JP2009123618A - 有機el表示装置及びその製造方法 - Google Patents

有機el表示装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009123618A
JP2009123618A JP2007298399A JP2007298399A JP2009123618A JP 2009123618 A JP2009123618 A JP 2009123618A JP 2007298399 A JP2007298399 A JP 2007298399A JP 2007298399 A JP2007298399 A JP 2007298399A JP 2009123618 A JP2009123618 A JP 2009123618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
layer
electrode
display device
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007298399A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Kitatsume
栄一 北爪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2007298399A priority Critical patent/JP2009123618A/ja
Priority to US12/211,788 priority patent/US7915824B2/en
Publication of JP2009123618A publication Critical patent/JP2009123618A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/87Passivation; Containers; Encapsulations
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/84Passivation; Containers; Encapsulations
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • H10K50/82Cathodes
    • H10K50/822Cathodes characterised by their shape
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • H10K50/82Cathodes
    • H10K50/826Multilayers, e.g. opaque multilayers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/805Electrodes
    • H10K59/8052Cathodes
    • H10K59/80521Cathodes characterised by their shape
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/805Electrodes
    • H10K59/8052Cathodes
    • H10K59/80523Multilayers, e.g. opaque multilayers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/17Passive-matrix OLED displays

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】無機材料を用いた膜のパターン全面を被覆するように第2電極を成膜することにより、無機層の膜表面及び端部が酸素や水分に反応せず、ダークスポットが発生しないため表示不良がなく、耐久性を向上させることができる有機EL表示装置及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】基板と、基板上に形成された複数の第1電極と、第1電極を異なった画素に区画する複数の隔壁と、第1電極上に形成された無機層を含む正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された有機発光層と、有機発光層上に形成された正孔輸送層の全面を被覆する第2電極と、を備えることを特徴とする有機EL表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL表示装置及びその製造方法に関し、特に、無機材料を用いて膜のパターン全面を被覆するように第2電極を成膜することにより、表示不良のない有機EL表示装置、かつ、有機EL表示装置の耐久性を向上させることができる有機EL表示装置及びその製造方法に関する。
有機EL素子は、二つの対向する電極の間に有機発光材料からなる有機発光層が形成され、有機発光層に電流を流すことで発光させるものであるが、効率よくかつ信頼性のある素子を作製するには有機発光層の膜厚が重要である。これを用いてカラーディスプレイ化するには高精細にパターニングする必要がある。
有機発光層を形成する有機発光材料には、低分子材料と高分子材料とがあり、一般に低分子材料は真空蒸着法などにより薄膜形成し、このときに微細パターンのマスクを用いてパターニングするが、この方法では基板が大型化すればするほどパターニング精度が出にくいという問題がある。また真空中で成膜するためにスループットが悪いという問題がある。
そこで、最近では高分子材料を溶剤に溶かして塗工液にし、これをウェットコーティング法で薄膜形成する方法が試みられるようになってきている。高分子材料の塗液を用いてウェットコーティング法で有機発光層を含む有機発光媒体層を形成する場合の層構成は、陽極側から正孔輸送層、有機発光層と積層する2層構成が一般的である。このとき、有機発光層はカラーパネル化するために赤(R)、緑(G)、青(B)のそれぞれの発光色をもつ有機発光材料を溶剤中に溶解または安定して分散してなる有機発光インキを用いて塗り分ける必要がある。
しかし一般的に発光材料以外は塗り分けを行わないので、すべての色で共通層としてべたの膜を成膜すればよく、高精細なパターニングの必要が無い。そこで正孔輸送層としてポリマーをウェットコーティング法により成膜したり、低分子有機材料を真空蒸着法により成膜したり、無機物を真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法(化学気相成長法)やその他の成膜方法で成膜したりする。このうち特に無機物の場合、水に溶解したり、酸化したりすることによって組成比や構造が変わるという問題があった。
この問題に対し、水分量や酸素量が厳密に制御された環境で不活性ガス下にてデバイス(有機EL素子)を封止することによって悪影響は軽減されるが、ガス中の残留水分や酸素でも反応してしまい、ダークスポットと呼ばれる非発光領域ができるため不十分であった。特に他の膜によって被覆されていない箇所から反応し表示領域に達してしまっていた。
特許文献1には、無機材料として金属酸化物を用いる技術が開示されている。
