JP5144334B2 - ステンレス鋼の高強度軟質細線 - Google Patents

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Description

本発明は、大きな伸び特性を有しかつ高強度、耐食性に優れるとともに、非磁性でニッケルアレルギーをも軽減しうる歯間ブラシ等の医療・衛生用品や、スクリーンメッシュ等に用いる金属細線として採用しうるステンレス鋼の高強度軟質細線に関する。
ステンレス鋼はその構成元素、加工処理技術等を用いて調整することにより、種々の強度、耐食特性を付与でき、取り分けオーステナイト系ステンレス鋼は鉄、ニッケルなどに比して磁性が低いことから、例えばMRI等に用いる金属材料、またインプラント、歯科用の保形矯正用等の材料、さらに身近にはネックレス、イヤリング、時計バンド等の装身具とともに、ネジ材、メッシュスクリーン用等として幅広く用いられている。またこれらの多くは、比較的微細な製品形態で、しかもその最終成形工程では曲げ加工や成形加工のために固溶化熱処理によって軟質仕上げされた軟質線材が用いられる。
ところで前記オーステナイト系のステンレス鋼線として多用されている例えばSUS304,SUS316材は、その構成元素に約10%近くのニッケルを含有することから、医療・衛生用品、装飾具のような例えば生体に接触するようなものでは、ニッケルアレルギーの問題を回避する必要から、近年ではNiに代えて、例えばMn及びN等のオーステナイト生成元素の増量添加によって、同等以上の高強度化と耐食性向上を図る金属材料の開発が進められている。
ニッケルアレルギーは、発生メカニズムとして、現象的には使用される環境条件下で金属材料中のNiが溶出し、イオン化し、これが生体表皮、粘膜上皮で細胞内の蛋白と結合することにより、生体に存在しない化学物質が形成され、この化学物質に対して生体細胞が拒絶反応を起こすことによるものとされている。
他方、前記した従来多用されてきた軟質線の多くは、その加工性の向上を図る為に強度を抑えながら伸び特性や絞り特性に優れた特性が求められているが、特に線径が1mm以下のような軟質細線では、線自体の細さに加えて低強度でもあることから、用途によっては加工性を損なうことなく高剛性化、高強度化し得るものが求められる。
このため、例えば歯間ブラシ用の軸線に関して、引張弾性率16000Kg/mm,耐力93.2Kg/mm,破断伸び50.5%,破断強度112.2Kg/mm程度、しかも、少なくとも鉄、クロム、マンガン、窒素を含むステンレス鋼線で、マンガンを2.50%以上、窒素を0.10%以上とした金属細線が提案されている(例えば特許文献1参照)。又この特許文献1では、実施例としてC:0.032%,Mn:18.24%,Ni:0.52%,Cr:17.81%,Mo:2.02%,N:0.76%からなるステンレス鋼線も記載している。
歯間ブラシ用の軸線は、二つ折りして捻り合わせ、この捩り部によって順次ブラシ用の繊維束を固定保持するものであり、捻り加工段階では、捩り加工で破断しない強度が必要であるが、必要以上に高強度のものでは剛性が増してスプリングバックが大きくなる為、ブラシ用の繊維束を固定する捩り保持が困難となる。このように適度の成形性とともに、係る歯間ブラシを使用する際には、歯間に挿入するブラッシング操作によって容易に座屈変形を生じない程度の高強度、剛性が求められるが、これら特性は背反する関係にあたるものである。
また本出願人は、C≦0.06%、Si≦0.6%、Mn:13〜17%、Ni:2.0〜5.0%、Cr:16.0〜20.0%、Mo:0.4〜2.0%、N:0.3〜0.60,Cu:0.3〜1.0%を含有してN分量を高め、かつ引張強さ1050〜1300MPa、破断伸び35〜60%、かつ耐力比が40〜65%の特性とすることにより挿通性と操作性の向上、並びに耐座屈性、長寿命化し得るステンレス鋼線材を提案している(特許文献2参照)。
更に、このような高Nステンレス鋼材料に関し、特に前記Niアレルギー抑制のために、Niを0.05%以下に抑制するとともに、代替組成として高窒素(1.00〜2.00%)でかつMoの増量を図り、例えば生体用、医療用、装身装飾用、衣料用等への展開を図り得るステンレス鋼も提案されている(例えば特許文献3参照)。
