JP5145834B2 - 燃料タンク - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に備えられる燃料タンクに関する。
自動車等の車両に備えられる燃料タンクには、樹脂製のものがある。たとえば特許文献1では、タンク本体の下面側にガラスマット層を介して断熱材層が固定された車両用燃料タンクが記載されている。
ところで、特許文献1に記載の構造では、断熱材層の下面が全面にわたって露出しており、外気が断熱材層に触れて熱が直接的に伝わる。そして、この熱がさらにガラスマット層を介してタンク本体に伝わりやすくなってしまっている。また、ガラスマット層内の微小な空間にも、外気の出入りによって熱が伝わり、さらにこの熱がタンク本体に伝わることがある。
実開平6−80454号公報
本発明は上記事実を考慮し、断熱効果の高い燃料タンクを得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、燃料を収容可能で、少なくとも外面が樹脂製とされた燃料タンク本体と、断熱空間を内在する断熱層とこの断熱層を被覆して密閉する樹脂製の被覆層とを備え、被覆層を前記燃料タンク本体に溶着することで燃料タンク本体の周囲に配置される断熱部材と、隣接された前記断熱部材の前記被覆層から前記燃料タンク本体の外側に向けて突出するように延出され、互いに溶着されると共に溶着部分において該燃料タンク本体の内側から外側に向かう突出長が該被覆層の厚みよりも長い被覆層溶着部と、を有することを特徴とする。
この燃料タンクでは、断熱部材が、断熱空間を内在する断熱層を備え、さらに断熱層が樹脂製の被覆層により被覆されて密閉されている。断熱部材の被覆層の樹脂と燃料タンク本体の外面の樹脂とを溶着させて、断熱部材を燃料タンク本体に接合することができる。このように燃料タンク本体の周囲に断熱部材が配置されることで、燃料タンクが断熱される。
断熱部材の断熱層は被覆層で密閉されており、断熱層が露出していないので、断熱層の断熱空間が直接的に外気に触れて熱が伝わることがなくなる。このため、断熱層が露出して外気に触れる構造と比較して、断熱効果が高くなる。
また、被覆層も樹脂製とされており、その内部に外気が出入りできる空間が存在しない。この点においても、燃料タンク本体に対する断熱効果が高くなる。
さらに、この燃料タンクでは、隣接された断熱部材の被覆層から燃料タンク本体の外側に向けて突出するように延出された被覆層溶着部が互いに溶着されている。被覆層溶着部の溶着部分では、燃料タンク本体の内側から外側に向かう突出長が、被覆層の厚みよりも長い。このため、燃料の透過を抑制することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記断熱層が、強化繊維を含んでいることを特徴とする。
したがって、断熱層が強化繊維を含んでいない構成と比較して、剛性が高くなる。断熱層を有する断熱部材は燃料タンク本体に溶着されるので、燃料タンク全体の剛性も高くなる。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記断熱部材が、前記断熱層と前記被覆層の間に燃料透過性が被覆層よりも相対的に低い透過抑制層を備えていることを特徴とする。
透過抑制層により、燃料タンク本体からの燃料の透過を抑制することができる。しかも、透過抑制層は断熱層と被覆層の間に備えられているため、断熱部材の表面には樹脂製の被覆層が存在することになる。したがって、この被覆層により、断熱部材を燃料タンクの外面の樹脂に溶着することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記透過抑制層が、金属層を含んでいることを特徴とする。
このように、金属層を設ける簡単な構造で、透過抑制層を構成できる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記燃料タンク本体に溶着される溶着部品を有し、前記透過抑制層を備えた前記断熱部材が、透過抑制層が前記溶着部品と部分的に重なるように配置されていることを特徴とする。
このように、透過抑制層が溶着部品と部分的に重なるように断熱部材を配置することで、重なった部分での燃料透過を抑制できる。
請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記断熱部材に、この断熱部材を厚み方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする。
