JP5141544B2 - 光拡散板、光学部材、バックライトユニット及び表示装置 - Google Patents

光拡散板、光学部材、バックライトユニット及び表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、蛍光管、LED、EL等の光源を有する液晶バックライト装置や照明装置に搭載される光拡散板、光学部材、バックライトユニット及び表示装置に関する。
近年、TFT(Thin Film Transistor)型液晶パネルやSTN(Super Twisted Nematic)型液晶パネルを使用した液晶ディスプレイ装置は、主としてOA分野においてカラーノートパソコンを中心に商品化されている。
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットとしては、大別して冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)等の光源ランプを、光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆる、エッジライト方式)と、導光板を用いずにCCFL等の光源ランプからの光で直接照明する「直下型方式」の2種類の方式がある。
エッジライト方式のバックライトユニットが搭載された液晶ディスプレイ装置としては、例えば図5に示すものが一般に知られている。この種の液晶ディスプレイ装置は、表裏両面を偏光板100、102で挟んでなる液晶パネル101が上部に位置して配設され、液晶パネル101の下側面に、略長方形の板状を呈するポリメチルメタクリレート(PMMA)やアクリル等の透明な基材からなる導光板106が配置されており、この導光板106の上面、すなわち光射出面に拡散フィルム(拡散層)103が設けられている。さらに、導光板106の下面に、導光板106に導入された光を効率よく液晶パネル101に向けて均一になるように散乱して反射されるための散乱反射パターン部(図示せず)が印刷などによって設けられると共に、散乱反射パターン部の下方に反射フィルム(反射層)107が設けられている。
上記導光板106には、その短測部に光源ランプ105が設けられており、さらに、光源ランプ105の光を効率よく導光板106に入射させるべく、光源ランプ105の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター104が設けられている。上記散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(チタニア)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定パターン、例えばドットパターンにて印刷し、乾燥、形成したものであり、導光板106内に入射した光に指向性を付与し、光射出面へと導くようになっており、高輝度化が図られている。
また、最近では、図6に示すように、光利用効率を向上して更なる高輝度化を図るために、拡散フィルム103と液晶パネル101との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)108、109を設けることが提案されている。このプリズムフィルム108、109は導光板106の光射出面から射出され、拡散フィルム103で拡散された光を高効率で液晶パネル101の有効表示エリアに集光させるものである。
一方、直下型方式のバックライトは、導光板の利用が困難な大型の液晶テレ部などのディスプレイ装置に用いられている。直下型バックライト方式のディスプレイとしては、図7に示す液晶ディスプレイ装置が一般的に知られている。
この液晶ディスプレイ装置は、表裏両面を偏光板100、102で挟んでなる液晶パネル101が上部に位置して配設され、液晶パネル101の下側面にCCFL等からなる光源111が配置される。さらに、光源111の上面側には拡散板110のような光学シートが設けられている。また、光源111の背面には、光源111から液晶パネル101と反対方向に向かう光を液晶パネル101側に反射させるリフレクタ112が配置されている。これにより、光源111から射出される光は拡散板110で拡散させられ、この拡散光が高効率で液晶パネル101の有効表示エリアに集光させられるようになっている。
「直下型方式」のディスプレイ装置に用いられている拡散板110は、液晶ディスプレイ装置の構成上、線状光源の光を散乱させ、且つ光源が透けて見えないことが求められるため、光散乱粒子が配合されており、その多くは、高透過、高拡散を目的とし、光散乱粒子の種類や粒径、配合量を線御するものであり、光散乱粒子としては、真球状粒子を使用したものとなっている。
ところが、拡散板の光散乱粒子として真球状粒子のみを使用した場合、視野角を広げるような拡散特性となり、ランプイメージは明るい部分が広がった状態で確認され、比較的明るい部分と比較的暗い部分がストライプ状の輝度ムラとして視認できてしまう。この明るい部分と暗い部分の差を確認しにくいように光透過率を落とすため、正面輝度が低下するという問題があった。図7に示した液晶ディスプレイ装置でも、視野角制御は拡散板110の拡散性にのみ委ねられていることから、その制御は難しく、液晶表示画面の中心は明るく、周辺に近いほど暗くなる特性は避けられない。従って、液晶表示画面を横から見たときの輝度低下が大きく、光の利用効率が低下してしまう現状があった。
