JP5151955B2 - 配管設置支援装置 - Google Patents

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本発明は配管設置支援装置に係り、特に施設内に既に設置された配管をつなぐ配管の設置を支援する配管設置支援装置に関する。
施設内に既に設置された配管(以下、既設置配管という)をつなぐ配管(以下、取付配管という)は、加工代を含めた設計データよりも長い状態であえて製作されている。そのため、この取付配管の設置作業においては、2本の既設置配管が設置されている施設内で取付配管を実際に吊り上げ、既設置配管と取付配管との干渉状態の確認や取付配管の加工量を検討するという方法が一般的に行われている。
また、取付配管を実際に吊り上げる以外の方法として、三次元計測器を用いて既設置配管と取付配管の端面形状を計測し、計測結果と計測者の経験とに基づいて加工量を指示するという人力を主体とした作業が行われている。
類似技術として、特許文献1には、プラント製品設計において部品を追加する過程で、追加部品と既設置の配管等との干渉の有無をCAD上で確認する技術が開示されている。また、特許文献2には、配管断面の形状を検討する方法が開示されている。
特開2002−236711号公報 特開2006−277405号公報
しかしながら、一般的に行われている取付配管を実際に吊り上げる方法では、配管重量などの関係で多大な労力をかけて配管の吊り上げなどの作業を実施しているため、配管吊作業、干渉チェック、加工量指示等を複数回行うことが困難であり、詳細な検討を行うことができないという問題がある。
また、取付配管を実際に吊り上げる方法による現物での干渉検討や、三次元計測器で計測した数値情報(三次元座標データ)の解析に基づく加工量指示には、加工指示に反映できるだけの現場実績が必要となるため、容易に加工指示を行うことはできないうえ、経験が少ない作業者の場合には正しい判断ができない虞がある。また、目に見える形で配管干渉状態を確認することができないという問題もある。
特許文献1、2に記載の発明においては、配管の干渉検討に使用するCADデータは設計時のもの、すなわち現場の状況を反映せずに作成されたものであるため、あらかじめ現場状況を考慮し、加工代を持って現場に納品されている配管の干渉検討には使用できないという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、配管の現状を再現したデータに基づいて取付配管設置時の配管の干渉状態や加工量の検討が可能な配管設置支援装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に係る配管設置支援装置は、施設内に配設された2本の既設置配管の端面及び前記端面近傍の直線部の任意の位置の断面の形状と、前記2本の既設置配管を連結する取付配管の端面及び前記端面近傍の配管直線部の断面の形状とに関する3次元計測結果を点情報の集合体である点群データとして取得する取得手段と、前記取得手段により取得された点群データに基づいて、前記端面の形状及び軸芯の方向を含む3次元データを前記既設置配管及び前記取付配管のそれぞれに対して生成する3次元データ生成手段と、前記取付配管の軸芯の方向と前記既設置配管の軸芯の方向とが一致するように、前記取付配管用の座標系を回転し、前記取付配管の前記既設置配管側の端面中心と、前記既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データを配置する自動配置手段と、前記自動配置手段により前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データが配置された状態で、前記既設置配管の3次元データと前記取付配管の3次元データとの干渉部分の長さを前記取付配管の加工量として算出する加工量算出手段と、前記加工量算出手段により算出された加工量を表示手段及び外部機器の少なくとも1つへ出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に係る配管設置支援装置によれば、施設内に配設された2本の既設置配管の端面及び端面近傍の直線部の任意の位置の断面の形状と、2本の既設置配管を連結する取付配管の端面及び端面近傍の配管直線部の断面の形状とに関する3次元計測結果を点情報の集合体である点群データとして取得し、これらの点群データに基づいて、端面の形状及び軸芯の方向を含む3次元データを既設置配管及び取付配管のそれぞれに対して生成する。既設置配管の軸芯の方向及び取付配管の軸芯の方向に基づいて、取付配管が2本の既設置配管を最も適切に連結する位置に既設置配管及び取付配管の3次元データを配置し、既設置配管の3次元データと取付配管の3次元データとの干渉部分の長さを取付配管の加工量として算出し、この加工量を表示手段及び外部機器の少なくとも1つへ出力する。これにより、配管吊作業などを行うことなく、現場での配管加工指示などの配管設置の支援を行うことができる。また、取付配管が2本の既設置配管を、取付配管の既設置配管側の端面中心と、既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に、既設置配管及び取付配管の3次元データを配置するため、経験の無い作業者が作業を行う場合においても適切な加工量を算出することができる。
請求項2に係る配管設置支援装置は、請求項1に記載の配管設置支援装置において、前記3次元データ生成手段は、端面及び前記端面近傍の配管直線部の断面の形状に基づいて前記軸芯の方向を算出することを特徴とする。
