JP5146888B2 - サーバ装置及びその制御方法 - Google Patents

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本発明はサーバ装置及びその制御方法に関し、特に二重化されたサーバ装置及びその制御方法に関する。
サーバ装置の故障によるリスクを回避するための技術として、二重化サーバ装置が知られている。図4に一般的な二重化サーバ装置の構成例を示す。サーバ装置3は、メインボード10a、10b、電源ユニット90a、90b、冗長管理ボード40を備える。
メインボード10aは、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、IOコントローラ等を有する(図示省略)。メインボード10aは、外部からの入力情報に応じてプログラムを実行し、演算結果等を外部に出力する。メインボード10bは、メインボード10aと同様の構成であり、メインボード10aが故障した場合には代替可能となっている。
電源ユニット90a、90bは、メインボード10a、10bに電源を供給する。このとき、いずれか一方の電源ユニットが故障した場合に、他方の電源ユニットがメインボード10a、10bに電源を供給する。そのため、電源ユニット90a、90bは、それぞれメインボード2枚を動作させるために必要な電源容量を有している。
冗長管理ボード40は、システム内部の状態を監視し、状況に応じて冗長化されたハーウェアを制御する。冗長管理ボード40は、メインボード監視回路42、冗長制御回路43を有する。メインボード監視回路42は、メインボード10a、10bの状態を監視する。そして、メインボード監視回路42は、運用系メインボードの異常や運用系の切り替え指示を検出し、運用系に変更がある場合は、冗長制御回路43に通知する。冗長制御回路43は、メインボード監視回路42からの情報に従い、2枚のメインボード10a、10bがそれぞれ運用系、待機系で動作するように制御する。以上の構成により、メインボード及び電源ユニットの二重化が図られている。
一方、特許文献1には、二重化された装置の電源バックアップシステムが開示されている(図5参照)。特許文献1に記載された電源バックアップシステムは、制御部91、制御メモリ92、現用系装置93、予備系装置94、バッテリ95、交流直流交換回路96を備える。通常動作時は、外部の商用電源に接続された交流直流交換回路96が、現用系装置93、予備系装置94、バッテリ95、制御部91に電源を供給する。商用電源が故障した場合、つまり、交流直流交換回路96から電源の供給がなくなった場合、制御部91が商用電源断を検出する。そして、制御部91は、予備系装置94への電源の供給を停止し、バッテリ95から現用系装置93に対して電力の供給を行う。これによって、バッテリ95が供給する電力が節約できるため、長時間のバックアップ動作が可能となる。
特開平11−24800号公報
しかしながら、図4に示した一般的な二重化サーバ装置においては、電源ユニット90a、90bは、2枚のメインボード10a、10bを動作させるために必要な電源容量が必要となる。そのため、電源ユニット90a、90bの回路が大きくなり、サーバ装置全体としてサイズが大型化してしまうという問題があった。
一方、特許文献1に記載の電源バックアップシステムは、通常動作の場合、現用系装置93、予備系装置94、バッテリ95の3つの装置に電源を供給する必要がある。そのため、交流直流交換回路96は、当該3つの装置を動作させるための電源容量が必要となる。その結果、交流直流交換回路96の回路規模が増大し、電源バックアップシステムのサイズが大型化するという問題があった。加えて、特許文献1に記載の電源バックアップシステムは、交流直流交換回路96の他にバッテリ95も必要とするため、さらに電源バックアップシステムのサイズが大型化することとなってしまう。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、回路規模の小型化が可能な二重化サーバ装置及びその制御方法を提供することを目的としている。
本発明にかかるサーバ装置は、運用系ユニットと、前記運用系ユニットと冗長構成をなす待機系ユニットと、前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットに電源を供給可能であり、当該運用系ユニット及び待機系ユニットのいずれか一方を動作させるために必要な電源容量をそれぞれ有する第1及び第2の電源ユニットと、前記第1及び第2の電源ユニットから前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットへの電源供給を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、正常状態の場合、前記第1及び第2の電源ユニットが前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットに電源を供給するように制御し、前記第1及び第2の電源ユニットのいずれか一方に異常が発生した場合、前記待機系ユニットへの電源の供給を停止すると共に、前記第1及び第2の電源ユニットのうち正常に動作している電源ユニットが前記運用系ユニットに電源を供給するように制御するものである。
