JP5143692B2 - 転がり免震支持装置及び該免震支持装置を有する免震構造系 - Google Patents

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Description

この発明は、建造物・人工地盤等における上部構造と基礎等の下部構造との間に介装され、上部構造の荷重を支持するとともに地震動等の強制振動に対して上部構造の揺れを低減し免震する基礎用装置いわゆる免震支持装置に関し、更に詳しくは、上部構造と下部構造との間に転動子を介するいわゆる転がり免震支持装置に関する。
鋼球等の転動子を用いて転がり機能により免震をなす免震支持装置では、地震動に対する敏感な応答性が得られるが、減衰性については減衰手段を別途配する必要があり、また地震動後の元位置への復帰機能を付加する問題点もある。
本発明者は、この観点から先に特開2005−273353、特開2005−282247、特開2006−153125等により、減衰・復帰機構を備え、かつ転倒を阻止する拘束梁を有する免震基礎構造を提案した。
しかしながら、これらの技術では減衰・復帰機構が複雑なものとなっており、また、検知装置等の特殊な装置も必要となっている。
特開2005−273353公報 特開2005−282247公報 特開2006−153125公報
本発明は上記問題点に鑑み、従来のこの種の転動子を使用する転がり免震支持装置において、転動子の転がり特性・揺動特性の改変を図り、復帰機能を持たせ、装置全体の単純化を図ることのできる新規な転がり免震支持装置を得ることを目的とする。
本発明はまた、この転がり免震支持装置において効果的な減衰性を付与することも他の目的とする。
更にまた、本発明は基礎を含めた構造物の全体系にこの新規な免震支持装置を組み込んでなる免震構造系を得ることも他の目的とする。
本発明はこのため、転動子の形状を回転楕円体とすることにより、復帰機能を持たせ、併せて揺動の長周期化を図りうるとの知見に基づき、上記の目的の達成を図ったものである。
本発明の転がり免震支持装置及び該免震支持装置を有する免震構造系は上記目的を達成するため、以下の構成を採る。
本発明の第1は転がり免震支持装置に係り、請求項1に記載のとおり、互いに水平方向に相対移動可能な上部構造と下部構造との間に介装され、該上部構造の荷重を該下部構造に伝達するとともに、該上部構造と該下部構造との相対移動を許容する免震支持装置であって、
前記下部構造の上面に上方に向って開き、断面が円形状で底面が水準面をなす下部鍋状凹部が形成され、
前記上部構造の下面に下方に向って開き、断面が円形状で天井面が水準面をなす上部鍋状凹部が形成され、
剛性体よりなり回転楕円体形状に表面曲率が漸次変化する転動子が、前記上部鍋状凹部と前記下部鍋状凹部との間に水平方向に移動域を存して挟着状に配され、
かつ、前記転動子の中心軸に沿って鋼棒ダンパー挿通孔が開設されるとともに、前記上下部構造に一端を固定され、他端を前記鋼棒ダンパー挿通孔に弾塑性特性を有する鋼棒ダンパーが挿通されてなり、
前記転動子は上下部構造の静止時には安定状態を保持し、上下部構造の相対的移動時にはその転がりにより上部構造への持ち上げ動作をなす、ことを特徴とする。
本発明の第2は免震構造系に係り、請求項2に記載のとおり、互いに水平方向に相対移動可能な上部構造と下部構造との間に介装され、該上部構造の荷重を該下部構造に伝達するとともに、該上部構造と該下部構造との相対移動を許容する下記構成よりなる免震支持装置を備えてなる免震構造系であって、
前記下部構造の上面に上方に向って開き、断面が円形状で底面が水準面をなす下部鍋状凹部が形成され、
