JP5136526B2 - プーリングアイの取付方法及びプーリングアイを取り付けたスロット型光ファイバケーブル - Google Patents
プーリングアイの取付方法及びプーリングアイを取り付けたスロット型光ファイバケーブル Download PDFInfo
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Description
光ファイバケーブル501の先端部は、プーリングアイ本体503内に同径に嵌合・接続できるように光ファイバケーブル先端部のシースが段をつけて剥がされた嵌合部505が形成され、嵌合部505に接着剤507が塗布されると共に、光ファイバケーブル先端部にテンションメンバ509を包囲して防水コンパウンド511が塗布されて防水処理されて成る。このような構成とすることにより、防水効果の低下や施工不良がなく、細径管路での布設制限を緩和できた。
(1) 光ファイバケーブルにキャップ部を有したプーリングアイを取り付けるプーリングアイの取付方法であって、
前記光ファイバケーブルの先端部のシースを半径内方向に圧縮して一時的に前記プーリングアイの内径以下に縮径させた状態で該先端部を前記キャップ部に嵌入して前記キャップ部を取り付けることを特徴とするプーリングアイの取付方法。
前記光ファイバケーブルを対構造の半割りダイスにより圧縮することを特徴とするプーリングアイの取付方法。
前記ダイスの圧縮する内周面が周方向に連続した山型状の凹凸に形成されていることを特徴とするプーリングアイの取付方法。
圧縮により半径外方向に膨出する前記シースの変形を阻止するシース堰止め部を両端縁に形成した前記ダイスを用いることを特徴とするプーリングアイの取付方法。
前記ダイス又は前記光ファイバケーブルを周方向に移動させることにより該ダイスを複数回操作して前記光ファイバケーブルを圧縮することを特徴とするプーリングアイの取付方法。
前記光ファイバケーブルの圧縮した先端部に防水テープを巻装することを特徴とするプーリングアイの取付方法。
前記テンションメンバを圧縮スリーブの圧縮部に挿入させた状態で前記圧縮部を外方より圧着し前記圧縮スリーブを前記テンションメンバに固定するスリーブ取付工程と、
前記圧縮スリーブを取り付けた光ファイバケーブルの先端部のシース及びスロットを半割りダイスにより半径内方向に圧縮して一時的にプーリングアイの内径以下に縮径させる圧縮工程と、
縮径した光ファイバケーブルの外周面に防水手段及び接着手段を塗布する塗布工程と、
前記防水手段及び接着手段を塗布した光ファイバケーブルを金属製のキャップ部に嵌入し前記圧縮スリーブに設けられたネジ部を該キャップ部の外面に突出させる工程と、
前記圧縮スリーブの突出したネジ部にナットを螺合させて前記キャップ部を光ファイバケーブルに固着するキャップ取付工程と、
前記ナットを螺合させた前記ネジ部の先端に牽引用のアイナットを取り付ける工程と、を実施することを特徴とするプーリングアイの取付方法。
前記圧縮スリーブのネジ部に防水用ガスケットを装着して前記キャップ部に挿入することを特徴とするプーリングアイの取付方法。
本発明に係る実施の形態の取付方法は、スロット型光ファイバケーブルにキャップ部を有したプーリングアイを取り付けるに際し、光ファイバケーブルの先端部のシース及びスロットを半径内方向に圧縮して一時的にプーリングアイの内径以下に縮径させた状態で、先端部をキャップ部に嵌入してキャップ部を取り付けることに特徴を有する。
図1は本発明に係る取付方法のテンションメンバ露出工程から塗布工程までの手順を(a)〜(e)で示した工程説明図、図2はネジ部突出工程からアイナット取り付け工程までの手順を(f)〜(j)で示した工程説明図である。
なお、下記の取付方法において適用されるテンションメンバは外径φが3mm前後の鋼線の場合について説明する。
プーリングアイを取り付けるには、先ず、図1(a)に示すように、スロット型光ファイバケーブル11の一端部においてシース13及びスロットロッド15を剥いで、スロットロッド15の軸中心に位置するテンションメンバ17を露出させる。
スロット型光ファイバケーブル11は、中心にFRPや鋼線などからなるテンションメンバ17を有し、外周にはさらに複数の溝19がS方向、Z方向または所定の周期で反転するSZ方向の螺旋状に設けられたポリエチレン製のスロットロッド15を有する。スロットロッド15の各溝19内には、複数枚の光ファイバテープ心線23が積層状に収納される。光ファイバテープ心線23が収納されたスロットロッド15の外周には、押えテープおよび/または吸水テープの巻回層25が設けられ、さらにその上にシース13が設けられている。
テープ心線23、その他介在物をスロット溝19に収納した状態で、上から接着剤(図示せず)を塗布する。接着剤は、スロット溝内部まで浸透していることを確認する。シース13の際から約10mmの所より、テープ(図示せず)をスロット先端まで強く巻き、再び巻き始め点まで巻き付ける(すなわち、一往復巻く)。
図1(b)に示すように、テンションメンバ17を圧縮スリーブ27の圧縮部27aに挿入する。この際、圧縮スリーブ27内にエポキシパテを詰め、テンションメンバ17をトーチランプで加熱する。
図1(d)に示すように、圧縮スリーブ27を取り付けた光ファイバケーブル11の先端部29のシース13及びスロットロッド15を半割りダイス31により半径内方向に圧縮して、先端部29の外径dを一時的にプーリングアイ30(図2参照)のキャップ部33の内径D以下に縮径させる。
ダイス31は、円筒外周面に沿う内周面31aで形成された丸ダイスで、上部ダイス31bと下部ダイス31cとから成る。ダイス31の内径は所望のシース外径に対して経験上10〜20%小径とする。圧着作業は図示しない油圧・空圧又は電動機等の動力を利用したカシメ器、又は手動タイプのカシメ器にダイス31をセットし実施する。
