JP2009124039A - 有機elディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】有機発光媒体層の一層である無機層が隣接する画素と電気的に分離させることにより、駆動電圧を低下させ発光効率を向上させたままクロストークを抑えることができる有機ELディスプレイパネル及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】複数の第1電極と、複数の第1電極の端部を覆い、複数の第1電極を異なった画素に区画する複数の隔壁と、複数の第1電極上と複数の隔壁の上部及び片側とを被覆し画素毎に分離して形成された無機層を含む正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された有機発光層と、有機発光層上に形成された第2電極とを備えること特徴とする有機ELディスプレイパネル。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機ELディスプレイパネル及びその製造方法に関し、特に、有機発光媒体層の一層である無機層が隣接する画素と電気的に分離されることにより、駆動電圧を低下させ発光効率を向上させたままクロストークを抑えることができる有機ELディスプレイパネル及びその製造方法に関する。
有機EL素子は、二つの対向する電極の間に有機発光材料からなる有機発光層が形成され、有機発光層に電流を流すことで発光させるものであるが、効率よくかつ信頼性のある素子を作製するには有機発光層の膜厚が重要である。これを用いてカラーディスプレイ化するには高精細にパターニングする必要がある。
有機発光層を形成する有機発光材料には、低分子材料と高分子材料とがあり、一般に低分子材料は真空蒸着法などにより薄膜形成し、このときに微細パターンのマスクを用いてパターニングするが、この方法では基板が大型化すればするほどパターニング精度が出にくいという問題がある。また真空中で成膜するためにスループットが悪いという問題がある。
そこで、最近では高分子材料を溶剤に溶かして塗工液にし、これをウェットコーティング法で薄膜形成する方法が試みられるようになってきている。高分子材料の塗液を用いてウェットコーティング法で有機発光層を含む有機発光媒体層を形成する場合の層構成は、陽極側から正孔輸送層、有機発光層と積層する2層構成が一般的である。このとき、有機発光層はカラーパネル化するために赤(R)、緑(G)、青(B)のそれぞれの発光色をもつ有機発光材料を溶剤中に溶解または安定して分散してなる有機発光インキを用いて塗り分ける必要がある。
しかし一般的に発光材料以外は塗り分けを行わないので、すべての色で共通層としてべたの膜を成膜すればよく、高精細なパターニングの必要が無い。そこで有機発光層以外の層としてポリマーをウェットコーティング法で成膜したり、低分子有機材料を真空蒸着法を用いて成膜したり、無機物を真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法(化学蒸着法)やその他の成膜方法で成膜することができる。このとき、駆動電圧を低減させるために導電率の高い無機物の膜を成膜すると隣接画素や本来発光することのない画素間の無機物の膜中に電流がリークしてしまう。電流がリークすることによって画素間スペースや隣接画素が発光してしまうというクロストークの問題があった。
この問題に対し、導電率の低い材料を用いることにより電流リークを抑えてクロストークを防ぐことができるが、陽極からのホールの流入量の低下による発光効率の低下や、駆動電圧が高くなることにより、電力が高くなる問題があった。また、無機物の膜厚を薄くすることによって膜抵抗を抑えることができるが、無機物の膜厚を薄くすることによってELがショートしやすくなってしまい、製品の歩留まりが低下するという問題があった。
特許文献1には、電流リークを抑える技術として隔壁上に成膜された膜をUVで処理することによって膜質を変化させることが開示されている。しかし、主に有機材料の正孔輸送層に有効でかつ、工程が煩雑になるという問題があった。
図5に示すように、従来の有機ELディスプレイパネル300は、陽極上に例えば無機物の正孔輸送層31、対向電極33が形成されている。この内、無機物の正孔輸送性材料からなる正孔輸送層31を表示領域上に成膜する際に、真空蒸着法、スパッタリング法またはCVD法などを用いてパターン成膜されるが、駆動電圧を低減させるために導電率の高い無機物の正孔輸送層31の膜を成膜すると隣接画素や本来発光することのない画素間にも無機物の正孔輸送層31の膜中をリーク電流37が流れてしまい画素間スペースや隣接画素が発光してしまうというクロストークの問題があった。
特開2004−158436