前記上部構造の下面に下方に向って開き、断面が円形状で天井面が水準面をなす上部鍋状凹部が形成され、
剛性体よりなり回転楕円体形状に表面曲率が漸次変化する転動子が、前記上部鍋状凹部と前記下部鍋状凹部との間に水平方向に移動域を存して挟着状に配され、
かつ、前記転動子の中心軸に沿って鋼棒ダンパー挿通孔が開設されるとともに、前記上下部構造に一端を固定され、他端を前記鋼棒ダンパー挿通孔に弾塑性特性を有する鋼棒ダンパーが挿通されてなり、
前記転動子は上下部構造の静止時には安定状態を保持し、上下部構造の相対的移動時にはその転がりにより上部構造への持ち上げ動作をなす、ことを特徴とする。
上記第1・第2発明において、「回転楕円体形状」は、回転楕円体(長円体)に限定されず、表面曲率が漸次変化し、転動につれて上下平行面の接点間の高さが漸次増大する球体の全ての形状を含み、具体的には以下の実施形態で示される。
なお、上部構造が人工地盤を採るとき、建物本体は該人工地盤上に構築され、該人工地盤は本転動子を介して基礎としての下部構造に支持されるものである。
上記の両発明において、
1)転動子に、鋼棒ダンパーを保持するとともにゴム板と硬質板との積層体からなる積層ゴム体を含む積層ゴムユニットが組み込まれること、
2)転動子は、水平方向において、全方向移動に限定されず、一方向変位を採ること、
は適宜採られる実施態様である。
また、上記の各構成において、
1)下部び上部鍋状凹部は、剛性の鍋状凹部を有する鍋状枠体をもって形成されること、或いは直接的に下部構造の上面及び上部構造の下面に形成されること、
2)鋼棒ダンパーの一端は、剛性の鍋状枠体を介して上下部構造に固定されること、あるいは、直接に上下部構造に固定されること、
は適宜採られる設計的事項である。
本発明の転がり免震支持装置及び該免震支持装置を有する免震構造系は上記の構成を採ることにより、以下の作用を発揮する。
本免震支持装置は建造物すなわち上部構造Gとコンクリート基礎すなわち下部構造Bとの間に介装され、その転動子を介して上部構造Gの荷重を支持し、下部構造Bひいては地盤に該荷重を伝達するとともに、地震動に対する免震作用を発揮する。
(A) 常時
常時において、本免震支持装置において転動子は最も大きな曲率面を上下にした中立状態(換言すれば安定状態)をもって設置され、上部構造Gの荷重は転動子を介して下部構造Bに伝達され支持される。
本免震支持装置における上下の支持面は全ての転動子が安定状態を採り、面状に均等に当接し、かつ転動子は剛性体よりなるものであり、大きな載荷能力を有する。また、転動子はその形状より安定状態を保持し、風荷重等の小さな強制力には影響を受けず、上部構造は安定的に支持される。
(B) 地震時
地震時(及び構造物に揺れを生じさせる力が作用する全ての場合を含む。)において、地盤は大きく揺れ、地震動により下部構造としての基礎Bは地盤と一体に振動するが、上部構造Gは転動子の転がり作用を介して揺動が生じ、上部構造Gと下部構造Bとの間に相対変位が生じる。
上部構造Gに接する転動子は、上部構造Gの移動とともに該転動子も転動し、該転動子に支持された上部構造Gは該転動子の転がり軌跡に追従する。上部構造Gが逆方向に移動すると、上記の動作の逆となる。
地震動に伴い、転動子の転がり軌跡に追従して上部構造Gは上下動の伴う揺動運動をなす。
これにより、転動子の転がり作用をもって構造物Gは周期の大きな揺動作用を受け、地震動による共振作用等の悪影響を避けることができる。
(B-1) 減衰作用
この動作において、転動子の転動変位に伴い、上下の鋼棒ダンパーはそれぞれ転動子の鋼棒ダンパー挿通孔から引き出され、また引き入れられて強制的に折曲げ変形を受ける。この折り曲げ作用によるエネルギー散逸効果により減衰力が発揮され、構造物Gの振動を減衰させる。
