JP5148245B2 - 電池システム - Google Patents
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Description
例えば、ハイブリッド自動車は、駆動源として内燃機関(エンジン)と、電気モータとを併用することにより、燃料の消費率を低減し、低燃費を実現可能な自動車である。
このようなハイブリッド自動車については、近年、低燃費を実現するのみでなく、走行性能を高めることにも市場の要求が拡大している。このため、電気モータの出力向上を図ることによって走行性能を高めるべく、電気モータを駆動する電圧の高電圧化が望まれている。
そこで、搭載されたバッテリの電圧を昇圧することにより、電気モータに高電圧を印加することができる昇圧回路を備えたハイブリッド自動車が実用化されている。この昇圧回路は、バッテリと、車両駆動用モータに交流電力を供給するインバータとの間に設けられている。
このような従来の圧粉磁心には、一般に、結晶質の軟磁性粉末が用いられている。
しかしながら、スイッチングの周波数が高くなると、リアクトルの磁心に渦電流が発生する。磁心に渦電流が流れると、ジュール熱による発熱を生じ、リアクトルの温度が急激に上昇する。このため、リアクトルの温度が高くなり過ぎて、磁心の磁気特性が低下するばかりでなく、磁心が変質・劣化し、リアクトルとしての機能が損なわれるおそれがある。
例えば、Fe−Si系の結晶質の軟磁性粉末で構成された磁心では、比抵抗が小さいため、渦電流が増大し、発熱が大きいという問題がある。
また、このような圧粉成形された磁心の他に、帯状の珪素鋼板(Fe−Si系材料)を複数枚積層することにより形成した磁心が知られている。
そこで、高磁場側でも高い透磁率が得られるよう、磁心にギャップを設けたギャップ付き磁心が提案されている。
さらに、帯状のアモルファス金属(アモルファスリボン)を複数枚積層することにより形成した磁心も知られている。
このようなアモルファスリボンは、厚さが10〜30μmと非常に薄いため、複数枚のアモルファスリボンを緻密に積層する必要があり、多大な手間とコストを要している。また、リアクトルに通電したとき、アモルファスリボンの層間において、電磁騒音が発生するという問題もある。
本発明の電池システムは、電池と、
スイッチ、コンデンサ、ダイオードおよびリアクトルを備え、前記電池の電圧を昇圧する昇圧回路と、
筐体と、を有し、
前記リアクトルの磁心は、最大粒径25μm以上150μm以下のFe−Si−B系アモルファス軟磁性粉末の表面を無機バインダで被覆し、圧粉体密度が5.0〜6.0Mg/m3になるように圧粉成形した後、非還元性雰囲気中において、400〜500℃の温度で10〜30分間の熱処理を施すことにより作製されたものであり、
前記電池および前記昇圧回路が、前記筐体内に一体的に収納されていることを特徴とする。
これにより、磁束の漏出や騒音の発生を防止するとともに、負荷側の設計仕様によらず、所望の直流電力を安定的かつ連続的に出力可能で、かつ可搬性および実装容易性に優れた電池システムが得られる。
また、これにより、磁心が、飽和磁束密度が高く、かつ、低磁場から高磁場まで比較的高い透磁率を示すものとなる。これにより、磁心およびリアクトルをより小型化することができる。
これにより、幅広い電圧を出力し得る電池システムが得られる。
本発明の電池システムでは、さらに、前記筐体内に設けられ、前記スイッチの開閉動作を制御する機能を有する制御手段を有し、
該制御手段は、自発的に、または、当該電池システムの外部からの情報に基づいて、前記スイッチの開閉動作を制御することにより、前記昇圧回路の昇圧比を決定するよう構成されていることが好ましい。
これにより、電池システムが出力する電圧を自発的または外部からの情報に基づいて制御することができ、負荷にとって最適な電圧を出力することができる。
前記制御手段は、前記駆動用モータが発生すべき出力に応じて、前記昇圧回路の昇圧比を決定するよう構成されていることが好ましい。
これにより、駆動用モータが発生すべき出力に応じて、駆動用モータに電力を供給する電源として最適な電池システムを提供することができる。
本発明の電池システムでは、前記アモルファス磁性粉末の最大粒径は、25μm以上53μm以下であることが好ましい。
これにより、磁心において、渦電流が流れる経路を特に短縮することができるため、渦電流損失のさらなる低減を図ることができる。
これにより、直流重畳特性に特に優れた磁心が得られる。そして、このような磁心を備えた昇圧回路は、高電流であっても、確実に昇圧可能なものとなる。
これにより、磁心は、低周波から高周波まで安定した透磁率を示すものとなる。したがって、このような磁心を備えた昇圧回路では、スイッチング周波数の設定値の幅を広くしても、確実に昇圧することができる。
