JP5152822B2 - Mg−M−H系水素吸蔵合金及びその製造方法 - Google Patents

Mg−M−H系水素吸蔵合金及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、Mg−M−H系水素吸蔵合金及びその製造方法に関する。
本発明におけるMは、Li、Na、K、Rb、Ca、Sr、Ba、Sc、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta及びPdからなる群から選択される少なくとも1種以上を示す。
近年、環境とエネルギーの調和について、様々な分野で注目されている。地球歴史上の大きな課題である環境とエネルギーの問題に対して、様々な方向からその解決策が提案されているが、本格的な解決は未だ成していないのが現状である。
特に、産業革命以降、我々の移動手段は進化してきたが,その殆どは化石燃料に頼る燃料機関である。自動車をはじめとする化石燃料機関は環境への負荷が大きく、有資源であることなどから、それらに替わるエネルギー源が実現し、環境とエネルギーの調和をとらないとこの問題は解決できない。
そのためには、化石燃料を太陽、水力、地熱、風力、波力、水素等のクリーンで再生可能なエネルギーで代替する必要がある。特に水素は、水を中心とする多くの化合物に存在しており、グリーンケミカルエネルギーとして最近注目されている。
そこで、水素吸蔵合金を用いた自動車向けの水素貯蔵装置を成立させるため、また燃料電池用の高容量水素貯蔵源として、有効水素貯蔵量が多く、更に放出温度が低く、しかも多数の水素吸蔵放出サイクル後の性能が低下しにくい長寿命な性質を有する水素貯蔵合金の開発が求められている。
高水素貯蔵性の観点から、研究対象は軽元素で構成される合金・化合物系に推移する傾向にあり、近年ではリチウム窒化物系,アラネート系,炭素系,有機ハイドライド系等の研究開発が進展している。
資源的にも豊富で安価な軽量金属であるマグネシウム(Mg)は、水素と可逆的な反応を示し、イオン結合型水素化物MgHの形態で多量の水素を吸蔵する。しかしながら、水素放出温度が400℃以上と高いことや、反応速度が遅いなどの問題点があり、未だ実用化には至っていない。
Mg−遷移金属元素(M)系の合金は、水素放出温度の低温化の方法として、異種元素との合金化などによりMg−水素間の強い結合を緩和させることが肝要であり、MgNiH、MgCoH、MgFeH等が知られている(特許文献1)。
しかしながら、溶解法(鋳造法)など従来のプロセスで合成されたMgM水素化物は、Mg含有量や水素吸蔵量が大幅に減少してしまうなどの問題点がある。更に、Mgと化合物を形成する元素は、二元相図からみても明らかなように多くはない。そのため、従来の合金合成法により得られるMg−遷移金属系合金やその水素化物は限られていた。一方、Mgと希土類元素を組み合わせる方法も考えられるが、希土類元素は分子量が大きく、結果として貯蔵できる水素量の低下を招くと考えられる。従って、新たなプロセスによる新規合成物の探索が望まれている。従来のMg水素化物の高水素吸蔵量を保持しつつ、水素放出温度を低下させる為には、高圧合成法などの特殊合成を用いて、従来合成することができないとされた特異な構造や組成を有する高容量水素化物合成を試みる必要があった。
特に、1GPa以上の超高圧水素雰囲気においては、水素原子や格子欠陥が周期的に配列し、その中で、金属元素の再配列や化合物中の水素固溶度が急激に増大するため、水素を高密度に充填できる結晶構造や化学結合が形成され易い(例えば、特許文献2)。
鋳造法以外には、高圧合成(HP)法やメカニカルアロイング(MA)法などによる合金製造方法が存在する。
高圧合成法は、アンビル式及びオートクレーブ式などが存在し、圧力を発生させる技術を利用して合成する方法である。特に、アンビル式を用いることで、GPaオーダーの超高圧を発生することが可能であり、これと水素を閉じ込める岩塩法を組み合わせることにより、超高圧水素雰囲気を実現することができる。前述のように、超高圧水素雰囲気下においては、原子再配列や水素の高密度充填した化合物の生成が促進される傾向がある。従って、この特異環境下において新規な構造形態が誘起されることにより、新規水素吸蔵材料の創生が可能となる。
他方、MA法は、転動ミル、振動ミル、遊星ミル、揺動ミル、水平ミル、アトライターミルなどを用いる方法が存在する。例えば、遊星ミルでは、成分となる金属水素化物粉末を秤量して組成調合し、これを金属製のボールと共に金属製の容器に入れ、自転と公転をさせることによって生じる力学的エネルギーにより、原料粉末を粉砕・混合又は合金化するものである。この方法によれば、原料粉末がナノオーダーまで粉砕される。ナノオーダーまで小さくなった粒子は、同様にナノオーダーまで小さくなった別の種類の粒子と容易に固溶体を形成し合金化することが知られている。従って、鋳造法では決して合金化し得ない元素どうしの合金化が常温の操作で可能となる。