(B-2) 復帰作用
転動子の転動変位に伴い、転動子の転がり軌跡における上接点は構造物Gが当初の定位置から遠ざかるとき次第に上方へ移動(上昇)し、該転動子に支持される上部構造Gに持上げ力を付与する。また、最上点から初期位置(中立位置)への戻り変位においては下降状態となり、最下点を過ぎると再び上昇する。
この間、下接点と上接点との間に水平方向の偏心距離を生じ、上接点に作用する上部構造Gの荷重により戻り偶力が生じる。これにより上部構造Gは常時定位置状態を採る特性、すなわち初期の定位置に復帰する特性を発揮し、構造物系は安定状態となる。
本発明の免震支持装置によれば、転動子による常時及び地震時の荷重支持作用を発揮しつつ、地震時における上部構造と下部構造間の相対的移動に伴う転動子の転動変位に対応して鋼棒ダンパーを折曲げ変形をなし、減衰力を発揮させ、また、転動子の偏心による偶力作用による復帰力を発揮し、簡単な構成をもって良好な免震作用を有する免震支持装置を実現することができる。
そして、本免震支持装置において所定の移動空間を保持することにより水平面の全方向に対処できる。
しかして、本免震支持装置を備えてなる免震構造系においては、構造物は安定して支持されるとともに構造物の固有周期の長周期化が図られ、その減衰機構及び転動子の特有な形状により良好な減衰性及び復元力が発揮される。
本発明の転がり免震支持装置及び該免震支持装置を有する免震構造系の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図9は本免震構造系を構成する転がり免震支持装置の一実施形態を示す。すなわち、図1〜図3は本転がり免震支持装置の全体構成を示し、図4〜図6は本装置の部分構成及びその特徴部の詳細構成を示す。また、図7は本装置の配置態様を示し、図8・図9は本装置の動作を示す。
本装置の図示につき、Xは長手方向、Yは幅方向、Zは高さ方向を示す。
しかして、本転がり免震支持装置Sは上部構造Gと下部構造Bとに介装設置され、上部構造Gの荷重を支持し、下部構造Bに伝達するとともに地震等の強制振動力より生起される上部構造Gの揺れに対して免震作用をなす。
図1〜図3は本転がり免震支持装置(以下「免震支持装置」という。)Sの全体構成を示し、図1は本免震支持装置Sの複数が組み込まれた免震構造系の概略構成を示し、図2は本免震支持装置Sの単独の縦断面構成、図3はその平面構成を示す。
図示されるように本実施形態の免震支持装置Sは、
a.下部構造Bの上面に固定され、上方に向って開く円筒形状の下部鍋状枠体1、
b.上部構造Gの下面に固定され、下方に向って開く円筒形状の上部鍋状枠体2、
c.剛性を有し、回転楕円体からなるとともに、該上部鍋状枠体1と該下部鍋状枠体2との間に水平方向に移動域を存して挟着状に配される転動子3、
d.該回転楕円体の中心軸に沿って貫通状に開設される鋼棒ダンパー挿通孔4、
e.前記上下部構造G、Bに一端を固定され、他端を前記鋼棒ダンパー挿通孔4にそれぞれ独立に挿通される鋼棒ダンパー5、
の各構成体a〜eからなる。
また、本免震支持装置Sの定置状態(後記)において、上下部構造G、B間のすき間に充填状に配される介装マット7も含む。
本態様において、鋼棒ダンパー挿通孔4と鋼棒ダンパー5とによりダンパー機構を構成する。また、鋼棒ダンパー5は下部鋼棒ダンパー5Aと上部鋼棒ダンパー5Bとを含む。
以下、各部の細部構造に付いて説明する。
下部鍋状枠体1(図1〜図3参照)