これにより、通電を休止することなく、時間的に連続して電池の電圧を昇圧して出力することができる。その結果、例えば、電池システムを、ハイブリッド自動車の車両駆動用モータに電力を供給する電源に適用した場合、車両駆動用モータを長時間にわたって連続駆動することができる。
これにより、スイッチング周波数を前記範囲のような高い周波数に設定したとしても、リアクトルの温度上昇を確実に抑制し得る電池システムが得られる。その結果、出力する電圧の調整をより高速かつ高精度に行うことのできる高性能の電池システムが得られる。
これにより、100V以上の高電圧を出力可能な電池システムが得られる。その結果、電池システムを、例えばハイブリッド自動車のような高電圧を必要とする機器に組み込むことが可能になり、電池システムの用途の拡大を図ることができる。
本発明の電池システムでは、前記スイッチを開閉する際のONデューティは、95%以下に設定されることが好ましい。
これにより、直流電源の電圧を、より幅広い昇圧比で安定的に昇圧することができる。
本発明の電池システムでは、前記昇圧回路は、前記負荷の大きさによらず、前記直流電源の電圧を連続発振モードで昇圧可能になっていることが好ましい。
これにより、直流電源の電圧を、負荷に対して安定的かつ連続的に高電圧を印加することができる。
これにより、負荷に対してより大電力を供給することができる。例えば、電池システムを、ハイブリッド自動車の車両駆動用モータに電力を供給する電源に適用した場合、より大電力を車両駆動用モータに供給することができ、ハイブリッド自動車の走行性能を高めることができる。
これにより、磁心の磁気特性が著しく低下するのを防止するとともに、熱による磁心の変質・劣化を確実に防止することができる。その結果、直流電源の電圧を、時間的に連続して昇圧可能な昇圧回路が得られる。
これにより、磁束の漏れが少ない磁心が得られる。その結果、漏れ出た磁束が隣接する電子部品に悪影響を及ぼしたり、鉄損が増大したりするのを防止することができる。
本発明の電池システムでは、前記磁心は、全体を一体的に成形することにより作製されたものであることが好ましい。
これにより、磁心は、内部にギャップを有しないギャップレス構造となり、磁束の漏れをより確実に防止することができる。
金属材料は、熱伝導性に優れているため、ケースのうち、金属材料で構成された部位から、ケース内の熱を効率よく外部に放出することができる。これにより、ケース内が著しく高温になるのを防止することができる。その結果、ケース内の電池や昇圧回路等が熱による影響で故障したり、機能が低下したりするのを確実に防止することができる。
昇圧回路は、発熱量が特に大きいため、筐体がヒートシンクの機能を有することにより、ケース内の温度上昇を特に効果的に抑制することができる。これにより、ケース内の電池や昇圧回路等が熱による影響で故障したり、機能が低下したりするのを確実に防止することができる。
本発明の電池システムでは、前記電池は、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池であることが好ましい。
これにより、簡単に充電可能であるとともに、エネルギー密度が特に高い高性能の電池システムが得られる。
<電池システム>
図1は、本発明の電池システムの実施形態を示す概略図(平面図)、図2は、本発明の電池システムが備える昇圧回路の実施形態を示す回路図、図3は、図2に示す昇圧回路が有するリアクトルを説明するための概略図である。
すなわち、図1に示す電池システム1は、電池2と昇圧回路4とを同一のケース6内に同梱してなるものである。
このような電池システム1は、電池2の電圧を昇圧回路4によって昇圧し、昇圧された電圧を負荷に対して出力することができる。
電池2は、直流電源となり得る電池であれば、いかなるものでもよく、例えば、アルカリ電池、マンガン電池、リチウム電池、酸化銀電池のような一次電池、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、鉛蓄電池のような二次電池、燃料電池、太陽電池等が挙げられる。
このうち、リチウムイオン電池やニッケル水素電池は、簡単に充電可能であるとともに、エネルギー密度が特に高いことから、高性能の電池システム1を実現し得る電池2として好適に用いられる。
このようなリレー3は、電池2から昇圧回路4への出力を開閉するものである。電池システム1内にリレー3を設けることにより、例えば、短絡等によって電池2から昇圧回路4に向けて想定以上の高電圧が出力された場合でも、この高電圧が昇圧回路4に供給されるのを防止することができる。これにより、昇圧回路4や電池システム1に接続された機器が、想定以上の高電圧が供給されることによって破壊されるのを防止することができる。