図6に示すように、従来の有機EL表示装置400は、複数の画素電極31が設けられた表示領域30上に例えば無機の正孔輸送層33、有機発光層(図示せず)、対向電極32が形成されている。この内、無機の正孔輸送性材料からなる正孔輸送層33を表示領域30上に成膜する際に、ドライバIC設置部や対向電極32のコンタクト部、封止部材の接着部等を残した形状に、真空蒸着法、スパッタリング法またはCVD法などを用いてパターン成膜される。その後、パターン成膜される対向電極32のパターンは、無機の正孔輸送層33のパターンと形状が異なったり、対向電極32と基板上に配置されている画素電極31とのショートを防ぐために対向電極32下部に絶縁膜として正孔輸送層33のパターンを対向電極32のパターンより大きい形状にしたりすることがあり、この場合に被覆されない正孔輸送層33の領域が生じる。
図7に示すように、対向電極32で被覆されていない正孔輸送層33の膜部分が酸素や水分37に反応してしまい、早期に表示領域30まで反応領域が達してしまいダークスポットと呼ばれる非発光部分の原因となり問題になることが判明した。特に、EL特性が向上することがわかっている無機の正孔輸送層33の材料においてこの問題が顕著であることが判明した。
特許第2824411号
本発明は、無機材料を用いた膜のパターン全面を被覆するように第2電極を成膜することにより、無機層の膜表面及び端部が酸素や水分に反応せず、ダークスポットが発生しないため表示不良がなく、耐久性を向上させることができる有機EL表示装置及びその製造方法を提供することである。
本発明の請求項1に係る発明は、基板と、基板上に形成された複数の第1電極と、第1電極を異なった画素に区画する複数の隔壁と、第1電極上に形成された無機層を含む正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された有機発光層と、有機発光層上に形成された正孔輸送層の全面を被覆する第2電極と、を備えることを特徴とする有機EL表示装置としたものである。
本発明の請求項2に係る発明は、第2電極の膜厚が80nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置としたものである。
本発明の請求項3に係る発明は、第2電極の膜厚が無機層の膜厚と同等か厚いことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL表示装置としたものである。
本発明の請求項4に係る発明は、無機層の材料が金属酸化物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機EL表示装置としたものである。
本発明の請求項5に係る発明は、隔壁の高さが0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機EL表示装置としたものである。
本発明の請求項6に係る発明は、基板を準備し、基板上に複数の第1電極を形成し、第1電極を異なった画素に区画するように複数の隔壁を形成し、第1電極上に無機層を含む正孔輸送層を形成し、正孔輸送層上に有機発光層を形成し、有機発光層上に正孔輸送層の全面を被覆するように第2電極を形成することを特徴とする有機EL表示装置の製造方法としたものである。
本発明の請求項7に係る発明は、第2電極の膜厚が80nm以上であることを特徴とする請求項6に記載の有機EL表示装置の製造方法としたものである。
本発明の請求項8に係る発明は、第2電極の膜厚が無機層の膜厚と同等か厚いことを特徴とする請求項6又は7に記載の有機EL表示装置の製造方法としたものである。
本発明の請求項9に係る発明は、無機層の材料が金属酸化物であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の有機EL表示装置の製造方法としたものである。
本発明の請求項10に係る発明は、隔壁の高さが0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の有機EL表示装置の製造方法としたものである。
本発明の請求項11に係る発明は、第1電極、隔壁、正孔輸送層、有機発光層、第2電極のうち一層以上が湿式成膜法を用いて成膜されることを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の有機EL表示装置の製造方法としたものである。
本発明によれば、無機材料を用いた膜のパターン全面を被覆するように第2電極を成膜することにより、無機層の膜表面及び端部が酸素や水分に反応せず、ダークスポットが発生しないため表示不良がなく、耐久性を向上させることができる有機EL表示装置及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態の説明において参照する図面は、本発明の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さ、寸法等は、実際のものとは異なる。また、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置100は、薄膜トランジスタ(以下、単に「TFT」という場合がある。)を備えた基板5と、画素毎に薄膜トランジスタを備えた画素電極13と、画素毎に区画するために形成された隔壁14と、画素電極13の上方に形成された無機層を含む正孔輸送層3と、正孔輸送層3上に形成されたインターレイヤー層16と、インターレイヤー層16上に形成された有機発光層17と、有機発光層17上に全面を被覆するように形成された対向電極2とを備えている。ここで、正孔輸送層3とインターレイヤー層16と有機発光層17とを有機発光媒体層26という。
図2は、図1の概略上面図であり、表示領域1、画素電極13、有機発光媒体層26のうち、無機層のみを示し、対向電極2を有する表示装置4である。
[基板5]
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置100に用いる基板(バックプレーン)5は、TFT(薄膜トランジスタ)とアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100の第1電極(画素電極)13が基板5上に設けられており、かつ、TFTと第1電極13とが電気的に接続されている。
TFTや、TFTの上方に構成される有機EL表示装置100は基板5で支持される。基板5としては機械的強度、絶縁性を有し寸法安定性に優れた基板5であれば如何なる材料も使用することができる。
基板5の材料は例えば、ガラスや石英、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムやシート、または、これらプラスチックフィルムやシートに酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物や、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物、酸窒化珪素などの金属酸窒化物、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などの高分子樹脂膜を単層もしくは積層させた透光性基材や、アルミニウムやステンレスなどの金属箔、シート、板、プラスチックフィルムやシートにアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属膜を積層させた非透光性基材などを用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