断熱部材にこのような貫通孔を形成しておくと、断熱部材を燃料タンク本体の外面に溶着するときに、これらの間の空気を貫通孔から抜くことができる。断熱部材と燃料タンク本体との密着性を高くして、接合強度を高めることが可能になる。
本発明は上記構成としたので、断熱効果の高い燃料タンクが得られる。
図1には、本発明の第1実施形態の燃料タンク12が示されている。この燃料タンク12は、略直方体状の燃料タンク本体14が、略上半分の燃料タンク構成体16と、略下半分の燃料タンク構成体18とを型締め部20で接合することで構成されている。
図3にも示すように、燃料タンク構成体16は、たとえばポリエチレン(PE)製の2つの樹脂層22A、22Cとこれら樹脂層22A、22Cの間のバリアー層24Aとが重層され、図示しない接着層により接着されて構成されている。バリアー層24Aは、たとえばエチレンビニルアルコール(EVOH)等、樹脂層22A、22Cよりも燃料透過性の低い(燃料が透過しづらい)材料で構成されている。
また、もう一方の燃料タンク構成体18も同様に、2つの樹脂層22B、22Dとこの間のバリアー層24Bとが重層され、接着層により接着されて構成されている。以下では、これら樹脂層22A、22B、22C、22Dを特に区別する必要がないときは、樹脂層22として説明する。同様に、バリアー層24A、24Bを特に区別する必要がないときは、バリアー層24として説明する。
このような構成とされた燃料タンク構成体16、18が型締め部20で接合され、全体として略直方体形状の燃料タンク本体14が構成されている。図3に詳細に示すように、型締め部20では、燃料タンク構成体16、18の接合部分が局所的に燃料タンク12の外側へと湾曲され、対向する樹脂層22C、22Dが溶着されて一体化されている。これにより、型締め部20に接合部26が構成されていることになる。
接合部26では、2つのバリアー層24A、24Bの間隔が、接合部26が構成されていない一般部28での樹脂層22B、22Dの厚みの和よりも短くなっている。このようにバリアー層24A、24Bの間隔が短くされることで、樹脂層22B、22Dの厚みも、接合部26では一般部28と比較して局所的に薄肉とされている。なお、バリアー層24Aの上方及びバリアー層24Bの下方に位置する樹脂層22A、22Dの厚みも薄くなっている。
図1に示すように、燃料タンク本体14の周囲(外面)には、断熱部材42が接合されている。本実施形態では、燃料タンク本体14の上側において、燃料タンク構成体16を略全面にわたって覆う断熱部材42Aと、燃料タンク本体14の下側において、燃料タンク構成体18を略全面にわたって覆う断熱部材42Bとを有している。以下、特にこれら断熱部材42A、42Bを区別する必要がない場合は、単に断熱部材42として説明する。
図(A)及び(B)にも詳細に示すように、断熱部材42は、断熱層44と、この断熱層44を被覆する被覆層46A、46Bを備えている。断熱層44は、内部に空間を保つことが可能な材料(たとえばガラス繊維や発泡材等)で構成された芯材48を有している。本実施形態では、特に芯材48としてガラス強化繊維を用いており、特に剛性が高められている。
被覆層46A、46Bは、この断熱層44の厚み方向の両側に配置されている。断熱層44の外縁部分では、被覆層46Aが断熱層44の端部を覆うように被覆層46Bに接近されて溶着されており、被覆層溶着部50が構成されている。この被覆層溶着部50によって、断熱層44は被覆されて密閉されているため、芯材48の内部の空間が空気層又は真空層となった状態、すなわち断熱空間として維持され、これら空気層又は真空層に対して外部との空気の出入りが生じないようになっている。したがって、断熱層44は、芯材48とその内部の断熱空間とによって構成されていることになる。
また、被覆層46A、46Bのうち、少なくとも燃料タンク本体14側に位置する被覆層46Aは、燃料タンク構成体16、18の外面を構成している樹脂と溶着可能な樹脂とされている。たとえば、燃料タンク構成体16、18の外面と同一の樹脂とすれば、高い溶着強度が得られる。本実施形態では、被覆層46A、46Bのいずれもポリエチレン(PE)とすることで、構造の簡素化と、燃料タンク本体14への高い溶着強度を両立させている。
図1及び図2(A)に示すように、燃料タンク本体14の下側に配置される断熱部材42Bには、断熱層44(芯材48)を局所的に穿孔して貫通部分が形成されると共に、この貫通部分の内縁部分に被覆層46Bを入り込ませて被覆層46Aと溶着し、被覆層溶着部50が構成されている。そして、被覆層溶着部50に貫通孔52が形成されている。この貫通孔52は、断熱部材42を燃料タンク本体14(燃料タンク構成体16、18)に溶着するときに、燃料タンク構成体16、18と断熱部材42との間に存在する空気を抜く作用を有するものである。