そこで、上記の問題を解決する方法の一つとして、図8に示すように、米国3M社の登録商標である輝度強調フィルム(BEF:Brightness Enhancement Film)113をバックライト用照明光源114の上方に配置させ、さらにBEF113の上方である光射出面側に光拡散フィルム(図示せず)を配置する方法が採用されている。BEF113は、図8及び図9に示すように、透明基材113aの上面に、断面が三角形状の単位プリズム113bが一方向に一定ピッチで配列されたフィルムである。この単位プリズム113bは、光の波長に比較して大きいピッチである。BEF113は、“軸外(off−axis)”からの光を集光し、この光を視聴者に向けて“軸上(on−axis)”に方向転換又はリサイクルする。
ディスプレイ使用時(観察時)に、BEFは、軸外輝度を低下させることで軸上輝度を増大させる。ここでいう「軸上」とは、視聴者の視野角方向に一致する方向であり、一般的には、ディスプレイ画面に対する法線方向である。単位プリズムの反復的アレイ構造が1方向のみに並列されたものでは、その並列方向でのみ方向転換若しくはリサイクルが可能であり、水平方向及び垂直方向での表示光制御のためには、単位プリズム群の並列方向が互いに略直交するように、2枚のシートを重ね合わせて用いられている。
このようなBEFを採用することにより、ディスプレイ設計者が電力消費量を低減しながら所望の軸上輝度を達成できるようになった。BEFに代表されるプリズムの反復アレイ構造を有する輝度制御部材をディスプレイ装置に採用した技術は、特許文献1〜5において従来知られている。
特許第3374316号公報 特許第3684587号公報 特公平1−37801号公報 特開平6−102506号公報 特表平10−506500号公報
ところで、上記のようなBEFを輝度制御部材として用いた光学シートでは、その屈折作用によって、光源からの光が、最終的に、制御された角度でフィルムより射出されることにより、視聴者の視覚方向の光の強度を高めるように制御することができる。しかしながら、同時に、視聴者の視覚方向に進むことなく横方向に無駄に射出されるといった想定外の光線が存在する。このため、上述した図9に示すように、BEFを用いた光学シートから射出される光強度分布には、視聴者の視覚方向、すなわち視覚方向Fに対する角度が0°(軸上方向に相当)における光強度が最も高められるものの、正面より±90°近辺に小さな光強度ピークが生じる。つまり、横方向から無駄に射出される光(サイドローブ)が増えてしまうという問題がある。
また、軸上輝度のみが過度に向上すると、輝度分布曲線のピーク幅が著しく狭くなり、視覚域が極端に限定されるため、ピーク幅を適度な幅に広げるための新たな光拡散フィルムを併用する必要が生じ、部材数の増加を伴うという問題もある。
上述のような光学シートは、光の利用効率の向上だけでなく、光源起因のムラの除去、ランプイメージを低減すること、ディスプレイの視覚域の確保など種々の機能が求められており、一般には複数枚の光学シートを重ね合わせることによって所望の性能を得ている。しかしながら、光学シートの構成枚数が増加は、ディスプレイ組み立て作業の煩雑化や、シート間への異物の混入といった問題を招くおそれがあった。
また、このような光学シートを用いた液晶ディスプレイ装置では、市場ニーズとして、軽量、低消費電力、高輝度、薄型であることが強く求められており、それに伴い、ディスプレイ装置に搭載されるバックライトユニットに関しても、同様に、軽量、低消費電力、高輝度、薄型であることが要求されている。
最近では特に、ディスプレイの薄型化により、光源と光学シートとの距離も縮まることで、光学部材が高温に晒され易くなるために、ディスプレイ稼動時に光学部材に反りが生じて画像品位が低下してしまったり、CCFLのような線光源の本数削減が著しくなることで、従来の光学部材構成ではランプイメージが視認できてしまったりするといった問題が生じている。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、薄型で加温時においても反りが生じ難い好適な構造が実現できるうえ、ランプイメージを低減させる効果に優れた光拡散板、光学部材、バックライトユニット及び表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る光拡散板では、厚さ方向の一方の面が光源から放射される光が入射する光入射面とされ、他方の面が光入射面に入射した光が射出する光射出面とされる光拡散板であって、透明樹脂からなる光伝搬層と、光伝搬層の光射出面に位置する、又は光射出面及び光入射面の両面に位置する光拡散透過層とが積層された多層構造から構成され、光入射面には、透明レンズ層又は透明プリズム層が配されてなり、多層構造、及び透明レンズ層又は透明プリズム層の総厚が1.5mm〜5mmの範囲にあり、透明レンズ層又は透明プリズム層を構成する素材の線膨張係数が6×10−5cm/cm・℃〜8×10−5cm/cm・℃の範囲にあることを特徴としている。
本発明では、光源から射出された光は、透明レンズ層又は透明プリズム層によって屈折させられた後、光入射面側に配置された光拡散透過層にてある程度拡散させられる。そして、この拡散光は、光伝搬層内を伝播して広がりながら光源から離れた位置まで進行し、その後、光射出面側に配置された光拡散透過層にてさらに拡散させられて光射出面から射出される。これによって、十分な光拡散透過層により拡散効果が付与されることで、高い光拡散性を備えながらも正面輝度の高い射出光として射出されることになる。
