(構成)
この発明の一実施形態について図面を用いて説明する。先ず、この発明の一実施形態に係る遊技機の構成について図1から図18参照にして説明する。先ず、遊技機の遊技盤について図1〜図3を参照にして説明する。
図1は、遊技機の遊技盤の正面図、図2(a)は、駆動リンク22を第1位置に揺動し、従動体30を窓枠部123の開口の中央部の方に移動させたときの演出用可動体20を裏側から見た斜視図、(b)は、第2従動リンク及び長尺体を部分的に示した(a)の部分拡大図、図3(a)は、駆動リンク22を第2位置に揺動し、従動体30を側枠部125の方に移動させたときの演出用可動体20を裏側から見た斜視図、(b)は、第2従動リンク及び長尺体を部分的に示した(a)の部分拡大図である。ここで、裏側とは、遊技機を間にして遊技者側(表側)とは反対の側をいう。
遊技領域10は、遊技盤11におけるガイドレール13に囲まれた領域である。遊技領域10には枠体12が配されている。
遊技領域10は、図示しない発射装置によって発射された遊技球が流下するようになっており、その領域には、特別入賞口14、図示しない可変表示装置、及び大入賞口15が設けられている。遊技球を特別入賞口14に入賞させると、可変表示装置で可変表示遊技を行い、可変表示遊技の表示結果によって、大入賞口15を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から大入賞口15を開いた状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。また、遊技領域10には、一般入賞口、ランプ、球の流れる方向を変換する風車、多数の障害釘、アウト球を受け入れるアウト穴が設けられている。
可変表示装置は、液晶表示装置等のディスプレイと、ディスプレイの裏面に配され、ディスプレイの表示の制御等を含む演出の制御を行う演出用基板(図示省略)とが含まれる。
枠体12は、前枠121と後枠122とを表裏方向から組み合わせて構成されている。前枠121と後枠122とは、それぞれ樹脂成形され、ネジ等により組み立てられている。前枠121の一部及び後枠122の一部を図2及び図3に示す。枠体12は窓枠部123を有している。窓枠部123の開口を通してディスプレイを視認可能である。窓枠部123は、その上縁を構成する上枠部124と、その側縁を構成する側枠部125とを有している。
側枠部125は外側方向へ湾曲するように形成されている。外側方向へ湾曲するように形成され、側枠部125の前枠121、及び、外側方向へ湾曲するように形成されずに、略直線形状に形成された側枠部125の後枠122を図1に示す。窓枠部123の開口の中央部から側枠部125の後枠122の表側に移動した従動体30であって、側枠部125の前枠121に沿うように外側方向へ曲がった従動体30を図2に示す。
次に、従動体30の下端部と側枠部125との間に介在し、従動体30を側枠部125に連結するための連結部材、及びその連結部材を側枠部125に支持する構造について、図1から図4を用いて説明する。図4は連結部材及び連結部材の支持構造の断面図であり、(a)は、頭部の中心軸に沿って連結部材等を切断したときの縦断面図、(b)は、(a)のXIB−XIB線断面図である。
枠体12は連結部材16を有している。枠体12と連結部材16とは別体に形成されている。側枠部125の下部には、連結部材16を嵌合させ、嵌合したとき連結部材16の外れを阻止する連結部材16の支持部126が設けられている。前枠121と後枠122とを表裏方向から組み合わせて構成された支持部126を図4(a)に示す。
連結部材16は、首部161と、首部161の先端に一体的に設けられた頭部162と、首部161の基端に一体的に設けられ、首部161の肉厚より大きい幅をもつ略直方体形状の肩部163とを有している。
首部161は、後記する第1従動リンク40aのアーム42と同じ形状に形成さている。また、頭部162は、後記する第1従動リンク40aの枢軸43と同じ形状に形成されている。第1従動リンク40aについては後述する。肩部163には被係合溝164が形成されている。
支持部126を構成する後枠123には、首部161を通し、肩部163を係止する係止溝127、及び、肩部163が嵌め込まれる嵌合部128が形成されている。嵌合部128を構成する周壁には弾性を有する係合突起129が形成されている。係合突起129は、被係合溝164に係合し、肩部163の抜け止めをする。また、前枠121と後枠122とを表裏方向から組み合わせて支持部126を構成したとき、前枠121が首部161に表側から当接し、首部161の抜け止めをする。連結部材16の首部161を係止溝127に通し、肩部163を嵌合部128に嵌め込み、前枠121と後枠122とを組み合わせることにより、連結部材16を枠体12の支持部126に簡単に取り付けることができる。
なお、枠体12に連結部材16を一体的に形成しても良い。また、係止溝127及び嵌合部128は、前枠121と後枠122との少なくとも一方に設ければ良い。
次に、遊技領域10に配され、可変表示装置における可変表示遊技に対して連動又は独立して予め定められた動作をする演出用可動体20及び演出装置60について説明する。
(演出用可動体の構成)
先ず、演出用可動体20について図2から図12を参照して説明する。図5は、駆動リンクを第1位置と第2位置とに揺動したときの演出用可動体を表側から見た正面図、図6は、駆動リンク及び従動体の動作説明図、図7は枢軸の中心軸に対して直交する方向破断し、裏側から見た従動リンクの横断面図であり、(a)は従動リンクの接続される接続方向を直線方向とした図、(b)は接続方向を窓枠部の開口とは反対側へ傾けた図、(c)は接続方向を窓枠部の開口側へ傾けた図である。図8は制御ブロック図である。
演出用可動体20は、動力源21、動力源21の動力により図2に示す第1位置と図3(a)に示す第2位置とに揺動する駆動リンク22、駆動リンク22により移動させられる従動体30、及び従動体30の内部に貫通され、従動体30の移動に伴い、その曲率を変化させる長尺体50を有している。
動力源21は、ステッピングモーター211と減速機構212とを有し、枠体12の内部に収容されている。ステッピングモーター211及び減速機構212を図2から図5に示す。上枠部124の上縁から約33mmであって、側枠部125の縁から約10mmの位置に回動中心が配された動力アーム23であって、中継アーム24を引き込み、駆動リンク22を第2位置に揺動させた動力アーム23を図6に実線で示す。長尺体50を図7に二点鎖線で示す。動力源21を制御するためのサブ制御基板82及びモーター制御基板83を図8に示す。
図6では、動力アーム23を約25mmの長さの実線で、中継アーム24を約70mmの長さの実線で、駆動リンク22を約100mmの長さの一点鎖線で示す。駆動リンク22の一端部221から他端部222の方へ約35mm離れた中間部には、中継アーム24を介して動力アーム23の先端部が連結されている。ステッピングモーター211の動力は、減速機構212、動力アーム23及び中継アーム24を介して駆動リンク22に伝達される。
駆動リンク22は、透過性を有する無色の樹脂材により棒形状に成形されている。駆動リンク22は、上枠部124に回動可能に支持された一端部221と、動力源21により、遊技領域10内の第1位置と第2位置との間を揺動する他端部222とを有している。窓枠部123で囲まれた開口のほぼ中央位置である第1位置に揺動した駆動リンク22の他端部222を図2及び図5(b)に示す。また、窓枠部123の位置である第2位置に揺動した駆動リンク22の他端部222を図3及び図5(a)に示す。さらに、駆動リンク22を第2位置に揺動したとき、中継アーム24に当接するストッパ223を図3に示す。なお、図5(a)、(b)では、駆動リンク22、動力アーム23及び中継アーム24が省略されている。