このようなリレー3としては、直流電流を短時間に遮断し得る機器であればよく、例えば、各種開閉器、各種遮断器等で置き換えてもよい。
なお、リレー3は必要に応じて設ければよく、省略することもできる。
昇圧回路4は、前述したように、スイッチング素子42、コンデンサ43、ダイオード44およびリアクトル45を備えている。
なお、昇圧回路4については、後に詳述する。
このような制御部5は、例えば、IC、LSI等の集積回路で構成される。
このような制御部5は、内蔵するプログラムに応じて、すなわち自発的に、リレー3の開閉や、昇圧回路4の動作を制御することにより、昇圧回路4による昇圧比を制御し、昇圧回路4に所望の電圧を出力させることができる。
さらに、制御部5は、電池2の状態に応じて、リレー3や昇圧回路4の動作を制御することができる。このため、例えば、電池2が短絡を生じたり、電池2の温度が高くなり過ぎたりしても、そのような電池2の状態を検出して、リレー3を切断したり、昇圧回路4の昇圧比を下げたりすることにより、電池システム1や外部機器に悪影響が及ぶのを防止することができる。
なお、制御部5は、必ずしもケース6内に設けられなくてもよく、ケース6の外表面に設けたり、ケース6の外部に設けられた同等の機能を有する機器で代替することもできる。
このようなケース6の形状は、電池2、リレー3、昇圧回路4および制御部5を同梱し得るような内容積を有する形状であればよく、例えば、直方体形状、立方体形状、球形状、柱状等の各種立体形状とされる。
また、金属材料で構成された部位は、ケース6のうち、昇圧回路4の近傍に設けられているのが好ましく、リアクトル45の近傍に設けられているのがより好ましい。これにより、ケース6は、昇圧回路4やリアクトル45から発生した熱を、ケース6の外部に放出するためのヒートシンクとしての機能を有するものとなる。すなわち、昇圧回路4は、電池2やリレー3等に比べて発熱量が大きく、昇圧回路4の中でもリアクトル45の発熱量は特に大きいため、ケース6がヒートシンクとしての機能を有していることにより、ケース6内の温度上昇を特に効果的に抑制することができる。その結果、電池2、リレー3、昇圧回路4および制御部5等が、熱による影響で故障したり、機能が低下したりするのを確実に防止することができる。
図2に示す昇圧回路4は、前述したように、スイッチング素子42、コンデンサ43、ダイオード44およびリアクトル45を備えるチョッパ方式の昇圧回路である。
図2に示すスイッチング素子42は、電池2に対して並列に接続されている。すなわち、スイッチング素子42は、電池2の正極側に接続された正極側ライン401と、電池2の負極側に接続された負極側ライン402とを介して、電池2に接続されている。そして、このようなスイッチング素子42は、正極側ライン401から負極側ライン402への電流のON/OFF制御を担っている。
このようなスイッチング素子42には、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)のようなバイポーラトランジスタ、金属酸化物半導体型電界効果トランジスタ(MOSFET)のような電界効果トランジスタ(FET)、サイリスタ、SCR等を用いることができる。
また、本実施形態にかかる昇圧回路4は、スイッチング素子42を跨ぐように設けられたコンデンサ425を有している。
このようなコンデンサ43には、例えば、図2に示すような電界コンデンサの他、フィルムコンデンサ、セラミックコンデンサ等を用いることができる。
このようなダイオード44は、特に限定されず、整流作用のある各種素子で代替することもできる。
図3に示すリアクトル45は、圧粉磁心(コア)451と、圧粉磁心451の外周に沿って螺旋状に巻き回された導線(コイル)452とを有する。
このうち、圧粉磁心451は、アモルファス金属で構成された軟磁性粉末4510をバインダ4511で結着してなる加圧成形体で構成されている。アモルファス金属は保磁力が小さいため、軟磁性粉末4510を含む圧粉磁心451は、ヒステリシス損失の小さいものとなる。
さらに、圧粉磁心451では、軟磁性粉末4510の各粒子間にバインダ4511が介在しているので、粒子間が確実に絶縁される。その結果、圧粉磁心451では、発生する渦電流が各粒子間で分断されることとなるため、リアクトル45全体において渦電流損失のさらなる低減を図ることができる。
なお、鉄損の小さい圧粉磁心451によれば、リアクトル45において、鉄損に伴うジュール熱の発生を抑制することができる。これにより、圧粉磁心451の温度上昇を抑制することができる。その結果、温度上昇に伴う電池2、リレー3、昇圧回路4および制御部5等の故障、機能低下を確実に防止することができる。
