JP5150140B2 - 極細繊維不織布及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は極細繊維不織布及びその製造方法に関する。より具体的には、酸化すず極細繊維からなる導電性に優れた極細繊維不織布及びその製造方法に関する。
従来から、静電気による影響を抑えるための除電シート、電磁波による影響を抑えるための電磁波シールドシート、電波による影響を抑えるための電波反射シート、電気を集めるための集電材又は電極、或いは放電させるための放電材として、導電性不織布が提案されている。具体的には、炭素繊維を含む導電性不織布、金属繊維を含む導電性不織布、電子共役系ポリマーで被覆した導電性不織布が知られている。しかしながら、炭素繊維を含む導電性不織布や電子共役系ポリマーで被覆した導電性不織布は色が黒いため、使用用途が制限されたり、使用方法に工夫が必要で、汎用性に劣るものであった。また、金属繊維を含む導電性不織布は使用するにつれて繊維表面が酸化劣化したり、腐食して導電性が低下するなどの問題を抱えている。
これらの導電性不織布に対して、酸化すず繊維は導電性かつ透明で、しかも酸化劣化したり、腐食して導電性が低下しにくいため、酸化すず繊維を使用して導電性不織布を製造すれば良いと考えられる。例えば、特許文献1(特開2000−72439号公報)には、塩化第1すずを加水分解したゾル溶液にガラス棒の先端を浸し、引き上げてゲルファイバーを紡糸した後、乾燥、及び焼結して1μm〜2mmの直径をもつ酸化すず繊維を製造したことが開示されているため、この酸化すず繊維を用いて不織布を製造すれば、前記問題を解決できる不織布とすることが考えられた。しかしながら、このような酸化すず繊維は比較的繊維径が大きく、繊維同士の接点が少ないため、導電性の低い不織布であった。
他方で、本願出願人は、酸化すず繊維不織布に限定していないが、無機成分を主体とするゾル溶液をノズルから押し出すとともに、押し出したゾル溶液に電界を作用させることにより細くして、無機系ゲル状細繊維を形成し、支持体上に無機系ゲル状細繊維を集積させた後、焼結して無機系焼結細繊維を含む無機系構造体を製造する方法を提案している(特許文献2)。この方法により得られる無機系焼結細繊維は繊維径が1μm以下であることができるため、繊維同士の接点を多くすることができ、導電性の高い不織布を製造できると期待された。しかしながら、実際に支持体上に集積させたすず化合物ゲル状繊維を焼結したところ、収縮することによってクラックが発生してしまい、結果として3cm角以上の大きさの不織布とすることができないばかりでなく、導電性の低いものしか得ることができなかった。
また、本願出願人は、紡糸するポリマー溶液を紡糸空間へ供給するステップと、前記供給して形成した繊維に、前記繊維とは反対極性のイオンを照射するステップ、及び紡糸した繊維を回収するステップを含む静電紡糸方法を提案している(特許文献3)。この方法によっても、極細繊維からなる不織布を製造できるため、酸化すず繊維同士の接点を多くすることができ、しかも嵩高な状態で集積するため、焼結時に収縮してもクラックが発生せず、結果として導電性の高い不織布を製造できると考えた。実際に支持体上に集積させたすず化合物ゲル状繊維を焼結したが、見掛密度が0.1g/cm未満と低く、繊維同士の接点が少ないため、十分な導電性を示す不織布を得ることができなかった。
なお、塩化第1すずを加水分解したゾル溶液にポリエチレンオキサイド溶液を混合した紡糸原液を使用し、静電紡糸法により繊維を紡糸し、集積した後に乾燥し、焼結する酸化すず不織布の製造方法が公知である(非特許文献1)。しかしながら、この方法によって得られる酸化すず不織布はポリエチレンオキサイドを含む紡糸原液を紡糸しているため、十分な導電性を示すものではなかった。また、機械的強度が低く、取り扱いにくいものであった。更に、実際に集積させたポリエチレンオキサイド含有すず化合物ゲル状繊維を焼結したところ、収縮することによってクラックが発生してしまい、3cm角以上の大きさの不織布とすることができないばかりでなく、導電性の低いものしか得ることができなかった。
特開2000−72439号公報(段落番号0033など) 特開2003−73964号公報(特許請求の範囲、段落番号0043など) 特開2004−238749号公報(特許請求の範囲など) ユ・ワン等(Yu Wang et al.),「静電紡糸法を用いた極細酸化すず繊維の合成と特徴(Synthesis and Characterization of Ultra−Fine Tin Oxide Fibers Using Electrospinning)」,ジャーナル オブ ジ アメリカン セラミック ソサイエティー(Journal of the American Ceramic Society),2005年,第88巻,第8号,p.2059−2063
