JP5152965B2 - タイヤ成型方法及び同成型装置 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ成型ドラム上に配置したタイヤ構成部材を膨出変形させてグリーンタイヤを成型するタイヤ成型方法及び同成型装置に関し、特に、タイヤ構成部材の足幅の変動と剛性コアの拡張を同時に行うタイヤ成型方法及び同成型装置に関する。
グリーンタイヤを成型する方法及び同成型装置として、タイヤを構成する部材(インナーライナー、カーカスプライ)をタイヤ成型ドラムの外周上に巻き付けて配置し、このタイヤ構成部材の両側をビードコアで固定して、両ビードコア間に延在するタイヤ構成部材を膨出変形させてグリーンケースを成型した後、このグリーンケースの外面にベルト部材とトレッドゴムとを貼り合わせたベルトトレッド及びショルダーゴム、サイドウォールゴムを圧着させてグリーンタイヤを成型することが行われている。
この成型方法及び同成型装置においては、タイヤ構成部材の内側に備えられた円筒状のゴム製のブラダーにエアで内圧を加えてトロイダル状に膨出させると共に、上記ブラダーの内部に備えられた例えば剛性のゴムで形成された剛性コアをタイヤ径方向外側に拡張させてタイヤ構成部材を膨出変形させている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、このタイヤ成型方法及び同成型装置を説明するため、タイヤ成型ドラムの中央部を拡大して概略的に示した断面図であり、図5Aはタイヤ成型ドラム上にタイヤ構成部材が配置された状態を、図5Bはブラダーが膨出した状態を、図5Cはさらに剛性コアが拡径した状態を示す。
上記タイヤ成型ドラム80は、円筒状を成したタイヤ構成部材85をタイヤ径方向外側に膨出させるための剛性コア82と、その外側に配置され、剛性コア82とともにタイヤ構成部材85を径方向外側に膨出させるブラダー81と、剛性コア82及びブラダー81の両側に配置され、互いに接近・離隔する方向に移動可能な一対のビードロック86を有している。
上記タイヤ成型ドラム80で成型を行うためには、まず、図5Aに示すように、タイヤ構成部材85をタイヤ成型ドラム80の外周側に配置し、配置したタイヤ構成部材85の両側を略リング状のビードコア84及びビードフィラー83でビードロック86に固定する。
次いで、図示しない駆動手段でタイヤ成型ドラム80を回転する。また、その回転に連動させて、図示しない駆動機構によりタイヤ構成部材85の両側を保持している各ビードロック86を互いに接近する方向に移動してその幅(以下、タイヤ構成部材85の足幅という)を狭める。この足幅の縮小と同時に、ブラダー81中にエアなどの加圧媒体を供給してビードロック86間に延在するタイヤ構成部材85を、トロイダル状に膨出させる(図5B参照)。
このようにしてある程度までタイヤ構成部材85を膨出させたところで、タイヤ構成部材85を保持している各ビードロック86の移動を停止し、つまり足幅を一定にした状態で、剛性コア82をタイヤ径方向外側所定の位置まで拡径してブラダー81の中央部裏面に圧接させて、タイヤ構成部材85を変形させる(図5C参照)。
以上で説明した図5B及び図5Cに示した処理、つまりブラダー81の拡張と剛性コア82の拡径とを複数回交互に繰り返して、シェーピング加工を終了する。
図6は、図5B及び図5Cに関連して説明したブラダー81の拡張と剛性コア82の拡径とを縦軸にコア・足幅の変動量、横軸にドラムの回転量を取って示したコア・足幅の変動量とドラムの回転量との関係を示したグラフである。
既に述べたように、タイヤの成型に当たっては、まずタイヤ構成部材85の足幅を縮め(区間a)所定の目標量まで達したら、足幅は一定のまま次に図5Cの状態になるまで剛性コア82を拡径して剛体コア82を上記目標量に対応する目標量だけ拡径する(区間c)。この足幅の縮減及び剛性コアの拡径中、タイヤ成型ドラム80は回転し続ける(区間a+c)。この工程を繰り返し行ってグリーンタイヤのシェーピングを行う。
この従来のグリーンタイヤの成型手順では、タイヤ構成部材85の足幅の変更(区間a)と、剛性コア82の拡径(区間c)とは一方を行っている間は他方を行わない、いわば二者択一の関係で実施するためそれぞれの動作の開始前に待ち時間が発生し、生産効率がよくないという問題がある。
