JP5136419B2 - 投射型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、投射型表示装置に係り、特に、コヒーレント性を有する光源を使用した投射型表示装置に関する。
データプロジェクタあるいは背面投射型テレビジョン受像機のようなスクリーンに投影画像を表示する表示装置の光源としては、従来超高圧水銀ランプが使用されてきたが、近年単色性と光源寿命の観点からレーザが提案されてきている。
また、超高圧水銀ランプでは不足する赤色光を補うために、超高圧水銀ランプと赤色レーザを併用した光源も提案されている。
しかし、レーザを光源とした場合には、投影画像中にレーザ光のコヒーレント性に起因する粒上のスペックルノイズが発生し、投影画像の画質が劣化することを回避できない。
日本国特許出願公開公報2000−206449号(特許文献1)及び日本国特許出願公開公報2006−047421号(特許文献2)には、スペックルノイズを低減した投射型表示装置が提案されている。
図17は、特許文献1に開示されている画像表示装置のブロック図であって、半導体レーザ81から出射された光はコリメータレンズ82により平行化された後、透明光学素子83を透過する。透明光学素子83は、屈折率nの光学ガラス製であり、奥行きが△tのN段の階段状に形成されている。
透明光学素子83を透過した光は、透明光学素子83のそれぞれの段に対応したN個のエレメントレンズからなるレンズアレイ84を介して集光レンズ85を透過する。集光レンズ85を透過した光は、空間変調器86により空間変調され、投射レンズ系87を介してスクリーン88に投射される。
透明光学素子83の各部を透過した光は相互に△tの整数倍の光路差を含むのでスクリーンに到達する光は空間的に位相がずれた光の集合となり、可干渉性が低下するため、スペックルノイズの発生が抑制される。
図18は、特許文献2に開示されている空間的偏光制御素子の斜視図であって、例えば1/2波長板である位相差板を設けた位相差板領域91と透過部材を設けた透過部材領域92とを交互に配置した縦ストライプ状に構成されている。
位相差板領域91を通過した光のスペックルノイズと透過部材領域92を通過した光のスペックルノイズとは互いに無相関であるため、位相差板領域91を通過した光と透過部材領域92を通過した光とが重畳して形成される表示画面上のスペックルノイズは低減される。
しかしながら、特許文献1に開示された装置にあっては、十分な光路差を与えるために段差△tを大きくすると装置自体が大型化するという課題がある。
また、特許文献2に開示された装置にあっては、位相差板領域と透明部材領域の境界で迷光が発生するため、スペックルノイズを低減するために領域を細分化すると迷光が増加し表示画像のコントラストが悪化するという課題がある。
本発明は、コヒーレント性を有する光源を使用した場合に簡易にスペックルノイズを低減することのできる投射型表示装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明によれば、投射型表示装置であって、コヒーレント光を発光する光源を少なくとも1つ含む発光手段と、前記発光手段が発光した光を変調して画像光を生成する画像光生成手段と、前記画像光を投射する投射手段と、前記発光手段と前記画像光生成手段との間、あるいは、前記画像光生成手段と前記投射手段との間の何れか一方に配置される位相変調手段とを具備して成り、前記位相変調手段は、光軸と直交する平面内において遅相軸の方位方向が一定であり、かつ、前記光軸と直交する平面内においてリタデーション値が最小リタデーション値から最大リタデーション値の範囲内の異なった値で連続的に空間分布する領域を有する複屈折材料層を含み、前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長の1/2以上である構成を有している。
この構成により、コヒーレント性を有する光源を使用した場合に、コヒーレント光を偏光解消することによりスペックルノイズを低減することができることとなる。
記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長以上である構成としてもよい。
この構成により、コヒーレント光を十分に偏光解消することができることとなる。
前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長の2倍以上である構成としてもよい
前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長の10倍以下である構成としてもよい
前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長の5倍以下である構成としてもよい。
前記複屈折材料層を挟持する一対の透明電極を更に具備して成り、前記複屈折材料層は、液晶層であって、外部から前記透明電極間へ印加される電圧により、前記光軸に直交する平面内において前記リタデーション値が異なった値で連続的に空間分布する領域を有するものである構成としてもよい。
前記透明電極に印加される前記電圧は、時間的に変化する構成としてもよい。
この構成により、光軸に直交する平面内のリタデーション値の分布を時間的に変化させ、表示から感じられるスペックルノイズを低減することができることとなる。
本発明に係る投射型表示装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る位相変調素子の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る位相変調素子の説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る位相変調素子の説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る位相変調素子のX−Y平面図である。 本発明の第6の実施形態に係る位相変調素子の説明図である。 図6の位相変調素子において電圧印加時における遅相軸の方位方向Adおよびリタデーション値Rの分布を示す説明図である。 図6の位相変調素子の変形例を示す断面図である。 本発明の第7の実施形態に係る光位相変調器のブロック図である。 本発明の光位相変調器を搭載した投射型表示装置の光学系を示す模式図である。 上記投射型表示装置のブロック図である。 上記投射型表示装置において複屈折媒質を含むアレイ状位相変調部の説明図である。 上記アレイ状位相変調部における対向する電極パターンの一例を示す斜視図である。 上記アレイ状位相変調部における対向する電極パターンの別の例を示す斜視図である。 上記第6の実施形態の位相変調素子の実施例を示す説明図である。 図15の位相変調素子において偏光度の印加電圧依存性および印加電圧1.9Vrmsにおける偏光方向依存性を示すグラフである。 従来の画像表示装置のブロック図である。 従来の空間的偏光制御素子の斜視図である。
