JP5136857B2 - 自在継手 - Google Patents

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Description

この発明は、一対のヨークと十字軸とを有する自在継手に関する。
本発明に係る自在継手は、例えば、車両用操舵装置において用いられるものである。
自在継手には、一対のヨークと、これらのヨークを連結する十字軸とを備えるものがある(例えば特許文献1、2参照)。十字軸は、円柱状をなす4つのトラニオンを有しており、各ヨークに揺動可能に連結されている。各トラニオンは、個々に設けられた軸受を介して対応するヨークに連結されている。
軸受としては、例えば、有底円筒状のカップと、カップ内に収容された複数の針状ころからなる針状ころ軸受が用いられている。各トラニオンの端部は、カップに挿入され、複数の針状ころを介してカップに回転可能に支持されている。
特開昭50−50531号公報 実開平3−62232号公報
前述のような自在継手に用いられる軸受には、トラニオンの外周面と針状ころとの間の隙間が正隙間にされているものがある。すなわち、トラニオンの外周面とカップとの間の径方向の間隔が針状ころの外径よりも大きくされているものがある。
しかしながら、トラニオンと針状ころとの間の隙間が正隙間にされている場合には、例えば自在継手にトルクが加わったときに、十字軸や針状ころが振動して、トラニオンと針状ころや、カップと針状ころとの衝突による異音が生じるおそれがある。
このような異音は、例えばトラニオンの端面をカップにより押さえつけて、カップに対するトラニオンの径方向への移動を規制することにより抑制できると考えられるが、トラニオンの端面をカップにより押さえつけた場合には、トラニオンとカップとの間に生じる摩擦力によって、ヨークに対して十字軸を揺動させるときのトルク(揺動トルク)が大きくなってしまう。特に、車両用操舵装置に用いられる自在継手において、揺動トルクが大きくなると、操舵フィーリングが低下してしまう。
また、トラニオンの外周面とカップとの間の径方向の間隔を針状ころの外径よりも小さくすれば(負隙間にすれば)、十字軸や針状ころの振動を抑えられるものの、負隙間にした場合には、トラニオンと針状ころとの摩擦により、揺動トルクが大きくなったり、揺動トルクがばらついたりするおそれがある。また、トラニオンや針状ころの摩耗により軸受の寿命が短くなるおそれがある。さらに、トラニオンやカップなどの各部の寸法を精度良く管理する必要がある。
そこで、この発明の目的は、揺動トルクの上昇を抑制しつつ、カップに対するトラニオンの径方向への移動を規制することができる自在継手を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、一対のヨークが十字軸によって連結された自在継手であって、十字軸(15)は、円柱状をなす4つのトラニオン(19)を有し、各トラニオンは、個々に設けられた軸受(20)を介して対応するヨーク(14)に連結され、前記軸受は、前記トラニオンの端部(19b)が挿入された有底円筒状のカップ(23)と、前記トラニオンの外周面と前記カップの内周面との間に介在する複数の転動体(24)とを有し、前記カップの底部中央部には、当該カップの内部に向かって突出する凸部(28)が設けられ、前記トラニオンの端面中央部には、凹部(21)が形成され、前記凹部には、弾性を有する埋設体(22)が埋設されていて、この埋設体は、前記トラニオンの端面とほぼ同一平面上に位置する平坦面(22a,34a)を有し、当該平坦面に前記凸部が押し付けられることによりその一部が押し潰されて塑性変形している、自在継手(6,7)である。
この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものである。なお、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
この発明によれば、トラニオンの端部に埋設された埋設体の平坦面に対して、カップの底部中央部に設けられた凸部を押し付けることにより、埋設体の一部を押し潰して塑性変形させることができる。これにより、凸部が押し付けられた位置に凸部に合う形状の凹部を形成して、この凹部に凸部を入り込ませることができる。また、凸部が押し付けられた位置に凸部に合う形状の凹部が形成されるので、埋設体に対して凸部を片当りさせることなく、均一な接触圧で面接触させることができる。したがって、凸部と埋設体との係合によりカップに対するトラニオンの径方向への移動を確実に規制することができる。また、埋設体が弾性を有しているから、埋設体の弾性による抵抗によってトラニオンのガタつきを吸収することができる。さらに、トラニオンは、その中心軸線回りに揺動するようになっており、凸部は、トラニオンの中心軸線を通る位置で埋設体に接触するようになっているので、凸部と埋設体との摺動により生じる揺動トルクを小さくすることができる。これにより、揺動トルクの上昇を抑制しつつ、カップに対するトラニオンの径方向への移動を規制することができる。
