JP5144377B2 - 鉄筋の結束装置及び結束線 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄筋コンクリート構造物で、特に、大径のアロンパイルや基礎用または擁壁用の内部に配筋される太い鉄筋を太い番線または結束線で結束するものであって、工場または工事現場において、例えば、平面状態に所要間隔をもって並列配設した複数本の主筋に対し、直行する方向に補助筋(帯筋)を配設して主筋と補助筋の交点部分を太い特殊な結束線で手動により強固に結束装置及びそれに使用される結束線に関するものである。
一般にこの種の編成された鉄筋または鉄筋篭を製造する場合に、主筋と補助筋の交点部分をスポット溶接手段により溶接させるか、または、熟練の作業者が番線または結束線を鉄筋の交差部に巻き付け、鈎状の結束用ハッカー治具を用いて番線または結束線の端部を引っ掛けてねじることにより結束していた。
しかしながら、前者のスポット溶接手段による鉄筋の溶接は、加熱によって溶接部分が弱くなっており、強い外力が加わった時に溶接部分が簡単に剥がれてしまうという問題点を有している。
また、一般的に手作業による結束で使用される鉄筋の径は略10〜20mm程度であって、建造物の支柱や床スラブ、壁部などのコンクリート内部に配設されるものであり、これを結束するために使用される番線または結束線の直径は精々0.6mm程度のものであるが、例えば、基礎用や擁壁用または橋脚に使用される大径のアロンパイルのような強度が必要な構造物においては略25〜35mm程度の鉄筋が使用され、これを結束する番線または結束線の径は概ね2.0〜3mm程度の太さが必要なのであるが、このように太くなると結束用ハッカー治具では捩って巻締ることができないのが実情である。
ところで、一般的な鉄筋(20mm以下)の鉄筋結束装置として複数の構成のものが公知になっている。第1の公知例としては、自走可能な一対の走行装置、該走行装置に連結された支持ビーム及び支持ビームに保持された複数の結束機を有し、該支持ビームは該一対の走行装置の互いの相対的位置をずらすことによって進行方向に対し斜めに配置可能であり、且つ該結束機は上下動により縦筋と横筋とを結束しうるものであり、該結束機はカートリッジ式の結束線を装着しており、押圧することによって結束作業を行う方式のものである(特許文献1)。
そして、施工両外側を移動する走行装置と走行装置間にわたされた支持ビームからなる装置を、あらかじめ配置された鉄筋を跨ぐ様にして配置させ、支持ビームに取り付けた結束機で横方向鉄筋1列毎に結束を行うというものである。
また、第2の公知例に係る自動鉄筋結束機は、本体架台と操作ハンドルを主軸として、両先端をフック状に形成した逆U字型結束線を内設した結束線セットボックスを設け、前記逆U字型結束線を打撃するための打撃装置とタッカー兼用結束線ガイドレールと、回転結束ハッカーとを設けた構成である(特許文献2)。
そして、ユニット化した逆U字型結束線をセットし、その頭部を、タッカーが瞬間的に打ち込むことにより、ガイドレールに沿って鉄筋の下部を回って溝から上方に飛び出た結束線の両端下部フックを、回転結束ハッカーが連動して引っ掛け、回転して捻ることで鉄筋を拘束するので、作業が迅速で品質が均一され、能率向上に繋がり大きく改善できるというものである。
更に、第3の公知例に係る鉄筋結束機としては、往復運動する送り込みアームと引き込みアームとからなる一対のアームで、その先端部がアーム先端部の軌跡の様に、其々弧を描くように下方向へ鉄筋を抱え込み、上方向への復帰移動時、送り込みアームの先端部から引き込みアームによって結束線を引き出し、更に鉄筋の外周に結束線を廻し付ける構成である(特許文献3)。
そして、一対のアームの動きで結束線の送り出し作業と引き込み作業を、また、結束部に切断部を設けることにより切断作業と結束作業を其々一連の作業の中で行う事ができ、従来より簡単な構造で、軽量、小型の為、手動で行うことができるというものである。