本発明は、有機発光媒体層の一層である無機層が隣接する画素と電気的に分離されることにより、駆動電圧を低下させ発光効率を向上させたままクロストークを抑えることができる有機ELディスプレイパネル及びその製造方法を提供することである。
本発明の請求項1に係る発明は、複数の第1電極と、複数の第1電極の端部を覆い、複数の第1電極を異なった画素に区画する複数の隔壁と、複数の第1電極上と複数の隔壁の上部及び片側とを被覆し画素毎に分離して形成された無機層を含む正孔輸送層と、正孔輸送層上に形成された有機発光層と、有機発光層上に形成された第2電極とを備えること特徴とする有機ELディスプレイパネルとしたものである。
本発明の請求項2に係る発明は、無機層の材料は、金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイパネルとしたものである。
本発明の請求項3に係る発明は、無機層は、真空蒸着法を用いて形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機ELディスプレイパネルとしたものである。
本発明の請求項4に係る発明は、複数の第1電極を形成し、複数の第1電極の端部を覆い、複数の第1電極を異なった画素に区画するように隔壁を形成し、第1電極上と隔壁の上部及び片側とを被覆するように、画素毎に分離して無機層を形成し、無機層上に有機発光層を形成し、有機発光層上に第2電極を形成することを特徴とする有機ELディスプレイパネルの製造方法としたものである。
本発明の請求項5に係る発明は、無機層の材料は、金属酸化物であることを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法としたものである。
本発明の請求項6に係る発明は、無機層は、真空蒸着法を用いて形成されたことを特徴とする請求項4又は5に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法としたものである。
本発明によれば、有機発光媒体層の一層である無機層が隣接する画素と電気的に分離されることにより、駆動電圧を低下させ発光効率を向上させたままクロストークを抑えることができる有機ELディスプレイパネル及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。実施の形態において、同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る有機ELディスプレイパネル100は、薄膜トランジスタ(以下、単に「TFT」という場合がある。)を備えた基板15と、画素毎に薄膜トランジスタを備えた画素電極13と、画素電極13を区画し形成された隔壁14と、画素電極13の上方に形成された有機発光媒体層25と、有機発光媒体層25の上方に形成された対向電極3とを備えている。ここで、有機発光媒体層25は、正孔輸送層1とインターレイヤー層(図示せず)と有機発光層2とを備えている。
図2に示すように、本発明の実施の形態に係る薄膜トランジスタ(TFT)付き基板15は、支持体5、活性層6、ゲート電極8、ゲート絶縁膜7、ドレイン電極10、ソース電極12、層間絶縁膜9、走査線11を備えている。さらに画素電極13及び隔壁14を備えている。
[TFT付き基板15]
図2に示すように、本発明の実施の形態に係る有機ELディスプレイパネル100に用いる基板(バックプレーン)には、TFTと有機ELディスプレイパネル100の画素電極13(第1電極)とが設けられており、かつ、TFTと画素電極13とが電気的に接続されている。
TFTや、その上方に構成されるアクティブマトリクス駆動型有機ELディスプレイパネル100は支持体5で支持される。支持体5としては機械的強度、絶縁性を有し寸法安定性に優れた支持体5であれば如何なる材料も使用することができる。
支持体5の材料は、例えば、ガラスや石英、ポリプロピレン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリアリレート、ポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルムやシート、または、これらプラスチックフィルムやシートに酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物や、弗化アルミニウム、弗化マグネシウム等の金属弗化物、窒化珪素、窒化アルミニウムなどの金属窒化物、酸窒化珪素などの金属酸窒化物、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などの高分子樹脂膜を単層もしくは積層させた透光性基材や、アルミニウムやステンレスなどの金属箔、シート、板や、プラスチックフィルムやシートにアルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属膜を積層させた非透光性基材などを用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
