JP5137026B2 - 2光子励起蛍光観察方法及び装置 - Google Patents
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Description
(2)最も第二高調波光強度が高くなるのは、全ての周波数成分で位相がそろったフーリエ変換限界パルスである。パルス測定技術(FROG:Frequency Resolved Optical Gating, R.Trebino et al., J Opt. Soc. Am 10, 1101 (1993) SPIDER:Spectral Interferometry for Direct Electric Field Reconstruction, C. Iaconis et al., Opt. Lett. 23, 79 (1998)など)により、試料位置における光パルスのスペクトル位相φp(ω)を測定し、それを打ち消すような位相(−φp(ω))を与えてフーリエ変換限界パルスを発生させる(最も第二高調波光強度が高い)。このとき測定光路中に配置した位相変調器により与えた位相関数がφc(ω)=−φp(ω)である。また、第二高調波光強度を低くするには、パルス幅を長くするような位相関数を与えればよく、φd(ω)=D2(ω-ω0)2/2 がひとつの位相関数である。D2,ω0は群遅延分散、特定周波数(何でもよい)である。D2が大きいほどパルス幅が長く、第二高調波強度が小さくなる。位相変調が可能な最大のD2は光路中に挿入される位相変調素子のピクセル数で制限され、ピクセル数が多いほどD2は大きくできる。ピクセル数が少ない場合には、D2は大きくできないため、この設計した関数より、(1)の方法によって最適制御により位相関数φd(ω)を取得した法が良い場合がある。
波長の2つの波長帯域に分割した。波長λdとして、EGFPとAzuriteの2光子励起スペクトルにおいて、両者のピークを与える波長の間にあり、強度が同程度となるような波長を選択した。図4を見るとその波長は約410nmであり、基本波の波長で考えるとその2倍の820nmとなる。分割波長を波長820nmとしたとき、EGFP/Azurite及びAzurite/EGFPに対して2光子励起蛍光強度のコントラスト比は、それぞれ21:1及び1:5.6となった。このとき、EGFP及びAzuriteの2光子励起蛍光強度は、フーリエ変換限界パルスに対する2光子励起蛍光強度の0.42倍及び0.29倍であり、バイオイメージングにとって十分な強度であった。このEGFP/Azurite及びAzurite/EGFPに対するコントラスト比の積は100を超えている。
12:プリズム対
13:チャープミラー対
14:パルス整形器
15:顕微鏡
16:制御部
17:入力部
18:表示部
21,22:回折格子
23,24:ミラー
25,26:凹面鏡
27:空間光変調器
28:位相変調素子
31:対物レンズ
32:試料容器
33:ショートパスフィルター
34:ビームスプリッター
35,36:バンドパスフィルター
37,38:光電子増倍管
39:ステージ駆動部
41:駆動制御ユニット
42:メモリ
43:画像処理ユニット
Claims (16)
- 広帯域パルスレーザー光源と、
前記パルスレーザー光源から発生されたレーザー光のスペクトル位相を変調する位相変調部と、
前記位相変調部から出射したレーザー光を試料に照射し、試料から発生された2光子励起蛍光強度を測定する蛍光測定部と、
前記位相変調部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記パルスレーザー光源の全波長帯域において第二高調波の光強度が最も高くなる第1の位相関数と、前記パルスレーザー光源の全波長帯域において第二高調波の光強度が最も小さくなる第2の位相関数とを保持し、前記第1の位相関数と第2の位相関数を組み合わせて得られる合成位相関数によって前記位相変調部を制御することを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。 - 請求項1記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記試料は少なくとも2種類の蛍光分子を含み、前記制御部は、第1の蛍光分子の2光子吸収断面積が大きな波長帯域に前記第1の位相関数を適用し、他の蛍光分子の2光子吸収断面積が大きな波長帯域に前記第2の位相関数を適用するようにして前記位相変調部を制御し、前記第1の蛍光分子を選択的に2光子励起することを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 請求項1記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記制御部は、所定の境界波長を境に波長を複数の波長帯域に分割し、その波長帯域の一つに前記第1の位相関数を適用し、残りの波長帯域に前記第2の位相関数を適用して生成された合成位相関数によって前記位相変調部を制御し、前記第1の位相関数が適用された波長帯域に大きな2光子吸収断面積を有する蛍光分子を選択的に励起することを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 請求項1記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記試料は少なくとも第1の蛍光分子と第2の蛍光分子を含み、前記制御部は、前記第1の蛍光分子の2光子吸収断面積が大きな第1の波長帯域に対して、前記第1の位相関数に前記第2の位相関数を第1の割合で加算した位相関数を適用し、前記第2の蛍光分子の2光子吸収断面積が大きな第2の波長帯域に対して、前記第1の位相関数に前記第2の位相関数を第2の割合で加算した位相関数を適用し、かつ前記第1の波長帯域に適用する位相関数と第2の波長帯域に適用する位相関数の一方に群遅延時間をもたらす位相を加えて得られた合成位相関数によって前記位相変調部を制御し、前記第1の蛍光分子と前記第2の蛍光分子を同時に2光子励起することを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 