JP5153435B2 - 板ばね - Google Patents
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Description
板ばねのスラスト方向のばね定数を小さくするためには、梁の幅を小さくしたり、梁の厚みを薄くすることが考えられる。しかしながら、梁の幅を小さくしたり、梁の厚みを薄くすると、板ばねのラジアル方向の剛性も低下してしまう。この場合、アーマチユアの軸ぶれが発生し、アーマチユアがハウジング等と干渉する虞がある。
本明細書で開示される技術は、外形形状が円形であって、その中心に中心孔を有する円盤状の板ばねである。板ばねは、板ばねの外縁に沿って伸びるリング状の外リングと、板ばねの中心孔に沿って伸びるリング状の内リングと、内リングから外リングまで伸びており、互いに同一形状で等角度間隔に形成されている少なくとも3本の梁、を備える。各々の梁は、内リングから径方向外側に伸びる第1部分と、第1部分から少なくとも二手に分岐した分岐路を有する第2部分を有している。各々の梁の第2部分では、少なくとも二手に分岐した分岐路が、径方向に関して対称に形成されている。各々の梁の第2部分は、内リングへと連なる端から外リングへと連なる端までたどったときに、分岐路の少なくとも一部が板ばねの内リングに向かって、第1部分と平行に伸びる梁部分を有する。各々の梁は、第2部分の分岐路が合流して外リングへと伸びる第3部分を、さらに有する。各々の梁の分岐路は、隣接する他の梁の分岐路と連結する連結部を有する。
本明細書で開示される他の技術は、外形形状が円形であって、その中心に中心孔を有する円盤状の板ばねである。この板ばねは、外リングと内リングと複数の梁を備えている。外リングは、リング状であって板ばねの外縁に沿って伸びる。内リングは、リング状であって板ばねの中心孔に沿って伸びる。複数の梁のそれぞれは、内リングから外リングまで伸びる。そして、各々の梁は、内リングから径方向外側に伸びる第1部分と、第1部分から少なくとも二手に分岐した分岐路を有する第2部分を有する。
この板ばねでは、比較的に面積の小さい径方向内側の第1部分において、各々の梁は、内リングから径方向外側に伸びている。一方において、比較的に面積の大きい径方向外側の第2部分おいて、各々の梁は、少なくとも二手に分岐した分岐路を有している。比較的に面積の大きい径方向外側の第2部分では、分岐路を設けることによって、梁の全長が長くされている。この構成によれば、外リングと内リングとの間の限られた面積の中で、梁の全長を長くすることができる。これにより、板ばねのスラスト方向のばね定数を小さくすることができる。この板ばねでは、各々の梁の幅を小さくしたり、板厚を薄くする必要がない。これにより、板ばねのラジアル方向の剛性が低下されることを抑制することができる。
この板ばねでは、各々の梁は、第2部分の分岐路が合流して外リングへと伸びる第3部分を有していてもよい。
この構成では、板ばねがスラスト方向に変位しているときの各々の梁から内リングに付与される力が径方向と同一の方向となる。これにより、例えば、中心孔にアーマチュアの中心軸が固定されている場合に、梁から付与される力によって、中心軸に周方向の力が付与されることを防止することができる。これにより、中心軸がねじれることを防止することができる。
この構成によれば、板ばねのラジアル方向の剛性を全周に亘って略均一にすることができる。
この構成によれば、分岐路の全長を長くすることができる。これにより、梁のスラスト方向のばね定数を小さくすることができる。
この構成によれば、板ばねのラジアル方向の剛性を高くすることができる。
(形態1) 各々の梁は、その内側の端部が内リングから板ばねの径方向に沿って伸びており、その外側の端部が内側の端部の延長上に伸びている。
本発明を具現化した実施例にかかる円盤状の板ばねを図面に基づいて説明する。以下の実施例で示される板ばねは、例えば、自動車のエンジンと車体とを連結する能動防振支持装置に用いることができる。図1は、実施例にかかる板ばね10の平面図である。板ばね10は、外形形状が円形である。板ばね10は、外リング12と内リング14と複数の梁16を備えている。外リング12は、リング状であって、板ばね10の外縁に沿って伸びて板ばね10の外形を画定している。内リング14は、リング状であって、外リング12と同心上に配置されている。内リング14は、板ばね10の中心孔14aに沿って伸びている。
板ばね10では、内リング14から3本の梁16が外リング12に向かって伸びている。3本の梁16は、同一の形状である。梁16は、板ばね10の中心に関して等角度間隔で配置されている。
また、板ばね10では、梁16の第3梁部16cが、板ばね10の外側から内側に向かって伸びている。この構成によれば、外リング12と内リング14との間の限られた面積の中で、梁16の全長をより長くすることができる。
また、梁16は、第1梁16aの中心を通る板ばね10の径方向に関して対称となっている。この構成によれば、板ばね10がスラスト方向に変位したときに、中心孔14aに固定された軸等が、梁16からねじり方向の力を受けることを防止することができる。
また、板ばね10では、梁16が内リング14から外リング12に向かって、3本伸びている。3本の梁16は、等角度間隔に配置されている。この構成によれば、板ばね10のラジアル方向の剛性のバランスを取ることができる。
図2は、上記した板ばね10の変形例である板ばね20の平面図である。板ばね20は、外リング22と内リング24と複数の梁26を備えている。外リング22は外リング12と同一の形状であり、内リング24は内リング14と同一の形状である。