以下、本発明に係る投射型表示装置の実施形態について、添付の図面を用いて説明する。なお、本明細書において遅相軸の方位方向とは、光軸と直交する平面において、この平面に射影された遅相軸の方向を意味するものとする。
図1に示すように、本発明に係る投射型表示装置1は、コヒーレント光を発光する光源を少なくとも1つ含む発光手段11と、発光手段11が発光した光を変調して画像光を生成する画像光生成手段12と、画像光を投射する投射手段13とを備える。
そして、発光手段11と画像光生成手段12との間、あるいは、画像光生成手段12と投射手段13との間に、光軸と直交する平面内において遅相軸の方位方向Adおよびリタデーション値Rの少なくとも一方がそれぞれ異なった方向または値で分布する領域を有する位相変調手段15が配置される。
発光手段11はコヒーレント光を出射するレーザ光源を含む光源である。光源から出射された光は、位相変調手段15である位相変調素子25を経て、画像光生成手段12としてのデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)などの空間光変調器に入射する。
空間光変調器に入射した光束は、画像信号に応じて変調され、投射手段13である投影レンズ系により、スクリーンなどに投影される。
なお、光源は、1つのレーザ光源のみを使用する構成であっても、異なる波長の光を出射するレーザ光源を複数配置する構成であっても、コヒーレント性を有さない光源とレーザ光源とを組み合わせて用いる構成であってもよい。
また、レーザ光源より出射された光束をコリメートしたり集光したりするレンズ系を、レーザ光源と投影レンズの間に追加しても構わない。また、空間光変調器をスキャニングミラーとして、レーザ光源からの光を直接スクリーンに掃引投影する構成としても構わない。
そして、位相変調素子25は、光軸(Z軸)と直交するX−Y平面内において、遅相軸の方位方向Adまたはリタデーション値Rの少なくとも一方がそれぞれ異なった方向または値で分布する領域を有する光学素子である。
即ち、本発明に係る位相変調素子25には以下の3形式がある。
形式1:遅相軸の方位方向Adは一定で、リタデーション値Rが分布する形式
形式2:リタデーション値Rは一定で、遅相軸の方位方向Adが分布する形式
形式3:遅相軸の方位方向Adおよびリタデーション値Rが分布する形式
また、本発明に係る位相変調素子25は、光軸(Z軸)と直交する平面(X−Y平面)内において遅相軸の方位方向Adおよびリタデーション値Rの少なくとも一方がそれぞれ異なった方向または値で分布する領域を有する複屈折材料層を有する。複屈折材料層としては、2枚の透明基板の間に液晶あるいは高分子液晶からなる複屈折材料層を使用することが可能である。
複屈折材料として液晶を用いる場合には、遅相軸の方位方向Adを分布させることは、配向膜の配向処理方向や勾配電界により可能となる。
また、リタデーション値Rを分布させることは、液晶層に印加する電圧に分布を持たせることにより可能となる。あるいは、透明基板の基板面内で、液晶分子のプレチルト角の分布を持たせることによっても可能である。ここでプレチルト角とは、液晶が水平配向したときに、液晶分子が基板面に対してなす角度をいう。
複屈折材料として高分子液晶を用いる場合には、同様の方法により遅相軸の方位方向Adやリタデーション値Rを分布させた状態で高分子液晶組成物を重合固化させることにより、所望の遅相軸の方位方向Adやリタデーション値Rの分布が得られる。また高分子液晶にあっては高分子液晶層の厚さに分布を持たせても所望のリタデーション値Rの分布が得られる。
以上説明したように、本発明に係る位相変調素子25には、上記の3形式においてそれぞれ液晶または高分子液晶を用いる場合の計6種類が存在するが、以下本発明の実施形態について、添付の図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る位相変調素子25は、形式1のタイプの位相変調素子であって、図2の(a)の下段の断面図および(c)のZ’−Z”断面図に示すように、対向して配置された第1の透明基板251aおよび第2の透明基板251bと、第1の透明基板251aおよび第2の透明基板251b間に挟持された複屈折材料からなる複屈折材料層255とを含む。
第1の透明基板251aの複屈折材料層255に対向する面上の一方の端辺には、透明電極である低抵抗電極252a、他方の端辺には同じく低抵抗電極252bが形成される。また、低抵抗電極252a、252b間には高抵抗電極253が形成される。なお、低抵抗電極252a、252bおよび高抵抗電極253は電気的に接続される。
一方、第2の透明基板251bの複屈折材料層255に対向する面上には全面に対向電極254が形成される。
なお、図2の(b)の下段の断面図に示すように、低抵抗電極252aは、矩形波交流電源PS1の端子に、低抵抗電極252bは矩形波交流電源PS2の端子に接続されており、矩形波交流電源PS1、矩形波交流電源PS2および対向電極254はそれぞれ接地されている。そして、矩形波交流電源PS1、PS2は低抵抗電極252a、252bに対して同位相の電圧を印加するものである。
第1の透明基板251aおよび第2の透明基板251bは使用する光源の波長に対して透明であることが必要であり、ガラスやプラスチックなどを使用することができる。
高抵抗電極253および対向電極254は使用する光源の波長に対して透明であることが必要であり、ITO(インジウム錫酸化物)、アンチモンやフッ素などがドープされたSnO2(二酸化錫)、アルミニウム、ガリウム、インジウムなどがドープされたZnO(酸化亜鉛)などの導電性酸化物を使用することができる。
低抵抗電極252a、252bは、高抵抗電極253より抵抗値が低く、クロム、銅、ニッケル、金等の金属や、ITO、SnO2、ZnOなどの導電性酸化物を使用することができる。
低抵抗電極252a、252bのシート抵抗RLと高抵抗電極253のシート抵抗RHとの比RL/RHは1000分の1以下であることが好ましい。RL/RHは1000分の1を超えると、低抵抗電極の電極内の電圧効果が大きくなって、後述する所望の勾配電圧が得られないことがある。また、高抵抗電極のシート抵抗RHは、大き過ぎると勾配電圧が発生しなくなるため、109Ω/□以下が好ましい。低抵抗電極のシート抵抗RLは、できるだけ小さくする方が高抵抗電極のシート抵抗の許容範囲が広がるため、透明電極の形成の容易さやコストと合わせて考慮して、1〜50Ω/□の範囲が好ましい。低抵抗電極としては、シート抵抗が40Ω/□のITO膜が、高抵抗電極としては、シート抵抗が100MΩ/□のSnO2膜が、それぞれ好ましく例示される。