燃料タンク本体14の天面14Tには、燃料タンク構成体16を厚み方向(上下方向)に貫通する取付孔14Hが形成されており、この取付孔14Hに溶着部品30が挿通されている。本実施形態では、図4にも詳細に示すように、溶着部品30として、略円筒状に形成された円筒部32P、この円筒部32Pから径方向外側に延出されたフランジ状のバリアー材32B、バリアー材32Bの周囲に配置されるフランジ部32F、及び、フランジ部32Fから上部に膨出された膨出部32Cを有するものを挙げている。
また、燃料タンク本体14の上側に配置される断熱部材42Aにおいても、図1及び図4に示すように、取付孔14Hに対応する位置において断熱層44を局所的に穿孔して貫通部分が形成され、この貫通部分の内側に被覆層溶着部50が構成されている。
断熱層44の貫通部分では、この貫通部分の内縁部分における被覆層46Aの内径D1が、溶着部品30のフランジ部32Fの外径D2よりも大きくなるように設定されている。また、被覆層溶着部50には、溶着部品30のフランジ部32Fよりも小径で、且つ膨出部32Cよりも大きい内径D3を有する挿通孔54が形成されている。すなわち、断熱部材42には、溶着部品30に対応する位置に、大径挿通孔54Lと小径挿通孔54Sとを有する挿通孔54が形成されていることになる。
そして、溶着部品30は、フランジ部32Fの下面が燃料タンク構成体16の外面の被覆層46Aに接触するように配置されている。フランジ部32Fの上面には、被覆層溶着部50が部分的に重なるように被せて配置される。これにより、フランジ部32Fは全周にわたって、被覆層46Aと被覆層溶着部50とに挟まれて溶着されている。
図3に詳細に示すように、燃料タンク本体14の接合部26では、この接合部26の上側に位置する断熱部材42Aの被覆層溶着部50と、下側に位置する断熱部材42Bの被覆層溶着部50とが、一体的に溶着されて固定されており、接合部26を燃料タンク本体14の全周にわたって外側から包囲する樹脂包囲部56が構成されている。これにより、接合部26を燃料タンク本体14の内側から外側へと(矢印L方向に)見たとき、樹脂で構成される部分の長さが、樹脂包囲部56がない構造では単に被覆層46Aの厚みと被覆層46Aの厚みを加えたものになるが、本実施形態では樹脂包囲部56が突出長T1で突出しているため、結果的に矢印L方向に長く(厚く)なっている。また、樹脂包囲部56を上下方向(矢印Lと直交する方向)に測った厚みT2は、単に被覆増46Aと被覆層46Bの厚みを加えたものより薄くなっている。
次に、本実施形態の燃料タンク12の作用を説明する。
燃料タンク12は、燃料タンク本体14に加えて、その周囲に配置された断熱部材42を有している。断熱部材42の被覆層46Aの樹脂は、燃料タンク本体14の外面の樹脂と広い面積で溶着されており、断熱部材42を燃料タンク本体14に対し確実に取り付けることができる。
また、本実施形態の断熱部材42では、断熱部材42を燃料タンク本体14に溶着する工程において、溶着途中で燃料タンク本体14と断熱部材42の間に入ってしまった空気を、被覆層溶着部50の貫通孔52から抜くことができる。これにより、燃料タンク本体14と断熱部材42との密着性を高めて、接合強度を向上させることができる。
そして、断熱部材42により、燃料タンク本体14を断熱し、外部からの伝熱を抑制することできる。特に、本実施形態の断熱部材42は、断熱層44の周囲を被覆して密閉する被覆層46A、46Bを有しており、断熱層44の内部で断熱空間(空気層又は真空層)が維持される。断熱層44は外部に露出しないので、外気に直接触れて熱が直接的に伝わることがない。このため、断熱層44(断熱空間)が外気に触れる構造と比較して、断熱効果が高くなる。
また、被覆層46Aも樹脂製とされており、その内部に外気が出入りできる空間が存在していない。特に、断熱層44と燃料タンク本体14の間に外気が侵入する空間が存在していない。したがって、この部分に外気が侵入する構成と比較して、断熱効果が高くなる。
しかも、本実施形態では、このように断熱層44を被覆層46Aで密閉しつつ、この被覆層46Aを用いて断熱部材42を燃料タンク本体14に溶着している。すなわち、被覆層46Aが断熱層44を密閉する作用と、燃料タンク本体14へ溶着させる作用を兼ねていることになるので、たとえば、燃料タンク本体14へ断熱部材42を取り付ける部材が不要となり、低コスト化や軽量化を図ることが可能になる。