本発明は上述のような問題を解決するためになされたもので、十分な導電性を示す酸化すず繊維からなる極細繊維不織布及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「平均繊維径が1μm以下の酸化すず極細繊維からなり、しかも抵抗率が45Ω・cm以下、かつ3cm角以上の大きさを有することを特徴とする極細繊維不織布。」である。
本発明の請求項2にかかる発明は、「見掛密度が0.1g/cm以上であることを特徴とする、請求項1記載の極細繊維不織布。」である。
本発明の請求項にかかる発明は、「すず化合物を含むゾル溶液を紡糸空間へ供給し、前記供給したゾル溶液に電界を作用させることにより極細化して、すず化合物ゲル状極細繊維を形成する段階と、前記すず化合物ゲル状極細繊維を支持体上に集積させて極細繊維不織布とする段階とを備えており、前記極細繊維不織布とする段階において、前記支持体を300〜750℃に維持することにより、すず化合物ゲル状極細繊維を集積させるとともにすず化合物ゲル状極細繊維を焼成し、酸化すず極細繊維とすることを特徴とする、極細繊維不織布の製造方法。」である。
本発明の請求項1にかかる発明は、平均繊維径が小さいため酸化すず極細繊維同士の接点が多く、抵抗率が45Ω・cm以下の導電性に優れた極細繊維不織布である。また、3cm角以上の大きさを有するため、各種用途に適用できる、汎用性に優れるものである。
本発明の請求項2にかかる発明は、見掛密度が0.1g/cm以上と酸化すず極細繊維同士の接点が更に多いため、更に導電性に優れている。
本発明の請求項にかかる発明は、すず化合物ゲル状極細繊維を集積する支持体を300〜750℃に維持することにより、すず化合物ゲル状極細繊維を集積させるとともにすず化合物ゲル状極細繊維を焼成することによって、収縮してクラックが入るなどの現象を抑制し、酸化すずからなる導電性に優れる極細繊維不織布を製造することができる。また、クラックが入らないため、3cm角以上の大きさを有する極細繊維不織布を製造することができる。

本発明の極細繊維不織布は繊維同士の接点が多く、導電性に優れているように、酸化すず極細繊維の平均繊維径は1μm以下である。なお、平均繊維径が1μm以下であることによって表面積が広いため、各種性能、例えば、放電性能、電磁波又は電波シールド性能、集電性能、濾過性能、或いは柔軟性に優れている。平均繊維径が小さければ小さい程、前記性能に優れているため、好ましい平均繊維径は0.5μm以下であり、更に好ましい平均繊維径は0.4μm以下である。他方、酸化すず極細繊維の平均繊維径の下限は特に限定するものではないが、取り扱い性に優れているように、0.01μm以上であるのが好ましい。この「平均繊維径」は酸化すず極細繊維の40点における繊維径の算術平均値をいい、「繊維径」は極細繊維不織布表面を1万倍に拡大した顕微鏡写真を撮り、この写真を元に算出した値を意味し、繊維断面形状が円形でない場合には、円形断面に換算した値を繊維径とする。
本発明の酸化すず極細繊維の繊維長は特に限定するものではないが、連続しているのが好ましい。連続していることによって、導電性に優れ、また、酸化すず極細繊維が脱落しにくいためである。
本発明の酸化すず極細繊維は酸化すずのみから構成されていても良いし、他の成分を含んでいても良い。例えば、二酸化ケイ素を含んでいると酸化すず極細繊維の機械的強度が向上し、結果として極細繊維不織布の強度が向上する。また、カーボンナノチューブを含んでいることによって、導電性及び機械的強度が向上する。なお、酸化すず以外の成分量は酸化すずの導電性及び透明性を損なわない範囲の量であり、酸化すず以外の成分によって異なる。例えば、酸化すず以外の成分がカーボンナノチューブからなる場合には、1mass%以下であるのが好ましい。
本発明の極細繊維不織布はこのような酸化すず極細繊維からなるが、抵抗率が45Ω・cm以下の導電性の優れたものである。より好ましくは抵抗率が30Ω・cm以下である。抵抗率は小さければ小さい程、導電性に優れていることを意味するため、抵抗率の下限は特に限定するものではない。
本発明の「抵抗率」は次の手順により得られる値をいう。