また、圧粉磁心451は、その全体が一体的に成形されて作製されている。これにより、圧粉磁心451は、内部にギャップを有しないギャップレス構造となり、磁束の漏れをより確実に防止することができる。
ここで、本発明の電池システムが備える圧粉磁心451は、前述したように、軟磁性粉末4510を、圧粉体密度が5.0〜6.0Mg/m3になるように圧粉成形した後、非還元性雰囲気中において、400〜500℃の温度で10〜30分間の熱処理を施すことにより作製されたものであるという特徴を有する。
圧粉磁心451は、軟磁性粉末4510とバインダ4511との混合物を、各種成形方法を用いて成形することにより作製することができるが、この成形方法としては、例えば、プレス成形法、射出成形法、押出成形法等が挙げられる。
ここでは、一例として、プレス成形法により圧粉磁心451を作製する方法について説明する。
ここで、軟磁性粉末4510を構成するアモルファス金属としては、例えば、Fe−Si−B系、Fe−B系、Fe−Si−B−C系、Fe−Si−B−Cr系、Fe−Si−B−Cr−C系、Fe−Co−Si−B系、Fe−Zr−B系、Fe−Ni−Mo−B系、Ni−Fe−Si−B系等の各アモルファス金属が挙げられる。
これらの中でも、特に、Fe−Si−B系アモルファス金属が好ましい。Fe−Si−B系アモルファス金属は、保磁力が特に小さいものである。このため、圧粉磁心451のヒステリシス損失の低減を図ることができる。
なお、軟磁性粉末4510を構成するアモルファス金属は、その他の成分、例えば、製造過程で不可避的に混入する成分(不可避不純物)を含んでいてもよい。その場合、その他の成分の含有率の総和は、1重量%以下とするのが好ましい。
このうち、圧粉磁心451に用いる軟磁性粉末4510としては、アトマイズ法で製造されたものが好ましく用いられる。
アトマイズ法は、溶融物(溶湯)を、冷却媒(液体やガス等)に衝突させることにより粉末化する方法である。溶湯は、噴霧されたり、冷却媒と衝突させることにより、微細な液滴となるとともに、この液滴が冷却媒と接触することにより急速に冷却され固化する。このとき、液滴の冷却が極めて急速に行われるため、各原子が液体状態の無秩序な原子配置を保存したまま急速に固化に至る。その結果、アモルファス金属で構成された軟磁性粉末4510を効率よく製造することができる。
なお、アトマイズ法としては、例えば、水アトマイズ法、高速回転水流アトマイズ法、ガスアトマイズ法、真空溶解ガスアトマイズ法、ガス−水アトマイズ法、超音波アトマイズ法等が挙げられる。
さらに、軟磁性粉末4510の粒径が前記範囲内であれば、負荷が軽くなったとき、リアクトル45のインダクタンスがより大きくなるので、高周波リップルの高さをより低くすることができる。
これらの中でも、バインダ4511としては、特に、無機バインダを用いるのが好ましい。これにより、圧粉磁心451の耐熱性および絶縁性を高めることができる。
また、軟磁性粉末4510の各粒子の表面をバインダ4511で被覆する方法としては、特に限定されないが、例えば、軟磁性粉末4510とバインダ4511との混合物を、ボールミルのような各種混合法で混合したり、噴霧法、転動法、転動流動法のような各種造粒法等を用いて造粒したりする方法が挙げられる。
ここで、プレス成形の際の荷重は、プレス成形後の圧粉体の密度が5.0〜6.0Mg/m3になるように調整されるのが好ましい。この場合、事前に、荷重を何段階かに変えてプレス成形を行い、得られた圧粉体の密度を測定することにより、プレス成形の荷重と圧粉体の密度との関係を把握しておけばよい。
なお、圧粉体の密度が前記下限値を下回った場合、圧粉磁心451の透磁率が全体的に低くなりすぎるおそれがある。一方、圧粉体の密度が前記上限値を上回った場合、高磁場側において圧粉磁心451の磁束密度が飽和してしまい、透磁率が小さくなるおそれがある。
この熱処理の条件は、温度が400〜500℃で、10〜30分間程度であるのが好ましい。このような条件で圧粉体に熱処理を施すことにより、ヒステリシス現象をほとんど示さない圧粉磁心451が得られる。したがって、このような圧粉磁心451は、ヒステリシス損失が特に抑制されたものとなる。
また、熱処理を行う雰囲気は、前述したように、非還元性雰囲気中とされるが、この非還元性雰囲気としては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスのような不活性雰囲気、大気(空気)、酸素ガスのような酸化性雰囲気等が挙げられる。
以上のようにして、圧粉磁心451を作製することができる。
まず、前述したように、低鉄損のリアクトル45(圧粉磁心451)を用いることにより、通電時における昇圧回路4の発熱量を小さくすることができる。
また、圧粉磁心451が、アモルファス金属で構成された軟磁性粉末4510を有することにより、圧粉磁心451の小型化を図ることができる。