請求項2に係る配管設置支援装置によれば、端面及び端面近傍の配管直線部の断面の形状に基づいて軸芯の方向を算出する。これにより、端面が配管に対して傾斜を持って切断されている場合においても、軸芯の方向を正確に算出することができる。
請求項3に係る配管設置支援装置は、請求項1又は2に記載の配管設置支援装置において、前記3次元データ生成手段は、前記既設置配管の端面及び前記取付配管の端面の形状に関する点群データを連結して略円形のデータを生成し、当該生成した略円形のデータの円周上にそれぞれ評価点を配置し、前記加工量算出手段は、前記既設置配管の端面の形状に関する点群データを連結して生成された略円形のデータの円周上に配置された評価点と、前記取付配管の端面の形状に関する点群データを連結して生成された略円形のデータの円周上に配置された評価点との間の距離を加工量として算出することを特徴とする。
請求項3に係る配管設置支援装置によれば、既設置配管の端面及び取付配管の端面の形状に関する点群データを連結して略円形のデータを生成し、生成した略円形のデータの円周上にそれぞれ評価点を配置する。そして、評価点間の距離を加工量として算出する。これにより、加工量を容易に算出することができる。
請求項4に係る配管設置支援装置は、請求項1から3のいずれかに記載の配管設置支援装置において、前記自動配置手段は、前記既設置配管の端面と軸芯とが交差する点と、前記取付配管の所望の端面と軸芯とが交差する点とを一致させた時に、前記取付配管の軸芯と前記2本の既設置配管の軸芯とが略一致する場合には、前記取付配管が前記2本の既設置配管を、前記取付配管の前記既設置配管側の端面中心と、前記既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に、前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データが配置されていると判断する判断手段を備えたことを特徴とする。
請求項4に係る配管設置支援装置によれば、既設置配管の端面と軸芯とが交差する点と、取付配管の所望の端面と軸芯とが交差する点とを一致させた時に、取付配管の軸芯と2本の既設置配管の軸芯とが略一致する場合(例えば、軸芯のズレが数mm以下の場合)を、取付配管が2本の既設置配管を最も適切に連結する位置であると判断することができる。
請求項5に係る配管設置支援装置は、請求項1から4のいずれかに記載の配管設置支援装置において、前記自動配置手段は、前記既設置配管の端面と軸芯とが交差する点と、前記取付配管の所望の端面と軸芯とが交差する点とを一致させた時に、前記取付配管の軸芯が前記2本の既設置配管の軸芯とそれぞれ交差する場合には、前記取付配管が前記2本の既設置配管を、前記取付配管の前記既設置配管側の端面中心と、前記既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に、前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データが配置されていると判断する判断手段を備えたことを特徴とする。
請求項5に係る配管設置支援装置によれば、既設置配管の端面と軸芯とが交差する点と、取付配管の所望の端面と軸芯とが交差する点とを一致させた時に、取付配管の軸芯が2本の既設置配管の軸芯とそれぞれ交差する場合を、取付配管が2本の既設置配管を最も適切に連結する位置であると判断することができる。
請求項6に係る配管設置支援装置は、請求項4又は5に記載の配管設置支援装置において、前記自動配置手段は、前記既設置配管及び/又は前記取付配管の3次元データを任意の距離だけ並行移動させ、又は任意の角度だけ回転させる移動手段と、前記判断手段により前記取付配管が前記2本の既設置配管を、前記取付配管の前記既設置配管側の端面中心と、前記既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に、前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データが配置されていないと判断された場合には、前記既設置配管及び/又は前記取付配管の3次元データを平行移動又は回転移動させるように前記移動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項6に係る配管設置支援装置によれば、取付配管が2本の既設置配管を最も適切に連結する位置に既設置配管及び取付配管の3次元データが配置されていないと判断すると、既設置配管及び/又は取付配管の3次元データを任意の距離だけ並行移動させ、又は任意の角度だけ回転させる。これにより、取付配管が2本の既設置配管を最も適切に連結する位置に既設置配管及び取付配管の3次元データを自動的に配置することができる。
請求項7に係る配管設置支援装置は、請求項6に記載の配管設置支援装置において、前記取得手段は、前記取付配管の両端の相対的な位置関係を取得し、前記3次元データ生成手段は、前記取付配管の両端の端面の形状及び軸芯の方向を含む3次元データを前記取得された両端の相対的な位置関係を再現して配置し、前記移動手段は、前記両端の相対的な位置関係を再現して配置された前記取付配管の両端の3次元データを一体として平行移動又は回転移動させることを特徴とする。
請求項7に係る配管設置支援装置によれば、取付配管の両端の相対的な位置関係を維持しながら取付配管の両端の3次元データを平行移動又は回転移動する。これにより、配管の両端の位置関係を維持しながら配管の設置位置の検討を行うことができる。