(1)極細繊維不織布から5mm×10mm角の試料Sを採取し、試料Sの厚さ(d:単位=μm)を測定する。この測定は、試料Sの断面の電子顕微鏡写真(倍率:1万倍)を撮り、その電子顕微鏡写真における無作為に選んだ5点における厚さを計測し、その算術平均値を試料Sの厚さとする。
(2)ガラス板G上に銀ペーストPを介して前記試料Sを載せた後、温度60℃で1時間乾燥し、銀ペーストPで接着する。なお、銀ペーストPによる接着は、試料Sの長手方向における各端部から2.5mmの領域に行い、試料Sのみの領域を5mm×5mm角とする(図1参照)。
(3)両端の銀ペーストPに端子を接続した後、抵抗計により抵抗値(R:単位=Ω)を測定する。
(4)この抵抗値から次の式により抵抗率(ρ:単位=Ω・cm)を算出する。
ρ=R/(1×10/d)
(5)3つの試料Sについて抵抗率をそれぞれ算出し、その算術平均値を本発明における「抵抗率」とする。
本発明の極細繊維不織布は見掛密度が0.1g/cm以上であるのが好ましい。このような見掛密度であることによって、酸化すず極細繊維同士の接点が更に多くなり、更に導電性が高くなるためである。より好ましくは0.15g/cm以上であり、更に好ましくは0.2g/cm以上である。なお、極細繊維不織布の見掛密度が高ければ高いほど、酸化すず極細繊維同士の接点が多く、導電性に優れているため、見掛密度の上限は特に限定するものではない。この「見掛密度」は目付(g/cm)を厚さ(cm)で除した商である。「目付」は極細繊維不織布からクラックのない領域の試料を採取し、この試料の重量から1mあたりの重量を算出した値であり、「厚さ」は極細繊維不織布の断面の電子顕微鏡写真(倍率:1万倍)を撮り、その電子顕微鏡写真における無作為に選んだ5点における厚さを計測し、算術平均した値をいう。なお、目付は特に限定するものではないが、取り扱い性、生産性の点から0.5〜20g/mであるのが好ましく、0.5〜10g/mであるのがより好ましい。また、厚さも特に限定するものではないが、1〜100μmであるのが好ましく、1〜50μmであるのが更に好ましい。
本発明の極細繊維不織布は3cm角以上の大きさを有するのが好ましい。このような大きさをもつことによって、用途に応じて所望の大きさの極細繊維不織布片を採取することができ、汎用性に優れているためである。より好ましくは5cm角以上である。なお、極細繊維不織布が大きければ大きい程、採取できる極細繊維不織布片の量も多くなるため、極細繊維不織布の大きさに上限はない。この3cm角以上という大きさは従来のように、すず化合物ゲル状繊維不織布を焼結した場合には、クラックが入ってしまい、得ることのできない大きさである。なお、この大きさは極細繊維不織布のクラックのない領域の大きさである。
なお、本発明の極細繊維不織布は酸化すず極細繊維同士が焼結していることによって、形態を維持しているのが好ましい。導電性に優れているためである。
また、本発明の極細繊維不織布はシート状であるが、酸化すず極細繊維であることによって柔軟性に優れているため、中空円筒状、内部充実円筒状、ジグザグ状など、様々な形状に変形可能である。
本発明の極細繊維不織布は酸化すず極細繊維からなり、透明で、導電性に優れ、しかも酸化劣化したり、腐食により導電性が低下しにくいため、各種用途に適用することができる。例えば、太陽電池用透明導電膜の一部又は全部として、フィルタ用濾過材として、電池用集電材又は電極として、除電シートとして、電磁波シールド材として、電波反射材として、放電材として、或いは触媒担持体として使用できる。
このような本発明の極細繊維不織布は、例えば次のようにして製造することができる。
まず、すず化合物を含むゾル溶液を用意する。より具体的には、一般式SnX・bHO(XはCl原子、Br原子、I原子、F原子、OH基、SO基、NO基またはCHCOO基を表し、aは1〜4の整数を、bは0〜6の整数を表す)で表わされるすず化合物を、すず化合物を溶解可能な溶媒に溶解させて調製できる。より具体的には、すず化合物として、SnCl、SnCl・2HO、SnBr、SnI、SnF、SnSO、Sn(CHCOO)、Sn(NO等を挙げることができ、これらの中でも、SnCl・2HO、SnCl、SnBrは反応性、溶解性の点から好適に使用できる。なお、Sn(CHClなどの有機化合物で化学修飾したものであっても使用することができる。
