JP5141325B2 - 有機elディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機ELディスプレイパネル及びその製造方法に関し、特に、電極と保護層との明確な界面が生じない有機ELディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
有機EL素子は、二つの対向する電極の間に有機発光材料からなる有機発光層が形成され、有機発光層に電流を流すことで発光させるものである。有機EL素子は、空気中の水分や酸素により容易に劣化するため、大気暴露させないように封止を行う必要がある。
有機EL素子の封止方法として一般的には、金属やガラスなどのキャップ状の封止基板を、乾燥窒素下で有機EL素子が形成された基板と接着剤とを用いて貼り合わせることによって大気暴露を防ぐ方法が用いられる。しかしこの方法では、有機EL素子が外部から接着剤部分を通過する水分や酸素によって劣化してしまう。そのため、有機EL素子の劣化を防ぐ方法としては、通常吸湿能力や酸素トラップ能力のある材料をキャップ内部に設置する方法が取られている。
有機EL素子の劣化を防ぐトラップ材料としては、モレキュラーシーブやBaOなどのアルカリ土類金属酸化物が使われている。アルカリ土類金属酸化物をキャップ内に設置するとプロセスが煩雑になりコストの点で不利である。そのため、アルカリ土類金属酸化物の代わりに水分や酸素が透過しにくい酸化物や窒化物を、有機媒体層を覆うように保護層として成膜することで、外部から浸入した水分や酸素をブロックする方法が用いられる。また異なる保護層材料を積層する方法も提案されている。
特許文献1には、保護層として膜厚0.1μm以上20μm以下のパラキシレン薄膜を気相重合法により有機EL素子の上に設ける方法が開示されている。特許文献2には、ポリブタジエン等の有機物の膜またはSiO等の無機物の膜を真空蒸着法やスパッタリング法により有機EL素子の上に設ける方法が開示されている。
図8に、対向電極82上に保護層83を設ける従来構造の説明図を示した。従来構造では、保護層83を設けることにより初期の劣化は防げるが、封止体内に酸素や水分のトラップ材料を設置した有機EL素子に比べて、早期から水分や酸素が原因となるダークスポットと呼ばれる非発光部分が生じてしまい、さらに、電流に対する輝度の効率が低下してしまい、有機EL素子の信頼性が低くなってしまう。従来構造では、対向電極82と保護層83とが異なる材料でかつ成膜プロセスが異なることが多く、層間の界面84を通って表示領域に到達する水分や酸素などのガス85が主な原因であることが判明した。また、トラップ材料を設置したデバイスは有機EL素子への接触を避けるために、凹型に加工されたキャップ状封止材の凹部分にトラップ材料を設置する必要があり、デバイス形状が薄くできなくなってしまう。
特開平4−137483号公報 特開平4−73886号公報
本発明は、電極上に配置される保護層において、電極材料と保護層材料との混合膜を設けることにより電極と保護層との明確な界面が生じない有機ELディスプレイ及びその製造方法を提供することである。
本発明の請求項に係る発明は、基板を準備し、基板上に複数の画素電極を形成し、複数の画素電極上に有機媒体層を形成し、有機媒体層上に対向電極を形成し、対向電極上に第1の保護層を形成し、第1の保護層上に第2の保護層を形成し、第2の保護層は、上記第1の保護層の全てを覆うように形成することを含み、第1の保護層は、対向電極と第2の保護層との混合膜であり、対向電極と第1の保護層は、同じメタルマスクを用いて形成され、第2の保護層は、メタルマスクより大きな開口を有するメタルマスクを用いて形成されることを特徴とする有機ELディスプレイパネルの製造方法としたものである。
本発明の請求項に係る発明は、第1の保護層の混合膜が混合割合に勾配があることを特徴とする請求項に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法としたものである。
本発明の請求項に係る発明は、第1の保護層の膜厚は5nm以上であることを特徴とする請求項またはに記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法としたものである。
本発明の請求項に係る発明は、水蒸気透過率が10−6g/m2/day以下の板状部材を有する封止材と、封止材を接着させる樹脂層と、を有する封止体を具備することを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法としたものである。
