JP5141619B2 - ウィンドウガラス破損検出具 - Google Patents

ウィンドウガラス破損検出具 Download PDF

Info

Publication number
JP5141619B2
JP5141619B2 JP2009080235A JP2009080235A JP5141619B2 JP 5141619 B2 JP5141619 B2 JP 5141619B2 JP 2009080235 A JP2009080235 A JP 2009080235A JP 2009080235 A JP2009080235 A JP 2009080235A JP 5141619 B2 JP5141619 B2 JP 5141619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window glass
breakage
glass
clip
window
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009080235A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010228669A (ja
Inventor
尚宏 中島
恒雄 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2009080235A priority Critical patent/JP5141619B2/ja
Publication of JP2010228669A publication Critical patent/JP2010228669A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5141619B2 publication Critical patent/JP5141619B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Burglar Alarm Systems (AREA)

Description

本発明は、ウィンドウガラス破損検出具に関する。
特許文献1において、盗難防止のために車両のウィンドウガラスの割れを検知する装置が開示されている。この装置においては、図10に示すように、ウィンドウガラス100が窓開口部を閉止した全閉位置にあるときに、このウィンドウガラス100を支持するケーブル式ウィンドウレギュレータ110のキャリアプレート111をウィンドウガラス100の閉止方向に付勢する圧縮コイルばね120を設け、ウィンドウガラス100が破損したときに、ウィンドウガラス100に設けたストッパピン105と車体側の係止部106とによる規制が解除され、キャリアプレート111が圧縮コイルばね120によってウィンドウガラス100の全閉位置よりも閉止側に移動することとなり、リミットスイッチ130がこれを検出してウィンドウガラス100の破損を検出する。
特開平11−321564号公報
ところが、ウィンドウガラス100には、通常、強化ガラスが用いられている。このウィンドウガラスに衝撃が加えられた場合、粉々に破損するようになっているが、ウィンドウガラスの一部が粉砕せずに残ることがある。特に、キャリアプレート111付近にウィンドウガラス100が残った場合、上記検出装置では、閉止方向へ動かない時にはウィンドウガラス100の破損が検出されないおそれがあった。
本発明は、このような背景の下になされたものであり、その目的は、ウィンドウガラスの破損に伴いウィンドウガラスが完全に粉砕せずに残るような場合でもウィンドウガラスの破損を確実に検出することができるウィンドウガラス破損検出具を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、車両のウィンドウガラスに取り付けられ、ウィンドウガラスの面内でずれた位置で自身の弾性にてガラス面に対し互いに逆方向に付勢してウィンドウガラスの破損に伴う当該ウィンドウガラスの一部領域での粉砕を行ってウィンドウガラスの破損を検出するための金具と、前記金具におけるウィンドウガラスとの接触部において前記金具とウィンドウガラスとの間に介在された緩衝材と、を備えたことを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、ウィンドウガラスが破損すると、ウィンドウガラスの強度が低下することによって金具が付勢力によりウィンドウガラスの一部領域を粉砕し、これによりウィンドウガラスの破損が検出される。よって、ウィンドウガラスの破損に伴いウィンドウガラスが完全に粉砕せずに残るような場合でもウィンドウガラスの破損を確実に検出することができる。また、ウィンドウガラスの面内でずれた位置で自身の弾性にてガラス面に対し互いに逆方向に付勢しているので、ウィンドウガラスの破損に伴って(ウィンドウガラスの強度の低下に伴って)ウィンドウガラスを確実に粉砕してウィンドウガラスの破損を確実に検出することができる。さらに、金具におけるウィンドウガラスとの接触部に緩衝材が金具とウィンドウガラスとの間に介在されており、金具とウィンドウガラスとが直接接触していないので、経年によるガラス割れを防止することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のウィンドウガラス破損検出具において、前記金具は、前記ウィンドウガラスでの端部においてウィンドウガラスを挟持し、かつ、ウィンドウガラスの面内でずれた位置で互いに接近する方向に付勢していることを要旨とする。