また、圧粉磁心451は、リアクトル45の導線(コイル)452に200Aの直流を重畳したときのインダクタンスが、直流を重畳しなかったときのインダクタンスの20%以上であるのが好ましい。このような直流磁気特性を示す圧粉磁心451は、高電流の直流重畳に対して安定したインダクタンスを示すものであり、直流重畳特性に優れたものとなる。したがって、このような圧粉磁心451を備えた昇圧回路4は、高電流であっても、確実に昇圧可能なものとなる。
また、本実施形態では、圧粉磁心451の全体が一体的に成形されている場合について説明したが、圧粉磁心451は、複数個に分割されていて、これらが互いに接触または接着されたものでもよい。
この場合、例えば、2個の略U字状の磁心または2個の略E字状の磁心を、リング状になるように、または、8の字状になるように、それぞれ組み合わせることにより、閉磁路を形成するのが好ましい。このようにすれば、磁束が漏れ出るのを抑制することができ、圧粉磁心451の鉄損の低減を図ることができる。
図5は、図2に示す昇圧回路の動作原理を説明するための図である。
図5に示す昇圧回路4で、電池2の電圧Viを昇圧して負荷Lに印加する場合、まず、スイッチング素子42を、所定の周波数でONとOFFとを繰り返すように操作する。
まず、スイッチング素子42をONにすると、図5(a)に示すように、昇圧回路4の正極側ライン401と正極側ライン402とが短絡し、リアクトル45を流れる電流が急激に立ち上がる。この電流は、リアクトル45に、逆方向への電流を増加させるように、逆起電力VLを誘起する。これにより、リアクトル45にエネルギーが蓄積される。
また、それとともに、電圧Vi+VLで、コンデンサ43が充電される。
その後、再び、スイッチング素子42をONにすると、リアクトル45に流れる電流が再び急激に立ち上がり、リアクトル45にエネルギーが蓄積される。
また、それとともに、図5(c)に示すように、コンデンサ43に充電されたエネルギーが、負荷Lに供給される。これにより、負荷Lには、電圧Vi+VLが印加される。
また、昇圧回路4において、スイッチング素子42のONとOFFとを繰り返す周波数、すなわち、スイッチング周波数)は、好ましくは5〜100kHzとされる。このような高い周波数でスイッチング素子42をON/OFFすると、リアクトル45の圧粉磁心451には、短時間で変化する磁束が生じることとなる。
これに対し、本発明では、前述したように、リアクトル45の圧粉磁心451を、アモルファス金属で構成された軟磁性粉末4510をバインダ4511で結着してなる加圧成形体で構成することとした(図3参照)。
また、スイッチング周波数を前述のような範囲に設定することにより、電流の制御を高速かつ高精度に行うことができる。これにより、昇圧回路4の昇圧比の調整を、より高速かつ高精度に行うことができるようになるため、高性能の電池システム1が得られる。
なお、スイッチング素子42を開閉する際の周波数は、好ましくは20〜50kHz程度とされる。
以上のように、圧粉磁心451は、スイッチング周波数を高くしても、渦電流損失およびヒステリシス損失が著しく増大するのを防止することができる。すなわち、圧粉磁心451は、鉄損の小さいものとなる。
図6によれば、特に高い周波数領域において、圧粉磁心451の鉄損が、従来の磁心に比べて著しく小さくなっていることが認められる。
ここで、図7(a)は、図2に示す昇圧回路4が備えるスイッチング素子42を前記範囲の周波数で開閉したときに、リアクトル45に流れる電流波形の一例を示している。
また、図7(b)は、図2に示すリアクトル45を、複数枚のアモルファスリボンを積層することにより形成した磁心を備えたリアクトルで置き換えた昇圧回路(従来の昇圧回路)のスイッチング素子を、前記範囲の周波数で開閉したときに、リアクトル45に流れる電流波形の一例を示している。
リアクトルに流れる電流が、このような断続的な電流になると、従来の昇圧回路では間欠発振モードになってしまい、安定的に昇圧することができないという問題があった。
したがって、昇圧回路4では、電池2の電圧を、連続発振モードで昇圧し、負荷に対して安定的かつ連続的に高電圧を印加することができる。
なお、上記の重負荷とは、例えば、負荷の最大負荷の50%以上のことを言い、上記の軽負荷とは、例えば、負荷の最大負荷の50%未満のことを言う。
なお、前記ONデューティが前記上限値を上回った場合、スイッチング素子42を流れる電流量が大きい場合には、スイッチング素子42をONからOFFに切り替えた際に、電流を確実に遮断することができなくなるおそれがある。