同様に、耐海水腐食性と、2相ステンレス鋼に匹敵する高い強度を合わせ持つ高窒素オーステナイト系ステンレス鋼として、0.005mass%≦C≦0.25mass%、15.00mass%≦Cr≦35.0mass%、0.2mass%<Mn<10.0%、0.05mass%≦Mo≦8.0mass%,0.01mass≦Ni<5.0mass%、0.8mass%<N≦1.8mass%,Si≦2.0mass%、P≦0.03mass%,S≦0.05mass%,Al≦0.030mass%,O≦0.020mass%を含み、残部が実質的にFe及び不可避不純物であるオーステナイト系ステンレス鋼も、例えば特許文献4などによって提案されている。
特開平10−152758号 特許第4026056号 特開2007−51368号 特開2007−146287号
しかしながら、前記各特許文献が開示するステンレス鋼は、いずれも高強度化を対象としながらも耐力値は1000N/mm以下のものである為、繰返し強度の応力を受ける前記歯間ブラシやメッシュスクリーン用などの金属細線として用いるステンレス鋼としては十分なものとは言い難く、加工時や使用時での座屈、目ズレの発生など、寿命的な問題を解決する為に、更なる機械的特性の改善が求められている。
また、特許文献3及び4は高Nを含有するステンレス鋼に関し、その用途として海洋関連機器、海浜環境部材、海底ケーブル、海水用ボルト、ナットなどから、生体材や装飾品用途まで幅広い用途を挙げ、その一例として歯間ブラシや矯正ワイヤーなどを開示している。
しかしながら、例えば特許文献4は歯間ブラシや矯正ワイヤーなどの用途を記載するが、その実施例に例示された内容は、線径が8.8mm程度以上の非常に太い棒材が対象で、また伸び特性も10〜12%程度に留まるものであることから、使用時と加工時とにおいてともに高強度でありながらも大きな伸び特性を有する細径の歯間ブラシや矯正ワイヤーなどとして用いうる軟質細線をうることに関して示唆するものはない。
そこで本発明は、曲げ、捩り成形等の後加工を施す軟質細線として、特に高強度化を図るとともに、加工性及び耐食性を損なうことなく最終製品の特性向上を可能とするステンレス鋼の高強度軟質細線の提供を目的としている。
本願請求項1に係る発明は、ステンレス鋼の高強度軟質細線であって、質量%で、C:0.005〜0.25%、Si≦2.0%、Mn:2.5〜12.0%、Ni:0.01〜5.0%、Cr:15.0〜35.0%、Mo:0.05〜8.0%、N:0.8〜1.8%を含み、残部がFe及び不可避不純物であるオーステナイト系ステンレス鋼からなり、伸び特性が35%以上で、かつ上降伏点SUと下降伏点SL点を具えるとともに、該上降伏点SUの応力σSUを引張強さσの85%以上としたことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、前記特性が、前記オーステナイト系ステンレス鋼を、細線化する伸線加工と、1000〜1300℃の温度範囲での固溶化熱処理工程とを施すことにより得ること、請求項3に係る発明は、前記下降伏点SLの応力σSLが、前記上降伏点応力σSUの0.6〜0.98の範囲内にあること、かつ請求項4に係る発明は、線径が0.8mm以下であること、又請求項5に係る発明は、前記伸び特性が45〜60%以上、かつ上降伏点応力σSUが1000〜1500N/mmであること、及び請求項6に係る発明は、JISG0551による結晶粒度番号が8以上であることを特徴としている。
また請求項7に係る発明は、前記オーステナイト系ステンレス鋼が、C:0.01〜0.06%、Si≦0.50%、Mn:8.0〜10.0%、Ni:0.02〜0.50%、Cr:20.0〜23.0%、Mo:1.50〜3.00%、N:0.90〜1.30%を含み、かつ次式A値が−12〜−17%に調整されるとともに、残部がFe及び不可避不純物であることを特徴とする。
A = Cr+4Si−22C−0.5Mn−1.5Ni−30N
さらに請求項8に係る発明は、前記オーステナイト系ステンレス鋼は、更にCu,Ti,W,Coの1種又は2種以上を合計で0.05〜0.65%含有することを特徴とし、請求項9に係る発明は、歯間ブラシ軸線用の金属細線、又はスクリーンメッシュ用の金属細線として用いられることを特徴としている。