下部鍋状枠体1は、下部構造Bの上面に固定され、上方に向って開く円形の鍋状凹部を保持する円筒形状の剛性の箱体よりなる。該下部鍋状枠体1は、厚肉の鋼製板よりなり、底部の中央に中心孔10が貫通状に開設される。sはその深さ、Dはその内径である。下部鍋状枠体1の底面1aは平滑な水準面をなす。
上部鍋状枠体2(図1〜図3参照)
上部鍋状枠体2は、上部構造Gの下面に固定され、下方に向って開く円形の鍋状凹部を保持する円筒形状の剛性の箱体よりなる。該上部鍋状枠体2は、厚肉の鋼製板よりなり、上部の中央に中心孔11が貫通状に開設される。上部鍋状枠体2の天井面2aは平滑な水準面をなす。
下部鍋状枠体1と上部鍋状枠体2とは同等の部材構成(深さs、内径D)を採り、上下にそれらの開口部相互を対峙して対称的に配される。そして、それらの底面1a及び天井面2aは平行面をなす。
なお、下部鍋状枠体1と上部鍋状枠体2とは鋼製に限らず、他の同等の硬質素材(例えば高強度コンクリート)を除外するものではない。
転動子3(図1〜図6参照)
転動子3は、剛性体よりなり、非円球体をなし、本実施形態では回転楕円体(長円体)を採る。回転楕円体は、中心点Oを含む楕円平面を短軸を回転軸として回転させた立体形であり、本回転楕円体では、2a(X方向)、2b(Y方向)が長軸をなし、2c(Z方向)が短軸をなし、a=b>cを採る(図5参照)。
すなわち、円球体であれば転動するとき上部・下部構造G,B間の上下面との接点(M、N)間の鉛直距離すなわち高さは一定値を採るが、本発明で採用される球体は表面曲率が漸次変化し、転動につれて上下面の接点間の高さが漸次増大する形状の球体を採る。したがって、元位置方向へ転動するとき上下面の接点間の高さが漸次減少するものでもある。このような球体として、回転楕円体以外にも、回転放物線体、更にはカテナリー線、クロソイド線の立体形が採用される。
図5はそのような回転楕円体3を示し、定位置状態で下面1aとはM点で、上面2aとはN点で当接するものであり、その高さはh(=2c)の最小値を採る。この回転楕円体3は転動し傾斜すると、上面2aが持上げられ上下面との接点M,N間の距離は漸次増大する。なお、本図において、3aは回転楕円体3の側面を切断したカット平面であって、下側表面及び上側表面の近傍部分のみの使用も可能である。
図6は更に別な球体3Aを示す。本態様では上面及び下面の曲率半径Rがその中心Oからの距離rよりも十分に大きい一定長さを採り、部分球体をなす。本態様は表面曲率は一定値を採るが、回転楕円体3と同じ動的特性を示し、かつ、そのRの値を大きく採ることにより長周期化を図ることができる。
本転動子3の剛性素材は、所定の強度(圧縮強度)を保持するものとして、鉄製(鋼、鋳鉄)、高強度コンクリートあるいは硬質合成樹脂の適宜の素材が採用可能であるが、本実施形態では高強度コンクリートが重量性・費用性から好適なものとして採用される。高強度コンクリートではその圧縮強度が60N(ニュートン)/平方mmを採り、十分な剛性が得られる。
本転動子3の設置
本転動子3は、下部鍋状枠体1と上部鍋状枠体2とを対峙して配されて形成される鍋状枠体空間J内に所定状態を保持して設置される。
すなわち、下部鍋状枠体1、上部鍋状枠体2、転動子3は同一中心軸線上に、すなわちそれらの孔10,11,4が同一軸線状になって配される。このとき、転動子3は定位置状態を採り、安定状態となる。転動子3はこの鍋状枠体空間J内で全水平方向に移動可能な空間(D−d)すなわち移動域を存する。
また、転動子3の最小高さhは下部鍋状枠体1、上部鍋状枠体2の合計深さ2sよりも大きくされており、転動子3が下部鍋状枠体1、上部鍋状枠体2に定位置に配されたとき、下部構造Bの上面と上部構造Gの下面とは一定隙間α(=h−2s)を採る。このαは10mm程度である。