有機ELディスプレイパネル100の光取出しをどちらの面から行うかに応じて支持体5の透光性を選択すればよい。これらの材料を有する支持体5は、有機ELディスプレイパネル100内への水分の侵入を避けるために、無機膜を形成したり、フッ素樹脂を塗布したりして、防湿処理や疎水性処理を施してあることが好ましい。特に、有機発光媒体層25への水分の侵入を避けるために、支持体5における含水率及びガス透過係数を小さくすることが好ましい。
支持体5上に設ける薄膜トランジスタは、公知の薄膜トランジスタを用いることができる。具体的には、主として、ソース/ドレイン領域10、12及びチャネル領域が形成される活性層6、ゲート絶縁膜7及びゲート電極8から構成される薄膜トランジスタが挙げられる。薄膜トランジスタの構造としては、特に限定されるものではなく、例えば、スタガ型、逆スタガ型、トップゲート型、コプレーナ型等が挙げられる。
活性層6は、特に限定されるものではなく、例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶シリコン、セレン化カドミウム等の無機半導体材料又はチオフエンオリゴマー、ポリ(p−フェリレンビニレン)等の有機半導体材料により形成することができる。
これらの活性層6は、例えば、アモルファスシリコンをプラズマCVD法により積層し、イオンドーピングする方法、SiHガスを用いてLPCVD法(減圧化学気相堆積法)によりアモルファスシリコンを形成し、固相成長法によりアモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法、Siガスを用いてLPCVD法により、また、SiHガスを用いてPECVD法(プラズマ援用化学気相堆積法)によりアモルファスシリコンを形成し、エキシマレーザ等のレーザによりアニールし、アモルファスシリコンを結晶化してポリシリコンを得た後、イオンドーピング法によりイオンドーピングする方法(低温プロセス)、減圧CVD法又はLPCVD法によりポリシリコンを積層し、1000℃以上で熱酸化してゲート絶縁膜7を形成し、その上にnポリシリコンのゲート電極8を形成し、その後、イオン打ち込み法によりイオンドーピングする方法(高温プロセス)等が挙げられる。
ゲート絶縁膜7としては、通常、ゲート絶縁膜7として使用されているものを用いることができ、例えば、PECVD法、LPCVD法等により形成されたSiO、ポリシリコン膜を熱酸化して得られるSiO等を用いることができる。
ゲート電極8としては、通常、ゲート電極8として使用されているものを用いることができ、例えば、アルミニウム、銅等の金属、チタン、タンタル、タングステン等の高融点金属、ポリシリコン、高融点金属のシリサイド、ポリサイド等が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
薄膜トランジスタは、シングルゲート構造、ダブルゲート構造、ゲート電極が3つ以上のマルチゲート構造であってもよい。また、LDD構造、オフセット構造を有していてもよい。さらに、1つの画素中に2つ以上の薄膜トランジスタが配置されていてもよい。
本発明は、薄膜トランジスタが有機EL表示装置100のスイッチング素子として機能するように接続される必要があり、薄膜トランジスタのドレイン電極10と有機ELディスプレイパネル100の画素電極13とが電気的に接続されている。
[画素電極13]
図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態に係る第1電極である画素電極13は、TFT付き基板15の上に成膜され、必要に応じてパターニングをおこなう。本発明の実施の形態において画素電極13は隔壁14によって区画され、各画素に対応した画素電極13となる。画素電極13の材料としては、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を、単層もしくは積層したものをいずれも使用することができる。
画素電極13を陽極とする場合にはITOなど仕事関数の高い材料を選択することが好ましい。下方から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション構造の場合は透光性のある材料を選択する必要がある。必要に応じて、画素電極13の配線抵抗を低くするために、銅やアルミニウムなどの金属材料を補助電極として併設してもよい。
画素電極13の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの湿式成膜法などを用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