請求項1に係る発明は、前記構成を具える結果、高強度化を図るとともに、加工性及び耐食性を損なうことなく最終製品の特性向上を可能とし、また大きな伸び特性と前記高強度特性によって後加工での加工性、使用操作性を高めることができ、耐食性に優れ、非磁性で金属アレルギーをも軽減し得ることから、歯間ブラシ等の医療・衛生用品、スクーリーンメッシュ等に用いる金属細線として採用しうることとなる。
又本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線においては、上降伏点SUの応力σSU を引張強さσの85%以上としているため、弾性領域における歪の限界を高くしており、軟質細線でありながら高強度化を図ることができる。
しかも、本発明の高強度軟質細線は、オーステナイト系ステンレス鋼でありながらもNiを抑制した構成元素、加工処理技術等を調整することにより、耐食特性を維持しつつ鉄、ニッケルなどに比して磁性が低いことから、例えばMRI等に用いうる金属材料、またインプラント、歯科用の保形矯正用の材料、さらに身近にはネックレス、イヤリング、時計バンド等の装身具等の他ネジ材、メッシュスクリーン用等として幅広く用いうるものであり、最終成形工程での曲げや捩り成形等の後加工を容易にするものである。
さらに請求項3に係る発明のように、下降伏点SLの応力σSLを、前記上降伏点応力σSUの0.6〜0.98の範囲内としていることにより下降伏点SL、上降伏点SUの存在を明瞭化するとともに、下降伏点応力σSL、前記上降伏点応力σSUにを含み本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線における応力−歪線図の特性を明瞭化し、又請求項4に係る発明によれば、線径的にも細線であることからその応用分野を高め、請求項5に係る発明のように、伸び特性の大きくしたときには、全体的に高い弾性領域を有しながらも、その後の加工時や使用時での取扱者自身による降伏限界を感覚的に認識することもでき、不用意な破損や座屈変形を防止することに寄与する。
また前記調整された組成を持つステンレス鋼は、Niを大幅に削減しながらオーステナイト相の安定化を図るもので、Niの溶出やイオン化を減じてニッケルアレルギーの問題を改善するとともに、透磁率1.005以下の非磁性でもあることから、特に磁性を拒絶する例えばMRI関連部品等への展開が可能となる。
さらに請求項7に係る発明において、構成元素の適用範囲を絞るとともに、「A値」を12〜17%に調整することによりステンレス鋼の高強度軟質細線としての特性をより向上するとともに、Niを大幅に削減しながらオーステナイト相の安定化を図ることができ、Niの溶出、イオン化を減じてニッケルアレルギーを改善して、透磁率1.005以下の非磁性でもあることから、特に磁性を拒絶する例えばMRI関連部品等への展開が可能となり、より優れた強度と耐食性をもたらすことができる。
本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線は、所定の組成を有するオーステナイト系ステンレス鋼で構成され、伸び特性が35%以上で、かつ上降伏点SUと下降伏点SL点を具えるとともに、該上降伏点SUの応力σSU が引張強さσの85%以上の比率を有するものとしている。
前記上降伏点SU、下降伏点SL、及び該上降伏点SUの応力σSU 、及び引張強さσを含む引張り特性は、例えばJIS−Z2241(「金属材料引張試験方法」)に基づいて測定した時の、応力0から破断に至るまでの応力と歪との関係、すなわち応力−歪線図から求めることができる。
図1はその応力−歪線図の一形態を示すものであって、同図には本発明に係る高強度軟質細線1(発明線材)と、その比較の為の従来周知のSUS304軟質細線2(SUS304線材)の応力−歪線図とを合わせて例示している。この応力−歪線図に見られるように、通常のSUS304ステンレス鋼の軟質線材2は、応力と歪が比例的に変化する弾性領域aと、これに続いて塑性変形可能な塑性領域cを経て破断に至るのに対し、本発明の高強度軟質細線1は、鉄鋼材料に似た降伏領域を備えるとともに、大きな伸び特性と高い引張強度を有していることが分る。
すなわち本発明に係る軟質細線は、前記応力−歪線図において、次の3つの領域を備えることが理解される。
a)弾性領域a 応力と歪がある一定の傾きをもって実質的に比例関係で変化する領域であって、その上限値は上降伏点SUをなす。なお、ここで「実質的に比例関係」とは、その領域内での応力負荷後に除荷した時の残留歪が0.2%以内に収まる程度の直線状であることを意味する。