請求項2に記載の発明によれば、ウィンドウガラスを容易に粉砕してウィンドウガラスの破損を確実に検出することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のウィンドウガラス破損検出具において、前記緩衝材を前記ウィンドウガラスに接着するとともに前記緩衝材に前記金具を嵌合にて固定したことを要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、破損検出具をウィンドウガラスから外れにくくすることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のウィンドウガラス破損検出具において、前記緩衝材を前記ウィンドウガラスに両面テープで接着したことを要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、接着性に優れている。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜4のいずれか1項に記載のウィンドウガラス破損検出具において、前記緩衝材は樹脂よりなり、前記金具の落下を検出するための磁石を封止していることを要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、磁石の外気との接触を防止することができる。
本発明によれば、ウィンドウガラスの破損に伴いウィンドウガラスが完全に粉砕せずに残るような場合でもウィンドウガラスの破損を確実に検出することができる。
乗用車における右前ドアでの分解斜視図。 乗用車における右前ドアでの概略正面図。 図2のA−A線での縦断面図。 開閉式ウィンドウガラス破損検出装置の斜視図。 クリップの分解斜視図。 (a)はクリップの正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図。 (a)はクリップの正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図。 (a)はクリップの正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図。 (a)はクリップの正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図。 従来技術を説明するための検出装置の正面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を説明する。
図1は、乗用車における右前ドアでの分解斜視図であり、図2は乗用車における右前ドアでの概略正面図である。
図1に示すように、車両ドア1はアウタパネル2とインナパネル3を具備している。アウタパネル2とインナパネル3の間に、強化ガラスからなるウィンドウガラス5が配置されている。ウィンドウガラス5の厚さは3.1mm〜5.0mm程度である。車両ドア1のインナパネル3の内側にはドアトリムが取り付けられている。
車両ドア1の内部には、ウィンドウガラス5を上下動するウィンドウレギュレータ10が収納されている。本実施形態においては、ウィンドウレギュレータ10としてXアーム式ウィンドウレギュレータを用いている。インナパネル3にはドア部品組付穴3aが穿設されており、このドア部品組付穴3aを塞ぐようにモジュラーパネル6が設けられている。
Xアーム式ウィンドウレギュレータ10は、ベースプレート(固定ベース)11を介して、モジュラーパネル6の室外側の面に支持されている。即ち、モジュラーパネル6の室外側の面に固定するベースプレート11には、Xアーム式ウィンドウレギュレータ10のリフトアーム12の軸13が支持されている。ベースプレート11には電動駆動ユニット14が固定されている。リフトアーム12は、図2に示すように軸13を中心とするセクタギヤ(ドリブンギヤ)15を一体に有しており、図1の電動駆動ユニット14は、このセクタギヤ15と噛み合うピニオン16(図2)及びその駆動モータ(図示せず)を備えている。
図2において、リフトアーム12の長さ方向の中間部分には、軸17でイコライザアーム18の中間部分が枢着されている。リフトアーム12とイコライザアーム18の上端部(先端部)にはそれぞれ、ガイドピース(ローラ)19,20が回転及び傾動可能に枢着されており、イコライザアーム18の下端部には、ガイドピース(ローラ)21が枢着されている。
