JP5153623B2 - 研磨組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板を研磨する研磨組成物、特に基板の金属部分を研磨するための研磨組成物の製造方法に関する。また本発明は、製造した研磨組成物による基板の研磨方法及び基板の製造方法に関する。
IC(Integrated circuit:集積回路)やLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)における技術の進歩により、それらの動作速度や集積規模が向上し、例えばマイクロプロセッサの高性能化やメモリチップの大容量化が急速に達成されている。これら高性能化には微細加工技術が大きく寄与をしている。この微細加工技術のひとつとして平坦化技術である、化学機械研磨法がある。この化学機械研磨法は、多層配線工程における、層間絶縁膜、金属プラグ、配線金属の平坦化に使用されている。
このうち配線金属は、近年、配線遅延の問題などから銅または銅合金を使用する試みがなされている。銅または銅合金を用いた配線の製造方法としては、図1に示したように、層間絶縁膜11にあらかじめ溝を形成しておき、必要があればタンタル、窒化タンタルなどのバリヤ膜12を薄く形成し、そして銅または銅合金の層13を堆積させるダマシン法がある。このとき、銅または銅合金は層間絶縁膜上部に余分に堆積しているので、平坦化を行いながら余分な銅または銅合金を除去していく研磨を行うことによって配線13’を形成する。
また、磁気記録媒体としては、磁気記憶装置(MRAM)が注目を浴びている。MRAMでは、素子アレイのうち特定のビットに情報を記録するために、アレイを縦横に横切るビット書き込み線とワード書き込み線とを設け、その交差領域に位置する素子のみを使用して選択書き込みを行う方法(例えば特開平10−116490号公報参照)が知られている。ここでは金属配線が形成されるが、金属配線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金、銅または銅合金から成る導体層と、これを囲むようにニッケル−鉄(パーマロイ)などの強磁性層とからなる。必要があれば、タンタル、窒化タンタルなどのバリヤ膜を強磁性層を挟むように薄く形成する。この金属配線はダマシン法で形成されるが、余分な導体層、強磁性層およびバリヤ膜は、研磨を行いながら平坦化し除去される。
このような配線などの形成時には配線抵抗の増大や配線ショートの問題などから、研磨対象の金属部分が削れたディッシング14(図1)やエロージョンと言ったものは極力小さくするのが一般的である。
一方、図2に示すように、バリヤ膜12の形成前に形成されたキャップ層や反射防止膜15を残したままにする場合がある。その場合、反射防止膜などの膜厚が厚いため、ディッシングが小さい場合にはバリヤ研磨で反射防止膜が削れ終わったときには、配線銅13’が盛り上がった状態になり配線ショートなどの原因になる。そのため、配線金属研磨の時に、ある程度深いディッシングを形成させ、バリヤ研磨の時に配線が盛り上がらない工夫を行う。このような反射防止膜などの厚さは、数10nm程度あり、バリヤ膜とあわせると20〜100nm程度になる。この厚さは、最初の層のローカルでは薄く、グローバルでは厚くなってくる。
このような場合、配線によってディッシングを変えられる研磨方法があれば非常に有利である。
また、同一研磨を多数バッチで行う際、研磨組成物以外の要因(例えば、研磨パッドの劣化など)で研磨バッチを経るごとにディッシング量が変化することがある。この変化量を打ち消すように、研磨バッチごとにディッシング量の調整された研磨組成物を用いることができれば、研磨バッチによらず一定のディッシングを得ることができる。
しかしながら、金属研磨組成物においては、ディッシングの大きな組成物やディッシングの小さな組成物はあるが、ディッシングをコントロールされた研磨組成物を簡便に得る方法は見出されていなかった。
本発明は、ディッシングをコントロールすることができる研磨組成物を製造する方法、およびこの研磨組成物で基板を平坦化する基板の研磨方法とこの方法で平坦化する工程を含む基板の製造方法を提供することを目的としたものである。ここで言う「ディッシングをコントロールする」とは、ディッシング量のみが調整され、他の特性(例えば、研磨レートなど)は大きく変わらないことをいう。
本件発明者らは、上記課題の解決について鋭意検討した結果、2種類の研磨組成物(予備組成物)を混合することにより前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔25〕に示される。
〔1〕凹部を有する基板上に凹部を覆うように埋め込まれた金属膜、または凹部を有する基板上にバリヤ金属膜を形成し、凹部を覆うように埋め込まれた金属膜を研磨するための、ディッシング量を異にする複数種の研磨組成物を製造する方法であって、当該複数種の研磨組成物を組成の異なる2種類の予備組成物(A)及び(B)を混合割合を変えて混合することにより製造し、予備組成物(A)として、(a)砥粒、(b)酸化剤、(c)アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸、(d)界面活性剤を含む組成物を使用し、予備組成物(B)として、(a)砥粒、(b)酸化剤を含む組成物を使用する、異なるディッシング量を与える複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔2〕予備組成物(B)が、(c)アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸、(d)界面活性剤を更に含み、予備組成物(A)及び予備組成物(B)において、少なくとも(a)、(b)、(c)、(d)の一種以上の濃度が異なる、前記〔1〕に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔3〕予備組成物(A)の砥粒(a)の濃度が予備組成物(B)のそれよりも高い、前記〔2〕に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔4〕予備組成物(A)の酸化剤(b)の濃度が予備組成物(B)のそれよりも低い、前記〔2〕又は〔3〕に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔5〕予備組成物(A)のアミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸(c)の濃度が予備組成物(B)のそれよりも低い、前記〔2〕〜〔4〕のいずれか一つに記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔6〕予備組成物(A)の界面活性剤(d)の濃度が予備組成物(B)のそれよりも高い、前記〔2〕〜〔5〕のいずれか一つに記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔7〕予備組成