請求項1記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記制御部は、所定の境界波長を境に波長を少なくとも第1の波長帯域と第2の波長帯域に分割し、前記第1の波長帯域に対して、前記第1の位相関数に前記第2の位相関数を第1の割合で加算した位相関数を適用し、前記第2の波長帯域に対して、前記第1の位相関数に前記第2の位相関数を第2の割合で加算した位相関数を適用し、かつ前記第1の波長帯域に適用する位相関数と第2の波長帯域に適用する位相関数の一方に群遅延時間をもたらす位相を加えて得られた合成位相関数によって前記位相変調部を制御し、前記第1の波長帯域に大きな2光子吸収断面積を有する第1の蛍光分子と前記第2の波長帯域に大きな2光子吸収断面積を有する第2の蛍光分子を同時に2光子励起することを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 請求項4又は5記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記制御部は、前記第1の割合及び/又は第2の割合を調整することにより前記第1の蛍光分子と第2の蛍光分子から発生する2光子励起蛍光強度を独立に制御することを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記位相変調部は、前記パルスレーザー光源から発生されたレーザー光を分光する第1の分光素子と、前記第1の分光素子によって分光されたスペクトル光を平行光にする第1の集光素子と、前記平行光にされたスペクトル光のスペクトル位相を変調する空間光変調器と、前記空間光変調器を通った平行光を集光する第2の集光素子と、前記第2の集光素子の集光点に配置され前記集光された光を光ビームに整形する第2の分光素子とを備えることを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 請求項7記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記空間光変調器は、スペクトル分散方向に並べて配置された複数の位相変調素子を備えることを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 請求項1記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記蛍光測定部に試料に代えて非線形光学結晶を配置し、当該結晶から発生する第二高調波の信号が最も大きくなるように前記制御部によって前記位相変調部を最適制御して前記第1の位相関数を取得し、前記第二高調波の信号が最も小さくなるように前記制御部によって前記位相変調部を最適制御して前記第2の位相関数を取得することを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 請求項1記載の2光子励起蛍光観察装置において、前記蛍光測定部の試料位置における光パルスのスペクトル位相を測定し、それを打ち消すような位相を前記第1の位相関数として取得し、前記レーザー光のパルス幅を長くするような位相関数を前記第2の位相関数として取得することを特徴とする2光子励起蛍光観察装置。
- 2光子励起スペクトルが異なる第1の蛍光分子と第2の蛍光分子を含む試料中の前記第1の蛍光分子を選択的に2光子励起して蛍光観察する2光子励起蛍光観察方法において、
広帯域パルスレーザー光源の全波長帯域において第二高調波の光強度が最も高くなる第1の位相関数と、前記第二高調波の光強度が最も小さくなる第2の位相関数とを取得する工程と、
前記広帯域パルスレーザー光源から発生されたレーザー光のスペクトル位相を、前記第1の蛍光分子の2光子吸収断面積が大きな波長帯域には前記第1の位相関数を適用し、前記第2の蛍光分子の2光子吸収断面積が大きな波長帯域には前記第2の位相関数を適用して得られた位相関数で変調する工程と、
前記スペクトル位相が変調されたレーザー光を試料に照射する工程と、
前記試料から発生される蛍光を検出する工程と、
を有することを特徴とする2光子励起蛍光観察方法。 - 2光子励起スペクトルが異なる第1の蛍光分子と第2の蛍光分子を含む試料中の前記第1の蛍光分子と前記第2の蛍光分子を同時に2光子励起して蛍光観察する2光子励起蛍光観察方法において、
広帯域パルスレーザー光源の全波長帯域において第二高調波の光強度が最も高くなる第1の位相関数と、前記第二高調波の光強度が最も小さくなる第2の位相関数とを取得する工程と、
前記広帯域パルスレーザー光源から発生されたレーザー光のスペクトル位相を、前記第1の蛍光分子の2光子吸収断面積が大きな波長帯域には前記第1の位相関数に前記第2の位相関数を第1の割合で加算した位相関数を適用し、前記第2の蛍光分子の2光子吸収断面積が大きな波長帯域には前記第1の位相関数に前記第2の位相関数を第2の割合で加算した位相関数を適用し、かつ前記第1の波長帯域に適用する位相関数と第2の波長帯域に適用する位相関数の一方に群遅延時間をもたらす位相を加えて得られた位相関数で変調する工程と、
前記スペクトル位相が変調されたレーザー光を試料に照射する工程と、
前記試料から発生される蛍光を検出する工程と、
を有することを特徴とする2光子励起蛍光観察方法。 - 請求項12記載の2光子励起蛍光観察方法において、前記第1の割合及び/又は第2の割合を調整することにより前記第1の蛍光分子と第2の蛍光分子から発生する2光子励起蛍光強度を独立に制御することを特徴とする2光子励起蛍光観察方法。
- 請求項11〜13のいずれか1項記載の2光子励起蛍光観察方法において、蛍光測定部に試料に代えて非線形光学結晶を配置し、当該結晶から発生する第二高調波の信号が最も大きくなるように前記レーザー光のスペクトル位相を最適制御して前記第1の位相関数を取得し、前記第二高調波の信号が最も小さくなるように前記レーザー光のスペクトル位相を最適制御して前記第2の位相関数を取得することを特徴とする2光子励起蛍光観察方法。
- 請求項11〜13のいずれか1項記載の2光子励起蛍光観察方法において、試料位置における前記レーザー光のスペクトル位相を測定し、それを打ち消すような位相を前記第1の位相関数として取得し、前記レーザー光のパルス幅を長くするような位相関数を前記第2の位相関数として取得することを特徴とする2光子励起蛍光観察方法。
- 請求項11〜13のいずれか1項記載の2光子励起蛍光観察方法において、前記第1の位相関数及び第2の位相関数は、記憶媒体から読み出すことによって取得することを特徴とする2光子励起蛍光観察方法。
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