JP4464177B2 - 磁気光学媒体とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、材料の磁化状態を視覚化することを可能にする磁場センサーとして用いるのに適した磁気光学媒体に関する。
磁気カード、磁気テープ等の磁気記録媒体及びMRAM、磁気ヘッド等のデバイスにおける磁性材料の磁化状態を評価する手法の一つとして、磁場によって容易に磁化される磁性膜を磁場センサーとして用い、この磁性膜の磁気光学効果(ファラデー効果)を利用して、偏光顕微鏡により観察する手法がある。
この方法の原理を図1に基づいて説明する。
図1において、試料室3内において磁気光学媒体1を測定対象である磁気的情報を有する試料2に近接配置する。なお、試料室3は、低温での測定や真空での測定の場合必要に応じて使用する。これによって、磁気光学媒体のBi置換磁性ガーネット膜1は、試料2の磁気的情報によって形成される磁場によって磁化される。そして試料2の磁気的情報を反映した磁性ガーネット膜に、光源4からの光をポーラライザー5を通し、次いでミラー6で反射した光を試料室3のガラス窓7を通して磁気光学媒体1に照射する。入射光は磁気光学媒体のBi置換磁性ガーネット膜1の磁化された部分を通過する際にファラデー効果によって偏光面が回転され、次いで磁性ガーネット膜1の表面に形成されたミラー膜又は試料によって反射され、反射光は再び磁性ガーネット膜1を通過して更に偏光面が回転される。このようにして、磁化された部分と磁化されない部分とでは偏光面の異なる回転角を有するようになる。この反射光を対物レンズ8、アナライザー9を介してCCDカメラ等で読み取ると試料2の磁化状態が光の明暗のコントラストとなって現れる。これをコンピューターで解析することにより磁化の状態を定量的に評価することができる。
ところで、磁性膜には、磁化容易軸が膜面に垂直である垂直磁化膜と、磁化容易軸が膜面に平行である面内磁化膜とがあるが、前記したような、磁化の状態を光の明暗として視覚的に観察するためにはBi置換磁性ガーネット膜は面内磁化膜であることが必要であり、しかも、その空間分解能が高分解能であることが必要である。
磁化容易軸が膜面に平行であるBi置換磁性ガーネット膜は特許文献1に開示されており、このBi置換磁性ガーネット膜は、次に記載するような組成を有している。
(BixNdyPbzLu3-x-y-z))(AluLuvFe5-u-v)(O12)
但し、x=0.4〜1.2、y=0.2〜0.4、z=0.0〜0.2、
u=0.0〜0.2、v=0.0〜0.2
特許文献1には、上記ガーネット膜が光通信や制御システムにおける光アイソレータ、光サーキュレータ、光変調器等の磁気光学素子として用いられることについては記載があるが、本件発明におけるような磁束密度分布を観察・評価するためのガーネット膜として用いることについては記載がない。
また、非特許文献1には、ガーネット基板上にガーネット膜を液相エピタキシャル法によって形成させて磁気光学媒体についての記載があり、また、この磁気光学媒体を高温超電導体材料に侵入する磁束密度を磁気光学的手法によって視覚化し、高温超電導体の特性を評価するためのセンサー媒体として用いることについても記載がある。
しかしながら、この文献にはガーネット膜の組成の詳細については具体的な記載がない。
特開昭61−123120号公報 INTERNATIONAL CONFERENCE ON MAGNETISM (Roma,Italy,July27-August1,2003):Abstracts page 553
本発明は、磁場センサーとして用いるのに適した、磁化容易軸が膜面に平行であり、ファラデー効果が大きく、かつ、高い空間分解能を有するBi置換磁性ガーネット膜及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題は下記の構成を備えた本発明によって解決することができる。
(1)ガーネット単結晶基板と、該ガーネット単結晶基板の特定結晶面に成膜された下記化学式で表わされるBi置換磁性ガーネット膜とからなり、
キュリー温度以下において、前記Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数が、下記の格子整合条件:
0≦(Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−ガーネット基板の格子定数)≦0.01Å
を満たし、かつ、前記Bi置換磁性ガーネット膜の磁化容易軸が膜面に平行であることを特徴とする磁場センサー用磁気光学媒体。
化学式:(BiwRE1-wーxPbx3(MyFe1-y512
ただし、
RE=Lu、Ybから選ばれる1種または2種
M=Ga、Alから選ばれる1種または2種
0.25≦w≦0.7
0≦x≦0.05
0≦y≦0.24
)前記ガーネット単結晶基板がGdGa12であることを特徴とする上記(1)の磁場センサー用磁気光学媒体。
)前記ガーネット単結晶基板のBi置換磁性ガーネット膜を成膜する特定結晶面が(100)面又は(111)面であることを特徴とする上記(1)又は(2)磁場センサー用磁気光学媒体。
(4)前記ガーネット単結晶基板が(100)面又は(111)面を成長させて得られたものであることを特徴とする請求項3に記載の磁場センサー用磁気光学媒体。
)ガーネット単結晶基板の特定結晶面に、Bi置換磁性ガーネット膜を成膜する方法において、Bi置換磁性ガーネット成分およびフラックス成分を構成する元素の酸化物を所定の組成比で混合、溶融した融液に、ガーネット単結晶基板の特定結晶面の両面もしくは片面を接触させ、下記式(z)で定義する過冷度ΔTを30℃≦ΔT≦150℃に維持し、上記特定結晶面上に、下記化学式で表されるBi置換磁性ガーネット膜を成膜することを特徴とする(1)に記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
式(z):過冷度ΔT=融液の飽和温度−成膜温度
化学式:(BiwRE1-w-xPbx3(MyFe1-y512
ただし、REはLu、Ybから選ばれる1種または2種、MはGa、Alから選ばれる1種または2種であり、
0.25≦w≦0.7、 0≦x≦0.05、 0≦y≦0.24
)キュリー温度以下において、前記磁性ガーネット膜の格子定数が、下記格子整合条件を満たすことを特徴とする上記()の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法:
0≦(Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−ガーネット基板の格子定数)≦0.01Å
)Bi置換磁性ガーネット成分およびフラックス成分を構成する元素の酸化物原料の中で、下記式で定義するR、R、R、R、Rが下記条件を満たす融液を用いて結晶膜を成膜することを特徴とする上記()又は()記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
9.0≦R≦25.0、 R≧5.0 5.0≦R≦20.0
0.10≦R≦0.15、 1.5≦R≦4.0
ただし、R=Fe/RE、R=Fe/M、R=PbO/B
=(RE+Fe+M)/(Bi+RE+Fe+M+PbO+B)、 R=PbO/Bi
RE=Lu、Ybから選ばれる1種または2種、
M=Ga、Alから選ばれる1種または2種
)前記過冷度が40℃〜120℃であることを特徴とする上記()〜()の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
)前記融液を、一旦、飽和温度以上に加熱し、その後、その温度で静置し、更に成膜温度に降下させ、静置することを特徴とする上記()〜()の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
10)前記融液に、ガーネット基板の特定結晶面を接触させ、該基板を30rpm以上の回転速度で、一方向もしくは周期的に方向を変えて回転させることを特徴とする上記()〜()の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
11)前記成膜後に、膜面を、硝酸でエッチングした後、熱リン酸でエッチングし、更に、硝酸でエッチングすることを特徴とする上記()〜(10)の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
12)前記ガーネット基板の特定結晶面が、(100)面又は(111)面であることを特徴とする上記()〜(11)の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