本発明にかかるサーバ装置の制御方法は、サーバ装置の制御方法であって、前記サーバ装置は、運用系ユニットと、前記運用系ユニットと冗長構成をなす待機系ユニットと、前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットに電源を供給可能であり、当該運用系ユニット及び待機系ユニットのいずれか一方を動作させるために必要な電源容量をそれぞれ有する第1及び第2の電源ユニットと、を備え、正常状態の場合、前記第1及び第2の電源ユニットから前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットに電源を供給し、前記第1及び第2の電源ユニットのいずれか一方に異常が発生した場合、前記待機系ユニットへの電源の供給を停止すると共に、前記第1及び第2の電源ユニットのうち正常に動作している電源ユニットから前記運用系ユニットに電源を供給するものである。
本発明によれば、回路規模の小型化が可能な二重化サーバ装置及びその制御方法を提供することができる。
実施の形態1にかかるサーバ装置の構成例を示す図である。 実施の形態2にかかるサーバ装置の構成例を示す図である。 実施の形態2にかかるサーバ装置の動作を示すフローチャートである。 関連するサーバ装置の構成例を示す図である。 関連する電源バックアップシステムの構成例を示す図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態にかかるサーバ装置1の構成を図1に示す。サーバ装置1は、運用系ユニット50a、待機系ユニット50b、制御部60、電源ユニット70a、70bを備える。なお、図1において、太線の矢印が電源ラインを意味し、細線の矢印が信号ラインを意味する。
運用系ユニット50aは、サーバ装置1のユーザの要求に対して、演算を行い、ユーザに情報を提供する。運用系ユニット50aは、例えば、CPU、メモリ等を有する。待機系ユニット50bは、運用系ユニット50aと同様の構成であり、運用系ユニット50aと冗長構成をなす。つまり、運用系ユニット50aが故障した場合には、待機系ユニット50bが、運用系ユニット50aに代わって、ユーザの要求に対して、演算を行い、ユーザに情報を提供する。
電源ユニット70a(第1の電源ユニット)、電源ユニット70b(第2の電源ユニット)は、運用系ユニット50a及び待機系ユニット50bと接続される。電源ユニット70a、70bは、図示しないサーバ装置1の外部電源から電源の供給を受ける。電源ユニット70a、70bは運用系ユニット50a及び待機系ユニット50bに対して電源の供給を行うことができる。さらに、電源ユニット70aは、運用系ユニット50a及び待機系ユニット50bのいずれか一方を動作させるために必要な電源容量を有する。電源ユニット70bも電源ユニット70aと同様の電源容量を有する。したがって、運用系ユニット50a及び待機系ユニット50bが動作する場合、電源ユニット70a、70bのそれぞれには、最大電源容量の負荷がかかる。
制御部60は、電源ユニット70a、70bの電源供給を制御する。具体的には、制御部60は、電源ユニット70aまたは電源ユニット70bのいずれか一方の電源ユニットに異常が発生した場合、待機系ユニット50bに対する電源の供給を停止する。言い換えると、制御部60は、異常が発生していない他方の電源ユニット(正常に動作している電源ユニット)から運用系ユニット50aに対して電源の供給を行う。なお、電源ユニット70a、70bのいずれもが正常に電源を供給している場合、制御部60は、電源ユニット70a、70bから運用系ユニット50a及び待機系ユニット50bに対して電源の供給を行う。
このとき、電源ユニット70a、70bの異常は、信号ラインにより制御部60に通知される。ここで、電源ユニット70a、70bの異常とは、電源ユニット70a、70bの出力電圧に関係する異常であり、例えば、出力電圧の低下や、電源ユニット70a、70bの温度の異常等を意味する。なお、電源ユニット70a、70bの異常の検出は、電源ユニット70a、70b自体が行ってもよいし、制御部60が行ってもよいし、その他の検出部が行ってもよい。