特開2002−121895号公報 特開2002−205705号公報 特開2003−82857号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の鉄筋結束装置においては、結束機の具体的な構成が示されていないし説明もされていないのである。特に、結束機については、カートリッジ式の結束線を装着し、押圧することによって鉄筋に結束線を巻き込み、持ち上げるときに捻り上げる方式のものが好ましいとし、この場合の捻り上げは、押圧力によってカートリッジ式の特殊結束線が飛び出し、交差した鉄筋の下で結束線端部同士が結合し、持ち上げるとフックが結束線の上部を引っかけた状態で自動的に5〜6回転して行われると説明しているが、その結束線の構成とカートリッジ式結束線の構成とが全く不明である。
また、前記特許文献2に記載の自動鉄筋結束機においては、ユニット化した逆U字型結束線について、その線の太さが不明確であり、タッカー兼用結束線ガイドレールに瞬間的に打ち込んだ時に、ガイドレールに沿って鉄筋の下部を回る程度に曲がって溝から上方に飛び出る程度の太さ(0.6mm程度)と剛性の弱い結束線であることが要件であり、3mm程度またはそれを越えるような太さと強い剛性とを有する結束線であると実質的に使用できないという問題点を有している。
さらに、前記特許文献3に記載の鉄筋結束機も、送り込みアームの先端から結束線の先端を下方に曲げて突出させ、円弧を描くように下方に移動して鉄筋を抱え込み、引き込みアームの先端で結束線の折れ曲がった先端を引っ掛けて上方向へ移動することによって送り込みアームから結束線を引き出して、鉄筋の外周に結束線を廻し付けるというものであるが、両アームが上方向へ移動することで引き出される程度の太さ(1mm以下)と剛性の弱い結束線であることが要件であり、2.0〜3mmを越えるような太さと強い剛性とを有する結束線であると実質的に使用できないという問題点を有している。
従って、前記公知技術に係る鉄筋結束装置または鉄筋拘束機においては、いずれも従来から一般的に使用されている程度の太さと剛性を有する結束線(番線)が使用されることを前提とした構造を有するものであって、更に太さと強度を増大させた鉄筋の結束には、数倍の太さと強い剛性とを有する結束線が使用されることになるが、そのような結束線は従来の結束用ハッカー治具では撚り合わせて結着することができず、特殊な結束線を用意するか又は腕力で撚り合わせるしかなく、非能率的な結束しかできなかったのを、特殊の形状の結束線を用いて、主筋と補助筋との交点部分に結束線を装着し手動で駆動する装置を使用することによって強固に且つ効率よく結束して編成できるようにすることに解決課題を有している。
本発明の一つは、結束線巻締用のハンドルと、該ハンドルが頂部に取り付けられたロッドと、該ロッドの下端部に取り付けられ、鉄筋の交差部に装着させた結束線の脚部が挿通係合される複数の係合孔を有する巻締部材と、前記ロッドの中間部付近に前記挿通した結束線の一対の脚部が当接し且つ鉄筋の太さと脚部の長さに対応して位置調整ができるストッパー部材と、前記巻締部材の係合孔に挿通させた結束線の脚部に当接して抜け出しを抑制する負荷付与手段を設けたことを特徴とする鉄筋の結束装置を提供するものである。
また、本発明のもう一つは、輪郭が略ボトル形状を呈するループ部と一対の脚部とからなり、該脚部の自由端部側に変形部を形成したことを特徴とする結束線を提供するものである。
前記結束装置に係る発明においては、前記巻締部材の各係合孔の下端開口部はラッパ状に拡径してあること;前記負荷付与手段は、巻締部材に対して側面から各係合孔に向けて脚部に当接する突起が出し入れ自在に配設されていること;を付加的な要件として含むものである。
前記結束線の変形部は、押し潰しまたは折り曲げ加工であること;を付加的な要件として含むものである。
本発明に係る鉄筋の結束装置においては、ロッドの頂部にハンドルが取り付けられると共に下端部に複数の係合孔を有する巻締部材が取り付けられると共に負荷付与手段を設けた簡単な構成であるため、軽量で携帯が便利であり、特に、鉄筋の太さが20〜30mmを越え、それに対応して結束線の径も2.0〜3.0mmを越えるものが使用されても、結束線の一対の脚部を係合孔にそれぞれ挿通係合させてハンドルを回せば、脚部を簡単に捩り合わせることができ、鉄筋の太さと結束線の太さおよび長さが変わっても、ストッパー部材をそれに合わせて調整し直ちに対応することができるばかりでなく、結束線の捩り合わせの途中で不都合が生じても、負荷付与手段により捩り合わせを補正できるという優れた効果を奏する。