有機EL表示装置100の光取出しをどちらの面から行うかに応じて基板5の透光性を選択すればよい。これらの材料からなる基板5は、有機EL表示装置100内への水分の浸入を避けるために、無機膜を形成したり、フッ素樹脂を塗布したりして、防湿処理や疎水性処理を施してあることが好ましい。特に、有機発光媒体層26(後述する)への水分の浸入を避けるために、基板5における含水率及びガス透過係数を小さくすることが好ましい。
本発明の実施の形態に係る基板5上に設ける薄膜トランジスタは、公知の薄膜トランジスタを用いることができる。具体的には、主として、ソース/ドレイン領域10、12及びチャネル領域が形成される活性層6、ゲート絶縁膜7及びゲート電極8から構成される薄膜トランジスタが挙げられる。薄膜トランジスタの構造としては、特に限定されるものではなく、例えば、スタガ型、逆スタガ型、トップゲート型、コプレーナ型等が挙げられる。
活性層6は、特に限定されるものではなく、例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、セレン化カドミウム、金属酸化物等の無機半導体材料又はチオフエンオリゴマー、ポリ(p−フェリレンビニレン)等の有機半導体材料により形成することができる。
活性層6は、例えば、アモルファスシリコンをプラズマCVD法により積層し、イオンドーピングする方法;SiHガスを用いてLPCVD法(減圧化学気相成長法)によりアモルファスシリコンを形成し、固相成長法によりアモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法;Siガスを用いてLPCVD法により、また、SiHガスを用いてPECVD法(プラズマ化学気相成長法)によりアモルファスシリコンを形成し、エキシマレーザ等のレーザによりアニールし、アモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオンドーピング法によりイオンドーピングする方法(低温プロセス);減圧CVD法又はLPCVD法によりポリシリコンを積層し、1000℃以上で熱酸化してゲート絶縁膜を形成し、その上にnポリシリコンのゲート電極8を形成し、その後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法(高温プロセス)等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係るゲート絶縁膜7としては、通常、ゲート絶縁膜7として使用されているものを用いることができ、例えば、PECVD法、LPCVD法等により形成されたSiO;ポリシリコン膜を熱酸化して得られるSiO等を用いることができる。
本発明の実施の形態に係るゲート電極8としては、通常、ゲート電極8として使用されているものを用いることができ、例えば、アルミニウム、銅等の金属;チタン、タンタル、タングステン等の高融点金属;ポリシリコン;高融点金属のシリサイド;ポリサイド;等が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
本発明の実施の形態に係る薄膜トランジスタは、シングルゲート構造、ダブルゲート構造、ゲート電極が3つ以上のマルチゲート構造であってもよい。また、LDD構造、オフセット構造を有していてもよい。さらに、1つの画素中に2つ以上の薄膜トランジスタが配置されていてもよい。
本発明は薄膜トランジスタが有機EL表示装置100のスイッチング素子として機能するように接続される必要があり、薄膜トランジスタのドレイン電極10と有機EL表示装置100の画素電極13とが電気的に接続されている。
[画素電極13]
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る第1電極である画素電極13は、基板5上に成膜し、必要に応じてパターニングをおこなう。画素電極13は隔壁14によって区画され、各画素に対応した画素電極13となる。
画素電極13の材料としては、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を、単層もしくは積層したものをいずれも使用することができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
画素電極13を陽極とする場合にはITOなど仕事関数の高い材料を選択することが好ましい。下方(基板5側)から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション構造の場合は透光性のある材料を選択する必要がある。必要に応じて、画素電極13の配線抵抗を低くするために、銅やアルミニウムなどの金属材料を補助電極として併設してもよい。ここで、上方(基板5側とは反対方向)から光を取り出す、いわゆるトップエミッション構造の場合は、基板5上に対向電極2から積層することができる。
画素電極13の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
画素電極13のパターニング方法としては、材料や成膜方法に応じて、マスク蒸着法、フォトリソグラフィ法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法などの既存のパターニング法を用いることができる。基板5としてTFTを形成した物を用いる場合は下層の画素に対応して導通を図ることができるように形成する。
[隔壁14]
本発明の実施の形態に係る隔壁14は、各画素に対応した発光領域を区画するように形成することができる。画素電極13の端部を覆うように形成するのが好ましい(図1参照)。一般的にアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100は、各画素に対して画素電極13が形成され、それぞれの画素ができるだけ広い面積を占有しようとするため、画素電極13の端部を覆うように形成される隔壁14の最も好ましい形状は各画素電極13を最短距離で区切る格子状を基本とする。
隔壁14の形成方法としては、従来と同様、基体(薄膜トランジスタ及び画素電極13)上に無機膜を一様に形成し、レジストでマスキングした後、ドライエッチングを行う方法や、基体上に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフィ法により所定のパターンとする方法が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。必要に応じて撥水剤を添加したり、プラズマやUVを照射したりして形成後にインクに対する撥液性を付与することもできる。
隔壁14の好ましい高さは0.1μm以上10μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上2μm以下程度である。10μmより高すぎると対向電極2の形成及び封止を妨げ、0.1μmより低すぎると画素電極13の端部を覆い切れない、あるいは有機発光媒体層26形成時に隣接する画素とショートしたり混色したりしてしまうからである。