そして、多層構造、及び透明レンズ層又は透明プリズム層の総厚が1.5mm〜5mmの範囲に設定され、且つ光入射面に配された透明レンズ層又は透明プリズム層の線膨張係数が上述した6×10−5cm/cm・℃〜8×10−5cm/cm・℃の範囲である場合には、例えば光拡散板を備えた表示装置の稼動時の光源部からの発熱によって加熱されても、光拡散板が液晶パネル、又は光源部側に大きな反りが生じたり、歪んだりすることで、液晶パネルや光源が破損したり、画像品位が低下したりする不具合がなく、光拡散板の薄型対応性を向上させることができる。また、総厚が1.5mmより小さく十分な厚みが確保できない場合には、表示装置の組立時のハンドリング性が悪化したりする点で不利となる。また、総厚が5mmより大きい場合には、薄型ディスプレイの筐体にセットするには不適切な厚さ寸法となることから、ディスプレイ内で歪みが生じ易くなるといった点で不利となる。すなわち、前記条件の範囲内であれば、反りに対する抑制効果とディスプレイ組立てにおける適合性とを両立することが可能となる。
また、上述したように光拡散板の厚さ方向の反りや歪みをなくした状態で、多層構造や透明レンズ層又は透明プリズム層の各種パラメータを変えることにより、ランプイメージが視認し難い光拡散板を得ることが可能となる。
また、本発明に係る光拡散板では、透明レンズ層又は透明プリズム層が押出成形によって形成され、25℃における流れ方向の線膨張係数MDと、流れ方向に対して垂直となる方向の線膨張係数TDが(1)式を満たす範囲にあることが好ましい。
Figure 0005141544
これにより、上述した光拡散板の厚さ方向への反りや歪みをより確実に防ぐことができ、液晶パネルや光源が破損したり、画像品位が低下したりする不具合の発生を低減できる効果を奏する。
また、本発明に係る光拡散板では、多層構造が、押出成形にて一体成形されてなることが好ましい。
本発明では、ディスプレイ組立て時のハンドリングが簡便となるうえ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
また、本発明に係る光拡散板では、光拡散透過層は、微粒子を分散させた透明樹脂からなり、光拡散透過層を構成する透明樹脂100重量部に対して、微粒子が合計で20重量部〜35重量部分散されてなり、且つ、多層構造の層厚に対する光伝搬層の厚み比率が1/1.1〜1/1.5の範囲にあることがより好ましい。
本発明では、微粒子含有量が20重量部より少ない場合に、射出光の拡散が不十分となりランプイメージが視認できてしまったり、微粒子含有量が35重量部より多い場合に、遮蔽効果が高くなりすぎて正面輝度が低下してしまう、といった不具合をなくすことができる。また、光拡散板の層厚に対する光伝搬層の厚み比率を1/1.1〜1/1.5の範囲とすることで、光拡散透過層の厚みが薄くなり過ぎることによって射出光の拡散が不十分になってランプイメージが視認できてしまったり、光が直進することによる広がりが不十分となってランプイメージが視認できてしまうことがなくなり、さらに光拡散透過層の厚みが過剰となり正面輝度が低下することがなくなる効果がある。
また、本発明に係る光拡散板では、光拡散透過層が光伝搬層の光射出面及び光入射面の両面に位置する場合において、光射出面に配された微粒子含有透明樹脂層の微粒子濃度に対する、光入射面に配された微粒子含有透明樹脂層の微粒子濃度の比率が1/5〜1/10の範囲にあることが好ましい。
これにより、光拡散板が、光源部からの光を透明レンズ層又は透明プリズム層にて屈折させ、進路が変わった光を、光伝搬層にて広げ、光射出面側の光拡散透過層にて拡散することで、ランプイメージの低減をより一層図ることができる。つまり、光入射面で入射光を拡散させて光源直上の輝度を緩和することによるランプイメージ低減に対する補助作用が得られるとともに、光入射面での拡散が強すぎる場合に輝度低下をなくすことが可能となる。
また、本発明に係る光拡散板では、透明レンズ層又は透明プリズム層と、光伝搬層、又は光伝搬層の光入射面に設けられた光拡散透過層とが、粘着材にて一体化されてなることがより好ましい。
これにより、光源のランプ構成(光源間距離と光源・光拡散板間距離)に応じて、適切なレンズ形状や光拡散板を選択し、適宜組み合わせることでよりランプイメージが視認し難い光拡散板を得ることが可能となる。
また、本発明に係る光学部材では、上述した光拡散板を用いるとともに、直下型光源の前に配される光学部材であって、光拡散板の光射出面には、略平面をなす一方の面から入射した光を他方の面から射出する際に、射出方向、射出範囲、輝度分布のうち少なくとも1つを制御する光学シートが配されていることを特徴としている。
本発明では、光学シートに入射した光は、その入射面で屈折した後、観察者側の液晶パネルに向けて射出されるため、光拡散板の作用に加えて集光機能を得ることができることから、ランプイメージをより低減させながら高い正面輝度を得ることが可能となる利点がある。
また、本発明に係るバックライトユニットでは、上述した光拡散板、若しくは上述した光学部材と、直下型光源とを備えたことを特徴としている。
これにより、拡散性と透過性に関する光学特性が最適化され、ランプイメージが低減されるとともに正面方向の輝度が向上された光を射出することが可能となる。
また、本発明に係る表示装置では、上述したバックライトユニットと、光拡散板を間に挟んで直下型光源と向き合った表示パネルとを備えたことを特徴としている。