なお、低抵抗電極252a、252bおよび高抵抗電極253と対向電極254との間の絶縁を確保するために、低抵抗電極252a、252bおよび高抵抗電極253の複屈折材料層255に対向する面、対向電極254の複屈折材料層255に対向する面の少なくとも一方を絶縁膜で覆ってもよい。この絶縁膜は使用する光源の波長に対して透明であることが必要であり、例えばSiO2(二酸化珪素)などの無機物からなる無機膜やアクリルなどの有機物からなる有機膜を用いることができる。
複屈折材料層255の材料として液晶を用いると、リタデーション値Rの設計自由度が向上するため好ましい。
複屈折材料層255の材料として液晶を用いる場合、低抵抗電極252a、252bおよび高抵抗電極253、ならびに対向電極254の液晶が接する面に、ポリイミド膜を配向膜(図示せず)として設置し、ラビング等の配向処理を施してもよい。
あるいは、光配向の技術、SiO(一酸化珪素)等を斜め蒸着して配向させる技術、ダイヤモンドライクカーボン膜等にイオンビームを照射して配向させる技術等を用いてもよい。または、第1の透明基板251aおよび第2の透明基板251bの液晶と接する基板面に微小な凹凸溝を多数設けて液晶分子が溝に倣うようにしてもよい。
例えば、Y軸方向に上記の配向処理を行うことにより、遅相軸のX−Y平面内の方位方向AdをY軸方向とすることができる。
図2の(a)、(b)の上段は複屈折材料層255をZ軸方向から見た平面図である。複屈折材料層255に電圧が印加されていないとき(図2の(a))は、複屈折材料層255の遅相軸の方位方向Adは位置によらず一定である。なお、ここでは複屈折材料層255の材料として誘電異方性が正の液晶を用いているものとする。
矩形波交流電源PS1、PS2を低抵抗電極252a、252bに接続し、低抵抗電極252bに低抵抗電極252aより大きな電圧が印加されるように構成すると(図2の(b))、高抵抗電極253と対向電極254との間に低抵抗電極252a側が弱く低抵抗電極252bに向かうほど強くなる勾配電界が発生する。
複屈折材料層255中の液晶分子の遅相軸の方位方向Adは基板面内(X−Y平面内)では同一方向であるが、光軸方向(Z軸方向)に対する傾きθは低抵抗電極252bから低抵抗電極252aに近づくにつれて大きくなり、X−Y平面に平行な配向処理方向に近づく。
なお、図2の(a)、(b)の上段において、太線の方向は複屈折材料層255のそれぞれの場所における遅相軸の方位方向Adを、太線の長さは複屈折材料層255のリタデーション値Rの大きさを表している。
即ち、複屈折材料層255のリタデーション値Rは、光軸方向に印加される電界に応じて、図中の基板左端のリタデーション値Rmaxから右端のリタデーション値Rminまで連続的に分布する。
ここで、コヒーレント光の通過する領域内でのリタデーション値Rmaxとリタデーション値Rminの差(Rmax−Rmin)は、コヒーレント光のコヒーレント性を減殺するために、コヒーレント光の波長λ以上、好ましくは波長の2倍以上であることが望ましい。
なお、第1の実施形態の位相変調素子25の作製を容易とし、さらに液晶の配向制御の応答性を高めるためには、リタデーション値Rmaxとリタデーション値Rminの差(Rmax−Rmin)がコヒーレント光の波長λの10倍以下、好ましくは5倍以下であることが望ましい。
さらに、液晶層に対する印加電圧を時間的に切り替える構成とすると、X−Y平面内のリタデーション値の分布を時間的にも変化させることができて大変好ましい。
また、高分子液晶組成物を同様の方法で所望の配向を行わせた状態で重合固化させて作製した高分子液晶を上記の液晶に代えて用いることもできる。
以上説明したように、本発明に係る投射型表示装置は、光軸と直交する平面内においてリタデーション値が異なった値で分布する領域を有する位相変調素子を用いることにより、コヒーレント性を有する光源を使用した場合に簡易にスペックルノイズを低減することができる。
また、本発明に係る位相変調素子は、投影光学系に使用される他の光学部品、例えばビーム整形デバイスや光量均一化デバイス、偏光子などと積層、一体化が可能であり、投影光学系の小型化、組み立て調整の容易さの点からも大変好ましい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る位相変調素子26は、形式1のタイプの位相変調素子である。図3を用いて説明するが、図2に示した第1の実施形態の位相変調素子と同等の機能となるものは同じ符号で表記する。図3の(a)の下段の断面図および図3の(c)のZ’−Z”断面図に示すように、対向して配置された第1の透明基板261aおよび第2の透明基板261bと、第1の透明基板261aおよび第2の透明基板261bに挟持された複屈折材料からなる複屈折材料層265とを含む。
第1の透明基板261aおよび第2の透明基板261b上には複屈折材料層265に電圧を印加できるように透明電極が設けられる。第2の透明基板261b面上には低抵抗電極262a、262bおよび262cが形成され、それらの低抵抗電極の間に高抵抗電極263が形成される。一方、第1の透明基板261b上の複屈折材料層265に対向する面上には全面に対向電極264が形成される。
低抵抗電極262a、262bおよび262cにはそれぞれ矩形波交流電源PS1、PS2およびPS3が接続されており、矩形波交流電源PS1、PS2、PS3および対向電極264は接地されている。そして、矩形波交流電源PS1、PS2およびPS3は低抵抗電極262a、262bおよび262cに対して同位相の信号を送るものとする。その他の条件は第1の実施形態と同じく形式1のタイプのものである。
矩形波交流電源PS1、PS2およびPS3をそれぞれ低抵抗電極262a、262bおよび262cに接続し、低抵抗電極262cに低抵抗電極262a、262bより高い電圧を印加させるように構成すると(図3の(b))、高抵抗電極263と対向電極264との間の電界は、低抵抗電極262a側から低抵抗電極262cに向かうほど強くなる勾配電界と、低抵抗電極262b側から低抵抗電極262cに向かうほど強くなる勾配電界が発生する。
複屈折材料層265中の液晶分子の遅相軸の方位方向Adは基板面内(X−Y平面内)では同一方向であるが、光軸方向(Z軸方向)に対する液晶分子の長軸方向の傾きθは低抵抗電極262aから低抵抗電極262cに近づくにつれて小さくなり、低抵抗電極262cから低抵抗電極262bにかけて大きくなる。
複屈折材料層265のリタデーション値Rは、光軸方向に印加される電界に応じて、図3の(b)上段中の基板左端のリタデーション値Rmaxから中央のリタデーション値Rminまで連続的に分布し、中央のリタデーション値Rminから基板右端のRmaxまで連続的に分布する。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る位相変調素子27は、形式1のタイプの位相変調素子である。図4を用いて説明するが、図2に示した第1の実施形態の位相変調素子と同等の機能となるものは同じ符号で表記する。図4の(a)の下段の断面図および図4の(c)のZ’−Z”断面図に示すように、対向して配置された第1の透明基板271aおよび第2の透明基板271bと、第1の透明基板271aおよび第2の透明基板271bに挟持された複屈折材料からなる複屈折材料層275とを含む。