駆動リンク22の他端部222の動作について図6を用いて詳細に説明する。上枠部124の上縁から下方向(開口側)へ約5mm離れた位置であって、側枠部125の縁から左方向(開口側)へ約55mm離れた位置に配された駆動リンク22の一端部221(揺動中心)を示す。また、時計方向及び反時計方向に回動する動力アーム23を示す。
動力アーム23が回動すると、中継アーム24が駆動リンク22の中間部を左右に押し引きし、駆動リンク22の他端部222が第1位置と第2位置との間を揺動する。窓枠部123の縁から左方向(開口側)に約110mmの第1位置に揺動した駆動リンク22の他端部222を図6に示し、また、窓枠部123の縁から右方向(開口とは反対側)に約20mmの第2位置に揺動した駆動リンク22の他端部222を図6に示す。
従動体30は、直列に順次接続された2以上の従動リンク40を有しており、2以上の従動リンク40により枠体12と駆動リンク22の他端部222とを連結している。この実施形態では、従動体30は、3種類の全部で14個の従動リンク40を有している。以下、従動体30の中間に位置する12個の従動リンク40を第1従動リンク40aとする。また、枠体12と連結される従動リンク40を第2従動リンク40bとする。さらに、駆動リンク22と連結される従動リンクを第3従動リンク40cとする。なお、3種類の従動リンク40は、共通する構成と互いに異なる構成を有する。最初に、従動体30の中間に位置する12個の第1従動リンク40aについて説明する。その後に、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cの前記互いに異なる構成について説明する。
先ず、従動体30の中間に位置する12個の第1従動リンク40aについて、図9から図11を参照にして詳細に説明する。図9(a)は従動リンクを斜め後方から見たときの斜視図、図9(b)は従動リンクを斜め下方から見たときの斜視図、図10(a)は従動リンクの右側面図、図10(b)は従動リンクの平面図、図10(c)は従動リンクの正面図、図10(d)は従動リンクの底面図、図10(e)は従動リンクの左側面図、図10(f)は従動リンクの縦断面図、図10(g)は従動リンクの背面図、図11は、従動リンク同士を接続するときの説明図であり、一方の第1従動リンク40aを拡大縦断面図とし、他の第1従動リンク40aを拡大した外形を一点鎖線で表した図である。
第1従動リンク40aは、壁体41、アーム42、枢軸43及び枢軸43の支持構造44を有している。壁体41から支持構造44が樹脂成形により一体的に形成された第1従動リンク40aを図9に示す。
壁体41は、第1従動リンク40aの接続方向に対して直交する平面上で、略コ字形の断面形状に形成され、表壁411により表側から内部空間401を覆い、側壁412により両側から内部空間401を覆っている。内部空間401の裏側は、外部に開放されている。表壁411及び側壁412には、装飾が施されている。壁体41は、約8mmの丈(接続方向の長さ)を有する。
ここで、第1従動リンク40aの接続方向とは、枢軸43の中心軸と支持構造44により支持される他の第1従動リンク40aの枢軸43の中心軸とを結ぶ直線方向をいい、図10(g)において上下方向である。また、第1従動リンク40aの接続される接続方向とは、前記直線方向の傾き方向をいう。さらに、上方向に開放された内部空間401を図10(g)に示す。
アーム42は、接続方向で壁体41の一端部に一体的に設けられ、内部空間401の外へほぼ接続方向に突出するように形成されている。アーム42は板状に形成され、約2mmの板厚、約3.5mmの板幅(表裏方向の長さ)、及び約5mmの丈(接続方向の長さ)を有している。ここで、接続方向で壁体41の一端部とは、壁体41の上端部である。また、接続方向とは、図10(a)において上方向である。また、表裏方向とは、図10(e)において左右方向である。
枢軸43は、アーム42の先端部に一体的に設けられ、表裏方向を中心軸とする略円柱形状に形成されている。枢軸43は約4mmの円柱径、及び約8mmの軸長(表裏方向の長さ)を有している。枢軸43の表側端部431は、支持構造44への挿入を容易にするために半球状に形成されている。ここで、アーム42の先端部とは、図10(a)においてアーム42の上端部である。
枢軸43の支持構造44は、内部空間401の中に配され、壁体41と一体的に設けられ、隣り合う第1従動リンク40aの枢軸43を挿入可能にされ、挿入されたとき枢軸43を中心軸回りに回動可能に支持する。支持構造44は、一対の係止片441と、弾性片442とを有している。
一対の係止片441は、接続方向で壁体41の他端部に一体的に設けられ、隙間をもって互いに対向配置されている。ここで、接続方向で壁体41の他端部とは、壁体41の下端部である。表壁411の下端部から裏側へそれぞれ延ばされた一対の係止片441を図10(d)に示す。
一対の係止片441の間の隙間は約3mmであり、アーム42の約2mmの板厚以上の幅であって、枢軸43の約4mmの円柱径より小さい幅を有し、内部空間401の表側から裏側へ延ばされ、裏側で開放されている。係止片441は約10mmの表裏方向の長さを有している。
弾性片442は、弾性力を有し、壁体41の一端部に一体的に設けられ、内部空間401の表側から裏側へ延びるように形成されている。ここで、壁体41の一端部とは、壁体41の上端部である。表壁411の上端部から裏側へ延ばされた弾性片442を図10(b)、(f)に示す。
弾性片442は、片持ちの梁状に形成され、約2mmの幅、約1.5mmの厚さ、約10mmの表裏方向の長さを有している。弾性片442の先端部443は、表壁411から約8mmの位置で前記表裏方向に対して直交方向へ約1mm突出している。表壁411と弾性片442の先端部443との間の表裏方向の隙間(約8mm)に、約8mmの軸長を有する枢軸43が収まるようになる。ここで、表裏方向に対して直交方向とは図10(f)において下方向である。
一対の係止片441の間の約3mmの隙間を通して外部から視認することが可能な約2mmの幅を有する弾性片442を図10(d)に示す。それにより、前記約3mmの隙間を通して、成形型を外部から内部空間401に進入させて弾性片442を成形することが可能となる。
弾性片442の先端部443は、約2mmの表裏方向の長さを有している。弾性片442の先端部443は、裏側から表側へ向かって前記約2mmの表裏方向の長さの間で、表裏方向に対して直交方向へ約0mmから約1mmに徐々に突出させ、枢軸43の半球状の表側端部431の挿入を容易にした傾斜面444を有している。弾性片442の傾斜面444を拡大縦断面図である図11(a)〜(c)に示す。
弾性片442には、アーム42が一体的に形成されている。それにより、接続する第1従動リンク40a同士の枢軸43の間隔が狭くなり、数多くの第1従動リンク40aを、予め定められた長さの中で接続することができる。第1従動リンク40aの数を多くするほど、従動体30の曲がりを多様化させ、視覚的な演出効果を高めることが可能となる。
次に、枢軸43、一対の係止片441及び弾性片442の位置関係について、図7及び図11を参照にして説明する。図11(a)は従動リンク同士を接続する直前の状態図、図11(b)は従動リンク同士を接続した後の状態図、図11(c)は従動リンク同士を離す直前の状態図である。