本発明によれば、電極上に配置される保護層において、電極材料と保護層材料との混合膜を設けることにより電極と保護層との明確な界面が生じない有機ELディスプレイ及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。実施の形態において、同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置100は、基板6、活性層7、ゲート絶縁膜8、ゲート電極9、層間絶縁膜10、ドレイン電極11、走査線12、ソース電極13、画素電極14、隔壁15、正孔輸送層16、インターレイヤ層17、有機発光層18、対向電極19、第1の保護層20及び第2の保護層21を備えている。ここでは図示しないが、封止材と樹脂層とを有する封止体30を備えている。ここで、正孔輸送層16、インターレイヤ層17及び有機発光層18を有機媒体層2といい、画素電極14、隔壁15、正孔輸送層16、インターレイヤ層17、有機発光層18及び対向電極19を有機EL素子1という。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置100は、薄膜トランジスタ(以下、単に「TFT」という場合がある。)を備えた基板6と、画素毎に薄膜トランジスタに電気的に接続された画素電極14と、画素電極14の上方に形成された有機媒体層1と、有機媒体層1の上方に形成された対向電極19とを備えている。さらに、第1の保護層20と第2の保護層21とを備えている。
[基板6]
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置100に用いる基板(バックプレーン)には、薄膜トランジスタと画素電極14と有機媒体層1と対向電極19とが設けられている。
薄膜トランジスタや、薄膜トランジスタの上方に構成される有機EL素子1は基板6で支持される。基板6としては機械的強度、絶縁性を有し寸法安定性に優れた基板6であれば如何なる材料も使用することができる。
本発明の実施の形態に係る基板6の材料は例えば、ガラスや石英、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムやシート、または、これらプラスチックフィルムやシートに酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物や、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物、酸窒化珪素などの金属酸窒化物、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などの高分子樹脂膜を単層もしくは積層させた透光性基材や、アルミニウムやステンレスなどの金属箔、シート、板や、プラスチックフィルムやシートにアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属膜を積層させた非透光性基材などを用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
有機EL表示装置100の光取出しをどちらの面から行うかに応じて基板6の透光性を選択すればよい。前述した材料からなる基板6は、有機EL表示装置100内への水分の侵入を避けるために、無機膜を形成したり、フッ素樹脂を塗布したりして、防湿処理や疎水性処理を施してあることが好ましい。特に、有機媒体層2への水分の侵入を避けるために、基板6における含水率及びガス透過係数を小さくすることが好ましい。
基板6上に設ける薄膜トランジスタは、ドレイン電極11、ソース電極13及びチャネル領域が形成される活性層7、ゲート絶縁膜8及びゲート電極9を備えている。薄膜トランジスタの構造としては、例えば、スタガ型、逆スタガ型、トップゲート型、コプレーナ型等が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
本発明の実施の形態に係る活性層7の材料は、例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、セレン化カドミウム等の無機半導体材料又はチオフエンオリゴマー、ポリ(p−フェリレンビニレン)等の有機半導体材料により形成することができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
本発明の実施の形態に係る活性層7は、例えば、アモルファスシリコンをプラズマCVD法により積層し、イオンドーピングする方法、SiHガスを用いてLPCVD法によりアモルファスシリコンを形成し、固相成長法によりアモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法、Siガスを用いてLPCVD法により、また、SiHガスを用いてPECVD法によりアモルファスシリコンを形成し、エキシマレーザ等のレーザによりアニールし、アモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオンドーピング法によりイオンドーピングする方法(低温プロセス)、減圧CVD法又はLPCVD法によりポリシリコンを積層し、1000℃以上で熱酸化してゲート絶縁膜8を形成し、その上にnポリシリコンのゲート電極9を形成し、その後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法(高温プロセス)等が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