また、本実施形態の断熱部材42は、断熱層44としてガラス強化繊維を用いた芯材48を有しているため、結果的にこのガラス強化繊維を燃料タンク本体14の周囲に取り付けたことになっている。このため、燃料タンク本体14の強度が向上され、たとえば燃料タンク本体14の内圧等による変形を抑制することができる。しかも、このように燃料タンク本体14の強度を向上させるために、燃料タンク構成体16、18等の板厚を厚くする必要がないので、コスト増や質量増を招かない。
さらに、燃料タンク構成体16、18の接合部26では、図3に示すように、バリアー層24A、24B間で樹脂層22C、22Dの厚みが、一般部28と比較して薄くなっており、断面積も小さくなっている。
ここで、図9には、樹脂層22と同一の材料に対する、燃料の透過面積(透過方向と直交する方向の断面積)と、透過量との関係が示されている。また、図10には、同様の材料に対する、燃料の透過長さと透過量との関係が示されている。図9からは、この材料に対する燃料の透過面積が小さくなるほど、透過量も少なくなることが分かる。また、図10からは、燃料の透過長が長くなるほど、透過量が少なくなることが分かる。
本実施形態では上記のように、バリアー層24A、24B間に位置する樹脂層22C、22D、すなわち、実際に燃料が透過する可能性がある部分におけるこれら樹脂層22C、22Dの断面積を小さくし、且つ長さを長くしているので、燃料の透過量が少なくなる。
しかも、本実施形態では、接合部26の外側に樹脂包囲部56が構成されており、樹脂で構成される部分の実質的な厚み(図3に示す厚みT3参照)が、樹脂包囲部56がないものと比較して厚くなっている。また、樹脂包囲部56では、上下2つの断熱層44の間に位置する被覆層46Aの厚み(図3に示す厚みT2参照)が薄くなっており、断面積も小さくなっている。したがって、このような樹脂包囲部56が構成されていないものと比較して、燃料の透過を抑制することができる。
また、樹脂包囲部56は、接合部26を燃料タンク本体14の全周にわたって外側から包囲している。すなわち、接合部26に外気が直接的に当たらなくなる。このため、断熱部材42による断熱効果をより高めることができる。
なお、このように、被覆層46Aの厚みが薄い樹脂包囲部56は、たとえば、燃料タンク12を金型で成形するときに、金型内に断熱部材42をセットした状態で型締めを行えば、接近した金型どうしに挟まれるようにして、厚みの薄い樹脂包囲部56を容易に形成できる。
図4に示すように、溶着部品30の取付部位では、溶着部品30のフランジ部32Fは全周にわたって、被覆層46Aと被覆層溶着部50とに挟まれて溶着されている。フランジ部32Fと被覆層46Aとが重なっている部分では、実質的に燃料の透過長さも長くなっているので、燃料の透過をより効果的に抑制できる。
図5には、本発明の第二実施形態に係る断熱部材62が部分的に拡大して示されている。なお、以下の各実施形態では、第一実施形態の断熱部材42に対し、さらに本発明に係る透過抑制層を有するものである。以下の実施形態では断熱部材の構成のみが異なっており、燃料タンクの全体的構成は同一とされているので説明を省略する。
第二実施形態に係る断熱部材62では、断熱層44と被覆層46Aの間、及び断熱層44と被覆層46Bの間に、透過抑制層としてのアルミ蒸着層64が設けられている。このアルミ蒸着層64は、一般に燃料を透過させない。したがって、第二実施形態では、アルミ蒸着層64により、燃料タンク本体14内の燃料の透過を抑制でき、燃料の外部への放出もより効果的に抑制できる。もちろん、第二実施形態においても、断熱部材62により燃料タンク本体14に対する高い断熱効果が得られる。
しかも、アルミ蒸着層64は、断熱層44と被覆層46Aの間、及び断熱層44と被覆層46Bの間に設けられているため、断熱部材62の外面には第一実施形態の断熱部材42と同様に被覆層46A、46Bが存在している(被覆層46A、46Bがアルミ蒸着層64によって覆われていない)。このため、被覆層46Aを燃料タンク本体14(燃料タンク構成体16、18)の外面の樹脂に直接的に溶着することができる。
また、図6に示すように、溶着部品30の溶着部位では、被覆層溶着部50でのアルミ蒸着層64が溶着部品30を包囲して覆うように配置することで、燃料の透過をより確実に抑制できる。
図7には、本発明の第三実施形態に係る断熱部材72が部分的に示されている。第三実施形態の断熱部材72では、第二実施形態の断熱部材62のアルミ蒸着層64に代えて、アルミ薄膜層74が被覆層46A、46Bそれぞれの厚み方向中間部分に設けられている。アルミ薄膜層74も、本発明の透過抑制層の一例である。この第三実施形態の断熱部材72を用いた構成においても、第二実施形態の断熱部材62を用いた構成と同様の作用効果が得られる。