図11(a)のように上位の第1従動リンク40aの弾性片442を開けて、下位の第1従動リンク40aの枢軸43を表側端部431から挿入して連接させる。その後、弾性片442が弾性力により復元したとき、弾性片442及び一対の係止片441は、枢軸43の径と同径の円の周囲に沿うように配置されている。一点鎖線で示した枢軸43の周面と、枢軸43の周面に沿うように位置する係止片441及び弾性片442を図7(a)及び図11(b)に示す。弾性片442及び一対の係止片441により枢軸43を中心軸回りに回動可能に支持する。
弾性片442は、弾性片442の先端部443が周囲から円の中心の寄りに位置し、弾性力に抗して変形したとき、弾性片442の先端部443が円の周囲に位置する。一点鎖線で示した枢軸43の周面と、枢軸43の周面に押されることにより変形した、一点鎖線で示した弾性片442の先端部443を図11(a)に示す。
次に、枠体12に連結される第2従動リンク40bについて、図3、図6及び図7(a)を用いて説明する。図7(a)では、実線で示す第1従動リンク40aと二点鎖線で示す第2従動リンク40bとを併記している。第2従動リンク40bは、樹脂材により成形され、連結部材16を介して枠体12の支持部126に取り付けられる。第2従動リンク40bは、第1従動リンク40aに対して新たな部位を追加したものである。第1従動リンク40aと同じ部位については、その説明を省略する。
第1従動リンク40aに対して追加された新たな部位である脚部446を図7(a)に二点鎖線でそれぞれ示す。脚部446は、側壁412から枠体12の支持部126に延ばされている。駆動リンク22を第1の位置に揺動させ、第2従動リンク40bを窓枠部123の開口側に回動し、脚部446を支持部126に当接させると、第2従動リンク40bを窓枠部123の開口側へ所定角度以上の傾くのを制限する。第1の位置に揺動させた駆動リンク22を図6に一点鎖線で示し、下方に対し所定の曲率で曲がった従動体30を図6に二点鎖線で示す。
次に、駆動リンク22に連結される第3従動リンク40cについて、図6及び図12を参照して説明する。図12は、第3従動リンク40c及び動力源21の制御の説明図である。第3従動リンク40cは、第1従動リンク40a等と同一の構成を有している。以下の第3従動リンク40cの説明においては、第1従動リンク40aと同一の構成については同一番号を付して説明する。
第3従動リンク40cのアーム42は円板形状に形成されている。枢軸43は、アーム42の円周部421に配され、駆動リンク22に回動可能に連結されている。アーム42と一体的に設けられ、枢軸43の位置の略鉛直方向線上であって、アーム42の円周部421に振り子45を揺動可能に支持する枢支部422を有している。図9及び図10に示した壁体41及び支持構造44(一対の係止片441及び弾性片442)は、アーム42の円周部421であって、枢支部422と枢軸43との間に設けられている。図12では鉛直方向線から約10mmだけ側枠部125側に寄った支持構造44を図6に示す。
第3従動リンク40cの前壁は、装飾部46を有している。それにより、第3従動リンク40cの壁を有効利用し、演出効果を高めることができる。第3従動リンク40cの前壁は、円板形状のアーム42の表壁である。アーム42に表側から嵌め込まれ装着された装飾部46を図12(a)に示す。なお、第3従動リンク40cの前壁に装飾部46を一体的に形成しても良い。
次に、従動体30の組立及び従動体30を駆動リンク等に接続する構造について、図7及び図11を参照にして説明する。従動体30の組立は、第1従動リンク40a同士を接続し、それに第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cをさらに接続して行う。
先ず、第1従動リンク40a同士の接続について図11を参照にして説明する。図11(a)は、第1従動リンク40a同士を接続する直前の状態図、図11(b)は、第1従動リンク40a同士を接続した後の状態図である。
一方の第1従動リンク40aの枢軸43の表側端部431を、他方の第1従動リンク40aの弾性片442の傾斜面444にあてがい、また、一方の第1従動リンク40aのアーム42(板厚約2mm)を、他方の第1従動リンク40aの一対の係止片441の間の隙間(約3mm)に嵌め込むようにする。
前述したように、傾斜面444は裏側から表側に向かって徐々に突出させ、枢軸43の中心軸に近づくように形成されている。枢軸43の表側端部431は、挿入するとき、弾性片442を開かさせるために半球状に形成されている。それにより、枢軸43の表側端部431が弾性片442の傾斜面444を上方に押し上げられる。傾斜面444が上方に押し上げられ、先端部443が変形した弾性片442を図11(a)に一点鎖線で示す。
一対の係止片441の間の隙間に第1従動リンク40aのアーム42を嵌め込むことにより、枢軸43が一対の係止片441の間に跨るようになり、第1従動リンク40a同士が外れ難くなり、また、第1従動リンク40aを表側の方向へ確実に案内可能となり、第1従動リンク40a同士の接続が容易となる。他方の第1従動リンク40aの表壁411に枢軸43の表側端部431が接近し、表壁411と弾性片442の先端部443との間の隙間(約8mm)中に約8mmの軸長を有する枢軸43が収まった一方の第1従動リンク40aを図11(b)に一点鎖線で示す。
また、切り欠き部445の表裏方向の幅(約4mm)内に、約3.5mmの板幅を有するアーム42が位置した一方の第1従動リンク40aを図11(b)に一点鎖線で示す。枢軸43を支持構造44に裏側から嵌め込むことにより、第1従動リンク40a同士を簡単に接続することが可能となる。
以上のように接続された第1従動リンク40aと第2従動リンク40bとを接続する。第2従動リンク40bは、連結部材16を備え、連結部材16は第1従動リンク40aのアーム42と同一形状の首部161、及び枢軸43と同一形状の頭部162とを有しているため、第1従動リンク40aと第2従動リンク40bとの接続は、第2従動リンク40bの首部161を第1従動リンク40aの一対の係止片441に係止させ、また、第2従動リンク40bの頭部162を第1従動リンク40aの一対の係止片441の間の隙間に嵌め込むことにより、第1従動リンク40a同士の接続と同様に簡単に行うことが可能となる。
次に、第1従動リンク40aと第3従動リンク40cとを接続する。第3従動リンク40cは、第1従動リンク40aと同一の一対の係止片441及び弾性片442を有しているため、第1従動リンク40aと第3従動リンク40cとの接続は、第1従動リンク40a同士の接続と同様である。なお、第3従動リンク40cは、予め、枢軸43により駆動リンク22に回動可能に連結しておく。
上記したように第1従動リンク40a同士を接続し、それに第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cをさらに接続し、従動体30を組み立てる。このように組み立てられた従動体30を表側から見ると、接続し合った従動リンク40の壁体41と壁体41との間の隙間を通してアーム42だけが表側に露出するだけであり、支持構造44である一対の係止片441や弾性片442が表側に露出せず、外観品質が向上する。
次に、従動体30に長尺体50を装着する。従動体30に長尺体50を装着する構成について、第3従動リンク40c及び長尺体50を部分的に拡大して示した図2(b)、図3(b)及び図7を参照にして説明する。
