JP5135937B2 - 高誘電性フィルム - Google Patents
高誘電性フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5135937B2 JP5135937B2 JP2007198875A JP2007198875A JP5135937B2 JP 5135937 B2 JP5135937 B2 JP 5135937B2 JP 2007198875 A JP2007198875 A JP 2007198875A JP 2007198875 A JP2007198875 A JP 2007198875A JP 5135937 B2 JP5135937 B2 JP 5135937B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- composite oxide
- high dielectric
- parts
- oxide particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
(1)10μm以下の薄膜化が困難である
(2)ボイドが生成しやすい
の2点の問題があるため、誘電率20以上、膜厚9μm以下の薄膜フィルムは得られていないのが現状である。
(A)フッ化ビニリデン系ポリマー(以下、「VdF系ポリマー(A)」ともいう)、ならびに
(B)周期表の2族金属元素および4族金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属元素を含む複合酸化物粒子(以下、「複合酸化物粒子(B)」ともいう)
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部含む高誘電性フィルムに関する。
(A)フッ化ビニリデン系ポリマー、
(B)周期表の2族金属元素および4族金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属元素を含む複合酸化物粒子、
(C)カップリング剤、界面活性剤またはエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の親和性向上剤、ならびに
(D)溶剤
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部、ならびに複合酸化物粒子(B)100質量部に対して親和性向上剤(C)を0.01〜30質量部含む高誘電性フィルム形成用コーティング組成物に関する。
MdTieOf
(式中、Mは周期表の第2周期から第5周期までの2族金属元素;dは0.9〜1.1;eは0.9〜1.1;fは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物(b1)や、式(b2):
M1 gM2 hOi
(式中、M1は周期表の2族金属元素;M2は周期表の第5周期の金属元素;gは0.9〜1.1;hは0.9〜1.1;iは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物(b2)などがあげられる。
で示される化合物があげられる。
(A)VdF系ポリマー、
(B)2族金属および4族金属よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属を含む複合酸化物粒子、
(C)カップリング剤、界面活性剤またはエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の親和性向上剤、ならびに
(D)溶剤
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部、ならびに複合酸化物粒子(B)100質量部に対して親和性向上剤(C)を0.01〜30質量部含むコーティング組成物があげられる。
この方法において、親和性向上剤(C)が化学反応性の親和性向上剤であるカップリング剤(C1)またはエポキシ基含有化合物(C3)である場合、親和性向上剤(C)と複合酸化物粒子(B)とを反応させたのち強制攪拌分散させてもよいし、複合酸化物粒子(B)と親和性向上剤(C)とを溶剤(D)に加えて反応と強制攪拌分散を同時に行ってもよいし、両者を併用してもよい。なお、親和性向上剤(C)が界面活性剤(C2)である場合は、反応は生じないので、複合酸化物粒子(B)と親和性向上剤(C)とを溶剤(D)に加えて反応と強制攪拌分散を同時に行うことが簡便である。
順次添加する場合、添加順序はとくに限定されず、また、1つの成分を添加した都度、強制攪拌分散処理を行ってもよい。
装置:サンドミル
撹拌条件:
撹拌速度:100〜10,000rpm
撹拌時間:5〜120分間
その他:ジルコニアビーズを入れる。
金属基板上に形成したポリマー・無機微粒子混合フィルム、またはアルミニウムを一方の面に蒸着したアルミニウム蒸着ポリマー・無機微粒子混合フィルムに、基板(またはアルミニウム蒸着面)と反対側のフィルムの表面に真空中で面積95mm2にてアルミニウムを蒸着しサンプルを作製した。このサンプルをインピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード社製のHP4194A)にて、室温(25℃)および100℃下で周波数100Hz、1kHzおよび10kHzでの静電容量と誘電損失を測定する。
デジタル測長機デジマイクロ((株)ニコン製のMF−1001)を用いて、基板に載せたフィルムを室温下にて測定する。
長さ20mm、幅5mm、厚さ5μmのフィルムを180度に折り曲げたのち、折曲げ部の亀裂、変形を肉眼で観察する。折曲げ部に亀裂、変形がないものを○とする。