物(A)と(B)の一方又は両方に、アゾール基を分子中に3個以上有する分子量300〜15000のアゾール基含有化合物がさらに含まれている、前記〔1〕〜〔6〕のいずれか一つに記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔8〕予備組成物(A)と(B)の両方が前記アゾール基含有化合物を含み、予備組成物(A)の前記アゾール基含有化合物濃度が予備組成物(B)のそれよりも低い、前記〔7〕に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔9〕予備組成物(A)と(B)の一方又は両方が、防食剤を更に含有する、前記〔1〕〜〔8〕のいずれか一つに記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔10〕防食剤がベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、テトラゾール、キナルジン酸である、前記〔9〕に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔11〕予備組成物(A)と(B)の両方が前記防食剤を含み、予備組成物(A)の前記防食剤濃度が予備組成物(B)のそれよりも高い、前記〔9〕または〔10〕に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔12〕予備組成物(A)と(B)の一方又は両方が、アルカリを更に含有する、前記〔1〕〜〔11〕のいずれか一つに記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔13〕アルカリがアンモニア、エチレンジアミン、プロピレンジアミンからなる群より選択される1種または2種以上である、前記〔12〕に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔14〕予備組成物(A)と(B)の両方が前記アルカリを含み、予備組成物(A)の前記アルカリ濃度が予備組成物(B)のそれよりも低い、前記〔12〕または〔13〕に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔15〕製造される研磨組成物のpHが5〜11である、前記〔1〕〜〔14〕のいずれか一つに記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔16〕前記界面活性剤が炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸、炭素数8以上のアルキル基を有する燐酸エステル、炭素数8以上のアルキル基を有する脂肪酸からなる群より選択される1種または2種以上である、前記〔1〕〜〔15〕のいずれか一つに記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
〔17〕研磨時の研磨組成物に対する前記砥粒(a)の濃度が0.01〜30質量%である、前記〔1〕〜〔16〕のいずれか一つに記載の複数の研磨組成物を製造する方法。
〔18〕研磨時の研磨組成物に対する前記酸化剤(b)の濃度が0.01〜30質量%である、前記〔1〕〜〔16〕のいずれか一つに記載の複数の研磨組成物を製造する方法。
〔19〕研磨時の研磨組成物に対する前記酸(c)の濃度が0.01〜10質量%である、前記〔1〕〜〔16〕のいずれか一つに記載の複数の研磨組成物を製造する方法。
〔20〕研磨時の研磨組成物に対する前記界面活性剤(d)の濃度が5質量%以下である、前記〔1〕〜〔16〕のいずれか一つに記載の複数の研磨組成物を製造する方法。
〔21〕前記〔1〕〜〔20〕のいずれか一つに記載の方法で研磨組成物を製造し、前記研磨組成物で基板を研磨することにより、基板のディッシング量を調整して平坦化を行う基板の研磨方法。
〔22〕研磨組成物の温度が30℃〜50℃である、前記〔21〕に記載の研磨方法。
〔23〕前記金属膜が、銅または銅含有合金である、前記〔21〕または〔22〕に記載の研磨方法。
〔24〕前記バリヤ金属膜がタンタルまたはタンタル合金である、前記〔21〕〜〔23〕のいずれか一つに記載の研磨方法。
〔25〕前記〔21〕〜〔24〕のいずれか一つに記載の研磨方法で基板を研磨する工程を含む、1〜300nmの範囲のディッシング量を有する基板の製造方法。
本発明によれば、2種類の予備組成物の組み合わせによる研磨でディッシングをコントロールすることができるため、一つのICチップの製造プロセスに複数の平坦化工程が含まれる場合に専用の金属研磨組成物を複数用いる必要なしに基板を製造することが可能になる。
さらに、種類の異なるICチップを必要とするときにも、それらに対し同じ2種類の予備組成物を使用することができ、金属研磨組成物、研磨パッドおよび研磨機を変更する必要がなく基板を製造することが容易になる。
図1は、銅または銅合金を用いた配線の製造方法を説明する横断面図である。
図2は、反射防止膜を残した場合の銅または銅合金を用いた配線の製造方法を説明する横断面図である。
図3は、ディッシングを説明する横断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、凹部を有する基板上に凹部を覆うように埋め込まれた金属膜、または凹部を有する基板上にバリヤ金属膜を形成し、凹部を覆うように埋め込まれた金属膜を研磨するための、ディッシング量を異にする複数種の研磨組成物を製造する方法であって、当該複数種の研磨組成物を組成の異なる2種類の予備組成物を混合割合を変えて混合することにより製造して、当該研磨組成物が、例えば、1〜300nmの範囲の所定のディッシング量を与えるようにする、複数種の研磨組成物を製造する方法である。
2種類の予備組成物としては、(a)砥粒、(b)酸化剤、(c)アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸、および(d)界面活性剤を含む予備組成物(A)と、(a)砥粒および(b)酸化剤を含む予備組成物(B)を使用することができる。
予備組成物(B)は、更に(c)アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸、および(d)界面活性剤を含んでもよく、この場合、2つの予備組成物(A)と(B)において少なくとも(a)、(b)、(c)、(d)の一種以上の濃度が異なる。
予備組成物(A)と(B)は、1〜300nmの範囲の所定のディッシング量を与えるように、任意の混合割合(すなわち、混合により調製した最終の研磨組成物において、一方の予備組成物の割合が0%より多く100%未満(他方の予備混合物の割合はそれに応じて100%未満、0%超)となる混合割合)で混合することができる。
本発明により研磨組成物を製造する際には、二つの予備混合物間で同じ機能を有する成分の種類を変えることも可能である。例えば、一方の予備混合物が含有する砥粒と、他方の予備混合物が含有する砥粒を、異なるものとしてもよい。