上記手法により得られる合金は、2元相図には記載されていない物質である場合が多い。このことから、これまでに知られていない新規な材料特性が期待できる。
水素雰囲気下でのMA処理をすることにより、活性化処理を行なわなくても優れたPCT特性を有するとともに大気中での取扱いが容易であるMg−AE系(AE:Ti,V,Mn,Fe,Ni,Cu及びAl)水素吸蔵合金が提供されている(特許文献3)。
しかしながら、放出温度が250℃以上とまだ高いことや、水素雰囲気条件を達成できるボールミルが必要であることや、更なる良好な材料が要求される。
特開2005−120398号公報 特開2005−113196号公報 国際公開第WO01/000891号パンフレット
本発明は、水素吸蔵量が多く、しかも水素放出温度が低い水素吸蔵合金及びその製造方法を提供することを目的とする。また、多数の水素吸蔵放出サイクルの後に性能が低下しにくい、つまり長寿命な性質を有する水素吸蔵合金を提供することも目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定組成の水素吸蔵合金が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の水素蔵合金及びその製造方法に関する。
1. 下記一般組成式(1)
Mg1−x (1)
〔式中、MはSc、Ti、Zr、Hf、V、Nb及びTaからなる群から選択される少なくとも1種を示す。x=0.04〜0.8を示す。y=0.2〜2を示す。〕
で示される水素吸蔵合金であって、
Sb、Sn、Ga、In、Zn、Cu、Ag、Ni、Co、Fe及びCrからなる群から選択される少なくとも1種の添加剤Aを、前記Mg1−xに対して更に1〜20原子%含有する、水素吸蔵合金。
2. MgHにおけるMgの一部が前記Mに置換された固溶体と、MHα(但し、1<α≦3)における前記Mの一部がMgに置換された固溶体との混合物である、上記項1に記載の水素吸蔵合金。
3. 前記Mは、Ti、V及びZrからなる群から選択される少なくとも1種である、上記項1又は2に記載の水素吸蔵合金。
4. 前記Aが、In及びCuからなる群から選ばれた少なくとも1種である、上記項1〜3のいずれかに記載の水素吸蔵合金。
5. MgH とMH α (式中、Mは前記に同じ。但し、1<α≦3)とを含有する水素化された出発材料、及び前記添加剤Aを所要の組成となるように混合し、それを、温度600〜1000℃の範囲で、超高圧高温水素雰囲気下で合成処理する、上記項1に記載の水素吸蔵合金の製造方法。
6. MgH とMH α (式中、Mは前記に同じ。但し、1<α≦3)とを含有する水素化された出発材料、及び前記添加剤Aを所要の組成となるように混合し、それを、不活性ガス又は水素ガス雰囲気下でメカニカルアロイング処理により固相反応合成する、上記項1に記載の水素吸蔵合金の製造方法。
7. 上記項1〜4のいずれかに記載の水素吸蔵合金又は上記項5若しくは6に記載の製造方法により得られる水素吸蔵合金であって、水素雰囲気中で水素吸蔵及び放出サイクルを繰り返すことにより安定化させた水素吸蔵合金。
以下、本発明の水素吸蔵合金及びその製造方法について説明する。
水素吸蔵合金
本発明の水素吸蔵合金は、下記一般組成式(1)
Mg1−x (1)
〔式中、MはLi、Na、K、Rb、Ca、Sr、Ba、Sc、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta及びPdからなる群から選択される少なくとも1種を示す。x=0.04〜0.8を示す。y=0.2〜2を示す。〕で示される。
上記Mのうち、Ti、V及びZrの少なくとも1種が好ましく、Zrがより好ましい。
x=0.04〜0.8であればよいが、0.04〜0.3が好ましい。y=0.2〜2であればよいが、1.6〜2が好ましい。
上記水素吸蔵合金は、水素化物の多相構造を有しており、水素放出時に、完全に水素が放出されることなく、yが0.2以上である。