画素電極13のパターニング方法としては、材料や成膜方法に応じて、マスク蒸着法、フォトリソグラフィ法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法などの既存のパターニング法を用いることができる。基板としてTFTを形成した物を用いる場合は下層の画素に対応して導通を図ることができるように形成する。
[隔壁14]
図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態に係る隔壁14は、画素に対応した発光領域を区画するように形成する。画素電極13の端部を覆うように形成するのが好ましい(図2参照)。一般的にアクティブマトリクス駆動型のディスプレイパネルは各画素に対して画素電極13が形成され、それぞれの画素ができるだけ広い面積を占有しようとするため、画素電極13の端部を覆うように形成される隔壁14の最も好ましい形状は各画素電極13を最短距離で区切る格子状を基本とする。
隔壁14の形成方法としては、画素電極13上に無機膜を一様に形成し、レジストでマスキングした後、ドライエッチングを行う方法や、画素電極13上に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフィ法により所定のパターンとする方法が挙げられる。必要に応じて撥水剤を添加したり、プラズマやUVを照射したりして形成後にインクに対する撥液性を付与することもできる。
隔壁14の好ましい高さは0.1μm以上10μm以下であり、より好ましくは0.5μm〜2μm程度である。10μmより高すぎると対向電極3の形成及び封止を妨げ、0.1μmより低すぎると画素電極13の端部を覆い切れない、あるいは有機発光媒体層25形成時に隣接する画素とショートしたり混色したりしてしまうからである。
[有機発光媒体層25]
図1に示すように隔壁14形成後、正孔輸送層1を形成する。正孔輸送層1を形成する正孔輸送材料としてはポリアニリン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール(PVK)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などが挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコーター等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成される。
また正孔輸送材料として無機材料を用いる場合、無機材料としては、CuO、Cr、Mn、FeOx(x〜0.1)、NiO、CoO、Pr、AgO、MoO、Bi、ZnO、TiO、SnO、ThO、V、Nb、Ta、MoO、WO、MnO等の無機材料を斜方蒸着法を用いて形成することができる。ただし材料はこれらに限定されるものではない。
図3に示すように、蒸発源24に対してTFT付き基板15とここでは図示しないが画素電極13と隔壁14とを固定した状態で蒸着を行うことによって、隔壁25の影の部分には蒸着されないため無機層の膜が電気的分離されることになる。
ここで、無機層の膜は画素電極13上の発光領域上に形成されていれば良く、画素電極13を完全に覆っていなくても良い。
無機層の膜が画素電極13上に形成され、隔壁14の上部と片側とに形成されることで、無機層の膜上に画素毎に発光色の異なる有機発光層2をインキで設ける場合、無機層の膜上と隔壁14面では表面張力が異なることから、混色を防止することができる。
正孔輸送層1形成後、インターレイヤー層(図示せず)を形成することができる。インターレイヤー層に用いる材料として、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体、アリールアミン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体などの、芳香族アミンを含むポリマーなどが挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
インターレイヤー層の材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコーター等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成される。またインターレイヤー層の材料として無機材料を用いる場合、前述のように斜方蒸着法を用いて形成することができる。