図1(e)に示すように、光ファイバケーブル11の圧縮した先端部29には、接着手段(Cセメント)を塗り、防水手段(防水テープ)を巻装する。巻装した防水テープ上にはさらにCセメントを塗り、防水層35を作る。防水層35を設けておくことで、キャップ部33を取り付けた際の先端部29とキャップ部33の間隙が防水層35にて塞がれ、防水効果が高められる。
図2(f)に示すように、防水手段及び接着手段を塗布した光ファイバケーブル11の先端部29を、金属製のキャップ部33に嵌入し、圧縮スリーブ27に設けられたネジ部37をキャップ部33の外面に突出させる。
図2(g)に示すように、圧縮スリーブ27の突出したネジ部37にナット39を螺合させて、キャップ部33を光ファイバケーブル11の先端部29に固着する。ナット39は、軽く手で回しながら挿入する(軽く手で回して止まる位置まで挿入)。次いで、図2(h)に示すトルクレンチ41の締め付けトルクを490N・cmに設定し、ナット39を締め付ける。その際シース13、圧縮スリーブ27が回転しないようにペンチ等の挟持具43でネジ部37先端を固定しながら、ナット39をトルクレンチ41で締め付ける。
ナット39を螺合させたネジ部37の先端に牽引用のアイナット45を取り付ける。アイナット45の螺合に先立ち、図2(i)に示すように、圧縮スリーブ27のネジ部37に、所定長L(約10mm)に渡りロックタイト47を塗布する。アイナット45は、図2(j)に示すように、穴の長さSが10〜13mmになるところまで挿入する。
アイナット45の側面に螺合されている六角穴付き止めネジ49を一旦外し、ネジ穴51にロックタイトを塗布する。止めネジ49を締め付けトルク0.55N・mで締め付ける。締め付け後、アイナット45が手で回らないことを確認する。最後に作業終了のチェックを金属キャップ部33に付す。
図5は内周面に山型状の凹凸が形成された半割りダイスの斜視図である。
この実施の形態による取付方法では、上記実施の形態とは異なるダイス31Aが用いられる。他の構成は上記実施の形態による取付方法と同様である。
ダイス31Aは、圧縮のための内周面61が、周方向に連続した山型状の凹凸63,65に形成されている。数点の凸部65がシース13を円周方向から圧着することにより、内径形状が丸形状のものよりも先端部29を容易に収縮させることができるようになっている。
13 シース
15 スロットロッド(スロット)
17 テンションメンバ
27 圧縮スリーブ
27a 圧縮部
29 先端部
30 プーリングアイ
31 ダイス
31a 内周面
33 キャップ部
37 ネジ部
39 ナット
45 アイナット
53 防水用ガスケット
63,65 山型状の凹凸
67 シース堰止め部
100 プーリングアイ付光ファイバケーブル
D プーリングアイの内径
Claims (7)
- 光ファイバケーブルにキャップ部を有したプーリングアイを取り付けるプーリングアイの取付方法であって、
前記光ファイバケーブルの先端部のシースを半径内方向に圧縮して一時的に前記プーリングアイの内径以下に縮径させた状態で該先端部を前記キャップ部に嵌入して前記キャップ部を取り付け、
前記光ファイバケーブルを対構造の半割りダイスにより圧縮することを特徴とするプーリングアイの取付方法。 - 請求項1記載のプーリングアイの取付方法であって、
前記ダイスの圧縮する内周面が周方向に連続した山型状の凹凸に形成されていることを特徴とするプーリングアイの取付方法。 - 請求項1又は請求項2記載のプーリングアイの取付方法であって、
圧縮により半径外方向に膨出する前記シースの変形を阻止するシース堰止め部を両端縁に形成した前記ダイスを用いることを特徴とするプーリングアイの取付方法。 - 請求項2又は請求項3記載のプーリングアイの取付方法であって、
前記ダイス又は前記光ファイバケーブルを周方向に移動させることにより該ダイスを複数回操作して前記光ファイバケーブルを圧縮することを特徴とするプーリングアイの取付方法。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のプーリングアイの取付方法であって、
前記光ファイバケーブルの圧縮した先端部に防水テープを巻装することを特徴とするプーリングアイの取付方法。 - スロット型光ファイバケーブルの一端部においてシース及びスロットロッドを剥いで該スロットロッドの軸中心に位置するテンションメンバを露出させる工程と、
前記テンションメンバを圧縮スリーブの圧縮部に挿入させた状態で前記圧縮部を外方より圧着し前記圧縮スリーブを前記テンションメンバに固定するスリーブ取付工程と、
前記圧縮スリーブを取り付けた光ファイバケーブルの先端部のシース及びスロットを半割りダイスにより半径内方向に圧縮して一時的にプーリングアイの内径以下に縮径させる圧縮工程と、
縮径した光ファイバケーブルの外周面に防水手段及び接着手段を塗布する塗布工程と、
前記防水手段及び接着手段を塗布した光ファイバケーブルを金属製のキャップ部に嵌入し前記圧縮スリーブに設けられたネジ部を該キャップ部の外面に突出させる工程と、
前記圧縮スリーブの突出したネジ部にナットを螺合させて前記キャップ部を光ファイバケーブルに固着するキャップ取付工程と、
前記ナットを螺合させた前記ネジ部の先端に牽引用のアイナットを取り付ける工程と、
を実施することを特徴とするプーリングアイの取付方法。 - 請求項6記載のプーリングアイの取付方法であって、
前記圧縮スリーブのネジ部に防水用ガスケットを装着して前記キャップ部に挿入することを特徴とするプーリングアイの取付方法。
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