JP5147050B2 - 磁気光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、非磁性ガーネット基板上に磁性ガーネット膜が設けられている構造の磁気光学素子に関し、更に詳しく述べると、非磁性ガーネット基板と磁性ガーネット膜との間にガーネット中間膜を介在させ、該ガーネット中間膜の屈折率と膜厚を適切な範囲に収めることにより内部反射を抑制した磁気光学素子に関するものである。この磁気光学素子は、特に反射型の磁気光学式空間光変調器に有用である。
磁性ガーネット膜を用いる磁気光学デバイスとしては、光通信分野では光アイソレータや光スイッチ等があり、光情報処理分野では磁気光学式空間光変調器(MOSLM)等がある。磁気光学式空間光変調器は、光の振幅、位相、偏光状態を、磁性膜のファラデー効果を利用して空間的に変調する磁気光学デバイスであり、近年、ホログラム記録、各種ディスプレイなどへの応用が期待されている。
磁気光学式空間光変調器では、光を並列処理するために多数のセル(画素)を2次元アレイ状に配列した磁気光学素子が用いられる。各セルは磁性ガーネット膜からなり、その磁化方向を独立に制御可能な構造である。反射型の場合、入射光(直線偏光)が各セルに入射すると、各セルを透過しミラーで反射して戻る光の偏光面は、磁性ガーネット膜のファラデー効果によって所定の角度だけ回転する。従って、各セルに印加する外部磁界の向きを正負切り換えることによって、各セルからの出射光の検光子での透過(オン)・遮断(オフ)を制御できる。この種の磁気光学式空間光変調器は、例えば特許文献1に開示されている。
このような磁気光学素子における磁性ガーネット膜は、微細加工技術の制約から、かなり薄い(膜厚数μm程度)ため、成膜時に下地に用いた基板を取り除くことができない。つまり、磁性ガーネット膜は基板に付着したままの状態で用いられる。実際には、液相エピタキシャル法(LPE法)などによって、非磁性ガーネット基板上に磁性ガーネット膜を育成し、その磁性ガーネット膜を多数のセルに区画した集積構造とする。反射型の場合には、磁性ガーネット膜の近傍に磁界制御用の配線を設ける関係上、非磁性ガーネット基板に反射防止膜(ARコート)を設けて入出射面とし、磁性ガーネット膜にミラー(反射膜)を設けて反射面とする。
入射光(直線偏光)は、まず非磁性ガーネット基板を透過し、更に磁性ガーネット膜を透過した後、ミラーで反射して、再度磁性ガーネット膜、更には非磁性ガーネット基板を透過して外部に出射する。この過程で、光は磁性ガーネット膜中を往復することになり、その間における磁性ガーネット膜のファラデー効果によって偏光面が所定の角度だけ回転する。
ところが、このような構造の磁気光学素子を用いた空間光変調器では、出射光のコントラスト(オン時の光量/オフ時の光量)が低くなり、変調特性が悪化する問題があった。磁気光学素子からの出射光のコントラストが低下する主な原因は、磁性ガーネット膜と非磁性ガーネット基板との界面で生じる内部反射である。しかし、この内部反射の発生は、磁性ガーネット膜が薄く非磁性ガーネット基板を除去できないために不可避である。内部反射光は、磁性ガーネット膜を透過していないために偏光面の回転は生じず(実際はカー効果による回転が生じているが、磁性ガーネット膜透過による回転に対して微小であるため無視できる)、他方、磁性ガーネット膜を透過してミラーで反射してくる本来必要なミラー反射光は、ファラデー効果によって偏光面が回転するので、これらが重なることで出射光の主軸が異なるために光が鈍り、それがコントラストの低下をもたらしている。
特開2006−119337号公報
本発明は、非磁性ガーネット基板上に、ファラデー効果を有する磁性ガーネット膜が設けられ、前記非磁性ガーネット基板の表面に反射防止膜を設け、前記磁性ガーネット膜の表面にミラーを設けた構造をなし、前記非磁性ガーネット基板側から光を入出射させる反射型の磁気光学素子において、前記非磁性ガーネット基板と磁性ガーネット膜との間にガーネット中間膜が介在しており、該ガーネット中間膜の屈折率n1はns<n1<n2(但し、nsは非磁性ガーネット基板の屈折率、n2は磁性ガーネット膜の屈折率)で、且つガーネット中間膜の屈折率n1と膜厚d1との積が、n1・d1=λ/4±10%(但し、λは使用波長)に収まっており、使用波長λの光が、非磁性ガーネット基板側から膜面に垂直に入射し、ミラーで反射して前記非磁性ガーネット基板側から出射するときのコントラストが20dB以上であることを特徴とする磁気光学素子である。より好ましくは、ガーネット中間膜の屈折率n1と厚みd1との積が、n1・d1=λ/4±2%に収まるように設定することである。