すず化合物を溶解可能な溶媒はすず化合物を溶解できるものであれば良く、特に限定するものではないが、アルコールを使用することができる。より具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、1−メトキシ−2−プロピルアルコール、メトキシエトキシエタノール、2−フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、アリルアルコール、2−メチル−2−プロペン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、フェノール、メトキシフェノール、エトキシフェノール、クレゾール、エチルフェノールなどを使用することができる。
ゾル溶液は曳糸性を有するように、粘度が50〜1000cP(センチポイズ)であるのが好ましく、70〜700cP(センチポイズ)であるのがより好ましい。粘度が50cP未満であると繊維形状が得られない傾向があり、粘度が1000cPを超えると極細繊維化が困難になる傾向があるためである。ゾル溶液をこのような粘度とするために、前記すず化合物の溶解液を加熱しても良い。
なお、ゾル溶液がカーボンナノチューブのような固形物を含む場合には、すず化合物を含むゾル溶液を調製した後に固形物を添加して調製することができる。また、無機化合物を含むゾル溶液をすず化合物を含むゾル溶液に添加して調製することもできる。例えば、二酸化ケイ素の場合、テトラエトキシシランを加水分解によりゾル溶液を調製した後に、すず化合物を含むゾル溶液に添加して調製することができる。
次いで、前記ゾル溶液を紡糸空間へ供給するとともに、供給したゾル溶液に電界を作用させることにより極細化して、すず化合物ゲル状極細繊維を形成する。つまり、公知の静電紡糸法によりすず化合物ゲル状極細繊維を形成する。より具体的には、ノズル、ワイヤー、ブラシ等の供給手段によって、前記ゾル溶液を紡糸空間へ供給する。これら供給手段は平均繊維径が1μm以下の酸化すず極細繊維とすることができるように、適当なものを使用する。例えば、ノズルを使用する場合、内径が0.1〜3mmのものを使用するのが好ましい。なお、供給手段が金属製であると、一方の電極として使用できる。
なお、ゾル溶液に作用させる電界は、すず化合物ゲル状極細繊維の繊維径、供給手段と支持体との距離、ゾル溶液の溶媒、ゾル溶液の粘度などによって変化するため、特に限定するものではないが、0.5〜5kV/cmであるのが好ましい。5kV/cmを超えると、空気の絶縁破壊が生じやすく、他方で、0.5kV/cm未満であると、繊維形状となりにくいためである。このように電界を作用させることにより、ゾル溶液に静電荷が蓄積され、支持体側の電極によって電気的に引っ張られ、引き伸ばされて極細繊維化する。電気的に引き伸ばしているため、繊維が支持体に近づくにしたがって繊維の速度が加速され、極細繊維化する。また、溶媒の蒸発によって細くなり、ゾル中の静電気密度が高まり、その電気的反発力によって分裂して更に細くなるのではないかと考えている。
このような電界は、例えば、供給手段(例えば、ノズル)と支持体との間に電位差を設けることによって作用させることができる。例えば、供給手段に電圧を印加するとともに支持体をアースすることによって電位差を設けることができるし、逆に、支持体に電圧を印加するとともに供給手段をアースすることによって電位差を設けることもできる。
次いで、前記すず化合物ゲル状極細繊維を支持体上に集積させて極細繊維不織布を製造するが、この時に、支持体を300〜750℃に維持することによって、すず化合物ゲル状極細繊維を集積させるだけではなく、すず化合物ゲル状極細繊維を焼成し、酸化すず極細繊維とする。このように、集積と同時に300〜750℃で焼成することによって、酸化すずの結晶化が進行し、導電性が高くなることを見出した。なお、集積した極細繊維不織布はやや収縮するが、クラックを生じる程度には収縮しないため、3cm角以上の大きさを有する極細繊維不織布を製造することができる。
この支持体はすず化合物ゲル状極細繊維を焼成できる温度に維持しても使用できるものであれば良く、特に限定するものではないが、例えば、金属製、セラミックス製、カーボン製のロール又はコンベアを使用できる。なお、セラミックス製のように、導電性のない場合には、別途金属等の導電性材料を電極として設置する。例えば、コンベアの供給手段側と反対側に、コンベアと接触して又は離間させて導電性材料を設置する。また、支持体は多孔性であっても良いし、無孔性であっても良い。