このリフトアーム12のガイドピース19と、イコライザアーム18のガイドピース20とは、ウィンドウガラスブラケット22に移動自在に嵌められ、イコライザアーム18のガイドピース21は、図1のモジュラーパネル6の室外側の面に固定するイコライザアームブラケット(姿勢維持レール)23に移動自在に案内される。
一方、ウィンドウガラス5の下縁にはその前後においてウィンドウガラスホルダ24が固定されている。このウィンドウガラスホルダ24は、予めウィンドウガラス5の下縁に固定され、このウィンドウガラスホルダ24を有するウィンドウガラス5が、アウタパネル2とインナパネル3の隙間から挿入されて、ボルト25によりウィンドウガラスブラケット22に固定されている。
図2に示すように、前後一対のガラスラン26が立設されている。このガラスラン26はゴム材よりなる。レール部材としての前後一対のガラスラン26により車両のウィンドウガラス5が移動自在に支持されている。即ち、ウィンドウガラス5の前後の端部がガラスラン26に案内されて上下に移動することができるようになっている。
図1の電動駆動ユニット14を介してピニオン16を正逆に駆動すると、セクタギヤ15を介してリフトアーム12が軸13を中心に揺動し、その結果、ウィンドウガラスブラケット22(ウィンドウガラス5)が、イコライザアーム18、ガイドピース19,20,21、イコライザアームブラケット23により略水平状態に保持されながら昇降運動する。このようにウィンドウガラス5が昇降され、ウィンドウガラス5により車両の開口部4が開閉自在となっている。
図2のA−A線での縦断面を図3に示す。図3において、不正侵入防止用の開閉式ウィンドウガラス破損検出装置30が車両ドア1の内部に配置されている。破損検出装置30は、ウィンドウガラス破損検出具としてのクリップ40と磁気センサ80を有している。
図4には開閉式ウィンドウガラス破損検出装置30の斜視図を示す。図5にはクリップ40の分解斜視図を示し、図6(a),(b),(c)はクリップ40を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図、(c)は(a)のB−B線での縦断面図である。
図3において、アウタパネル2とインナパネル3との間にウィンドウガラス5がウェザーストリップ7によりシールされた状態で配置されている。また、インナパネル3の内側にはドアトリム8が配置されている。クリップ40はウィンドウガラス5の下端部に配置され、ウィンドウガラス5を挟んでいる(ウィンドウガラス5に取り付けられている)。
クリップ40について、図5に示すように、クリップ40は、ウィンドウガラス5に対し挟持力を付与する金具としてのクリップ本体50と、緩衝材としての樹脂成形品60よりなる。樹脂成形品60は、ウィンドウガラス5とクリップ本体50との間に介在されると共に永久磁石70を封止保持している(磁石70を樹脂でモールドしている)。図4,6に示すように、クリップ本体50における正面側には永久磁石70が配置されている。
図5に示すように、クリップ本体50は、一枚の板ばね用鋼板を折り曲げて構成されている。クリップ本体50は、ウィンドウガラスを挟む第1および第2部材51,52と折り曲げ部(連結部)53を有している。背面側の第1部材51は正方形状をなし、正面側の第2部材52は左右の立設部52a,52bを有している。背面側の第1部材51と正面側の第2部材52の間にウィンドウガラス5が配置され(図6参照)、第1部材51と第2部材52はウィンドウガラス5に対し互いに接近する方向に付勢されている。
折り曲げ部53は第1部材51と第2部材52を連結している。この折り曲げ部53は、二段に折り曲げられ、二段目の折り曲げ部53bの幅はウィンドウガラス5の厚みよりも狭く、一段目の折り曲げ部53aにおいてウィンドウガラス5の端面が位置している(図6参照)。つまり、クリップ本体50の折り曲げ部53には段差部が形成され、段差部に図6に示すようにウィンドウガラス5の端面が位置しており、かつ、ウィンドウガラス5の下端まで嵌らないようになっている(下辺部付近でウィンドウガラス5を挟み込まないようになっている)。
図5において、第2部材52での左右の立設部52a,52bの上端部からアーム部52c,52dが互いに接近する方向に延びている。第2部材52での立設部52a,52bおよびアーム部52c,52dで囲まれた領域に対応する箇所に第1部材51が位置している。
樹脂成形品60は、前面プレート部61と下面台座部62と磁石封止部63と背面側保持部64を有し、これらは一体成形されている。図5、図6(c)に示すように、下面台座部62は上面が平坦に形成され、当該平坦部にウィンドウガラス5が載置されている。そして、図6(c)に示すように、下面台座部62がクリップ本体50の折り曲げ部53とウィンドウガラス5の間に位置する。また、下面台座部62の前端から板状の前面プレート部61が立設されている。前面プレート部61は長方形状をなし、中央部には長方形の貫通孔61aが形成されている。そして、図6(c)に示すように、前面プレート部61がクリップ本体50の第2部材52とウィンドウガラス5の間に位置する。