先ず、長尺体50について図2(b)、図3(b)及び図7を参照にして説明する。長尺体50は、復元力を有し、透明な樹脂材により細長の板形状に形成されている。長尺体50は、第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cの接続される接続方向に第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cを貫通するように装着され、駆動リンク22を第1位置に揺動させたとき、復元力により接続方向に対する曲率を小さく、駆動リンク22を第2位置に揺動させたとき、復元力に抗して接続方向に対する曲率を大きくなるよう配設されている。
長尺体50は、約0.5mmの板厚、約2.6〜約2.8mmの板幅、約146.5mmの長さを有している。長尺体50の一端部51は、板厚方向に約0.8〜約1.2mmの長さで略直角に曲げられている。長尺体50の他端部52は、真っ直ぐ延ばされている。
次に、長尺体50を支持する構成について図7を参照にして説明する。長尺体50は、第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cの各通し穴402に貫通させることにより、支持される。
通し穴402は、隙間をもって互いに対向配置された一対の係止片441の両側縁の少なくとも一方を、凹形状に切り欠くことにより形成されている。
一対の係止片441の両側縁に形成された切り欠き部445を図7(a)〜(c)、図9(b)に示す。一対の係止片441の切り欠き部445間の隙間は約5mmである。枢軸43は約4mmの円柱径を有するため、切り欠き部445と枢軸43の周面との間には、約0.5mmの隙間が形成される。この隙間は、約0.5mmの板厚を有する長尺体50を通し可能となっている。また、切り欠き部445の表裏方向の幅は約4mmであるため、約2.6〜約2.8mmの板幅を有する長尺体50を通し可能となっている。この隙間が、約0.5mm×約4mmの矩形状の通し穴402となる。以上のように、係止片441の側縁に切り欠き部445を設けることにより、通し穴402を簡単に形成することができる。
複数の第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cを直線的に接続し、約0.5mm×約4mmの矩形状の各通し穴402を直線方向に並べ、各通し穴402に約0.5mm×約2.6〜約2.8mmの長尺体50を通すことができ、それにより、長尺体50を複数の第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cに一度に装着することが可能となる。
次に、枠体12と第2従動リンク40bとの接続について図4を参照にして説明する。図4に示すように、側枠部125の支持部126に連結部材16を取り付けておく。連結部材16と第2従動リンク40bとを接続する。
連結部材16は、第1従動リンク40aのアーム42と同一形状の首部161、及び枢軸43と同一形状の頭部162とを有している。第2従動リンク40bは、第1従動リンク40aと同じ部位を有している。したがって、第1従動リンク40a同士の接続と同様に、枠体12と第2従動リンク40bとを簡単に接続可能となる。
次に、通し穴402から長尺体50が抜けるのを防止する抜け止め構造501を説明する。長尺体50の一端部51の下方に位置する支持部126を図7(a)に示す。また、約0.8〜約1.2mmの長さで略直角に曲げられている長尺体50の一端部51と、その一端部51の上方に位置し、約0.5mmの隙間を有する通し穴402とを図7(a)に示す。それにより、長尺体50の一端部51の上下移動は、通し穴402と支持部126との間に制限され、従動体30の動作中においても、長尺体50が通し穴402から抜けるのを防止する。以上のように成形、配置された長尺体50の一端部51、通し穴402及び支持部126により抜け止め構造501が構成される。
複数の第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40c同士を接続し、各通し穴402に長尺体50を通し、第2従動リンク40bを枠体12の連結部材16に接続すれば、支持部126に長尺体50の一端部51が当接可能となり、簡単な構成により、長尺体50の抜け止めが可能となる。また、長尺体50の固定具や固定作業が不要となる。また、各通し穴402に通され、枢軸43の外周に接触した長尺体50を図7(a)に示す。
枢軸43の外周と長尺体50との接触により、枢軸43に対して長尺体50の摩擦抵抗力がかかる。通し穴402の隙間(切り欠き部445の切り込み量)や長尺体50の板厚に応じて、枢軸43の外周に対して長尺体50が接触する力を加減することができ、摩擦抵抗力を加減することにより、枢軸43の回動量を制御し、従動体30の曲がり具合を調整することが可能となる。
次に、動力源21の制御について図8及び図12を参照にして説明する。図12は動力源の動作説明図であり、(a)は、動力源等を裏側から見た斜視図、(b)は動力アーム等の部分拡大斜視図である。
動力源21を制御するモーター制御基板83、及び、動力源21に検知信号を出力する位置検知スイッチ84を図8に示す。モーター制御基板83は、サブ制御基板82からの回転指示を受けて、動力源21のステッピングモーター211を予め定められた回転量だけ時計方向又は反時計方向の一方に回転させ、その後、時計方向又は反時計方向の他方に回転させる。
位置検知スイッチ84は、光センサーである。動力アーム23は、動力アーム23の回動中心を同心とする円弧状縁を有する。動力アーム23の円弧状縁には通過穴231が形成されている。動力アーム23の円弧状縁を臨むように設けられた位置検知スイッチ84を図12(a)に示す。位置検知スイッチ84は、通過穴231を通る光を検知したか否かの検知信号をモーター制御基板83に出力する。動力アーム23が反時計方向に回動して、位置検知スイッチ84の位置に移動した通過穴231を図12(b)に示す。通過穴231を通る光を検知した検知信号を受けて、モーター制御基板83は、ステッピングモーター211の回転を停止する。
(演出用可動体の動作)
次に、演出用可動体の動作について図2から図6を参照にして説明する。動力源21を始動すると、動力アーム23が図6において反時計方向に回動し、中継アーム24を介して、駆動リンク22の他端部222を第2位置から第1位置に押し出す。駆動リンク22に連結された従動体30は、窓枠部123の開口側へ移動する。このような従動体30の移動において、隣り合う従動リンク40を引き離そうとする荷重がかかるとき、その荷重は、従動リンク40の一対の係止片441にかかり、弾性片442にかからないので、弾性片442の劣化を防止することができる。また、従動体30の移動により、可変表示装置(図示省略)の可変表示遊技と相まって演出効果を高める。
第1位置に揺動し、窓枠部123内の略中央に位置した駆動リンク22の他端部222を図2、図5(b)及び図6に示す。このとき、駆動リンク22の他端部222と連結部材16との間の距離は、全部で14個の第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cで構成された従動体30の全長よりわずかに短い。それにより、第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cの接続される接続方向に対する長尺体50の曲率は小さくなる。長尺体50の曲率に対応して曲げられた従動体30を図6において二点鎖線で示す。
長尺体50の曲率に対応して従動体30が曲げられるので、大きな荷重がかかる姿勢を従動体30がとらないようになり、従動体30の故障要因をなくすことができ、従動体30の損傷や破損を防止可能となる。また、長尺体50は、第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cの各通し穴402を相対的に移動するだけであって、負荷がかからないので、同じく、長尺体50の損傷や破損を防止可能となる。