本発明の実施の形態に係るゲート絶縁膜8としては、例えば、PECVD法、LPCVD法等により形成されたSiO、ポリシリコン膜を熱酸化して得られるSiO等が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
本発明の実施の形態に係るゲート電極9としては、例えば、アルミ、銅等の金属、チタン、タンタル、タングステン等の高融点金属、ポリシリコン、高融点金属のシリサイド、ポリサイド等が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
本発明の実施の形態に係る薄膜トランジスタは、シングルゲート構造、ダブルゲート構造、ゲート電極9が3つ以上のマルチゲート構造であってもよい。また、LDD構造、オフセット構造を有していてもよい。さらに、1つの画素中に2つ以上の薄膜トランジスタが配置されていてもよい。
本発明の実施の形態に係る薄膜トランジスタは、スイッチング素子として機能するように接続されている必要があり、薄膜トランジスタのドレイン電極11またはソース電極13と有機EL素子1の画素電極14が電気的に接続されている。本発明の実施の形態では、アクティブマトリクス駆動型の有機EL表示装置100について説明するが、パッシブマトリクス駆動型の有機EL表示装置にも本発明を適用できる。
[画素電極14]
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る画素電極14は、基板6上の薄膜トランジスタのソース電極13に電気的に接続されて、必要に応じてパターニングで形成される。画素電極14は隔壁15によって区画され、各画素に対応した画素電極14となる。ここで、パッシブマトリクス駆動型の有機EL表示装置の画素電極14は、基板6上に成膜して、必要に応じてパターニングを行うことができる。
画素電極14の材料としては、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を、単層もしくは積層したものをいずれも使用することができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
画素電極14を陽極とする場合にはITOなど仕事関数の高い材料を選択することが好ましい。下方から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション構造の場合は透光性のある材料を選択する必要がある。必要に応じて、画素電極14の配線抵抗を低くするために、銅やアルミニウムなどの金属材料を補助電極として併設してもよい。ここで、上方(基板6とは反対方向)から光を取り出す、いわゆるトップエミッション構造の場合は、基板6上に対向電極19から積層することができる。
画素電極14の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いることができる。
画素電極14のパターニング方法としては、材料や成膜方法に応じて、マスク蒸着法、フォトリソグラフィ法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法などを用いることができる。基板6として薄膜トランジスタを形成した物を用いる場合は下層の画素に対応して導通を図ることができるように形成する。
[隔壁15]
本発明の実施の形態に係る隔壁15は、画素に対応した発光領域を区画するように形成することができる。図1に示すように、画素電極14の端部を覆うように形成するのが好ましい。アクティブマトリクス駆動型の有機EL表示装置100は各画素に対して画素電極14が形成され、各画素ができるだけ広い面積を占有しようとする。そのため、画素電極14の端部を覆うように形成される隔壁15の最も好ましい形状は各画素電極14を最短距離で区切る格子状を基本とする。
隔壁15の形成方法としては、基体(画素電極14)上に無機膜を一様に形成し、レジストでマスキングした後、ドライエッチングを行う方法や、基体上に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により所定のパターンとする方法が挙げられる。必要に応じて撥水剤を添加したり、プラズマやUVを照射して形成後にインクに対する撥液性を付与したりすることもできる。
隔壁15の好ましい高さ(厚み)は0.1μm以上10μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上2μm以下である。隔壁15の高さが10μmより高すぎると対向電極19の形成及び封止を妨げてしまい、隔壁15の高さが0.1μmより低すぎると画素電極14の端部を覆い切れない、あるいは有機媒体層1の形成時に隣接する画素とショートしたり混色したりしてしまう。
[有機媒体層2]
本発明の実施の形態に係る有機媒体層2は、正孔輸送層16、インターレイヤ層17及び有機発光層18を備えている。有機媒体層2として用いることができる発光補助層は、正孔輸送層16やインターレイヤ層17に限定されるわけではなく、図示しないが正孔注入層、電子輸送層、電子注入層などを用いることができる。