このように支持体を300〜750℃に維持することによって、酸化すずの結晶化が進行し、導電性が高くなるばかりでなく、溶媒などの有機成分も除去される。300℃未満では酸化すずの結晶化が十分に進行せず、導電性の付与が不十分となり、750℃を超えると酸化すずの結晶の分解、昇華、クラックの発生などにより、導電性の付与が不十分となるためで、好ましくは350〜700℃であり、より好ましくは400〜650℃であり、更に好ましくは450〜600℃である。支持体をこのような温度とするには、例えば、支持体の内部又は外部にヒーターを設置し、加熱することによって実施できる。なお、支持体によるすず化合物ゲル状極細繊維の加熱焼成時間は、すず化合物ゲル状極細繊維の結晶化が進行し、導電性に優れる酸化すず極細繊維となる時間であれば良く、支持体の維持温度によって異なるため特に限定するものではないが、10秒以上であるのが好ましい。
このすず化合物ゲル状極細繊維の集積と焼成を同時に行なう段階は、すず化合物を酸化すずとし、導電性を付与する段階であるため、効率的に酸化すずとすることができるように、酸素存在下、特に空気雰囲気下で実施するのが好ましい。
以上のような方法により、本発明の極細繊維不織布を製造することができるが、平均繊維径が1μm以下の酸化すず極細繊維は、供給手段によるゾル溶液の供給の大きさ、電界強度、ゾル溶液の濃度、及び/又はゾル溶液の粘度等を調整することによって得ることができる。
極細繊維不織布の抵抗率を45Ω・cm以下とするには、酸化すず極細繊維の平均繊維径を1μm以下とすること、支持体を300〜750℃に維持して、極細繊維不織布にクラックを発生させないこと、見掛密度を高く(特には0.1g/cm以上)すること、及び/又は酸化すず極細繊維が有機成分を含まないこと、によって製造できる。
なお、見掛密度の高い(特には0.1g/cm以上)極細繊維不織布は、ゾル溶液とは反対極性のイオンを照射することなく紡糸することによって製造できる。更に、3cm角以上の大きさを有する極細繊維不織布は支持体を300〜750℃に維持することによって製造できる。
本発明の極細繊維不織布の製造方法を、製造装置の模式的断面図の一例である図2をもとに簡単に説明する。
まず、前述のように調製されたゾル溶液はゾル溶液貯留部1から定量ポンプ等によって、ノズル群2〜211へと供給され、ノズル群2〜211から紡糸空間へ押し出される。一方、ゾル溶液貯留部1からノズル群2〜211へゾル溶液を供給する金属製供給管3に電圧が印加されるとともに、支持体4はアースされているため、ゾル溶液に電界が作用し、前記押し出されたゾル溶液は極細繊維化し、すず化合物ゲル状極細繊維となり、支持体4へ向かって飛翔する。なお、ノズル群2〜211は極細繊維不織布の地合いを向上させるために、揺動(特には、支持体4の幅方向に揺動)させても良い。このすず化合物ゲル状極細繊維は支持体4に到達し、集積して不織布となるが、支持体4はヒーター5によって300〜750℃に加熱され、維持されているため、すず化合物ゲル状極細繊維は焼成され、酸化すず極細繊維となる。つまり、酸化すず極細繊維からなる極細繊維不織布となる。なお、支持体4はコンベアであり、その移動速度を調節することにより、焼結時間及び極細繊維不織布の目付を調節することができる。
図2の製造装置においては、加熱された支持体4によって発生する気流によってすず化合物ゲル状極細繊維の均一な飛翔が乱れないように、気体供給装置6をノズル群2〜211よりも上流側に配置し、ノズル群2〜211から支持体4へ向かう気体(特には空気)の流れを形成している。同時に、支持体4よりも下流側に排気装置7を配置し、供給された気体を排気している。また、図2の製造装置においては、前記加熱された支持体4によって発生する気流の影響を更に少なくするために、支持体4を垂直に配置し、この支持体4に対して直角方向にノズル群2〜211を配置している。なお、支持体4の重力の作用方向上方にノズル群2〜211を配置しなければ、同様の効果が得られる。更に、図2の製造装置においては、揮発したゾル溶液の溶媒が分散しないように、容器8にノズル群2〜211、支持体4等が収納されている。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(静電紡糸装置)
図2のような製造装置を用意した。つまり、一直線上に9本のノズル(それぞれ内径が0.4mmのステンレス製針状ノズル)からなるノズル群2〜2を、ピッチ50mmでステンレススチール管(供給管3)に固定した。また、ステンレススチール管に電圧を印加できるように、高電圧電源を接続した。
次いで、ポリエチレン製フレキシブルバッグ(ゾル溶液貯留部1)にシリンジポンプを接続するとともに、前記ステンレススチール管に更にパーフルオロアルコキシ樹脂製チューブを接続し、ノズル群2〜2へゾル溶液を供給できるようにした。