上記水素吸蔵合金は、水素を含む3元系(Mg−M−H)で形成されている。ここで、H(水素)は、他の元素(Mg、M)から構成されるホスト層の構造保持の役割を担う。つまり、Mgは多くの遷移金属(例えば、Ti,V,Nbなど)と二元系合金を形成しないが、水素を含む三元系では、化合物を形成し得る。例えば、MgNiの場合は水素がなくてもMgNiとして存在ができるが、MgTi等では水素がなければ存在することができない。このように、HはMgと多くの遷移金属との合金を形成するために(その構造保持のために)不可欠な元素である。この特性を利用すれば、多種多様な遷移金属を組み合わせることによってMgの水素吸蔵放出特性の改善ができる。
本発明の水素吸蔵合金は、MgHとM水素化物(M:Li、Na、K、Rb、Ca、Sr、Ba、Sc、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta及びPdの少なくとも1種、より好ましくはTi、V及びZrの少なくとも1種)を出発原料として、Mg−M−H系の水素吸蔵合金を構成したものである。より具体的には、MgHのMgサイトの一部にMが置換した構造と、MHα(但し、1<α≦3)のMサイトの一部にMgが置換した構造の混合体であることを特徴とする。この水素吸蔵合金は、可逆的に水素を吸蔵・放出する。吸蔵・放出される水素は、主にMgHに由来する水素であり、M水素化物に由来する水素は固溶体の構造維持のために残留すると考えられる。つまり、M水素化物に由来する水素は構造を保持するための水素であり、2元化合物を形成しないMgとMの結合をサポートする役割を担うと考えられる。
本発明では、Mg−M−H系水素吸蔵合金に、添加剤A(N、Sb、Bi、Si、Ge、Sn、B、Al、Ga、In、Zn、Cu、Ag、Ni、Co、Fe、Mn、Y及びCrの少なくとも1種)を更に1〜20原子%含有してもよい。添加剤Aを含有することによって、水素放出温度を更に低下させることができる。
上記添加剤Aのうち、特にN、Sb、Bi、Si、Ge、Sn、B、Al、Ga、In、Zn及びAgの少なくとも1種は、下記一般組成式(2)
βγHσ (2)
〔式中、βはLi、Na、K及びRbからなる群から選択される少なくとも1種を示す。γはN、Sb、Bi、Si、Ge、Sn、B、Al、Ga、In、Zn及びAgからなる群から選択される少なくとも1種を示す。σ=1〜4を示す。〕で示される三元系水素化合物の分解によって得られるものが好ましい。なお、σは、β及びγを選ぶことによって自動的に固定される値であり、σ=1〜4の範囲である。上記三元系水素化合物としては、例えば、LiAlH、LiInH、LiInH、LiZnH等が挙げられる。
上記γで示される元素は、単体では安定な水素化物を形成し難いが、上記βで示されるLi、Na、K及びRbの少なくとも1種との三元系水素化物とすることによって安定な水素化物となる。この三元系水素化物を添加剤Aの原料として用いると、これが分解して金属元素はMg及びMの格子サイトに置換される。ここで、β元素は水素放出時の構造保持の役割を担ってサイクル特性の向上に寄与し、γ元素は水素化物の形成を不安定化して水素放出温度を低下させる役割を担うと考えられる。超高圧合成法やメカニカルアロイング法では、原子空孔などの格子欠損ができやすいことが知られており、β元素はこれらの格子欠損を占めて、水素放出時の構造を安定化する役割もあると考えられている。
本発明の水素吸蔵合金の組成を添加剤Aも含めて表すと、Mg1−x〔但し、x=0.04〜0.8、好ましくは0.04〜0.3;n=0〜5、好ましくは0.1〜0.5;y=0.2〜2、好ましくは1.6〜2〕となる。
水素吸蔵合金は、水素雰囲気中で水素吸蔵及び放出サイクルを繰り返すことにより安定
化されていることが好ましい。水素吸蔵及び放出サイクルの条件は限定的ではないが、例えば、0.1〜0.5Mpaの水素雰囲気下において、常温(20℃付近)から400℃迄の範囲で、昇温と冷却サイクルを2〜10回繰り返す条件が挙げられる。
従来、MgとMは、Mgがリッチな組成で金属間化合物を形成することがなく、また、両者の固溶範囲も狭いため、合金化は困難と考えられていた。これに対して、本発明者は、鋭意研究した結果、両者(MgとM)を水素化物の形態で反応させる場合には、複合水素化物や固溶体を生成することを見出した。この複合水素化物や固溶体は、完全に水素放出するとMgとMの水素化物に分相する傾向があるが、全水素含有量の10原子%以上の水素を残留させた状態では、可逆的に水素の吸蔵・放出サイクルを繰り返すことができることを見出した。その可逆水素吸蔵量は、4〜6質量%に達しており、従来の合金系材料の2〜3倍の水素貯蔵能である。
水素吸蔵合金の製造方法
本発明の水素吸蔵合金の製造方法は限定的ではないが、例えば、超高圧高温水素雰囲気下での合成処理(高圧合成法)や、不活性ガス又は水素ガス雰囲気下でのメカニカルアロイング処理(MA法)等によって好適に製造できる。
