a)及び(b)は、それぞれ、前記坩堝10の水平姿勢及び傾斜姿勢(取出姿勢)を示している。
本実施の形態においては、前記圧搾装置400による圧搾処理が行われ、前記メッシュ部材460が内部に放置された状態の前記坩堝10をフォークリフト等の昇降装置(図示せず)によって持ち上げて、前記一対の傾斜基準軸215を前記軸受部535に係止させ、前記坩堝10が前記傾斜基準軸215回り傾斜可能な状態が現出される(図13(a))。
この状態において、前記坩堝ケース210の一端側をクレーン又は滑車機構等の傾斜機構220によって持ち上げることで前記坩堝10を前記傾斜基準軸215回りに傾斜させて、前記坩堝10の上方開口から再生アルミニウム合金を機外へ流し出す(図13(b))。
前記処理ステーション500は、再生アルミニウム合金の取り出し後に前記坩堝10内に残る酸化被膜(残存物又はドロス)の排出処理を行う排出エリア505を有している。
本実施の形態においては、残存物又はドロスの排出も、前記坩堝10を前記傾斜基準軸215回りに傾斜させることによって行われる。
即ち、前記圧搾エリア503(前記取出エリア504)が前記排出エリア505としても作用する。
なお、残存物又はドロスの排出は、前記メッシュ部材460を前記坩堝10から取り出した状態で行われる。
前記坩堝10からの前記メッシュ部材460の取り出しは、前記坩堝10(本実施の形態においては前記坩堝ケース210)の前記傾斜基準軸215が前記軸受部535に係止された状態のままで行うことも可能であるし、若しくは、前記傾斜基準軸215が前記軸受部535に係止されている状態からフォークリフト等の昇降装置(図示せず)によって前記坩堝10を一旦作業面(例えば、前記搬送装置230の載置面又は地上面)に下ろし、作業面上で行うことも可能である。
後者の場合には、前記メッシュ部材460を取り出し後に、再度、フォークリフト等の昇降装置によって、前記傾斜基準軸215が前記軸受部535に係止されるように前記坩堝10を持ち上げることになる。
本実施の形態において、前記投入エリア501を前記排出エリア505として利用することも可能である。
即ち、前記取出エリア504にて再生アルミニウム合金を取り出した後に、前記搬送装置230を前記投入エリア501へ移動させ、前記投入エリア501にて残存物又はドロスの排出を行うことも可能である。
この場合、前記坩堝10からの前記メッシュ部材460からの取り出しは、好ましくは、前記圧搾エリア503としても作用する前記取出エリア504にて行い、前記圧搾エリア503にて前記メッシュ部材460を前記圧搾昇降機構410に装着させることができる。
前記アルミニウム再生システム200Aにおいては、前記搬送装置230は、前記坩堝10の上方開口が上方を向く一定姿勢で前記坩堝10を支持・搬送するように構成されているが、前記搬送装置230に代えて、前記坩堝10を前記傾斜基準軸215回り傾斜可能に支持するように構成された搬送装置250を備えることも可能である。
図14に、前記搬送装置250の正面図を示す。
図14にように、前記搬送装置250は、前記載置台232及び前記移動手段(車輪235)を有している。
前記坩堝10は坩堝ケース260に収容されており、前記坩堝ケース260に一対の傾斜基準軸215が設けられている。
前記搬送装置250は、前記載置台232上に立設された縦フレーム255と、前記傾斜基準軸215を軸線回り回転自在に支持するように前記縦フレーム255に設けられた軸受部256とを有している。
前記搬送装置250には、さらに、前記坩堝10(前記坩堝ケース260)を前記傾斜基準軸215回りに傾斜させる傾斜駆動モーター265が設けられており、前記傾斜駆動モーター265を駆動させることによって前記坩堝10を前記傾斜基準軸215回りに傾斜させて前記坩堝10内の再生アルミニウム合金及びドロスを前記坩堝10の上方開口から流出させ得るようになっている(図14の二点鎖線)。
前記アルミニウム再生システム200Aにおいては、投入エリア501、熔解エリア502及び圧搾エリア503(取出エリア504及び排出エリア505)の処理エリアが直列配置されているが、これに代えて、処理エリアを周方向に沿って配置させることも可能である。
図15に、処理エリアが周方向に沿って配置されたアルミニウム再生システムの他例200Bの平面図を示す。
また、図16及び図17に、それぞれ、図15におけるXVI-XVI線及びXVII-XVII線に沿った前記アルミニウム再生システム200Bの部分断面図を示す。