また、従来の成型方法では、タイヤ構成部材85はまずブラダー81を膨出させてから剛性コア82を拡径するが、ブラダー81は、柔軟なゴム製であるため剛体コアのようには形状が安定していない。そのため、ブラダー81を膨出させてその圧力でタイヤ構成部材85を拡径するとき、ブラダー81の膨出形状が不均一だと、タイヤ構成部材85もその形状が不均一になり、その後に剛性コア82を拡径して成形されたとしても、その形状の不均一は完全には解消されない。その場合には、タイヤ構成部材85に作用するテンションが不均一になり、プライコードの配列に乱れが生じ、製品タイヤの品質の低下を招くという問題が生じる。
特開平4−12831号公報
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、タイヤ構成部材の成型に要する時間を短縮することで生産性を向上し、かつ、タイヤ構成部材にかかるテンションを均一にして製品タイヤの品質の低下を防止することである。
請求項1の発明は、タイヤ成型ドラム上にタイヤ構成部材を配置する工程と、前記タイヤ構成部材の前記タイヤ成型ドラムの軸方向両縁部を該軸方向に接・離自在に移動してその足幅を変更する工程と、前記タイヤ成型ドラム上でかつ前記タイヤ構成部材の半径方向内側に配置された剛性コアを半径方向に拡縮する工程とを有しタイヤ構成部材のシェーピング加工を行うタイヤ成型方法であって、少なくとも前記足幅を変更する工程のうちタイヤ構成部材の足幅を減縮する工程と、前記拡縮する工程のうち剛性コアを拡径する工程とをタイヤ成型ドラムの回転に同期させて同時に行う工程と、それぞれ目標値までの前記タイヤ構成部材の足幅の減縮量と前記剛性コアの拡径量を、タイヤ成型ドラムの回転量を基準に演算する工程と、を有することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載されたタイヤ成型方法において、前記演算結果に基づき、前記足幅の減縮量と前記剛性コアの拡径量を制御する工程を有することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載されたタイヤ成型方法において、前記足幅を減縮する工程及び剛性コアを拡径する工程を、タイヤ構成部材の所定径が得られるまで繰り返し行うことを特徴とする。
請求項の発明は、タイヤ成型ドラム上に配置したタイヤ構成部材にシェーピング加工を行うタイヤ成型装置であって、前記タイヤ構成部材の前記タイヤ成型ドラムの軸方向両縁部を該軸方向に接・離自在に移動してその足幅を変動する足幅変動手段と、前記タイヤ成型ドラム上でかつ前記タイヤ構成部材の半径方向内側に配置された剛性コアを半径方向に拡縮する剛性コア拡縮手段と、駆動源からの駆動力を前記足幅変動手段、剛性コア拡縮手段及びタイヤ成型ドラムに伝動する駆動力伝動手段と、前記駆動力伝動手段を制御して前記足幅変動手段、剛性コア拡縮手段を同時に駆動制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、タイヤ成型ドラムの回転数を基準に前記足幅変動と前記剛性コアの拡縮の目標値を演算する演算手段と、演算した結果を記憶する記憶手段とを有し、前記記憶した演算値にしたがって前記駆動力伝動手段を制御することを特徴とする。
本発明によれば、製品タイヤの生産性を向上させることができる。また、タイヤ構成部材のカーカスプライに掛かるテンションを均一にして、製品タイヤの品質の低下を防止することである。
以下、本発明の実施形態に係るタイヤ成型方法及び同成型装置を、添付した図面を参照して説明する。
本発明は、従来それぞれ交互に行っていた、タイヤ構成部材の足幅の変動と剛性コアの拡縮とを、同時に行うことで上記従来の問題を解決しようとするものである。
図1は本実施形態に係るタイヤ成型方法を実施するタイヤ成型ドラムの中央部の要部を概略的に示した断面図であり、タイヤ構成部材17を完全に膨出変形させた状態を示す。
本実施形態に係るタイヤ成型ドラムは従来のものと基本的には変わらない。即ち、タイヤ成型ドラム10は、ドラム本体の中央部に備えられた剛性コア11と、この剛性コア11の外側に設けられた円筒状のブラダー12と、タイヤ幅方向に接近・離隔するように摺動可能な本願発明の剛性コア拡縮手段に対応する剛性コア拡縮用スライダ14と、この剛性コア拡縮用スライダ14に一端が回動自在に接続され、他端が剛性コア11のドラム内部側に摺動自在に取り付けられ、かつその中間部で互いに回転自在に連結された一対のリンクからなるリンク機構15と、ブラダー12の両端を保持し、タイヤ幅方向に互いに接近・離隔するように摺動可能な本願発明の足幅変動手段に対応する足幅変動用スライダ13と、この足幅変動用スライダ13に連結されたタイヤ構成部材17をビード部18(ビードコア及びビードフィラーとから成る)に固定するためのビードロック16とを有している。
剛性コア11とリンク機構15等はタイヤ成型ドラム10の円周に沿って設けられている。
上記足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14はそれぞれタイヤ成型ドラム10の回転機構と同期して移動するよう図示しない適宜の伝導機構を介して共通の駆動源(例えば電動モータ)に接続されている。
剛性コア11は、従来のものと同様であり、その下端に接続されたリンク機構15の一端が軸着された剛性コア拡縮用スライダ14は、タイヤ成型ドラム10の回転に連動して摺動し、リンク機構15の一端をタイヤ幅方向に変位させることで、リンク機構15を構成する各リンクを起伏させ、その図示上端側に接続された剛性コア11を拡縮させる。
ブラダー12は、その両端が足幅変動用スライダ13によって気密に保持されており、足幅変動用スライダ13が互いに近接するように摺動すると、そのブラダー12の両端も互いに近接し、同時にブラダー12中にエア等の加圧媒体を供給することで、ブラダー12を膨出する。
図2は、タイヤ成型ドラム10を駆動制御するための本願発明の制御手段に対応する制御部と、タイヤ成型ドラム10の駆動機構を模式的に示す図である。
制御部1は、例えばマイクロコンピュータを構成する、プログラムに基づきデータの演算処理や駆動各部に対する指示命令等を行う本願発明の演算手段に対応するCPU2、処理のためのデータやプログラムなどを一時的に記憶する本願発明の記憶手段に対応するRAM3、処理のためのプログラムなどを記憶するROM4、及び例えばデータの入力や変更又は更新等を行うための入力部6、入力データの確認等を行うための表示部7、或いは他の被制御機器との信号の授受を行うためのI/F(インターフェース)部5とから成る。
駆動源である電動モータ9は、クラッチなどの本願発明の駆動力伝動手段に対応する駆動力伝動部8を介して、足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14、タイヤ成型ドラム10と連結されている。この駆動力伝動部8は、制御部1によって上記足幅変動用スライダ13、上記剛性コア拡縮用スライダ14及びタイヤ成型ドラム10それぞれへのモータ7の動力の伝動制御・速度制御等を行う。
次に、制御部1により上記足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14の伝動制御・速度制御について説明する。
図3A〜3Cは、制御部1が上記駆動力伝動部8を制御する際に用いる制御パターンであって、タイヤ成型ドラムの回転量に対する剛性コア11の変動量(拡縮量)及びタイヤ構成部材17の足幅の変動量を示すために、タイヤ成型ドラムの回転量(又は時間)を横軸に、かつ剛性コア11及び足幅の変動量を縦軸にして示した図である。
図3Aは、タイヤ成型ドラム10の回転量に対する同剛性コア11の変動量が足幅変動より小さい場合(制御パターン1)を、図3Bは同剛性コア11の変動量がタイヤ構成部材17の足幅変動より大きい場合(制御パターン2)を、図3Cは、剛性コア11の変動量と足幅の変動量が等しい場合(制御パターン3)を示している。
ここでは制御パターンは図3A〜図3Cに表す制御パターンを順次連続して使用してシェーピングを行う実施形態について説明する。
図3A〜図3Cに示す各制御パターン1〜3において、線20は所定のドラム回転量に対する剛性コア11の変動量の推移を表し、線21は所定のドラム回転量に対するタイヤ構成部材17の足幅の変動量の推移を表している。図から明らかなように足幅の変位による拡径量はほぼ一定つまり直線状であるが、剛性コア11の拡径は最初は少し高く、続いてなだらかな下降曲線を描いて、最後は足幅の変動量に一致するように設定されている。
ところで、剛性コア11及び足幅の変動量は、いずれも足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14の移動に基づくものであり、このタイヤ成型ドラム10の回転量に対して、足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14の変動量そのものは比例関係つまり制御パターンでは直線で表されるが、タイヤ成型ドラム10の回転量(したがって上記足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14の変動)に対応するタイヤ構成部材17の径の変動量との関係は直線的ではない。つまり、上記足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14の移動量と剛性コア11及びタイヤ構成部材17の拡縮量つまりその径の増減量とは直線的な関係ではない。
そこで、本実施形態では、シェーピング加工の開始から終了までを複数区間に分割し、それぞれの区間内では近似的に足幅変動に基づくタイヤ構成部材17の拡径量及び剛性コア11の拡径量と上記足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14の移動量即ちタイヤ成型ドラム10の回転量とが直線的な関係があると見なして、各区間毎にタイヤ構成部材17又は剛性コア11の目標径(実質的にはタイヤ構成部材17の目標径と同一になる)に達するのに必要な足幅及び剛性コア11の各スライダの変動量を演算してそれぞれ制御パターンを形成し、これに基づいて、上記足幅変動用スライダ13及び剛性コア拡縮用スライダ14を駆動する。即ち、例えば、図3A〜3Cに示すような制御パターン1〜3を予め演算して作成し、それを制御部1のRAM3に記憶しておく。
まず、シェーピングの開始時に用いる制御パターン1について説明する。
図3Aに示す第1の制御パターンでは、タイヤ構成部材17の足幅の変動と、剛性コア11の拡張とを同時にシェーピングを開始することを示す。この制御パターン1では、タイヤ成型ドラム10の回転量に対する同剛性コア11の変動量が足幅変動より小さいので、シェーピング当初は剛性コア11の方が先に拡径するものの、やがて時点t1で足幅の変動によるタイヤ構成部材17の拡径と入れ替わり、タイヤ構成部材がこの制御パターンによる目標径に先に拡径される。
制御部1は、足幅変動用スライダ13の移動によりタイヤ構成部材が目標径に達した時点(図1:t1)で、RAM3から第2の制御パターンを読み出し、以後、足幅変動はこの第2の制御パターンにしたがって制御する。他方、剛性コア拡縮用スライダ14の移動制御は第1の制御パターンにしたがって制御を続行し、時点t2の段階に至り、はじめて第1の制御パターンから第2の制御パターンに切り替える。つまり、剛性コア拡縮用スライダ14の第2の制御パターンによる制御は、足幅変動用スライダ13の制御に所定時間(t2−t1)遅れてスタートとする。
なお、第1の制御パターンによる制御中、最初の段階で剛性コア11の変位によるタイヤ構成部材17の拡径量が足幅による拡径量よりも先行するのは、足幅変動用スライダ13及び剛性コア拡縮用スライダ14のそれぞれの配置位置の関係、即ち、足幅変動用スライダ13が剛性コア拡縮用スライダ14の成型ドラム中心方向外側に配置されていることによる。
これにより、タイヤ構成部材17はブラダー81を介して当初剛性コア11の均一な外形形状により押圧されるが、途中から足幅の変動が先行するためタイヤ剛性部材を拡径させる剛性コア11の圧力は低下する。このように構成することで、剛性コア11の押圧力が強すぎてタイヤ構成部材17をビードロック86から引き抜いてしまう虞をなくしている。
第2の制御パターンによる剛性コア拡縮用スライダ14の制御では、上述のように足幅変動用スライダ13の制御に所定時間(t2−t1)遅れてスタートとする(図3B)。しかし、第2の制御パターンによる制御では、剛性コア11の目標径までの拡径に要するタイヤ成型ドラム回転量が、タイヤ構成部材17の足幅の変動による目標径に達するまでのタイヤ成型ドラム回転量より小さく設定されているので、足幅変動用スライダ13及び剛性コア拡縮用スライダ14の変動を第2の制御パターンで制御するうちに徐々にその差が縮まり、第2の制御パターンにおけるタイヤ構成部材17の目標径に達した時点(図3B:t3)では、両者は一致する。
この場合は、足幅変動用スライダ14の移動が先行するから、剛性コア11がブラダー81を介してタイヤ構成部材17を押圧することはないが、逆に、剛性コア11がタイヤ構成部材17を無理に拡径して引っ張りビードロック16から外す虞はない。
制御部1は、時点t3において、第3の制御パターンを読み出して、足幅変動用スライダ13及び剛性コア拡縮用スライダ14の駆動制御を第2の制御パターンから第3の制御パターンに同時に切り替える。
第3の制御パターンは、図3Cに示すようにタイヤ成型ドラム10の回転量に対する剛性コア11の変動量が、同タイヤ構成部材17の足幅の変動量と等しくなるように設定されているから、上記足幅変動用スライダ13、剛性コア拡縮用スライダ14がそれぞれ同時に移動を開始するが、上述のように、上記足幅変動用スライダ13が剛性コア拡縮用スライダ14の外側に配置されている配置位置の関係で、図3Aに示すように剛性コア11がタイヤ構成部材17の拡径よりも僅かに先に拡径するため、剛性コア11が常にタイヤ構成部材17の内面を拡径方向に押圧する。その結果、タイヤ構成部材17は、常に剛性コア11の均一な外面に押圧されており、均一な張力が作用し続ける。
したがってタイヤ構成部材17の張力が一定なグリーンタイヤが得られる。
次に、本実施形態に係るタイヤ成型ドラム10に前記制御パターンを適用したときのタイヤ構成部材17の足幅及び剛性コア11の状態について説明する。
図4は、本実施形態に係るタイヤ成型方法におけるタイヤ構成部材17の膨出工程を説明する図であり、図4Aはタイヤ成型ドラム10の成型工程のスタート時で第1の制御パターンによる制御が開始直前の状態を示している。図4Bは第1の制御パターン1による制御が終了して第2の制御パターンでの制御を行っている状態におけるタイヤ構成部材17の足幅及び剛性コア11を、図4Cは第2の制御パターンが終了し、第3の制御パターンによる制御を開始したときのタイヤ構成部材17の足幅及び剛性コア11の状態を示している。
タイヤ構成部材17のシェーピングに当たり、まず、タイヤ構成部材17をタイヤ成型ドラム10の外周側に配置し、配置したタイヤ構成部材17の両側を略リング状のビード部18でビードロック16に固定する(図4A)。
制御部1は、図示の状態で駆動力伝動部8を制御してタイヤ成型ドラム10を回転してタイヤ構成部材17に一定の遠心力をかけ、次に、上記足幅変動用スライダ13及び剛体コア変動用スライダ14を、それぞれまず図3Aに示す第1の制御パターンに基づく速度で駆動する。これにより、タイヤ構成部材17の足幅を狭めつつ剛性コア11を拡径する。続いて制御部1は、時点t1(図3A)において、第2の制御パターンを呼び出して、駆動力伝動部8を制御して第2の制御パターンに従って、クラッチを切り替えるなどして足幅変動用スライダ13速度制御や始動制御を行う。その後、時点t2において剛性コア拡縮用スライダ14の速度制御を第2の制御パターンに従って開始する(図4B)。
更にタイヤ構成部材17の足幅の変動と剛性コア11の拡張を行い、制御部1は、時点t3で第3の制御パターンを読み出して、足幅変動用スライダ13及び剛性コア拡縮用スライダ14の制御を第2の制御パターンから第3の制御パターンに同時に切り替えて行う(図4C)。これにより、最終的にはタイヤ構成部材17を図1に示す目標形状に膨出変形する。
なお、以上の制御パターンの説明では横軸を時間軸として説明したが、この説明は成型ドラムの回転速度が一定であることを前提にするから、ドラムの回転量に置き換えても同じである。
以上で説明したように、本実施形態ではタイヤ構成部材17の足幅の変動と剛性コア11の拡張を同時に行うため、従来と比してタイヤ構成部材17を膨出変形させる工程にかかる時間を短縮し、製品タイヤの生産性を向上させることができる。また、タイヤ構成部材17を膨出させるときに、タイヤ成型ドラム10を回転させてタイヤ構成部材17に一定の遠心力を与え、さらに、シェーピング加工の少なくとも最終段間では、剛性コア11がタイヤ構成部材17に常にテンションをかけつつ膨出させるため、タイヤ構成部材17のプライコード間のテンションを均一にし、プライコードの乱れを抑制することができる。
なお、本実施形態では、上記制御パターン1〜3の順序でタイヤ構成部材17のシェーピングを行うものとして説明したが、個々の制御パターンはこれに限るものではなく、シェーピング加工において足幅の変動と剛性コア11の拡縮を同時の行い得るものであれば、他の形態の制御パターンであってもよく、或いは、上記制御パターンのうち、例えば第3の制御パターンのように、タイヤ成型ドラム10の回転量に対する剛性コア11の変動量が、同タイヤ構成部材17の足幅の変動量と等しくなるように設定したものを複数個用意して、順に実施してもよい。