梁26は、梁16と同様に、第1梁部26aと2本の第2梁部26bと2本の第3梁部26cと2本の第4梁部26dと2本の第5梁部26eと第5梁部26fで構成されている。第1梁部26aと第2梁部26bと第3梁部26cと第4梁部26dと第5梁部26eと第5梁部26fのそれぞれは、第1梁部16aと第2梁部16bと第3梁部16cと第4梁部16dと第5梁部16eと第6梁部16fのそれぞれと同じ向きに伸びている。第1梁部26aと第2梁部26bと第3梁部26cと第4梁部26dと第5梁部26eと第5梁部26fのそれぞれの形状は、第1梁部16aと第2梁部16bと第3梁部16c、第4梁部16dと第5梁部16eと第6梁部16fのそれぞれの形状と同一であってもよいし、異なっていてもよい。第4梁部26dは、連結部26gによって、隣接する梁26の第4梁部26dと連結されている。
また、板ばね20では、第4梁部26dは、連結部26gによって隣接する梁26の第4梁部26dと連結されている。この構成によれば、板ばね20のラジアル方向の剛性を高くすることができる。また、この構成によれば、板ばね20がスラスト方向に高速に振動された場合に、第2梁部26bと第3梁部26cと第4梁部26dと第5梁部26eが共振することを抑制することができる。
図3は、第1参考例にかかる板ばね30の平面図である。板ばね30は、外形形状が円形である。板ばね30は、外リング32と内リング34と複数の梁36を備えている。外リング32は、リング状であって、板ばね30の外縁に沿って伸びて板ばね30の外形を画定している。内リング34は、リング状であって、外リング32と同心上に配置されている。内リング34は、板ばね30の中心孔34aに沿って伸びている。
図4は、上記した板ばね30の変形例である板ばね40の平面図である。板ばね40は、外リング42と内リング44と複数の梁46を備えている。外リング42は外リング32と同一であり、内リング44は内リング34と同一である。
梁46は、梁36と同様に、第1梁部46aと2本の第2梁部46bと2本の第3梁部46cと2本の第4梁部46dと2本の第5梁部46eで構成されている。第1梁部46aと第2梁部46bと第3梁部46cと第4梁部46dと第5梁部46eのそれぞれは、第1梁部36aと第2梁部36bと第3梁部36cと第4梁部36dと第5梁部36eのそれぞれと同じ向きに伸びている。
上記した板ばね30,40では、板ばね10と同様の効果を得ることができる。
上記した板ばね10,20,30,40では、内リングから伸びる梁が3本である。しかしながら、内リングから伸びる梁は、3本以外であってもよい。図5に示すように、板ばね50は、外形形状が円形である。板ばね50は、外リング52と内リング54と複数の梁56を備えている。外リング52は、リング状であって、板ばね50の外縁に沿って伸びて板ばね50の外形を画定している。内リング54は、リング状であって、外リング52と同心上に配置されている。内リング54は、板ばね50の中心孔54aに沿って伸びている。
梁56は、内リング54から外リング52に向かって4本伸びている。4本の梁56は、等角度間隔に配置されている。梁56は、第1梁部56aの他端で二手に分岐している。分岐した梁56は、板ばね50の内側から外側に向かって伸びてから、板ばね50の外側から内側に向かって伸び、そして、板ばね50の内側から外側に向かって伸びて外リング52と接続されている。
図6は、上記した板ばね50の変形例である板ばね60の平面図である。板ばね60は、外リング62と内リング64と4本の梁66を備えている。外リング62は外リング52と同一であり、内リング64は内リング54と同一である。
梁66は、梁56と同様に、内リング64から外リング52に向かって4本伸びている。それぞれの梁66は、梁56と同様の形状を有している。即ち、第1梁部66aの他端で二手に分岐し、その後、板ばね60の内側から外側、外側から内側、内側から外側に向かって伸び、外リング62に接続されている。
上記した板ばね50,60では、板ばね10と同様の効果を得ることができる。
図7は、第3参考例にかかる板ばね70の平面図である。板ばね70は、外形形状が円形である。板ばね70は、外リング72と内リング74と複数の梁76を備えている。外リング72は、リング状であって、板ばね70の外縁に沿って伸びて板ばね70の外形を画定している。内リング74は、リング状であって、外リング72と同心上に配置されている。内リング74は、板ばね70の中心孔74aに沿って伸びている。
板ばね70では、内リング74から4本の第1梁部76aが外リング72に向かって伸びている、4本の第1梁部76aは、分岐と合流を繰り返しながら内リング74から外リング72に伸びている。
各々の梁76は、第1梁部76aの中心を通る板ばね70の径方向に関して対称となっている。
上記した板ばね70では、板ばね10と同様の効果を得ることができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
12,22,32,42,52,62,72:外リング
14,24,34,44,54,64,74:内リング
16,26,36,46,56,66,76:梁
Claims (1)
- 外形形状が円形であって、その中心に中心孔を有する円盤状の板ばねであって、
板ばねの外縁に沿って伸びるリング状の外リングと、
板ばねの中心孔に沿って伸びるリング状の内リングと、
内リングから外リングまで伸びており、互いに同一形状で等角度間隔に形成されている少なくとも3本の梁、
を備えており、
各々の梁は、内リングから径方向外側に伸びる第1部分と、第1部分から少なくとも二手に分岐した分岐路を有する第2部分を有しており、
各々の梁の第2部分では、少なくとも二手に分岐した分岐路が、径方向に関して対称に形成されており、
各々の梁の第2部分は、内リングへと連なる端から外リングへと連なる端までたどったときに、分岐路の少なくとも一部が板ばねの内リングに向かって、第1部分と平行に伸びる梁部分を有し、
各々の梁は、第2部分の分岐路が合流して外リングへと伸びる第3部分を、さらに有し、
各々の梁の分岐路は、隣接する他の梁の分岐路と連結する連結部を有する板ばね。
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