(13)前記ガーネット単結晶基板が(100)面又は(111)面を成長させて得られたものであることを特徴とする請求項12に記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
本発明における磁気光学媒体のBi置換磁性ガーネット膜は面内磁化膜とすることができ、磁場センサーとして用いることにより、対象物の磁化状態を高分解能で検知することができる。
本発明の磁気光学媒体は、ガーネット単結晶基板と、該ガーネット単結晶基板の特定結晶面に成膜されたBi置換磁性ガーネット膜とからなる。
ガーネット単結晶基板とはガーネット構造を有する単結晶基板であり、好ましくはGdGa12、SmGa12、NdGa12、CaMgZr置換GdGa12等を用いることができるが、より好ましいのはGdGa12である。
ガーネット単結晶基板の結晶を成長させる面は(100)面又は(111)面であることが好ましい。
本発明におけるBi置換磁性ガーネット膜は次の化学式で表される。
化学式:(BiwRE1-wーxPbx3(MyFe1-y512
ここで、REはLu、Ybから選ばれる1種または2種であり、MはGa、Alから選ばれる1種または2種である。
また、w,x,yはそれぞれ次の条件を満たす。
0.25≦w≦0.7、 0≦x≦0.05、 0≦y≦0.24
本発明の磁気光学媒体の模式図を図2に示す。
磁気光学媒体は、ガーネット単結晶基板21とこの単結晶基板21上にエピタキシャル成長させたBi置換磁性ガーネット膜22とからなる。使用に際しては、測定対象物の表面の光反射率が高い(金属的な光沢を有している)ときは磁気光学媒体をそのまま用い、測定対象物の光反射率が低いときは、磁性ガーネット膜22の表面に光を反射するため銀などからなるミラー膜23を形成する。
Bi置換磁性ガーネット膜は、Bi置換磁性ガーネット成分およびフラックス成分を構成する元素の酸化物を所定の組成比で混合、溶融して得られる融液中に、ガーネット単結晶基板の特定結晶面の両面もしくは片面を接触させることにより、特定結晶面上に融液中からBi置換磁性ガーネットをエピタキシャル成長させることによって得られる。
フラックス成分としてはPbO、B等を用いることができる。
この融液の組成について、R、R、R、R4、を下記のように定義する。
=Fe/RE
=Fe/M
=PbO/B
=(RE+Fe+M)/(Bi+RE+Fe+M+PbO+B
=PbO/Bi
RE=Lu、Ybから選ばれる1種または2種、
M=Ga、Alから選ばれる1種または2種
そして、Bi置換磁性ガーネット膜を成膜する融液は上記のR、R、R、R、Rが、下記の条件を満たすことが好ましい。
9.0≦R≦25.0、 R≧5.0、 5.0≦R≦20.0
0.10≦R≦0.15、 1.5≦R≦4.0
上記の条件を満たすことが、磁化容易軸が膜面に平行であるBi置換磁性ガーネット膜を成膜するために必要である。
また、結晶を成長させるに際しては、結晶成長用の融液の温度を下記式(z)で定義される過冷度ΔTを30℃≦ΔT≦150℃、好ましくは40℃〜120℃に維持して行う。
式(z):過冷度ΔT=融液の飽和温度−成膜温度
Bi置換磁性ガーネット膜の磁化容易軸が膜面に平行であるようにするには融液の過冷度を上記の条件にすることが必要である。上記の条件を外れると磁化容易軸が膜面に垂直である部分が形成されやすくなり、好ましくない。
これは、融液の過冷度を上記の条件にすることにより、Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数とガーネット基板の格子定数とが下記の格子整合条件を満たすようになり、この結果、面内磁化膜が形成されやすくなるためであると考えられる。
0≦(Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−ガーネット基板の格子定数)≦0.02Å
また、前記格子整合条件は、下記の条件であることがより好ましい。
0≦(Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−ガーネット基板の格子定数)≦0.01Å
また、Bi置換磁性ガーネット膜のキュリー温度以下において上記条件を満たしていることが好ましい。