[有機発光媒体層26]
本発明の実施の形態に係る有機発光媒体層26は、正孔輸送層3、インターレイヤー層16及び有機発光層17を備えている。また、有機発光媒体層26の機能層としては、正孔輸送層3及びインターレイヤー層16の他、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等の層を好適に用いることができる。
隔壁14形成後、正孔輸送層3を形成することができる。本発明の実施の形態に係る正孔輸送層3の正孔輸送材料として無機材料を用いる場合、無機材料としては、CuO、Cr、Mn、FeOx(x〜0.1)、NiO、CoO、Pr、AgO、MoO、Bi、ZnO、TiO、SnO、ThO、V、Nb、Ta、MoO、WO、MnO等の金属酸化物を真空蒸着法やスパッタリング法、CVD法を用いて形成される。ただし材料はこれらに限定されるものではない。これら金属の炭化物、窒化物、硼化物などを用いることもできる。
正孔輸送層3以外を無機層とする場合、正孔輸送層15を形成する有機の正孔輸送材料としては、ポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール(PVK)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などが挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコーター等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成される。
ここで、正孔輸送層3は、図1に示すように複数の隔壁14間と隔壁14とに連続して設けられていてもよい。あるいは隔壁14に隔てられて形成されていても良い。
図1に示すように、複数の隔壁14間と隔壁14に連続して形成すると、プロセス効率を向上させることができる。一方、隔壁14に隔てられて形成されていれば、画素間の電荷のもれを確実に防止できる。
正孔輸送層3形成後、インターレイヤー層16を形成することができる。本発明の実施の形態に係るインターレイヤー層16に用いる材料として、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体、アリールアミン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体などの、芳香族アミンを含むポリマーなどが挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコーター等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成される。またインターレイヤー層16の材料として無機材料を用いる場合、金属酸化物を真空蒸着法やスパッタリング法やCVD法を用いて形成することができる。インターレイヤー層16の無機材料は、正孔輸送層3と同じ無機材料を用いることができる。
インターレイヤー層16形成後、有機発光層17を形成することができる。本発明の実施の形態に係る有機発光層17は電流を流すことにより発光する層であり、有機発光層17を形成する有機発光材料は、例えばクマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系、イリジウム錯体系などの発光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に分散させたものや、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系の高分子材料が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
これらの有機発光材料は溶媒に溶解または安定に分散させ有機発光インキとなる。有機発光材料を溶解または分散する溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの単独またはこれらの混合溶媒が上げられる。中でもトルエン、キシレン、アニソールといった芳香族有機溶媒が有機発光材料の溶解性の面から好適である。また、有機発光インキには必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
図5には有機発光材料からなる有機発光インキを、画素電極13、隔壁14、正孔輸送層3及びインターレイヤー層16が形成された被印刷基板24上にパターン印刷する際の凸版印刷装置300の概略図を示した。本発明の実施の形態に係る凸版印刷装置300は、インクタンク19と、インキチャンバー20と、アニロックスロール21と、凸版が設けられた版22がマウントされた版銅23とを有している。インクタンク19には、溶剤で希釈された有機発光インキが収容されており、インキチャンバー20にはインクタンク19より有機発光インキが送り込まれるようになっている。アニロックスロール21はインキチャンバー20のインキ供給部に接して回転可能に指示されている。
アニロックスロール21の回転に伴い、アニロックスロール21表面に供給された有機発光インキのインキ層211は均一な膜厚に形成される。このインキ層211のインキはアニロックスロール21に近接して回転駆動される版胴23にマウントされた版22の凸部に転移する。平台25には、画素電極13(透明電極)、正孔輸送層3及びインターレイヤー層16が形成された被印刷基板24が版22の凸部にあるインキは被印刷基板24に対して印刷され、必要に応じて乾燥工程を経て被印刷基板24上に有機発光層17が形成される。
[対向電極2]
次に、本発明の実施の形態に係る第2電極である対向電極2を形成することができる(図1参照)。対向電極2を陰極とする場合には有機発光層17への電子注入効率の高い、仕事関数の低い物質を用いることができる。
対向電極2の具体的な材料にはMg、Al、Yb等の金属単体を用いたり、有機発光媒体層26と接する界面にLiや酸化Li、LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いたりしてもよい。または電子注入効率と安定性とを両立させるため、仕事関数が低いLi、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb等の金属1種以上と、安定なAg、Al、Cu等の金属元素との合金系を用いてもよい。具体的にはMgAg、AlLi、CuLi等の合金を使用することができる。
対向電極2の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
図4(a)は、有機EL表示装置100の端部を示す概略断面図である。無機層を含む正孔輸送層3を対向電極2で全面を被覆することにより、無機層の表面及び端部が酸素や水分27に反応しないためダークスポットが発生せず表示不良のない有機EL表示装置100を得ることができる。さらに、対向電極2の膜厚を無機層の膜厚と同等か厚くすることによりパターンの端部において対向電極2の材料で無機層を完全に被覆することができ、有機EL表示装置100の耐久性を向上させることができる。