請求項2記載の発明は、前記凸部は、半球状に形成されたものである、請求項1記載の自在継手である。この発明によれば、埋設体に対して凸部が片当りすることを防止して、凸部と埋設体との接触圧を両者の接触部の全域にわたって均一にすることができる。
請求項3記載の発明は、前記凹部は、前記埋設体を支持する平坦な支持面(33)を有するものであり、前記埋設体は、前記支持面によって支持される平坦な被支持面(22b,35a)を有するものである、請求項1または2記載の自在継手である。この発明によれば、凹部に設けられた支持面によって埋設体の被支持面を支持することにより、凸部からの荷重を逃がさずに確実に埋設体に作用させることができる。これにより、埋設体の一部を凸部によって確実に押し潰して塑性変形させることができる。
本発明の一実施形態に係る自在継手を備える車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る自在継手の図解的な平面図である。 図2に示すIII−III線に沿う自在継手の図解的な部分断面図である。 保持凹部に埋設体が埋設された状態を示すトラニオンの端部および埋設体の縦断面図である。 保持凹部に埋設体を埋設する前の状態を示すトラニオンの端部および埋設体の縦断面図である。 埋設体に対して凸部が押し付けられている状態を示す自在継手の一部の縦断面図である。 埋設体に凸部を押し付けた後に埋設体から凸部を離反させた状態を示す自在継手の一部の縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る自在継手の剛性について説明するためのグラフである。 参考形態に係る自在継手の一部の断面図である。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自在継手を備える車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、車両用操舵装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、転舵機構としてのラックアンドピニオン機構3とを備えている。
ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト4および中間軸5を介して、ラックアンドピニオン機構3に連結されている。ステアリングシャフト4は、自在継手6を介して中間軸5に連結されており、中間軸5は、自在継手7を介してラックアンドピニオン機構3に連結されている。ステアリングホイール2の回転は、ステアリングシャフト4および自在継手6を介して中間軸5に伝達される。また、中間軸5の回転は、自在継手7を介してラックアンドピニオン機構3に伝達される。これにより、ステアリングホイール2の回転がラックアンドピニオン機構3に伝達される。
ラックアンドピニオン機構3は、ピニオン軸8およびラック軸9を備えている。ピニオン軸8は、自在継手7を介して中間軸5に連結された軸部10と、この軸部10の端部に設けられたピニオン11とを含む。また、ラック軸9には、ラック12が形成されている。ピニオン11は、ラック12に噛み合わされている。ステアリングホイール2の回転は、ステアリングシャフト4および中間軸5を介してピニオン軸8に伝達され、ラック12およびピニオン11により、ラック軸9の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪13の転舵が達成される。
図2は、本発明の一実施形態に係る自在継手6の図解的な平面図である。以下では図2を参照して、ステアリングシャフト4と中間軸5とを連結する自在継手6について説明する。中間軸5とピニオン軸8とを連結する自在継手7については、自在継手6と構成が同様であるのでその説明を省略する。
自在継手6は、一対のヨーク14と、これらのヨーク14を連結する十字軸15とを備えている。一方のヨーク14には、ステアリングシャフト4の端部が連結されており、他方のヨーク14には、中間軸5の端部が連結されている。ステアリングシャフト4および中間軸5は、自在継手6を介してトルク伝達可能に連結されている。