次に、動力アーム23が図6において時計方向に回動し、中継アーム24を介して駆動リンク22を第1位置から第2位置に引き込む。
第2位置に揺動した駆動リンク22の他端部222を図3、図5(a)及び図6に示す。このとき、駆動リンク22の他端部222と連結部材16との距離は、従動体30の全長より約30mm程度短い。それにより、第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cの接続される接続方向に対する長尺体50の曲率は大きくなる。長尺体50の曲率に対応して曲げられた従動体30を図6において二点鎖線で示す。
次に、駆動リンク22を第1位置と第2位置とに揺動させたときの複数の従動リンク40の動きについて図7を参照にして説明する。なお、以下の従動リンク40の動きの説明において、単に記載された「従動リンク40」には、第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cの3種類の従動リンク40を含む。図7(a)は従動リンク40同士を接続したときの横断面図であって、一方の従動リンク40のアーム42及び枢軸43を一点鎖線で示した図である。図7(b)は一方の従動リンク40のアーム42を係止片441の切り欠き部445に当接するまで、一方の従動リンク40を窓枠部123の開口とは反対側に傾けたときの横断面図である。図7(c)は一方の従動リンク40のアーム42が長尺体50に当接するまで、一方の従動リンク40を窓枠部123の開口側に傾けたときの横断面図である。ここで、一方の従動リンク40は、第1従動リンク40a及び第2従動リンク40bをいう。
枢軸43を中心にして窓枠部123の開口側に一方の従動リンク40を傾けたとき、一方の従動リンク40のアーム42が長尺体50を介して係止片441の切り欠き部445に当接する。一方の従動リンク40が枢軸43を中心にして窓枠部123の開口側に大きく傾くことがないため、長尺体50の曲率を予め定められた大きさ以下に抑える。
枢軸43を中心にして窓枠部123の開口とは反対側に一方の従動リンク40を傾けたとき、一方の従動リンク40のアーム42が係止片441の切り欠き部445に当接するため、長尺体50の曲率が過度に大きくなるのを防止する。
また、第2従動リンク40bの脚部446が支持部126に当接することにより、第2従動リンク40bの枢軸43の中心軸と連結部材16の頭部162の中心軸とを結ぶ直線方向(第2従動リンク40bの接続方向)が、第3従動リンク40cの支持構造44の方向に向かないようになる。
駆動リンク22を第1位置に揺動させたとき、前記したように、第2従動リンク40の脚部446が支持部126に当接することにより、第2従動リンク40bの枢軸43の中心軸と連結部材16の頭部162の中心軸とを結ぶ直線方向(第2従動リンク40bの接続方向)が、第3従動リンク40cの支持構造44の方向に向かないようになる。第2従動リンク40bは、第3従動リンク40cの支持構造44の方向に対して上方に傾く。それにより、長尺体50は、斜め上方へ僅かに出っ張った円弧形状に変形する。従動体30も斜め上方へ僅かに出っ張るように曲げられる。駆動リンク22を第1位置に揺動させたとき、従動体30及び長尺体50は、振り子45の周囲から離れて配置される。振り子45を従動リンク40と干渉させることがない。
駆動リンク22を第2位置に揺動させたとき、前記したように、従動リンク40の接続される接続方向に対する長尺体50の曲率は大きくなる。このとき、従動リンク40のアーム42が長尺体50を介して係止片441の切り欠き部445に当接することにより、長尺体50の曲率を予め定められた大きさ以下に抑えるため、また、振り子45の上方が第1従動リンク40aであり、振り子45の下方に第2従動リンク40bが位置しているため、駆動リンク22を第2位置に揺動させたとき、長尺体50は、振り子45の周囲に沿うよう配置される。それにより、従動体30も振り子45の周囲に沿うように曲げられる。また、湾曲状に形成された側枠部125の前枠121に、従動体30が沿うようになり、従動体30及び振り子45を小さなスペースに収めることができる。
また、駆動リンクを第1位置と第2位置とに揺動させると、第1従動リンク40a及び第2従動リンク40bで構成される従動体30を、第3従動リンク40cに追従させて移動させるので、第3従動リンク40cに装着された装飾部46が、従動体30を制御しているような演出的な効果を奏する。
次に、第1従動リンク40a同士を切り離す構成について図11(b)、(c)を参照にして説明する。図11(c)は、第1従動リンク40aを切り離す直前の状態図である。一対の切り欠き部445間の約5mmの隙間に、約4mmの円柱径を有する枢軸43を通過可能に構成し、また、一対の係止片441の間の約3mmの隙間に、枢軸43の半球状の表側端部431を通過可能に構成した。さらに、アーム42の裏側の縁と枢軸43との境界部を中心にして第1従動リンク40aを傾け、枢軸43の裏側端部432で弾性片442を復元力に抗して押し上げ可能に構成した。なお、一対の係止片441の間の約3mmの隙間に通過させるためには、枢軸43の表側端部431の形状は、半球状に限らず、先細形状であれば良い。
前記境界部を中心にして第1従動リンク40aを傾けることにより、一対の切り欠き部445間の隙間及び一対の係止片441間の隙間に枢軸43の表側端部431が通り、枢軸43の前側端部が表壁411に沿って下方に移動した第1従動リンク40aを図11(c)に一点鎖線で示す。図11(c)において、一点鎖線で示した第1従動リンク40aを斜め下方に移動することにより、第1従動リンク40a同士を切り離すことが可能となる。
なお、第1従動リンク40aを図11(b)に一点鎖線で示した状態から図11(a)に一点鎖線で示した状態に戻すようにして、第1従動リンク40a同士を切り離すようにしても良い。
以上、第1従動リンク40a同士を切り離す構成について説明したが、第2従動リンク40bを枠体12の連結部材16から切り離す構成も同様である。また、第3従動リンク40cから第1従動リンク40aを切り離す構成も同様である。なお、第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cを切り離す場合、予め、第1従動リンク40a、第2従動リンク40b及び第3従動リンク40cの各通し穴402から長尺体50を抜いておけば良い。
(演出装置の構成)
以上に、演出用可動体20について説明した。次に、演出装置60について図13から図18を参照にして説明する。演出装置60は、側枠部125の下部に配されている。側枠部125の下部には、演出装置60を視認可能な枠開口が開設されている。枠開口に対応して演出装置60は開口を有している。演出装置60の開口と枠開口とは共に遊技者の方向に開かれている。
先ず、演出装置60を構成するベース部材又は演出装置60の開口について、及び、その開口と方向性について、図13及び図14を参照にして説明する。図13(a)は、ベース部材と演出用内部材等とを分解し、斜め後方から見たときの演出装置の分解斜視図であり、一対の開閉部材を閉じたときの図、図13(b)は、ベース部材を省略した演出装置60の斜視図であり、一対の開閉部材を開いたときの図である。