また、本発明に係る鉄筋の結束線は、少なくとも主筋の太さが20〜30mmを越えるような鉄筋を結束するために使用される番線または結束線であって、鉄筋の交差部に装着するループ部と一対の脚部とからなり、その太さも2.0〜3.0mm越えるような強い剛性を有するものであり、脚部の自由端部側に変形部を形成したことによって、該変形部がストッパーの役目をして、捩り合わせで一方の脚部のみが引き出されるのを防止し、適正で強固な捩れ部を形成できるという優れた効果を奏する。
次に本発明を図示の具体的な実施の形態に基づいて詳しく説明する。図1は本発明に係る第1の実施の形態に係る結束装置の側面図、図2は同結束装置の底面図、図3は同結束装置の要部を分解して示した斜視図、図4は第2の実施の形態に係る結束装置の要部のみを示す側面図、図5は本発明の結束装置で使用される結束線の側面図、図6は同結束線の他の例を示す要部のみの側面図、図7は第1の実施の形態に係る結束装置を用い鉄筋の交差部に装着した結束線の脚部を結束装置に装着した状態を一部切り欠いて示した説明図、図8は同結束装置を1回捩った状態において一部切り欠いて示した説明図である。
まず、図1〜3に示した第1の実施の形態に係る結束装置1は、結束線巻締用の棒状のハンドル2をロッド3の頂部に取り付けて略T字状に形成し、該ロッド3の下端部に結束線の脚部を支持して巻締を行う巻締部材4が取り付けられている。なお、ロッド3の頂部には筒状のヘッド3aが一体的に取り付けられ、該ヘッド3aに対してハンドル2を挿通し、該ハンドル2の左右の突出長さを適宜調整できるようにした方が良い、また、ハンドル2の両端部には抜け止め用の抜け止め防止部材2aが設けられている。
さらに、前記ロッド3の外周面にネジ山3bが刻設してあり、該ネジ山に螺合させて中間位置に円盤状のストッパー部材5が設けられ、該ストッパー部材5は結束すべき鉄筋の太さとそれに使用される結束線の脚部長さとに対応して位置決めするのものであって、その位置決めされた位置を固定するために固定用の蝶ナット6が上部側に設けられている。このストッパー部材5は結束線の捩り部形成と締め付け状態とを安定的に略均一化するために用いられているものであり、しばらく使用して経験した作業者であれば、ハンドル2の回転負荷で結束状態が判るので、そのような場合は予め余分に上方に引き上げて置き、位置調整を必要としないこともある。
前記巻締部材4は、全体として矩形または角柱状を呈し、ロッド3との結合は中心部に設けた穴にロッド3を挿着し、側面から連結固定部材4aを螺着して強固に結合させたものである。そして、角柱状の巻締部材4にはロッド3を中心にして左右対称位置に、結束線の一対の脚部が挿通係合する一対の係合孔7、8を形成してあり、該係合孔7、8の下方側開口部は結束線の脚部が挿通し易いようにラッパ状に拡径した拡径部7a、8aを形成してある。また、巻締部材4の長辺側の一つの側面には、係合孔7、8に挿通した結束線の抜け出しを抑制するために結束線の脚部に当接または脚部を押圧して摩擦による負荷を付与する負荷付与手段9が着脱自在に設けられている。
上記負荷付与手段9の一例は、図3に示したように、巻締部材4の長辺側の一つの側面に前記係合孔7、8に臨むように挿通孔10、11が設けられると共に、脱落防止部材用のネジ孔12が設けられており、負荷付与手段9は、板状のベース部材13に前記挿通孔10、11にそれぞれ挿通されるボス状の突起14、15が植設状態に形成され、反対側の面に馬蹄形状の取っ手部材16が形成され、ベース部材13の中央部に貫通孔17が設けられ、該貫通孔17に挿通して脱落防止部材18が設けられる。
この場合の負荷付与手段9における突起14、15の先端部分は、対向する内側部分を緩やかな円弧状に切り欠いてガイド部14a、15aとし、脱落防止部材18は、要するに、ネジ部材であって先端側に雄ネジ18aが形成され、後端側にヘッド部18bが形成されている。
そして、ベース部材13の突起14、15をそれぞれ巻締部材4の挿通孔10、11に挿通させた状態にし、貫通孔17を介して脱落防止部材18の雄ネジ18aをネジ孔12に螺着させることによって負荷付与手段9が巻締部材4に取り付けられ、貫通孔17に対して脱落防止部材18は遊嵌状態に挿通されており、取っ手部材16を摘んで引っ張ると負荷付与手段9は一定のストローク引き出されてヘッド部18bに当接して止まる。この引き出しストロークは、概ね6〜7mm程度であり、このストローク範囲で負荷付与手段9を抜き差しして脚部に負荷を付与する。なお、この抜き差しで突起14、15が挿通孔10、11から抜け出すことはない。