融液は、一旦、飽和温度以上に加熱し、その後、その温度で静置し、更に成膜温度に降下させ、静置することが好ましい。これは、融液の組成と温度を均一にするためである。
結晶を成長させるに際しては、融液に浸漬したガーネット基板を30rpm以上の回転速度、より好ましくは、50rpm〜100rpmの回転速度で、一方向もしくは周期的に方向を変えて回転させることが望ましく、これにより均質で特性の良好な膜を成長させることができる。
図3にBi置換磁性ガーネット膜をガーネット基板表面にエピタキシャル成長させるための装置の例を示す。図3(a)はガーネット基板の表裏両面に成膜する場合を示したものであり、図3(b)はガーネット基板の片面に成膜する場合を示した図である。
アルミナ製シャフト31に固定した白金製ホルダー(ワイヤー)32で、ガーネット基板21を水平に保持し、両面に成膜する場合にはガーネット基板21を白金ルツボ33内に収容した融液34中に完全に浸漬し、片面に成膜する場合には基板の片面だけを融液中に浸漬し、基板を回転させながらそのまま所定時間保持して磁性ガーネット膜を成長させ、次いで融液から引き上げる。
成膜後のBi置換磁性ガーネット膜には融液中のフラックス成分が付着していることがある。このフラックスは硝酸でエッチングすることによっても完全に除去することができないが、硝酸でエッチングした後、熱リン酸でエッチングし、更に硝酸でエッチングすることによって完全に除去することができる。この場合、熱リン酸の温度は100℃以上とすることが好ましい。
上記のようにして得た本発明の磁気光学媒体は、室温(以下でいう、室温とは300Kである。)においては磁気テープ、磁気カードなどの磁気記録媒体や磁性インクを用いた紙幣の評価や、磁気ヘッド、磁気センサー、磁性半導体などのデバイスの評価に用いることができる。また、本発明の磁気光学媒体は、低温において、磁場中に配置された超電導線材や超電導テープなどの超電導体内に侵入する磁束の状態を観察し、超電導体の超電導特性を評価するための手段として用いることができる。
以下に、本発明の実施例を比較例と共に示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<(Bi,Lu)(Ga,Fe)12の作製>
(融液の作製)
Bi置換磁性ガーネット膜成分とフラックス成分である、Fe,Ga,Bi,Lu,PbO,Bなどの原料酸化物を、下記式で定義するR、R、R、Rの比が、R=10、R=6.5、R=10、R=0.13、R=2.5になるように秤量し、アルミナ乳鉢とアルミナ乳棒を用いて、3時間混合した。
Figure 0004464177
この組成における融液の飽和温度Tは実験的に815℃と求められた。
混合粉末を直径60mm、高さが50mmの白金坩堝に充填し、10時間かけて800℃まで昇温した。この温度で、混合粉末の一部を直径10mm、高さが5mmのペレットに成形し、2〜3個、坩堝にチャージした。このように、時間をかけて加熱したのは、原料酸化物の噴きこぼれを抑制するためである。この状態での液面高さは、約20mmであった。融液の測温は、液面より高さが0.5mmの位置に、白金−白金ロジウム熱電対が入ったアルミナ保護管を固定して行った。また、必要に応じて、直接融液内に浸して測温した。その後、再び1050℃まで3時間かけて昇温し、アルミナ製シャフトに固定した白金板を融液に浸し、3時間撹拌した。撹拌後、白金板を取り出し、融液を5時間、静置した。静置後、融液を成膜温度(T=700℃〜800℃)まで降温した。この時の過冷度ΔTは、次式で定義されるので、
ΔT=T−T
ΔT=15℃〜115℃まで変化させたことに相当する。
(両面成膜)
図3に示した装置を用い、アルミナ製シャフトに固定した白金製ホルダーで、GdGa12(GGG)基板(直径が1インチ、厚さ0.5mm)を水平に保持し、融液の表面近傍の位置で予備加熱した後、基板を融液に完全に浸し、30rpmの速度で回転しながら、5分保持し、成長させた。この時の過冷度ΔTは68.3℃であった(融液温度は746.7℃)。また、GGG基板の方位は<100>である。
融液から引き上げた基板を1000rpmの高速回転で、表面の融液を振り切った後、30分かけて炉から取り出した。成膜した試料表面には、高速回転の融液振り切りを行っても十分に融液が除去できなかったので、10%硝酸液で5分間、超音波洗浄し、更に純水で1分、アセトンで30秒洗浄した。これでも、基板表面には残留融液の付着が見られたので、鏡面研磨を施し、残留融液の除去を行った。