本発明によれば、配管の現状を再現したデータに基づいて取付配管設置時の配管の干渉状態や加工量の検討をすることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る配管設置支援装置の好ましい実施の形態について説明する。
この配管設置支援装置1は、主として、3次元CAD装置10と、立体である物体にレーザ光等を照射して形状や位置を3次元で計測する非接触式の3次元計測器20と、取付配管の先端の切断加工等を行う配管加工機30とで構成される。
3次元CAD装置10は、主として、CPU11と、メモリ12と、表示制御手段13と、入力手段14と、3次元計測データ取得手段15と、3次元データ生成手段16と、加工量算出手段17と、画像生成手段18と、表示手段19で構成される。
CPU11は、バスを介して3次元CAD装置10内の各ブロックに接続されており、各ブロックの動作を制御する。また、CPU11は、3次元CAD装置10と、3次元計測器20及び配管加工機30との間でデータのやり取りを行う。
メモリ12は、制御プログラム、各種のアプリケーションソフト等が格納される記憶領域や、プログラム実行時の作業領域を含んでいる。
表示制御手段13は、画像生成手段18で生成された画像の中から表示手段19に表示する画像を選択して表示させる。表示手段19は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)モニタや液晶モニタにより構成される。
入力手段14は、キーボード及びマウスで構成され、操作者からの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた信号をCPU11に入力する。なお、ポインティングデバイスとしては、マウスのほか、タッチパネルやタッチパッド等を用いることができる。
3次元計測データ取得手段15は、図2に示すように、既設置配管及び取付配管のそれぞれについて、端面の形状及び位置と、端面近傍の配管の直線部の任意の位置における断面の形状及び位置の計測データを3次元計測器20から取得する。なお、既設置配管及び取付配管の端面及び断面の計測データは、各点が三次元座標データを有する複数の点情報の集合体である点群データとして取得される。なお、3次元計測器20が点群データを取得する方法については後に詳述する。なお、点群データは3次元座標(後に詳述)であるため、本実施の形態においては既設置配管が施設内のどの位置に配置されているかという絶対的な位置を取得するが、取付配管によって連結される2本の既設置配管の相対的な位置関係、及び取付配管の両端の相対的な位置関係が分かるのであれば3次元座標を取得する場合に限定されない。
さらに、3次元計測データ取得手段15は、3次元計測器20から取得した3次元データの一覧表、たとえば既設置配管又は取付配管の名称、点群データの種類(端面又は断面)、点群データの3次元座標などが関連付けられた一覧表を生成する。生成された一覧表は、3次元計測データ取得手段15からメモリ12に出力され、メモリ12に保存される。
3次元データ生成手段16は、3次元計測データ取得手段15が取得した3次元データに基づいて、既設置配管の先端部の3次元データ及び取付配管の先端部の3次元データを生成する。
加工量算出手段17は、既設置配管と取付配管とが重複する部分である干渉部分を加工部分として認識し、加工量を算出する。
このようにして構成された配管設置支援装置1の作用について説明する。図3は、図2に示す状況において、配管設置支援装置1の全体の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、CPU11は、3次元計測器20に指示を出し、3次元計測器20は、既設置配管の端面及び端面近傍の配管の直線部の任意の位置における断面のそれぞれについて点群データを取得する(ステップS1)。さらに、CPU11は、3次元計測器20に指示を出し、3次元計測器20は、取付配管の先端の端面及び端面近傍の配管の直線部の任意の位置における断面の形状を計測し、それぞれについて点群データを取得する(ステップS2)。
図4は、ステップS1,2における3次元計測器20の取得する処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、主として3次元計測器20に内蔵されたCPU(図示せず)により行われる。
施設内に3次元計測器20をセットする(ステップS20)。計測は地軸が基準であるため、地軸と3次元計測器20のZ軸とを一致させることにより3次元計測器20の水平調整を行う(ステップS21)。
3次元計測器20は、計測者からの入力に基づいて、端面近傍の配管の直線部の断面の計測か否かを判断する(ステップS22)。
端面近傍の配管の直線部の断面の計測である場合(ステップS22でYES)には、3次元計測器20は、3次元計測器20に内蔵されたレーザ照射部(図示せず)から端面近傍の配管の直線部の任意の位置、すなわち断面の形状を計測したい位置にラインレーザーを照射する。ラインレーザーを照射することにより、端面近傍の直線部の任意の位置の断面を確実に指定することができる。そして、計測ターゲット取付処理(ステップS24)へ進む。端面近傍の配管の直線部の断面の計測で無い場合、すなわち端面の計測である場合(ステップS22でNO)には、直接ステップS24へ進む。
計測位置の確認のため、計測者は、端面又は端面近傍の配管の直線部の断面の計測を行う位置に計測用のターゲットを取り付ける(ステップS24)。
3次元計測器20は、図5に示すように、ターゲット(計測点)の斜距離D、水平角α及び垂直角βを計測し(ステップS25)、数式1に示すような3次元座標算出式に基づいて計測点の3次元座標(X,Y,Z)を算出する(ステップS26)。