さらに、樹脂成形品60において、左右に延びる下面台座部62における前端での中央部には磁石封止部63が立設されている。磁石封止部63は、その内部に四角板状の磁石(フェライト磁石)70を封止しており、磁石封止部63も四角板状をなしている。磁石封止部63は、図6(a)に示すように、左右に延びる貫通孔61aにおける中央部に上下に延びるように配置されている。図6(a)において、磁石封止部63の上部は貫通孔61aの内部に位置し、下部は貫通孔61aよりも下方に位置している。磁石封止部63の下端から背面側保持部64が延設されている。そして、図6(b)に示すように、背面側保持部64がクリップ本体50の第1部材51とウィンドウガラス5の間に位置する。ここで、クリップ本体50の第1部材51には貫通孔51a(図5、図6(b)参照)が形成され、この貫通孔51aに樹脂成形品60の背面側保持部64に形成した突起64aが嵌合している。
図6(c)に示すように、クリップ本体50は、第2部材52がウィンドウガラス5の表面5a側に位置し、第1部材51がウィンドウガラス5の裏面5b側に位置している。そして、クリップ本体50の第1部材51は、図6(a)に示すように第2部材52での立設部52a,52bおよびアーム部52c,52dで囲まれた領域に対応する場所で、図6(b)に示すようにウィンドウガラス5の裏面5bから付勢している。よって、第2部材52におけるウィンドウガラス5への付勢部はウィンドウガラス5の面内において2箇所に離間して第1部材51におけるウィンドウガラス5への付勢部を挟むように設けられている。
図5、図6(b)に示すように、樹脂成形品60の磁石封止部63と背面側保持部64とは対向している。樹脂成形品60の背面側保持部64の前面側とウィンドウガラス5とは両面テープ65(図9(b)参照)で接着固定されている。また、樹脂成形品60の磁石封止部63の背面側とウィンドウガラス5とは両面テープ66(図9(b)参照)で接着固定されている。
組み立て順序としては、図5に示すように、ウィンドウガラス5の表面5aに樹脂成形品60の磁石封止部63を両面テープ66で接着固定する。また、ウィンドウガラス5の裏面5bに樹脂成形品60の背面側保持部64を両面テープ65で接着固定する。これにより樹脂成形品60がウィンドウガラス5に固定される。その後、ウィンドウガラス5に対し樹脂成形品60の外方からクリップ本体50をウィンドウガラス5を挟み込むように取り付ける。このとき、クリップ本体50の第1部材51の貫通孔51aに樹脂成形品60の背面側保持部64の突起64aが嵌合して樹脂成形品60にクリップ本体50が嵌合にて固定される。
このようにして、金具としてのクリップ本体50は、ウィンドウガラス5が配置される第1部材51と第2部材52の間において第1部材51と第2部材52がウィンドウガラス5の面内でずれた位置で互いに接近する方向に付勢されている。即ち、ウィンドウガラス5の表面5aと裏面5bにおいて違う場所でウィンドウガラス5に対し力が加わる。また、クリップ本体50はウィンドウガラス5の下端部を所定の力以上で挟持(把持)している。
磁気センサ80は、図3に示すように、インナパネル3に固定されている。ここで、鉛直方向をX方向とするとともに、水平方向をY方向とする。クリップ40はX方向(鉛直方向)に移動、即ち、落下することになる。
磁気センサ80は、ウィンドウガラス5全閉時の磁石70と同じ高さに配置されている(磁石70に対しY方向に所定の距離だけ離間して配置されている)。磁気センサ80は磁石70との距離に応じた信号を出力する。磁気センサ80としてホール素子を挙げることができる。
磁気センサ80には図3に示すようにコントローラ90が接続されている。コントローラ90はA/D変換器やマイコンを具備しており、マイコンは磁気センサ80からの信号をA/D変換したものを取り込む。コントローラ90には警報部91が接続されている。
次に、このように構成した開閉式ウィンドウガラス破損検出装置の作用、即ち、ウィンドウガラス5が壊された(割られた)ときの動作を説明する。
通常時においては、図6に示すように、乗員が車両から離れるときにウィンドウガラス5を全閉または数cmほど少し開いている。コントローラ90は磁気センサ80の出力レベルからウィンドウガラス5の位置を検出しており、パーキングブレーキが操作されている時にウィンドウガラス5が全閉または数cm開いているとガラスの割れ検知モードを設定する。一方、ウィンドウガラス5の端部に配置したクリップ40がウィンドウガラス5の端部を挟持している。詳しくは、クリップ40のクリップ本体50の自身の弾性力にて第1部材51と第2部材52との間にウィンドウガラス5を挟持している。また、磁気センサ80の前方に磁石70が位置している。