反射型の磁気光学式空間光変調器に用いる磁気光学素子の場合には、非磁性ガーネット基板の表面に反射防止膜を設け、磁性ガーネット膜の表面にミラーを設けた構造とし、前記非磁性ガーネット基板側から光を入出射させる。
磁性ガーネット膜及びガーネット中間膜は、その組成が、
3-x Bix Fe5-y y 12(但し、RはYを含む1種以上の希土類元素、Mは鉄と置換可能な1種以上の元素)
で表され、磁性ガーネット膜についてはx>0且つy≧0、ガーネット中間膜についてはx≧0且つy≧0であるガーネット材料を用いることができる。ガーネット中間膜は、磁性ガーネット膜より屈折率が小さくなければならず、そのためには鉄サイト置換Mを多くすることや、Biを少なくすることが適当である。勿論、Biを含有しないガーネット材料を用いてもよい。
このような磁気光学素子は、非磁性ガーネット基板上に、ガーネット中間膜を液相エピタキシャル法で成膜した後、エッチングにより規定の膜厚に調整し、その上に磁性ガーネット膜を液相エピタキシャル法で成膜することで製造することができる。
本発明の磁気光学素子は、非磁性ガーネット基板と磁性ガーネット膜との間にガーネット中間膜を設け、その屈折率と膜厚を適切に設定したことにより、内部反射光の干渉を利用して不要な内部反射光の影響を低減することができ、それによって出射光のコントラストが改善され、磁気光学式空間光変調器の変調特性を向上させることができる。
本発明は、非磁性ガーネット基板上に、ガーネット中間膜を介して、ファラデー効果を有する磁性ガーネット膜を設ける構造の磁気光学素子である。その最良の形態は、ガーネット中間膜の屈折率n1は、ns<n1<n2(但し、ns:非磁性ガーネット基板の屈折率、n2;磁性ガーネット膜の屈折率)で、且つガーネット中間膜の屈折率n1と膜厚d1との積が、n1・d1=λ/4±2%(但し、λは使用波長)に収まるようにすることである。n1・d1=λ/4±10%に収まっていれば、ガーネット中間膜の両面での合計の内部反射率は、ガーネット中間膜が存在しないときの内部反射率(基板と磁性ガーネット膜との界面での反射率)よりも小さくなり、出射光のコントラストを改善できるが、更にn1・d1=λ/4±2%に収まるようにすると、内部反射率を1%未満に抑えることができ、磁気光学素子からの出射光のコントラストを20dB以上に改善することができる。
このような磁気光学素子を製造するには、まず、非磁性ガーネット基板上に、ガーネット中間膜を液相エピタキシャル法で成膜した後、エッチングにより表面を削り取って規定の膜厚に調整し、その上に磁性ガーネット膜を液相エピタキシャル法で成膜する。次に、非磁性ガーネット基板の表面に反射防止膜(ARコート)を設け、反対側の磁性ガーネット膜の表面に銀の蒸着などによりミラーを設ける。その後、磁性ガーネット膜及びガーネット中間膜の側に、例えば縦横に規則的に溝を形成することで、互いに分離し2次元アレイ状にセルが配列された構造の磁気光学素子が得られる。
このようにして、図1に示すような構造の磁気光学素子が得られる。磁気光学素子10は、反射防止膜付きの共通の非磁性ガーネット基板12上に、ガーネット中間膜14、ファラデー効果を呈する磁性ガーネット膜16、ミラー18の順に積層され、縦横に形成した溝によって互いに分離したセル20が、2次元アレイ状に配列された構造である。その上(ミラー側)に、各セル20に外部磁界を印加するための縦横の駆動用配線(X側配線22、Y側配線24)を形成する。この磁気光学素子10は、非磁性ガーネット基板12側から光を入射し、ミラー18で反射させ、非磁性ガーネット基板12側から光を出射させる反射型となる。