(1)高圧合成法
高圧合成法では、水素化された出発材料(前記MgHとMHα)を所要の組成となるように混合し、それを温度600〜1000℃の範囲で、超高圧高温水素雰囲気下で合成処理する。水素吸蔵合金に前記添加剤Aを更に含有させる場合には、出発材料に添加剤A又は添加剤Aの原料となる前記βγHσを配合しておく。
具体的には、例えば、出発原料を円盤型ペレットに成形後、NaBHとCa(OH)の混合物からなる水素源ペレット2枚で挟んだ状態で岩塩カプセルに収納・密閉する。円盤型ペレットの準備には、通常はメノウ乳鉢による予備的な混合・粉砕を行なうが、この混合・粉砕はメカニカルアロイングに代えてもよい。これにより、更に均一で細かい粒子からなる混合粉末が得られる。
次に岩塩カプセルをパイロフェライト製セルに収納した状態で高圧印加する。ここで、岩塩カプセルは水素をカプセル内に閉じ込める役割がある。なお、出発原料と水素源ペレットの間にはBN製の薄いセパレータを挟むことが好ましい。このセパレータは水素源から発生した水素のみを原料ペレットに拡散させる働きを持つ。出発原料のMgやM水素化物に含まれる水素に加えて、水素源からセパレータを通して浸み出した水素により、高圧合成処理中の原料領域には過剰な量の水素が超高圧状態で供給される。
上記操作は、一般に超高圧合成装置を用いて行なう。高圧法としては、オートクレーブ法なども知られているが、超高圧を発生させるためには、アンビル式の超高圧装置を用いることが望ましい。複数の水素化物を高温で化合させるためには、その温度で水素放出が起こらないように超高圧を印可することが必要となる。なお、本発明では、超高圧は1〜20GPa、好ましくは6〜10GPaである。最低1GPaの高圧状態でなければ、異種金属どうしが固溶しない。
上記操作は、更に超高温下で行なう。目的組成によって超高温の最低温度は異なるが、600〜800℃が金属元素の拡散・再配列のためには好ましい。なお、1000℃を超えると食塩、BN、水素原等がMg材料と反応して不純物含有量が多くなる。よって、超高温は600〜1000℃とすることが好ましい。
合成される水素吸蔵合金(Mg−M−H)はFCC型の細密構造を含んでおり、後記実
施例で説明するように、水素化物Mg−M−HはMg+M水素化物の分解を伴って、MgHと比べて、水素放出温度が210〜220℃低下し、水素吸蔵量を7wt%保持することができ、水素吸蔵放出可逆性がある。
(2)MA法
MA法では、水素化された出発材料(前記MgHとMHα)を所要の組成となるように混合し、それを不活性ガス又は水素ガス雰囲気下でメカニカルアロイング処理により固相反応合成する。水素吸蔵合金に前記添加剤Aを更に含有させる場合には、出発材料に添加剤A又は添加剤Aの原料となる前記βγHσを配合しておく。MA法は機械的圧縮力で複数の成分を化合させる方法であり、出発原料に水素化物を利用することにより、常温・常圧で反応させることが可能である。
MA処理に用いる容器や粉砕媒体の材質としては、例えば、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、ジルコニア、シリカ、鉄、ステンレス、タングステンカーバイト等が挙げられる。
MA処理の条件は目的の水素吸蔵合金が得られる限り限定的ではないが、不活性ガス雰囲気下(例えば、ArやHe)又は水素圧雰囲気下でミリング処理を5〜15時間程度行なうことが好ましい。ミリング処理を15時間以上行なってもそれ以上は殆ど変化がないため、ミリング時間の上限は15時間程度である。このような処理によって、高圧合成法と同様に本発明の水素吸蔵合金が得られる。
本発明により、水素放出温度が低温化した及び/又は水素吸蔵量の大きいMg−M−H系水素吸蔵合金が得られる。また、従来の溶解法によらず、量産的な製造が容易となる。
本発明のMg系水素吸蔵合金は、DSCやPCTにより可逆的水素放出吸蔵特性が見出された。特に、In,Pd,Cuのいずれかを添加した場合の効果は顕著であるように、自動車用水素吸蔵合金としても有用である。特に高い水素吸蔵放出能を必要とする用途に対して、好適に使用することができる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1〜40
MgHとMHαとを出発原料とし、固相反応合成することにより、本発明の水素吸蔵合金を作製した。
実施例1〜10で用いた出発原料、出発原料の配合モル比率、合成法及び合成条件(圧力、温度、時間)を表1に示す。
Figure 0005152822