図4に示した他の例の負荷付与手段19について説明する。この負荷付与手段19の場合には、巻締部材4の両短辺側から前記係合孔7、8に対してそれぞれ臨むように挿通孔20、21が設けられる。そして、巻締部材4の長辺上部寄りにビス22を介して取り付けられる板状のベース部材23には、軸24、25を介して鈎状のアーム部材26、27が取り付けられ、該アーム部材26、27の一端部側には、前記挿通孔20、21にそれぞれ挿通されるボス状の突起28、29が設けられている。
アーム部材26、27の他端部側は、軸30、31を介して取っ手部材32に連結されている。取っ手部材32の上端部は略L字状に折り曲げて指掛け部32aとし、該指掛け部32aに指を掛けて引き上げることにより、アーム部材26、27が軸24、25で回転して一端部側の突起28、29が挿通孔20、21に差し込まれ、係合孔7、8に挿通されている結束線の脚部に当接して負荷を与える。なお、取っ手部材32を押し下げることによりアーム部材26、27の一端部が開き、突起28、29が挿通孔20、21から引き出されて負荷が解除される。この取っ手部材32の引き上げと押し下げのストロークも略10mm程度であるが、このストローク範囲で突起28、29を挿通孔20、21に抜き差しするが、突起28、29が挿通孔20、21から抜け出すことはない。
本発明の結束装置1で使用される結束線35は、その一例を図5に示してある。この結束線35は、直径が2.0〜3.5mm程度の焼き鈍し線材を使用するか、または厚みが2.0〜3.5mm程度の焼き鈍し板材を2.0〜3.5mmの間隔で切断した角棒状の線材が使用され、全体の輪郭がボトル形状に加工したものが使用される。焼き鈍し線材または焼き鈍し板は、その表面全体に黒皮(防錆の役割を果たす酸化皮膜)が存在しているものをそのまま使用するのであり、その焼き鈍し線材または角棒状の線材を、例えば、型成形加工等により形成するのである。
全体の輪郭がボトル形状というのは、図示したように、予め鉄筋の交差部が嵌り込む胴部輪郭のループ部35aと該ループ部35aから伸びる一対の脚部35bとに形成され、該一対の脚部35bの自由端部側には変形部35cが形成してある。この変形部35cは例えば、プレスにより押し潰して横に少し張り出させた形状にしたものである。
この変形部35cに関しては、図6に他の例を示してある。この場合の変形部35cというのは脚部35bの先端部を内側または外側に僅かに曲げるように加工したものであって、要するに脚部35bの自由端部がストレートではなく変形した状態になっていれば足りるのである。
また、脚部35bは、全体が僅かに外側に開いた状態で形成される。これは結束線35を鉄筋の交差部に装着または嵌め込む作業を容易にするためであり、装着後に脚部35bを両側から摘んで仮想線で示したように略平行状態にして結束装置1の巻締部材4における係合孔7、8にそれぞれ差し込むようにするのである。
前記した構成を有する結束装置1と結束線35とを使用して結束する方法を図7〜8図を用いて説明する。まず、所要間隔に配設した径が30mmの主筋40の上部に所要間隔で径が15mmの補助筋41を載置した状態において、主筋40と補助筋41との交差部に主筋40側から径が3mmの結束線35を装着し、結束線35のループ部35aが主筋40と補助筋41の交差部を抱えた状態にし、開いた状態にある一対の脚部35bを両側から摘んで略平行状態になるように縮径し、その状態で一対の脚部35bを結束装置1の巻締部材4における係合孔7、8にそれぞれ挿通して各脚部35bの端面をストッパー部材5に当接させる(図7参照)。
この時に、負荷付与手段9は引き出された状態であり、各係合孔7、8の下方側開口部にはラッパ状に拡径部7a、8aが形成されているので、結束線35の一対の脚部35bは変形部35cがあっても拡径部7a、8aでガイドされて簡単に各係合孔7、8に挿通できるのであり、負荷付与手段9における突起14、15とガイド部14a、15aとは挿通された脚部35bに作用しない状態にある。なお、捩り部を形成する上で、少なくとも巻締部材4と補助筋41との間隔は10〜15mm程度が必要であるので、予めストッパー部材5の位置をそれに合わせて調整してある。