他方、ステンレスメッシュ製コンベア(支持体4、幅:500mm)とヒーター5を用意し、コンベアの裏面をヒーター5で加熱できるように、ヒーター5を配置した。また、コンベアをアースした。
次いで、ヒーター5を配置したコンベアを垂直に配置するとともに、コンベア集積表面の直角方向に、前記ノズル群2〜2の先端がコンベアに向いており、しかもノズル群2〜2の配置方向がコンベアの幅方向と平行方向に、ノズル群2〜2を配置した。なお、ノズル群2〜2の先端とコンベア集積表面との距離は10cmとした。
次に、前記ノズル群2〜2及びコンベアを塩化ビニル製直方体容器8(幅:80cm、高さ:110cm、奥行き:130cm)の中央部に配置した。なお、直方体容器8のノズル群側壁面に送風機(気体供給装置6)を接続するとともに、支持体側壁面に排気ファン(排気装置7)を接続した。
(極細繊維不織布の製造)
反応容器内に、塩化第1すず(SnCl)10gとメタノール100mlとを投入し、攪拌して、塩化第1すずを溶解させ、温度40℃に設定したオーブン中に1日放置した後、オーブンから取り出し、エバポレーターで濃縮して、粘度120cP、濃度47%のゾル溶液を調製した。
次いで、このゾル溶液を前記フレキシブルバッグに入れ、前記シリンジポンプを用いてゾル溶液をノズル群2〜2へ供給し、各ノズルからゾル溶液を空気中(紡糸空間)へ連続的に吐出(1本あたりの吐出量:0.5g/時間)するとともに、前記高電圧電源からステンレススチール管に20kVの電圧を印加して、吐出したゾル溶液に電界を作用させてすず化合物ゲル状極細連続繊維を形成し、コンベアへ向かって飛翔させた。なお、ゾル溶液を空気中(紡糸空間)へ吐出する際に、ノズル群2〜2をコンベアの幅方向に、振幅5cm、振動数1/3Hzの速度で往復揺動させた。
他方、前記コンベアをヒーター5により450℃に加熱し、維持するとともに、一定速度(表面速度:1cm/分)で移動させ、飛翔してきたすず化合物ゲル状極細連続繊維を集積するとともに、すず化合物ゲル状極細連続繊維集積体を30分間加熱し、焼成して、酸化すず極細連続繊維が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。なお、極細連続繊維不織布を製造する際には、送風機により、温度24℃、相対湿度20%に調整された空気を風速5〜10cm/秒で送風するとともに、排気ファンによって排気した。
(実施例2)
実施例1と同様にして、濃度を48.5%とすることにより、粘度を250cPのゾル溶液を調製し、このゾル溶液を使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、酸化すず極細連続繊維が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例3)
コンベアをヒーター5により350℃に加熱し、維持したこと以外は実施例1と全く同様にして、酸化すず極細連続繊維が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例4)
コンベアをヒーター5により600℃に加熱し、維持したこと以外は実施例1と全く同様にして、酸化すず極細連続繊維が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(実施例5)
コンベアをヒーター5により750℃に加熱し、維持したこと以外は実施例1と全く同様にして、酸化すず極細連続繊維が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例1)
(静電紡糸装置)
一直線上に9本のノズル(それぞれ内径が0.4mmのステンレス製針状ノズル)からなるノズル群2〜2を、ピッチ50mmでステンレススチール管(供給管3)に固定した。また、ステンレススチール管に電圧を印加できるように、高電圧電源を接続した。
次いで、ポリエチレン製フレキシブルバッグ(ゾル溶液貯留部1)にシリンジポンプを接続するとともに、前記ステンレススチール管に更にパーフルオロアルコキシ樹脂製チューブを接続し、ノズル群2〜2へゾル溶液を供給できるようにした。
他方、ステンレス製ドラム(支持体4、幅:500mm)を用意し、このドラムをアースした。
次いで、ドラムの軸方向が水平となるように配置するとともに、ドラムの上方に、前記ノズル群2〜2の先端がドラムに向いており、しかもノズル群2〜2の配置方向がドラムの軸方向に、ノズル群2〜2を配置した。なお、ノズル群2〜2の先端とドラム集積表面との距離は6cmとした。