図4(b)に示すように、対向電極2の膜厚を80nmより小さく形成すると、酸素や水分27が浸入してしまい、ダークスポットが発生してしまう。さらに、対向電極2の膜厚を無機層の膜厚より薄く形成することにより、酸素や水分27が浸入してしまい、耐久性が低下してしまう。
本発明の実施の形態においては、アクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100について述べてきたが、本発明は、有機発光媒体層26を挟持する第1電極(画素電極13)と第2電極(対向電極2)とが、相互に交差する陽極ラインと陰極ラインである、パッシブマトリクス駆動型有機EL表示装置200についても好適に適用することができる。例えば、図3に示すように、ストライプ状に設けられた無機層を含む正孔輸送層3を、上部に設けられる対向電極2で全面を被覆することでアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100と同様の効果を得ることができる。また、図3には、有機発光媒体層26のうち、無機層のみを図示した。
[封止体]
有機EL表示装置100としては電極間(画素電極13と対向電極2との間)に発光材料を挟み、電流を流すことで発光させることができるが、有機発光材料は大気中の水分や酸素によって容易に劣化してしまうため通常は外部と遮断するための封止体を設けることができる(図示せず)。封止体は例えば封止材上に樹脂層を設けて作製することができる。
封止材としては、水分や酸素の透過性が低い基材である必要がある。また、封止材の材料の一例として、アルミナ(酸化アルミニウム)、窒化ケイ素、窒化ホウ素等のセラミックス、無アルカリガラス、アルカリガラス等のガラス、石英、耐湿性フィルムなどを挙げることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。耐湿性フィルムの例として、プラスチック基材の両面にSiOxをCVD法で形成したフィルムや、透過性の小さいフィルムと吸水性のあるフィルムまたは吸水剤を塗布した重合体フィルムなどがあり、耐湿性フィルムの水蒸気透過率は、10−6g/m/day以下であることが好ましい。
樹脂層の材料の一例として、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂などからなる光硬化型接着性樹脂、熱硬化型接着性樹脂、2液硬化型接着性樹脂や、エチレンエチルアクリレート(EEA)ポリマー等のアクリル系樹脂、エチレンビニルアセテート(EVA)等のビニル系樹脂、ポリアミド、合成ゴム等の熱可塑性樹脂や、ポリエチレンやポリプロピレンの酸変性物などの熱可塑性接着性樹脂を挙げることができる。
樹脂層を封止材の上に形成する方法の一例として、溶剤溶液法、押出ラミ法、溶融・ホットメルト法、カレンダー法、ノズル塗布法、スクリーン印刷法、真空ラミネート法、熱ロールラミネート法などを挙げることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。必要に応じて吸湿性や吸酸素性を有する材料を含有させることもできる。封止材上に形成する樹脂層の厚みは、封止する有機EL表示装置100の大きさや形状により任意に決定されるが、5μm〜500μm程度が望ましい。なお、ここでは封止材上に樹脂層として形成したが直接有機EL表示装置100側に形成することもできる。
最後に、有機EL表示装置100と封止体との貼り合わせを封止室で行う。封止体を、封止材と樹脂層の2層構造とし、樹脂層に熱可塑性樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着のみ行うことが好ましい。
熱硬化型接着樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着した後、さらに硬化温度で加熱硬化を行うことが好ましい。光硬化性接着樹脂を使用した場合は、ロールで圧着した後、さらに光を照射することで硬化を行うことができる。
基板5上に設けられたスイッチング素子として機能する薄膜トランジスタと、その上方に形成された画素電極13とを備えたアクティブマトリクス基板5を用いた。基板5のサイズは対角5インチ、画素数は320×240である。
この基板5上に設けられている画素電極13の端部を被覆し画素を区画するような形状で隔壁14を形成した。隔壁14の形成は、日本ゼオン社製、ポジレジスト、商品名「ZWD6216−6」を用いて、スピンコーター法にて基板5全面に厚み2μmで形成した後、フォトリソグラフィ法を用いて幅40μmにパターニングして隔壁14を形成した。これによりサブピクセル数960×240ドット、0.12mm×0.36mmピッチ画素領域が区画された。
画素電極13上に正孔輸送層3として、厚み50nmの酸化モリブデンを、真空蒸着法によりシャドーマスク法でパターン成膜した。パターン領域は表示領域全面に成膜されるように120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて成膜を行った。
その後、インターレイヤー層16の材料であるポリビニルカルバゾール誘導体を濃度0.5%になるようにトルエンに溶解させたインキを用い、基板5上に形成された画素電極13、隔壁14及び正孔輸送層3を凸版印刷装置300の被印刷基板24としてセッティングし、隔壁14に挟まれた画素電極13上の正孔輸送層3の真上にそのラインパターンに合わせてインターレイヤー層16を凸版印刷法で印刷を行った。このとき300線/インチのアニロックスロール21及び水現像タイプの感光性樹脂版を使用した。印刷、乾燥後のインターレイヤー層16の膜厚は10nmとなった。
有機発光層17の有機発光材料であるポリフェニレンビニレン誘導体を濃度1%になるようにトルエンに溶解させた有機発光インキを用い、基板5上に形成された画素電極13、隔壁14、正孔輸送層3及びインターレイヤー層16を凸版印刷装置300の被印刷基板24としてセッティングし、隔壁14に挟まれたインターレイヤー層16の真上にそのラインパターンに合わせて有機発光層17を凸版印刷法で印刷を行った。このとき150線/インチのアニロックスロール21及び水現像タイプの感光性樹脂版を使用した。印刷、乾燥後の有機発光層17の膜厚は80nmとなった。
その後、対向電極2として真空蒸着法でカルシウム膜を120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて厚み20nmで成膜し、その後124mm×104mmの開口のあるメタルマスクを用いてアルミニウム膜を用いて、酸化モリブデン膜(正孔輸送層3)全面を被覆するように厚み150nmで成膜した。
その後、封止材としてガラス板を用いて、発光領域全てをカバーするように載せ、約90℃で1時間接着剤を熱硬化して封止を行った。こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100を駆動したところ、対向電極2の配線抵抗による輝度ムラもなく均一な発光状態であった。
正孔輸送層3を成膜する前までは実施例1と同様の手順で作製し、正孔輸送層3として酸化ニッケルを真空蒸着法によりシャドーマスク法で40nmの厚みでパターン成膜した。パターン領域は表示領域全面に成膜されるように120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて成膜を行った。その後インターレイヤー層16及び有機発光層17は実施例1と同様の手順で作製した。