続いて、本実施の形態にかかるサーバ装置1の動作例について説明する。なお、以下の説明では、電源ユニット70aに異常が発生した場合について説明する。まず、正常状態においては、電源ユニット70a、70bは、運用系ユニット50a、待機系ユニット50bに対して電源の供給を行う。このとき、電源ユニット70aに異常が発生すると、制御部60は電源ユニット70aに異常が発生したことを検知する。そして、制御部60は、待機系ユニット50bに対する電源の供給を停止する。そのため、正常な電源ユニット70bから運用系ユニット50aに対する電源供給が行われる。したがって、運用系ユニット50aに対する電源の供給が途切れることはなく、運用系ユニット50aは動作を維持することができる。この動作により、サーバ装置1は電源ユニットの二重化を実現できる。
このように、本実施の形態にかかるサーバ装置1の構成によれば、いずれか一方の電源ユニットに異常が生じた場合、制御部60が待機系ユニット50bに対する電源の供給を停止する。そのため、電源ユニット70a、70bは、運用系ユニット50a及び待機系ユニット50bのいずれか一方を動作させるために必要な電源容量を有していれば、電源ユニットの二重化を図ることができる。その結果、電源ユニット70a、70bの回路規模を低減することができ、サーバ装置の回路規模の小型化が可能となる。それに伴い、サーバ装置のコスト低減も図ることができる。
さらに、図4に示した一般的な二重化サーバ装置3においては、電源ユニット90a、90bは、2台の電源ユニットで2枚のメインボード10a、10bを動作させる場合(正常動作時)もあれば、1台の電源ユニットで2枚のメインボード10a、10bを動作させる場合(非常動作時)もある。そのため、正常動作においては、電源ユニット90a、90bにかかる負荷は最大電源容量の半分以下となる。その結果、電源ユニットの電源効率が悪くなる。
これに対して、本発明にかかるサーバ装置1においては、いずれか一方の電源ユニットに異常が発生した場合には、待機系ユニット50bに対する電源の供給を停止させる。そのため、正常な電源ユニットは、運用系ユニット50aに対してのみ電源の供給を行う。したがって、正常な電源ユニットには、当該電源ユニットの最大電源容量の負荷がかかる。一方、上述したように、電源ユニット70a、70bのいずれもが正常に動作している場合も、それぞれの電源ユニットには、最大電源容量の負荷がかかる。したがって、1つの電源ユニットにかかる最大負荷は常に一定である。その結果、電源効率を高くすることができる。
実施の形態2
本発明にかかる実施の形態2について説明する。本実施の形態にかかるサーバ装置2を図2に示す。サーバ装置2は、メインボード10a、10b、電源ユニット20a、20b、スイッチ30a、30b、冗長管理ボード40を備える。なお、図2においても、太線の矢印が電源ラインを意味し、細線の矢印が信号ラインを意味する。
メインボード10aは、CPU11a、メモリ12a、IOコントローラ13aを有する。CPU11aは、ユーザからの要求に応じてメモリ12aに格納されたプログラムを実行する。具体的には、CPU11aは、ユーザから入力された情報に基づいて、演算を行い、演算結果を出力する。メモリ12aは、CPU11aが実行するプログラムを格納するROM(Read Only Memory)や、演算処理や入出力処理に用いるバッファメモリ等から構成される。IOコントローラ13aは、CPU11aやメモリ12aと外部との入出力を制御する。なお、メインボード10bも同様の構成であるため説明を省略する。
メインボード10bは、メインボード10aと冗長構成となっており、メインボード10aが有するデータのコピーを取得する。メインボード10bは、データのコピーの取得動作を、メインボード10aが有するデータが更新される毎に行ってもよいし、一定期間毎に行ってもよい。この動作によって、メインボード10bは、メインボード10aの故障時にメインボード10aに代替して動作することができる。
電源ユニット20a(第1の電源ユニット)、電源ユニット20b(第2の電源ユニット)は、サーバ装置2の外部から入力される電源を装置内部で使用する形式の電源に変換し、装置内部の回路に電源を供給する。具体的には、電源ユニット20a、20bは、交流電源を直流電源に変換し、メインボード10a、10b、冗長管理ボード40に対して電源ラインを介して直流電源を供給する。電源ユニット20a、20bは、メインボード10a及びメインボード10bのいずれか一方を動作させるために必要な電源容量を有する。なお、冗長管理ボード40の消費電力はメインボード10a、10bの消費電力に比べて非常に小さい。そのため、以下では冗長管理ボード40に供給される電源については考慮しない。
電源ユニット20aは電圧監視回路21aを有し、電源ユニット20bは電圧監視回路21bを有する。電圧監視回路21a、21bは、電源ユニットの出力電圧を監視する。出力電圧に異常が生じた場合、電圧監視回路21a、21bは、冗長管理ボード40に対して異常を通知するための信号を出力する。
スイッチ30a(第1のスイッチ)、スイッチ30b(第2のスイッチ)は、それぞれメインボード10a、10bに接続される。スイッチ30a、30bは、冗長制御回路43から出力される制御信号に基づいて、接続されたメインボードに対して電源を供給したり、電源の供給を停止したりする。