次に、各予備組成物で用いられる成分について説明する。
<砥粒>
本発明では、砥粒として、シリカ、アルミナ、セリア、有機研磨材などの研磨材を使用することができる。これら研磨材は一種を使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。これら研磨材の目的は研磨速度を十分に上げることにあるが、研磨材の種類によってはスクラッチなどの傷を基板表面につけてしまう場合がある。研磨速度を十分に上げつつ、傷を抑える好ましい研磨材としてはシリカが挙げられる。更に好ましい研磨材は、アルコキシシランから加水分解で製造されるコロイダルシリカが主成分となったものである。これら研磨材含有量は、研磨時の研磨組成物に対して0.01〜30質量%でよく、好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは0.2〜10質量%である。研磨材の含有量が多すぎると、スクラッチの原因になることがあり、少なすぎると研磨速度を十分に上げることができなくなったり、バリヤ膜上の金属膜残りが解消しない恐れがある。また、研磨材の大きさは、好ましくは粒子径が1μm以下であり、更に好ましくは0.01〜0.5μmである。研磨材の粒子径が小さすぎると研磨速度が十分に上げることができないことがあり、大きすぎるとスクラッチなどの金属表面の傷の要因になることがある。
<酸化剤>
本発明で用いられる酸化剤は、金属または金属合金などを酸化して、研磨速度向上に寄与する。酸化剤としては、酸素、オゾン、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、エチルベンゼンハイドロパーオキサイドなどのアルキルパーオキサイド、過酢酸、過安息香酸などの過酸、過マンガン酸カリウムなどの過マンガン酸塩、過ヨウ素酸カリウムなどの過ヨウ素酸塩、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩、次亜塩素酸カリウムなどの次亜塩素酸塩、ポリオキソ酸などが挙げられる。これらの酸化剤としては、取り扱いやすい過酸化水素、過硫酸塩が好ましい。
酸化剤の含有量は、研磨時の研磨組成物に対して0.01〜30質量%でよく、好ましくは0.05〜20質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%である。少なすぎると研磨速度が小さくなりすぎることがあり、多すぎると無駄であるばかりか逆に研磨速度を抑制する場合もある。
<酸>
本発明で用いられる無機酸、有機酸及びアミノ酸からなる群より選択される酸は、エッチング剤として研磨を促進すると共に安定した研磨を行うために添加することが出来る。なお、本発明ではアミノ酸を有機酸に含めない。このような無機酸としては、硫酸、燐酸、ホスホン酸、硝酸を挙げることができる。また有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸などのカルボン酸及びそれらの塩を挙げることができる。また、アミノ酸としては、グリシン、アラニン、β−アラニン、2−アミノ酪酸、ノルバリン、バリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、サルコシン、オルニチン、リシン、タウリン、セリン、トレオニン、アロトレオニン、ホモセリン、チロシン、3,5−ジヨードチロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)アラニン、チロキシン、4−ヒドロキシプロリン、システィン、メチオニン、エチオニン、ランチオニン、シスタチオニン、シスチン、システィン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)システィン、4−アミノ酪酸、アスパラギン、グルタミン、アザセリン、アルギニン、カナバニン、シトルリン、δ−ヒドロキシリシン、クレアチン、キヌレニン、ヒスチジン、1−メチルヒスチジン、3−メチルヒスチジン、エルゴチオネイン、トリプトファンなどのアミノ酸を挙げることができる。
これらの無機酸、有機酸およびアミノ酸のような酸は、一種を使用してもよく、二種以上を使用してもよい。これらの酸の含有量は、研磨時の研磨組成物に対して0.01〜10質量%でよく、好ましくは0.02〜5質量%、更に好ましくは0.05〜2質量%である。少なすぎると高い研磨速度が得にくく、多すぎると金属または金属合金などのエッチング速度が速くなりすぎることがある。酸でもディッシング調整が可能である。しかし、酸は腐食を誘発する可能性があるので、腐食が起こらない範囲で濃度調整することが好ましい。
<界面活性剤>
本発明で用いることができる界面活性剤の一つは、炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸である。このようなアルキル芳香族スルホン酸としては、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸またはこれらの混合物であるアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物が挙げられる。このような炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸は、カリウムやアンモニウムなどの塩であってもよい。これらのうち、ドデシルベンゼンスルホン酸が好ましい。このような炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸は、一種を含有させてもよいし、二種以上を含有させてもよい。炭素数8以上の芳香族スルホン酸の含有量は、研磨時の研磨組成物に対して5質量%以下でよく、好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以下である。炭素数8以上のアルキル基芳香族スルホン酸は、金属膜の段差緩和性の向上に寄与すると考えられる。炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸は、添加によりディッシング低減に寄与する。