その後、対向電極2として真空蒸着法でカルシウム膜を120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて厚み20nmで成膜し、その後124mm×104mmの開口のあるメタルマスクを用いてアルミニウム膜を用いて、酸化ニッケル膜(正孔輸送層3)全面を被覆するように厚み150nmで成膜した。
その後、封止材としてガラス板を用いて、発光領域全てをカバーするように載せ、約90℃で1時間接着剤を熱硬化して封止を行った。こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100を駆動したところ、輝度ムラもなく均一な発光状態であった。
正孔輸送層3を成膜する前までは実施例1と同様の手順で作製し、正孔輸送層2として酸化モリブデンを真空蒸着法によりシャドーマスク法で80nmの厚みでパターン成膜した。パターン領域は表示領域全面に成膜されるように120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて成膜を行った。その後インターレイヤー層16及び有機発光層17は実施例1と同様の手順で作製した。
その後、対向電極2として真空蒸着法でカルシウム膜を120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて厚み20nmで成膜し、その後124mm×104mmの開口のあるメタルマスクを用いてアルミニウム膜を用いて、酸化モリブデン膜(正孔輸送層3)全面を被覆するように厚み80nmで成膜した。
その後、実施例1と同様、封止材としてガラス板を用いて、発光領域全てをカバーするように載せ、約90℃で1時間接着剤を熱硬化して封止を行った。こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100を駆動したところ、輝度ムラもなく均一な発光状態であった。
(比較例1)
正孔輸送層3を成膜する前までは実施例1と同様の手順で作製し、正孔輸送層3として酸化モリブデンを真空蒸着法によりシャドーマスク法で50nmの厚さでパターン成膜した。パターン領域は表示領域全面に成膜されるように120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて成膜を行った。その後インターレイヤー層16及び有機発光層17は実施例1と同様の手順で作製した。
その後、対向電極2として真空蒸着法でカルシウム膜を120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて厚み20nmで成膜し、その後120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いてアルミニウム膜を厚さ150nmで成膜した。
その後、実施例1と同様、封止材としてガラス板を用いて、発光領域全てをカバーするように載せ、約90℃で1時間接着剤を熱硬化して封止を行った。こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100を駆動したところ、輝度ムラもなく均一な発光状態であった。
(比較例2)
正孔輸送層3を成膜する前までは実施例1と同様の手順で作製し、正孔輸送層3として酸化モリブデンを真空蒸着法によりシャドーマスク法で50nmの厚さでパターン成膜した。パターン領域は表示領域全面に成膜されるように120mm×100mmの開口のあるメタルマスクを用いて成膜を行った。その後インターレイヤー層16と有機発光層17は実施例1と同様の手順で作製した。
その後、対向電極2として真空蒸着法でカルシウム膜を118mm×90mmの開口とその90mmのそれぞれ2辺の上下に10mm□のTFT基板5と対向電極2がコンタクトするためのパターンの開口が上記開口と連続しているメタルマスクを用いて厚み20nmで成膜した。その後、同じメタルマスクを用いてアルミニウム膜を厚み150nmで成膜した。このメタルマスクを用いることによりコンタクト部分以外は対向電極2が酸化モリブデン(正孔輸送層3)パターン領域より内側に成膜されることになる。
その後、実施例1と同様、封止材としてガラス板を用いて、発光領域全てをカバーするように載せ、約90℃で1時間接着剤を熱硬化して封止を行った。こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置100を駆動したところ、輝度ムラもなく均一な発光状態であった。
その後、実施例1、2、3と比較例1及び2とのサンプルを恒温恒湿試験にかけた。60℃90%の環境での加速試験を行ったところ、実施例1、2及び3では1000時間経過後でもダークスポットの発生は見られなかったが、比較例1及び比較例2では表示領域の外側からダークスポットが増加し始めた。
対向電極2で無機層の全面を被覆するように成膜することによって、無機層の表面及び端部が酸素及び水分27に反応しないためダークスポットが発生せず、表示不良のない有機EL表示装置100を得ることができた。
さらに、対向電極2の膜厚を無機層の膜厚と同等か厚くすることによりパターン端部において対向電極2の材料で無機層の全面を被覆することができ、有機EL表示装置100の耐久性が向上する。
本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態に係るアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置の概略上面図である。 本発明の実施の形態に係るパッシブマトリクス駆動型有機EL表示装置の概略上面図である。 (a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る有機EL表示装置の端部を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る凸版印刷装置の概略断面図である。 従来の有機EL表示装置の概略上面図である。 従来の有機EL表示装置の端部を示す概略断面図である。
符号の説明
1 表示領域
2 対向電極
3 無機層を含む正孔輸送層
4 表示装置
5 基板
6 活性層
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 層間絶縁膜
10 ドレイン電極
11 走査線
12 ソース電極
13 画素電極
14 隔壁
16 インターレイヤー層
17 有機発光層
19 インクタンク
20 インキチャンバー
21 アニロックスロール
211 インキ層
22 版
23 版胴
24 被印刷基板
25 平台
26 有機発光媒体層
27 酸素や水分
30 表示領域
31 画素電極
32 対向電極
33 無機層を含む正孔輸送層
34 表示装置
36 有機発光層
37 酸素や水分
100 アクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置
200 パッシブマトリクス駆動型有機EL表示装置
300 凸版印刷装置
400 従来のアクティブマトリクス駆動型有機EL表示装置

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された複数の第1電極と、