図2に示すように、この磁気光学素子10の光入射側に偏光子30、光出射側に検光子32を配置する。入射光は、偏光子30を通過することで直線偏光となり、磁気光学素子10の各セルを透過する。個々のセルには駆動用配線から膜面に垂直方向の正逆2方向のどちらかの向きの外部磁界が印加されてセル内の磁性ガーネット膜が飽和しており、ミラーの反射で磁性ガーネット膜を往復する光は、そのファラデー効果によって偏光面が回転する。その回転方向は、セル内磁性ガーネット膜の磁化方向の正逆方向により異なる。ここで、一方の磁化方向を白部分、他方の磁化方向を黒部分で表示する。検光子32を、例えば黒部分の光量が最小になる角度に設定しておくと、白部分からの光と黒部分からの光で検光子の透過光量に差が生じ、出射光により白部分と黒部分を識別することができる。
各セルでの入射光と出射光の反射経路を図3に示す。Aは従来技術、Bは本発明構造である。入射光は、まず下地である非磁性ガーネット基板の表面で反射する。この表面反射光aは基板表面に反射防止膜(ARコート)を形成しておくことで低減できる。Aの場合(従来技術)は、非磁性ガーネット基板と磁性ガーネット膜との界面で反射する。この内部反射光bはファラデー効果を受けず、表面反射光aと同様、回転角ゼロの光である。磁性ガーネット膜を透過した光はミラーで反射し、再び磁性ガーネット膜を透過して出射する。このミラー反射光cは、ファラデー効果により偏光面が所定の角度θだけ回転した光となる。従来技術では、表面反射光aは低減できるが、内部反射光bは低減できない。従って、回転角θのミラー反射光cと回転角ゼロの内部反射光bが重なって出射し、これらの光は主軸が異なるために鈍り、それがコントラスト(ここでは検光子透過光量大の白部分と透過光量小の黒部分からの出射光強度の差)を低下させていた大きな要因であった。
しかしBの場合(本発明)は、非磁性ガーネット基板とガーネット中間膜との界面で反射し(d)、更にはガーネット中間膜と磁性ガーネット膜との界面でも反射する(e)。本発明では、ガーネット中間膜の膜厚と屈折率を適切な値に設定し、内部反射光d、eを干渉させることにより、内部反射光の強度を低減させている。それによって、光の鈍りが低減され、コントラストは大幅に改善される。勿論、表面反射光aは、従来同様、基板表面に反射防止膜を形成しておくことで低減できる。
ガーネット中間膜の組成及び膜厚を種々変えた磁気光学素子を作製し、内部反射率及びコントラストを測定した。
<実施例1>
非磁性ガーネット基板として、格子定数1.2496nm、組成(CaGd)3 (MgZrGa)5 12の1インチSGGG基板を用いた。このSGGG基板の波長532nmにおける屈折率nsは1.97である。このSGGG基板上に、液相エピタキシャル(LPE)法により非磁性のガーネット中間膜、及び磁性ガーネット膜を形成した。
ガーネット中間膜は次のように形成した。Gd2 3 、Y2 3 、Bi2 3 、Fe2 3 、Ga2 3 、Na2 CO3 からなる原料を白金坩堝に入れて950℃で24時間放置した後、同じ950℃で3時間攪拌した。その後、690℃まで降温し、白金ホルダで保持したSGGG基板の片面を液面に接液して、該基板を40rpmで回転させながら1分間育成しガーネット膜を得た。得られたガーネット膜は、膜厚250nm、EPMAによる組成分析値はGd1.570.34Bi1.09Fe2.81Ga2.05Pt0.1412であり、波長532nmにおける屈折率は2.3であった。その後、膜表面をイオンミリングにより膜厚57nmに加工し、ガーネット中間膜とした。
磁性ガーネット膜の育成は、Gd2 3 、Y2 3 、Bi2 3 、Fe2 3 、Ga2 3 、Na2 CO3 からなる原料を白金坩堝に入れて950℃で24時間放置した後、同じ950℃で3時間攪拌し、その後680℃まで降温し、SGGG基板を白金ホルダで保持し、膜形成面を液面に接液して、40rpmで8分間回転させることで行った。得られた磁性ガーネット膜は、膜厚2000nm、EPMAによる組成分析値はGd1.060.85Bi1.09Fe4.0 Ga0.81Pt0.1912で、波長532nmにおける屈折率は2.7nmであった。この状態で、表裏両面以外の内部反射光強度を測定したところ、波長532nmにおける反射率は0.02%であった。