隔壁15の形成後、画素電極14上に正孔輸送層16を形成することができる。本発明の実施の形態に係る正孔輸送層16の有機材料としては、例えば、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール(PVK)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などが挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコータ等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成される。
正孔輸送層16の無機材料としては、例えば、CuO、Cr、Mn、FeOx(x〜0.1)、NiO、CoO、Pr、AgO、MoO、Bi、ZnO、TiO、SnO、ThO、V、Nb、Ta、MoO、WO、MnO等の金属酸化物を真空蒸着法やスパッタリング法、CVD法を用いて形成される。ただし材料はこれらに限定されるものではない。これら金属の炭化物、窒化物、硼化物などを用いることもできる。
正孔輸送層16の形成後、インターレイヤ層17を形成することができる。本発明の実施の形態に係るインターレイヤ層17に用いる材料として、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体、アリールアミン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体などの、芳香族アミンを含むポリマーなどが挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコータ等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成される。またインターレイヤ層17の材料として無機材料を用いる場合、金属酸化物を真空蒸着法やスパッタリング法やCVD法を用いて形成される。インターレイヤ層17の無機材料は、正孔輸送層16と同じ無機材料を用いることができる。
インターレイヤ層17の形成後、有機発光層18を形成することができる。有機発光層18は電流を流すことにより発光する層である。有機発光層18の有機発光材料は、例えばクマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系、イリジウム錯体系などの発光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に分散させたものや、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系の高分子材料が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
これらの有機発光材料は溶媒に溶解または安定に分散させ有機発光インキとなる。有機発光材料を溶解または分散する溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの単独またはこれらの混合溶媒が上げられる。中でもトルエン、キシレン、アニソールといった芳香族有機溶媒が有機発光材料の溶解性の面から好適である。また、有機発光インキには必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
図2には、有機発光材料からなる有機発光インキを、画素電極14及び正孔輸送層16が形成された被印刷基板28上にパターン印刷する際の凸版印刷装置200の概略図を示した。本発明の実施の形態に係る凸版印刷装置200は、インクタンク22、インキチャンバ23、アニロックスロール24、凸版が設けられた版26がマウントされた版銅27を有している。インクタンク22には、溶剤で希釈された有機発光インキが収容されており、インキチャンバ23にはインクタンク22より有機発光インキが送り込まれるようになっている。アニロックスロール24はインキチャンバ23のインキ供給部に接して回転可能に指示されている。
アニロックスロール24の回転に伴い、アニロックスロール24表面に供給された有機発光インキのインキ層25は均一な膜厚に形成される。このインキ層25のインキはアニロックスロール24に近接して回転駆動される版胴27にマウントされた版26の凸部に転移する。平台29には、画素電極14及び正孔輸送層16が形成された被印刷基板28を配置して、版26の凸部にあるインキは被印刷基板28に対して印刷され、必要に応じて乾燥工程を経て被印刷基板28上にインターレイヤ層17または有機発光層18が形成される。
[対向電極19]
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る対向電極19を陰極とする場合には有機発光層18への電子注入効率の高い、仕事関数の低い物質を用いることができる。