3Lセパラブルフラスコ中にN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)(キシダ化学(株)製)800質量部とフッ化ビニリデン(VdF)ホモポリマー(ARKEMA社製のKAYNAR761。比誘電率9.6(1kHz、25℃))200質量部を入れ、80℃、3時間メカニカルスターラーにて攪拌し、20質量%濃度のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液は透明の均一溶液であった。
複合酸化物粒子(B)の種類を平均粒子径0.75μmのチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム(BCTZ)(日本化学工業(株)製のBCTZF3)に変更したほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ約5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表1に示す。
複合酸化物粒子(B)の種類を平均粒子径1.0μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)(堺化学工業(株)製のPZT−HQ)に変更したほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表1に示す。
複合酸化物粒子(B)の種類を平均粒子径0.1μmのチタン酸バリウム(堺化学工業(株)製のBT−01)に変更したほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表1に示す。
複合酸化物粒子(B)として、平均粒子径0.1μmのBTZ(堺化学工業(株)製のBTZ−01−9010)を100質量部ではなく、平均粒子径0.1μmのBTZ(堺化学工業(株)製のBTZ−01−9010)と平均粒子径1.0μmのチタン酸カルシウム(CT)(日本化学工業(株)製のCTG)をそれぞれ50質量部加えた他は実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表2に示す。
複合酸化物粒子(B)として、平均粒子径0.1μmのBTZ(堺化学工業(株)製のBTZ−01−9010)を100質量部ではなく、平均粒子径0.1μmのBTZ(堺化学工業(株)製のBTZ−01−9010)と平均粒子径0.7μmのジルコン酸カルシウム(CZ)(共立マテリアル(株)製のCZ−TH)をそれぞれ50質量部加えた他は実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表2に示す。
複合酸化物粒子(B)として、平均粒子径0.1μmのBTZ(堺化学工業(株)製のBTZ−01−9010)を100質量部ではなく、平均粒子径0.75μmのBCTZ(日本化学工業(株)製のBCTZF3)と平均粒子径6.0μmのスズ酸カルシウム(CS)(共立マテリアル(株)製のCS)をそれぞれ50質量部加えた他は実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ7.5μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表2に示す。
Claims (10)
- (A)フッ化ビニリデン系ポリマー、ならびに
(B)チタン酸ジルコン酸バリウムまたはチタン酸ジルコン酸ストロンチウムの粒子である複合酸化物粒子
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部含み、
複合酸化物粒子(B)の平均粒子径が0.01〜2μmである高誘電性フィルム。 - 1kHz、25℃におけるフッ化ビニリデン系ポリマー(A)自体の比誘電率が5〜15である請求項1記載の高誘電性フィルム。
- 1kHz、25℃における比誘電率が20〜80、誘電損失が0.2〜6%であり、膜厚が3〜9μmである請求項1または2記載の高誘電性フィルム。
- フィルムコンデンサ用フィルムである請求項1〜3のいずれかに記載の高誘電性フィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の高誘電性フィルムの少なくとも片面に電極層が積層されてなるフィルムコンデンサ用積層フィルム。
- 請求項5記載のフィルムコンデンサ用積層フィルムを用いてなるフィルムコンデンサ。
- (A)フッ化ビニリデン系ポリマー、
(B)チタン酸ジルコン酸バリウムまたはチタン酸ジルコン酸ストロンチウムの粒子である複合酸化物粒子、
(C)カップリング剤、界面活性剤またはエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の親和性向上剤、ならびに
(D)溶剤
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部、ならびに複合酸化物粒子(B)100質量部に対して親和性向上剤(C)を0.01〜30質量部含み、
複合酸化物粒子(B)の平均粒子径が0.01〜2μmである高誘電性フィルム形成用コーティング組成物。 - 1kHz、25℃におけるフッ化ビニリデン系ポリマー(A)自体の比誘電率が5〜15である請求項7記載のコーティング組成物。
- フィルムコンデンサ用の高誘電性フィルムの形成に用いる請求項7または8記載のコーティング組成物。