インターレイヤー層形成後、有機発光層2を形成する。有機発光層2は電流を流すことにより発光する層であり、有機発光層2を形成する有機発光材料は、例えばクマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系、イリジウム錯体系などの発光性色素をポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等の高分子中に分散させたものや、ポリアリーレン系、ポリアリーレンビニレン系やポリフルオレン系の高分子材料が挙げられるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
これらの有機発光材料は溶媒に溶解または安定に分散させ有機発光インキとなる。有機発光材料を溶解または分散する溶媒としては、トルエン、キシレン、アセトン、アニソール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの単独またはこれらの混合溶媒が上げられる。中でもトルエン、キシレン、アニソールといった芳香族有機溶媒が有機発光材料の溶解性の面から好適である。また、有機発光インキには必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等が添加されてもよい。
図4に示すように、有機発光材料からなる有機発光インキを、層間絶縁膜9、画素電極13、正孔輸送層1及びインターレイヤー層が形成された被印刷基板22上にパターン印刷する際の凸版印刷装置200の概略図を示した。本発明の実施の形態に係る凸版印刷装置200は、インクタンク16と、インキチャンバー17と、アニロックスロール18と、凸版が設けられた版20が配置された版銅21を有している。インクタンク16には、溶剤で希釈された有機発光インキが収容されており、インキチャンバー17にはインクタンク16より有機発光インキが送り込まれるようになっている。アニロックスロール18はインキチャンバー17のインキ供給部に接して回転することができる。
アニロックスロール18の回転に伴い、アニロックスロール18表面に供給された有機発光インキのインキ層19は均一な膜厚に形成される。このインキ層19のインキはアニロックスロール18に近接して回転駆動される版胴21に配置された版20の凸部に転移する。平台23には、層間絶縁膜9、画素電極13、正孔輸送層1及びインターレイヤー層が形成された被印刷基板22が版20の凸部にあるインキは被印刷基板22に対して印刷され、必要に応じて乾燥工程を経て被印刷基板22上に有機発光層2が形成される。
有機発光媒体層25には、正孔輸送層1及びインターレイヤー層等の機能層の他に、電子輸送層及び電子注入層等を形成することができる。これらの機能層は、有機ELディスプレイパネル100の大きさ等から任意に選択することができる。
[対向電極3]
次に、第2電極である対向電極3を形成する(図1参照)。本発明の実施の形態に係る対向電極3を陰極とする場合には、有機発光層2への電子注入効率の高い、仕事関数の低い物質を用いることができる。具体的にはMg、Al、Yb等の金属単体や、有機発光媒体層25と接する界面にLiや酸化Li、LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いることができる。または電子注入効率と安定性とを両立させるため、仕事関数が低いLi、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb等の金属1種以上と、安定なAg、Al、Cu等の金属元素との合金系を用いることができる。具体的にはMgAg、AlLi、CuLi等の合金が使用できるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
対向電極3の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
本発明の実施の形態において、アクティブマトリクス駆動型有機ELディスプレイパネル100について述べてきたが、本発明は、有機発光媒体層25を挟持する画素電極13と対向電極3とが、相互に交差する陽極ラインと陰極ラインである、パッシブマトリクス駆動型有機ELディスプレイパネルについても好適に適用することができる。
[封止体]
有機ELディスプレイパネル100としては電極間(画素電極13と対向電極3との間)に発光材料(有機発光媒体層25)を挟み、電流を流すことで発光させることができるが、有機発光材料は大気中の水分や酸素によって容易に劣化してしまうため通常は外部と遮断するための封止体(図示せず)を設けることができる。封止体は例えば封止材上に樹脂層を設けて作製することができる。
封止材としては、水分や酸素の透過性が低い基材である必要がある。また、材料の一例として、アルミナ(酸化アルミニウム)、窒化ケイ素、窒化ホウ素等のセラミックス、無アルカリガラス、アルカリガラス等のガラス、石英、耐湿性フィルムなどを挙げることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