上述したように、基板を融液に浸しているので、基板の両面にBi置換磁性ガーネット膜が成長している。そのため、機械的に基板下面に成膜したBi置換磁性ガーネット膜を研磨し、削り落としてから種々の評価を行った。
(Bi置換磁性ガーネット膜の評価)
過冷度ΔT=68.3℃で作製したBi置換磁性ガーネット膜(試料番号#1)の室温におけるX線回折パターンから、Bi置換磁性ガーネット膜の室温における下記式で停止する格子整合性(Δa)
Δa=(Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−GGG基板の格子定数)
は0.0012Åであった。
このBi置換磁性ガーネット膜を偏光顕微鏡を用いて磁区の観察を行った。ただし、このままでは、磁区観察が行えないので、図2に示すように、Bi置換磁性ガーネット膜の上に光反射率の高いAgを5000Å程度蒸着した。Bi置換磁性ガーネット膜の膜厚は、試料の断面観察を光学顕微鏡で行い決定した。図4に光学顕微鏡によるBi置換磁性ガーネット膜の断面観察結果を示す。断面観察結果からBi置換磁性ガーネット膜の膜厚はおおよそ、3μm程度であることが分かる。図5に磁区の偏光顕微鏡写真を示す。磁区が見られるものの、磁化容易軸が基板と平行である(面内磁化膜と呼ぶ)ために、縞模様の磁区構造は見られなかった。
[比較例1]
融液を実施例1と同様な方法で作製した。また成膜方法は実施例1と過冷度ΔTが異なる他は同様な方法で行った。
表1に、過冷度ΔT=25.1℃、63.9℃、75.4℃で成膜したBi置換磁性ガーネット膜(試料番号#2〜#4)の室温における格子整合性(Δa)を示す。表1から分かるように、過冷度ΔTの増加と共に、Δaが大きくなっていくのが分かる。
図6にこれらBi置換磁性ガーネット膜の室温における磁区の偏光顕微鏡写真を示す。 図6(a)は#2、図6(b)は#3、図6(c)は#4をそれぞれ示す。
#2と#3では、磁化容易軸が基板に対して垂直であるため、偏光顕微鏡写真には、典型的な縞模様の磁区構造が見られる(垂直磁化膜と呼ぶ)。また、#2の膜では、Δaが負に大きくなっているため膜中にクラックが見られた。更に過冷度ΔTを増加させ、過冷度ΔTが75.4℃になる(試料番号#4)と垂直磁化膜と面内磁化膜の混合状態となった。
Figure 0004464177
[実施例2]
(片面成膜)
融液を実施例1と同様な方法で作製した。成膜方法は、実施例1において基板の回転数が100rpm、過冷度ΔTが68.4℃および60.8℃、基板を融液に片面だけ浸した点及び成膜後の後処理が異なる他は実施例1と同様な方法で行った。
成膜後の化学的洗浄を次のように変えた。10%硝酸溶液で5分洗浄した後、150℃の熱リン酸で30秒、更にその後、10%硝酸溶液で5分洗浄した。その後、純水で1分、アセトンで30秒洗浄した。各工程後のBi置換磁性ガーネット膜の外観写真を図7に示す。最初に硝酸で洗浄した後のBi置換磁性ガーネット膜の外観写真を図7(a)に、また、熱リン酸洗浄後に硝酸洗浄して得られたBi置換磁性ガーネット膜の外観写真を図7(b)に示す。最終硝酸洗浄工程後には、残留融液がない鏡面なBi置換磁性ガーネット膜が得られた。
過冷度ΔTが68.4℃(#5)および60.8℃(#6)で作製したBi置換磁性ガーネット膜の室温におけるX線回折パターンから、室温における格子整合性(Δa)がそれぞれ、#5がΔa=0.011Å、#6がΔa=0.001Åとなった。図8に#5と#6のBi置換磁性ガーネット膜の室温における磁区の偏光顕微鏡写真を示す。#5では、磁区が見られるものの、磁化容易軸が基板と平行である(面内磁化膜と呼ぶ)ために、縞模様の磁区構造は見られなかった。また、#6では、磁区がまったく見られない完全な面内磁化膜が得られた。
[比較例2]
融液を実施例1と同様な方法で作製した。また成膜方法は実施例2と過冷度ΔTが45.4℃で異なる他は同様な方法で行った。
過冷度ΔTが45.4℃で作製したBi置換磁性ガーネット膜(試料番号#7)の室温におけるX線回折パターンから、室温における格子整合性(Δa)が、Δa=−0.0212Åとなった。図9に#7の室温における磁区の偏光顕微鏡写真を示す。磁化容易軸が基板に対して垂直であるため、偏光顕微鏡写真には、典型的な縞模様の磁区構造が見られた。更に、Δaが負に大きくなったために、Bi置換磁性ガーネット膜中に図9中に示した矢印の箇所に大きなクラックが導入されていた。