界面活性剤としては、炭素数8以上のアルキル基を有するリン酸エステルを使用することもできる。リン酸エステルとしては、オクチルリン酸、デシルリン酸、ラウリルリン酸、ミリスチルリン酸、セチルリン酸、ステアリルリン酸、2級アルキル(平均炭素数13)リン酸、2−エチルヘキシルリン酸、オレイルリン酸などのアルキルリン酸エステル、モノステアリルグリセリルエーテルリン酸、モノセチルグリセリルエーテルリン酸、モノオレイルグリセリルエーテルリン酸、イソステアリルグリセリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレン2級アルキル(平均炭素数13)エーテルリン酸、ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテルリン酸、ポリオキシエチレン2オレイルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸などのポリオキシアルキレンエーテルアルキルリン酸エステルが挙げられる。このようなリン酸エステルは、カリウムやアンモニウムなどの塩であってもよく、1級、2級、3級エステルまたはこれらの混合物であってもかまわない。好ましくはオクチルリン酸、ラウリルリン酸、ステアリルリン酸などの炭素数8〜18のアルキルリン酸やポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレン2級アルキル(平均炭素数13)エーテルリン酸のようなポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステルである。更に好ましくは、炭素数10〜15のポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステルである。
本発明で使用される炭素数8以上のアルキル基を有するリン酸エステルは、一種を含有させてもよいし、二種以上を含有させてもよい。これらの化合物の研磨時の研磨組成物に対する含有量は、5質量%以下でよく、好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以下である。このようなリン酸エステルまたはポリオキシアルキレンエーテルリン酸エステルはディッシング抑制を発揮するが、少量ではディッシング抑制の効果が少なく、多量に添加する場合にはディッシングは低減できるが高い研磨速度が要求されるところには実用性能上適用しがたい。
界面活性剤としては、炭素数8以上の脂肪酸を更に使用することもできる。この炭素数8以上の脂肪酸は、単独若しくはアゾール基を分子中に3個以上有する分子量300〜15000のアゾール基含有化合物などとの組合せで、研磨中の金属膜の表面あれを抑制する。このような炭素数8以上の脂肪酸としては、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などの飽和脂肪酸、エイコサペンタエン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸が挙げられる。これらは、カリウムやアンモニウムなどの塩でもよく、一種を含有させてもよいし、二種以上を含有させてもよい。これらのうち、好ましくは、オレイン酸である。オレイン酸は、単独で用いてもよく、50質量%以上がオレイン酸である脂肪酸の混合物を用いることもできる。このような炭素数8以上の脂肪酸の含有量は、研磨時の濃度として5質量%以下でよく、好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。多すぎるとバリヤ膜上の金属膜残りが生じる場合があるので、金属膜の表面あれが十分少なくなる最小量含有させるのがよい。
前記界面活性剤のほかに、その他の界面活性剤として、カチオン性、アニオン性及び非イオン性のいずれのものも使用することができる。カチオン性界面活性剤としては、脂肪族アミンまたはその塩、脂肪族アンモニウム塩などが挙げられる。また、アニオン性界面活性剤としては、アルキルエーテルカルボン酸またはその塩、高級アルコール硫酸エステル、アルキルエーテル硫酸またはその塩などの硫酸エステル化合物、などが挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテルなどのエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステルなどのエステル型が挙げられる。
本発明の研磨組成物には、さらに水溶性ポリマーを添加することも出来る。水溶性ポリマーとしては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸やそのアンモニウム塩、ポリイソプロピルアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリメトキシエチレン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
これら水溶性ポリマー、前記その他の界面活性剤の含有量は、研磨時の研磨組成物に対してそれぞれ好ましくは5質量%以下である。さらに好ましくは1質量%以下であり、特に好ましくは0.5質量%以下である。
<アゾール基含有化合物>
本発明の研磨組成物には、2種類の予備組成物の一方又は両方に含ませることにより、アゾール基を分子中に3個以上有する分子量300〜15000のアゾール基含有化合物を添加することができる。
本発明におけるアゾール基を分子中に3個以上有する分子量300〜15000のアゾール基含有化合物は、1分子中にアゾール基を3個以上有するアゾール基含有化合物であり、種々の方法で製造できる。アゾールにはイミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾールがあり、この中にヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基などの反応性置換基を有するものがある。例えば、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、2−アミノイミダゾールなどが挙げられる。このうち、カルボキシル基は、多価アルコール、多価アミンと反応して、それぞれエステル、アミドを生成する。このとき、多価アルコール、多価アミンとして3価以上の化合物を用いることによって、3個以上のアゾールを有する化合物を製造することができる。同様にヒドロキシル基、アミノ基を有するアゾールからそれらと反応する部位を有する化合物と反応することにより、3個以上のアゾール基を有する化合物を製造することもできる。
また、ビニル基を有するアゾールを重合することによって、本発明で用いるアゾール基含有化合物を製造することもできる。ビニル基を有するアゾールとしては、1−ビニルイミダゾール、2−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−4−ヒドロキシフェニル]エチルメタクリレートなどが挙げられる。
これらのアゾール基含有化合物のうちビニル基を有するアゾール単位を含む重合体が好ましい。この重合体は、ビニル基を有するアゾールを重合して得られる。ビニル基を有するアゾールは単独で重合しても構わないし、その他のビニル化合物と共重合しても構わない。
具体的には、アゾール基含有化合物のアゾール基1個当たりの分子量が、90〜300、特に好ましくは90〜200になるようにして、アゾール基含有化合物を合成することができる。
ビニル基を有するアゾールと共重合できるビニル化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、スチレンなどが挙げられる。