耐湿性フィルムの例として、プラスチック基材の両面にSiOxをCVD法で形成したフィルムや、透過性の小さいフィルムと吸水性のあるフィルムまたは吸水剤とを塗布した重合体フィルムなどがあり、耐湿性フィルムの水蒸気透過率は、10−6g/m/day以下であることが好ましい。
樹脂層の材料の一例として、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂などからなる光硬化型接着性樹脂、熱硬化型接着性樹脂、2液硬化型接着性樹脂や、エチレンエチルアクリレート(EEA)ポリマー等のアクリル系樹脂、エチレンビニルアセテート(EVA)等のビニル系樹脂、ポリアミド、合成ゴム等の熱可塑性樹脂や、ポリエチレンやポリプロピレンの酸変性物などの熱可塑性接着性樹脂を挙げることができるが本発明ではこれらに限定されるわけではない。
樹脂層を封止材の上に形成する方法の一例として、溶剤溶液法、押出ラミ法、溶融・ホットメルト法、カレンダー法、ノズル塗布法、スクリーン印刷法、真空ラミネート法、熱ロールラミネート法などを挙げることができる。必要に応じて吸湿性や吸酸素性を有する材料を含有させることもできる。封止材上に形成する樹脂層の厚みは、封止する有機ELディスプレイパネル100の大きさや形状により任意に決定されるが、5μm〜500μm程度が望ましい。なお、ここでは封止材上に樹脂層として形成したが直接有機ELディスプレイパネル100側に形成することもできる。
最後に、有機ELディスプレイパネル100と封止体との貼り合わせを封止室で行う。封止体を、封止材と樹脂層の2層構造とし、樹脂層に熱可塑性樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着のみ行うことが好ましい。熱硬化型接着樹脂を使用した場合は、加熱したロールで圧着した後、さらに硬化温度で加熱硬化を行うことが好ましい。光硬化性接着樹脂を使用した場合は、ロールで圧着した後、さらに光を照射することで硬化を行うことができる。
図2に示すように、基板(TFT付き基板15)として、支持体5上に設けられ、スイッチング素子として機能する薄膜トランジスタと、その上方に形成された画素電極13とを備えたアクティブマトリクス基板を用いた。基板のサイズは200mm×200mmでその中に対角5インチ、画素数は320×240のディスプレイが中央に配置されている。
この基板上に設けられている画素電極13の端部を被覆し画素を区画するような形状で隔壁14を形成した。隔壁14の形成は、日本ゼオン社製、ポジレジスト、商品名「ZWD6216−6」をスピンコーター法を用いて基板全面に厚み2μmで形成した。その後、フォトリソグラフィ法によって幅40μmの隔壁14を形成した。これによりサブピクセル数960×240ドット、0.12mm×0.36mmピッチ画素領域が区画された。
画素電極13上に正孔輸送層1として、厚さ50nmの酸化モリブデンを、真空蒸着法によりシャドーマスク法でパターン成膜した。図3に示すように、蒸発源24を基板から500mmの距離で角度45度の位置に設置し、基板の回転を行わずに蒸着を行った。
その後、インターレイヤー層の材料であるポリビニルカルバゾール誘導体を濃度0.5%になるようにトルエンに溶解させたインキを用い、形成した基板を図4に示すように、凸版印刷装置機200の被印刷基板22としてセッティングし、隔壁14に挟まれた画素電極13の真上にそのラインパターンに合わせてインターレイヤー層を凸版印刷法で印刷を行った。このとき300線/インチのアニロックスロール及び水現像タイプの感光性樹脂版を使用した。印刷、乾燥後のインターレイヤー層の膜厚は10nmとなった。
有機発光層2の有機発光材料であるポリフェニレンビニレン誘導体を濃度1%になるようにトルエンに溶解させた有機発光インキを用い、形成した基板を図4に示すように、凸版印刷装置機200の被印刷基板22としてセッティングし、隔壁14に挟まれた画素電極13の真上にそのラインパターンに合わせて有機発光層1を凸版印刷法で印刷を行った。このとき150線/インチのアニロックスロール18及び水現像タイプの感光性樹脂版を使用した。印刷、乾燥後の有機発光層1の膜厚は80nmとなった。
その後、対向電極3として真空蒸着法でメタルマスクを用いてカルシウム膜を厚み20nm成膜し、その後メタルマスクを用いてアルミニウム膜150nm成膜した。
その後、封止材としてガラス板を用いて、発光領域全てをカバーするように載せ、約90℃で1時間接着剤を熱硬化して封止を行った。こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機ELディスプレイパネル100を駆動したところ、クロストークもなく良好に駆動を行うことができた。