この状態から、ウィンドウガラス5が破損すると、その強度が低下する。つまり、強化ガラスからなるウィンドウガラス5の一部が破損すると、図7に示すようにウィンドウガラス5のすべてにひびが入り強度が著しく低下する(ガラス割れ時にガラス強度が低下する)。
この強度低下に伴って図8に示すようにクリップ40がその挟持力によりウィンドウガラス5の一部領域である端部(下端部)を粉砕する。つまり、自身のばね力により強化ガラスからなるウィンドウガラス5が部分的に完全に粉砕される(粉々にされる)。これにより、図9に示すように、クリップ40が落下する。詳しくは、図7,8に示すように、第1部材51によりウィンドウガラス5が押圧され、ウィンドウガラス5が粉々に粉砕されて、クリップ40が落下する。
磁気センサ80において、ウィンドウガラス5が破損される前においては磁気センサ80の出力値は、所定の閾値以上の値を示すが、ウィンドウガラス5の破損に伴いクリップ40が落下すると、磁気センサ80の出力値が所定の閾値以上の値を示さなくなる。これにより、クリップ40の落下、即ち、ウィンドウガラス5の破損が検出される。よって、ウィンドウガラス5の破損に伴いウィンドウガラス5が完全に粉砕せずに残るような場合でもウィンドウガラス5の破損を確実に検出することができる。
このようにして、強化ガラスは一部が割れるとすべてにひびが入り強度が著しく低下する特徴を利用して未検知、誤検知を極力少なくすることができる。
また、図2に示すように、ウィンドウガラス5が全閉位置にないときも、ウィンドウガラス5が破損するとクリップ40が落下するため、ウィンドウガラス5の破損を検出することができる。詳しくは、従来(特許文献1)においてはウィンドウガラスの全閉時のウィンドウガラスの移動を検出していたためウィンドウガラスが全閉位置にないときはウィンドウガラスの破損を検出することができなかったが、本実施形態では換気等のためにウィンドウガラスを少し開けてウィンドウガラスが全閉位置にないときもウィンドウガラスの破損を検出することができる。
また、図6のクリップ本体50は板ばね用鋼板を折り曲げて対向させた第1部材51と第2部材52を有し、ウィンドウガラス5が配置される第1部材51と第2部材52の間において第1部材51と第2部材52がウィンドウガラス5の面内でずれた位置で自身の弾性にてガラス面(ウィンドウガラスの表面5a、裏面5b)に対して互いに逆方向に(互いに接近する方向)に付勢されている。これにより、ウィンドウガラス5の表面5aと裏面5bにおいて違う場所でウィンドウガラス5に対し力が加わっているので、ウィンドウガラス5の破損に伴って(ウィンドウガラス5の強度の低下に伴って)ウィンドウガラス5の端部を確実に粉砕してウィンドウガラス5の破損を確実に検出することができる。
また、緩衝材としての樹脂成形品60が、クリップ本体50におけるウィンドウガラスとの接触部においてクリップ本体50とウィンドウガラス5との間に介在されている。よって、金具としてのクリップ本体50とウィンドウガラス5とが直接接触していないので、経年によるガラス割れを防止することができる。詳しくは、金具がウィンドウガラスに直接接触するとバリ等がガラスへメタルタッチし、ウィンドウガラスへ傷が入り、経年時ガラスが割れやすくなる。本実施形態ではクリップ本体50とウィンドウガラス5の間に樹脂成形品60を入れてクリップ本体50がウィンドウガラス5に直接触れないようにしたので、経年によるガラス割れを未然に防止することができる。
図3において、磁気センサ80の出力値によってクリップ40の落下を検出することによりウィンドウガラス5の破損が検出されると、コントローラ90は警報部91を作動して警報を発する。
以上のごとく本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)開閉式ウィンドウガラス破損検出装置30において、ウィンドウガラス破損検出具としてのクリップ40は、金具としてのクリップ本体50がウィンドウガラス5の破損に伴うウィンドウガラス5の一部領域での粉砕を行なう。これにより、ウィンドウガラス5の破損に伴いウィンドウガラス5が完全に粉砕せずに残るような場合でもウィンドウガラス5の破損を確実に検出することができる。詳しくは、クリップ本体50は、ウィンドウガラス5での端部においてウィンドウガラス5を挟持し、かつ、ウィンドウガラスの面内でずれた位置で互いに接近する方向に付勢しているので、ウィンドウガラス5を容易に粉砕してウィンドウガラスの破損を確実に検出することができる。また、樹脂成形品60が金具としてのクリップ本体50とウィンドウガラス5との間に介在されているので、ウィンドウガラス5にメタルタッチすることなく経年によるガラス割れを防止して車両の搭載性に優れたものとなる。