b)降伏領域b 前記上降伏点SUから塑性領域までの間にあって、材料の結晶転位によって歪が増しても応力の増加が見られない領域を意味し、その領域内での最下点応力を下降伏点SLとする。
c)塑性領域c 降伏領域bの後、応力が再び増してやがて破断点に至るまでの領域であり、この領域内では安定的な塑性変形が可能となる。
前記弾性領域aは、一般的な金属材料に共通的に見られる領域であって、この領域内では負荷した応力を除荷すると実質的に残留歪を生じることなく、乃至極めて小で復元されることから、繰返し使用する用途ではこの領域内の応力になるよう設定することで弾性材として用いられる。
なお、弾性領域a内で生じる歪はせいぜい5%程度に留まることから、伸び特性が35%以上の軟質細線でより高強度化を図るためには、この領域内での応力値を可能な範囲で高めることが好ましく、本発明では引張強さの85%以上になるように設定している。
又降伏領域bにおいて、本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線は、前記するように、上降伏点SUと下降伏点SLを有する。これに対して、例えば特許文献1添付の図8で示す応力−歪線図を、図1に破線で例示するように、ほぼ直線状の前記弾性領域aの弾性伸び線dと、これに続いて応力の増加率が徐々に減少するように湾曲して示される塑性領域cを有して破断に至る曲線状の塑性伸び線fを呈し、前記するような明瞭な降伏点は見られていない。このように上降伏点SU、応力が一旦低下する下降伏点SLは従来のオーステナイト系ステンレス鋼線には見られなかったものである。
なお前記上降伏点SUは、応力−歪線図において、応力0から弾性領域a内でほぼ直線状に上向きに伸びる弾性伸び線dと、降伏領域b内で下向きに伸びる降伏線eとの交点で示され、また下降伏点SLは、前記降伏領域内で応力が最も低い最下点であって、本形態では、降伏線eと塑性領域での塑性伸び線fとの交点が相当している。
このように、ステンレス鋼の軟質細線において、本発明のように前記上降伏点SUと下降伏点SLを備えることは、その使用時、加工処理段階での加工限界をその取扱者自身が感覚的に把握できるばかりでなく、例えば上降伏点SUでは弾性領域内での応力範囲を高めて弾性材として応用範囲が拡張でき、また下降伏点については、例えば歯間ブラシ用の線材とするような捩り加工等の後加工を施す際に、塑性変形に伴なう形付性を高め、スプリングバックなどの変形戻りを抑制できる利点がある。
その為、本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線は、伸び特性35%以上を有しながらも、上降伏点SUの応力σSU を引張強さσの85%以上のものとしており、またより好ましい特性として、下降伏点SLの応力σSLを前記上降伏点SUの応力σSU の0.6〜0.98とすること、前記上降伏点SUは1100〜1500N/mmであること、さらにJIS−G0551に基づく結晶粒度番号が8以上、好ましくは断面積1mm2当たりの結晶数が4000〜50000個、更に好ましくは8000〜30000個にあることを要件とし、弾性領域内での歪限界を高くして、軟質細線でありながらも高強度化を図っている。
なお、従来の一般的なステンレス鋼線については、例えば前記図1にも見られるように、明確な降伏点を示さないことから、その代替特性として0.2%歪での応力を耐力値σ0.2(JIS−Z2241のオフセット法による)として用いられているが、その特性はせいぜい800N/mm程度であり、また該耐力値(σ0.2)とその引張強さ(σ)との比で示される耐力比(σ0.2/σ×100)も60〜70%程度に止まるもので、こうした点から、本発明に係る高強度軟質細線の機械的特性が優れているのが判る。
また本発明では、該軟質細線の前記下降伏点SLの応力σSLは、前記上降伏点応力σSUの0.6〜0.98の範囲内のものとしている。これによって下降伏点SL、上降伏点SUの存在を明瞭化するとともに、下降伏点応力σSLと前記上降伏点応力σSUを含んで本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線における応力−歪線図の特性を明瞭化している。なお、より好ましくは下降伏点SLの応力σSLを、前記上降伏点応力σSUの0.8〜0.96、さらに好ましくは0.90〜0.95の範囲とする。