なお、図中、前記アルミニウム再生システム200Aにおけると同一部材には同一符号を付して、その説明を適宜省略する。
前記アルミニウム再生システム200Bは、前記アルミニウム再生システム200Aに比して、前記処理ステーション500及び前記搬送装置230に代えて、処理ステーション550及び搬送装置270を有している。
図15に示すように、前記処理ステーション550においては、投入エリア501、熔解エリア502、圧搾エリア503が処理中心C回り周方向一方側へ順に配置されている。
なお、前記アルミニウム再生システム200Bにおいては、図15に示すように、圧搾エリア503が取出エリア504としても作用する。
また、前記処理ステーション550は、さらに、圧搾エリア503(取出エリア504)から投入エリア501まで処理中心C回り周方向一方側へ行く途中に、残存物又はドロスを排出する排出エリア505を有している。
図16及び図17に示すように、前記処理ステーション550は、投入エリア501、熔解エリア502及び圧搾エリア503(取出エリア504)をそれぞれを画する投入架台560、熔解架台565及び圧搾架台570を有している。
前記アルミニウム再生システム200Bは前記投入架台560に載置された投入機構562を有しており、前記投入機構562を介してアルミニウム材が坩堝10に投入されるようになっている。
前記搬送装置550は、前記坩堝10を前記処理中心C回りに移動させるターンテーブル580を有している。
前記アルミニウム再生システム200Bにおいては、前記搬送装置550は、前記ターンテーブル580を前記処理中心C回りに回転駆動させると共に、前記ターンテーブル580上において前記坩堝10を傾斜基準軸215回りに傾斜させ得るように構成されている。
詳しくは、前記搬送装置550は、前記ターンテーブル580を前記処理中心C回りに回転駆動するターンテーブル駆動モーター590と、前記ターンテーブル580に立設された縦フレーム582と、前記坩堝10に設けられた一対の傾斜基準軸215を軸線回り回動可能に軸受するように前記縦フレーム582に設けられた一対の軸受部584と、前記坩堝10を前記一対の傾斜基準軸215回りに傾斜させる傾斜駆動モーター585とを有している。
図15に示すように、前記アルミニウム再生システム200Bにおいては、前記処理ステーション550における前記処理エリアは前記処理中心C回り等間隔となるように配置されている。
なお、前記アルミニウム再生システム200Bにおいては圧搾エリア503及び取出エリア504は同一エリアとされている。
従って、前記処理ステーションは、投入エリア501、熔解エリア502、圧搾エリア503(取出エリア504)及び排出エリアの4つの処理エリアが前記処理中心C回りに等間隔となるように、90度間隔で配置されている。
また、本実施の形態においては、前記ターンテーブル580は、前記処理中心C回り90度間隔で4つの坩堝10を支持し得るように構成されている。
即ち、前記搬送装置550においては、4つの縦フレーム582が前記処理中心回り90度間隔に配置されており、前記4つの縦フレーム582のそれぞれに前記軸受部584が設けられている。で
斯かる構成によれば、前記4つの処理エリアでの処理を並行して行うことができ、アルミニウム再生処理の効率化を図ることができる。
前述の通り、前記アルミニウム再生システム200Bにおいては、再生アルミニウム合金の外部への取り出しを行う取出エリア504は、圧搾エリア503と同一位置とされている。
即ち、圧搾エリア503において、前記圧搾装置400によって熔解アルミニウム材から再生アルミニウム合金を圧搾し、前記坩堝10内に前記メッシュ部材460を放置した状態で、前記坩堝10を前記処理中心C回りに移動させること無く、前記傾斜駆動モーター585によって前記坩堝10を前記傾斜基準軸215回りに傾斜させることで再生アルミニウム合金を外部へ取り出す。
斯かる構成によれば、再生アルミニウム合金の回収率を向上させることができる。
即ち、残存物又はドロスを排出する排出エリア505において、再生アルミニウム合金を取り出すことも可能であるが、斯かる処理手順では、圧搾エリア503で圧搾処理を行い且つ前記メッシュ部材460を前記坩堝10内に放置させた状態で、前記坩堝10を圧搾エリア503から前記処理中心C回りに排出エリア505へ移動させてから、前記傾斜駆動モーター585によって前記坩堝10を傾斜させて再生アルミニウム合金を取り出すことになる。