このようなビニル化合物の重合方法としては、水溶液、有機溶媒中でのラジカル重合が一般的である。アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤を用いて重合するが、ドデシルメルカプタン、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、α−メチルスチレンダイマーなどの連鎖移動剤で分子量を調整することもできる。
このような重合物の分子量としては、質量平均分子量として300〜15000のものが使用することができる。好ましくは、500〜10000のであり、更に好ましくは2000〜8000、また更に好ましくは4500〜6500である。
本発明で使用されるアゾール基含有化合物の研磨組成物中の含有量は、0.001〜1質量%でよく、好ましくは0.002〜0.5質量%、更に好ましくは0.003〜0.1質量%である。アゾール基含有化合物でもディッシング調整が可能である。
本発明の研磨組成物は、有機溶剤組成物、有機溶剤/水混合組成物、水性組成物いずれでも使用することができるが、コスト、使い勝手などを考慮すると、研磨組成物は水溶液であることが望ましい。その為、本発明で用いるアゾール基含有化合物も水溶性であることが望ましい。本発明の研磨組成物の製造のためには、濃度の濃い二つの予備組成物を調製し、混合及び希釈して研磨に用いる研磨組成物を調製することができる。従って、本発明で用いるアゾール基含有化合物の水への溶解度は、0.01質量%以上が好ましく、更に好ましくは0.03質量%以上である。
本発明に用いられるアゾール基は銅などの金属と相互作用することが知られており、これが段差緩和性、ディッシングを小さくしたものと考えられる。また、本発明で用いるアゾール基含有化合物は、タンタルなどのバリヤ膜の研磨レートを制御することが可能であり、これが小さいエロージョン特性を得ることに効いたものと考えられる。これに対して、同様にバリア膜の研磨レートを制御するために一般的に使用されるエタノールアミンなどの塩基性化合物は、エロージョンを小さくするが、段差緩和性、ディッシングは大きくする。本発明は、アゾール基を3個以上有する分子量300〜15000のアゾール基含有化合物を用いたことにより、複雑な作用を起こし、段差緩和性、ディッシング、エロージョンのそれぞれを小さくする相反する機能を一度に持ちえたものと考えている。尚、分子量が15000を超えるアゾール基を3個以上有するアゾール基含有化合物は、配線金属の研磨において配線以外、例えばバリヤ膜上に、金属残りを起こしやすくバリヤ膜研磨スラリーの用途が制限されることがある。
<他の成分>
本発明の研磨組成物には、防食剤(保護膜形成剤)を更に含有させることができる。防食剤を使用する場合、予備組成物(A)と(B)の一方または両方にそれを含ませることができる。防食剤として使用可能な成分としては、ベンズイミダゾール−2−チオール、2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオプロピオン酸、2−[2−(ベンゾチアゾリル)チオブチル酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾール、4−メトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−ブトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−オクチルオキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、N−(1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル)−N−(1,2,4−トリアゾリル−1−メチル)−2−エチルヘキシルアミン、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸、ベンズイミダゾール、テトラゾールなどのアゾールまたはその塩が好ましい。更に好ましくは、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、テトラゾール、キナルジン酸である。防食剤の含有量は、研磨時の研磨組成物に対して、5質量%以下でよく、好ましくは2質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以下である。このような防食剤を含有させることは、金属膜表面のあれ防止に有効である。
本発明では、研磨組成物に性能、物性に悪影響を及ぼさない範囲で、アルカリを添加することが出来る。アルカリは、予備組成物(A)と(B)の一方または両方に含ませることができる。アルカリは、安定した研磨性能を維持する目的やpH調整剤、緩衝剤として使用される。このようなアルカリとしては、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、アミルアミン、アリルアミン、2−エチルヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、フルフリルアミンなどのアルキルモノアミン、O−アミノフェノール、エタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノールなどのヒドロキシル基を有するモノアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、O−フェニレンジアミン、トリメチレンジアミン、2,2−ジアミノジn−プロピルアミン、2−メチル−2−(2−ベンジルチオエチル)エチレンジアミン、1,5−ジアミノ−3−ペンタノール、1,3−ジアミノ−2−プロパノール、キシレンジアミン、ビスアミノプロピルポリアルキレンエーテルなどのジアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミンなどのポリアミンが挙げられる。これらアルカリのうち、好ましくは、アンモニア、水酸化カリウム、エチレンジアミン、プロピレンジアミンである。アルカリの添加は、研磨組成物に対して10質量%以下でよく、好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下である。このようなアルカリはディッシングに影響を与えないものもあるが、一般的にはディッシングを増加することができる添加剤である。
<研磨組成物の使用>
本発明で用いられる研磨組成物は、pH2〜12までの間で使用することが好ましい。より好ましくはpH3〜11、更に好ましくはpH5〜10である。このようにpHを調整する試薬としては、前記無機酸、前記有機酸、前記アルカリを用いることが出来る。
本発明で用いられる研磨組成物は、好ましくは0〜100℃の範囲で用いることができる。一般的には使用する室温近辺が好ましいが、研磨速度を調整するなどの目的などで研磨組成物の温度を調節することも可能である。温度が低すぎると研磨速度が上がらず、0℃以下であると氷ってしまうこともある。また、温度が高いと副反応が起こったりすることも考えられる。好ましくは、10〜50℃、更に好ましくは15℃〜40℃である。