この実施形態では、演出装置60の開口の開き方向(遊技者の方向)は、前方向であり、遊技機の表裏方向に対して傾斜させた方向である。しかし、演出装置60の開口の開き方向は、前方向に限らない。例えば、演出装置60を遊技領域の上部に配した場合は、下方向であり、演出装置60を遊技領域の下部に配した場合は、上方向であり、演出装置60を遊技領域の側部に配した場合は、幅方向である。また、演出装置60の開口の開き方向は、前記下方向、前記上方向及び前記幅方向のぞれぞれの方向に対して傾斜させた方向であっても良い。
また、幅方向とは、前後方向に対して直交する方向をいう。さらに、厚さ方向とは、前後方向に対して直交する方向であって、幅方向とは異なる方向をいう。
図13(a)において、前後方向とは、斜め左上及び斜め右下の方向であり、また、幅方向とは、ほぼ左右の方向であり、さらに、厚さ方向とは、上下方向である。
なお、開口は、遊技領域10又はベース部材61の少なくとも一方に設けられている。この実施形態では、ベース部材61に開口612が開設されている。また、遊技領域10を構成する側枠部125に開設され、開口612に前後方向で対応させた開口17を図1に示す。
次に、ベース部材61について、図13及び図14を参照にして説明する。図14(a)は、ベース部材61を省略した演出装置60を斜め上前方から見たときの斜視図であり、一対の開閉部材を閉じ、演出用内部材を前方から覆ったときの図、図14(b)は、同じく、一対の開閉部材を開き、演出用内部材を前方に露出させたときの図、図14(c)は、斜め下前方から見たときの演出装置60の斜視図である。
ベース部材61は、前ベース611と後ベース621とを有している。前ベース611は、開口612を有している。開口612は、前ベース611に開設され、前後方向に開いた略円形状に形成されている。前ベース611は、開口612の開き方向を遊技者の方向とするように側枠部125にネジ止めされている。
前ベース611は、矩形状の枠部613を有している。枠部613の上辺部は一対の前ガイド溝614を有している。前ガイド溝614は、枠部613と一体的に形成されている。一対の前ガイド溝614は、前後方向に対して直交する断面が略コ字形状に形成され、幅方向で互いに対向配置され、スライド部材68の前部を前後方向に案内移動可能に嵌合させている。枠部613の側辺部の複数箇所には、後方に延ばされた軸状部616が一体的に形成されている。
前方に案内されたスライド部材68を図13(a)及び図14(a)に示す。また、後方に案内されたスライド部材68を図13(b)及び図14(b)に示す。なお、スライド部材68の詳細については後述する。
後ベース621は、前ベース611の後方に配されている。後ベース621は、前ベース611の軸状部616にネジ部材により結合されている。前ベース611と後ベース621との間には、演出用内部材63及び演出用外部材64を収容するための収容空間が形成されている。
後ベース621は、前方に開放した箱形に形成され、矩形状の壁部622を有している。壁部622の上壁部は、一対の後ガイド溝624を有している。後ガイド溝624は、壁部622と一体的に形成されている。一対の後ガイド溝624は、前後方向に対して直交する断面が略コ字形状に形成され、幅方向で互いに対向配置され、スライド部材68の後部を前後方向に案内移動可能に嵌合させている。後ベース621の両側壁部には、前方に延ばされた一対の軸支部627が一体的に形成されている。
次に、ベース部材61に支持された演出用内部材63について、図13及び図14を参照にして説明する。
演出用内部材63は、略球形状に形成されている。演出用内部材63の略半分は開口612から前方へ出っ張らせるように開口612に嵌め込まれている。演出用内部材63は、前後方向に対して直交する幅方向に延びる回転軸631を中心にして回動可能に後ベース621の軸支部627に支持されている。回転軸631は、演出用内部材63の両側部から幅方向にそれぞれ突設されている。
前述したように、前ベース611は、開口612の開き方向を遊技者の方向となるように側枠部125に支持され、その前ベース611に後ベース621が結合され、その後ベース621に回転軸631が支持されているため、回転軸631は遊技者の方へ傾斜している。回転軸631を遊技者の方へ傾斜させることにより、遊技者に対する演出用内部材63の視認性を向上させることが可能となる。
なお、後ベースを側枠部125に直接支持しても良く、このとき、回転軸631を遊技者の方へ傾斜させるようにしても良い。また、演出用内部材63を開口612から前方に出っ張らせる量を、演出用内部材63の略半分より少なくしても良く、無くしても良い。
次に、ベース部材61に支持された演出用外部材64について図13及び図14を参照にして説明する。
演出用外部材64は、略球形状の演出用内部材63の略半分を両開き扉状に開閉可能な球面状の2つの開閉部材641を有している。演出用外部材64は、前後方向に対して直交し、幅方向に対しても直交する厚さ方向に延びる枢支軸643を中心にして開閉可能に前ベース611及び後ベース621に支持されている。開閉部材641は、経方向で略90度分に相当する外殻形状に形成され、緯方向で略90度の位置に相当する両極部に一体的に突設された枢支軸643を図14(b)、(c)に示す。なお、一対の開閉部材641を支持する構成については、後述する。
演出用外部材64は、2つの開閉部材641を互いに合わせたとき演出用内部材63の略半分を前方から覆い、2つの開閉部材641を互いに離間させたとき演出用内部材63の略半分を前方へ露出するように、演出用内部材63に沿って開閉する。演出用内部材63の略半分を前方へ大きく露出させるので、視覚的な演出効果が増す。なお、2つの開閉部材641は、各枢支軸643を中心にして開閉するが、共通の枢支軸643を中心にして開閉するようにしても良い。
なお、演出用内部材63及び演出用外部材64の形は、上記形状に限らない。例えば、演出用内部材63を略円板形状に形成し、略円板形状の中心を貫通させるように回転軸631を設けても良い。この場合、前ベース611の開口612を略矩形状に形成し、演出用内部材63の半円形状の部分を開口612から前方へ出っ張らせるように開口612に嵌め込む。また、開閉部材641を演出用内部材63の円周面及び側面に沿って開閉するように構成する。
演出装置60は、演出用内部材63及び演出用外部材64を駆動するための部材である、出力部材65、駆動源66、回動アーム67、スライド部材68、開閉アーム69、第1中継リンク73及び第2中継リンク74を有している。
先ず、出力部材65について、図13から図15を参照にして説明する。図15は、ベース部材61を省略し、演出用内部材63、演出用外部材64及びスライド部材68等をほぼ幅方向から見たときの斜視図であり、(a)は、出力部材65を上方に移動させたときの図、(b)は、出力部材65を下方に移動させたときの図である。
出力部材65は、演出用内部材63の後方に配されている。出力部材65は、前後方向に対し略直交する厚さ方向(上下方向)に往復移動可能に後ベース621に支持されている。出力部材65は、プレート状部651、プレート状部651から上方に凸設させた舌片状上凸部652及びプレート状部651から下方に凸設させた舌片状下凸部653が一体的に形成されている。プレート状部651には、下方に開いた略C字形溝断面の嵌合溝654が形成されている。舌片状上凸部652は長穴655を有し、また、舌片状下凸部653は長穴656を有している。
次に、駆動源66について図8及び図13から図15を参照にして説明する。駆動源66は、プル形のソレノイドであり、後ベース621の後面に設けられている。駆動源66を制御するソレノイド制御基板85を図8に示す。駆動源66は、厚さ方向である上下方向に移動可能な可動体661、及び可動体661を上方向に付勢するコイルバネ662を有している。可動体661は、出力部材65のプレート状部651の嵌合溝654に嵌め込まれている。出力部材65は、駆動源66を介して後ベース621の後面に厚さ方向(上下方向)に往復移動可能に支持されている。