    前記第1電極を異なった画素に区画する複数の隔壁と、
    前記第1電極上に形成された無機層を含む正孔輸送層と、
    前記正孔輸送層上に形成された有機発光層と、
    前記有機発光層上に形成された前記正孔輸送層の全面を被覆する第2電極と、
    を備えることを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 前記第2電極の膜厚が80nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記第2電極の膜厚が前記無機層の膜厚と同等か厚いことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記無機層の材料が金属酸化物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機EL表示装置。
  5. 前記隔壁の高さが0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機EL表示装置。
  6. 基板を準備し、
    前記基板上に複数の第1電極を形成し、
    前記第1電極を異なった画素に区画するように複数の隔壁を形成し、
    前記第1電極上に無機層を含む正孔輸送層を形成し、
    前記正孔輸送層上に有機発光層を形成し、
    前記有機発光層上に前記正孔輸送層の全面を被覆するように第2電極を形成することを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  7. 前記第2電極の膜厚が80nm以上であることを特徴とする請求項6に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  8. 前記第2電極の膜厚が前記無機層の膜厚と同等か厚いことを特徴とする請求項6又は7に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  9. 前記無機層の材料が金属酸化物であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の有機EL表示装置の製造方法。
  10. 前記隔壁の高さが0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の有機EL表示装置の製造方法。
  11. 前記第1電極、前記隔壁、前記正孔輸送層、前記有機発光層、前記第2電極のうち一層以上が湿式成膜法を用いて成膜されることを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに記載の有機EL表示装置の製造方法。
JP2007298399A 2007-11-16 2007-11-16 有機el表示装置及びその製造方法 Pending JP2009123618A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007298399A JP2009123618A (ja) 2007-11-16 2007-11-16 有機el表示装置及びその製造方法
US12/211,788 US7915824B2 (en) 2007-11-16 2008-09-16 Organic EL display device and method for manufacturing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007298399A JP2009123618A (ja) 2007-11-16 2007-11-16 有機el表示装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009123618A true JP2009123618A (ja) 2009-06-04

Family

ID=40641170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007298399A Pending JP2009123618A (ja) 2007-11-16 2007-11-16 有機el表示装置及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7915824B2 (ja)
JP (1) JP2009123618A (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5396976B2 (ja) * 2008-09-29 2014-01-22 凸版印刷株式会社 有機el素子及びその製造方法
JP5278686B2 (ja) * 2008-09-29 2013-09-04 凸版印刷株式会社 有機elディスプレイパネルおよびその製造方法
JP4803321B2 (ja) * 2009-02-16 2011-10-26 凸版印刷株式会社 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ及びその製造方法
KR101117728B1 (ko) * 2009-12-16 2012-03-07 삼성모바일디스플레이주식회사 유기 발광 디스플레이 장치 및 그 제조 방법
KR101811305B1 (ko) * 2011-07-04 2017-12-27 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치 및 유기 발광 표시 장치 제조 방법
CN103715228B (zh) * 2013-12-26 2016-04-13 京东方科技集团股份有限公司 阵列基板及其制造方法、显示装置
US10592024B2 (en) * 2017-08-02 2020-03-17 Wuhan China Star Optoelectronics Semiconductor Display Technology Co., Ltd. Touch screen
CN111146211B (zh) * 2020-01-02 2023-04-28 京东方科技集团股份有限公司 待切割基板、显示面板及微显示芯片

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003317958A (ja) * 2002-04-26 2003-11-07 Sanyo Electric Co Ltd 有機elパネル及びその製造方法
JP2004165067A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Sanyo Electric Co Ltd 有機電界発光パネル
JP2006251774A (ja) * 2005-02-14 2006-09-21 Seiko Epson Corp 電気光学装置
JP2007134321A (ja) * 2005-10-14 2007-05-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 発光装置、発光装置の製造方法および露光装置、画像形成装置