一対のヨーク14は、それぞれ二股状をなしており、互いに噛み合うようにして組み合わされている。各ヨーク14は、間隔を隔てて向かい合う一対のタブ16を有している。各タブ16には、嵌合孔17が形成されている。
図3は、図2に示すIII−III線に沿う自在継手6の図解的な部分断面図である。以下では図3を参照して、自在継手6の構成について詳細に説明する。
十字軸15は、金属からなるものであり、胴部18と、この胴部18を中心として十字方向に延びる4つのトラニオン19とを有している。各トラニオン19は、円柱状であり、トラニオン19の端面19a(先端面)は、ほぼ平坦面にされている。胴部18を挟んで対向する2つのトラニオン19は、同一軸線上に配置されている。また、胴部18を挟んで対向する2つのトラニオン19が対をなしている。
一方の対をなす2つのトラニオン19は、個々に設けられた軸受20を介して、それぞれ一方のヨーク14の一対のタブ16に連結されている。また、他方の対をなす2つのトラニオン19は、個々に設けられた軸受20を介して、それぞれ他方のヨーク14の一対のタブ16に連結されている。十字軸15は、一方のヨーク14に対して、当該ヨーク14に連結された2つのトラニオン19の中心を通る所定の軸線回りに揺動可能となっており、他方のヨーク14に対して、残り2つのトラニオン19の中心を通る所定の軸線回りに揺動可能となっている。
また、各トラニオン19の端部19bには、トラニオン19の端面19a中央部からトラニオン19の中心軸線に沿って凹む保持凹部21(凹部)が形成されている。各保持凹部21には弾性を有する埋設体22が埋設されている。各埋設体22は、対応するトラニオン19に対して径方向への移動が規制されており、当該トラニオン19に一体回転可能に連結されている。したがって、トラニオン19がその中心軸線回りに揺動すると、当該トラニオン19とこれに対応する埋設体22とが一体的に揺動するようになっている。各埋設体22は例えば柱状に形成されており、各埋設体22の一方の軸方向端面22a(平坦面)は平坦に形成されている。各埋設体22は、一方の軸方向端面22aが対応するトラニオン19の端面19aと同一平面上に位置するように、対応する保持凹部21に埋設されている。
軸受20は、例えば針状ころ軸受であり、有底円筒状のカップ23と、複数の針状ころ24(転動体)とを有している。カップ23は、例えば鋼板からなるものであり、円筒状の周壁25と、円板状の底部26と、円環状のフランジ27とを有している。
底部26は、周壁25の一端を閉塞しており、その中央部には、カップ23の内部に向かって突出する凸部28が設けられている。凸部28の表面(底部26の内側表面の中央部に相当)は、所定の半径を有する半球状に形成されている。
また、フランジ27は、周壁25の他端に沿って設けられており、周壁25の他端から内方に延びている。フランジ27の内側の空間が、カップ23の開口となっている。カップ23は、開口をヨーク14の内側(対向するタブ16の方)に向けた状態で、周壁25が対応する嵌合孔17に例えば圧入されている。これにより、カップ23が対応するタブ16に保持されている。また、各トラニオン19の端部19bは、対応するカップ23に挿入されている。各トラニオン19の基端部(胴部18側の端部)には、環状のシール29が外嵌されており、フランジ27の内周面とトラニオン19の外周面との間の隙間は、このシール29によって封止されている。
複数の針状ころ24は、対応するトラニオン19の中心軸線と平行になる姿勢で、当該トラニオン19の外周面に沿って環状に配列されている。各針状ころ24は、トラニオン19の外周面と、周壁25の内周面との間に介在している。また、各針状ころ24は、底部26の外周部と、フランジ27との間で保持されている。トラニオン19は、複数の針状ころ24を介して、その中心軸線回りに回転可能にカップ23に支持されている。
トラニオン19の外周面と周壁25の内周面との間の径方向への間隔は、針状ころ24の外径よりも大きくなるように各部の寸法が設定されている。これにより、トラニオン19と針状ころ24との間の隙間が正隙間にされている。トラニオン19と針状ころ24との間の隙間を正隙間にすることにより、負隙間の場合に比べて、軸受20の寿命を向上させることができる。さらに、ヨーク14に対して十字軸15を揺動させるときのトルク(揺動トルク)を低減させることができる。これにより、車両用操舵装置1の操舵フィーリングを向上させることができる。
次に、一対のヨーク14と十字軸15との連結方法について説明する。