冗長管理ボード40は、サーバ装置2のシステム内部の状態を監視し、状況に応じて冗長化されたハードウェアを制御する。冗長管理ボード40は、電源異常検出回路41、メインボード監視回路42、冗長制御回路43を有する。電源異常検出回路41は、電圧監視回路21a、21bから出力される異常検出信号を受信する。電源異常検出回路41は、1台以上の電源ユニットが異常である旨の信号を受信した場合、冗長制御回路43に異常を通知する。メインボード監視回路42(ユニット監視手段)は、メインボード10a、10bの状態を監視する。具体的には、メインボード監視回路42は、運用系メインボードの異常や、運用するメインボードの切り替え指示を検出し、検出した異常や指示を冗長制御回路43に通知する。
冗長制御回路43は、メインボード監視回路42から受けた情報に基づいて、メインボード10a、10bがそれぞれ運用系または待機系として動作するように制御する。例えば、メインボード監視回路42から運用系メインボードの異常が通知された場合、冗長制御回路43は、待機系メインボードを運用系として動作させる。
さらに、冗長制御回路43は、電源異常検出回路41から異常の通知があった場合、メインボード監視回路42から取得した系情報(いずれのメインボードが運用系であるかを示す情報)を参照する。そして、冗長制御回路43は、待機系メインボードに接続されたスイッチに対して電源供給を停止させるための信号を出力する。したがって、冗長管理ボード40及びスイッチ30a、30bは、実施の形態1における制御部60の役割を果たす。加えて、待機系メインボードの電源を停止中に、メインボード監視回路42から冗長制御回路43に対して運用系メインボードの異常が通知された場合、冗長制御回路43は、異常が発生した運用メインボードに接続されたスイッチに電源の供給停止の信号を出力する。それに伴い、冗長制御回路43は、電源の供給を停止していた待機系メインボードに接続されたスイッチに対して、電源供給開始の信号を出力する。
続いて、本実施の形態にかかるサーバ装置2の動作例について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。以下の説明では、例として電源ユニット20aに異常が発生した場合について説明する。まず、正常動作中に、電源ユニット20aが故障する(ステップS101)。電源ユニット20aの故障により出力電圧に異常が発生すると、電圧監視回路21aが電源ユニット20aの出力電圧の異常を検出する(ステップS102)。電圧監視回路21aは、電源ユニット20aが異常である旨の信号を電源異常検出回路41に対して送信する。そして、電源異常検出回路41は、電源ユニット20aの異常を検出し、冗長制御回路43に対して、電源ユニット20aが異常であることを通知する(ステップS103)。
冗長制御回路43は、メインボード監視回路42から受信した系情報を参照し、現在どちらのメインボードが運用系として動作しているかを確認する(ステップS104)。メインボード10aが運用系として動作している場合、冗長制御回路43は、待機系として動作しているメインボード10bに対する電源の供給を停止するための信号をスイッチ30bに対して送信する(ステップS105)。そして、メインボード10bへの電源の供給が停止している間、つまり、電源ユニット20bから運用系メインボード10aに対して電源が供給されている間に、ユーザは故障した電源ユニット20aを交換する(ステップS106)。
電源ユニット20aが正常な電源ユニットに交換されると、電源ユニット20aは正常な動作を行う。それに伴い、電源ユニット20aの出力電圧が正常な値に安定する。電源異常検出回路41は、電圧監視回路21aから電源ユニット20aが正常動作をしている旨の信号を受け、電源ユニット20aが正常動作を行っていることを検出する(ステップS107)。そして、電源異常検出回路41は、冗長制御回路43に対して電源ユニット20a、20bが正常動作を行っている旨の信号を送信する。
冗長制御回路43は、全ての電源ユニット20a、20bが正常動作を行っている旨の通知を受けると、スイッチ30bに対してメインボード10bに電源を供給するための信号を出力する。これにより、メインボード10bに対する電源の供給が再開される(ステップS108)。メインボード10bに対する電源の供給が再開されると、運用系、待機系のそれぞれのメインボード10a、10bに対して電源が供給された状態、つまり通常の運用状態に戻る(ステップS113)。
一方、ステップS104において、メインボード10aが運用系として動作していない場合について説明する。メインボード10aは待機系であるため、冗長制御回路43は、メインボード10aへの電源供給を停止するための信号をスイッチ30aに対して出力する。これにより、メインボード10aへの電源供給が停止する(ステップS109)。