JP2007287353A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd 有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法およびそれを用いて作成された有機エレクトロルミネッセント素子
JP2007296691A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Konica Minolta Holdings Inc ガスバリア性材料、ガスバリア性材料の製造方法、透明導電膜付ガスバリア性材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2007305331A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Toppan Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2824411B2 (ja) 1995-08-25 1998-11-11 株式会社豊田中央研究所 有機薄膜発光素子
KR101304635B1 (ko) * 2006-01-09 2013-09-05 삼성전자주식회사 무기물 발광 다이오드 및 그의 제조방법
US20070241665A1 (en) * 2006-04-12 2007-10-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Organic electroluminescent element, and manufacturing method thereof, as well as display device and exposure apparatus using the same

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003317958A (ja) * 2002-04-26 2003-11-07 Sanyo Electric Co Ltd 有機elパネル及びその製造方法
JP2004165067A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Sanyo Electric Co Ltd 有機電界発光パネル
JP2006251774A (ja) * 2005-02-14 2006-09-21 Seiko Epson Corp 電気光学装置
JP2007134321A (ja) * 2005-10-14 2007-05-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 発光装置、発光装置の製造方法および露光装置、画像形成装置
JP2007287353A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd 有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法およびそれを用いて作成された有機エレクトロルミネッセント素子
JP2007296691A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Konica Minolta Holdings Inc ガスバリア性材料、ガスバリア性材料の製造方法、透明導電膜付ガスバリア性材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子
JP2007305331A (ja) * 2006-05-09 2007-11-22 Toppan Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子

Also Published As

Publication number Publication date
US20090128014A1 (en) 2009-05-21
US7915824B2 (en) 2011-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5633516B2 (ja) 有機エレクトロルミネセンス素子、有機エレクトロルミネセンスディスプレイパネルおよび有機エレクトロルミネセンスディスプレイパネル製造方法
JP5326289B2 (ja) 有機el素子およびそれを備えた表示装置
JP5526610B2 (ja) 有機elディスプレイの構造とその製造方法
WO2012132862A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンスディスプレイとその製造方法
US20080122351A1 (en) Organic electroluminescence display and method of manufacturing the same
JP2009123618A (ja) 有機el表示装置及びその製造方法
JP5569023B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
JP5278686B2 (ja) 有機elディスプレイパネルおよびその製造方法
JP4736676B2 (ja) アクティブマトリクス駆動型有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP5293322B2 (ja) 有機elパネル及びその製造方法
JP2011060592A (ja) 有機el素子、及びディスプレイパネル、及びディスプレイパネルの製造方法
JP2012216810A (ja) 有機el素子及びその製造方法
JP2012074559A (ja) 有機エレクトロルミネセンスディスプレイパネル及びその製造方法
JP5663853B2 (ja) 有機elパネル及びその製造方法
JP5678455B2 (ja) 有機el素子の製造方法及び有機elパネルの製造方法
JP5233598B2 (ja) 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
JP2009124039A (ja) 有機elディスプレイパネル及びその製造方法
JP2014179163A (ja) 有機el素子、製造方法、及び有機elパネル
JP2012069876A (ja) 有機el素子及びその製造方法
JP2012204328A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその素子の製造方法
WO2012132292A1 (ja) 有機el表示素子、有機el表示装置、及びこれらの製造方法
JP2012209464A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びその製造方法
JP2011076914A (ja) 有機エレクトロルミネセンスディスプレイパネル及びその製造方法
JP2011216601A (ja) 有機el素子、有機el表示装置、有機el素子の製造方法及び有機el表示装置の製造方法
JP5573545B2 (ja) 有機el表示装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121126

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130903