ダンパー機構
ダンパー機構は、鋼棒ダンパー挿通孔4、鋼棒ダンパー5、及び下部鍋状枠体1・上部鍋状枠体2に固定される定着体13,14をもって構成される。
鋼棒ダンパー挿通孔4(図2〜図4参照)
鋼棒ダンパー挿通孔4は、該転動子3の回転楕円体の鉛直中心軸に沿って所定の径をもって貫通状に開設される。
鋼棒ダンパー5(図2〜図4参照)
鋼棒ダンパー5は、所定の弾塑性特性を有する鋼棒を主体とし、下部鋼棒ダンパー5Aと上部鋼棒ダンパー5Bとの一対よりなる。下部鋼棒ダンパー5Aと上部鋼棒ダンパー5Bとは、それぞれ下部・上部構造B,Gに一端を固定され、他端を前記鋼棒ダンパー挿通孔4にそれぞれ独立に移動自在に挿通される。
(定着体)(図4参照)
下部鋼棒ダンパー5Aはその一端にねじ部5aを有し、下部構造Bにおいて下部鍋状枠体1の中心孔10に挿通され、下部鍋状枠体1の下端に固定された定着体13のねじ孔13aに螺合して定着される。
上部鋼棒ダンパー5Bも同様であり、その一端にねじ部5aを有し、上部構造Gにおいて上部鍋状枠体2の中心孔11に挿通され、上部鍋状枠体2の上端に固定された定着体14のねじ孔14aに螺合して定着される。
ダンパー機構は上記の構成に限定されず、定着体13,14が省略され、鋼棒ダンパー5を直接的に上部・下部構造G、Bに埋設設置される態様はその一態様である。
その他の構成
(介装マット7)
介装マット7は、所定の厚さを有する平板体をなし、上下部構造G、B間のすき間に充填状に配される。
本介装マット7は本発明において非本質的要素であり、その面的作用をもって転動子3の支持機能を補う。特に、下部構造Bの上面の所定位置に配された転動子3上にコンクリートによる上部構造Gを打設するときその型枠体を兼ねるものである。したがって、本介装マット7は格別大きな強度を要せず、例えば気泡マットが使用される。該介装マット7はまた、上下部構造G,B間のすき間への異物の侵入を阻止する機能も持つ。
(本免震支持装置Sの取付け・配置)
本免震支持装置Sは、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の軽量ないし重量構造物の建物Gを対象とし、上部構造としての該建物Gに対して次のように配され、取り付けられる。
図7にその取付け・配置の一態様を示す。
図において、Bは地盤Eに打設された基礎杭Kに連結して構築された下部構造としての基礎であって、該基礎Bの上面は同一水準面に施工される。この基礎B上に複数の本免震支持装置Sが対称を保って配置され(図例では8箇所)、この免震支持装置S上に建物本体Gが構築される。図例では各免震支持装置Sは同一水準に配される態様を採るが、この態様に限らず、各免震支持装置Sに高低差があっても、それらの鍋状凹部の底面1a及び天井面2aが水平かつ平行を保持していればよい。また、木造の軽量建物においては基礎杭Kの施工は格別必要なものではない。
これにより、基礎B・免震支持装置S・建物本体Gによる構築物における免震構造系が構成される。
図8は人工地盤における本免震支持装置Sの取付け・配置の一態様を示す。本態様においては一戸建住宅に適用される人工地盤G1、すなわち小規模の人工地盤を示す。
本態様の人工地盤G1においては、地盤E上に基礎Bが水平を保って直接的に構築され、該基礎B上に下部枠体1を配し、更に本免震支持装置S及び上部枠体2を介して人工地盤G1が現場コンクリート打ちをもって構築される。このとき、基礎B上に介装マット7が敷設され、コンクリート打ちの型枠材として機能し、上部枠体2は埋殺しとなる。人工地盤G1の固結を待って該人孔地盤G1上に住宅建築G2が直接的に構築される。