この場合、熔解処理から再生アルミニウム合金の取り出し処理までに時間が掛かり、再生アルミニウム合金の取り出し処理の際にはアルミニウム温度が下がり、結果的に、アルミニウム合金の回収率が悪化するおそれがある。
これに対し、前述のように、圧搾エリア503と同一位置で再生アルミニウム合金の取り出し処理を行う工程手順によれば、熔解処理から再生アルミニウム合金の取り出し処理までの時間を短縮でき、これにより、アルミニウム合金の回収率を向上することができる。
10 坩堝
10a 上方開口
11 坩堝本体
15 坩堝側フランジ
50 過熱蒸気発生部
60 蓋ケース
60(1) 第1取付孔
60(2) 第2取付孔
61 蓋ケース本体
65 蓋ケース側フランジ
70 流体加熱管
70(1) 第1端部
70(2) 第2端部
70(M) 中間領域
71 第1給電点
72 第2給電点
75 水導入口
76 蒸気放出口
81 第1配管部材
82 第2配管部材
85 中間配管部材
85(1) 第1直線部
85(2) 第2直線部
85(M) 中央直線部
85(U) 方向転換部
100 熔解空間
200A、200B アルミニウム再生システム
215 傾斜基準軸
230 搬送装置
232 載置台
255 縦フレーム
256 軸受部
265 傾斜駆動モーター
300 加熱装置
310 加熱用昇降機構
340 攪拌用駆動モーター
350 回動軸
360 攪拌部材
362 攪拌棒
400 圧搾装置
410 圧搾用昇降機構
460 メッシュ部材
500、550 処理ステーション
501 投入エリア
502 熔解エリア
503 圧搾エリア
504 取出エリア
505 排出エリア
535 軸受部
580 ターンテーブル
582 縦フレーム
584 軸受部
585 傾斜駆動モーター
590 ターンテーブル駆動モーター

Claims (15)

  1. 上方が開口とされた坩堝と過熱蒸気発生部とを備え、
    前記過熱蒸気発生部は、前記開口を気密に覆うように前記坩堝に着脱自在に装着されて前記坩堝と共に密閉状態の熔解空間を形成する蓋ケースと、前記蓋ケースに支持され、電圧印可に応じて加熱されることで水供給部から供給される蒸気又は霧状の水から過熱蒸気を生成する流体加熱管とを有し、
    前記流体加熱管は、長手方向一方側の第1端部及び他方側の第2端部のそれぞれに設けられた電圧印可用の第1及び第2給電点と、前記水供給部から供給される蒸気又は霧状の水を管内に受け入れる為に前記第1及び第2端部の一方に設けられた水導入口と、管内で生成された過熱蒸気を放出する為に前記第1及び第2端部の間の中間領域に設けられた一又は複数の蒸気放出口とを有し、前記第1及び第2端部が前記蓋ケースから外方へ延在され且つ前記蓋ケースの前記坩堝への装着時に前記蒸気放出口が前記熔解空間内に位置するように前記蓋ケースに支持されており、
    前記蓋ケースは前記流体加熱管を支持した状態のままで前記坩堝に着脱自在とされており、前記蓋ケース及び前記流体加熱管を含む前記過熱蒸気発生部が前記坩堝に対して着脱可能なユニットとされていることを特徴とするアルミニウム熔解装置。
  2. 前記流体加熱管は、前記蓋ケースに形成された第1及び第2取付孔に挿通され、外端部がそれぞれ前記第1及び第2端部を形成する第1及び第2配管部材と、前記第1及び第2配管部材の内端部同士を流体接続し、前記中間領域を形成する中間配管部材とを有し、
    前記中間配管部材は、前記第1配管部材の内端部に着脱自在に連結される第1直線部と、前記第2配管部材の内端部に着脱自在に連結され、前記第1直線部と平行に延びる第2直線部と、前記第1及び第2直線部の間においてこれらと平行に延びる中央直線部と、隣接する直線部の対応端部同士を連結する平面視U字状の方向転換部とを一体的に有していることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム熔解装置。
  3. 前記坩堝は、上端部が前記開口を画する坩堝本体と、前記坩堝本体の上端部から平面視において径方向外方へ延びる坩堝側フランジとを有し、
    前記蓋ケースは、前記第1及び第2取付孔が形成され、下端側が開口とされた蓋ケース本体と、前記蓋ケース本体の下端部から平面視において径方向外方へ延びる蓋ケース側フランジとを有し、
    前記蓋ケース及び前記坩堝は、前記蓋ケース側フランジ及び前記坩堝側フランジが当接された状態で気密且つ着脱可能に連結されていることを特徴とする請求項2に記載のアルミニウム熔解装置。