一対のヨーク14と十字軸15との連結は、例えば、最初に一方のヨーク14と十字軸15とが連結され、その後、他方のヨーク14と十字軸15とが連結される。具体的には、一方の対をなす2つのトラニオン19が、一方のヨーク14に対して、2つタブ16の内側から対応する嵌合孔17に挿入される。そして、複数の針状ころ24が収容された2つのカップ23が、それぞれ、一方のヨーク14に形成された2つの嵌合孔17に外側から嵌合される。トラニオン19の端部19bは、カップ23が対応する嵌合孔17に嵌合される過程で、カップ23内に挿入される。これにより、一方のヨーク14と十字軸15とが、2つの軸受20を介して連結される。
また、嵌合孔17に対するカップ23の嵌合は、底部26に形成された凸部28が保持凹部21に埋設された埋設体22の一方の軸方向端面22aに接触して、凸部28が埋設体22に押し付けられるまで行われる。埋設体22に対する凸部28の押付力は、2つのカップ23間の距離、具体的には、一方のカップ23の底部26の外側表面から他方のカップ23の底部26の外側表面までの距離W1(以下では、「組幅W1」という。)により管理される。組幅W1が小さくなると、埋設体22に対する凸部28の押付力が大きくなり、組幅W1が大きくなると、埋設体22に対する凸部28の押付力が小さくなる。
このように、トラニオン19の端部19bに埋設された埋設体22に対してカップ23に設けられた凸部28を押し付けることにより、カップ23に対するトラニオン19の径方向への移動を規制することができる。また、カップ23に対するトラニオン19の径方向への移動を規制することにより、トラニオン19と針状ころ24との間の隙間が正隙間にされている場合であっても、十字軸15の振動を抑制することができる。これにより、例えば自在継手6にトルクが加わったときに、トラニオン19と針状ころ24とが衝突して異音が生じることを抑制または防止することができる。
また、トラニオン19の中心軸線を通る位置で凸部28と埋設体22とを接触させることにより、カップ23と対応するトラニオン19とが相対回転したときに、凸部28と埋設体22との摺動により生じる揺動トルクを小さくすることができる。さらに、埋設体22は弾性を有しているから、埋設体22に対する凸部28の押し付け量が大きくなったとしても、埋設体22を弾性変形させて、凸部28と埋設体22との接触圧が大幅に上昇することを抑制または防止することができる。これにより、凸部28と埋設体22との摺動抵抗が大幅に上昇して、揺動トルクが大幅に上昇することを抑制または防止することができる。したがって、組幅W1を精度良く管理しなくても、揺動トルクを所定の範囲内に収めることができるので、組幅W1の寸法精度を緩和でき、自在継手6の組立てを容易にすることができる。
次に、他方のヨーク14と十字軸15とが連結される。すなわち、他方の対をなす2つのトラニオン19が、他方のヨーク14に対して、2つのタブ16の内側から対応する嵌合孔17に挿入される。そして、複数の針状ころ24が収容された2つカップ23が、それぞれ、他方のヨーク14に形成された2つの嵌合孔17に外側から嵌合される。トラニオン19の端部19bは、カップ23が対応する嵌合孔17に嵌合される過程で、カップ23内に挿入される。これにより、他方のヨーク14と十字軸15とが、2つの軸受20を介して連結される。嵌合孔17に対するカップ23の嵌合は、一方のヨーク14と同様に、底部26に形成された凸部28が保持凹部21に埋設された埋設体22の一方の軸方向端面22aに接触して、凸部28が埋設体22に押し付けられるまで行われる。
図4は、保持凹部21に埋設体22が埋設された状態を示すトラニオン19の端部19bおよび埋設体22の縦断面図である。また、図5は、保持凹部21に埋設体22を埋設する前の状態を示すトラニオン19の端部19bおよび埋設体22の縦断面図である。以下では、図4および図5を参照して、保持凹部21および埋設体22について詳細に説明する。
保持凹部21は、例えばトラニオン19と同軸の円柱状に形成されている。図5に示すように、保持凹部21は、円柱状の大径部30と、円錐台状の中間部31と、円柱状の小径部32とを有している。大径部30、中間部31、および小径部32は、それぞれトラニオン19と同軸になるように形成されており、保持凹部21の底側から小径部32、中間部31、大径部30の順で配置されている。
大径部30は、中間部31および小径部32に比べて軸長(中心軸線に沿う長さ)が長くされている。大径部30は、中間部31によって小径部32に連結されている。中間部31は、大径部30から小径部32に向かって直径が連続的に小さくなるように傾斜している。また、小径部32は、保持凹部21の底部を形成している。小径部32には、保持凹部21の底に相当する平坦な底面33(支持面)が設けられている。底面33は、トラニオン19の中心軸線L1に対して直交する面であり、例えば平面視円形に形成されている。