Figure 0005151955
3次元計測器20は、最低計測点数以上の計測点が計測されたかどうかを判断する(ステップS27)。理論的な最低計測点数は、真円の場合には3点であり、楕円の場合は4点であるが、φ300〜φ1000程度の配管の場合には、8点〜16点を計測することが望ましい。したがって、本実施の形態では、最低計測点数は8点とする。
最低計測点数以上の計測点が計測されていない場合(ステップS27でNO)には、再度ターゲットの取り付け(ステップs24)〜3次元座標算出(ステップS26)の各処理を行う。
最低計測点数以上の計測点が計測された場合には、計測結果を一元管理するため、3次元計測器20は、計測結果を3次元CAD装置10に出力する(ステップS28)。
これにより、点群データを取得する処理を終了し、図6に示すように配管の外周にそった8点の計測点の3次元座標が取得される。なお、図4においては計測用のターゲット取付処理(ステップS24)を行う例を示したが、3次元計測器20の仕様として計測用のターゲットが必要の無い場合などには、ステップS24は省略が可能である。
CPU11は、3次元計測データ取得手段15に指示を出し、3次元計測データ取得手段15は、ステップS1、S2で3次元計測器20が取得したデータを3次元計測器20から取得し、メモリ12に保存する(ステップS3)。また、3次元計測データ取得手段15は、ステップS3で取得したデータの一覧表を生成し、メモリ12に保存する(ステップS4)。
CPU11は、3次元データ生成手段16に指示を出し、3次元データ生成手段16は、メモリ12に記憶された点群データを取得し、図7に示すように8点の計測点を連結することにより、既設置配管及び取付配管のそれぞれについて先端端面及び端面近傍の配管の直線部の任意の位置における断面の各形状の略円形(2次元)のCADデータを生成する(ステップS5)。
3次元データ生成手段16は、ステップS5で生成された既設置配管の先端端面及び端面近傍の配管の直線部の任意の位置における断面の略円形のCADデータに基づいて、各既設置配管毎に先端部の3次元CADデータを生成し、計測点の3次元座標に基づいて既設置配管の3次元CADデータを仮想空間内の既設置配管の座標系に配置する(ステップS6)。
すなわち、3次元データ生成手段16は、図8(a)に示すように、既設置配管毎に、端面の略円形のCADデータ及び端面近傍の配管の直線部の任意の位置における断面の略円形のCADデータを選択し、これらに基づいて既設置配管の軸芯の位置及び方向を算出する。これにより、端面が配管に対して傾斜を持って切断されている場合においても、軸芯の方向を正確に算出することができる。
軸芯方向は、通常、数式2に示すようなベクトル式で与えられる。また、軸芯の位置は、端面を示す略円形のCADデータの中心として求められる。ベクトル式や軸芯の位置は既設置配管の点群データと関連付けてメモリ12の一覧表に保存される。
Figure 0005151955
3次元データ生成手段16は、端面の略円形のCADデータを軸芯方向に伸ばすことにより略円筒形の3次元CADデータを生成する。
そして、3次元データ生成手段16は、計測された3次元座標を再現するように、全ての既設置配管の3次元CADデータを仮想空間内の既設置配管の座標系に配置する。例えば、図2に示す場合においては、図8(b)に示すように、2本の既設置配管の3次元CADデータが仮想空間内に配置される。これにより、実際の配管設置状況を仮想空間内に忠実に再現することができる。
次に、3次元データ生成手段16は、ステップS6と同様の方法により、取付配管の端面及び端面近傍の配管の直線部の任意の位置における断面の略円形のCADデータに基づいて取付配管の先端部の3次元CADデータ(軸芯のベクトル式を含む)を生成し、計測点の3次元座標に基づいて取付配管の3次元CADデータを仮想空間内の取付配管の座標系に配置する(ステップS7)。その結果、取付配管の両端の先端部の相対的な位置関係を再現した3次元データを生成することができる。
3次元データ生成手段16は、取付配管の座標系に配置された取付配管の両端の3次元CADデータを選択し、これを一体化する(ステップS8)。これにより、取付配管の両端の先端の3次元データを一組のデータとして扱うことができる。したがって、仮想空間内でこの座標系を移動させることで、取付配管の両端の先端部の3次元データを同時に、かつ同様に移動させることができる。
なお、既設置配管の座標系と取付配管の座標系とは同じ座標系でもよいし、別の座標系でもよいが、本実施の形態では別の座標系に配置することとする。また、複数の取付配管がある場合には、全ての取付配管を同じ座標系に配置してもよいし、取付配管毎に異なる座標系に配置してもよいが、本実施の形態では取付配管毎に異なる座標系に配置することとする。
CPU11は、ステップS6で生成された既設置配管の座標系に、ステップS8で生成された取付配管の座標系を挿入する(ステップS9)。これにより、既設置配管の座標系と、取付配管の座標系との2つの座標系を含む仮想空間が生成され、実際の配管端面の位置や面倒れ状況などをCADシステム上で再現することができる。なお、本実施の形態では、既設置配管の座標系に取付配管の座標系を挿入したが、取付配管の座標系に既設置配管の座標系を挿入してもよい。
そして、取付配管の配置位置を検討するステップ(ステップS10)へ進む。取付配管の配置位置を検討するステップは、操作者が手動で行う場合と、CPU11が自動で行う場合とが考えられる。以下、操作者が手動で行う場合と、CPU11が自動で行う場合とについてそれぞれ説明する。