また、昇圧回路4は、電圧が100V以上であるような高電圧を発生させる電池2に接続されて使用されるのが好ましい。すなわち、電池2の電圧は、100V以上であるのが好ましい。これにより、高電圧の出力が可能な電池システム1が得られる。その結果、電池システム1を、例えばハイブリッド自動車のような高電圧を必要とする機器に組み込むことが可能になり、その用途の拡大を図ることができる。
このような問題点を考慮して、従来の昇圧回路では、定期的に通電を止めることによって、リアクトルの温度が耐熱温度以上にならないよう制御されていた。このため、従来の昇圧回路では、時間的に連続して昇圧を行うことができなかった。
なお、電池2の電圧は、好ましくは150V以上とされる。また、電池2の電圧の上限値は、特に限定されないが、好ましくは1000V以下とされる。
すなわち、このような昇圧回路4を用いることによってはじめて、昇圧回路4をケース6内に収納するとともに、電池2の電圧を時間的に連続して昇圧可能な電池システム1を構築することができる。
また、電池システム1を機器に組み込む(実装する)場合、機器にケース6を固定しさえすれば、電池2や昇圧回路4等を簡単に組み込むことができる。すなわち、電池システム1は、実装容易性に優れたものである。
なお、昇圧回路は、図8に示すようなノイズフィルタを備えていてもよい。
図8に示す昇圧回路4’は、図2に示す昇圧回路4の電池2側に、ノイズフィルタ8を追加してなる回路である。
以下、ノイズフィルタ8について詳述する。
このようなノイズフィルタ8は、2つのコンデンサ81、82と、コモンモードチョークコイル83と、ノーマルモードチョークコイル84とを有している。
また、コモンモードチョークコイル83は、2つのコンデンサ81、82の電池2側に、電池2と並列に接続されている。
さらに、ノーマルモードチョークコイル84は、正極側ライン401のうち、コンデンサ81とコンデンサ82との間に直列に接続されている。
このようなノイズフィルタ8は、電池2から出力される電流のノイズを除去するものである。
以上説明したような電池システムは、例えば、ハイブリッド自動車、燃料電池車のような各種自動車、電車、電動自転車、航空機、船舶、エレベータ、フォークリフト、工作機械、人工衛星、太陽光発電システム、コージェネレーションシステム、自家発電装置等の機器に組み込むことができる。
ここでは、電池システム1を組み込む機器の一例として、電池システム1を備えるハイブリッド自動車について説明する。
図9は、電池システム1を備えるハイブリッド自動車の実施形態を示す概略図(平面図)である。なお、ハイブリッド自動車とは、駆動源として内燃機関(エンジン)と、電気モータとを併用することにより、燃料の消費率を低減し得る自動車である。
図9に示すハイブリッド自動車200は、電池システム1と、2つの前輪201、201と、これらを連結する車軸203と、2つの後輪202、202と、これらを連結する車軸204とを有している。
ここで、本実施形態では、電池システム1がハイブリッド自動車200の車両後部に設けられている。そして、電池システム1の出力は、配線260と車両前部にインバータ210とを介して、車両駆動用モータ220に供給されるよう構成されている。
また、ECU250は、電池システム1の制御部5と電気的に接続されている。これにより、電池システム1の出力を、ECU250によって制御することが可能である。
さらに、昇圧回路4をケース6内に収納したことにより、圧粉磁心451からの磁束の漏れや、圧粉磁心451から発生する騒音が、ケース6の外部に及ぶのを防止することができる。
さらに、電池システム1によれば、車両駆動用モータ220を低出力で駆動する場合、すなわち、軽負荷に対して電力供給を行う場合では、昇圧回路4が間欠発振モードに陥ることなく、安定的に駆動することができる。
以上により、電池システム1によれば、ハイブリッド自動車200の走行性能をより高めることができる。
また、電池と昇圧回路との間にノイズを含む電流が流れることになるため、このノイズが、配線の途中に接続された補機類や、補機類向けに電圧を降圧するためのコンバータに悪影響を及ぼしていた。
また、昇圧回路4を介することにより、補機類やコンバータに印加する電圧のバラツキを抑制することができる。これにより、補機類やコンバータを安定に動作させることができる。
また、配線260には、電池2の電圧を昇圧した後の高電圧の電流が流れるため、外径の小さい配線260を用いても、損失の増加を防止することができる。したがって、外径が小さくなった分だけ、配線260の重量を削減することができる。
さらに、エンジン230のような発熱量の大きな機器から、昇圧回路4を離間させることができるので、昇圧回路4の温度上昇をさらに抑制することができる。
例えば、本発明の電池システムが備える昇圧回路は、前記実施形態にかかる回路構成に加え、任意の電子部品(ダイオード、コンデンサ、コイル、スイッチング素子等)を、1つ以上追加されたものであってもよい。