本発明で用いられる研磨組成物の研磨機への滴下量は、研磨機、ウェハの大きさによって決定される。8インチウェハ(200mmウェハ)を用いた時には、10〜1000ml/分で使用することができる。好ましくは、50〜500ml/分、更に好ましくは100〜400ml/分である。
本発明の研磨組成物が好ましく通用される被研磨対象物として金属が挙げられ、好ましい金属の具体例としては、アルミニウム、銅、鉄、タングステン、ニッケル、タンタル、ルテニウムや白金などの白金族金属またはこれら金属の合金が挙げられる。特に好ましくは多層配線部の配線部分あるいは配線部分を覆うようになる金属膜であり、凹部を有する基板上に凹部を覆うように埋めこまれる。更に好ましくは、多層配線部の配線部分になる銅または銅合金、鉄または鉄合金に使用することが出来る。なおこの配線金属膜は基板との間にバリヤ膜が形成されることがあり、その場合には金属膜と共にバリヤ膜も研磨されることができる。このようなバリヤ膜材料としては、タンタル、タンタル合金、窒化タンタル、チタン、チタン合金などが好ましく用いられる。また、バリヤ膜と層間絶縁膜の間にキャップ材や反射防止膜が入る場合がある。これの膜厚は数10〜100nm程度ある。
本発明の研磨組成物を用いた研磨方法としては、研磨定盤の研磨布上に本発明の研磨組成物を供給しながら、例えば被研磨金属膜を有する基板を研磨布に押し当てた状態で研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨金属膜を研磨する方法が挙げられる。研磨する装置としては、半導体基板を保持するホルダーと研磨布を貼り付けた定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨定盤の回転速度は、研磨機の構造、大きさによって全く異なるのでここで規定することは難しいが、10〜500m/分で研磨が行われる。好ましくは、20〜300m/分、更に好ましくは30〜150m/分である。研磨定盤が回転することにより基板研磨の均一性を維持するために、基板を回転する必要がある。基板は、研磨定盤とほぼ同じ回転数にするが、均一性を得るために若干、回転数を少なくしたり多くしたりすることがある。また、基板はホルダーを通して研磨布に圧力をかけて押し付けるが、このときの圧力は、0.1〜100KPaで行うことができる。研磨定盤の回転速度が速いと圧力が低い傾向があったりするので、規定することは難しいが、好ましくは、0.5〜80KPa、更に好ましくは1〜50KPaである。
研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタンなどが使用できる。研磨布には、研磨速度を上げたり、スラリーの排出を良くしたりする目的でグルーブをつけているものが多い。XYグルーブ、Kグルーブなどがあるが、本発明の研磨組成物はいずれのグルーブも用いることができる。また、研磨布は目詰まりを防止し、安定した研磨を行うために、ダイヤモンドなどが付いたドレッサーでドレスするが、一般的に知られている方法を使用することができる。
研磨定盤の研磨布上に本発明の研磨組成物を供給する方法としては、ポンプなどで連続的に供給する。このとき、研磨組成物は全ての成分を含んだ1液で供給されてもよく、更には、各予備組成物を別ラインで供給することもできる。別ラインで2液以上を供給する場合には、研磨布直前に1液にして供給することも出来るし、別ラインでそのまま研磨布上に供給し、研磨しながら混合することも可能である。
本発明で使用する各予備組成物は、液の安定性等の取り扱いの利便性を考慮して、複数に分けておよび/または濃厚な組成物として輸送や保存をしてもよい。例えば、酸化剤とその他の溶液の2種の原液に分けることができ、あるいは酸化剤以外の成分の原液を砥粒を主体とするものとそれ以外のものに分けて、合計で3種の原液とすることができる。このように分けた原液を組み合せることにより、それらの原液を混合し、必要なら希釈して予備組成物、さらには研磨に用いる研磨組成物となるキットを構成してもよい。また、予備組成物は、前記したより濃厚(例えば、2〜5倍)な組成物とし、研磨組成物の製造時に水等で希釈して研磨に適した濃度にしてもかまわない。
本発明の方法で製造した研磨組成物を使用することにより、金属膜が平坦化された基板を製造することができる。この工程を素子上に配線を形成する方法として更に説明する。まず、基板上の層間絶縁膜に配線を形成する溝および開口部を開け、絶縁膜上に薄くバリヤ膜を形成する。更に、前記溝および開口部を埋め込むようにメッキなどの方法により銅などの金属配線用の金属膜を形成する。この金属膜を研磨し、必要があればバリヤ膜および層間絶縁膜をさらに研磨平坦化することにより、金属膜が平坦化された基板を製造することが出来る。
本発明の方法で製造した研磨組成物を使用することにより、MRAMにおける配線を形成する方法について説明する。金属配線は、アルミニウムまたはアルミニウム合金、あるいは銅または銅合金から成る導体層とこれを囲むようにニッケル−鉄(パーマロイ)などの強磁性層からなる。必要があれば、タンタル、窒化タンタルなどのバリヤ膜を強磁性層を挟むように薄く形成する。この金属配線はダマシン法で形成されるが、余分な導体層、強磁性層およびバリヤ膜は、研磨を行いながら平坦化し除去される。
ここでいう層間絶縁膜とは、酸化ケイ素膜、ヒドロキシシルセスキオキサン(HSQ)、メチルシルセスキオキサン(MSQ)などのケイ素を多量に含む無機系の層間絶縁膜や、ベンゾシクロブテンからなる膜のような有機系層間絶縁膜であり、また、これらに空孔を持たせた低誘電率層間絶縁膜も用いることが出来る。
以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。
〔合成例〕
以下、アゾール基を3個以上有するアゾール基含有化合物の合成例を示すが、本発明はこれら合成例になんら限定されるものではない。
温度計、攪拌装置、窒素導入管および還流冷却管を取付けた500mlのフラスコに、2−プロパノール40gを仕込み窒素雰囲気下にて攪拌しながら還流温度(約83℃)まで昇温した。これに1−ビニルイミダゾール46.31g、N−ビニルピロリドン43.69gとα−メチルスチレンダイマー1.46gを2−プロパノール28.5gに溶解した液を2−プロパノール78gに溶解した液(以下モノマー溶液とする)とジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.45gを2−プロパノール213.55gに溶解した液(以下開始剤溶液1とする)をそれぞれ定量ポンプで添加した。添加時間はモノマー溶液が4時間、開始剤溶液1が7時間である。開始剤溶液1を添加後1時間反応を続けた後、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.21gを2−プロパノール6.59gに溶解した液(以下開始剤溶液2とする)を添加した。反応1時間おきに同じ開始剤溶液2を添加する操作(開始剤追加添加操作)をさらに5回繰り返した後に4時間反応を続けた。室温まで冷却後、約380gの茶色透明溶液を得た。この茶色透明溶液をロータリーバキュームエバポレーターで濃縮し、水溶解を2回繰り返し溶媒を2−プロパノールから水に置換した。固形分濃度は15%であり、単離することなくそのままスラリー調製に用いた。