埋設体22は、例えば合成樹脂や合成ゴムからなるものであり、弾性を有している。この実施形態では、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、フェノール樹脂(PF)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などにより例示される合成樹脂によって埋設体22が形成されている。埋設体22は、保持凹部21に対応する形状(保持凹部21が円柱状であれば円柱状)に形成されており、同軸的に連結された円柱状の大径嵌合部34および小径嵌合部35を有している。図4に示すように、埋設体22は、トラニオン19と同軸になるように保持凹部21に埋設されている。埋設体22は、小径嵌合部35が保持凹部21に圧入されることにより、保持凹部21内で保持されている。
すなわち、図5に示すように、自由状態における小径嵌合部35の外径D1は、保持凹部21の小径部32の直径D2よりも大きくされている。また、小径嵌合部35の軸長は、小径部32の軸長よりも長くされている。図4に示すように、小径嵌合部35の先端部(図4では下端部)は、小径部32に嵌合されている。これにより、小径嵌合部35の先端部が小径部32に圧入され、埋設体22が保持凹部21内で保持されている。トラニオン19がその中心軸線L1回りに揺動すると、当該トラニオン19とこれに対応する埋設体22とは一体的に揺動するようになっている。
また、図4に示すように、小径嵌合部35の基端部(大径嵌合部34側の端部)は、中間部31に位置している。小径嵌合部35の基端部の周囲には環状の空間S1が形成されている。さらに、小径嵌合部35の先端面35a(図4および図5では下端面。被支持面)は、平面視円形の平坦面に形成されている。図4に示すように、小径嵌合部35の先端面35aは、保持凹部21の底面33によって面接触で支持されている。これにより、埋設体22が、保持凹部21の底面33に対して位置決めされている。小径嵌合部35の先端面35aは、埋設体22の他方の軸方向端面22bに相当する。
一方、大径嵌合部34は、図4に示すように、大径部30内に位置している。図5に示すように、大径嵌合部34の外径D3は、大径部30の直径D4よりもやや小さくされている、また、大径嵌合部34の軸長は、大径部30の軸長とほぼ同じ長さにされている。図4に示すように、大径嵌合部34は、大径部30に対して隙間嵌めされている。大径嵌合部34の外径D3が大径部30の直径D4よりも小さくされているので、埋設体22を保持凹部21に挿入するときに、大径部30内に大径嵌合部34をスムーズに入り込ませることができる。また、埋設体22を保持凹部21に挿入するときに、埋設体22がトラニオン19の端面19aに当たって傷や欠けが埋設体22に生じることが防止されている。
また、大径嵌合部34の先端面34a(図4および図5では上端面。平坦面)は、平面視円形の平坦面に形成されている。図4に示すように、大径嵌合部34の先端面34aは、埋設体22が保持凹部21に埋設された状態でトラニオン19の端面19aとほぼ同一平面上に位置している。すなわち、埋設体22の軸長は、埋設体22が保持凹部21に埋設された状態で、大径嵌合部34の先端面34aがトラニオン19の端面19aとほぼ同一平面上に位置するように設定されている。カップ23の底部26に設けられた凸部28は、大径嵌合部34の先端面34aに押し付けられるようになっている。大径嵌合部34の先端面34aは、埋設体22の一方の軸方向端面22aに相当する。
図6は、埋設体22に対して凸部28が押し付けられている状態を示す自在継手6の一部の縦断面図である。また、図7は、埋設体22に凸部28を押し付けた後に埋設体22から凸部28を離反させた状態を示す自在継手6の一部の縦断面図である。以下では図6および図7を参照して、埋設体22に対する凸部28の押し付け状態について説明する。
前述のように、カップ23の底部26に設けられた凸部28は、埋設体22に押し付けられている。したがって、同一軸線上に配置された対をなす2つのトラニオン19は、それぞれの端部19bに埋設された埋設体22を介して対応する2つのカップ23によって軸方向A1に挟持されている(図3参照)。そのため、対をなす2つのトラニオン19は、対応する2つのカップ23から受ける挟持力によって、カップ23に対する径方向R1への移動が規制されている。また、埋設体22が弾性を有しているから、対をなす2つのトラニオン19が軸方向A1に振動したときに、埋設体22の弾性によってこの振動が吸収される。