<操作者が手動で行う場合>
CPU11は、画像生成手段18に指示を出し、画像生成手段18は、ステップS9で仮想空間に配置された既設置配管及び取付配管の3次元CADデータをXY平面、YZ平面、及びXZ平面のそれぞれに投影した投影図を生成する。また、画像生成手段18は、仮想空間に配置された既設置配管及び取付配管の3次元CADデータをそのまま図示した3次元画像(既設置配管の3次元画像及び取付配管の3次元画像が重ねて表示された3次元画像)を生成する。操作者が入力手段14を操作して所望の画像を入力すると、表示制御手段13は、画像生成手段18が生成した投影図及び3次元画像のなかから操作者が選択した図を選択し、表示手段19に出力する。これにより表示手段19に仮想空間を示す画像が表示され、操作者が既設置配管と取付配管の位置関係を確認することができる。
その結果、図9(a)〜(c)に示すように、操作者は、CADシステム上で既設置配管等の配置位置の確認や、加工代を持つ取付配管の干渉状況などの検討をすることができる。
操作者が表示手段19に表示された画像を確認しながら入力手段14を操作して取付配管の座標系を平行・回転移動させると、入力手段14からCPU11にその指示が入力され、CPU11は取付配管の座標系を移動させることにより取付配管の位置を移動させる。図9(a)に示す検討開始状態から取付配管を平行移動及び回転移動させると図9(b)に示す状態となり、この状態から取付配管を回転移動させると図9(c)に示す状態となる。このようにして操作者が配置位置の検討を行い、取付配管が最適な位置、すなわち取付配管が既設置配管(1)と既設置配管(2)とを最も適切に連結する位置に配置されたら、操作者が入力手段14を操作して操作終了を示す指示を入力すると、当該ステップ(ステップS10)を終了する。
なお、ステップS9において取付配管の両端の3次元データが一体化され、一組のデータとして移動が可能となっているので、平行・回転移動を行う際にどちらかの先端部の3次元データのみが移動するということは無く、従属してもう一方の先端面の3次元データも移動する。これにより、移動を指示していない側のCAD端面データの移動に気を使う必要がなくなり,配置位置の検討が容易になる。
<CPU11が自動で行う場合>
図10は、CPU11が自動で取付配管の配置位置を検討し、最適な位置に取付配管を配置する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、CPU11は、図11に示すように、取付配管の一方の端面の端面中心と、その端面と接続される既設置配管(ここでは、既設置配管(1))の端面中心とを一致させるように、数式3を用いて取付配管用の座標系を平行移動する(ステップS30)。ここで、端面中心とは、端面と軸芯とが交差する点である。
CPU11は、取付配管の軸芯の方向と、既設置配管(1)の軸芯の方向とが一致するように、すなわち既設置配管(1)のベクトル式のベクトル成分と、取付配管のベクトル式のベクトル成分とが一致するように、ステップS30で既設置配管(1)の端面中心と一致させた側の取付配管の端面中心(以下、既設置配管(1)側の端面中心という。また、反対側の端面中心を既設置配管(2)側の端面中心という)を軸に数式3を用いて取付配管用の座標系を回転する(ステップS31)。
Figure 0005151955
CPU11は、図11に示すように、取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と、その端面と接続される既設置配管(ここでは、既設置配管(2))の端面中心との距離aが基準(1mm程度)以上か否かを判断する(ステップS32)。取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と、既設置配管(2)の端面中心とは、完全に一致する必要は無く、配管の肉厚等の条件にもよるが1mm程度離れていても配管の接続に問題はない。そのため、ステップS32では、基準を配管の接続に問題がない程度(1mm程度)を基準としている。
取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と、既設置配管(2)の端面中心との距離aが基準未満である場合(ステップS32で基準未満)には、CPU11は、取付配管が最適な位置にあると判断し、最適な位置に取付配管を配置する処理を終了する。
取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と、既設置配管(2)の端面中心との距離aが基準以上である場合(ステップS32で基準以上)には、図12に示すように、既設置配管(1)側の端面中心と取付配管の既設置配管(1)側の端面中心とを合致させると共に、取付配管の軸芯と、既設置配管(2)の軸芯とが交差し、かつ取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と、既設置配管(2)の端面中心との距離bが最小となるように、既設置配管(1)側の端面中心を軸に取付配管を回転させる(ステップS33)。
取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と、既設置配管(2)の端面中心との距離bが基準(数mm程度)以上であるか否かを判断する(ステップS34)。
取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と、既設置配管(2)の端面中心との距離bが基準未満である場合(ステップS34で基準未満)には、CPU11は、取付配管が最適な位置にあると判断し、最適な位置に取付配管を配置する処理を終了する。