合成した化合物(以下、「化合物E」と記すこともある)の分子量は、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリエチレングリコール換算で測定した。分子量は5000であった。
<ウェハ>
ブランケットウェハ:銅膜及びタンタル膜(バリヤ膜)が均一に付いたシリコンウェハ。
パターンウェハ:溝深さが500nmで、25nmの厚さでタンタルがバリヤ膜として形成され、1000nmの銅膜が付いたシリコンウェハ(図1の上図参照)。
<8インチウェハの研磨>
基板と研磨定盤との相対速度:70m/分
研磨パッド:ロデールニッタ社製 IC1000/SUBA400
研磨組成物供給速度:200ml/分
<研磨特性評価>
段差の測定:触診式の段差測定計を用いた。
ブランケット銅、タンタル膜厚測定:シート抵抗から測定した。
パターン銅膜厚測定:評価する部位近傍のパターンのない銅膜のシート抵抗から測定した。
研磨速度の測定:研磨前後の電気抵抗値から銅膜、バリヤ膜厚を測定し、研磨時間から換算した。
パターンウエハの研磨:研磨機としてアプライドマテリアル社製Mirraを用いた場合は、標準装備の終点検出器で終点を検出し、20秒オーバーポリッシュしたところで研磨終了とした。
ディッシング評価:図3に示されるように、シリコンウェハ1に形成した100μmスペース部3”と100μmライン部2”との段差dをディッシングとして評価した。
(実施例1)
分子量5000の化合物Eをアゾール化合物として用いた。
研磨機はアプライドマテリアル社製Mirraを用いて、8インチウェハの評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度は75m/分、研磨組成物供給速度は200ml/分、圧力は14kPaで研磨を行った。
研磨パッドはロデールニッタ社製IC1000(k−XYグルーブ)を用いた。研磨組成物を製造するのに、表1に示した組成の予備組成物を使用した。各組成の表に示した成分以外は水であり、表中の各成分量は水を含めた組成物全体の質量に対する質量%で示した。使用したアルカリのうち、アンモニアは表中のpHを与えるだけの量を使用した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、POEはポリオキシエチレン2級アルキルエーテルリン酸エステル、OLAはオレイン酸、BZIはベンズイミダゾール、PDAはプロピレンジアミンを示す。砥粒のシリカは粒子径120nmのコロイダルシリカを用いた。
Figure 0005153623
表1に示した組成のうちの一つを予備組成物(A)、もう一つを予備組成物(B)として、表2に示すとおりの研磨組成物1〜15を調製した。単一の予備混合物のみを使用する研磨組成物1、5、9は対照例である。研磨組成物1〜4は、砥粒、酸化剤、有機酸、界面活性剤、アゾール化合物及び防食材を含む組成1を予備組成物(A)とし、砥粒、酸化剤、有機酸、界面活性剤及びアゾール化合物を含む組成2を予備組成物(B)として、それらを混合して研磨した。ディッシングは対照例1の11nmから83nmまで変化することができた。また、この範囲では研磨レートに大きな変化はなかった。研磨組成物5〜8は、組成1の防食材量を増やした組成3を予備組成物(A)とし、組成2を予備組成物(B)として用いた。これらの研磨組成物でも、研磨組成物1〜4に比べてやや小さいディッシングであるが、対照例4の4nmから125nmまでコントロールできた。研磨組成物9〜11は、砥粒、酸化剤、有機酸、界面活性剤、アゾール化合物及び防食材を含む組成4を予備組成物(A)とし、組成4にアルカリとして更にプロピレンジアミンを添加した組成5を予備組成物(B)として用いた。ディッシングは、対照例9の14nmから71nmまで変化することができた。実施例14、15は、組成1を予備組成物(A)、組成1の酸化剤である過硫酸アンモニウムの量を増加させた組成7を予備組成物(B)として用いた。対照例1と対比して、2つの予備組成物を混合して製造した研磨組成物の全体での酸化剤の濃度を変えることによっても、ディッシングをコントロールできることが示された。実施例12、13は、組成1を予備組成物(A)、組成1の酸化剤及び砥粒以外を除いた組成6を予備組成物(B)として用いた。これは実質的に砥粒、酸化剤以外を水で希釈する方法である。対照例1と対比して、この方法でもディッシングはコントロールされる。特に、予備組成物の混合比とディッシング量とが比較的直線的な関係となる予備組成物1と2の組み合わせ、予備組成物3と2の組み合わせ、および予備組成物4と5の組み合わせは、ディッシングのコントロールがしやすく好ましい。
Figure 0005153623
(実施例2)
分子量5000の化合物Eをアゾール化合物として用いた。
研磨機はアプライドマテリアル社製Mirraを用いて、8インチウェハの評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度は75m/分、研磨組成物供給速度は200ml/分、圧力は14kPaで研磨を行った。
研磨パッドはロデールニッタ社製IC1000(k−XYグルーブ)を用いた。研磨組成物を製造するのに、表3に示した組成の予備組成物を使用した。各組成の表に示した成分以外は水であり、表中の各成分量は水を含めた組成物全体の質量に対する質量%で示した。使用したアンモニアは、表中のpHを与えるだけの量を使用した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、POEはポリオキシエチレン2級アルキルエーテルリン酸エステル、OLAはオレイン酸、BZIはベンズイミダゾールを示す。砥粒のシリカは粒子径120nmのコロイダルシリカを用いた。
Figure 0005153623
表3に示した組成のうちの一つを予備組成物(A)、もう一つを予備組成物(B)として、表4に示すとおりの研磨組成物16〜25を調製した。単一の予備混合物のみを使用する研磨組成物16、20、21、25は対照例である。研磨組成物16〜20は、砥粒、酸化剤、有機酸、界面活性剤、防食材及びアゾールを三個以上有する化合物を含む組成8を予備組成物(A)として用い、予備組成物(B)としては組成8のアゾールを三個以上有する化合物を0.02質量%から0.07質量%に増加した組成9を用いた。研磨組成物21〜25は、組成8と9の防食材の添加量を増やした組成10と組成11をそれぞれ予備組成物(A)及び(B)として用いた。どちらの事例でも、ディッシングのコントロールが可能であった。
Figure 0005153623
(実施例3)
分子量5000の化合物Eをアゾール化合物として用いた。