このような特性を持つ本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線は、前記所定の組成のオーステナイト系ステンレス鋼に細線加工と熱処理工程を施すことで得られ、細線加工には例えば伸線加工や圧延加工、スエージング加工等種々の細径加工方法が採用される。また熱処理は例えばストランド方式で光輝仕上げされる湿式型の固溶化熱処理が採用される。なお、その仕上げ線径は1mm以下、好ましくは0.8mm以下(例えば歯間ブラシ用線材とする場合は0.10〜0.35mm程度)に細径化されるように加工プロセスが設定され、最終伸線後は、前記特性を持たせる為の最終熱処理が行なわれる。
図2は、一連の加工工程を示す一例であって、原料素線(ROD)から軟質細線までの製造プロセスを例示したものである。溶解され熱間圧延工程を経て製造された前記原料素線(ROD)に対して、冷間又は温間での細径化処理と固溶化熱処理を繰返し行いながら、所定の最終仕上げ線径にまで細径化され、また細径加工段階では必要に応じて線表面に所定の表面潤滑剤を付与するとともに、一段階当たり加工率50〜80%程度で行なわれる。
加工率とは、例えば伸線加工前の断面積と伸線後の断面積との差を、伸線前の断面積で除した値を意味し、その加工処理を終える毎に、前記表面潤滑剤等を除去しながら固溶化熱処理が行なわれる。該熱処理は、例えば無酸化雰囲気中で温度900〜1300℃の範囲内での連続ストランド処理で行なわれ、特に最終段階で行なう固溶化熱処理では、前記加熱温度の平方根(℃1/2)と加熱時間(sec.)との積が30〜700(℃1/2sec)、より好ましくは100〜300(℃1/2sec)の条件で行なうことが好ましい。
この固溶化熱処理は、多量のNを含有する場合に生じ易いクロム窒化物などの化合物を、生地マトリックス中に十分に固溶させるとともに35%以上の伸び特性をもたらすものであって、さらに好ましくは、その冷却速度が例えば100〜800℃/sec.となるように急冷する。すなわち、本発明に係る前記軟質細線の前記特性をもたらす要因として、各元素の調整とともに、特に最終段階で行なう熱処理条件として、高温でかつ長時間加熱しながら、更に急冷処理することを挙げることができる。
こうした一連の加工処理により、クロム窒化物などの生成を抑え又は十分に固溶化させる一方、結晶組織も粒度番号が例えば7〜10になるように微細組織にすることで前記機械的特性を持つ軟質細線が得られる。また、時に前記クロム窒化物が例えば粒径0.5μm以下のような微細粒子を複合した軟質細線にすることで分散強化機能を付加し、さらに高強度化を図ることも好ましいが、こうした調整は、例えば前記伸線加工の伸線条件や前記熱処理条件を調整することで任意に設定できる。
図3はこうして得られた軟質細線の横断面を約400倍に拡大した顕微鏡写真の一例であって、全体的に良好なオーステナイト組織を有するとともに、結晶粒度も8以上である。なお結晶粒度の測定は、例えばJIS−G0551「鋼のオーステナイト結晶粒度試験方法」により求めることができる。
次に、本発明の軟質細線に用いる前記オーステナイト系ステンレス鋼の構成元素と分量を説明すれば、該ステンレス鋼は質量%で、C:0.005〜0.25%、Si≦2.0%、Mn:2.5〜12.0%、Ni:0.01〜5.0%、Cr:15.0〜35.0%、Mo:0.05〜8.0%、N:0.8〜1.8%を含み、残部がFe及び不可避不純物からなる元素組成を有するもので、特にNiを減じる一方、Mn及びNを増量したことを特徴とする。
係る元素組成とした理由を説明すると、
《C:0.005〜0.25%》
Cはオーステナイト生成元素で、かつ侵入型元素であることから0.005%以上の添加によって強度アップをもたらすが、一方でCrと結合して炭化物を形成し、耐食性を低下させることから、その上限は0.25%に設定することが必要であり、より好ましくは0.01〜0.06%とする。
《Si≦2.0%》
Siは通常脱酸元素として用いられ、その多量の添加はオーステナイト相を不安定にして延性や靭性を低下させることから、例えば細径化の伸線加工での加工性に影響するとともに、固溶化熱処理後の未固溶のCr窒化物を高めて耐食性を損ねるなどの問題がある為、その上限は2.0%とし、好ましくは0.50%以下とする。