(2)樹脂成形品60をウィンドウガラス5に接着するとともに樹脂成形品60にクリップ本体50を嵌合にて固定したので、クリップ40(クリップ本体50)をウィンドウガラス5から外れにくくすることができる。特に、樹脂成形品60をウィンドウガラス5に両面テープ65で接着したので、接着性に優れている。詳しくは、クリップをウィンドウガラスに取り付けるにあたりクリップ本体50の把持力のみとした場合においては固定されていないため外れる可能性があるが、本実施形態のように樹脂部品(60)をガラスに両面テープで固定することによりクリップが外れないようにしたので、車両の搭載性に優れたものとなる。特に、両面テープは剪断方向には非常に強い。
(3)緩衝材としての樹脂成形品60は樹脂よりなり、クリップ本体50の落下を検出するための磁石70を封止している。詳しくは、フェライト磁石よりなる永久磁石70を樹脂成形品60により封止(モールド)している。これよって、磁石70の外気との接触を防止することができる。つまり、フェライト磁石は酸により腐食するため外気に触れた状態での使用は好ましくない。本実施形態においては、フェライト磁石を樹脂部品(60)で封止し、酸をフェライト磁石へ直接触れないようにしたので、車両の搭載性に優れたものとなる。
(4)磁石70を封止した樹脂成形品60における磁石封止部63をウィンドウガラス5に両面テープ66で接着したので、磁石70を安定して支持することができる。
本実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・ウィンドウレギュレータとしてXアーム式ウィンドウレギュレータを用いたが、ケーブル式ウィンドウレギュレータを用いてもよい。
・駆動手段としてはモータを有するものだけではなく、乗員の手動によるものでもよい。
・ウィンドウガラス破損検出装置を乗用車における右前ドアに適用したが、他の側部ドアに適用してもよいことは云うまでもなく、また、側部ドアの他にも、後部ドアや屋根に設けられた開閉式ガラスルーフに適用してもよい。
・クリップ40はウィンドウガラス5の下端部に設置したが、これに限ることなく、例えばウィンドウガラス5の側面での下部に設置してもよい。要は、ウィンドウガラスの端部のうちの車両ドア1の内部の目立たない所に設置すればよい。
・開閉式ウィンドウガラスではなく固定式(嵌め込み式)のウィンドウガラスに取り付けるようにしてもよい。
・両面テープ65,66による接着でなく、接着剤による接着でもよい。
・磁石70と磁気センサ80とを組み合わせてガラス割れを検出したが、これに限ることなく、例えば、超音波発生器と超音波センサとを組み合わせてガラス割れを検知してもよい。このとき、金具側の部品を樹脂モールドするとよい。
・クリップによる挟持にてウィンドウガラスを粉砕する方式を採用したが、これに限ることなく、クリップ本体以外の金具でウィンドウガラスの一部を粉砕する方式でもよい。
5…ウィンドウガラス、30…開閉式ウィンドウガラス破損検出装置、40…クリップ、50…クリップ本体、51a…貫通孔、60…樹脂成形品、64a…突起、65…両面テープ、70…磁石。

Claims (5)

  1. 車両のウィンドウガラスに取り付けられ、ウィンドウガラスの面内でずれた位置で自身の弾性にてガラス面に対し互いに逆方向に付勢してウィンドウガラスの破損に伴う当該ウィンドウガラスの一部領域での粉砕を行ってウィンドウガラスの破損を検出するための金具と、
    前記金具におけるウィンドウガラスとの接触部において前記金具とウィンドウガラスとの間に介在された緩衝材と、
    を備えたことを特徴とするウィンドウガラス破損検出具。
  2. 前記金具は、前記ウィンドウガラスでの端部においてウィンドウガラスを挟持し、かつ、ウィンドウガラスの面内でずれた位置で互いに接近する方向に付勢していることを特徴とする請求項1に記載のウィンドウガラス破損検出具。
  3. 前記緩衝材を前記ウィンドウガラスに接着するとともに前記緩衝材に前記金具を嵌合にて固定したことを特徴とする請求項1または2に記載のウィンドウガラス破損検出具。
  4. 前記緩衝材を前記ウィンドウガラスに両面テープで接着したことを特徴とする請求項3に記載のウィンドウガラス破損検出具。
  5. 前記緩衝材は樹脂よりなり、前記金具の落下を検出するための磁石を封止していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のウィンドウガラス破損検出具。