本発明では、上述したバックライトユニットを搭載していることから、ランプイメージが低減されるとともに正面輝度が向上された良好な表示品位の画像を提供することができる。
本発明の光拡散板、光学部材、バックライトユニット及び表示装置によれば、光拡散板を多層構造にして各種パラメータの最適化を図ることにより、薄型で加温時においても反りが生じ難い好適な構造が実現できるうえ、ランプイメージを低減させる効果に優れた性能を示すことができる。
以下、本発明の第1の実施の形態による光拡散板、光学部材、バックライトユニット及び表示装置について、図1に基づいて説明する。なお、ここでは、本発明の実施の形態による光拡散板については、それを用いた光学部材、バックライトユニット及び表示装置と共に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態によるディスプレイ装置の概略構成を示す模式的な断面図である。
図1に示すように、本第1の実施の形態によるディスプレイ装置1(表示装置)は、上方に光を照射するバックライトユニット2の光の創出側に液晶パネル3を重ねて設けることで構成される液晶表示装置であり、液晶パネル3から上側に向けて画像信号によって表示制御された表示光を射出することで画像を表示するものである。
以下では、このような配置に基づいて、図1の上方向を単に観察者側、下方向を単に背面側と称する場合がある。
バックライトユニット2は、液晶パネル3の表示画面と略同一の面積の発光面を備えた発光装置であって、光源部10と、光学シート5及び光拡散板20を備えた光学部材30とを備えて構成されている。なお、そして、液晶パネル3としては、透過型表示パネル、半透過型表示パネル等の表示パネルを用いることができる。
光源部10は、紙面奥行き方向に延びるシリンダ形状の線状光源からなるランプ11が一定のピッチで離間して配置されるとともに、これらランプ11の背面側及び側面側が反射板を備えたランプハウス12で囲われることで構成された直下型方式が採用されている。
そして、線状光源をなすランプ11としては、陰極管(CCFL)や、LED、EL、半導体レーザーなどを用いることができる。さらに、赤色、緑色、青色のLEDのアレイからの光を導光板または拡散板で混ぜ合わせて白色光として射出させる光源や、青色のLEDに黄色蛍光発光体を塗布し、擬似白色光として射出させる光源のような、単色LEDに各色の発光体を塗布した光源を用いることもできる。
また、ランプハウス12は、観察者側が開口された箱型形状をなしており、その内側が白色フィルム、白色シート等の光反射性のフィルム、シートによって構成されている。なお。このランプハウス12は金属板等の支持体上にフィルム、シート等が貼り付けられて構成されたものであってもよい。
このようなバックライト用の光源部10から射出される光は、ランプ11に近い部分は明るくなり、ランプ11の間は暗くなる特性を有する。そのため、正面方向(観察者側)の観察者から、各ランプ11の形状(ランプイメージ)が視認されるという不具合が生じることになるが、本実施の形態におけるバックライトユニット2は後述するような光拡散板20を有し、光源部10からの光を拡散させるとともに集光させる構成になっていることから、上記のようなランプイメージによる視認性の不具合を抑制することを可能とした構成になっている。
光学部材30を構成する光拡散板20は、光源部10から液晶パネル3側に射出される光を拡散させる役割を果たすためのものであり、光源部10による輝度ムラを抑制してランプイメージを低減させることができるように構成されている。具体的に光拡散板20は、透明樹脂からなる光伝搬層21と、この光伝搬層21の光入射面21a及び光射出面21bに配された微粒子含有透明樹脂からなる光拡散透過層22、23とを備えた3層構成をなしている。光伝搬層21と光拡散透過層22、23とは、それぞれが略板状に形成され、互いに積層されている。ここで、光伝搬層21に対して光源部10側(紙面下側)に位置する光拡散透過層を第1光拡散透過層22とし、同じく液晶パネル3側(紙面上側)に位置する光拡散透過層を第2光拡散透過層23として以下説明する。
光伝搬層21、第1光拡散透過層22、及び第2光拡散透過層23からなる多層構造の光拡散板20は、押出成形にて一体成形することにより製造することができ、これにより、ディスプレイ組立て時のハンドリングが簡便となるうえ、製造コストの低減を図ることが可能となる。
そして、光拡散板20を構成する光伝搬層21、光拡散透過層22、23に用いられる透明樹脂は、同一種でも良いし、異種であってもよい。この透明樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、メタアクリルスチレン共重合体(MS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS)樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)、これらを成分とする共重合体若しくはこれらの樹脂の混合物を用いることができる。
また、光拡散透過層22、23に分散される微粒子としては、例えば、シリコーンや二酸化チタン、硫酸バリウム、或いは、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド又はポリエーテル等を挙げることができる。