実施例11〜36では、実施例8で作製した試料に更に添加剤A又は添加剤Aの原料となるβγHσを加えてミリング処理(常温、400rpm、水素圧0.5MPa)することにより、本発明の水素吸蔵合金を作製した。なお、出発原料に予め添加剤A又はβγHσを配合しておくことによっても、同様に所望の水素吸蔵合金が作製できる。
実施例11〜36で用いた添加剤A又はβγHσとその配合モル比率nを表2に示す。
Figure 0005152822
実施例37〜40では、実施例4で作製した試料に更に添加剤A又はβγHσを加えてHP処理(8GPa、600℃、1h)することにより、本発明の水素吸蔵合金を作製した。なお、出発原料に予め添加剤A又はβγHσを配合しておくことによっても、同様に所望の水素吸蔵合金が作製できる。
実施例37〜40で用いた添加剤βγHσとその配合モル比率nを表3に示す。
Figure 0005152822
高圧合成法・MA法の実施態様を下記に示す。
(高圧合成法)
混合粉末を錠剤形に圧力形成した。
次に、窒化ホウ素(BN)セパレータを介して、水素供給源のNaBH+Ca(OH)の粉末(20mg)と共にNaClで形成された水素シールカプセルに充填した。これをカーボンヒーター、パイロフェライト、八面体圧力媒体に順次封入し、高圧合成用セルとした。
次に、8個のタングステンカーバイド(WC)製アンビルでセルを囲んで立方体を形成し、6つの加圧面を備えた6−8アンビル式超高圧プレス装置を用いて所定圧に加圧した。また、カーボンヒーターに電流を流すことによってセル内部を加熱し、水素源を熱分解させて高圧水素状態を維持し、更に600℃で加熱合成処理(固相反応合成)を行った。
(MA法)
鋼製バルブ付ミルポットに混合粉末を入れ、このミル容器内を所定のガス圧下で、遊星ボールミル装置を用いて、常温、400rpmの条件で所定時間ミリング処理を施した。処理後の試料はアルゴン雰囲気中で取り出した。
比較例1〜4
MgHとMHαとを単純混合することにより、比較試料を作製した。
比較例1〜4で用いた原料及び配合モル比率を表4に示す。
Figure 0005152822
Mg−Sc−H系(実施例1〜3、比較例1)
図1に、合成処理前の出発原料(比較例1)と比較して、所定合成後のMg-Sc-H系試料
(実施例1〜3)の粉末X線回折パターンを示す。高圧合成法又はMA法により合成した実施例1〜3の試料は、MgH相に由来する回折ピークが減少し、原料相では同定でき
ない回折ピーク群が明瞭に認められた。このことより、高圧合成法又はMA法により作製した試料における新規相の存在が示唆された。
結晶性良好な実施例1のX線回折プロファイルを用いて、新規相の結晶構造解析を試みた。Rietan2000のプログラムを使用して検討した結果、生成物のプロファイルを再現可能なモデルを得、新規相としては、2種類の面心立方構造(FCC)Mg-Sc-H相
の存在が明らかになった(RB=2.31,RF=1.66%,Mg0.79Sc0.21/a=0.484nm),(RB=2.77,RF=1.63%,Mg0.93Sc0.07/a=0.491nm)。これは超格子構造をとらないMg0.86Zr0.14〜2と同様に、単純FCC構造である。この2種の新規相の含有量は合わせて40%と見積もれる。リートベルト解析結果を図2に示す。図2は、横軸にX線回折における2θ/deg.を、横軸に強度/任意単位(Intensity/arb.unit)をとり、γ−MgH,α−MgH,NaCl,MgO,SiおよびScNの各回折パターンは、同図中に短い縦線の印で示した。本回折データにはMgH,NaCl,MgO及びScNの不純物相についての情報も含まれていることもわかった。
DSC(高圧型示差走査型熱量測定)により高圧水素雰囲気下(0.5MPa以下)における、MgScH系合金の可逆的な水素吸蔵放出特性,水素放出/吸蔵量,水素放出・吸蔵温度,水素放出/吸蔵によるサイクル特性,及び熱的安定性についての検討を行った。測定試料として、実施例1〜3の試料を選択した。
実施例1の試料の熱的安定性を調査すべく、150℃から490℃の温度範囲で8サイクル測定したDSC測定結果を図3に示す。最初の昇温過程における365℃の吸熱ピークはMg-Sc-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における330℃の発熱反応の後、2
サイクル目以降の昇降温サイクルでは350℃および330℃でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