JP2009080235A 2009-03-27 2009-03-27 ウィンドウガラス破損検出具 Expired - Fee Related JP5141619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080235A JP5141619B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 ウィンドウガラス破損検出具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009080235A JP5141619B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 ウィンドウガラス破損検出具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010228669A JP2010228669A (ja) 2010-10-14
JP5141619B2 true JP5141619B2 (ja) 2013-02-13

Family

ID=43044908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009080235A Expired - Fee Related JP5141619B2 (ja) 2009-03-27 2009-03-27 ウィンドウガラス破損検出具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5141619B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3052215B2 (ja) * 1991-06-24 2000-06-12 松下電工株式会社 ガラス破壊検知器
JP2603499Y2 (ja) * 1993-10-25 2000-03-13 松下電工株式会社 ガラス破壊検知器
JP2009061820A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Toyota Industries Corp 自動車用窓のガラス割れ検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010228669A (ja) 2010-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4506803B2 (ja) 車両用窓ガラスセキュリティシステム
JP4735631B2 (ja) 開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置
JP4911069B2 (ja) ウィンドウガラス破損検出具及び破損検出装置
JP4911068B2 (ja) ウィンドウガラス破損検出具
JP2010224968A (ja) 開閉式ウィンドウガラス破損検出装置
JP5141619B2 (ja) ウィンドウガラス破損検出具
WO2009142102A1 (ja) ウィンドウガラス破損検出用クリップ
JP4909860B2 (ja) 開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置
JP2011102097A (ja) 車両用ウィンドウガラスの破損検出装置
JP4871817B2 (ja) 開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置
JP2011098602A (ja) 車両用ウィンドウガラスの破損検出装置
JP2010224969A (ja) 車両用ウィンドウガラス破損検出装置
JP2010012993A (ja) 自動車用防犯装置
JP6368629B2 (ja) 鉄道車両
JP5050752B2 (ja) 開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置
US7552965B2 (en) Crush protection for an openable vehicle roof
CN103144520B (zh) 车辆及其天窗组件
WO2009107308A1 (ja) ウィンドウガラス破損検出具
JP2011165055A (ja) 車両用ウィンドウガラスの破損検出装置
JPWO2010067747A1 (ja) 開閉式ウィンドウガラス破損検出装置
JP2011098603A (ja) 開閉式ウィンドウガラスの破損検出装置
JP2009092386A (ja) 位置検出装置
JP2011105165A (ja) 自動車用防犯装置
JP2010139272A (ja) 開閉式ウィンドウガラス破損検出装置
JP2011184029A (ja) 車両用ウィンドウガラスの破損検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121023

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121105

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151130

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees