JP5136438B2 - 車両の制動力制御装置および制動力制御方法 - Google Patents
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Description
そのため、例えば以下の特許文献1などでは、アクセルオン時に必要な要求制動力を演算し、それに応じて変速機の変速比を変化させることでエンジンのフリクショントルクを増加させて所望の制動力を得るようにした技術を提案している。
そこで、本発明はこのような課題に解決するために案出されたものであり、その目的は、減速要求に対してエンジンのフリクショントルク(減速力)を素早く所定値まで到達できる新規な車両の制動力制御装置および制動力制御方法を提供するものである。
この車両の制動力制御装置は、アクセルオフによる要求制動力を算出する制動力算出手段と、当該制動力算出手段で算出した要求制動力と前記エンジンのフリクショントルクとを比較する比較手段と、バルブ制御手段とを備える。
すなわち、アクセルオフによる要求制動力が通常のエンジンのフリクショントルクを超えている場合でも、変速機の油圧回路のバルブを閉じるだけでエンジンのフリクショントルクを増大することができる。
これにより、減速要求に対してエンジンのフリクショントルク(減速力)を素早く所定値まで到達させることができる。この結果、制動距離が長くなるのを防止できる。
(構成)
図1は、本発明の制動力制御装置を備えたハイブリッド車両100を示す全体構成図である。
図示するように、このハイブリッド車両100は、エンジン101と、モータ102と、オイルポンプ(O/P)103と、無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)104と、第1クラッチ105と、第2クラッチ106とを有する。さらに、このハイブリッド車両100は、駆動輪(タイヤ)107と、ドライバー操作部108と、ディファレンシャルギア109と、制御部(ECU:Electronic Control Unit)201と、ナビゲーションシステム301とを有する。
エンジン101は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関からなる。そして、このエンジン101は、制御部(ECU)201からの制御指令に基づいてドライバーのトルク要求(具体的にはアクセル開度)に応じて車両駆動のためのトルクを発生する。
オイルポンプ(O/P)103は、制御部(ECU)201からの制御指令に基づいて動作し、モータ201の動力によって発生する油圧を調整することによって無段変速機(CVT)104の変速比を制御する。
ドライバー操作部108は、アクセルペダルやシフト操作部などからなり、ドライバー操作によるシフトレンジおよびアクセル開度情報を制御部(ECU)201に伝える機能を有する。そして、制御部(ECU)201は、このドライバー操作部108からの情報に基づいてエンジン101とモータ102への要求トルク(配分含む)、および無段変速機(CVT)104の変速比を制御する。
そして、本発明においては、この制御部(ECU)201が制動力制御装置およびその各手段の主たる構成として機能して図2に示した無段変速機(CVT)104の油圧回路の各バルブA、B、C、Dの開度およびその順序などを制御する。
無段変速機(CVT)104の油圧回路を構成する各バルブA、B、C、Dは、図2に示すようにこの変速機内の油圧を制御するものであり、前述したように制御部(ECU)201からの制御指令によって動作する。
バルブB、バルブCは、それぞれプライマリプーリ405を制御するラインL2およびセカンダリプーリ406を制御するラインL3の油圧をそれぞれ制御する。
バルブDは、バルブAからの余剰油と、潤滑・冷却系500を制御するラインL4の油圧を制御する。
プライマリプーリ405は、バルブBによって制御され、無段変速機(CVT)104の変速比を適切に設定する。
セカンダリプーリ406は、バルブCによって制御され、無段変速機(CVT)104の変速比を適切に設定する。なお、プライマリプーリ405とセカンダリプーリ406はこれらバルブB、バルブCによって同時に制御される。
次に、このような構成をしたハイブリッド車両100に搭載する制動力制御装置による制御方法を図3のフローチャート図を参照しながら説明する。
先ず、制御部(ECU)201は、最初のステップS11において、ドライバー操作部108を把握し、その操作状態がDレンジかつアクセルオフ(コースト状態)であるか否かを判断する。その結果、Dレンジかつアクセルオフでないと判断したとき(No)は、そのまま待機するが、Dレンジかつアクセルオフであると判断したとき(Yes)は、次のステップS12に移行する。
そして、制御部(ECU)201は、その演算の結果に基づいて無段変速機(CVT)104内の油圧変化を急峻にすべきか否かを判断する。その判断の結果、油圧変化を急峻にすべきと判断したとき(Yes)は、ステップS13側に移行し、急峻にすべきでないと判断したとき(No)は、ステップS15側に移行してそれぞれの処理を実行する。
ステップS14では、ステップS13で演算した必要応答時間に応じて、例えば図5(a)に示すようなバルブの選択順序を決定し、決定した順序でバルブを制御することで処理を終了する。
ステップS16では、必要フリクションに応じて制御するバルブを選択し、例えば図5(b)に示すように選択したバルブ数で制御することで処理を終了する。
従って、図5(a)に示すように、必要とされる応答時間が最も速い「0〜X1」の場合は、応答性が速い順に各バルブを選択することになる(C→D→A→B)。そして、次に応答時間が速い「X1〜X2」の場合は、バルブC→Dまでは最も速いパターンと同じであるが、次に選択するのは最も応答性が低いバルブBを選択し、次に応答性が低いバルブAを選択する(C→D→B→A)。
以後、同図に示すようにその必要応答時間に応じたバルブの制御順序を選択することで必要な応答性を得ることができる。
従って、図5(b)に示すように、必要とされるフリクションが最も小さい「0〜F1」の場合は、圧力変化量が最も小さいバルブDを選択することになる。そして、次に必要とされるフリクションが大きい「F1〜F2」の場合は、バルブD、Cを選択し、以後必要フリクションが高くなるに従って圧力変化量が大きい方のバルブを選択して制御する。そして、必要フリクションが最大「F(n−1)〜Fn」の場合は、全てのバルブA、B、C、Dを選択することで最大のフリクションを得ることができる。
図示するように、本発明の制御方法に係る実施例(応答性重視の場合および圧力変化量重視の場合)においては、いずれも従来例に比べて短時間で所定の減衰力に到達することができる。
しかも、前述したように、各バルブの制御順序を制御したり、選択するバルブによって任意の応答時間および必要なフリクションを得ることが可能となるため、よりきめ細かい高精度な制動力制御を行うことができる。
また、前記課題を解決するための手段に開示した本願発明の制動力制御装置を構成する「制動力算出手段」は、ドライバー操作部108や制御部(ECU)201などに対応する。また、同じく「比較手段」は、制御部(ECU)201やナビゲーションシステム301に対応し、「バルブ制御手段」は、制御部(ECU)201やオイルポンプ103をなどに対応する。
次に、本発明の効果を説明する。
本発明の制動力制御装置および制動力制御方法によれば、以下のような効果を発揮する。
(1)本発明は、要求制動力がエンジンのフリクショントルクを超えているときは、オイルポンプの油圧を調整するためのバルブを制御してオイルポンプの油圧を上昇させる。
具体的には、比較手段による比較により要求制動力がエンジンのフリクショントルクを超えていると判断したときは、オイルポンプの油圧を調整するためのバルブをアクセルオンのときに比べて閉じる方向に制御する。
すなわち、アクセルオフによる要求制動力が通常のエンジンのフリクショントルクを超えている場合でも、変速機のバルブを閉じるだけでエンジンのフリクショントルクを増大することができる。
これにより、減速要求に対してエンジンのフリクショントルク(減速力)を素早く所定値まで到達させることができるため、制動距離が長くなるのを防止できる。
これによって、その要求制動力の大きさに応じた減衰力を機敏に得ることができる。
(3)本発明はさらにオイルポンプの油圧を調整するためのバルブが複数あってそれら各バルブがそれぞれバルブ制御時間に対する応答性が異なるときは、必要応答時間に応じてこれら各バルブの制御順序を変える。
これによって、図5(a)に示すように必要とされる応答時間に応じた最適な応答性を得ることができる。
これによって、図5(b)に示すように必要とされる要求制動力(必要フリクション)に応じた最適なフリクション量を得ることができる。
(5)本発明はさらに前記複数のバルブを同時に制御可能となっている。
これによって、適切なフリクション量および応答性を設定することができ、結果的に制御の自由度を増すことができる。
101…エンジン
102…モータ
103オイルポンプ(O/P)
104…変速機(CVT)
105…第1クラッチ
106…第2クラッチ
107…駆動輪(タイヤ)
108…ドライバー操作部
109…ディファレンシャル
201…制御部(ECU)
301…ナビゲーションシステム
405…プライマリプーリ
406…セカンダリプーリ
Claims (6)
- エンジンで駆動力されるポンプの油圧で変速を行う変速機を有する車両の制動力制御装置であって、
アクセルオフによる要求制動力を算出する制動力算出手段と、
当該制動力算出手段で算出した要求制動力と前記エンジンのフリクショントルクとを比較する比較手段と、
当該比較手段による比較により前記要求制動力が前記エンジンのフリクショントルクを超えていると判断したときは、前記ポンプの油圧を調整するためのバルブを制御して前記ポンプの油圧を上昇させるバルブ制御手段と、を備えたことを特徴とする車両の制動力制御装置。 - 請求項1に記載の車両の制動力制御装置において、
前記バルブ制御手段は、前記エンジンのフリクショントルクを超える前記要求制動力の大きさに応じて前記バルブの開度を制御することを特徴とする車両の制動力制御装置。 - 請求項1または2に記載の車両の制動力制御装置において、
前記バルブ制御手段は、前記ポンプの油圧を調整するためのバルブが複数あると共に当該各バルブがそれぞれバルブ制御時間に対する応答性が異なるときは、前記必要応答時間に応じて前記各バルブの制御順序を変えることを特徴とする車両の制動力制御装置。 - 請求項1または2に記載の車両の制動力制御装置において、
前記バルブ制御手段は、前記ポンプの油圧を調整するためのバルブが複数あると共に当該各バルブがそれぞれバルブ制御時間に対する圧力変化量が異なるときは、前記要求制動力の大きさに応じて前記バルブを選択して制御することを特徴とする車両の制動力制御装置。 - 請求項3または4に記載の車両の制動力制御装置において、
前記バルブ制御手段は、前記複数のバルブを同時に制御することを特徴とする車両の制動力制御装置。 - エンジンの駆動力によってポンプを駆動すると共に、当該ポンプの油圧を変速機に伝達して変速を行うようにした車両の制動力制御方法であって、
アクセルオフによる要求制動力を算出した後、算出した要求制動力と前記エンジンのフリクショントルクとを比較し、前記要求制動力が前記エンジンのフリクショントルクを超えていると判断したときは、前記ポンプの油圧を調整するためのバルブを制御して前記ポンプの油圧を上昇させることを特徴とする車両の制動力制御方法。
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