次に、前記ノズル群2〜2及びドラムを塩化ビニル製直方体容器8(幅:80cm、高さ:110cm、奥行き:130cm)の中央部に配置した。なお、直方体容器8の上壁面に送風機(気体供給装置6)を接続するとともに、下壁面に排気ファン(排気装置7)を接続した。
(極細繊維不織布の製造)
実施例1と同様にして調製したゾル溶液を前記フレキシブルバッグに入れ、前記シリンジポンプを用いてゾル溶液をノズル群2〜2へ供給し、各ノズルからゾル溶液を空気中(紡糸空間)へ連続的に吐出(1本あたりの吐出量:0.5g/時間)するとともに、前記高電圧電源からステンレススチール管に12kVの電圧を印加して、吐出したゾル溶液に電界を作用させてすず化合物ゲル状極細連続繊維を形成し、ドラムへ向かって飛翔させた。他方、前記ドラムは一定速度(表面速度:1cm/分)で回転させ、飛翔してきたすず化合物ゲル状極細連続繊維を集積し、すず化合物ゲル状極細連続繊維が集積した極細連続繊維ウエブを製造した。なお、極細連続繊維ウエブを製造する際には、送風機により、温度24℃、相対湿度20%に調整された空気を風速5〜10cm/秒で送風するとともに、排気ファンによって排気した。
その後、極細連続繊維ウエブを電気炉に入れ、室温から10℃/分の速度で温度450℃まで昇温させ、温度450℃に30分間維持することによって焼成し、酸化すず極細連続繊維同士が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例2)
(静電紡糸装置)
特開2005−264374号公報の実施例1に記載の静電紡糸装置と同様の静電紡糸装置11(図3参照)を用意した。つまり、1本の金属製注射針12(内径:0.4mm)に、第1高電圧電源17を接続した。
次いで、ポリエチレン製フレキシブルバッグにシリンジポンプ(ポリマー供給機16)を接続するとともに、前記金属製注射針12とパーフルオロアルコキシ樹脂製チューブで接続し、金属製注射針12にゾル溶液を供給できるようにした。
他方、対向電極兼イオン照射手段として、先端の曲率半径が5μmの金属針15を1本用意し、金属針15に第2高電圧電源18を接続した。そして、この金属針15を、前記金属製注射針12の先端から200mmだけ離間した位置に金属針15の先端が位置するように配置した。
次に、前記金属製注射針12を副室13bの中央部に配置し、金属針15を主室13a内に配置した。なお、副室13bは立方体状容器(一辺の長さ:50cm)で、主室13aは立方体状容器(一辺の長さ:100cm)であり、前記副室13bは主室13aの左側側壁に連通させた。また、副室13bには上壁面に接続された送風管21を通じて温湿度制御装置20と接続し、主室13aには上壁面に接続された送風管22を通じて温湿度制御装置20と接続した。更に、主室13aの下壁面上には支持体14としてポリエステル繊維製メッシュを配置し、主室13aの下壁面に排気ファン19を接続した。
(極細繊維不織布の製造)
実施例1と同様にしてゾル溶液を調製した。
次いで、このゾル溶液を前記フレキシブルバッグに入れ、前記シリンジポンプを用いてゾル溶液を金属製注射針12へ供給し、金属製注射針12からゾル溶液を空気中(主室13a)へ連続的に吐出(吐出量:0.5g/時間)するとともに、前記第1高電圧電源17から金属製注射針12に+10kVの電圧を印加した。同時に、前記第2高電圧電源18から金属針15に−5kVの電圧を印加し、吐出したゾル溶液に電界を作用させてすず化合物ゲル状極細連続繊維を形成し、飛翔させるとともに、金属針15からイオンを照射した。
他方、温湿度制御装置20から温度26℃、湿度20%に制御された空気を副室13bへ供給し、金属製注射針12から金属針15方向への気流速度を25cm/sec.とするとともに、温湿度制御装置20から温度26℃、湿度20%に制御された空気を主室13aへ供給するとともに、排気ファン19で排気することにより、主室13aの上壁面から下壁面方向への気流速度を15cm/sec.とし、すず化合物ゲル状極細連続繊維を支持体14へと導き、支持体14上に集積する操作を5分間実施して、すず化合物ゲル状極細連続繊維が集積した極細連続繊維ウエブを製造した。
その後、極細連続繊維ウエブを電気炉に入れ、室温から10℃/分の速度で温度450℃まで昇温させ、温度450℃に30分間維持することによって焼成し、酸化すず極細連続繊維同士が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例3)