ソレノイド制御基板85は、駆動源66に通電し、可動体661をコイルバネ662の付勢力に抗して下方向に移動させ、出力部材65を下方向に移動させる。また、ソレノイド制御基板85は、駆動源66を非通電にし、可動体661をコイルバネ662の付勢力により上方向に移動させ、出力部材65を上方向に移動させる。
次に、回動アーム67について図13から図15を参照にして説明する。回動アーム67は、演出用内部材63と一体的に回動可能に設けられている。回動アーム67は、演出用内部材63から後ベース621の方へ延ばされ、出力部材65側に連結され、出力部材65の往復移動に応じて演出用内部材63を回動させて演出させる。回動アーム67は、回転軸631を突設した演出用内部材63の側部から後方へ延ばされている。
回動アーム67を出力部材65に間接的に連結することにより、出力部材65の往復移動量に対する回動アーム67の回動量を調整し易くなる。回動アーム67は、出力部材65に間接的に連結されるが、直接的に連結されても良い。その場合、回動アーム67を出力部材65に直接的に連結することにより、部品点数を削減することが可能となる。
次に、開閉アーム69について図13から図15を参照にして説明する。開閉アーム69は、枢支軸643を中心にして各開閉部材641と一体的にそれぞれ移動可能に設けられている。開閉アーム69は、枢支軸643を突設した開閉部材641の極部から幅方向に延ばされ、開閉アーム69の先端部には連結用突起691が突設されている。
次に、一対の開閉部材641を支持する構成について図13(a)及び図16を参照にして説明する。図16は、開閉部材641の支持構造等を示す断面図であり、(a)は図13のXVIA−XVIA線断面図、(b)は図13のXVIB−XVIB線断面図である。
後ベース621の厚さ方向(上下方向)で対向する上壁部である壁部622は、前ベース611の方へ延ばされた延出部625を有している。延出部625は、後ガイド溝624の溝底部から連なるように形成されている。
前ベース611は、後ベース621の方へ突出し、延出部625に当接する突出部615を有している。延出部625と突出部615とに挟まれるようにして支持された枢支軸643を図16(b)に示す。
前ベース611と後ベース621を前後方向で組み合わせるとき、同時に、後ベース621の延出部625と前ベース611の突出部615とにより、枢支軸643を回転可能に支持するので、一対の開閉部材641の組立性が向上する。
開閉アーム69は、延出部625及び突出部615に対して接するように又は厚さ方向(上下方向)に隙間をもって配されている。厚さ方向で重なるように配されたスライド部材68と、延出部625及び突出部615と、開閉アーム69とを図16(a)、(b)にそれぞれ示す。上記スライド部材68等の4つの部品を厚さ方向に重ねるように配したので、演出装置60の厚さ方向での小型化を図ることができる。
開閉アーム69は、スライド部材68を介して出力部材65側に連結され、出力部材65の往復移動に応じて各開閉部材641を開閉させて演出させる。スライド部材68を出力部材65に間接的に連結されるが、直接的に連結されても良い。スライド部材68を出力部材65に間接的に連結することにより、出力部材65の往復移動量に対するスライド部材68の移動量を調整し易くなる。一方、スライド部材68を出力部材65に直接的に連結することにより、部品点数を削減することが可能となる。
次に、スライド部材68を出力部材65側に連結させる構造、及び、回動アーム67を出力部材65側に連結させる構造について、図13から図15を参照にして説明する。これらの構造は、第1回転軸71、第2回転軸72、第1中継リンク73及び第2中継リンク74により構成されている。
第1回転軸71は、幅方向に延ばされ、後ベース621の後面側の上部に軸支されている。また、第2回転軸72は、幅方向に延ばされ、後ベース621の後面側の下部に軸支されている。
第1中継リンク73は、第1回転軸71を中心にして回動可能に支持されている。第1中継リンク73の第1入力部731は、第1回転軸71から後方へ延ばされ、出力部材65の舌片状上凸部652の長穴655に係合する第1入力ピン732を有する。第1中継リンク73の第1出力部733は、第1入力部731と一体的に形成され、第1回転軸71から略厚さ方向(上方向)に延ばされ、スライド部材68に係合する。なお、開閉部材641を閉じるとき、スライド部材68を前方に移動させるために、略厚さ方向(上方向)に対して斜め前方向に延びた第1出力部733を図15(a)に示す。また、開閉部材641を開くとき、スライド部材68を後方に移動させるために、略厚さ方向(上方向)に対して斜め後方向に延びた第1出力部733を図15(b)に示す。
ここで、スライド部材68及びスライド部材68の支持構造について、図13、図15及び図16を参照にして説明する。
スライド部材68は、各開閉部材641から厚さ方向(上方向)で離間した位置に配され、前後方向に往復移動可能に前ベース611の前ガイド溝614及び後ベース621の後ガイド溝624に支持されている。スライド部材68は、略T字形の板状に形成されている。スライド部材68は、幅方向に広く形成された前部と、狭く形成された後部とを有している。
スライド部材68の前部は、一対の連結用孔681を有している。また、スライド部材68の後部は、係合穴682を有している。一対の開閉アーム69は、一対の連結用孔681にそれぞれ係合する連結用突起691を有している。それにより、開閉アーム69は、スライド部材68の前後方向の動きを、開閉部材641の開閉動作に変換する。また、第1中継リンク73の第1出力部733は、スライド部材68の係合穴682に係合している。
スライド部材68を開閉部材641から厚さ方向(上方向)で離間した位置に配し、スライド部材68を板状に形成し、スライド部材68の一対の連結用孔681に一対の開閉アーム69の各連結用突起691を係合させたので、演出装置60を厚さ方向で嵩張らせずに済む。さらに、スライド部材68の前部を一対の前ガイド溝614により案内可能に支持し、スライド部材68の後部を一対の後ガイド溝624により案内可能に支持したので、スライド部材68を安定的に案内移動させることが可能となる。
以上の構成によれば、出力部材65を厚さ方向(上下方向)に往復移動させると、第1中継リンク73、スライド部材68及び開閉アーム69を介して、演出用外部材64である一対の開閉部材641が演出用内部材63に沿って開閉する。
第2中継リンク74は、第2回転軸72を中心にして回動可能に支持されている。第2中継リンク74の第2入力部741は、第2回転軸72から後方へ延ばされ、出力部材65の舌片状下凸部653の長穴656に係合する第2入力ピン742を有する。第2中継リンク74の第2出力部743は、第2入力部741と一体的に形成され、第2回転軸72から略前方に延ばされ、回動アーム67のピン部材671に係合する凹部744を有する。なお、演出用内部材63を上方に回動させるとき、回動アーム67を下方に揺動させるために、略前方に対して斜め下方向に延びた第2出力部743を図15(a)に示す。また、演出用内部材63を下方に回動させるとき、回動アーム67を上方に揺動させるために、略前方に対して斜め下方向に延びた第2出力部743を図15(b)に示す。
以上の構成によれば、出力部材65を厚さ方向(上下方向)に往復移動させると、第2中継リンク74及び回動アーム67を介して、演出用内部材63を上下方向に回動させる。