《Mn:2.5〜12.0%》
ステンレス鋼においてMnは、Niなどと同様にオーステナイト生成元素で組織の安定化を図るとともに、その添加によって非磁性をもたらす利点があり、またNのより多くの固溶を促進する上で有効であるが、必要以上の多量の添加は却って熱間加工性を阻害して材料コストの上昇をもたらす為、その分量を2.5〜12.0%とする。より好ましくは8.0〜10.0%とする。
《Ni:0.01〜5.0%》
Niはオーステナイト系ステンレス鋼では基本元素とされ、それによってオーステナイト相の安定化を図り、強度及び加工性向上に寄与するものであるが、一方では前記ニッケルアレルギーの原因になることから、本発明ではその一部を前記Mn及びNの添加によって抑制することを前提として、その添加量は0.01〜5.0%、より好ましくは0.02〜0.50%とする。
《Cr:15.0〜35.0%》
Crは、ステンレス鋼の基本組成で、しかもNの溶解度を高めて多量のN含有に貢献するとともに、耐食性及び強度アップをもたらす等の効果を有するが、その一方でフェライト生成元素でもあることから、過剰の添加はクロム化合物の増大を招くとともにオーステナイト相を不安定化にする。したがって、生体用としての耐食性と必要強度を備える為には、15.0〜35.0%の含有が好ましく、さらに好ましくは20.0〜23.0%とする。
《Mo:0.05〜8.0%》
Moも前記Crと同様にN溶解度を高め、耐食性向上をもたらすとともに、固溶強化元素として生地強度を向上する上で好ましいが、一方でCr窒化物の固溶温度を低下させる他、非磁性の達成を困難とし、熱間加工性に影響を及ぼすことから、その添加量は0.05〜8.0%とするが、より好ましくは1.50〜3.00%とする。
《N:0.8〜1.8%》
Nは、オーステナイト生成元素であって、その添加によってオーステナイト結晶構造の安定化を図り、耐食性向上に寄与する大きな効果を有するとともに、降伏点を形成させる効果を有するものである。しかしその一方で多量のN添加は粒界等に未固溶のクロム窒化物を生成して耐食性を低下させるばかりでなく、本発明では細線を対象とすることから、粒界破壊の原因ともなり、またその溶解に高度技術が必要でコストアップにつながることも懸念される。こうした観点から、その添加量は0.8〜1.8%、好ましくは0.9〜1.30%とする。
前記した基本組成を含んで残部はFe及び不可避不純物で構成されるが、本発明ではこれら以外の第三元素として、更にCu,Ti,Nb,W,Co,B,V,Zr,Mgの1種または2種以上を含有することもできる。
例えば、Cu及びCoは耐食性向上と機械的特性に有利であり、Ti,Nb,Vは結晶粒度の微細化並びに強度アップを図ることに作用する。更にW,B,Zr,Mgは耐食性や熱間加工性を高めることができる。好ましくは、前記オーステナイト系ステンレス鋼は、更にCu,Ti、W,Coの1種又は2種以上を合計で0.05〜0.65%含有することができる。また前記不純物については、その製造過程で不可避的に残留するものであって、例えば0.05%程度以下としたP,S及びCaなどである。
また、前記組成に加えて更に次式によるA値を−12〜−17%に調整することが好ましい。それによって強度向上をもたらす。
A = Cr+4Si−22C−0.5Mn−1.5Ni−30N
このA値を充足することにより、ステンレス鋼の高強度軟質細線は、Niを大幅に削減しながらオーステナイト相の安定化を図りながら高強度するとともに、Niの溶出、イオン化を減じてニッケルアレルギーを改善し、また透磁率1.005以下の非磁性でもあることから、特に磁性を拒絶する例えばMRI関連部品等への展開が可能となる。
さらに、本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線は、係る元素組成のオーステナイト系ステンレス鋼に前記した細線化する伸線加工と、1000〜1300℃の温度範囲での固溶化熱処理工程を施すことにより、前記のように、破断応力σの85%以上の上降伏点SUと、上降伏点SUの応力σSUの0.6〜0.95の範囲内の下降伏点SLを有する。又伸び特性も大きいことから、全体的に高い弾性領域を有しながらも、加工時や使用時での取扱者自身による曲げ、挫屈などの発生限界を感覚的に認識することができ、その破損、座屈変形を防止することに寄与する。
その用途の一例として、例えば図4(A)に例示する歯間ブラシ10の線材11として、又図4(B)に例示するメッシュスクリーン13の線材11として、経線、緯線に用いることができる。
歯間ブラシ10は、線材11を折り曲げて捩り合わすことでブラシ用繊維12を固定する。本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線は、捻り加工に適する大きな伸びと加工後の座屈を減じる所定強度を備えて寿命向上を図ることができる。又スクリーンメッシュ13は、織製加工での折り曲げ、使用に伴なう目ズレなどの問題を改善できる。なお、経線、緯線の双方に用いる他、その一方だけに用いて他方を他の金属線材とし、乃至各線において本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線と他の金属線材とを交互に併用して織製することもできる。さらに、他の用途として例えばカテーテルガイドワイヤー先端のコイル巻き部分用の線材、歯科補綴・矯正用の線材として、特に細径でかつ大きな伸び特性を必要とする種々製品として採用できるものである。
[実施例1]
加圧溶解可能な高周波溶解炉により、表1に示す4種類のステンレス鋼を溶解した鋼塊に、各々鍛造及び熱間圧延を行い、更に1000〜1300℃の温度範囲で固溶化熱処理を施して5.5mmのロッドとし、これを原材料として実施例材1〜4をえた。また、前記先行特許文献1とほぼ同等組成を有する素材(商品名:MENZANIUM材)を比較例材1とし、Nを若干低減したNAS106N材を比較例材2、さらに一般的なオーステナイト系ステンレス鋼線であるSUS304線材を比較例材3、SUS316を比較例材4としている。
前記実施例材1〜4と各比較例材1〜4とは、各々冷間伸線加工と所定条件での熱処理を繰返しながら細径化し、さらに0.5mm以下の線径についての伸線加工はダイヤモンドダイスでのスリップ型湿式伸線加工で行ったもので、最終線径は0.25mmとした。また本発明材の前記伸線加工率については安全を見て50〜70%の範囲内で行なっており、各々最終熱処理は、温度1000〜1300℃の平方根かつ加熱時間(sec)との積が100〜300の範囲で行なった。
こうして得られた各軟質細線の機械的特性を表2に、また伸線加工率に伴なう引張強さ、伸び及び絞り特性の変化を図5(A)及び図5(B)に各々示し、引張特性はJIS−Z2241による引張試験での応力−歪線図から求め、他方、ねじり特性については、
ばね技術研究会(現・日本ばね学会)編集のばね論文集・第14号(1969)P84に基づくねじり試験を行い、ねじり強さと0.3%ねじり耐力、横弾性係数とともに、破断するまでのねじり回数を求めた。
この結果に見られるように、本発明に係る発明材はいずれも高強度でありながらも大きな伸び特性を有しており、これは引張り及びねじり特性のいずれも同様であることが解る。またその他特性として、直流磁化特性試験機(メトロン技研株式会社製)により各細線の透磁率を特定したが、本発明材はμ=1.003以下の非磁性であることが確認され、さらに
JIS Z2371 塩水噴霧試験方法により5%NaCl噴霧にて耐食性の比較調査を行なったが、本発明に係る軟質細線は、いずれの各比較例材以上の特性が得られた。
[実施例2]
次に各軟質線材の使用を前提とする特性評価として、180゜の繰返し曲げ特性と、座屈強度特性、撚り加工特性の3項目について更に試験した。
繰返し曲げ試験は、曲げコーナー部の曲率径を1.0mmとしたチャックに線の一端を固定し、その他端側は緩みない程度に引張った状態で保持しながら前記チャックに沿って一定速度で180゜の繰返し曲げを行ない、線が折損するまでの曲げ回数で評価しており、曲げ回数は曲げ角度90゜分を1回として求めたものである。
また座屈強度試験は、線の先端側から20mmの部分を保持した状態で計器に押付け、座屈した時の荷重を求め、更に撚り加工特性については、図6に示すように標点間距離100mmでセットした回転チャックと保持バーとの間に線を掛け渡し、回転チャックを一方向にネジリながら破断するまでのねじり回数を求めたものである。それらの試験結果を表3にまとめて示す。