この状態において、負荷付与手段9を差し込むことにより突起14、15が結束線35の脚部35bに作用し、全体を係合孔7、8の壁面に押し付けるように作用して負荷を与え、結束装置1のハンドル2を例えば右方向に少なくとも一回転させると、巻締部材4と補助筋41との間に一回以上の捩れ部分が形成される。この最初の捩れ部分は、結束線35の脚部35b側が引き出されないで、余剰となっている結束線35のループ部35aが捩り合わせ作用によって均等に引き締められることで均等な捩れ部に形成され、それによって結束線35が主筋40と補助筋41との交差部を均等に強く締め付けて捩れ部を形成する(図8参照)。
引き続きハンドル2を更に右方向に回転させて2個目および3個目の捩れ部分を形成するのであるが、さらに捩れ部分を引き締めたい場合は、負荷付与手段9を差し込んだままでハンドル2を回転させることで強く引き締まった捩れ部分が形成される。ところで、負荷付与手段9差し込んだままでハンドル2を回転させ続けると、結束線35が捩切れてしまう虞があるので、精々2回転程度の強く引き締まった捩れ部を形成した後は、負荷付与手段9を引き出して脚部35bに対する負荷を開放し、その後に2回転程度の捩れ部を形成すれば足りるのである。
また、上記とは逆に、最初は負荷付与手段9を差し込まない状態で2回程度の捩れ部分を形成した後に、負荷付与手段9を差し込んで脚部35bに負荷を与えて、ハンドル2を2回程度回転させると、先に形成された捩れ部分が引き締められて強い捩れ部になり、その上に複数回の強い捩れ部分が形成されるのであり、いずれのやり方でも負荷付与手段9を装備したことで、最終的には強く引き締まった捩れ部分を効率よく形成することができるのである。
さらに、本発明の結束装置1を使用して鉄筋の結束を行うに当たって、その取り扱いまたは使用の仕方において、作業者によっては適正な状態で使用しない状況もあり得るのである。例えば、主筋40と補助筋41との交差部の真上から略垂直な状態で結束装置1を使用する場合はあまり問題は生じないのであるが、交差部に対して斜めにした状態で使用すると、巻締部材4が鉄筋に対して斜めになり補助筋41との間における係合孔7、8から出ている脚部35bの長さが異なる場合があり、この状態でハンドル2を回転させて巻き締めを行うと、長く出ている脚部の方が短く出ている脚部の方に一方的に巻き付く形になり、一方の脚部が早く抜け出してしまい均等な捩れ部分にはならなくなり、巻き締め力の弱い捩れ部となってしまう。
そこで、仮に、そのような事態が生じた場合に、作業者はハンドル2を回転させる力が少なくて済むので直ぐに気が付くし巻締部材4から上方に残っている脚部を見ると解るのであるが、それからの補正が難しい。しかし、そのような事態になった時に、負荷付与手段9を差し込むことにより、両方の脚部に負荷を掛けるが、特に早く抜け出している脚部については、形成されている変形部35cが係合孔7、8のいずれかの上縁部に係止されてそれ以上の抜け出しができなくなり、他方の脚部が所定の負荷を受けた状態で巻き締められ、両方の脚部の変形部35cが係合孔7、8の上縁部に係止されて巻き締めの抵抗、即ちハンドル2を回転させる負荷が大きくなるが、そこで、少し強く巻き締めることで最初の弱い捩れ部をさらに巻き締めて、全体として強い捩れ部に補正することができるのである。要するに、負荷付与手段9を設けることで弱い巻き締めの状態を途中で強い巻き締めの状態に補正することができるのである。
このように複数の捩れ部分を形成することによって、結束線35が引き締められ主筋40と補助筋41との交差部を強く引き締めて結束するようになるのである。捩れ部分の形成は、2回捩り部でも強度的には問題はないが好ましくは3回以上の捩り部を形成した方が安全性の面からしてより良好である。
そして、いずれの場合でも、複数回の捩れ部を形成して結束した後に、負荷付与手段9を引き出してから結束装置1を上方に引き上げ巻締部材4の係合孔7、8からそれぞれ脚部35bを引き抜くように離脱させて結束作業が終了するのであるが、このような結束状態であると結束線35の捩り部分と一対の脚部35bとが上方に起立した状態になっていて、作業上危険であるので、結束装置1を上方に引き抜く前に、結束装置1を略90度程度横方向に倒すようにしてから横方向に引き抜くようにする。