更に、SGGG基板表面にSiO2 90nm(ARコート)を蒸着し、磁性ガーネット膜上に銀(ミラー)をスパッタ法により成膜した。次に、フォトリソグラフィー技術を使用してLPE膜(磁性ガーネット膜及びガーネット中間膜)に、幅2μmでSGGG基板まで達する溝を格子状に設けて、14μm角のセルを2次元状に形成した。そして、個々に分離されたセル上に駆動用配線を施して、個々のセルに独立した個別の磁界を印加できるようにした。この磁気光学素子に、光入射側に偏光子、光出射側に検光子を配置し、コントラストを測定したところ、24.5dBであった。
なお検光子は、黒部分(図2で黒く示されている部分)からの出射光量が最小になる角度に設定されている。個々のセルには駆動用配線から膜面に垂直方向の正逆2方向のどちらかの向きの磁界が印加され、セル内の磁性ガーネット膜は飽和している。
<実施例2>
実施例1と同じ非磁性ガーネット基板を使用し、ガーネット中間膜を形成した。Gd2 3 、Y2 3 、Bi2 3 、Fe2 3 、Ga2 3 、Na2 CO3 からなる原料を白金坩堝に入れて950℃で24時間放置した後、同じ950℃で3時間攪拌した。その後685℃まで降温し、白金ホルダで保持したSGGG基板の片面を液面に接液して、該基板を40rpmで回転させながら1分間育成しガーネット膜を得た。得られた結晶膜は、膜厚250nm、EPMAによる組成分析値はGd1.340.57Bi1.09Fe3.31Ga1.52Pt0.1712であり、波長532nmにおける屈折率は2.5であった。その後、膜表面をイオンミリングにより膜厚53nmに加工し、ガーネット中間膜とした。
このガーネット中間膜上に、実施例1と同様の手法で磁性ガーネット膜を成膜し、その状態で、表裏両面以外の内部反射光強度を測定したところ、波長532nmにおける反射率は0.6%であった。次に、実施例1と同様に2次元セルアレイに加工し、偏光子と検光子を配置してコントラストを測定したところ、21dBであった。
<実施例3>
実施例1と同じ非磁性ガーネット基板を使用し、ガーネット中間膜を形成した。Gd2 3 、Tb4 7 、Fe2 3 、In2 3 、PbO、B2 3 からなる原料を白金坩堝に入れて1050℃で24時間放置した後、同じ1050℃で3時間攪拌した。その後、940℃まで降温し、白金ホルダで保持したSGGG基板の片面を液面に接液して、基板を40rpmで回転させながら1分間育成しガーネット膜を得た。得られた結晶膜は、膜厚210nm、EPMAによる組成分析値はGd2.3 Tb0.7 Fe4.7 In0.27Pt0.0312であり、波長532nmにおける屈折率は2.3であった。その後、膜表面をイオンミリングにより膜厚57nmに加工し、ガーネット中間膜とした。
このガーネット中間膜上に、実施例1と同様の手法で磁性ガーネット膜を成膜し、その状態で、表裏両面以外の内部反射光強度を測定したところ、波長532nmにおける反射率は0.03%であった。次に、実施例1と同様に2次元セルアレイに加工し、偏光子と検光子を配置してコントラストを測定したところ、24dBであった。
<実施例4>
実施例1と同じ非磁性ガーネット基板を使用し、ガーネット中間膜を形成した。Gd2 3 、Fe2 3 、In2 3 、Ga2 3 、PbO、B2 3 からなる原料を白金坩堝に入れて1050℃で24時間放置した後、同じ1050℃で3時間攪拌した。その後940℃まで降温し、白金ホルダで保持したSGGG基板の片面を液面に接液して、基板を40rpmで回転させながら1分間育成しガーネット膜を得た。得られた結晶膜は、膜厚215nm、EPMAによる組成分析値はGd3 Fe3.1 In0.37Ga1.5 Pt0.0312であり、波長532nmにおける屈折率は2.1であった。その後、膜表面をイオンミリングにより膜厚63nmに加工し、ガーネット中間膜とした。
このガーネット中間膜上に、実施例1と同様の手法で磁性ガーネット膜を成膜し、その状態で、表裏両面以外の内部反射光強度を測定したところ、波長532nmにおける反射率は0.9%であった。次に、実施例1と同様に2次元セルアレイに加工し、偏光子と検光子を配置してコントラストを測定したところ、20dBであった。