コンベアをヒーター5により800℃に加熱し、維持したこと以外は実施例1と全く同様にして、酸化すず極細連続繊維が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例4)
コンベアをヒーター5により250℃に加熱し、維持したこと以外は実施例1と全く同様にして、酸化すず極細連続繊維が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例5)
無水塩化第2すず(SnCl)、脱イオン水、プロパノール、及びイソプロパノールをモル比1:9:9:6で混合し、室温下攪拌して、ゾル溶液を調整した。
他方、200mgのポリエチレンオキシド(分子量:90万)と10mLのクロロホルムとを混合し、室温下攪拌して、均一な混合溶液を調整した。
その後、前記ゾル溶液と混合溶液とを体積比1:1.25で混合し、室温下、均一になるまで攪拌して、ゾル含有紡糸原液(粘度:300cP、すずの固形分濃度:5%)を調製した。
そして、このゾル含有紡糸原液を用い、送風機により、温度26℃、相対湿度25%に調整された空気を送風したこと以外は、比較例1と同様にして、すず化合物ゲル状極細連続繊維が集積した極細連続繊維ウエブを製造した。
その後、極細連続繊維ウエブを電気炉に入れ、室温から10℃/分の速度で温度450℃まで昇温させ、温度450℃に30分間維持することによって焼成し、酸化すず極細連続繊維同士が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
(比較例6)
実施例1と同様にして、濃度を50%とすることにより、粘度を400cPのゾル溶液を調製した。そして、このゾル溶液を使用したこと、ノズル1本あたりの吐出量を0.3g/時間としたこと、及び送風機により温度26℃、相対湿度10%に調整された空気を送風したこと以外は、実施例1と全く同様にして、酸化すず極細連続繊維が焼結した極細連続繊維不織布を製造した。この極細連続繊維不織布の物性は表1に示す通りであった。
Figure 0005150140
表1の実施例1と比較例6との比較から、平均繊維径が1μm以下であることによって、導電性に優れていること、実施例1、3、4、5と比較例3、4との比較から、支持体の温度が300〜750℃であることによって、導電性に優れる酸化すず極細繊維不織布を製造できること、実施例1と比較例1との比較から、支持体で焼成することによって、大きく、また導電性に優れる酸化すず極細繊維不織布を製造できること、実施例1と比較例2との比較から、見掛密度が高い(0.1g/cm以上)であることによって、導電性に優れていること、及び実施例1と比較例5との比較から、ゾル溶液中に有機成分を含んでいないことによって、導電性に優れていること、がそれぞれ分かった。
抵抗率を測定する際における試料の配置図 本発明の極細繊維不織布を製造できる製造装置の模式的断面図 比較例2で使用した極細繊維不織布製造装置の模式的断面図
符号の説明
1 ゾル溶液貯留部
、・・、211 ノズル群
3 供給管
4 支持体
5 ヒーター
6 気体供給装置
7 排気装置
8 容器
G ガラス板
S 試料
P 銀ペースト
11 静電紡糸装置
12金属製注射針
13a 主室
13b 副室
14 支持体
15 金属針
16 ポリマー供給機
17 第1高電圧電源
18 第2高電圧電源
19 排気ファン
20 温湿度制御装置
21、22 送風管

Claims (3)

  1. 平均繊維径が1μm以下の酸化すず極細繊維からなり、しかも抵抗率が45Ω・cm以下、かつ3cm角以上の大きさを有することを特徴とする極細繊維不織布。
  2. 見掛密度が0.1g/cm以上であることを特徴とする、請求項1記載の極細繊維不織布。
  3. すず化合物を含むゾル溶液を紡糸空間へ供給し、前記供給したゾル溶液に電界を作用させることにより極細化して、すず化合物ゲル状極細繊維を形成する段階と、前記すず化合物ゲル状極細繊維を支持体上に集積させて極細繊維不織布とする段階とを備えており、前記極細繊維不織布とする段階において、前記支持体を300〜750℃に維持することにより、すず化合物ゲル状極細繊維を集積させるとともにすず化合物ゲル状極細繊維を焼成し、酸化すず極細繊維とすることを特徴とする、極細繊維不織布の製造方法。
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