[磁気光学媒体についての試験]
実施例2で得た試料(#5、#6)と比較例2で得た試料(#7)について、Δa(=Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−GGG基板の格子定数)の温度依存性を調べた。
その結果を図10に示す。
#7のBi置換磁性ガーネット膜は図9に示したように垂直磁化膜であり、そのΔaは使用する温度範囲(例えば10K〜300K)で常に負となり本件発明で規定する要件を満たさない。
一方、#6のBi置換磁性ガーネット膜は図8に示したように面内磁化膜であり、室温でΔaが正の値であって、本件発明で規定する要件を満たしている。すなわち、室温で使用する場合には、この膜が最適なものとなる。
しかしながら、#6のBi置換磁性ガーネット膜は、液体窒素温度(77K)では負の値となり、本件発明で規定する要件を満たさない。この温度領域では#6のBi置換磁性ガーネット膜は、面内磁化膜から垂直磁化膜に変化している可能性が高い。
従って、液体窒素温度(77K)で使用するためには#5が最適なものとなる。
図11は、格子整合条件Δa=0を、使用する温度で維持するためには、成膜時にどのような過冷度をとれば良いのかを示した図である。
この図から、室温で、Δaを満足させるにはΔTを約60℃とし、−200℃でΔaを満足させるためにはΔTを約65℃にすれば良いことがわかる。
本発明のBi置換磁性ガーネット膜は、材料の磁化状態を視覚化することができるので、磁気情報の読み取り検査装置及び超電導材料の評価装置用媒体として用いることができる。
磁気光学法(MO)による磁束観察装置の模式図である。 本発明の磁気光学媒体にミラー層である銀を蒸着した時の模式断面図である。 ガーネット基板にBi置換磁性ガーネット膜をエピタキシャル成長させるための装置の例を示す図である。 実施例で得た本発明のBi置換磁性ガーネット膜(試料番号#1)の断面組織写真を示す図である。 実施例で得た本発明のBi置換磁性ガーネット膜(試料番号#1)の室温における磁区を観察した写真を示す図である。 それぞれ異なる過冷度で成膜したBi置換磁性ガーネット膜(試料番号#2〜#4)の室温における磁区を観察した写真を示す図である。 エッチング工程後のBi置換磁性ガーネット膜の外観写真を示す図である。 実施例で得た本発明のBi置換磁性ガーネット膜(試料番号#5と#6)の室温における磁区を観察した写真を示す図である。 実施例で得たBi置換磁性ガーネット膜(試料番号#7)の室温における磁区を観察した写真を示す図である。 Δa(=Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−GGG基板の格子定数)の温度依存性を示す図である。 Δa=0を維持するための、使用温度と過冷度との関係を示す図である。
符号の説明
1 磁気光学媒体
2 試料
3 試料室
4 光源
5 ポーラライザー(直線偏光子)
6 ミラー
7 ガラス窓
8 対物レンズ
9 アナライザー(直線偏光子)
21 ガーネット単結晶基板
22 Bi置換磁性ガーネット膜
23 ミラー膜
31 アルミナ製シャフト
32 白金製ホルダー
33 白金ルツボ
34 融液ルツボ

Claims (13)

  1. ガーネット単結晶基板と、該ガーネット単結晶基板の特定結晶面に成膜された下記化学式で表わされるBi置換磁性ガーネット膜とからなり、
    キュリー温度以下において、前記Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数が、下記の格子整合条件:
    0≦(Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−ガーネット基板の格子定数)≦0.01Å
    を満たし、かつ、前記Bi置換磁性ガーネット膜の磁化容易軸が膜面に平行であることを特徴とする磁場センサー用磁気光学媒体。
    化学式:(BiwRE1-wーxPbx3(MyFe1-y512
    ただし、
    RE=Lu、Ybから選ばれる1種または2種
    M=Ga、Alから選ばれる1種または2種