  4. 上方が開口とされた坩堝と過熱蒸気発生部とを備え、
    前記過熱蒸気発生部は、前記開口を気密に覆うように前記坩堝に着脱自在に装着されて前記坩堝と共に密閉状態の熔解空間を形成する蓋ケースと、前記蓋ケースに支持され、電圧印可に応じて加熱されることで水供給部から供給される蒸気又は霧状の水から過熱蒸気を生成する流体加熱管とを有し、
    前記流体加熱管は、長手方向一方側の第1端部及び他方側の第2端部のそれぞれに設けられた電圧印可用の第1及び第2給電点と、前記水供給部から供給される蒸気又は霧状の水を管内に受け入れる為に前記第1及び第2端部の一方に設けられた水導入口と、管内で生成された過熱蒸気を放出する為に前記第1及び第2端部の間の中間領域に設けられた一又は複数の蒸気放出口とを有し、前記第1及び第2端部が前記蓋ケースから外方へ延在され且つ前記蓋ケースの前記坩堝への装着時に前記蒸気放出口が前記熔解空間内に位置するように前記蓋ケースに支持されており、
    前記坩堝は、上端部が前記開口を画する坩堝本体と、前記坩堝本体の上端部から平面視において径方向外方へ延びる坩堝側フランジとを有し、
    前記蓋ケースは、下端側が開口とされた蓋ケース本体と、前記蓋ケース本体の下端部から平面視において径方向外方へ延びる蓋ケース側フランジとを有し、
    前記蓋ケース側フランジと前記坩堝側フランジが当接状態で前記蓋ケースが前記坩堝に気密且つ着脱自在に連結されており、前記蓋ケース及び前記流体加熱管を含む前記過熱蒸気発生部が前記坩堝に対して着脱可能なユニットとされていることを特徴とするアルミニウム熔解装置。
  5. 前記過熱蒸気発生部は、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させた状態において下端側が前記熔解空間内に位置し且つ上端側が上方へ延在されるように、前記蓋ケースに軸線回り回転自在に支持された回動軸と、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させた状態において前記熔解空間内に位置するように前記回動軸の下端側に支持された攪拌部材とを有していることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のアルミニウム熔解装置。
  6. 前記回動軸は前記蓋ケースの径方向中央において上下方向に沿っており、
    前記攪拌部材は、前記回動軸の軸線から径方向外方へ変位された位置で上下方向に沿い、前記回動軸の軸線回りの回転に応じて前記回動軸の軸線回りに回転するように前記回動軸に支持された複数の攪拌棒を有し、
    前記複数の攪拌棒は、前記回動軸の軸線を基準にした周方向に関し互いに対して離間配置されていることを特徴とする請求項5に記載のアルミニウム熔解装置。
  7. 上方が開口とされた坩堝と、前記坩堝を支持し且つ移動させる搬送装置と、前記坩堝内のアルミニウム材を熔解させる為の熱量を発生する加熱装置と、前記坩堝内において熔解されたアルミニウム材から再生アルミニウム合金を圧搾する圧搾装置と、前記加熱装置による熔解処理が行われる熔解エリア及び前記圧搾装置による圧搾処理が行われる圧搾エリアを有する処理ステーションとを備え、
    前記加熱装置は、前記上方開口を気密に覆うように前記坩堝に着脱自在に装着されて前記坩堝と共に密閉状態の熔解空間を形成可能な蓋ケースと、前記蓋ケースに支持され、電圧印可に応じて加熱されることで水供給部から供給される蒸気又は霧状の水から過熱蒸気を生成する流体加熱管と、前記熔解エリアに位置された前記坩堝と前記蓋ケースとを上下方向に相対的に接離させる加熱用昇降機構とを有し、
    前記流体加熱管は、長手方向一方側の第1端部及び他方側の第2端部のそれぞれに設けられた電圧印可用の第1及び第2給電点と、前記水供給部から供給される蒸気又は霧状の水を管内に受け入れる為に前記第1及び第2端部の一方に設けられた水導入口と、管内で生成された過熱蒸気を放出する為に前記第1及び第2端部の間の中間領域に設けられた一又は複数の蒸気放出口とを有し、前記第1及び第2端部が前記蓋ケースから外方へ延在され且つ前記蓋ケースの前記坩堝への装着時に前記蒸気放出口が前記熔解空間内に位置するように前記蓋ケースに支持されており、
    前記加熱用昇降機構は、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させて前記熔解空間を形成する熔解作業状態と、前記蓋ケース及び前記坩堝を上下方向に相対的に離間させる待機状態とを現出可能とされており、