第1の透明基板271aおよび第2の透明基板271b上には複屈折材料層275に電圧を印加できるように透明電極が設けられる。第2の透明基板271b面上には低抵抗電極272a、272b、272cおよび272dが形成される。一方、第1の透明基板271b上の複屈折材料層275に対向する面上には全面に対向電極274が形成される。
低抵抗電極272a、272b、272cおよび272dにはそれぞれ矩形波交流電源PS1、PS2、PS3およびPS4が接続されており、矩形波交流電源PS1、PS2、PS3、PS4および対向電極274は接地されている。そして、矩形波交流電源PS1、PS2、PS3およびPS4は低抵抗電極272a、272b、272cおよび272dに対して同位相の信号を送るものとする。その他の条件は第1の実施形態と同じく形式1のタイプのものである。
矩形波交流電源PS1、PS2、PS3およびPS4をそれぞれ低抵抗電極272a、272b、272cおよび272dに接続し、低抵抗電極272a、272b、272cおよび272dそれぞれに異なる電圧を印加させる構成とする(図4の(b))。例えば、低抵抗電極272aに印加される電圧が最も低く、272d、272b、272cの順番に印加される電圧が高くなるように構成する。
上記の例のように272a、272d、272b、272cの順番に高くなる電圧を印加すると、複屈折材料層275中の液晶分子の遅相軸の方位方向Adは基板面内(X−Y平面内)では同一方向であるが、光軸方向(Z軸方向)に対する液晶分子の長軸方向の傾きθは低抵抗電極272a、272d、272b、272cの順に小さくなる。特に第3の実施形態では、例示した4つの電極は液晶と接する面をほぼ覆う構成となっており、複屈折材料層275のZ軸方向のリタデーション値Rは低抵抗電極272a、272b、272c、272dに対応する領域ごとにほぼ一定となり、複屈折材料層275の基板面内のリタデーション値Rは低抵抗電極272a、272b、272c、272dに対応する領域間で不連続に分布する。
低抵抗電極の数は4つに限らず異なる電圧を印加させる数だけ電極を設けてもよく、X−Y平面内に任意の面積および形状の電極としてもよい。また、形式1のタイプで挙げた第1の実施形態から第3の実施形態の電極の構成を組み合わせてもよく、低抵抗電極は一方の透明基板上面にのみ形成するだけでなく、対向する両方の透明基板面に形成して電圧を分布させてもよい。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る位相変調素子は、形式1のタイプの位相変調素子であって、対向して配置された第1の透明基板および第2の透明基板と、第1の透明基板および第2の透明基板間に挟持された高分子液晶からなる複屈折材料層とを含む。なお、第1の実施形態の位相変調素子25と同様の配向処理は行うが、第1の透明基板および第2の透明基板上に電極は形成されない。
フォトリソグラフィおよびエッチングにより複屈折材料層の厚さを加工することにより、所望のリタデーション値Rの分布を実現することが可能である。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る位相変調素子35は、形式2のタイプの位相変調素子であって、図5のX−Y平面図に示すように、光軸と直交する平面内(X−Y平面内)において、遅相軸の方位方向Adが連続的に分布する複屈折材料層355を含むものである。
なお、太線の方向は複屈折材料層355の遅相軸の方位方向Adを、太線の長さは複屈折材料層355のリタデーション値Rの大きさを表している。
即ち、図5の(a)は遅相軸の方位方向Adが光軸を中心とする同心円の半径方向を指向する複屈折材料層355を示しており、図5の(b)は遅相軸の方位方向Adが光軸を中心とする同心円の円周方向を指向する複屈折材料層355を示している。なお、複屈折材料層355としては、液晶あるいは高分子液晶を用いることができる。
図5の(a)および(b)に示された位相変調素子35は、第1の透明基板351aおよび第2の透明基板351bの対向面を液晶分子が、それぞれ光軸を中心とする同心円の半径方向および光軸を中心とする同心円の円周方向に配向するように配向処理した後、液晶を第1の透明基板351aと第2の透明基板351bとの間に注入すればよい。
配向処理としては、ポリイミド膜等の配向膜をラビングする、配向させたい方向に延伸する溝を形成する等を適用することが可能である。あるいは、第1の透明基板351aおよび第2の透明基板351bの液晶層と接する基板面に微小な凹凸溝を多数設けて液晶分子が溝に倣うようにしてもよい。
また、この際リタデーション値Rは、λ/2(λは入射する光の波長)の奇数倍であると偏光解消効果が大きく、スペックルノイズの低減効果が大きくなり好ましい。また、位相変調素子35は、入射する光の偏光方向に依らず偏光解消を実現できるため、配置自由度が増し好ましい。
位相変調素子35を複数の波長の光が通過する場合、入射する光の波長が長くなるほどリタデーション値Rが大きくなる複屈折材料層を使用すると、広い波長範囲で偏光解消効果が得られ好ましい。
このとき、それぞれの波長の光に対するリタデーション値Rを調整し、各波長でのリタデーション値Rがλ/2の奇数倍になるとよい。
例えば、465ナノメートル、532ナノメートル、650ナノメートルの波長の光を発振するレーザ光源を用いる場合、各波長の1/2のリタデーション値Rを持つ位相変調素子35を各波長の光が単独で通過する光路中に各々設置することができる。
あるいは、465ナノメートル、532ナノメートル、650ナノメートルの3つの波長の光が共通に通過する光路中に位相変調素子35を1つ設置して、位相変調素子35の枚数を減らすことも可能である。
この場合は、使用する複屈折材料層355の各波長での異常光屈折率と常光屈折率との差が各々0.164、0.153、0.146の場合、例えば複屈折材料層355の厚みを15.6マイクロメートルとすることにより、各波長の光に対するリタデーション値Rが、各々5.5λ、4.5λ、3.5λとなり各波長で1/2の奇数倍のリタデーション値にすることができるため好ましい。