そして、光拡散板20の光入射面20aには、透明レンズ層4が設けられている。この透明レンズ層4は、レンズから構成された複数の凸部が設けられたレリーフ層として形成されている。これらレンズは、例えば、並設される複数のレンチキュラーレンズ、シリンドリカルレンズや、マトリックス状に配列される複数の半球レンズが採用される。なお、これらレンズの少なくとも一部は、頂部が凹んでいてもよい。
また、透明レンズ層4を形成する凸部は、上記のようなレンズ形状でなくてもよく、例えばこれら凸部の一部又は全部をプリズム形状とした透明プリズム層であってもよい。ここでは、本実施の形態における「透明レンズ層4」は、「透明プリズム層」も含んだ広義の意味で使用する。
さらに、透明レンズ層4は、光拡散板20の光入射面20aに紫外線硬化樹脂などの放射線硬化樹脂を塗布し、この塗膜に型押ししながら紫外線などの放射線を照射することにより得られるシート上の透明レンズ層4を光入射面20aに対して接着又は粘着することにより形成されるが、押出成形にて光拡散板20と一体成形されたものであってもかまわない。なお、押出成形を行なうための押出法は、押出機で熱可塑性樹脂を加熱溶解させ、Tダイから押出し、板状あるいはシート状に成形する方法である。
透明レンズ層4を形成する材料としては、例えばポリカーボネート(PC)樹脂などの透明樹脂や、この透明樹脂に光散乱粒子が分散混入されたものが用いられるが、後述する規定を満たす樹脂であればその他の樹脂であってもよい。ただし、光散乱粒子を分散混入させる場合は、その濃度もしくは密度を第1光拡散透過層22の光散乱粒子の濃度よりも小さくする必要がある。なお、透明レンズ層4の凹凸形状やピッチ、高さは光源間隔や光源からの距離に応じて適宜設定可能である。
このような透明レンズ層4は、光源部10のランプ11から入射した光が第1光拡散透過層22に入る前に屈折させられて、光源部10におけるランプ11の直上だけでなくランプ11の直上から離れた位置にも光を配分する機能を有している。これにより、ランプ11直上の輝度が抑えられると共に、光源部10から離れた場所の輝度が向上し、ランプイメージの低減に寄与するようになっている。
光学シート5は、略平面をなす一方の面5aから入射した光を他方の面(液晶パネル3側の面)から射出する際に、光の射出方向、射出範囲、及び輝度分布のうち少なくとも1つを制御するものであって、光拡散板20の光射出面20bに重ねられた状態で配置されている。この光学シート5を使用することにより、正面輝度を向上させることが可能となるうえ、ランプイメージをより一層低減する効果を奏するといった利点がある。
上記のような構成の光拡散板20においては、光源部10から射出された光は、透明レンズ層4によって屈折させられた後、光入射面20a側に配置された第1光拡散透過層22にてある程度拡散させられる。そして、この拡散光は、光伝搬層21内を伝播して広がりながら光源から離れた位置まで進行し、その後、光射出面20b側に配置された第2光拡散透過層23にてさらに拡散させられて光射出面20bから射出される。すなわち、本実施の形態の光拡散板20を通過する光は、透明レンズ層4によって屈折させられて第1光拡散透過層22によって拡散効果が付与された後に、光伝搬層21内にて輝度を低下させることなく一定の範囲に広がって、その後、さらに第2光拡散透過層23により拡散効果が付与されることで、高い光拡散性を備えながらも正面輝度の高い射出光として射出されることになる。
次に、このような光拡散板20の光学特性を決定付ける各種パラメータについて、図1に基づいて詳細に説明する。
光拡散板20は、透明レンズ層4を備えた状態での厚さ寸法(以下、「総厚D」という)が1.5mm〜5mmの範囲に設定されており、光入射面20a側に設けられる透明レンズ層4の線膨張係数が6×10−5〜8×10−5cm/cm・℃の範囲にある樹脂を用いて押出成形にて一体成形されている。
さらに、その押出成形による流れ方向の線膨張係数MDと、流れ方向と垂直な方向の線膨張係数TDとの関係が、25℃の温度において、(1)式を満たしている。
Figure 0005141544
これにより、光拡散板20の反りや歪みをなくすことができ、薄型対応性を向上させることができる。つまり、光入射面20aに配された透明レンズ層4の線膨張係数が前記の範囲(6×10−5〜8×10−5cm/cm・℃)外であったり、25℃の環境下において(1)式を満たさない場合には、ディスプレイ装置1の稼動時の光源部10からの発熱により、光拡散板20が液晶パネル3側、又は光源部10側に大きな反りが生じたり、歪んだりすることで、液晶パネルや光源が破損したり、画像品位が低下したりする不具合が生じてしまう。
一方、総厚が1.5mmを下回ると十分な厚みが確保できず、反りに対する抑制効果が低減したり、ディスプレイ装置1の組立時のハンドリング性が悪化したりする点で不利となり、5mmを上回ると薄型ディスプレイの筐体にセットするには不適切な厚さ寸法となることから、ディスプレイ内で歪みが生じ易くなるといった点で不利となる。
一方、光入射面20aに配された透明レンズ層4の線膨張係数が前記の範囲(6×10−5〜8×10−5cm/cm・℃)内であり、且つ25℃の環境下において上述した(1)式を満たす場合には、ディスプレイ装置1の稼動時に光源部10からの熱で加熱されても、大きな反りや歪みが生じなくなる。
また、光拡散板20の総厚Dが規定範囲内にあるときには、反りに対する抑制効果とディスプレイ組立てにおける適合性とを両立することが可能となる点で有利である。