対向電極19の材料には、例えばMg、Al、Yb等の金属単体や、有機媒体層1と接する界面にLiや酸化Li、LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いてもよい。または電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数が低いLi、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb等の金属1種以上と、安定なAg、Al、Cu等の金属元素との合金系を用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。具体的にはMgAg、AlLi、CuLi等の合金が使用できる。上方から光を取り出す、いわゆるトップエミッション構造の場合は、対向電極19に透光性のある材料を選択する必要があり、画素電極14に用いたITO等の金属複合酸化物を対向電極19として用いることができる。対向電極19としてITOを用いる場合には、対向電極19と有機媒体層2との間にLiや酸化Li、LiF等の化合物を用いることができる。
対向電極19の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。
[第1の保護層20]
図3は、有機EL素子1上に形成された第1の保護層20と第2の保護層21とを示す。本発明の実施の形態に係る第1の保護層20には、第1の保護層20と接する電極材料と第2の保護層21として用いる保護層材料との混合層を成膜することができる。第1の保護層20は、封止材を設けた際に、封止材と対向電極19との界面を通って外部から酸素や水分などが侵入するのを防ぐために成膜される。第1の保護層20の電極材料としては前述した対向電極19の材料が用いることができる。第1の保護層20の保護層材料としては例えばLi、Na、K、Rb、Cs、Cu、Mg、Ba、Ca、Sr、Zn、Cd、Al、Ga、In、Sc、Y、Si、Ge、Ti、Zr、Hf、Sb、Nb、Ta、Se、Cr、W、Fe、Co、Yb、Eu、Ce、La、Rb、Lu、Ho、Er、SmまたはTmから選ばれた一種単独または二種以上の原子を含む酸化物、窒化物、酸窒化物、硫化物、炭化物、または弗化物等の無機化合物が挙げられるが本発明はこれらに限定されるわけではない。さらに有機化合物として、第1の保護層20の構成材料には、カーボンを用いることも好ましい。
具体的には、第1の保護層20を形成する無機化合物として、例えば、LiOx、LiNx、NaOx、KOx、RbOx、CsOx、BeOx、MgOx、MgNx、CaOx、CaNx、SrOx、BaOx、ScOx、YOx、YNx、LaOx、LaNx、CeOx、PrOx、NdOx、SmOx、EuOx、GdOx、TbOx、DyOx、HoOx、ErOx、TmOx、YbOx、LuOx、TiOx、TiNx、ZrOx、ZrNx、HfOx、HfNx、ThOx、VOx、VNx、NbOx、NbNx、TaOx、TaNx、CrOMnOx、ReOx、FeOx、FeNx、RuOx、OsOx、CoOx、RhOx、IrOx、NiOx、PdOx、PtOx、CuOx、CuNx、AgOx、AuOx、ZnOx、CdOx、HgOx、BOx、BNx、AlOx、AlNx、GaOx、GaNx、InOx、SiNx、GeOx、SnOx、PbOx、POx、PNx、AsOx、SbOx、SeOx、TeOxなどの金属酸化物や金属窒化物(各組成式中xは1/2〜2である。)が挙げられる。また、LiAlO、LiSiO、LiTiO、NaAl、NaFeO、NaSiO、KSiO、KTiO、KWO、RbCrO、CsCrO、MgAl、MgFe、MgTiO、CaTiO、CaWO、CaZrO、SrFe1219、SrTiO、SrZrO、BaAl、BaFe1219、BaTiO、YAl12、YFe12、LaFeO、LaFe12、LaTi、CeSnO、CeTiO、SmFe12、EuFeO、EuFe12、GdFeO、GdFe12、DyFeO、DyFe12、HoFeO、HoFe12、ErFeO、ErFe12、TmFe12、LuFeO、LuFe12、NiTiO、AlTiO、FeTiO、BaZrO、LiZrO、MgZrO、HfTiO、NHVO、AgVO、LiVO、BaNb、NaNbO、SrNb、KTaO、NaTaO、SrTa、CuCr、AgCrO、BaCrO、KMoO、NaMoO、NiMoO、BaWO、NaWO、SrWO、MnCr、MnFe、MnTiO、MnWO、CoFe、ZnFe、FeWO、CoMoO、CoTiO、CoWO、NiFe、NiWO、CuFe、CuMoO、CuTiO、CuWO、AgMoO、AgWO、ZnAl、ZnMoO、ZnWO、CdSnO、CdTiO、CdMoO、CdWO、NaAlO、MgAl、SrAl、GdGa12、InFeO、MgIn、AlTiO、FeTiO、MgTiO、NaSiO、CaSiO、ZrSiO、KGeO、LiGeO、NaGeO、BiSn、MgSnO、SrSnO、PbSiO、PbMoO、PbTiO、SnO−Sb、CuSeO、NaSeO、ZnSeO、KTeO、KTeO、NaTeO、NaTeOなどの金属複合酸化物、FeS、Al、MgS、ZnSなどの硫化物、LiF、MgF、SmFなどのフッ化物、HgCl、FeCl、CrClなどの塩化物、AgBr、CuBr、MnBrなどの臭化物、PbI、CuI、FeIなどのヨウ化物、または、SiAlONなどの金属酸化物等が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