ユーザは、故障した電源ユニット20aを交換する(ステップS110)。交換後、電源ユニット20aの動作が正常動作に戻ると、電源異常検出回路41は、電源ユニット20aの正常動作を検出し(ステップS111)、電源ユニット20a、20bが正常に動作している旨を冗長制御回路43に通知する。冗長制御回路43は、電源ユニット20a、20bが正常に動作している旨の通知を受けると、スイッチ30aに対して制御信号を送信し、待機系メインボード10aへの電源供給を再開する(ステップS112)。これにより、サーバ装置2は、通常運用状態に戻る(ステップS113)。以上の動作によって、電源ユニット20a、20bの二重化が図られている。
ここで、電源ユニット20aの故障中におけるメインボードの代替動作について説明する。以下の説明では、例としてメインボード10aが運用系である場合について説明する。電源ユニット20aが故障中の場合、上述したように、待機系メインボード10bへの電源の供給は停止している。このとき、運用系メインボード10aが故障すると、メインボード監視回路42が、運用系メインボード10aの異常を検出する。そして、メインボード監視回路42は、運用系メインボード10aが故障した旨の信号を冗長制御回路43に通知する。
冗長制御回路43は、故障の通知を受けると、運用系メインボード10aへの電源供給を停止するための信号をスイッチ30aに対して出力する。さらに、冗長制御回路43は、待機系メインボード10bへ電源を供給するための信号をスイッチ30bに対して出力する。つまり、正常な電源ユニット20bからメインボード10bに対して電源の供給が行われる。そして、冗長制御回路43は、運用系メインボード10aから待機系メインボード10bへと運用するメインボードを切り替える。以上の動作により、電源ユニットの故障中における運用系メインボードの故障に対するメインボードの二重化が図られている。
このように、本実施の形態にかかるサーバ装置2の構成によれば、冗長制御回路43が、電源異常検出回路41の検出結果に基づいて、スイッチ30a、30bを用いて、電源供給を制御する。これにより、電源ユニット20a、20bがメインボード10a、10bのいずれか一方を動作させるために必要な電源容量さえ有していれば、電源ユニットの二重化を図ることができる。その結果、電源ユニット70a、70bの回路規模を低減することができ、サーバ装置の回路規模の小型化が可能となる。
さらに、冗長制御回路43は、メインボード監視回路42から運用系メインボードが故障した旨の通知を受けた場合も、スイッチ30a、30bを制御する。そのため、待機系メインボードへの電源の供給が停止している場合、言い換えると、電源ユニット20a、20bのいずれか一方が故障している場合に、運用系メインボードが故障した場合であっても、サーバ装置2はメインボードの二重化を実現することができる。
加えて、電源ユニット20a、20bのいずれか一方が故障した場合や、運用系メインボードが故障した場合であっても、電源ユニット20a、20bが受ける負荷は最大電源容量の負荷である。そのため、電源効率を向上させることができる。なお、電源ユニット20a、20bは交流電源の外部電源を直流電源に変更させるため、電源変換回路の二重化も実現できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更及び組み合わせをすることが可能である。例えば、メインボード10a、10bの構成は、図2に示した構成に限られるものではない。さらに、上記の実施例においては、電源ユニットとメインボードをそれぞれ2つずつ有するサーバ装置について説明したが、2つに限られるものではなく、3つ以上であってもよい。加えて、上記の実施の形態においては、第1の電源ユニット(電源ユニット70a、電源ユニット20a)が故障した場合の動作について説明したが、第2の電源ユニット(電源ユニット70b、電源ユニット20b)が故障した場合においても、本発明にかかるサーバ装置は同様の動作を行う。
1〜3 サーバ装置
10a、10b メインボード
11a、11b CPU
12a、12b メモリ
13a、13b IOコントローラ
20a、20b、70a、70b、90a、90b 電源ユニット
21a、21b 電圧監視回路
30a、30b スイッチ
40 冗長管理ボード
41 電源異常検出回路
42 メインボード監視回路
43 冗長制御回路
50a 運用系ユニット
50b 待機系ユニット
60、91 制御部
92 制御メモリ
93 現用系装置
94 予備系装置
95 バッテリ
96 交流直流交換回路

Claims (8)

  1. 運用系ユニットと、
    前記運用系ユニットと冗長構成をなす待機系ユニットと、
    外部から供給された電源を交流から直流に変換して、前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットに直流電源を供給可能であり、当該運用系ユニット及び待機系ユニットのいずれか一方を動作させるために必要な電源容量をそれぞれ有する第1及び第2の電源ユニットと、