さらに、光拡散透過層22、23が、微粒子を分散させた透明樹脂からなり、これら光拡散透明層22、23を構成する透明樹脂100重量部に対して、前記微粒子が合計で20重量部〜35重量部の範囲で分散され、且つ、多層構造(光拡散板20)の層厚d0に対する前記光伝搬層21の厚みd1の比率が1/1.1〜1/1.5の範囲に設定されている。
つまり、この範囲よりも微粒子含有量が少ないと、射出光の拡散が不十分となりランプイメージが視認できてしまう。一方、この範囲よりも微粒子含有量が多いと、遮蔽効果が高すぎるために正面輝度が低下してしまうことになり好ましくない。
また、光拡散板20の層厚d0に対する前記光伝搬層21の厚みd1の比率が、前記範囲(1/1.1〜1/1.5)よりも大きくなると、光拡散透過層22、23の厚みが薄くなり過ぎることになり、射出光の拡散が不十分になるためランプイメージが視認できてしまう。そして、前記範囲よりも小さくなると光が直進することによる広がりが不十分となるためランプイメージが視認できてしまうとともに、光拡散透過層22、23の厚みが過剰となり正面輝度が低下してしまう点で不利となる。
一方、光拡散透過層22、23における微粒子含有量、及び光拡散板20の層厚に対する光伝搬層21の厚み比率が前記範囲に収まる場合には、ランプイメージの低減と、正面輝度の維持が両立可能となる。
また、光拡散透過層22、23が、光伝搬層21の光射出面21b、及び光入射面21aの両面に位置する場合には、光射出面21bに配された微粒子含有透明樹脂層(第2光拡散透過層23)の微粒子濃度に対する、光入射面21aに配された微粒子含有透明樹脂層(第1光拡散透過層22)の微粒子濃度の比率が1/5〜1/10の範囲であることが好ましい。
すなわち、光拡散板20が、光源部10からの光を透明レンズ層4にて屈折させ、進路が変わった光を、光伝搬層21にて広げ、光射出面20b側の第2光拡散透過層23にて拡散することで、ランプイメージの低減をより一層図ることができる効果を奏する。つまり、光入射面20aで入射光を拡散させて光源直上の輝度を緩和することによるランプイメージ低減に対する補助作用を示す利点と、光入射面20aでの拡散が強すぎる場合に輝度低下が生じる不利点の兼合いから、前記範囲を規定している。
また、透明レンズ層4においては、光拡散板20に対して粘着材にて一体化されていることから、ランプ構成(光源間距離と光源・光拡散板間距離)に応じて、適切なレンズ形状や光拡散板20を選択し、適宜組み合わせることでよりランプイメージが視認し難い光拡散板を得ることが可能となる。ここで、多層構造をなす光拡散板20と透明レンズ層4を一体成形しても構わないが、押出成形の限界により所望の構成が得られない可能性もあるため、透明レンズ層4と光拡散板20とを個々に成形して貼り合わせることが好ましい。
次に、上記光拡散板20を備えた光学部材30、バックライトユニット2、及びディスプレイ装置1の作用について説明する。
図1に示すように、本実施の形態の光学部材30によれば、光源部10から光学部材30に向けて射出された光は、光拡散板20の光入射面20aから入射し、上述したように第1光拡散透過層22によって拡散効果が付与された後に、光伝搬層21にて輝度を低下させることなく一定の範囲に広がって、その後、さらに第2光散乱層23により拡散効果が付与されて光射出面20bから射出される。これにより、高い光拡散性、及び輝度を備えた光が光学シート5に入射する。
さらに、光学シート5に入射した光は、その入射面5aで屈折した後、各単位レンズ51で屈折され、観察者側の液晶パネル3に向けて射出される。その後、液晶パネル3を通過することで適宜偏光させられた後、所定の画素領域から光が表示光として透過され、一定の視野角を有する画像が表示される。さらに、光学シート5が上述したように光の射出方向、射出範囲、及び輝度分布のうち少なくとも1つを制御するものであるから、本実施の形態の光学部材30は、光拡散板20の作用に加えて集光機能を得ることができ、ランプイメージをより低減させながら高い正面輝度を得ることが可能となる。
また、本実施の形態によるバックライトユニット2によれば、光拡散板20を備えた光学部材30を使用していることから、拡散性と透過性に関する光学特性が最適化され、ランプイメージが低減されるとともに正面方向の輝度が向上された光を射出することが可能となる。
さらに、本実施の形態のディスプレイ装置1によれば、上記バックライトユニット2を搭載していることから、ランプイメージが低減されるとともに正面輝度が向上された良好な表示品位の画像を提供することが可能となる。
上述した本第1の実施の形態による光拡散板、光学部材、バックライトユニット及び表示装置では、光拡散板を多層構造にして各種パラメータの最適化を図ることにより、薄型で加温時においても反りが生じ難い好適な構造が実現できるうえ、ランプイメージを低減させる効果に優れた性能を示すことができる。
次に、他の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
図2は本発明の第2の実施の形態による光拡散板の概略構成を示す模式的な断面図である。
図2に示す第2の実施の形態の光拡散板20は、図1に示す該光拡散板の光射出面20bに位置する光学シート5を省略している点で上述した第1の実施の形態とは相違している。
また、図3は本発明の第3の実施の形態による光拡散板の概略構成を示す模式的な断面図である。
図3に示すように、第3の実施の形態の光拡散板20Aは、光伝搬層21の光入射面21aに位置する第1光拡散透過層22が省略された構造となっている。