実施例2の試料の熱的安定性を調査すべく、150℃から490℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図4に示す。最初の昇温過程における400〜420℃の吸熱ピークはMg-Sc-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における290〜150℃の
発熱反応の後、2サイクル目以降の昇降温サイクルでは320℃〜350℃及び290〜230℃でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
実施例3の試料の熱的安定性を調査すべく、150℃から490℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図5に示す。最初の昇温過程における420〜390℃の吸熱ピークはMg-Sc-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における緩やかな発熱反応の
後、2サイクル目以降も昇降温サイクルでは吸熱、発熱反応共に、大きなピークは見られなかった。
水素吸蔵合金は、一般に水素をある圧力より加圧することより、吸蔵(発熱反応)し、減圧すると水素を放出(吸熱反応)するので、DSCの水素圧によって水素吸蔵量又は水素放出/吸蔵温度は変化すると考えられる。実施例1の試料のDSC水素圧の変化による水素放出温度と水素吸蔵温度の関係図を図6に示す。
DSCのピーク面積は水素放出/吸蔵量に比例する。ピーク面積のサイクル特性から、水素吸蔵放出量の相対的変化を知ることが可能である。
水素吸蔵合金は水素を吸蔵・放出を繰り返すことで、水素の吸蔵特性が悪くなる傾向もある。実施例1の水素放出/吸蔵量のサイクル特性の関係図を図7に示す。
図8に、DSC測定後の実施例1〜3の粉末X線回折パターンを示す。
Mg−Ti−H系(実施例4〜6、比較例2)
図9に、合成処理前の出発試料(比較例2)と比較して、所定合成後のMgTiH系試料(実施例4〜6)の粉末X線回折パターンを示す。高圧合成法又はMA法を選択し合成した実施例4〜6の試料は、MgH相に由来する回折ピークが減少し、原料相では同定できない回折ピーク群が明瞭に認められた。このことより、高圧合成法又はMA法により作製した試料における新規相の存在が示唆された。
DSC(高圧型示差走査型熱量測定)により高圧水素雰囲気下(0.5MPa)における、MgTiH系合金の可逆的な水素吸蔵放出特性,水素放出/吸蔵量,水素放出・吸蔵温度,水素放出/吸蔵によるサイクル特性,及び熱的安定性についての検討を行った。測定試料として、実施例4〜6の試料を選択した。
実施例4の熱的安定性を調査すべく、100℃から400℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図10に示す。最初の昇温過程における330〜350℃の吸熱ピークは7Mg-Ti-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における277〜242℃の発熱反応の後、2サイクル目以降の昇降温サイクルでは314〜361℃付近及び281〜245℃でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
実施例5の熱的安定性を調査すべく、100℃から400℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図11に示す。最初の昇温過程における330〜365℃の吸熱ピークは7Mg-Ti-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における緩やかな発熱反応の後、2サイクル目以降の昇降温サイクルでは311〜332℃および288℃〜253でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
実施例6の熱的安定性を調査すべく、150℃から400℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図12に示す。最初の昇温過程における323℃以降の吸熱ピークは7Mg-Ti-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における290℃〜220℃の発熱反応の後、2サイクル目以降の昇降温サイクルでは311〜200℃及び288〜360℃でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
実施例5の水素吸蔵合金の250℃におけるPCT曲線を図13に示す。
図14に、DSC測定後の実施例4〜6の粉末X線回折パターンを示す。