これにより、基礎B・免震支持装置S・人工地盤G1・建物本体G2による構築物における免震構造系が構成される。なお、この態様においては、人孔地盤G1が本来の上部構造Gを構成する。
(本免震支持装置Sの作用)
本免震支持装置Sは建物すなわち上部構造Gとコンクリート基礎すなわち下部構造Bとの間に介装され、その転動子3を介して上部構造Gの荷重を支持し、下部構造Bひいては地盤Eに該荷重を伝達するとともに、地震動に対する免震作用を発揮する。
(A) 常時
常時において、上部構造Gの荷重は、本免震支持装置Sにおいて、上部鍋状枠体2、転動子3及び下部鍋状枠体1を介して下部構造Bに伝達され支持される。本免震支持装置Sにおける上下の支持面は全ての転動子3が安定状態を採り、面状に均等に当接し、かつ転動子3は剛性体よりなるものであり、大きな載荷能力を有する。
そして、転動子3の中心に配される鋼棒ダンパー5は無負荷状態となっており、構造物に格別の作用を及ぼさない。
また、該転動子3はその形状より安定状態を保持し、風荷重等の小さな強制力には影響を受けず、上部構造Gは安定的に支持される。
図2はこの状態を示す。
(B) 地震時(図9、図10参照)
地震時(及び構造物に揺れを生じさせる力が作用する全ての場合を含む。)において、地盤Eは大きく揺れ、地震動により下部構造としての基礎Bは地盤Eと一体に振動するが、上部構造Gは転動子3の転がり作用を介して揺動が生じ、上部構造Gと下部構造Bとの間に相対変位が生じる。
上部構造Gに接する転動子3は、上部構造Gの移動とともに該転動子3も転動し、該転動子3に支持された上部構造Gは該転動子3の転がり軌跡に追従する。上部構造Gが逆方向に移動すると、上記の動作の逆となる。
地震動に伴い、転動子3の転がり軌跡に追従して上部構造Gは上下動の伴う揺動運動をなす。
これにより、転動子3の転がり作用をもって構造物Gは周期の大きな揺動作用を受け、短周期成分の卓越する地震動による共振作用等の悪影響を避けることができる。
(B-1)
今、上部構造Gが図9の右方向(イ方向)に移動するとき、転動子3はその上面の接点(支持点)Nから横方向強制力を受け、回転力が生じ、下面の接点(支持点)Mを中心として右方向回転を始める。このとき、上部ダンパー鋼棒5Bと転動子3との係合作用も回転の契機となる。
転動子3の回転すなわち傾斜移動により、下接点Mは右方向にずれ、同時に上接点Nは左方向にずれる。上接点における下面からの鉛直距離すなわち高さが増大し、上部構造Gは上方向へ持ち上がる。
鋼棒ダンパー5A,5Bは転動子3の鋼棒ダンパー挿通孔4から引き出されるとともに折り曲げられてゆき、ダンパー作用を発揮する。
この転動子3の転動移動が進行して右端に来るとき、上接点Nは最高位置となる。図8はこの状態を示す。
(B-2)
上部構造Gが逆方向すなわち左方向(図10のロ方向)に移動するとき、上記した状態とは逆となる。
先ず、転動子3はその右端位置から左方向に回転を始め、下接点Mは左方向へずれ、当初位置へ近づく。上接点Nも右方向へずれ、同じく当初位置へ近づく。鋼棒ダンパー5A,5Bは転動子3の鋼棒ダンパー挿通孔4に引き入れられるとともに直線状に変形し、ダンパー作用を発揮する。まお、接点M、Nは位相差をもち、偶力が生じ、復帰性を与える。
下接点Mと上接点Nとが同時的に当初位置となり、転動子3は最低位置(中立位置)を通過する。
更に、上部構造Gがその慣性力をもって左方向へ移動し、下接点M・上接点Nはそれぞれ左方向へ、右方向へずれ、その鉛直距離(高さ)を増大する。すなわち、前記した(B-1) の状態に準じる。鋼棒ダンパー5A,5Bも再び折り曲げられ、ダンパー作用を発揮する。偶力作用も同時に働く。