1.圧粉磁心の成形条件の評価
1.1 圧粉磁心の作製
(サンプル1A)
<1>まず、Si:5.3重量%、B:3重量%、およびFe:残部と、不可避不純物とを含む組成であり、粒径が53μm以下のFe−Si−B系アモルファス磁性粉末(軟磁性粉末)を用意し、このアモルファス磁性粉末の表面を酸化ケイ素(SiO2)で被覆する処理を行った。
<3>次いで、得られた試験片に対し、大気雰囲気中で熱処理を施した。これにより、圧粉磁心を得た。なお、熱処理の条件は、450℃で20分間とした。
<4>次いで、得られた圧粉磁心に、導線を巻き回し、サンプル1Aのリアクトルを得た。
前記サンプル1Aの製造時に、試験片の密度が、それぞれ、5.0Mg/m3、5.5Mg/m3、6.0Mg/m3、6.2Mg/m3となるように成形条件を設定した以外は、前記サンプル1Aと同様にして、サンプル2A〜5Aのリアクトルを得た。
サンプル1A〜5Aのリアクトルについて、それぞれの磁化曲線(B−H特性)を評価した。評価結果を図10に示す。
図10から明らかなように、サンプル2A〜4Aのリアクトルは、80000A/mの高磁場においても、磁束密度が飽和せず、低磁場から高磁場まで安定した透磁率を示した。
一方、サンプル1Aのリアクトルは、透磁率が全体的に低くなり過ぎた。
また、サンプル5Aのリアクトルは、低磁場側での透磁率は高くなるものの、高磁場側では、磁束密度が飽和して透磁率が小さくなる。
2.1 リアクトルの作製
(サンプル1B)
<1>まず、Si:5.3重量%、B:3重量%、およびFe:残部と、不可避不純物とを含む組成であり、粒径が53μm以下のFe−Si−B系アモルファス磁性粉末(軟磁性粉末)を用意し、このアモルファス磁性粉末の表面を酸化ケイ素(SiO2)で被覆する処理を行った。
<3>次いで、得られた試験片に対し、大気雰囲気中で熱処理を施した。これにより、圧粉磁心を得た。なお、熱処理の条件は、450℃で20分間とした。
<4>次いで、得られた圧粉磁心に、導線を巻き回し、サンプル1Bのリアクトルを得た。
Fe−Si−B系アモルファス磁性粉末として、表1に示す粒径の粉末をそれぞれ用い、圧粉体の密度が表1に示す値になるように、プレス成形の荷重を調整してそれぞれプレス成形をした以外は、前記サンプル1Bの場合と同様にして、サンプル2B〜7Bのリアクトルを得た。
Fe−Si系の結晶質磁性粉末を用いた以外は、前記サンプル5Bの場合と同様にして、サンプル8Bのリアクトルを得た。
(サンプル9B)
圧粉磁心に代えて、珪素鋼板の磁心を用いた以外は、前記サンプル5Bの場合と同様にして、サンプル9Bのリアクトルを得た。
2.2.1 直流重畳特性の評価
次に、作製したサンプル1B〜9Bのリアクトルに対し、直流重畳特性を測定した。
この直流重畳特性の測定では、まず、各リアクトルのコイル(導線)に100kHzの交流を印加するとともに、200Aの直流電流を重畳した。そして、各リアクトルのインダクタンスを測定することにより、直流重畳特性を評価した。
評価結果を図11のグラフに示す。なお、図11のグラフの横軸は、直流重畳電流を示し、縦軸は、直流電流を重畳しない場合のインダクタンスを100%としたときの、インダクタンスの変化率を示している。
また、サンプル1B〜7Bにおいては、アモルファス磁性粉末の粒径が小さいほど、また、圧粉磁心の密度が低いほど、それぞれ高電流側でのインダクタンスの低下率が小さく、インダクタンスの安定性がより優れていた。
次に、作製したサンプル1B〜9Bのリアクトルに対し、透磁率−周波数特性を測定した。
この透磁率−周波数特性の測定では、各リアクトルのコイルに印加する交流の周波数を変化させたときの透磁率の変化を測定した。
測定結果を図12のグラフに示す。なお、図12のグラフの横軸は、コイルに印加する交流の周波数を示し、縦軸は、コイルに印加する交流の周波数が50Hzのときの透磁率を100%としたときの、透磁率の変化率を示している。
また、サンプル1B〜7Bのうち、アモルファス磁性粉末の粒径が106μm以下であるリアクトル(サンプル1B〜4B)では、それぞれ、100kHzにおける透磁率が、50Hzにおける透磁率の98%以上と特に高い値を示した。
3.1 電池システムの作製
(実施例1)
次に、作製したサンプル1Bのリアクトルを、図8に示す回路中のリアクトルとして用いることにより、昇圧回路を得た。
また、得られた昇圧回路の入力側に電圧200Vのバッテリ(電池)を接続した。
これらの昇圧回路および電池を、ケース内に収納し、図1に示す電池システムを得た。
なお、スイッチング素子には、IGBTを用いた。
また、リアクトルのインダクタンスは、0.5mHであった。
さらに、ケースとして、アルミニウム製のケースを用いた。
サンプル2B〜7Bのリアクトルを用いた以外は、それぞれ、前記実施例1と同様にして、電池システムを得た。