以上、本発明による光拡散板、光学部材、バックライトユニット及び表示装置の第1〜第3の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本第1の実施の形態では、図1に示す光学シート5に代えて、図4に示すような変形例の光学シートを用いたものであってもよい。
すなわち、図4に示すように、本変形例による光学シート6は、フィルム状に形成されて光透過性を有する透光性基材61と、この透光性基材61の射出面61a側に一体に設けられたレンズアレイ62とを備えている。このレンズアレイ62は複数の単位レンズ63、63、…が並設されることで構成されており、各単位レンズ63は、紙面奥行き方向に延設されるとともに、透光性基材61の射出面に面する平坦面と射出面から突出するように形成された凸状の曲面とを有するシリンドリカル形状をなしている。
さらに、この光学シート6においては、透光性基材61におけるレンズアレイ62が設けられている面とは反対側の面61bに、複数の光マスク部64が設けられ、これら光マスク64の間の部分が光透過用開口部65とされている。光透過用開口部65のピッチは、単位レンズ63のピッチとほぼ同じピッチとされており、光マスク部64の位置は、単位レンズ63同士が接触する谷部に対応する位置に形成されている。そのため、光透過用開口部65の位置は、単位レンズ63の頂部に対応する位置に設けられることになるこの光マスク部64は、例えば金属材料や白色反射材などの光反射性部材から構成することができる。このような光学シート6を採用することにより、光マスク部64により反射された光は、光拡散板20で再び光拡散された後、正面方向(観察者側)へ射出される。この工程が繰り返されることにより、光源部10の光をほとんどすべて正面方向(観察者側)へ射出させることができ、正面輝度を向上させることが可能となる。
なお、上記のように単位レンズ63をシリンドリカル形状とすると高い集光効果を発揮することができるが、当該形状に限定されず、光の方向を制御して集光させるような形状であれば他の形状であってもよく、例えば、シリンドリカル形状の一部が凹んだ形状や、該シリンドリカル形状の一部にプリズムが形成されているものや、単位レンズ63自体がプリズム状をなすものであってもよい。
次に、本実施の形態の効果を確認するために、図1及び図3に示した光拡散板20、20Aを加熱した際の熱変形挙動の比較を、図1に示す光学部材30を用いた構成のディスプレイ装置1にてランプイメージの視認性と正面輝度の比較を行なった。
ここで、図1に示すように、透明レンズ層4は、線膨張係数の異なる樹脂を用いて押出成形し、多層構造をなす光拡散板20は、光拡散透過層22、23の厚み、及び微粒子拡散濃度を変化させて押出成形した。そして、透明レンズ層4の略平面をなす光射出面4aと、光拡散透過層22の光入射面22aとを、粘着材を用いて貼り合せた。
また、光学シート5は、押出成形にて作製し、第2光拡散透過層23の光射出面23bに乗せて用い、光拡散板20に対して一体化しない状態とした。
光拡散板を加熱した際の熱変形挙動の比較は、上記方法により作製した種々の光拡散板をディスプレイ装置内にセットし、上述した第1の実施の形態に対応する3層構造の光拡散板20(図1参照)と、上述した第3の実施の形態に対応する2層構造の光拡散板20A(図3参照)として、下記表1に示すような各種パラメータを替えて構成した光拡散板を作成し、ディスプレイ装置毎に80℃に加熱することで実施した。
本比較によるパラメータは、上述した実施の形態で示した同様のものであり、すなわち、総厚(mm)、透明レンズ層の膨張係数(cm/cm・℃)、透明レンズ層の25℃におけるMD/TD、光拡散透過層の合計微粒子含有率(%)、光伝搬層厚(総厚に対する比率)、3層構造において第2光拡散透過層における微粒子含有濃度に対する第1光拡散透過層における微粒子含有濃度の比率である。
Figure 0005141544
そして、評価としては、室温冷却後に光拡散板を取り出した際、この光拡散板の反り量が、長辺長さの1%未満であれば反り量の判定を良として表1において「○」で表示し、1%以上であれば判定を不良として「×」で表示した。また、同様に歪みの状態を評価して、歪みがない状態であれば表1において「○」で表示し、歪みが確認された場合に「×」で表示した。
また、ランプイメージの視認性及び正面輝度の比較は、図1に示す構成のディスプレイ装置1において白色画面を表示し、目視確認及び光学測定を行なうことで実施した。その評価方法は、表示パネル越しにランプイメージが見えなければランプイメージ視認性判定を表1において「○」で表示し、ランプイメージが見えれば判定を「×」で表示した。また、正面輝度が既存ディスプレイの正面輝度と同等以上であれば正面輝度判定を表1において「○」で表示し、下回れば判定を「×」で表示した。
表1に示すように、透明レンズ層を備えた光拡散板の総厚が1.5mm〜5mmの範囲に設定されており、透明レンズ層の線膨張係数が6×10−5〜8×10−5cm/cm・℃の範囲に設定されている場合には、加熱時にも反りの発生が抑えられ、その評価は「○」を示す結果となった。
さらに、上記の反りが「○」の評価を示したもののうち、透明レンズ層が押出成形によって形成され、25℃における流れ方向の線膨張係数MDと、流れ方向に対して垂直となる方向の線膨張係数TDが、上述した(1)式、すなわち0.9 < MD/TD < 1.1の式を満たす範囲にある場合には、その評価が「○」を示し、歪みも抑えることが可能となり、より良好な表示品位の提供が可能となることが確認された。