このように結束装置1を横方向に倒すことによって捩れ部と脚部35bが略90度横方向を向いた状態になるので、作業上の危険性が無くなると共に、横方向に倒すことにより巻締部材4の係合孔7、8にそれぞれ挿着係合している脚部35bが、捩れ部形成作用で相互に内側(捩れ部側)への引き寄せ合っている剛性が弱められて簡単に引き抜くことができるようになるのであり、危険回避と相俟って極めて好都合なのである。
さらに、他の例の負荷付与手段19を用いる場合についても、前記の負荷付与手段9と同様に、取っ手部材32を引き上げまたは押し下げ操作し突起28、29を挿通孔20、21に抜き差しすることで、係合孔7、8に挿通されている結束線35の脚部35bに当接させて負荷を与えたり解除したりすれば良いのであり、使用の仕方については実質的に変わりがないのでその説明は省略する。
いずれにしても本発明に係る結束装置においては、ロッドの頂部にハンドルが取り付けられると共に下端部に複数の係合孔を有する巻締部材が取り付けられ、該巻締部材に負荷付与手段を配設した簡単な構成であるため、軽量で形態が便利であり、特に、鉄筋の太さが20〜30mmを越え、それに対応して結束線の径も2.0〜3.0mmを越えるものが使用されても、結束線の一対の脚部を係合孔にそれぞれ挿通係合させてハンドルを回せば、脚部を簡単に捩り合わせることができるのであり、しかも、捩り合わせに不都合が生じても途中で補正することが可能であり、太い鉄筋に対して太い結束線を使用して適正な結束が速やかに形成できるのであり、鉄筋編組体の結束作業において広く利用できるのである。
本発明の第1の実施の形態に係る結束装置を示した側面図である。 同結束装置を示した底面図である。 同結束装置の要部を分解して示した斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る結束装置を示した要部のみの側面図である。 本発明の結束装置に使用される一例の結束線を示す側面図である。 同結束線の他の例を示す要部のみの側面図である。 第1の実施の形態に係る結束装置の使用状態における結束線との係合状態を示す一部破断側面図である。 同結束装置の使用状態における結束線の初期捩り状態を示す一部破断側面図である。
符号の説明
1 結束装置
2 ハンドル
2a 抜け止め防止部材
3 ロッド
3a ヘッド
3b ネジ山
4 巻締部材
4a 連結固定部材
5 ストッパー部材
6 蝶ナット
7、8 係合孔
7a、8a 拡径部
9、19 負荷付与手段
10、11、20、21 挿通孔
12 ネジ孔
13、23 ベース部材
14、15、28、29 突起
16、32 取っ手部材
17 貫通孔
18 脱落防止部材
18a 雄ネジ
18b ヘッド部
22 ビス
24、25、30、31 軸
26、27 アーム部材
32a 指掛け部
35 結束線
35a ループ部
35b 脚部
35c 変形部
40 主筋
41 補助筋

Claims (5)

  1. 結束線巻締用のハンドルと、
    該ハンドルが頂部に取り付けられたロッドと、
    該ロッドの下端部に取り付けられ、鉄筋の交差部に装着させた結束線の脚部が挿通係合される複数の係合孔を有する巻締部材と、
    前記ロッドの中間部付近に前記挿通した結束線の一対の脚部が当接し且つ鉄筋の太さと脚部の長さに対応して位置調整ができるストッパー部材と、
    前記巻締部材の係合孔に挿通させた結束線の脚部に当接して抜け出しを抑制する負荷付与手段を設けたこと
    を特徴とする鉄筋の結束装置。
  2. 前記巻締部材の各係合孔の下端開口部はラッパ状に拡径してあること
    を特徴とする請求項1に記載の鉄筋の結束装置。
  3. 前記負荷付与手段は、巻締部材に対して側面から各係合孔に向けて脚部に当接する突起が出し入れ可能に配設されていること
    を特徴とする請求項1乃至2に記載の結束装置。
  4. 前記請求項1乃至3の結束装置に使用される結束線は、輪郭が略ボトル形状を呈するループ部と一対の脚部とからなり、
    該脚部の自由端部側に変形部を形成したこと
    を特徴とする結束線。
  5. 前記変形部は、押し潰しまたは折り曲げ加工であること
    を特徴とする請求項4に記載の結束線。
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