    前記第1及び第2の電源ユニットから前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットへの電源供給を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    正常状態の場合、前記第1及び第2の電源ユニットが前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットに電源を供給するように制御し、
    前記第1及び第2の電源ユニットのいずれか一方に異常が発生した場合、前記待機系ユニットへの電源の供給を停止すると共に、前記第1及び第2の電源ユニットのうち正常に動作している電源ユニットが前記運用系ユニットに電源を供給するように制御し、
    前記第1及び第2の電源ユニットのうち正常に動作している電源ユニットにかかる最大負荷は常に一定であるサーバ装置。
  2. 前記正常に動作している電源ユニットが前記運用系ユニットに電源を供給している際に、前記運用系ユニットに異常が発生した場合、
    前記制御手段は、前記正常に動作している電源ユニットから前記運用系ユニットへの電源供給を停止し、前記正常に動作している電源ユニットが前記待機系ユニットに電源を供給するように制御する請求項1に記載のサーバ装置。
  3. 前記第1及び第2の電源ユニットの出力電圧を監視する電圧監視手段をさらに備える請求項1または2に記載のサーバ装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記運用系ユニットへの電力供給を切り替える第1のスイッチと、
    前記待機系ユニットへの電力供給を切り替える第2のスイッチと、
    前記第1及び第2の電源ユニットの異常を検出する電源異常検出手段と、
    前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットの動作状態を監視するユニット監視手段と、
    前記電源異常検出手段と前記ユニット監視手段からの出力に応じて、前記第1及び第2のスイッチ並びに前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットを制御する冗長制御手段と、
    を有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
  5. 前記電源異常検出手段は、前記第1及び第2の電源ユニットのいずれか一方に異常が発生した場合、当該第1及び第2の電源ユニットのいずれか一方に異常が発生した旨を前記冗長制御手段に通知し、
    前記冗長制御手段は前記第2のスイッチをオフ状態にすることで前記待機系ユニットへの電源の供給を停止する請求項4に記載のサーバ装置。
  6. 前記正常に動作している電源ユニットが前記運用系ユニットに電源を供給している際に、前記ユニット監視手段が前記運用系ユニットにおける異常を検出した場合、
    前記冗長制御手段は、前記第1のスイッチをオフ状態にすることで前記運用系ユニットへの電源の供給を停止し、前記第2のスイッチをオン状態にすることで前記待機系ユニットへ電源を供給する請求項5に記載のサーバ装置。
  7. サーバ装置の制御方法であって、
    前記サーバ装置は、運用系ユニットと、前記運用系ユニットと冗長構成をなす待機系ユニットと、外部から供給された電源を交流から直流に変換して、前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットに直流電源を供給可能であり、当該運用系ユニット及び待機系ユニットのいずれか一方を動作させるために必要な電源容量をそれぞれ有する第1及び第2の電源ユニットと、を備え、
    正常状態の場合、前記第1及び第2の電源ユニットから前記運用系ユニット及び前記待機系ユニットに電源を供給し、
    前記第1及び第2の電源ユニットのいずれか一方に異常が発生した場合、前記待機系ユニットへの電源の供給を停止すると共に、前記第1及び第2の電源ユニットのうち正常に動作している電源ユニットから前記運用系ユニットに電源を供給し、
    前記第1及び第2の電源ユニットのうち正常に動作している電源ユニットにかかる最大負荷は常に一定であるサーバ装置の制御方法。
  8. 前記正常に動作している電源ユニットが前記運用系ユニットに電源を供給している際に、前記運用系ユニットに異常が発生した場合、前記正常に動作している電源ユニットから前記運用系ユニットへの電源供給を停止し、前記正常に動作している電源ユニットから前記待機系ユニットに電源を供給する請求項に記載のサーバ装置の制御方法。
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