なお、第二実施形態及び第三実施形態において、アルミ以外の金属を用いて蒸着層あるいは薄膜層を設けることで透過抑制層を構成し、上記した燃料の透過を抑制する効果を得るようにしてもよい。透過抑制層として特にアルミを用いると、他の金属を使用した場合と比較して軽量化を図ることができるので好ましい。
図8には、本発明の第四実施形態に係る断熱部材82が示されている。この断熱部材82では、第二実施形態に係る断熱部材62と同様のアルミ蒸着層64を有しているが、さらに、アルミ蒸着層64と被覆層46Aの間に、被覆層46Aよりも燃料透過性の低い樹脂材料(たとえばPAやEVOH)によってバリアー層84が構成されている。実質的に、断熱部材82では、燃料タンク本体14(図1参照)に溶着される側が、被覆層46Aとバリアー層84の2層構造とされている。
したがって、第四実施形態においても、バリアー層84により、燃料タンク本体14内の燃料の透過による外部への放出をより効果的に抑制でき、断熱部材82により燃料タンク本体14に対する高い断熱効果も得られる。
しかも、第四実施形態も第二実施形態と同様に、断熱部材82の外面には被覆層46A、46Bが存在しているため、断熱層44を密閉できると共に、被覆層46Aを燃料タンク本体14(燃料タンク構成体16、18)の外面の樹脂に直接的に溶着することができる。
本発明の第一実施形態の燃料タンクの全体的構成を示す断面図である。 本発明の第一実施形態の燃料タンクに用いられる断熱部材を示し、(A)は全体を示す断面図、(B)は部分的に拡大して示す断面図である。 本発明の第一実施形態の燃料タンクの接合部及びその近傍を拡大して示す断面図である。 本発明の第一実施形態の燃料タンクにおける溶着部品の取付部位を拡大して示す断面図である。 本発明の第二実施形態の燃料タンクに用いられる断熱部材を部分的に拡大して示す断面図である。 本発明の第二実施形態の燃料タンクにおける溶着部品の取付部位を拡大して示す断面図である。 本発明の第三実施形態の燃料タンクに用いられる断熱部材を部分的に拡大して示す断面図である。 本発明の第四実施形態の燃料タンクに用いられる断熱部材を部分的に拡大して示す断面図である。 燃料が樹脂材料を透過する際の透過面積と透過量との関係を定性的に示すグラフである。 燃料が樹脂材料を透過する際の透過長さと透過量との関係を定性的に示すグラフである。
符号の説明
12 燃料タンク
14 燃料タンク本体
16 燃料タンク構成体
18 燃料タンク構成体
20 型締め部
22 樹脂層
24 バリアー層
26 接合部
30 溶着部品
42 断熱部材
44 断熱層
46A、46B 被覆層
48 芯材
50 被覆層溶着部
52 貫通孔
54 挿通孔
56 樹脂包囲部
62 断熱部材
64 アルミ蒸着層(透過抑制層)
72 断熱部材
74 アルミ薄膜層(透過抑制層)
82 断熱部材
84 バリアー層(透過抑制層)

Claims (6)

  1. 燃料を収容可能で、少なくとも外面が樹脂製とされた燃料タンク本体と、
    断熱空間を内在する断熱層とこの断熱層を被覆して密閉する樹脂製の被覆層とを備え、被覆層を前記燃料タンク本体に溶着することで燃料タンク本体の周囲に配置される断熱部材と、
    隣接された前記断熱部材の前記被覆層から前記燃料タンク本体の外側に向けて突出するように延出され、互いに溶着されると共に溶着部分において該燃料タンク本体の内側から外側に向かう突出長が該被覆層の厚みよりも長い被覆層溶着部と、
    を有することを特徴とする燃料タンク。
  2. 前記断熱層が、強化繊維を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の燃料タンク。
  3. 前記断熱部材が、前記断熱層と前記被覆層の間に燃料透過性が被覆層よりも相対的に低い透過抑制層を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク。
  4. 前記透過抑制層が、金属層を含んでいることを特徴とする請求項3に記載の燃料タンク。
  5. 前記燃料タンク本体に溶着される溶着部品を有し、
    前記透過抑制層を備えた前記断熱部材が、透過抑制層が前記溶着部品と部分的に重なるように配置されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料タンク。
  6. 前記断熱部材に、この断熱部材を厚み方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の燃料タンク。
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