(比較例1〜2)
サンプル8B〜9Bのリアクトルを用いた以外は、それぞれ、前記実施例1と同様にして、電池システムを得た。
次に、各実施例および各比較例で得られた電池システムの出力側にインバータと交流モータをこの順で接続した。そして、30kHzの繰り返し周波数でIGBTのON/OFFを行い、各電池システムにより交流モータを回転させることにより、各電池システムについて評価した。
なお、この評価は、リアクトルに流れる電流が20Aになるよう運転した場合(重負荷)と、3Aになるよう運転した場合(軽負荷)とで、交流モータの回転の安定性と、リアクトルの表面温度とについて評価した。
一方、各比較例で得られた電池システムでは、軽負荷のときに、交流モータの回転が不安定になった。また、運転中のリアクトルの表面温度が急激に上昇し、いずれも150℃を超えた。
通電終了後、リアクトルを確認したところ、磁心に変色が認められた。
Claims (20)
- 電池と、
スイッチ、コンデンサ、ダイオードおよびリアクトルを備え、前記電池の電圧を昇圧する昇圧回路と、
筐体と、を有し、
前記リアクトルの磁心は、最大粒径25μm以上150μm以下のFe−Si−B系アモルファス軟磁性粉末の表面を無機バインダで被覆し、圧粉体密度が5.0〜6.0Mg/m3になるように圧粉成形した後、非還元性雰囲気中において、400〜500℃の温度で10〜30分間の熱処理を施すことにより作製されたものであり、
前記電池および前記昇圧回路が、前記筐体内に一体的に収納されていることを特徴とする電池システム。 - 前記昇圧回路は、昇圧比可変のチョッパ方式の昇圧回路である請求項1に記載の電池システム。
- さらに、前記筐体内に設けられ、前記スイッチの開閉動作を制御する機能を有する制御手段を有し、
該制御手段は、自発的に、または、当該電池システムの外部からの情報に基づいて、前記スイッチの開閉動作を制御することにより、前記昇圧回路の昇圧比を決定するよう構成されている請求項2に記載の電池システム。 - 駆動用モータに交流電力を供給するインバータ部に接続して使用されるものであり、
前記制御手段は、前記駆動用モータが発生すべき出力に応じて、前記昇圧回路の昇圧比を決定するよう構成されている請求項3に記載の電池システム。 - 前記無機バインダは、酸化ケイ素である請求項1ないし4のいずれかに記載の電池システム。
- 前記アモルファス磁性粉末の最大粒径は、25μm以上53μm以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の電池システム。
- 前記磁心は、200Aの直流を重畳したときのインダクタンスが、直流を重畳しなかったときのインダクタンスの5〜20%となるものである請求項1ないし6のいずれかに記載の電池システム。
- 前記磁心は、100kHzの交流を印加したときの透磁率が、50Hzの交流を印加したときの透磁率の70%以上となるものである請求項1ないし7のいずれかに記載の電池システム。
- 前記電池の電圧を、時間的に連続して昇圧可能である請求項1ないし8のいずれかに記載の電池システム。
- 前記スイッチを開閉する際の周波数を5〜100kHzに設定して使用される請求項1ないし9のいずれかに記載の電池システム。
- 前記電池の電圧は、100V以上である請求項1ないし10のいずれかに記載の電池システム。
- 前記スイッチを開閉する際のONデューティは、95%以下に設定される請求項1ないし11のいずれかに記載の電池システム。
- 前記昇圧回路は、前記負荷の大きさによらず、前記直流電源の電圧を連続発振モードで昇圧可能になっている請求項1ないし12のいずれかに記載の電池システム。
- 前記リアクトルのインダクタンスは、0.01〜5mHである請求項1ないし13のいずれかに記載の電池システム。
- 前記リアクトルの通電中の温度が、−40℃以上150℃以下に維持される請求項1ないし14のいずれかに記載の電池システム。
- 前記磁心は、トロイダル形状をなしている請求項1ないし15のいずれかに記載の電池システム。
- 前記磁心は、全体を一体的に成形することにより作製されたものである請求項1ないし16のいずれかに記載の電池システム。
- 前記筐体は、その少なくとも前記リアクトル近傍に位置する部分が金属材料で構成されている請求項1ないし17のいずれかに記載の電池システム。
- 前記筐体は、前記昇圧回路から発生した熱を、前記筐体の外部に放出するためのヒートシンクの機能を有する請求項18に記載の電池システム。
- 前記電池は、リチウムイオン電池またはニッケル水素電池である請求項1ないし19のいずれかに記載の電池システム。
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