そして、光伝搬層と光拡散透過層とからなる多層構造の光拡散板が、前述の規定範囲内にある場合、すなわち光拡散透過層の合計微粒子含有率(%)が20重量部〜35重量部の範囲で分散され、多層構造の層厚に対する前記光伝搬層の厚み比率が1/1.1〜1/1.5の範囲に設定され、3層構造において第2光拡散透過層における微粒子含有濃度に対する第1光拡散透過層における微粒子含有濃度の比率が1/5〜1/10の範囲に設定されている、といった3つの条件のいずれかを満たすことで、ランプイメージの軽減が図れるとともに、高い正面輝度を維持することができる。とくに、上述した反りと歪みの評価が「○」で、さらに上記3つの条件の全てを満たしている場合には、ランプイメージ及び正面輝度のそれぞれの評価も「○」を示し、より高い画像品位を示すディスプレイを提供することが可能となることが確認された。
本発明の第1の実施の形態によるディスプレイ装置の概略構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態による光拡散板の概略構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第3の実施の形態による光拡散板の概略構成を示す模式的な断面図である。 変形例による光学シートを示す側面図である。 従来のディスプレイ装置を示す断面模式図である。 従来のディスプレイ装置を示す断面模式図である。 従来のディスプレイ装置を示す断面模式図である。 BEFとバックライトを示した断面模式図である。 BEFの一例を示した斜視模式図である。
符号の説明
1 ディスプレイ装置(表示装置)
2 バックライトユニット
3 液晶パネル
4 透明レンズ層
5、6 光学シート
10 光源部
20、20A 光拡散板
20a 光入射面
20b 光射出面
21 光伝搬層
22 第1光拡散透過層
23 第2光拡散透過層
30 光学部材
D 総厚

Claims (9)

  1. 厚さ方向の一方の面が光源から放射される光が入射する光入射面とされ、他方の面が前記光入射面に入射した光が射出する光射出面とされる光拡散板であって、
    透明樹脂からなる光伝搬層と、該光伝搬層の光射出面に位置する、又は光射出面及び光入射面の両面に位置する光拡散透過層とが積層された多層構造から構成され、
    前記光入射面には、透明レンズ層又は透明プリズム層が配されてなり、
    前記多層構造、及び透明レンズ層又は透明プリズム層の総厚が1.5mm〜5mmの範囲にあり、前記透明レンズ層又は透明プリズム層を構成する素材の線膨張係数が6×10−5cm/cm・℃〜8×10−5cm/cm・℃の範囲にあることを特徴とする光拡散板。
  2. 前記透明レンズ層又は透明プリズム層が押出成形によって形成され、25℃における流れ方向の線膨張係数MDと、流れ方向に対して垂直となる方向の線膨張係数TDが(1)式を満たす範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の光拡散板。
    Figure 0005141544
  3. 前記多層構造が、押出成形にて一体成形されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の光拡散板。
  4. 前記光拡散透過層は、微粒子を分散させた透明樹脂からなり、該光拡散透過層を構成する透明樹脂100重量部に対して、前記微粒子が合計で20重量部〜35重量部分散されてなり、且つ、前記多層構造の層厚に対する前記光伝搬層の厚み比率が1/1.1〜1/1.5の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光拡散板。
  5. 前記光拡散透過層が前記光伝搬層の光射出面及び光入射面の両面に位置する場合において、
    前記光射出面に配された微粒子含有透明樹脂層の微粒子濃度に対する、光入射面に配された微粒子含有透明樹脂層の微粒子濃度の比率が1/5〜1/10の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光拡散板。
  6. 透明レンズ層又は透明プリズム層と、光伝搬層、又は光伝搬層の光入射面に設けられた光拡散透過層とが、粘着材にて一体化されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光拡散板。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光拡散板を用いるとともに、直下型光源の前に配される光学部材であって、
    前記光拡散板の光射出面には、略平面をなす一方の面から入射した光を他方の面から射出する際に、射出方向、射出範囲、輝度分布のうち少なくとも1つを制御する光学シートが配されていることを特徴とする光学部材。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光拡散板、若しくは請求項7に記載の光学部材と、直下型光源とを備えたことを特徴とするバックライトユニット。
  9. 請求項8に記載のバックライトユニットと、前記光拡散板を間に挟んで前記直下型光源と向き合った表示パネルとを備えたことを特徴とする表示装置。
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