取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と、既設置配管(2)の端面中心との距離bが基準以上である場合(ステップS34で基準以上)には、図13に示すように、CPU11は、取付配管の軸芯と既設置配管(1)及び既設置配管(2)の軸芯とが交差し、かつ取付配管の既設置配管(1)側の端面中心と既設置配管(1)の端面中心との距離c及び取付配管の既設置配管(2)側の端面中心と既設置配管(2)の端面中心との距離dが最小となるように、取付配管の軸芯の方向に沿って取付配管を平行移動させる(ステップS35)。この位置が取付配管の最適な位置である。そして、CPU11は、最適な位置に取付配管を配置する処理を終了する。これにより、取付配管を自動的に最適な位置に配置することができる。
なお、ステップS32、S35の処理においては、より適切な処理を行うため、既設置配管(2)の軸芯と取付配管の既設置配管(2)側の端面中心とが一致するという条件を更に追加するようにしてもよい。
取付配管の配置位置を検討するステップ(ステップS10)が終了したら、最適な位置に配置された取付配管の点群データの3次元座標、軸芯のベクトル式をメモリ12に保存する。
CPU11は、取付配管の干渉状況等の検討、すなわち図14に示すように、既設置配管と取付部分が重複する部分、すなわち干渉部分があるかどうかを確認する(ステップS11)。この処理は、3次元CADデータが重なるか否かを検討することにより行われる。
そして、CPU11は、ステップS11において干渉部分があることが確認された場合には、加工量算出手段17に指示を出し、加工量算出手段17は加工量を算出する(ステップS12)。
図15は、加工量算出手段17が加工量を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
加工量算出手段17は、加工量を算出する配管(例えば、既設置配管(1)、既設置配管(2)及び取付配管)の端面に評価点をつける処理(ステップS40〜S45)を行う。
まず、加工量算出手段17は、メモリ12に保存された一覧表から既設置配管の点群データ及び軸芯のベクトル式と、最適な位置に配置された取付配管の点群データの3次元座標、軸芯のベクトル式を取得し(ステップS40)、その中から既設置配管(1)、既設置配管(2)及び取付配管の端面を構成する点(本実施の形態では、8個の計測点)と、軸芯のベクトル式を指定する(ステップS41)。
加工量算出手段17は、ステップS41で指定したベクトル式に基づいて、軸芯が地軸と一致するように端面の点群データの座標を変換する(ステップS42)。座標変換は数式3を用いて行うことができる。
加工量算出手段17は、座標変換後の8個の計測点の座標に基づいて、端面を示す円の中心位置と円半径を算出し(ステップS43)、算出された中心位置と円半径とに基づいて端面を示す円の円周上に所定の数(例えば8点、16点、32点・・・)の評価点を等間隔に設置する(ステップS44)。評価点とは、後に説明する加工量算出時(ステップS47)の基準となる点であり、数が多いほど正確な加工量が算出可能であるが、本実施の形態では8個の評価点を設置する。
ステップS44で設置された評価点の座標を逆座標変換し、ステップS42で座標変換する前の座標(現座標)へ戻す(ステップS45)。これにより、既設置配管(1)、既設置配管(2)及び取付配管の端面に評価点をつける処理を終了する。
なお、ステップS44で評価点を配置するときの基準点を決めておく(例えば、軸芯が地軸と一致するように座標変換された状態でX軸又はY軸の値が一番大きい点を基準とする、現座標でZ軸の値が一番大きい点を基準とする等)ことにより、ステップS45で現座標に戻した後の既設置配管の評価点と取付配管の評価点の位置とを揃えることができる。
次に、加工量算出手段17は、既設置配管(1)及び既設置配管(2)の評価点と、取付配管の評価点との間で最短距離にある評価点を探索し、対応付けを行う(ステップS46)。そして、対応付けが行われた評価点間の距離を加工量として算出する(ステップS47)。
ステップS46、S47の処理について、図16を用いて説明する。取付配管の端面に設置された評価点t1と、既設置配管に設置された評価点k1〜k8(図16では評価点k6〜k8は視認不可)との距離を算出する。評価点t1と最も距離の小さい評価点は評価点k1であるため、評価点t1と評価点k1とを対応付ける。同様にして、評価点t2〜t8についての対応付けを行い、評価点t2〜t8はそれぞれ評価点k2〜k8と対応付けられる。
そして、評価点t1と評価点k1との距離、評価点t2と評価点k2との距離・・・評価点t8と評価点k8との距離(加工量)をそれぞれ数式4を用いて算出する。
Figure 0005151955
このように、評価点間の距離を用いて加工量を算出することにより、図17に示すように、既設置配管と取付配管の端面間に傾斜がある場合にも容易に加工量を算出することができる。
加工量算出手段17は、算出した加工量を点群データと共にメモリ12に保存する。また、加工量算出手段17は、算出した加工量を表示制御手段13を介して表示手段19に出力する。これにより、表示手段19に加工量が表示され、実配管を加工する際の加工量として現場への指示に用いることができる。
また、加工量算出手段17は、算出された加工量を配管加工機30へ出力する。これにより、算出された加工量をそのまま配管加工機30で使用することができ、配管加工が容易となる。