上記のように、光軸に直交する平面内において遅相軸の方位方向Adを分布させることにより、位相変調素子を通過する光の断面方向に空間的に偏光状態を変化させることができ、コヒーレント性を落とすことにより、スペックルノイズを低減することができる。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態に係る位相変調素子45は、形式3のタイプの位相変調素子であって、第1の実施形態の第1の透明基板251a上に形成された低抵抗電極252a、252bおよび高抵抗電極253に代えて、図6の(a)に示すような同心円状の低抵抗電極452a、452b、452c、452dおよび高抵抗電極453に対して外部から電圧を印加可能とすることにより、複屈折材料層のリタデーション値Rを印加電圧に応じて制御することが可能である。
例えば、位相変調素子45は、図5の(a)、図7の(a)および(b)に示すような遅相軸の方位方向Adおよびリタデーション値Rの分布を実現することができる。
例えば、誘電異方性が負の液晶を電圧非印加時に光軸(Z軸)方向に配向させた場合は、光軸中心から半径方向に向かって段階的に大きくなる勾配電界を印加すると、リタデーション値Rは図7の(a)のように分布する。さらに、勾配電界の勾配の向きを変えることにより、図7の(b)のような状態を作ることができる。
一方、誘電異方性が正の液晶を電圧非印加時に光軸(Z軸)と直交するX−Y平面に光軸を中心として水平放射状に配向させた場合は、同様に勾配電界を印加することにより、図5の(a)、図7の(a)および(b)の状態を作ることが可能である。
上述のように高抵抗電極と低抵抗電極の組み合わせで勾配電界を形成し、リタデーション値Rの連続した分布を形成することが可能であるが、分割した電極を用いて、各々に所定の電圧を印加することにより同様のリタデーション値Rの分布を作製することも可能である。
上述の勾配電界を印加する方法として、図8に示すように、少なくとも一方の透明電極554a上に、光軸を中心とした同心円の半径方向に厚みが変化した誘電体556を備えた位相変調素子55としてもよい。位相変調素子55に電圧を印加すると、複屈折材料層555には誘電体の厚さに応じた勾配電界がかかる。光軸を中心とする同心円の半径方向に配向処理を行うと、図7の(a)および(b)と同様の液晶分子の配向状態を作ることが可能である。光軸を中心とする同心円の円周方向に配向処理を行うと、図7の(c)および(d)と同様の液晶分子の配向状態を作ることが可能である。
この例では、誘電体556の厚みを変化させたが、厚みを均一化し、誘電率の分布を作製することも同様の効果を生む。また、誘電率の変化と厚みの変化を組み合わせて勾配電界を生成しても構わない。このようにすると、電圧印加の端子数を削減することが可能である。
また、液晶の代わりに高分子液晶を用いて複屈折材料層を作製し、フォトリソグラフィおよびエッチングにより複屈折材料層の厚さを加工して所望のリタデーション値Rの分布を実現することも可能である。
(第7の実施形態)
図9に示すように、本発明の第7の実施形態に係る光位相変調器1002は、入射光の光軸と直交する平面内でアレイ構造を有し、アレイ構造の要素(以下、アレイ要素と記す)それぞれで入射光の位相を変調するアレイ状位相変調部101と、入射光を各アレイ要素に対応する複数の光束に分割した後、分割された複数の光束を一つに重ね合わせる光整形部1001とを備える。
そして、アレイ状位相変調部101は、入射光の光軸と直交する平面内における遅相軸の方位方向およびリタデーション値Rの少なくとも一方が変動する複屈折媒質を含む。
ここで、光整形部1001は、アレイ状位相変調部101のアレイ要素に対応する空間的に分割された要素(以下、レンズエレメントと記す)ごとにレンズ機能をもった第1のレンズアレイ102、第2のレンズアレイ103を備えている。
第1のレンズアレイ102の各レンズエレメントは照明領域104の矩形形状と相似の矩形形状をもち、アレイ状位相変調部101の各アレイ要素についても同様に相似の矩形形状をもっている。透過する光は、アレイ状位相変調部101によりアレイ要素領域ごとに位相変調されたのち第1のレンズアレイ102に入射する。
第1のレンズアレイ102と第2のレンズアレイ103によって、光は照明領域に重ね合わされて結像される。この際、重ね合わされる光の位相はアレイ状位相変調部101によって各々変調されているため、位相が多重化され、位相の異なった光が重ね合わされることになる。位相変調の大きさは入射する光の波長をλとするとλ/2以上あることが好ましくλ以上がより好ましい。
本実施形態では、アレイ要素領域に対応した形で、光を空間分割して位相変調するため、分割した境界部での回折等の影響を抑えることができる。また、入射する光の強度が光軸と直交する平面内で分布している場合、光整形部1001が光量均一化の機能としても作用するため、位相多重化とともに光量均一化も行うことができる。
図10および図11は、この光位相変調器1002を投射型表示装置に搭載した一例である。
即ち、本発明に係る投射型表示装置2は、コヒーレント光を発光する光源を少なくとも1つ含む発光手段21と、発光手段21が発光した光を変調して画像光を生成する画像光生成手段22と、画像光を投射する投射手段23とを備え、発光手段21と画像光生成手段22との間、あるいは、画像光生成手段22と投射手段23との間に、光位相変調器1002が配置されるものである。
発光手段21であるレーザ光源111から出たコヒーレント性を有する光はレンズ112によりコリメートされ、アレイ状位相変調部101、第1のレンズアレイ102、第2のレンズアレイ103からなる光位相変調器1002に入射し、レンズ113を通過し、画像光を生成する画像光生成手段22である画像生成部114を通過した後、投射手段23である投影レンズ115によってスクリーン116に投影される。なお、画像生成部114としては、典型的には透過型液晶パネルが使用可能であるが、反射型の液晶パネルやデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)などを使用してもよい。
光位相変調器1002に入射した光は、アレイ要素ごとに位相変調され、それぞれが重ね合わされて画像生成部114に照明される。スクリーン116上で発生するスペックルパターンはアレイ要素ごとの投影画像によって異なる。したがって、重ね合わされるアレイ要素数に対応してスペックルパターンは平均化され、スペックルノイズが減少して観察されることになる。
また、さらにアレイ要素ごとに位相変調の大きさを時間的に変化させることにより、スペックルパターンの時間的な変化も重畳し、スペックルノイズがさらに減少して観測されることとなる。
前述ではアレイ状位相変調部101にはコリメートされた光が入射するようになっているが、アレイ状位相変調部101の各アレイ要素を通過した光が第1のレンズアレイ102および第2のレンズアレイ103の各レンズエレメントに対応して透過すればよいため、アレイ状位相変調部101の配置場所は図10に示した位置に限定されない。