図15に、DSC測定後の実施例4〜5のSpring−8で測定(波長0.75Å)した粉末X線回折パターンを示す。
Mg−V−H系(実施例7〜8、比較例3)
図16に、合成処理前の出発試料(比較例3)と比較して、所定合成後のMgVH系試料(実施例7〜8)の粉末X線回折パターンを示す。高圧合成法又はMA法により合成した実施例7〜8の試料は、MgH相に由来する回折ピークが減少し、原料相では同定できない回折ピーク群が明瞭に認められた。このことより、高圧合成法やMA法により作製した試料における新規相の存在が示唆された。
DSCにより高圧水素雰囲気下(0.5MPa以下)における、MgVH系合金の可逆的な水素吸蔵放出特性,水素放出/吸蔵量,水素放出・吸蔵温度,水素放出/吸蔵によるサイクル特性,および熱的安定性についての検討を行った。測定試料として、実施例7〜8の試料を選択した。
実施例7の熱的安定性を調査すべく、100℃から400℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図17に示す。最初の昇温過程における338〜351℃の吸熱ピークは6Mg-V-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における284〜261℃の発熱
反応の後、2サイクル目以降の昇降温サイクルでは323℃〜354及び285〜260℃でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
実施例8の熱的安定性を調査すべく、100℃から400℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図18に示す。最初の昇温過程における336〜396℃の吸熱ピークは6Mg-V-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における284〜256℃の発熱
反応の後、2サイクル目以降の昇降温サイクルでは321℃〜343及び283〜251℃でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
実施例7の水素吸蔵合金の250℃におけるPCT曲線を図19に示す。
図20に、DSC測定後の実施例7〜8の粉末X線回折パターンを示す。
Mg−Zr−H系(実施例9〜10、比較例4)
図21に、合成処理前の出発試料(比較例4)と比較して、所定合成後のMgZrH系試料(実施例9〜10)の粉末X線回折パターンを示す。高圧合成法又はMA法により合成した実施例9〜10の試料は、MgH相に由来する回折ピークが減少し、原料相では同定できない回折ピーク群が明瞭に認められた。このことより、高圧合成法やMA法により作製した試料における新規相の存在が示唆された。
DSCにより高圧水素雰囲気下(0.5MPa以下)における、MgZrH系合金の可逆的な水素吸蔵放出特性,水素放出/吸蔵量,水素放出・吸蔵温度,水素放出/吸蔵によるサイクル特性,および熱的安定性についての検討を行った。測定試料として、実施例9〜10の試料を選択した。
実施例9の熱的安定性を調査すべく、150℃から420℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図22に示す。最初の昇温過程における358℃以降の吸熱ピークは6Mg-Zr-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における293〜224℃の発熱反応の後、2サイクル目以降の昇降温サイクルでは329℃〜347℃及び290〜277℃でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
実施例10の熱的安定性を調査すべく、100℃から400℃の温度範囲で3サイクル測定したDSC測定結果を図23に示す。最初の昇温過程における345℃以降の吸熱ピークは6Mg-Zr-H相の水素放出反応に起因し、降温過程における緩やかな発熱反応の後、2サイクル目以降の昇降温サイクルでは319℃〜336℃及び286〜263℃でそれぞれ吸熱、発熱反応が確認された。
図24に、DSC測定後の実施例9〜10の粉末X線回折パターンを示す。
Mg−V−H+A又はβγH σ 系(実施例11〜36)
表2に、水素圧0.1MPa,昇温率10℃/min,温度範囲100〜400℃の測定条件でDSC測定結果より導き出された水素放出開始温度と水素吸蔵開始温度を示す。実施例8,12,13,28,30〜34に対して、実施例11,14〜27,29,35,36の水素放出開始温度又は水素吸蔵開始温度の低減がみられた。