<比較例>
実施例1と同じ非磁性ガーネット基板上に、直接、実施例1と同様の手法で磁性ガーネット膜を成膜し、その状態(ガーネット中間膜無し)で、表裏両面以外の内部反射光強度を測定したところ、波長532nmにおける反射率は2.8%であった。次に、実施例1と同様に2次元セルアレイに加工し、偏光子と検光子を配置してコントラストを測定したところ、14dBであった。
以上の結果をまとめたのが表1である。実施例1〜4は、いずれもガーネット中間膜の屈折率n1と膜厚d1との積は、n1・d1=λ/4±2%に収まっている。そして、各実施例は、いずれも内部反射率が1%以下、コントラストが20dB以上の良好な特性を呈している。
Figure 0005147050
上記各実施例と比較例の測定結果をグラフ化したものが図4及び図5である。図4は、ガーネット中間膜の屈折率に対する内部反射率とコントラストの関係を示しており、図5は、内部反射率に対するコントラストの関係を示している。
以上、磁気光学式空間光変調器に用いる反射型磁気光学素子を例にとって説明したが、本発明は、例えば短波長用光アイソレータなど、磁性ガーネット膜の膜厚が薄く、基板付きの状態で使用するような磁気光学デバイスにも適用できる。
本発明に係る磁気光学素子の一例を示す概略図。 磁気光学式空間光変調器の動作説明図。 磁気光学素子における光の反射経路を示す説明図。 ガーネット中間膜の屈折率に対する内部反射率とコントラストの関係を示すグラフ。 内部反射率に対するコントラストの関係を示すグラフ。
符号の説明
10 磁気光学素子
12 非磁性ガーネット基板
14 ガーネット中間膜
16 磁性ガーネット膜
18 ミラー
20 セル
30 偏光子
32 検光子

Claims (4)

  1. 非磁性ガーネット基板上に、ファラデー効果を有する磁性ガーネット膜が設けられ、前記非磁性ガーネット基板の表面に反射防止膜を設け、前記磁性ガーネット膜の表面にミラーを設けた構造をなし、前記非磁性ガーネット基板側に偏光子と検光子を配置して、該偏光子による直線偏光を入射し、反射した出射光が前記検光子を透過する反射型の磁気光学素子において、
    前記非磁性ガーネット基板と磁性ガーネット膜との間にガーネット中間膜が介在しており、該ガーネット中間膜の屈折率n1は、ns<n1<n2(但し、nsは非磁性ガーネット基板の屈折率、n2は磁性ガーネット膜の屈折率)で、且つガーネット中間膜の屈折率n1と膜厚d1との積が、n1・d1=λ/4±10%(但し、λは使用波長)に収まっており、使用波長λの光が、非磁性ガーネット基板側から膜面に垂直に入射し、ミラーで反射して前記非磁性ガーネット基板側から出射するようにし、外部磁界の印加により前記磁性ガーネット膜をその膜面に垂直な一方向に飽和させた状態で検光子を透過光量が最小になる角度に設定したとき、磁性ガーネット膜の正逆の磁化方向に応じて生じる検光子透過光量大の白部分と透過光量小の黒部分からの出射光強度の差であるコントラストが20dB以上であることを特徴とする磁気光学素子。
  2. ガーネット中間膜の屈折率n1と厚みd1との積が、n1・d1=λ/4±2%に収まっている請求項1記載の磁気光学素子。
  3. 磁性ガーネット膜及びガーネット中間膜は、その組成が、
    3-x Bix Fe5-y y 12(但し、RはYを含む1種以上の希土類元素、Mは鉄と置換可能な1種以上の元素)
    で表され、磁性ガーネット膜についてはx>0且つy≧0、ガーネット中間膜についてはx≧0且つy≧0である請求項1又は2記載の磁気光学素子。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載の磁気光学素子を製造する方法であって、非磁性ガーネット基板上に、ガーネット中間膜を液相エピタキシャル法で成膜した後、エッチングにより規定の膜厚に調整し、その上に磁性ガーネット膜を液相エピタキシャル法で成膜する磁気光学素子の製造方法。
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