例えばアレイ状位相変調部101をレーザ光源111とレンズ112の間の発散光中に配置しても構わない。この場合、光位相変調器1002を含む投射型表示装置の大きさを小型にできるため好ましい。また、アレイ状位相変調部101を第1のレンズアレイ102、第2のレンズアレイ103の間や、第2のレンズアレイ103の出射側に設置しても構わない。
また、アレイ状位相変調部101を第1のレンズアレイ102、第2のレンズアレイ103の少なくとも一方と一体化することはアレイ要素の位置合わせが容易となり、また部品点数も減るため好ましい。さらに、画像生成部114に偏向機能をもった装置をおき、スクリーン116上に一点に照射した光を掃引し、同時に光量を変調することにより画像となすようにしてもよい。
次に、複屈折媒質を含むアレイ状位相変調部101の構成について、以下説明する。
即ち、図12に示すように、複屈折媒質122は、対向面に透明電極121a、121bが形成された一対の透明基板120a、120bに挟持された液晶層であって、透明電極121a、121b間へ印加される電圧により、リタデーション値Rを時間的に変化させることができるものである。透明電極121a、121bには、電圧発生器123から電圧を印加できる。
透明基板120a、120bの材料としては、ガラスやポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)などのプラスチックが好適に使用できる。透明電極121a、121bとしては、ITOやSnO2などが好適に使用可能である。
複屈折媒質122の材料としては、液晶を使用すると低電圧で大きな位相変調が可能となり大変好ましい。液晶としてはネマティック液晶が好ましく、透明電極121a、121bとの界面に、ポリイミドの被膜にラビングなどの配向処理を施した配向膜を設けてもよい。配向処理によって、透明基板120a、120bに対して垂直配向、水平配向、ハイブリッド配向などをとることができる。
適用する投射型表示装置2の画像生成部114がDMDなどからなっており、入射する光の偏光状態を直線偏光に限らない場合、アレイ状位相変調部101を位相だけでなく偏光も変化させるようにすると重畳されるスペックルパターンがさらに多くなるためスペックルノイズの低減効果が大きくなる。
この場合、例えばアレイ状位相変調部101の複屈折媒質122として用いる液晶をツイスト配向させたり、投射型表示装置2内において、液晶をホモジニアス配向させ、その配向方向と入射する光の偏光方向との間に平行でも直交でもない角度をつけたりするとよい。
透明電極121a、121bはアレイ要素ごとに位相を変化させるためには、所定の形状にパターニングすることが好ましい。図13に対向する電極パターンの一例を示す。図13において、電極131a〜131e、132a〜132eにそれぞれ異なる電圧を印加することにより液晶の配向を変化させ、アレイ要素ごとに位相変調が可能となる。
また、図14のように一方の透明電極を高抵抗電極133a〜133eとその両端に配置される低抵抗電極134a、134b、135a、135b、136a、136b、137a、137b、138a、138bの複合電極とすることによって勾配電界を形成し、各アレイ要素内でリタデーション値Rの分布を発生させてもよい。特に勾配方向がアレイ要素ごとに異なるように電圧を印加し、時間的に印加電圧を変えると、スペックルパターンの時間的な変動が大きくなり好ましい。さらに、図14の対向する131a〜131eの電極も複合電極としアレイ要素ごとのリタデーション値Rの分布を2次元的に分布させ、かつ時間的に変動させるとより好ましい。
この場合の勾配電界の設定において、印加電圧に対する液晶の非線形的なリタデーション領域を使用することも可能であり、そうすることによってよりスペックルパターンの時間変動を大きくすることが可能となり好ましい。
高抵抗電極は光が透過するため透明であることが好ましく、例えばITO、SnO2、ZnOなどが使用できる。また、低抵抗電極は、高抵抗電極より抵抗値が低いものであればよく、Cr、Cu、Ni、Auなどの金属が使用できるが、高抵抗電極よりも抵抗値が低い限り、ITO、SnO2、ZnOなどの金属酸化物を使用してもよい。
低抵抗電極のシート抵抗RLと高抵抗電極のシート抵抗RHとの比RL/RHは1000分の1以下であることが好ましい。RL/RHは1000分の1を超えると、低抵抗電極の電極内の電圧効果が大きくなって、後述する所望の勾配電圧が得られないことがある。また、高抵抗電極のシート抵抗RHは、大き過ぎると勾配電圧が発生しなくなるため、109Ω/□以下が好ましい。低抵抗電極のシート抵抗RLは、できるだけ小さくする方が高抵抗電極のシート抵抗の許容範囲が広がるため、透明電極の形成の容易さやコストと合わせて考慮して、1〜50Ω/□の範囲が好ましい。低抵抗電極としては、シート抵抗が40Ω/□のITO膜が、高抵抗電極としては、シート抵抗が100MΩ/□のSnO2膜が、それぞれ好ましく例示される。
上述では、高抵抗電極と低抵抗電極との組み合わせで勾配電界を形成し、リタデーション値Rの連続した分布を形成したが、電極を細かく分割し、各々に所定の電圧を印加することにより同じようなリタデーション値Rの分布を形成することも可能である。
本実施形態において、少なくとも一方の透明電極上に光軸を中心とした同心円の半径方向に厚みが変化した誘電体(図示せず)を備える場合には、誘電体の誘電率を一定とし、誘電体の厚みを変化させて勾配電界を形成するだけでなく、誘電率を分布させ、厚みを均一化することでも同様の効果を生む。また。誘電率の変化と厚みの変化を組み合わせて勾配電界を形成しても構わない。さらに、本例では、液晶層が単層の場合を示したが、これを多層化しても構わない。
(実施例1)
形式1のタイプの位相変調素子25について図2を用いて説明する。
まず、第1の透明基板251aおよび第2の透明基板251bとして、厚さ0.5ミリメートルのガラス基板を2枚用意する。
第1の透明基板251a上にシート抵抗値が5オームのクロム膜を成膜、パターニングして、基板面のX軸方向の両端部に低抵抗電極252a、252bを形成する。
次いで第1の透明基板251a上にシート抵抗値が100キロオームのSnO2膜を積層して成膜し、高抵抗電極253とする。なお、高抵抗電極253は、低抵抗電極252a、252bと電気的に接続されている。
第2の透明基板251b上にはシート抵抗値が300オームのITO膜を成膜して対向電極254を形成する。低抵抗電極252a、252bおよび対向電極254は取り出し電極部(図示せず)を有し、外部からの電圧印加を可能としている。
第1の透明基板251aおよび第2の透明基板251b上に形成した低抵抗電極252a、252b、高抵抗電極253および対向電極254上に厚さ40ナノメートルのSiO2を主成分とする絶縁膜を成膜し、更にポリイミドからなる厚さ40ナノメートルの配向膜を形成し、基板面内のY方向にラビング処理を行う。