これらの無機化合物中、より緻密な第1の保護層20が得られることから、Ca、Al、Si、Ge、Ceから選ばれた一種または二種以上の金属原子を含む酸化物、窒化物、酸窒化物、硫化物、炭化物若しくは弗化物が好ましい。また、駆動電圧が過度に上昇しないことから、CaS、Al、AlN、SiO、SiC、GeO、CeOがより好ましく、性能上および取扱いがさらに容易なことから、SiOが最も好適な材料である。ただし、第1の保護層20の構成材料として、Siの酸化物を使用する場合、SiOに限定するものではなく、SiOx(xは、1<x≦2)であれば良い。
第1の保護層20は、対向電極19と第2の保護層21との混合膜であり、混合割合に勾配を持たせるために第1の保護層20の膜厚は5nm以上であることが好ましい。
第1の保護層20の膜厚が5nm未満だと、第1の保護層20と対向電極19との界面、第1の保護層20と第2の保護層21との界面を通って外部から酸素や水分などが侵入してしまう。
[第2の保護層21]
電極材料と保護層材料との界面を無くし、界面からのガスの浸入を防ぐ目的で設けられる第1の保護層20に対し、本発明の実施の形態に係る第2の保護層21はガスが成膜面を通過して侵入するのを防ぐ目的で設けられる。第2の保護層21は第1の保護層20材料と同一の材料が成膜される。
第2の保護層21の成膜方法としては、材料の融点、沸点、蒸気圧を考慮して抵抗加熱法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法などの成膜法から選択される。
本発明の実施の形態に係る有機ELディスプレイパネル100は、いわゆるボトムエミッションタイプであり、対向電極19上に第1の保護層20と第2の保護層21とを形成している。有機ELディスプレイパネル100がトップエミッションタイプである場合は、画素電極14上に第1の保護層20と第2の保護層21とが形成され、第1の保護層20と第2の保護層21との材料は前述した材料を適宜用いることができる。
[封止体30]
有機EL素子1に大気のガスが到達しないようにするために通常は、外部と遮断するために封止材と樹脂層とを有する封止体30を設けることができる。
本発明の実施の形態に係る封止材としては、水分や酸素の透過性が低い基材である必要がある。また、封止材の材料として、例えば、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素等のセラミックス、無アルカリガラス、アルカリガラス等のガラス、石英、耐湿性フィルムなどを挙げることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。耐湿性フィルムの例として、プラスチック基材の両面にSiOxをCVD法で形成したフィルムや、透過性の小さいフィルムと吸水性のあるフィルムまたは吸水剤を塗布した重合体フィルムなどがあり、耐湿性フィルムの水蒸気透過率は、10−6g/m/day以下であることが好ましい。水蒸気透過率が10−6g/m/dayを超えると水分が有機EL素子に浸入し、有機EL素子が劣化してしまう。封止材の厚みは0.7以下であることが好ましい。
本発明の実施の形態に係る樹脂層の材料として、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂などからなる光硬化型接着性樹脂、熱硬化型接着性樹脂、2液硬化型接着性樹脂や、エチレンエチルアクリレート(EEA)ポリマー等のアクリル系樹脂、エチレンビニルアセテート(EVA)等のビニル系樹脂、ポリアミド、合成ゴム等の熱可塑性樹脂や、ポリエチレンやポリプロピレンの酸変性物などの熱可塑性接着性樹脂を挙げることができるが本発明はこれらに限定されるわけではない。
樹脂層を封止材の上に形成する方法として、例えば、溶剤溶液法、押出ラミ法、溶融・ホットメルト法、カレンダー法、ノズル塗布法、スクリーン印刷法、真空ラミネート法、熱ロールラミネート法などを挙げることができるが本発明はこれらに限定されるわけではない。必要に応じて吸湿性や吸酸素性を有する材料を含有させることもできる。封止材上に形成する樹脂層の厚みは、封止する有機EL表示装置100の大きさや形状により任意に決定されるが、5μm〜500μm程度が望ましい。なお、ここでは封止材上に樹脂層として形成したが直接有機EL素子側に形成することもできる。
最後に、有機EL素子と封止体30との貼り合わせを封止室で行う。封止体30を、封止材と樹脂層の2層構造とし、樹脂層に熱可塑性樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着のみ行うことが好ましい。熱硬化型接着樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着した後、さらに硬化温度で加熱硬化を行うことが好ましい。光硬化性接着樹脂を使用した場合は、ロールで圧着した後、さらに光を照射することで硬化を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置100は、第1の保護層20と第2の保護層21とを設けることにより電極と保護層との明確な界面が生じないようにすることができ、外部から水分や酸素が界面を通って有機媒体層2に到達することの無い構造にすることによって、有機EL表示装置100の耐久性を向上させることができる。また、封止キャップ内に酸素や水分をトラップするトラップ材料を設置する必要がなくなるため、有機EL表示装置100のプロセスの簡便化と製造コスト、部材コストとの低減ができ、さらに、凹形状の封止材を用いる必要がないために、有機EL表示装置100を薄くできる。