転動子3の転動移動が進行して左端に来るとき、上接点Nは最高位置となる。図9はこの状態を示す。
(B-3)
地震動に伴い、上部構造Gは揺動運動をなし、この揺動に応じて転動子3は上述の動作を繰り返す。
これにより、転動子3の転がり作用をもって構造物の長周期化が図られ、有害な共振現象が回避され、所期の免震作用を得る。この動作において、転動子3はその形状並びに偶力作用により絶えず安定状態に復帰する特性を発揮し、復帰力が生じる。
一方、本装置の鋼棒ダンパー5も絶えず変形を受け、その変形エネルギーによる減衰効果を発揮し、構造物Gの振動を速やかに低減する。
(C)
上記の振動時の揺動作用、及び復帰作用は地震動に限るものではなく、本免震支持装置Sが介装設置される構造物間の全ての振動について適用される。
(本免震支持装置Sの効果)
本実施形態の免震支持装置Sによれば、転動子3による常時及び地震時の荷重支持作用を発揮しつつ、地震時における上部構造Gと下部構造B間の相対的移動に伴う転動子3の長周期転動移動(振動)がなされ、かつこの転動子の転動変位に対応して棒状ダンパー5の引抜き・引戻し変形を受け、減衰力を発現させ、また転動子3の上接点Nと下接点Mとの偏心による偶力作用による復帰力を発揮し、簡単な構成をもって良好な免震作用を有する免震支持装置を実現することができる。
そして、本免震支持装置Sにおいて所定の移動空間Jを保持することにより水平面の全方向に対処できる。
しかして、本免震支持装置Sを備えてなる免震構造系においては、構造物は安定して支持されるとともに構造物の固有周期の長周期化が図られ、その減衰機構及び転動子の特有な形状により良好な減衰性及び復元力が発揮される。
(第2実施形態)
図11に本発明の免震支持装置の他の実施形態を示す。図において、先の実施形態と同一の部材については同一の符号が付されている。
本実施形態の免震支持装置における転動子3Bは、中心軸に沿って円孔20aの開設された回転楕円体20と、該回転楕円体20の円孔20a内に装着される積層ゴムユニット21とからなり、該積層ゴムユニット21には鋼棒ダンパー5(5A,5B)が挿通される。
該積層ゴムユニット21は、その中心部に配されるゴム円柱23と、該ゴム円柱23の外周に配される円環状のゴム板24と硬質板25との交互の積層体からなる積層ゴム体26と、上下に配される鋼製のキャップ体28(下部キャップ体28A、上部キャップ体28B)と、からなる。
積層ゴム体26のゴム板24と硬質板25とは単に交互に配された積層体であり、加硫接着手段は採られていない。硬質板25は通常は鋼板の金属製素材が使用されるが、合成樹脂製の硬質素材の使用も可能である。キャップ体28の外側径は円孔20aの径と一致し、その外表面は回転楕円体の曲率を保持する。しかして、積層ゴム体26はキャップ体28及び回転楕円体20の円孔20aに拘束され、積層方向(鉛直方向)へ強い圧縮強度を発揮する。
鋼棒ダンパー5(5A,5B)はゴム円柱23とキャップ体28とを貫通して抜差し自在に挿通される。
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技術的範囲内に含まれる。
1)本実施形態では鍋状枠体1、2を用いたが、これらの鍋状枠体1、2を使用しない態様を採ることができる。すなわち、下部構造Bについては、その形成時に鍋状凹部を有する型枠を使用して鍋状凹部を現場打ちコンクリートで成型したのち、該型枠を脱型してなされる。下部鋼棒アンカー5Aは現場打ちにてコンクリート構造物B中に埋設設置される。また、上部構造Gについては、プレキャスト版に予め鍋状凹部を成型し、該プレキャスト版を当該設置現場に据え付けるられる。