次いで、第1の透明基板251aおよび第2の透明基板251bを、低抵抗電極252a、252b、高抵抗電極253、対向電極254および配向膜が形成された面を対向させて重ね合わせて、外周をスペーサを混入したシール材によりシールして、セルギャップが14マイクロメートルの空セルとする。
上述の低抵抗電極252a、252b、高抵抗電極253および対向電極254は、必要により基板周辺部やシール部材をトリミングして形成してもよい。
次に、シール材に設けた注入口より、異常光屈折率と常光屈折率との屈折率差△nが0.26の、正の誘電異方性を持つネマティック液晶を注入し、注入口を封止して複屈折材料層255を有する液晶セルを得る。
対向電極254を接地し、低抵抗電極252a、252b間に周波数1キロヘルツの矩形交流波を発生する外部電源を接続する。
低抵抗電極252aに1.6Vrms印加し、低抵抗電極252bに0.8Vrms印加した際(電圧差0.8Vrms)に左端と右端でのリタデーション値Rの差が約650nm、低抵抗電極252aに2.2Vrms印加し、低抵抗電極252bに0.8Vrms印加した際(電圧差1.4Vrms)に約1300ナノメートルとなった。このとき図2の(b)に示すようなリタデーション値Rの分布が得られる。
波長650ナノメートルの光を発振するレーザ光を、直線偏光の偏光方向が位相変調素子25のY方向(液晶の配向方向)に対して45度方向になるようにして位相変調素子25に入射させ、位相変調素子25から出射された透過光の偏光度を測定したところ、電圧差が0.8Vrmsのときに約13%、電圧差が1.4Vrmsのときに5%となり、偏光解消されていることを確認した。なお、偏光度は、ポラリメータによりストークスベクトルを測定して求めた。
このようにして得られた位相変調素子を投射型表示装置に挿入し、偏光解消を行うとスペックルノイズを低減して投射表示を行うことができる。
(実施例2)
形式3のタイプの位相変調素子45について図6の(a)、(b)を用いて説明する。
まず、第1の透明基板451aおよび第2の透明基板451bとして、厚さ0.5ミリメートルのガラス基板を2枚用意する。
第1の透明基板451a上にシート抵抗値が40オームのITO膜を成膜し、パターニングして外部から電圧印加が可能な低抵抗電極452a〜452dとする。次いで、第1の透明基板451a上の同じ面にシート抵抗値が100メガオームのSnO2膜を成膜、パターニングし、高抵抗電極453とする。
第2の透明基板451b上にはシート抵抗値が300オームのITO膜を成膜、パターニングし、対向電極454とする。低抵抗電極452a〜452d、高抵抗電極453および対向電極454上にSiO2を主成分とする絶縁膜を厚さ40ナノメートル成膜し、さらに厚さ40ナノメートルのポリイミド膜を形成し、垂直配向膜とする。
第1の透明基板451aおよび第2の透明基板451bを電極および配向膜を形成した面を対向させてセルギャップが10マイクロメートルとなるように重ね合わせ、外周をシール材(図示せず)でシールして空セルを形成する。シール材に設けた注入口より△n=0.15の負の誘電異方性を持つネマティック液晶を注入し、注入口をアクリル接着剤で封止して複屈折材料層455を有する液晶セルを得る。
そして、低抵抗電極452a〜452dに対して、周波数1キロヘルツの矩形交流波を発生する外部電源を用いて電圧を印加する。各低抵抗電極452a〜452dに対する印加電圧は、それぞれ2.9Vrms、3.2Vrms、3.5Vrms、3.8Vrmsとした。
図6の(b)および図7の(a)に示すように、遅相軸の方位方向Adが光軸を中心とした同心円の半径方向を向き、光軸から遠ざかるにつれて遅相軸の光軸方向(Z軸方向)に対する傾きθが大きくなり、リタデーション値Rが大きくなることを確認した。
その後、低抵抗電極452a〜452dに3.2Vrmsの電圧を印加することにより、図7の(a)に示すように遅相軸の方位方向Adが光軸を中心とした同心円の半径方向を向き、リタデーション値Rが均一であることを確認した。
波長650ナノメートルの光を発振するレーザ光を位相変調素子に通過させ偏光度を測定したところ、低抵抗電極452a〜452dに3.2Vrmsの電圧を印加した際に5%となり、偏光解消されていることを確認した。この際入射するレーザ光の直線偏光の偏光方向は、どの方向でも同じく偏光解消できていることが確認された。なお、偏光度は、ポラリメータによりストークスベクトルを測定して求めた。
このようにして得られた位相変調素子を投射型表示装置に挿入し、偏光解消を行うとスペックルノイズを低減して投射表示を行うことができる。
(実施例3)
形式3のタイプの位相変調素子75について図15の(a)、(b)を用いて説明する。
まず、第1の透明基板751aおよび第2の透明基板751bとして、厚さ0.5ミリメートルのガラス基板を2枚用意する。第1の透明基板751aおよび第2の透明基板751b上にシート抵抗値が300オームのITO膜を成膜し、対向する透明電極754a、754bとする。
透明電極754a、754b上に屈折率1.54のSiON(シリコン酸窒化物)膜を0.3マイクロメートル成膜し、フォトリソグラフィとドライエッチングにより深さ0.3マイクロメートル、溝間ピッチが5マイクロメートルの同心円状の溝756a、756bを形成する。同心円状の溝756a、756b上にポリイミドを厚さ40ナノメートル成膜し配向膜(図示せず)とする。
第1の透明基板751aおよび第2の透明基板751bを透明電極754a、754bおよび配向膜を形成した面が対向するように重ね合わせ、直径10マイクロメートルのガラスファイバを混入させたエポキシ樹脂で外周をシールしてセルギャップが10マイクロメートルの空セルを形成する。
シール材に設けた注入口より△n=0.15の正の誘電異方性を持つネマティック液晶を注入し、注入口を封止して複屈折材料層755を有する液晶セルを得る。
そして、透明電極754a、754bには外部から電圧を印加できるようにリード線を取り付ける。その後液晶セルを120℃に加熱した後冷却し、液晶の配向を安定化させる。
同心円状の溝の深さが深いと、溝により生じる散乱光や回折光が迷光となってコントラストを落とす原因となるため、溝を形成する材料の屈折率と液晶の常光屈折率または異常光屈折率との差△nと溝の深さdとの積△n・dを、使用する光の波長の10分の1以下とすることが好ましい。より好ましくは20分の1以下である。液晶分子に所望の配向を行わせるためには、dは0.05マイクロメートル以上であることが好ましい。
このようにして得られた液晶セルは、印加電圧0Vrmsのときは、液晶分子は長軸方向が溝に対して直交方向に配向された放射状の配向であった。
作製した液晶セルに波長632.8ナノメートルでビーム径2ミリメートルの直線偏光のレーザ光を通過させ、周波数1キロヘルツの矩形交流波を発生する外部電源を用いて電圧を印加しながら偏光度を測定したところ、図16の(a)に示すように電圧1.9Vrms、3.6Vrmsにおいて偏光度は10%以下となり偏光解消されていることが確認された。これらの電圧において液晶のリタデーション値は各々約3λ/2、約λ/2であった。