図1に示すように、基板6上に設けられたスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタと、薄膜トランジスタの上方に形成され、ソース電極13と電気的に接続された画素電極14とを備えた厚さ0.7mmのアクティブマトリクス基板6を用いた。基板6のサイズは対角5インチ、画素数は320×240である。
次に、基板6上に設けられている画素電極14の端部を被覆し画素を区画するような形状で隔壁15を形成した。隔壁15は、日本ゼオン社製、商品名「ZWD6216−6」で表示されるポジレジストをスピンコータ法を用いて基板6全面に高さ(厚み)2μmで形成した。その後、フォトリソグラフィ法を用いて、幅40μmの隔壁15を形成した。これによりサブピクセル数960×240ドット、0.12mm×0.36mmピッチの画素領域が区画された。
次に、画素電極14上に正孔輸送層16を成膜した。正孔輸送層16には、厚さ50nmの酸化モリブデンを用いて、真空蒸着法のシャドーマスク法でパターン成膜した。
次に、正孔輸送層16まで形成した基板を凸版印刷装置200の被印刷基板28に配置して、隔壁15に挟まれた画素電極14の真上に、ラインパターンに合わせてインターレイヤ層17を凸版印刷法で印刷を行った。インターレイヤ層17の材料であるポリビニルカルバゾール誘導体を濃度0.5%になるようにトルエンに溶解させたインキを用いて、印刷を行った。このとき300線/インチのアニロックスロール24及び水現像タイプの感光性樹脂の版26を使用した。印刷、乾燥後のインターレイヤ層17の膜厚は10nmとなった。
次に、インターレイヤ層17まで形成した基板を凸版印刷装置200の被印刷基板28に配置して、隔壁15に挟まれた画素電極14の真上に、ラインパターンに合わせて有機発光層18を凸版印刷法で印刷を行った。有機発光層18の材料であるポリフェニレンビニレン誘導体を濃度1%になるようにトルエンに溶解させた有機発光インキを用いて、印刷を行った。このとき150線/インチのアニロックスロール24及び水現像タイプの感光性樹脂の版26を使用した。印刷、乾燥後の有機発光層18の膜厚は80nmとなった。
次に、対向電極19として真空蒸着法でカルシウム膜をメタルマスクを用いて厚み20nmで成膜し、アルミニウム膜をメタルマスクを用いて厚み150nmで成膜した。
次に、図4に示すように、同じメタルマスクを用いてアルミニウムの蒸着レートを10秒で0.5nm/sec〜0nm/secまで変化するように設定し、SiOxの蒸着レートを10秒で0nm/sec〜0.5nm/secまで変化するように設定し、同時に成膜を行い10秒間共蒸着して得られた5nmの混合層を第1の保護層20とした。次に、同じメタルマスクを用いて第2の保護層21としてSiOxのみを150nm成膜した。
次に、封止材として、有機EL素子1全てをカバーするような厚み0.3mmのガラス板とガラス板全面に塗布された樹脂層とを有する封止体30を貼り合わせ、約90℃で1時間樹脂層を熱硬化して封止を行った。有機EL表示装置100の総厚が1.0mmとなった。こうして得られた有機EL表示装置100を駆動したところ、初期では輝度ムラや非点等エリアもなく均一で良好な発光状態であった。
対向電極19を成膜する前までは実施例1と同様の手順で作製した。次に、対向電極19として真空蒸着法でカルシウム膜をメタルマスクを用いて厚み20nm成膜し、アルミニウム膜をメタルマスクを用いて150nm成膜した。次に、図5に示すように、同じメタルマスクを用いてアルミニウムの蒸着レートを30秒で0.3nm/sec〜0nm/secまで変化するように設定し、Alの蒸着レートを30秒で0nm/sec〜0.3nm/secまで変化するように設定し、同時に成膜を行い30秒間共蒸着して得られた9nmの混合層を第1の保護層20とした。次に、有機EL素子1と第1の保護層20とのパターンを全て覆うように、第1の保護層20を蒸着する時に用いたメタルマスクの開口より1mm大きくした開口を持つメタルマスクを用いて第2の保護層21としてAlのみを150nm成膜した。
次に、封止材として、有機EL素子1全てをカバーするような、窒化シリコンが両面全域に成膜された厚み0.2mmのPETフィルムとPETフィルムの全面に塗布された樹脂層とを有する封止体30を貼り合わせ、約90℃で1時間樹脂層を熱硬化して封止を行った。有機EL表示装置100の総厚が0.9mmとなった。こうして得られた有機EL表示装置100を駆動したところ、初期では輝度ムラや非点等エリアもなく均一で良好な発光状態であった。