    0.25≦w≦0.7
    0≦x≦0.05
    0≦y≦0.24
  2. 前記ガーネット単結晶基板がGdGa12であることを特徴とする請求項1に記載の磁場センサー用磁気光学媒体。
  3. 前記ガーネット単結晶基板のBi置換磁性ガーネット膜を成膜する特定結晶面が(100)面又は(111)面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁場センサー用磁気光学媒体。
  4. 前記ガーネット単結晶基板が(100)面又は(111)面を成長させて得られたものであることを特徴とする請求項3に記載の磁場センサー用磁気光学媒体。
  5. ガーネット単結晶基板の特定結晶面に、Bi置換磁性ガーネット膜を成膜する方法において、Bi置換磁性ガーネット成分およびフラックス成分を構成する元素の酸化物を所定の組成比で混合、溶融した融液に、ガーネット単結晶基板の特定結晶面の両面もしくは片面を接触させ、下記式(z)で定義する過冷度ΔTを30℃≦ΔT≦150℃に維持し、上記特定結晶面上に、下記化学式で表されるBi置換磁性ガーネット膜を成膜することを特徴とする請求項1記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
    式(z):過冷度ΔT=融液の飽和温度−成膜温度
    化学式:(BiwRE1-w-xPbx3(MyFe1-y512
    ただし、RE=Lu、Ybから選ばれる1種または2種、M=Ga、Alから選ばれる1種または2種
    0.25≦w≦0.7 0≦x≦0.05
    0≦y≦0.24
  6. キュリー温度以下において、前記磁性ガーネット膜の格子定数が、下記格子整合条件を満たすことを特徴とする請求項に記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
    0≦(Bi置換磁性ガーネット膜の格子定数−ガーネット基板の格子定数)≦0.01Å
  7. Bi置換磁性ガーネット成分およびフラックス成分を構成する元素の酸化物原料の中で、下記式で定義するR、R、R、R、Rが下記条件を満たす融液を用いて結晶膜を成膜することを特徴とする請求項又は記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
    9.0≦R≦25.0、 R≧5.0、 5.0≦R≦20.0
    0.10≦R≦0.15、 1.5≦R≦4.0
    ただし、R=Fe/RE、R=Fe/M
    =PbO/B
    =(RE+Fe+M)/(Bi+RE+Fe+M+PbO+B)、 R=PbO/Bi
    RE=Lu、Ybから選ばれる1種または2種、
    M=Ga、Alから選ばれる1種または2種
  8. 前記過冷度が40℃〜120℃であることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
  9. 前記融液を、一旦、飽和温度以上に加熱し、その後、その温度で静置し、更に成膜温度に降下させ、静置することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
  10. 前記融液に、ガーネット基板の特定結晶面を接触させ、該基板を30rpm以上の回転速度で、一方向もしくは周期的に方向を変えて回転させることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
  11. 前記成膜後に、膜面を、硝酸でエッチングした後、熱リン酸でエッチングし、更に、硝酸でエッチングすることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
  12. 前記ガーネット基板の特定結晶面が、(100)面又は(111)面であることを特徴とする請求項5〜11のいずれかに記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
  13. 前記ガーネット単結晶基板が(100)面又は(111)面を成長させて得られたものであることを特徴とする請求項12に記載の磁場センサー用磁気光学媒体の製造方法。
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