また、電圧1.9Vrmsとし、直線偏光の偏光方向を光軸を中心に回転させながら偏光度を測定した結果、図16の(b)に示すようにどの偏光方向の光が入射しても偏光度が10%以下と偏光解消されていることを確認した。なお、偏光度は、ポラリメータによりストークスベクトルを測定して求めた。
この液晶素子を投射型表示装置に挿入し、偏光解消を行うとスペックルノイズを低減して投射表示を行うことができる。
上記の例では、溝の断面形状は矩形としたが、ブレーズ型や、多段ステップ型にすると、電圧印加時の液晶分子の配向状態をより安定化させることができて好ましい。
(実施例4)
まず、本実施例のアレイ状位相変調部101について図12、図14を用いて説明する。
厚さ0.5mmのガラス基板である透明基板120a上に40Ω/□のシート抵抗値のITOを成膜し、パターニングして低抵抗電極134a、134b、135a、135b、136a、136b、137a、137b、138a、138bとする。また、厚さ0.5mmのガラス基板である透明基板120b上に300Ω/□のシート抵抗値のITOを成膜、パターニングし、対向する電極131a〜131eとする。
透明基板120aの低抵抗電極と同じ面にシート抵抗値100kΩ/□のSnO2膜を成膜、パターニングし、高抵抗電極133a〜133eとする。高抵抗電極133a〜133eの幅を3.2mm、電極131a〜131eの幅を2.4mmとし、2.4×3.2mmサイズのアレイ要素が5×5個並んだ電極パターンとする。
各々の電極上にSiO2を主成分とする絶縁膜を厚さ40nmに成膜し、さらに配向膜としてポリイミドを厚さ40nmに成膜し、Y方向にラビング処理を行う。両透明基板を配向膜が対向するように重ね合わせ、セルギャップを3μmとし、外周をエポキシ接着剤でシールする。注入口より△n=0.26の正の誘電異方性を持つネマティック液晶を注入し、その後注入口をアクリル系接着剤で封止する。電極には電圧発生器123から電圧を印加できるようにする。
また、投射型表示装置の実施例について図10を用いて説明する。
レーザ光源111から出射された光はレンズ112によりコリメートされ、上記アレイ状位相変調部101に投射される。
アレイ状位相変調部101は5×5個のアレイ要素に分割されており、各々のアレイ要素で光の位相を変調して、第1のレンズアレイ102に投影する。第1のレンズアレイ102もアレイ状位相変調部101と同じく2.4mm×3.2mmサイズのレンズエレメントとなっており、分割されそれぞれ位相変調された光が対応するレンズエレメントに入射する。第1のレンズアレイ102、第2のレンズアレイ103およびレンズ113を介して、光が画像生成部114に投射される。
この際、アレイ状位相変調部101で2.4×3.2mmサイズに分割された光は各々重なり合って13.5×18mm角の大きさになり画像生成部114に投射される。そして、画像生成部114により画像情報が与えられた光は投影レンズ115によりスクリーン116に投影される。
アレイ状位相変調部101には周波数1kHzの矩形交流波が印加される。低抵抗電極134a、135b、136a、137b、138aに印加される矩形交流波の振幅を時間的に0.8Vrmsから2.2Vrmsまで変調する。低抵抗電極134b、135a、136b、137a、138bに印加される矩形交流波の振幅も時間的に0.8Vrmsから2.2Vrmsまで変調するが、各々が時間的に互い違いに変調されるようにする。対向する電極131a〜131eはグランドに電位を落とす。
本実施例では、アレイ状位相変調部101で各々位相変調された光が重なり合ってスクリーン116に投影されるため大きなスペックル解消効果が確認される。なお、対向する電極131a〜131eに、電圧が異なり位相が180度シフトした矩形交流波を印加することにより、さらに位相変調された光がスクリーン116に重ね合わされることになり、さらに大きなスペックル解消効果を確認することができる。
以上のように、本発明に係る投射型表示装置は、コヒーレント性を有する光源を使用した場合に簡易にスペックルノイズを低減することができるという効果を有し、表示装置等として有効である。

Claims (7)

  1. 投射型表示装置であって、
    コヒーレント光を発光する光源を少なくとも1つ含む発光手段と、
    前記発光手段が発光した光を変調して画像光を生成する画像光生成手段と、
    前記画像光を投射する投射手段と、
    前記発光手段と前記画像光生成手段との間、あるいは、前記画像光生成手段と前記投射手段との間の何れか一方に配置される位相変調手段とを具備して成り、
    前記位相変調手段は、光軸と直交する平面内において遅相軸の方位方向が一定であり、かつ、前記光軸と直交する平面内においてリタデーション値が最小リタデーション値から最大リタデーション値の範囲内の異なった値で連続的に空間分布する領域を有する複屈折材料層を含み、前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長の1/2以上である。
  2. 前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長以上である請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長の2倍以上である請求項1に記載の投射型表示装置。
  4. 前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長の10倍以下である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の投射型表示装置。
  5. 前記最大リタデーション値と前記最小リタデーション値の差が前記コヒーレント光の波長の5倍以下である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の投射型表示装置。
  6. 前記複屈折材料層を挟持する一対の透明電極を更に具備して成り、
    前記複屈折材料層は、液晶層であって、外部から前記透明電極間へ印加される電圧により、前記光軸に直交する平面内において前記リタデーション値が異なった値で連続的に空間分布する領域を有するものである請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の投射型表示装置。
  7. 前記透明電極に印加される前記電圧は、時間的に変化する請求項6に記載の投射型表示装置。
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