本実施の形態によれば、実際の配管の設置位置等を仮想空間内に再現することで、既設置配管に取付配管を設置したときの干渉部分を確認し、かつ取付配管の加工量を自動的に算出することができる。したがって、配管吊作業などを行うことなく、干渉の検討や現場での配管加工指示などの配管設置の支援を行うことができる。
また、本実施の形態によれば、取付配管の両端面の先端部の3次元画像を一組として扱うことにより、取付配管の片方の先端部の3次元画像を移動した際にもう一方の先端部の3次元画像も従属して移動するため、手動で配置位置の検討をする場合において、片方の先端部の3次元データの移動後に移動を指示していない側の先端部の3次元画像の移動を実施するという面倒な点に気を使うことなく、配置位置の検討を容易に行うことができる。
また、本実施の形態によれば、配管の先端部のCADデータを先端の断面形状のみでなく配管軸芯の方向も含めた3次元データとして表現するため、より高い精度での配管形状の表現や、干渉・加工量指示の検討が可能となる。
また、本実施の形態によれば、端面と端面近傍の直線部の任意の位置における断面の点群データを取得することにより、軸芯の方向を算出することができる。そのため、配置位置の検討を軸芯の位置を用いて自動的に行うことができる。
なお、本実施の形態では、ステップS44で評価点を配置するときの基準点が決められていることにより、既設置配管の評価点と取付配管の評価点の位置を揃えることができるが、基準点を決めない場合等には、図18に示すように、既設置配管の評価点と取付配管の評価点位置がそろわない場合もある。このような場合には、取付配管の評価点から取付配管の端面の法線方向に伸ばした線と、既設置配管とが交差する点と、取付配管の評価点との距離を求めるようにすればよい。
また、本実施の形態では、既設置配管及び取付配管の先端部の3次元データを生成したが、配管全体の3次元データを生成するようにしてもよい。配管全体の3次元データを生成するには、配管の途中の複数個所で断面を取得することにより配管の軸芯を求め、これに基づいて3次元データを生成すればよい。これにより、取付配管の両端の先端部の3次元画像を一体として扱うことなくこれと同様の効果、すなわち、干渉部分の検討や加工量の確認作業が正確に実施できるという効果を得ることができる。ただし、取付配管全体のデータを取得するとデータ量が増大することと、干渉する可能性のある部分、すなわち直線部の軸芯のみを必要であることより、先端部の3次元データのみを生成する方法が望ましい。
また、本実施の形態では、取付配管の両端の先端部の3次元データを取付配管の座標系に配置し、取付配管の座標系を移動させることにより取付配管の両端の先端部の3次元データを一体として移動させたが、取付配管の両端の先端部の3次元データが一体として移動するのであればどのような方法でもかまわない。例えば、取付配管の両端の先端部をそれぞれ別の座標系に配置し、その後別の座標系に配置された両端の先端部の3次元画像を関連付け、一方を移動させると関連付けられたもう一方も移動するとしてもよい。
また、本実施の形態では、取付配管の平行移動及び回転移動は、取付配管用の座標系を座標変換することにより行ったが、座標系全体を平行移動及び回転移動させる方法に限らず、入力された平行移動及び回転移動の量に応じて点群データの位置を平行移動、回転移動することにより行なってもよい。
また、本実施の形態では、取付配管用の座標系を移動させることにより、配置位置の検討を行ったが、既設置配管用の座標系を移動させるようにしてもよい。
なお、本発明は、配管設置支援装置としての提供に限らず、配管設置支援装置などの装置に適用するプログラムとして提供することも可能である。
第1の実施の形態に係る配管設置支援装置1の全体構成図である。 配管の干渉を確認する必要がある状況を説明する図である。 配管設置支援装置1の処理の流れを示すフローチャートである。 3次元計測器20による測定の処理の流れを示すフローチャートである。 3次元計測器20による計測点の計測方法を説明する図である。 3次元計測器20により測定された点群データを説明する図である。 点群データから略円形のCADデータを生成する過程を説明する図である。 3次元のCADデータを生成する過程を説明する図である。 既設置配管と取付配管との干渉の検討を説明する図であり、(a)は検討開始状態を示し、(b)は(a)の状態から取付配管を平行移動及び回転移動した状態を示し、(c)は(b)の状態から取付配管を回転移動させた状態を示す。 自動で最適な位置に取付配管を配置する処理の流れを示すフローチャートである。 自動で最適な位置に取付配管を配置する過程を説明する図である。 自動で最適な位置に取付配管を配置する過程を説明する図である。 自動で最適な位置に取付配管を配置する過程を説明する図である。 既設置配管と取付配管との干渉の検討を説明する図である。 加工量を算出する処理の流れを示すフローチャートである。 加工量を算出する方法を説明する図である。 加工量を算出する方法を説明する図である。 加工量を算出する別の方法を説明する図である。
符号の説明
10:3次元CAD装置、11:CPU、12:メモリ、13:表示制御手段、14:入力手段、15:3次元計測データ取得手段、16:3次元データ生成手段、17:加工量算出手段、18:画像生成手段、19:表示手段、20:3次元計測器、30:配管加工機

Claims (8)

  1. 施設内に配設された2本の既設置配管の端面及び前記端面近傍の直線部の任意の位置の断面の形状と、前記2本の既設置配管を連結する取付配管の端面及び前記端面近傍の配管直線部の断面の形状とに関する3次元計測結果を点情報の集合体である点群データとして取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された点群データに基づいて、前記端面の形状及び軸芯の方向を含む3次元データを前記既設置配管及び前記取付配管のそれぞれに対して生成する3次元データ生成手段と、