よって、Sb,Sn,Al,Ga,In,Zn,Cu,Ag,Ni,Pd,Co,Fe,Cr,LiAlH又はLi InHの群からなる1つ以上を添加したMgVH系合金、或いは、あらかじめ添加して作製したMgVH系合金は水素放出/吸蔵開始温度の低減ができるといえる。好ましい添加元素或いは添加化合物としては、Al,In,Zn,Cu,Ag,Ni,Pd,Co,LiAlH及びLi InHからなる少なくとも1つ以上の元素あるいは化合物であり,さらに好ましくはIn,Cu及びPdからなる少なくとも1つ以上の元素であった。
6MgVHに添加剤Aを添加して特に効果が顕著であった実施例18,20,25のDSCデータを図25,26,27に、吸熱/放熱ピークを表2に示す。
実施例4に対して、実施例37〜40の水素放出開始温度の低減がみられた。
本実施例で使用した試薬リストを表5に、装置リストを表6に示す。
Figure 0005152822
Figure 0005152822
本発明の実施例1〜3及び比較例1により得たMg−Sc−H系水素吸蔵合金のX線回折線図である。 構造解析用X線データである。 実施例1のDSC測定結果である。 実施例2のDSC測定結果である。 実施例3のDSC測定結果である。 水素放出/吸蔵サイクルにおける水素放出/吸蔵温度の変化である。 水素放出/吸蔵サイクルにおける水素放出/吸蔵量の変化である。 実施例1〜3のDSC測定後における粉末X線回折データである。 実施例4〜6及び比較例2の粉末X線回折データである。 実施例4のDSC測定結果である。 実施例5のDSC測定結果である。 実施例6のDSC測定結果である。 実施例5のPCT曲線である。 実施例4〜6のDSC測定後における粉末X線回折データである。 Spring8(波長0.75Å)での実施例4および5粉末X線測定データである。 実施例7〜8及び比較例3の粉末X線回折データである。 実施例7のDSC測定結果である。 実施例8のDSC測定結果である。 実施例7のPCT曲線である。 実施例7〜8のDSC測定後の粉末X線回折データである。 実施例9〜10及び比較例4の粉末X線回折データである。 実施例9のDSC測定結果である。 実施例10のDSC測定結果である。 実施例9〜10のDSC測定後の粉末X線回折データである。 実施例18のDSC測定結果である。 実施例20のDSC測定結果である。 実施例25のDSC測定結果である。

Claims (7)

  1. 下記一般組成式(1)
    Mg1−x (1)
    〔式中、MはSc、Ti、Zr、Hf、V、Nb及びTaからなる群から選択される少なくとも1種を示す。x=0.04〜0.8を示す。y=0.2〜2を示す。〕
    で示される水素吸蔵合金であって、
    Sb、Sn、Ga、In、Zn、Cu、Ag、Ni、Co、Fe及びCrからなる群から選択される少なくとも1種の添加剤Aを、前記Mg1−xに対して更に1〜20原子%含有する、水素吸蔵合金。
  2. MgHにおけるMgの一部が前記Mに置換された固溶体と、MHα(但し、1<α≦3)における前記Mの一部がMgに置換された固溶体との混合物である、請求項1に記載の水素吸蔵合金。
  3. 前記Mは、Ti、V及びZrからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の水素吸蔵合金。
  4. 前記Aが、In及びCuからなる群から選ばれた少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載の水素吸蔵合金。
  5. MgH とMH α (式中、Mは前記に同じ。但し、1<α≦3)とを含有する水素化された出発材料、及び前記添加剤Aを所要の組成となるように混合し、それを、温度600〜1000℃の範囲で、超高圧高温水素雰囲気下で合成処理する、請求項1に記載の水素吸蔵合金の製造方法。
  6. MgH とMH α (式中、Mは前記に同じ。但し、1<α≦3)とを含有する水素化された出発材料、及び前記添加剤Aを所要の組成となるように混合し、それを、不活性ガス又は水素ガス雰囲気下でメカニカルアロイング処理により固相反応合成する、請求項1に記載の水素吸蔵合金の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の水素吸蔵合金又は請求項5若しくは6に記載の製造方法により得られる水素吸蔵合金であって、水素雰囲気中で水素吸蔵及び放出サイクルを繰り返すことにより安定化させた水素吸蔵合金。
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