また、ただ一つの制御パターンでタイヤ成型ドラム10の回転量に対する剛性コア11の変動量と同タイヤ構成部材17の足幅の変動量を定め、これに基づいて足幅と剛性コア11とを同時に変動しつつシェーピング加工を行うようにしてもよい。
本実施形態に係るタイヤ成型方法を実施するタイヤ成型ドラムの中央部の要部を概略的に示した断面図である。 タイヤ成型ドラムを駆動制御するための制御部と、タイヤ成型ドラムの駆動機構を模式的に示す図である。 制御部が駆動力伝動部を制御する際に用いる制御パターンを示す図である。 タイヤ構成部材の膨出工程を説明する図であり、図4Aはタイヤ成型ドラムの成型工程のスタート時の状態を、図4Bはタイヤ構成部材の足幅及び剛性コアが変動した状態を、図4Cはタイヤ構成部材の足幅及び剛性コアが更に変動した状態を示す図である。 従来のタイヤ成型ドラムの中央部を拡大して概略的に示した断面図である。 ブラダーの拡張と剛性コアの拡径とを縦軸にコア・足幅の変動量、横軸にドラムの回転量を取って示したコア・足幅の変動量とドラムの回転量との関係を示したグラフである。
符号の説明
1・・・制御部、2・・・CPU、3・・・RAM、4・・・ROM、5・・・I/F部、6・・・入力部、7・・・表示部、8・・・駆動力伝達部、9・・・電動モータ、10,80・・・タイヤ成型ドラム、11,82・・・剛性コア、12,81・・・ブラダー、13・・・足幅変動用スライダ、14・・・剛性コア拡縮用スライダ、15・・・リンク機構、16,86・・・ビードロック、17,85・・・タイヤ構成部材、18・・・ビード部、20・・・曲線、21・・・直線、83・・・ビードフィラー、84・・・ビードコア。

Claims (4)

  1. タイヤ成型ドラム上にタイヤ構成部材を配置する工程と、
    前記タイヤ構成部材の前記タイヤ成型ドラムの軸方向両縁部を該軸方向に接・離自在に移動してその足幅を変更する工程と、
    前記タイヤ成型ドラム上でかつ前記タイヤ構成部材の半径方向内側に配置された剛性コアを半径方向に拡縮する工程とを有しタイヤ構成部材のシェーピング加工を行うタイヤ成型方法であって、
    少なくとも前記足幅を変更する工程のうちタイヤ構成部材の足幅を減縮する工程と、前記拡縮する工程のうち剛性コアを拡径する工程とをタイヤ成型ドラムの回転に同期させて同時に行う工程と、
    それぞれ目標値までの前記タイヤ構成部材の足幅の減縮量と前記剛性コアの拡径量を、タイヤ成型ドラムの回転量を基準に演算する工程と、を有することを特徴とするタイヤ成型方法。
  2. 請求項に記載されたタイヤ成型方法において、
    前記演算結果に基づき、前記足幅の減縮量と前記剛性コアの拡径量を制御する工程を有することを特徴とするタイヤ成型方法。
  3. 請求項に記載されたタイヤ成型方法において、
    前記足幅を減縮する工程及び剛性コアを拡径する工程を、タイヤ構成部材の所定径が得られるまで繰り返し行うことを特徴とするタイヤ成型方法。
  4. タイヤ成型ドラム上に配置したタイヤ構成部材にシェーピング加工を行うタイヤ成型装置であって、
    前記タイヤ構成部材の前記タイヤ成型ドラムの軸方向両縁部を該軸方向に接・離自在に移動してその足幅を変動する足幅変動手段と、
    前記タイヤ成型ドラム上でかつ前記タイヤ構成部材の半径方向内側に配置された剛性コアを半径方向に拡縮する剛性コア拡縮手段と、
    駆動源からの駆動力を前記足幅変動手段、剛性コア拡縮手段及びタイヤ成型ドラムに伝動する駆動力伝動手段と、
    前記駆動力伝動手段を制御して前記足幅変動手段、剛性コア拡縮手段を同時に駆動制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、タイヤ成型ドラムの回転数を基準に前記足幅変動と前記剛性コアの拡縮の目標値を演算する演算手段と、演算した結果を記憶する記憶手段とを有し、前記記憶した演算値にしたがって前記駆動力伝動手段を制御することを特徴とするタイヤ成型装置。
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