また、埋設体22が弾性を有しているので、凸部28が埋設体22に押し付けられることにより、凸部28と保持凹部21の底面33とによって埋設体22が軸方向A1に圧縮されて埋設体22が弾性変形する。このとき、埋設体22の一部は、保持凹部21内に設けられた環状の空間S1に入り込む。すなわち、この実施形態では、環状の空間S1が、埋設体22が圧縮されたときに埋設体22の一部を逃がす逃がし空間として機能している。この逃がし空間を設けることにより、埋設体22が圧縮されたときに、埋設体22を容易に撓ませることができる。
また、この実施形態では、埋設体22の端部が凸部28により押し潰されて塑性変形するように、埋設体22に対する凸部28の押付力が設定されている。したがって、埋設体22の端部には、凸部28が押し付けられた位置に、凸部28に合う形状(この実施形態では、半径が凸部28の表面とほぼ等しい半球状)の凹部36が形成される。そのため、凸部28の先端部(図6では下端部)は、この凹部36に入り込んだ状態で、埋設体22に片当りすることなく、ほぼ均一な接触圧で面接触する。
凸部28の先端部を凹部36に入り込ませることにより、凸部28の先端部を引っ掛かり部として機能させて、カップ23に対するトラニオン19の径方向R1への移動を規制することができる。また、対をなす2つのトラニオン19は、対応する2つのカップ23によって軸方向A1に挟持されており、軸方向A1への移動が規制されているので、各トラニオン19は、軸方向A1および径方向R1への移動が規制される。本実施形態に係る自在継手6は、このようにしてカップ23に対するトラニオン19のガタつきが確実に防止されており、剛性が高められている。
凸部28の表面の半径をRとすると(図6参照)、埋設体22の潰し量P1(埋設体22から凸部28を離反させた状態での軸方向端面22aから凹部36の底までの軸方向A1に沿う距離。図7参照)は、0.08×R以上に設定されている。後述するように、埋設体22の潰し量P1を0.08×R以上に設定することにより、カップ23に対するトラニオン19の径方向R1への移動を非常に小さくすることができる。これにより、カップ23に対するトラニオン19の径方向R1へのガタつきを少なくして、自在継手6から異音が生ずることを確実に抑制または防止することができる。
また、埋設体22が弾性を有しているから、凸部28の先端部を凹部36に入り込ませて埋設体22に接触させることにより、トラニオン19が径方向R1に振動したときに、この振動を埋設体22の弾性によって吸収することができる。すなわち、本実施形態に係る自在継手6では、前述のように、埋設体22の弾性によってトラニオン19の軸方向A1の振動が吸収されるようになっているので、トラニオン19の径方向R1および軸方向A1の振動を吸収することができる。これにより、トラニオン19の振動による異音の発生を確実に抑制または防止することができる。
また、対をなす2つのトラニオン19が2つの埋設体22を介して2つのカップ23によって支持されているので、自在継手6に作用するトルクが小さい場合には、針状ころ24を介さずに、埋設体22を介してカップ23およびトラニオン19間で動力を伝達させることができる。また、自在継手6に作用するトルクが大きい場合には、針状ころ24を介してカップ23およびトラニオン19間で動力が伝達されることになるが、埋設体22の弾性変形による抵抗よって、トラニオン19が針状ころ24に衝突するときのトラニオン19の速度を低下させることができる。これにより、トラニオン19が針状ころ24に衝突するときの衝撃を弱めて、両者の衝突による音を小さくすることができる。
また、前述のように、埋設体22の端部には、凸部28が押し付けられた位置に凸部28に合う形状の凹部36が形成されるので、埋設体22に対して凸部28を片当りさせることなく、ほぼ均一な接触圧で面接触させることができる。すなわち、例えば埋設体22に予め凹部36を形成して、この凹部36に凸部28を入り込ませる場合には、凸部28および凹部36の寸法、形状および位置を精度良く管理しないと、埋設体22に対して凸部28が片当りしてしまう。しかしながら、埋設体22に対して凸部28が片当りしていると、カップ23に対するトラニオン19のガタつきを十分に規制できないおそれがある。また、凸部28と埋設体22との接触圧が非常に高くなるので、凸部28と埋設体22とが摺動したときに埋設体22が摩耗し易くなってしまう。したがって、この実施形態のように、凸部28によって埋設体22を押し潰して凹部36を形成することにより、埋設体22に対して凸部28を片当りさせることなく確実に面接触させることができる。また、凸部28が押し付けられた位置に凸部28に合う形状の凹部36が形成されるので、寸法などの精密な管理が不要である。したがって、凸部28および埋設体22の精度に依存せずに、埋設体22に対して凸部28が片当りすることを防止することができる。