正孔輸送層1の正孔輸送材料を成膜する前までは実施例1と同様の手順で作製し、正孔輸送層1としてPEDOTをスピンコーター法を用いて成膜した後、インターレイヤー層として酸化ニッケルを真空蒸着法によりシャドーマスク法で20nmの厚さでパターン成膜した。パターン成膜には、図3に示すように、蒸発源24を基板から500mmの距離で角度45度の位置に設置し、基板の回転を行わずに蒸着を行った。その後、有機発光層2は実施例1と同様の手順で作製した。
その後、対向電極3として真空蒸着法でメタルマスクを用いてカルシウム膜を厚み20nm成膜し、その後メタルマスクを用いてアルミニウム膜を150nm成膜した。
その後、封止材としてガラス板を用いて発光領域全てをカバーするように載せ、約90℃で1時間接着剤を熱硬化して封止を行った。こうして得られたアクティブマトリクス駆動型有機ELディスプレイパネル100を駆動したところ、クロストークもなく良好に駆動を行うことができた。
有機発光媒体層25の一層である無機層を斜方蒸着法を用いて真空蒸着することにより、蒸発源24からみて隔壁14で隠れている部分には成膜されないため電気的に分離することができ、クロストークを抑えることができる。
無機層を画素電極13上及び隔壁14の上部と片側とに被覆することで、無機層上に画素毎に発光色の異なる有機発光層2をインキで設ける場合、無機層上と隔壁14面では表面張力が異なることから、混色を防止することができる。
本発明の実施の形態に係る有機ELディスプレイパネルの概略断面図である。 本発明の実施の形態に係るTFT付き基板の概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る正孔輸送層の真空蒸着法を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る凸版印刷装置の概略図である。 従来の有機EL素子の概略断面図である。
符号の説明
1 正孔輸送層
2 有機発光層
3 対向電極層
5 支持体
6 活性層
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 層間絶縁膜
10 ドレイン電極
11 走査線
12 ソース電極
13 画素電極
14 隔壁
15 TFT付き基板
16 インクタンク
17 インキチャンバー
18 アニロックスロール
19 インキ層
20 版
21 版胴
22 被印刷基板
23 平台
24 蒸発源
31 正孔輸送層
32 有機発光層
33 対向電極
34 画素電極
35 隔壁
36 TFT付き基板
37 リーク電流
100 有機ELディスプレイパネル
200 凸版印刷装置
300 有機ELディスプレイパネル

Claims (6)

  1. 複数の第1電極と、
    前記複数の第1電極の端部を覆い、前記複数の第1電極を異なった画素に区画する複数の隔壁と、
    前記複数の第1電極上と前記複数の隔壁の上部及び片側とを被覆し前記画素毎に分離して形成された無機層を含む正孔輸送層と、
    前記正孔輸送層上に形成された有機発光層と、
    前記有機発光層上に形成された第2電極とを備えること特徴とする有機ELディスプレイパネル。
  2. 前記無機層の材料は、金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイパネル。
  3. 前記無機層は、真空蒸着法を用いて形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の有機ELディスプレイパネル。
  4. 複数の第1電極を形成し、
    前記複数の第1電極の端部を覆い、前記複数の第1電極を異なった画素に区画するように隔壁を形成し、
    前記第1電極上と前記隔壁の上部及び片側とを被覆するように、前記画素毎に分離して無機層を形成し、
    前記無機層上に有機発光層を形成し、
    前記有機発光層上に第2電極を形成することを特徴とする有機ELディスプレイパネルの製造方法。
  5. 前記無機層の材料は、金属酸化物であることを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法。
  6. 前記無機層は、真空蒸着法を用いて形成されたことを特徴とする請求項4又は5に記載の有機ELディスプレイパネルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110649078A (zh) * 2019-09-30 2020-01-03 京东方科技集团股份有限公司 一种显示用基板及显示装置

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