    前記取付配管の軸芯の方向と前記既設置配管の軸芯の方向とが一致するように、前記取付配管用の座標系を回転し、前記取付配管の前記既設置配管側の端面中心と、前記既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データを配置する自動配置手段と、
    前記自動配置手段により前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データが配置された状態で、前記既設置配管の3次元データと前記取付配管の3次元データとの干渉部分の長さを前記取付配管の加工量として算出する加工量算出手段と、
    前記加工量算出手段により算出された加工量を表示手段及び外部機器の少なくとも1つへ出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする配管設置支援装置。
  2. 前記3次元データ生成手段は、端面及び前記端面近傍の配管直線部の断面の形状に基づいて前記軸芯の方向を算出することを特徴とする請求項1に記載の配管設置支援装置。
  3. 前記3次元データ生成手段は、前記既設置配管の端面及び前記取付配管の端面の形状に関する点群データを連結して略円形のデータを生成し、当該生成した略円形のデータの円周上にそれぞれ評価点を配置し、
    前記加工量算出手段は、前記既設置配管の端面の形状に関する点群データを連結して生成された略円形のデータの円周上に配置された評価点と、前記取付配管の端面の形状に関する点群データを連結して生成された略円形のデータの円周上に配置された評価点との間の距離を加工量として算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の配管設置支援装置。
  4. 前記自動配置手段は、前記既設置配管の端面と軸芯とが交差する点と、前記取付配管の所望の端面と軸芯とが交差する点とを一致させた時に、前記取付配管の軸芯と前記2本の既設置配管の軸芯とが略一致する場合には、前記取付配管が前記2本の既設置配管を、前記取付配管の前記既設置配管側の端面中心と、前記既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に、前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データが配置されていると判断する判断手段を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の配管設置支援装置。
  5. 前記自動配置手段は、前記既設置配管の端面と軸芯とが交差する点と、前記取付配管の所望の端面と軸芯とが交差する点とを一致させた時に、前記取付配管の軸芯が前記2本の既設置配管の軸芯とそれぞれ交差する場合には、前記取付配管が前記2本の既設置配管を、前記取付配管の前記既設置配管側の端面中心と、前記既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に、前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データが配置されていると判断する判断手段を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の配管設置支援装置。
  6. 前記自動配置手段は、
    前記既設置配管及び/又は前記取付配管の3次元データを任意の距離だけ並行移動させ、又は任意の角度だけ回転させる移動手段と、
    前記判断手段により前記取付配管が前記2本の既設置配管を、前記取付配管の前記既設置配管側の端面中心と、前記既設置配管の端面中心との距離が基準未満となるように連結する位置に、前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データが配置されていないと判断された場合には、前記既設置配管及び/又は前記取付配管の3次元データを平行移動又は回転移動させるように前記移動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載の配管設置支援装置。
  7. 前記取得手段は、前記取付配管の両端の相対的な位置関係を取得し、
    前記3次元データ生成手段は、前記取付配管の両端の端面の形状及び軸芯の方向を含む3次元データを前記取得された両端の相対的な位置関係を再現して配置し、
    前記移動手段は、前記両端の相対的な位置関係を再現して配置された前記取付配管の両端の3次元データを一体として平行移動又は回転移動させることを特徴とする請求項6に記載の配管設置支援装置。
  8. 前記既設置配管の3次元データ及び前記取付配管の3次元データを直交する3方向に投影することにより3枚の平面画像を生成し及び/又は前記既設置配管及び前記取付配管の3次元データから前記既設置配管及び前記取付配管の3次元画像を生成する画像生成手段と、
    前記3枚の平面画像のうちの少なくとも1枚を前記表示手段に表示する及び/又は前記既設置配管及び前記取付配管の3次元画像を重ねて前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の配管設置支援装置。
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