図8は、本発明の一実施形態に係る自在継手6の剛性について説明するためのグラフである。この図8において示された各グラフの縦軸は、ステアリングホイール2に作用させたトルクの大きさ(単位はNm)を示しており、横軸は、自在継手6の回転変位量(一方のヨーク14と他方のヨーク14の相対回転量。単位は分)を示している。各グラフにおける測定値は、約±1Nmの範囲でステアリングホイール2にトルクを作用させたときの自在継手6の回転変位量である。
図8(a)、図8(b)および図8(c)における測定値は、それぞれ埋設体22の潰し量P1(図7参照)を変化させたときのものであり、図8(a)は、埋設体22の潰し量P1が0.7mmのときの測定値であり、図8(b)は、埋設体22の潰し量P1が約0.1mmのときの測定値である。図8(b)の測定値における埋設体22の潰し量P1が、凸部28の表面の半径R(図6参照)に対して0.08を掛けたときの値である。したがって、図8(a)の測定値における埋設体22の潰し量P1は、凸部28の半径Rに対して0.08を掛けた値よりも大きくなっている。また、図8(c)に示す測定値は、埋設体22を塑性変形させずに埋設体22に対して凸部28を押し付けて弾性変形させたときのものである。すなわち、図8(c)の測定値における埋設体22の潰し量P1は零である。
埋設体22の潰し量P1が0.7mmのときに約±1Nmの範囲でステアリングホイール2にトルクを作用させたときの自在継手6の回転変位量の絶対値(正側への回転変位量の絶対値と、負側への回転変位量の絶対値とを足した値)は、約2分であった(図8(a)参照)。また、埋設体22の潰し量P1が約0.1mmのときに約±1Nmの範囲でステアリングホイール2にトルクを作用させたときの自在継手6の回転変位量の絶対値は、約5分であった(図8(b)参照)。また、埋設体22の潰し量P1が零のときに約±1Nmの範囲でステアリングホイール2にトルクを作用させたときの自在継手6の回転変位量の絶対値は、約5分であった(図8(c)参照)。
各グラフをより詳細に見ると、それぞれ2つの線L2が横軸を縦軸方向に跨いでいる。各線L2と横軸との交点を見ると、いずれも自在継手6の回転変位量が零になっておらず、正または負の値をとっている。しかしながら、各線L2と横軸との交点は、ステアリングホイール2に作用するトルクが零のときの自在継手6の回転変位量であり、ステアリングホイール2に作用するトルクが零であれば自在継手6の回転変位量も零になるはずである。したがって、ステアリングホイール2に作用するトルクが零のときに変位量が零になっていないということは、自在継手6にガタがあると判断される。また、横軸上における2つの線L2の間隔が広いということは、自在継手6のガタが大きいと判断される。
このような観点で図8(a)、図8(b)および図8(c)の測定値を見ると、図8(c)の測定値では、横軸上における2つの線L2の間隔が非常に大きくなっている。したがって、埋設体22を塑性変形させずに埋設体22に対して凸部28を単に押し付けただけでは、カップ23に対するトラニオン19のガタつきを十分に規制できないことが分かる。一方、図8(a)および図8(b)の測定値を見ると、横軸上における2つの線L2の間隔が非常に狭くなっている。すなわち、凸部28によって埋設体22を押し潰して塑性変形させ、埋設体22の潰し量P1を0.08×R以上に設定することにより、カップ23に対するトラニオン19の径方向R1への移動を非常に小さくすることができる。これにより、カップ23に対する径方向R1へのトラニオン19のガタつきを少なくして、自在継手6の剛性を高めることができる。したがって、自在継手6から異音が生ずることを確実に抑制または防止することができる。
以上のように、この実施形態では、トラニオン19の端部19bに埋設された埋設体22の軸方向端面22aに対して、カップ23の底部26中央部に設けられた凸部28を押し付けることにより、埋設体22の一部を押し潰して塑性変形させることができる。これにより、凸部28が押し付けられた位置に凸部28に合う形状の凹部36を形成して、この凹部36に凸部28を入り込ませることができる。また、凸部28が押し付けられた位置に凸部28に合う形状の凹部36が形成されるので、埋設体22に対して凸部28を片当りさせることなく、均一な接触圧で面接触させることができる。したがって、凸部28と埋設体22との係合によりカップ23に対するトラニオン19の径方向R1への移動を確実に規制することができる。また、埋設体22が弾性を有しているから、埋設体22の弾性による抵抗によってトラニオン19のガタつきを吸収することができる。