第1中継リンク73及び第2中継リンク74を設けたことにより、出力部材65の厚さ方向の往復移動を、演出用内部材63と演出用外部材64との2つの系統に伝達可能となり、部品点数を減少させることができる。
また、出力部材65、駆動源66、回動アーム67、スライド部材68、開閉アーム69を演出用内部材63等の後方や厚さ方向に配したので、それらの部材の配置スペースが幅方向に広がるのを防止可能となる。
第1回転軸71、第2回転軸72、第1中継リンク73及び第2中継リンク74の位置関係について、さらに詳細に説明する。
第1回転軸71は、後ベース621の後面側に配されている。後ベース621は、前後方向に貫通する貫通孔626を有している。第1出力部733は、第1入力部731より長めに形成され、第1回転軸71から後ベース621の後面に沿って略厚さ方向(上方向)に延ばされている。また、第2出力部743は、第2入力部741より長めに形成され、第2回転軸72から貫通孔626を通って後ベース621の略前方に延ばされている。
第2回転軸72から第2入力部741の先端部までの長さをL1とし、第2回転軸72から第2出力部743の先端部までの長さをL2とし、それらの比(L2/L1)について述べる。第2回転軸72を後ベース621の後面側に配し、第2出力部743を第2回転軸72から貫通孔626に通して前方へ延ばしたときの長さL2は、第2回転軸72を後ベース621の前面側に配し、第2出力部743を第2回転軸72から単に前方へ延ばしたときの長さL2より、長くすることが可能である。長さL1を一定とすると、第2出力部743を第2回転軸72から貫通孔626に通して前方へ延ばしたときの比(L2/L1)方が、第2出力部743を第2回転軸72から単に前方へ延ばしたときのその比(L2/L1)より、大きくなる。以上により、第1入力部731及び第2入力部741の厚さ方向の移動量に対して、第1出力部733及び第2出力部743を大きく移動させることが可能となる。
第1入力部731の厚さ方向の移動量に対して、第1出力部733を大きく移動させるため、演出用外部材64である一対の開閉部材641を大きく開閉させることができ、また、第2入力部741の厚さ方向の移動量に対して、第2出力部743を大きく移動させるため、演出用内部材63を大きく回動させることができる。
次に、演出用内部材63に対して後方から光を照射するための発光手段及び導光部について、図17を参照にして説明する。図17は、発光手段と導光部との相対的な位置関係を示す説明図であり、図17(a)は一対の開閉部材641を開き、演出用内部材63を下方に回動させたときの図であり、図17(b)は一対の開閉部材641を閉じ、演出用内部材63を上方に回動させたときの図である。
演出用内部材63は、中空に形成されている。演出用内部材63の後部632は後方へ開放されている。演出用内部材63を後方から臨むように発光手段75が配設されている。発光手段75はLED(Light Emitting Diode)であり、回路基板76に実装されている。後ベース621の前面に支持された回路基板76を図14(c)に示す。発光手段75を回路基板76を介して後ベース621に支持したので、発光手段75を演出用内部材63と共に回動させずに済み、発光手段75への配線が容易となる。
導光部635は、演出用内部材63の中空内に配され、演出用内部材63と一体的に形成されている。導光部635を演出用内部材63と一体的に形成したので、部品点数を削減可能となる。導光部635は、中空軸形状に形成され、演出用内部材63の前面部633の裏側634の中央1箇所から演出用内部材63の後部632に延ばされている。これに限らず、導光部635は、演出用内部材63の前面部633の予め定められた1又は複数の箇所から延ばすようにすれば良い。
次に、発光手段75と導光部635との相対的な位置関係を説明する。演出用内部材63を下方に回動させたとき、発光手段75に対向する導光部635の後端636を図17(a)に示す。発光手段75を点灯したとき、発光手段75からの光は導光部635を通って演出用内部材63の前面部633に有効に導かれ、演出用内部材63の中空内に分散し難くなり、前面部633を裏側から照射する。
また、演出用内部材63を上方に回動させたとき、及び、上方又は下方に回動させているとき、発光手段75から外れる導光部635の後端636を図17(b)に示す。発光手段75を点灯したとき、発光手段75からの光は導光部635を通ることなく、演出用内部材63の前面部633の全体を裏側から照射する。
次に、演出用外部材64の一対の開閉部材641を閉じた状態、及び、演出用外部材64等と発光手段75との制御について図8及び図18を参照にして説明する。図18は、演出装置60の正面図である。
一対の開閉部材641を閉じた状態において、開口612の前方位置で互いに合わさる2つの開閉部材641の両端縁642は、互いに合わさるとき両端縁642の間に隙間644を生じるように形成されている。なお、開閉部材641の両端縁642の一方を隙間644が生じるように形成しても良い。
演出用外部材64等と発光手段75とは、サブ制御基板82により制御される。発光手段75を含む表示ランプ、駆動源66、ランプ及び音等を制御するサブ制御基板82を図8に示す。サブ制御基板82は、ソレノイド制御基板85に制御信号を出力することにより、駆動源66を制御し、また、発光手段75の点灯を制御する。
(演出装置の動作)
次に、演出装置60の動作を説明する。駆動源66により、出力部材65を厚さ方向(上下方向)に往復移動させると、第2中継リンク74及び回動アーム67を介して、演出用内部材63を上下方向に回動させる。また、出力部材65を厚さ方向(上下方向)に往復移動させると、第1中継リンク73、スライド部材68及び開閉アーム69を介して、演出用外部材64である一対の開閉部材641を演出用内部材63に沿って開閉させる。
以上のように、1つの駆動源66及び1つの出力部材65により、演出用内部材63及び一対の開閉部材641の3つの部材を異なる方向にそれぞれ移動させたので、演出的な効果を高めるとともに、部品点数を削減することができる。また、これらの3つの部材の各方向の動きを同時に視認可能となり、演出効果をさらに高めることができる。
サブ制御基板82は、発光手段75を点灯させた後に、駆動源66を制御し、演出用外部材64である一対の開閉部材641が開き、2つの開閉部材641を開口612の前方位置から互いに離間させ、演出用内部材63が回転軸631を中心に下方に回動させる。
発光手段75を点灯させた後から2つの開閉部材641を離間させる前までの間において、発光手段75の点灯によって内部から全体的に照らされている演出用内部材63を、2つの開閉部材641間の隙間644を通して遊技者が視認可能となり、視覚的な演出効果を向上させる。
2つの開閉部材641を離間させ、開口612が開き、演出用内部材63が下方に回動すると、導光部635の後端636が発光手段75に対向し、発光手段75からの光が導光部635を通って演出用内部材63の前面部633の中央1箇所を集中的に照らす。それにより、視覚的な演出効果が一層高まる。
次に、演出用可動体20と演出装置60との動作について説明する。
サブ制御基板82は、動力源21及び駆動源66をそれぞれ制御し、演出用可動体20の駆動リンク22を第1位置に揺動させたとき、演出装置60の一対の開閉部材641を開き、演出用内部材63を下方に回動させる。また、駆動リンク22を第2位置に揺動させたとき、一対の開閉部材641を閉じ、演出用内部材63を上方に回動させる。演出用可動体20と演出装置60とを連動させ、視覚的な演出効果をさらに高めることが可能となる。