研磨機はアプライドマテリアル社製Mirraを用いて、8インチウェハの評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度は75m/分、研磨組成物供給速度は200ml/分、圧力は14kPaで研磨を行った。
研磨パッドはロデールニッタ社製IC1000(k−XYグルーブ)を用いた。研磨組成物を製造するのに、表5に示した組成の予備組成物を使用した。各組成の表に示した成分以外は水であり、表中の各成分量は水を含めた組成物全体の質量に対する質量%で示した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、POEはポリオキシエチレン2級アルキルエーテルリン酸エステル、OLAはオレイン酸、BZIはベンズイミダゾールを示す。砥粒のコロイダルシリカは粒子径120nmのものを用いた。
Figure 0005153623
表5に示した組成のうちの一つを予備組成物A、もう一つを予備組成物Bとして、表6に示すとおりの研磨組成物26〜35を調製した。単一の予備混合物のみを使用する研磨組成物26、30、31、35は対照例である。研磨組成物26〜30は、砥粒、酸化剤、有機酸、界面活性剤、防食材及びアゾールを三個以上有する化合物を含む組成12を予備組成物(A)として用い、予備組成物(B)としては組成12のアゾールを三個以上有する化合物を0.04質量%から0.08質量%に増加した組成13を用いた。研磨組成物31〜35は、組成12と13の砥粒の添加量を増やした組成14と組成15をそれぞれ予備組成物(A)及び(B)として用いた。どちらの事例でも、ディッシングのコントロールが可能であった。また、コロイダルシリカ量が多いほど、ディッシングは大きくなり、砥粒であるコロイダルシリカの量でもディッシングがコントロールできることが示された。
Figure 0005153623
(実施例4)
研磨機はアプライドマテリアル社製Mirraを用いて、8インチウェハの評価を行った。基板と研磨定盤との相対速度は75m/分、研磨組成物供給速度は150ml/分、圧力は14kPaで研磨を行った。
研磨パッドはロデールニッタ社製IC1000(k−XYグルーブ)を用いた。表7に示した組成の予備組成物を使用して、表8に示した研磨組成物を製造した。各組成の表に示した成分以外は水であり、表中の各成分量は水を含めた組成物全体の質量に対する質量%で示した。使用したアンモニアは、表中のpHを与えるだけの量を使用した。ここで、APSは過硫酸アンモニウム、DBSはドデシルベンゼンスルホン酸、OLAはオレイン酸を示す。砥粒のシリカは粒子径120nmのコロイダルシリカを用いた。
Figure 0005153623
組成16、17は、砥粒、酸化剤、酸(有機酸)、界面活性剤を含み、予備組成物(A)と予備組成物(B)は界面活性剤DBSの量が異なる。DBSの量が少なくなるほどディッシングは小さくなり、コントロールすることができる。
Figure 0005153623

Claims (14)

  1. 凹部を有する基板上に凹部を覆うように埋め込まれた金属膜、または凹部を有する基板上にバリヤ金属膜を形成し、凹部を覆うように埋め込まれた金属膜を研磨するための、ディッシング量を異にする複数種の研磨組成物を製造する方法であって、当該複数種の研磨組成物を組成の異なる2種類の予備組成物(A)及び(B)を混合割合を変えて混合することにより製造し、予備組成物(A)として、(a)砥粒、(b)酸化剤、(c)アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸、(d)界面活性剤を含む組成物を使用し、予備組成物(B)として、(a)砥粒、(b)酸化剤を含む組成物を使用するとともに、一方の予備組成物(A)が防食剤を更に含有し、製造される研磨組成物のpHが5〜11である、異なるディッシング量を与える複数種の研磨組成物を製造する方法。
  2. 予備組成物(B)が、(c)アミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸、(d)界面活性剤を更に含み、予備組成物(A)及び予備組成物(B)において、少なくとも(a)、(b)、(c)、(d)の一種以上の濃度が異なる、請求項1に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  3. 予備組成物(A)の砥粒(a)の濃度が予備組成物(B)のそれよりも高い、請求項2に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  4. 予備組成物(A)の酸化剤(b)の濃度が予備組成物(B)のそれよりも低い、請求項2に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  5. 予備組成物(A)のアミノ酸、有機酸、無機酸からなる群より選択される1種または2種以上の酸(c)の濃度が予備組成物(B)のそれよりも低い、請求項2に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  6. 予備組成物(A)の界面活性剤(d)の濃度が予備組成物(B)のそれよりも高い、請求項2に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  7. 予備組成物(A)に、アゾール基を分子中に3個以上有する分子量300〜15000のアゾール基含有化合物がさらに含まれている、請求項1に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  8. 防食剤がベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、テトラゾール、キナルジン酸である、請求項に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  9. 予備組成物(A)と(B)の一方又は両方が、アルカリを更に含有する、請求項1に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  10. 前記界面活性剤が炭素数8以上のアルキル芳香族スルホン酸、炭素数8以上のアルキル基を有する燐酸エステル、炭素数8以上のアルキル基を有する脂肪酸からなる群より選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の複数種の研磨組成物を製造する方法。
  11. 請求項1に記載の方法で研磨組成物を製造し、前記研磨組成物で基板を研磨することにより、基板のディッシング量を調整して平坦化を行う基板の研磨方法。
  12. 前記金属膜が、銅または銅含有合金である、請求項11に記載の研磨方法。
  13. 前記バリヤ金属膜がタンタルまたはタンタル合金である、請求項11に記載の研磨方法。
  14. 請求項11に記載の研磨方法で基板を研磨する工程を含む、1〜300nmの範囲のディッシング量を有する基板の製造方法。
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