    前記圧搾装置は、前記坩堝の内表面に略沿った外周壁を有し、前記外周壁には上下に貫通する複数の通過孔が設けられているメッシュ部材と、前記圧搾エリアに設置された前記坩堝及び前記メッシュ部材を上下方向に相対的に接離させる圧搾用昇降機構とを有し、
    前記圧搾用昇降機構は、前記メッシュ部材を前記坩堝の内表面に向けて押し付けることで熔解アルミニウム材から再生アルミニウム合金を圧搾する圧搾作業状態と、前記メッシュ部材及び前記坩堝を上下方向に相対的に離間させる待機状態とを現出可能とされていることを特徴とするアルミニウム再生システム。
  8. 前記加熱装置は、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させた状態において下端側が前記熔解空間内に位置し且つ上端側が上方へ延在されるように前記蓋ケースに軸線回り回転自在に支持された回動軸と、前記蓋ケースを前記坩堝に装着させた状態において前記熔解空間内に位置するように前記回動軸の下端側に支持された攪拌部材と、前記回動軸の上端側を作動的に軸線回りに回転駆動する攪拌用駆動モーターとを有し、
    前記加熱用昇降機構は、前記蓋ケース及び前記攪拌用駆動モーターを一体的に昇降させるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム再生システム。
  9. 前記メッシュ部材は、前記圧搾用昇降機構に着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項7又は8に記載のアルミニウム再生システム。
  10. 前記処理ステーションは、さらに、投入エリアを有し、
    前記投入エリア、前記熔解エリア及び前記圧搾エリアはこの順に直列配置されており、
    前記搬送装置は、案内レールによって案内された状態で前記投入エリア、前記熔解エリア及び前記圧搾エリアの順に移動することを特徴とする請求項7から9の何れかに記載のアルミニウム再生システム。
  11. 前記坩堝は、略水平な一対の傾斜基準軸を有し、
    前記処理ステーションは、前記一対の傾斜基準軸を軸線回り回転可能に係止する一対の軸受部を有していることを特徴とする請求項7から10の何れかに記載のアルミニウム再生システム。
  12. 前記坩堝は、略水平な一対の傾斜基準軸を有し、
    前記搬送装置は、前記坩堝が載置される載置台と、前記載置台を移動させる移動手段と、前記載置台に立設された縦フレームと、前記一対の傾斜基準軸を軸線回り回動可能に支持するように前記縦フレームに設けられた一対の軸受部と、前記坩堝を前記一対の傾斜基準軸回りに傾斜させる傾斜駆動モーターとを有していることを特徴とする請求項7から10の何れかに記載のアルミニウム再生システム。
  13. 前記処理ステーションは、さらに、投入エリアを有し、
    前記投入エリア、前記熔解エリア及び前記圧搾エリアは、処理中心回り周方向一方側へ順に配置されており、
    前記搬送装置は、前記坩堝を前記処理中心回りに移動可能なターンテーブルを有していることを特徴とする請求項7から10の何れかに記載のアルミニウム再生システム。
  14. 前記処理ステーションは、さらに、前記圧搾エリアから前記投入エリアまで前記処理中心回り周方向一方側へ行く途中に、前記坩堝内に残存する残存物を排出する排出エリアを有し、
    前記投入エリア、前記熔解エリア、前記圧搾エリア及び前記排出エリアは前記処理中心回り等間隔に配置され、
    前記ターンテーブルは、前記処理中心回り90度間隔で4つの坩堝を支持するように構成されていることを特徴とする請求項13に記載のアルミニウム再生システム。
  15. 前記坩堝は、略水平な一対の傾斜基準軸を有し、
    前記搬送装置は、前記ターンテーブルを前記処理中心回りに回転駆動するターンテーブル駆動モーターと、前記ターンテーブルに立設された縦フレームと、前記一対の傾斜基準軸を軸線回り回動可能に支持するように前記縦フレームに設けられた一対の軸受部と、前記坩堝を前記一対の傾斜基準軸回りに傾斜させる傾斜駆動モーターとを有していることを特徴とする請求項13又は14に記載のアルミニウム再生システム。
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