これら結果から明らかなように、本発明に係る軟質細線は、ネジリ特性はやや劣るものの、繰返し曲げ及び座屈強度は他の比較材に比して大幅に向上しており、このことは製品状態での操作性や使用寿命に優れるものであることを示すものである。また、前記撚り試験では、撚り回数50回の状態で試験停止して保持バーを引抜き、その時の戻り角度(スプリングバック)も合わして測定したが、この結果でも良好であることが確認された。
以上、本発明に係るステンレス鋼の高強度軟質細線は、伸び特性に優れた軟質細線でありながらも、降伏特性に優れた高強度特性と、また非磁性でしかもNi量を抑制したことから、前記歯間ブラシやスクリーンメッシュ用の金属線材として、あるいはカテーテルやそのガイドワイヤー等の関連製品、矯正材料等の種々医療製品用、インプラント等の生体用、その他装身具などの装飾用等の種々用途に幅広く応用できるものである。
本発明のステンレス鋼の高強度軟質細線の応力−歪線図をSUS304の場合とともに示す線図である。 伸線・熱処理工程を例示する線図である。 横断面を拡大して示す顕微鏡写真図である。 (A)は歯間ブラシの線材として用いた場合を例示する正面図、(B)はスクリーンメッシュとして用いた場合の平面図である。 (A)は引張強さと加工率の関係を例示する線図、(B)は伸び、絞りと加工率との関係を例示する線図である。 2本捩り試験を模式的に例示する線図である。
符号の説明
a 弾性領域
b 降伏領域
c 塑性領域
SU 上降伏点
SL 下降伏点
10 歯間ブラシ
13 スクリーンメッシュ

Claims (9)

  1. 質量%で、C:0.005〜0.25%、Si≦2.0%、Mn:2.5〜12.0%、Ni:0.01〜5.0%、Cr:15.0〜35.0%、Mo:0.05〜8.0%、N:0.8〜1.8%を含み、残部がFe及び不可避不純物であるオーステナイト系ステンレス鋼からなり、
    伸び特性が35%以上、かつ上降伏点SUと下降伏点SL点とを具えるとともに、該上降伏点SUの応力σSUを引張強さσの85%以上とした特性を有することを特徴とするステンレス鋼の高強度軟質細線。
  2. 前記特性は、前記オーステナイト系ステンレス鋼を細線化する伸線加工と、1000〜1300℃の温度範囲での固溶化熱処理工程とを施すことにより得ることを特徴とする請求項1記載のステンレス鋼の高強度軟質細線。
  3. 前記下降伏点SLの応力σSLは、前記上降伏点応力σSUの0.6〜0.98の範囲内にあることを特徴とする請求項1又は2に記載のステンレス鋼の高強度軟質細線。
  4. 線径が0.8mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のステンレス鋼の高強度軟質細線。
  5. 前記伸び特性が45〜60%、かつ上降伏点応力σSUが1000〜1500N/mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のステンレス鋼の高強度軟質細線。
  6. JIS−G0551による結晶粒度番号が8以上である請求項1〜5のいずれかに記載のステンレス鋼の高強度軟質細線。
  7. 前記オーステナイト系ステンレス鋼は、C:0.01〜0.06%、Si≦0.50%、Mn:8.0〜10.0%、Ni:0.02〜0.50%、Cr:20.0〜23.0%、Mo:1.50〜3.00%、N:0.90〜1.30%を含み、かつ次式A値が−12〜−17%に調整されるとともに、残部がFe及び不可避不純物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のステンレス鋼の高強度軟質細線。
    A = Cr+4Si−22C−0.5Mn−1.5Ni−30N
  8. 前記オーステナイト系ステンレス鋼は、更にCu,Ti,W,Coの1種又は2種以上を合計で0.05〜0.65%含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の前記軟質細線。
  9. 歯間ブラシ軸線用の金属細線、又はスクリーンメッシュ用の金属細線として用いられることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のステンレス鋼の高強度軟質細線。
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