さらに、トラニオン19は、その中心軸線L1回りに揺動するようになっており、凸部28は、トラニオン19の中心軸線L1を通る位置で埋設体22に接触するようになっているので、凸部28と埋設体22との摺動により生じる揺動トルクを小さくすることができる。しかも、この実施形態では、埋設体22が合成樹脂によって形成されているので、金属などのその他の材料によって埋設体22が形成されている場合に比べて、埋設体22の摩擦係数が小さくなっている。したがって、凸部28と埋設体22との摺動による摩擦抵抗が小さくなっており、揺動トルクが一層小さくなっている。さらに、埋設体22が合成樹脂によって形成されているので、凸部28と埋設体22との摺動による異音の発生が防止さている。このようにして、揺動トルクの上昇が抑制され、カップ23に対するトラニオン19の径方向R1への移動が規制されている。
また、この実施形態では、保持凹部21の底面33によって埋設体22を支持しているので、凸部28からの荷重を埋設体22に確実に作用させることができる。すなわち、図9の参考形態に示すように、トラニオン37の端部37aにドリルによって保持凹部38を形成し、この保持凹部38に円柱状の埋設体39を埋設した場合には、埋設体39が線接触で支持された状態で保持凹部38内に保持される。したがって、このような支持状態の埋設体39に凸部40を押し付けると、埋設体39の一部が保持凹部38の底側である倒立円錐状の空間に入り込んで(図9中の○で囲んだ範囲を参照)、凸部40から埋設体39に与えた荷重が逃げてしまう。そのため、凸部40によって埋設体39を確実に押し潰すことができなくなる。したがって、この実施形態のように、凸部28から埋設体22に与えられる荷重の方向に直交する平坦な底面33を設けて、この底面33によって埋設体22を面接触で支持することにより、凸部28からの荷重を確実に埋設体22に作用させることができる。これにより、凸部28によって埋設体22を確実に押し潰して塑性変形させることができる。
この発明の実施の形態の説明は以上であるが、この発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、前述の実施形態では、車両用操舵装置1に備えられた自在継手6,7に本発明が適用された場合について説明したが、車両用操舵装置1以外の装置に備えられた自在継手に本発明が適用されてもよい。また、前述の実施形態では、軸受20が針状ころ軸受である場合について説明したが、針状ころ24以外の転動体を用いたその他のラジアル転がり軸受を軸受20として用いてもよい。さらに、前述の実施形態では、凸部28の表面が半球状に形成されている場合について説明したが、円錐状や円錐台状などのその他の形状に凸部28の表面が形成されていてもよい。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
6,7・・・自在継手、14・・・ヨーク、15・・・十字軸、19・・・トラニオン、19b・・・端部(トラニオンの端部)、20・・・軸受、21・・・保持凹部(凹部)、22・・・埋設体、22a・・・軸方向端面(平坦面)、22b・・・軸方向端面(被支持面)、23・・・カップ、24・・・針状ころ(転動体)、28・・・凸部、33・・・底面(支持面)、34a・・・先端面(平坦面)、35a・・・先端面(被支持面)

Claims (3)

  1. 一対のヨークが十字軸によって連結された自在継手であって、
    十字軸は、円柱状をなす4つのトラニオンを有し、
    各トラニオンは、個々に設けられた軸受を介して対応するヨークに連結され、
    前記軸受は、前記トラニオンの端部が挿入された有底円筒状のカップと、前記トラニオンの外周面と前記カップの内周面との間に介在する複数の転動体とを有し、
    前記カップの底部中央部には、当該カップの内部に向かって突出する凸部が設けられ、
    前記トラニオンの端面中央部には、凹部が形成され、
    前記凹部には、弾性を有する埋設体が埋設されていて、この埋設体は、前記トラニオンの端面とほぼ同一平面上に位置する平坦面を有し、当該平坦面に前記凸部が押し付けられることによりその一部が押し潰されて塑性変形している、自在継手。
  2. 前記凸部は、半球状に形成されたものである、請求項1記載の自在継手。
  3. 前記凹部は、前記埋設体を支持する平坦な支持面を有するものであり、
    前記埋設体は、前記支持面によって支持される平坦な被支持面を有するものである、請求項1または2記載の自在継手。
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