2)本実施形態では全方向への免震態様を示したが、一方向(例えばX方向)への免震態様を除外するものではない。この場合、X−Z面で楕円形を採り、Y方向へは同一の楕円形状を採る。更には、Y方向端部に拘束手段を備えることにより、X、Z方向のみの変位を許容する。
本発明の一実施形態の転がり免震支持装置を組み込んでなる免震構造系の概略構成を示す側断面図。 本免震支持装置の全体構成を示す鉛直断面図(図1の部分拡大図、図3の2−2線断面図)。 本免震支持装置の全体構成を示す平面構成図(図2の3−3線断面図)。 本免震支持装置の部分(鋼棒ダンパーの定着部)詳細図。 転動子の一態様(楕円回転体)の模式構成図。 転動子の別態様の模式構成図。 本免震支持装置の建物への配置例を示し、(a) 図はその側面図、(b) 図はその平面図。 本免震支持装置の人工地盤への配置例を示し、(a) 図はその側面図、(b) 図はその平面図。 本免震支持装置の動作を示す図。 本免震支持装置の動作を示す図。 本発明の他の実施形態の免震支持装置の転動子の断面構成図。
S…転がり免震支持装置、G,G1,G2…上部構造、B…下部構造、1…下部鍋状枠体、2…上部鍋状枠体、3…転動子、5…鋼棒ダンパー挿通孔、6…鋼棒ダンパー、J…移動域、M…下接点、N…上接点

Claims (2)

  1. 互いに水平方向に相対移動可能な上部構造と下部構造との間に介装され、該上部構造の荷重を該下部構造に伝達するとともに、該上部構造と該下部構造との相対移動を許容する免震支持装置であって、
    前記下部構造の上面に上方に向って開き、断面が円形状で底面が水準面をなす下部鍋状凹部が形成され、
    前記上部構造の下面に下方に向って開き、断面が円形状で天井面が水準面をなす上部鍋状凹部が形成され、
    剛性体よりなり回転楕円体形状に表面曲率が漸次変化する転動子が、前記上部鍋状凹部と前記下部鍋状凹部との間に水平方向に移動域を存して挟着状に配され、
    かつ、前記転動子の中心軸に沿って鋼棒ダンパー挿通孔が開設されるとともに、前記上下部構造に一端を固定され、他端を前記鋼棒ダンパー挿通孔に弾塑性特性を有する鋼棒ダンパーが挿通されてなり、
    前記転動子は上下部構造の静止時には安定状態を保持し、上下部構造の相対的移動時にはその転がりにより上部構造への持ち上げ動作をなす、
    ことを特徴とする免震支持装置。
  2. 互いに水平方向に相対移動可能な上部構造と下部構造との間に介装され、該上部構造の荷重を該下部構造に伝達するとともに、該上部構造と該下部構造との相対移動を許容する下記構成よりなる免震支持装置を備えてなる免震構造系であって、
    前記下部構造の上面に上方に向って開き、断面が円形状で底面が水準面をなす下部鍋状凹部が形成され、
    前記上部構造の下面に下方に向って開き、断面が円形状で天井面が水準面をなす上部鍋状凹部が形成され、
    剛性体よりなり回転楕円体形状に表面曲率が漸次変化する転動子が、前記上部鍋状凹部と前記下部鍋状凹部との間に水平方向に移動域を存して挟着状に配され、
    かつ、前記転動子の中心軸に沿って鋼棒ダンパー挿通孔が開設されるとともに、前記上下部構造に一端を固定され、他端を前記鋼棒ダンパー挿通孔に弾塑性特性を有する鋼棒ダンパーが挿通されてなり、
    前記転動子は上下部構造の静止時には安定状態を保持し、上下部構造の相対的移動時にはその転がりにより上部構造への持ち上げ動作をなす、
    ことを特徴とする免震構造系。
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