[比較例1]
第1の保護層20を成膜する前までは実施例1と同様の手順で作製した。次に、図6に示すように、保護層83としてSiOxを対向電極19のパターンを全て覆うように、対向電極19を蒸着する時に用いたメタルマスクの開口より1mm大きくした開口を持つメタルマスクを用いて、真空蒸着法にて蒸着レート5nm/secで200nm成膜した。
次に、封止材として、有機EL素子1全てをカバーするようなガラス板とガラス板全面に塗布された樹脂層とを有する封止体30を貼り合わせ、約90℃で1時間樹脂層を熱硬化して封止を行った。有機EL表示装置100の総厚が1.0mmとなった。こうして得られた有機EL表示装置100を駆動したところ、初期では輝度ムラや非点等エリアもなく均一で良好な発光状態であった。
[比較例2]
封止を行う前までは比較例1と同様の手順で作製した。次に、封止材として有機EL素子1全てをカバーするような凹型のキャップ状とキャップ状の周辺部に樹脂層を塗布した。次に、更に凹部に水分のトラップ材31としてBaO含有の厚さ0.2mmのテープを貼り付けた封止体30を有機EL素子1の発光領域が凹型の内側に配置されるように有機EL素子1が成膜された基板6と貼り合わせ、約90℃で1時間樹脂層を熱硬化して封止を行った。
凹型のキャップ状ガラスはケミカルエッチングにより加工されたもので、厚み0.7mmのガラス板に0.3mmを掘り込み凹形状とした。有機EL表示装置100の総厚が1.4mmとなった。こうして得られた有機EL表示装置100を駆動したところ、初期では輝度ムラや非点等エリアもなく均一で良好な発光状態であった。
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2の有機EL表示装置100を恒温恒湿試験にかけた。60℃90%の環境での加速試験を行ったところ、実施例1、実施例2、比較例2では1000時間経過後でもダークスポットの発生は見られなかったが、比較例1のサンプルでは200時間経過後に表示領域の外側からダークスポットが増加し始め500時間後には表示領域全面にダークスポットの発生が見られた。有機EL表示装置100の総厚と信頼性の両方の面から実施例1、実施例2の良好なパネルを得ることができた。
本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る凸版印刷装置を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施例に係る有機EL表示装置を示す概略断面図である。 本発明の一実施例に係る有機EL表示装置を示す概略断面図である。 比較例1に係る有機EL表示装置を示す概略断面図である。 比較例2に係る有機EL表示装置を示す概略断面図である。 従来の有機EL表示装置を示す概略断面図である。
符号の説明
1:有機EL素子 2:有機媒体層 6:基板 7:活性層 8:ゲート絶縁膜 9:ゲート電極 10:層間絶縁膜 11:ドレイン電極 12:走査線 13:ソース電極 14:画素電極 15:隔壁 16:正孔輸送層 17:インターレイヤ層 18:有機発光層 19:対向電極 20:第1の保護層 21:第2の保護層 22:インクタンク 23:インキチャンバ 24:アニロックスロール 25:インキ層 26:版 27:版胴 28:被印刷基板 29:平台 30:封止体 31:トラップ材料 81:有機媒体層 82:対向電極 83:保護層 84:界面 85:ガス

Claims (4)

  1. 基板を準備し、
    前記基板上に複数の画素電極を形成し、
    前記複数の画素電極上に有機媒体層を形成し、
    前記有機媒体層上に対向電極を形成し、
    前記対向電極上に第1の保護層を形成し、
    前記第1の保護層上に第2の保護層を形成し、
    前記第2の保護層は、上記第1の保護層の全てを覆うように形成することを含み、
    前記第1の保護層は、前記対向電極と前記第2の保護層との混合膜であり、
    前記対向電極と前記第1の保護層は、同じメタルマスクを用いて形成され、
    前記第2の保護層は、前記メタルマスクより大きな開口を有するメタルマスクを用いて形成されることを特徴とする有機ELディスプレイパネルの製造方法。
  2. 前記第1の保護層の混合膜が混合割合に勾配があることを特徴とする請求項に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法。
  3. 前記第1の保護層の膜厚は5nm以上であることを特徴とする請求項またはに記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法。
  4. 水蒸気透過率が10−6g/m2/day以下の板状部材を有する封止材と、前記封止材を接着させる樹脂層と、を有する封止体を具備することを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法。
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