- 請求項7〜9のいずれかに記載のコーティング組成物を基材に塗布し、乾燥することを特徴とする高誘電性フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007198875A JP5135937B2 (ja) | 2007-07-31 | 2007-07-31 | 高誘電性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007198875A JP5135937B2 (ja) | 2007-07-31 | 2007-07-31 | 高誘電性フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009038089A JP2009038089A (ja) | 2009-02-19 |
JP5135937B2 true JP5135937B2 (ja) | 2013-02-06 |
Family
ID=40439749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007198875A Active JP5135937B2 (ja) | 2007-07-31 | 2007-07-31 | 高誘電性フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5135937B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015006030A1 (en) * | 2013-07-06 | 2015-01-15 | Frank David L | Dense energy ultra-capacitor preform, thin film, module and fabrication methods therefor |
US10347433B2 (en) | 2009-04-13 | 2019-07-09 | Blue Horizon Innovations, Llc. | Advanced dielectric energy storage device and method of fabrication |
US20110129710A1 (en) * | 2009-11-27 | 2011-06-02 | Tdk Corporation | Wound electrochemical device and manufacturing method thereof |
JP5003748B2 (ja) * | 2009-11-27 | 2012-08-15 | Tdk株式会社 | 巻回型電気化学デバイス及びその製造方法 |
KR20140058660A (ko) * | 2010-01-20 | 2014-05-14 | 다이킨 고교 가부시키가이샤 | 고유전성 필름 |
CN103119671B (zh) | 2010-09-22 | 2016-10-12 | 大金工业株式会社 | 膜电容器用膜和膜电容器 |
JP2012181513A (ja) * | 2011-02-10 | 2012-09-20 | Daikin Ind Ltd | エレクトロウエッティング用疎水性誘電体フィルム |
US10096352B2 (en) * | 2013-03-14 | 2018-10-09 | Saudi Basic Industries Corporation | Ferroelectric capacitor with improved fatigue and breakdown properties |
CN113969019A (zh) * | 2021-09-18 | 2022-01-25 | 西安交通大学 | 一种纳米锆钛酸钡-聚丙烯-马来酸酐接枝聚丙烯复合材料的制备方法 |
CN115304822B (zh) * | 2022-08-26 | 2023-05-23 | 广东腐蚀科学与技术创新研究院 | 一种纳米改性的介电储能聚合物薄膜及其制备方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58209005A (ja) * | 1982-05-28 | 1983-12-05 | 呉羽化学工業株式会社 | 誘電体成形物の製造方法 |
JP2802173B2 (ja) * | 1990-02-06 | 1998-09-24 | 松下電工株式会社 | 複合誘電体 |
JP4047243B2 (ja) * | 2003-08-07 | 2008-02-13 | 株式会社日立製作所 | 有機・無機酸化物混合体薄膜、それを用いた受動素子内蔵電子基板及び有機・無機酸化物混合体薄膜の製造方法 |
JP2005276503A (ja) * | 2004-03-23 | 2005-10-06 | Mitsubishi Electric Corp | 電池用セパレータ及びそれを用いた電池 |
JP2006196235A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Hitachi Ltd | 電池・キャパシタ複合素子 |
-
2007
- 2007-07-31 JP JP2007198875A patent/JP5135937B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009038089A (ja) | 2009-02-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4952793B2 (ja) | 高誘電性フィルム | |
JP5211695B2 (ja) | 高誘電性フィルム | |
JP5135937B2 (ja) | 高誘電性フィルム | |
JP5261896B2 (ja) | コーティング組成物 | |
JP5070976B2 (ja) | 高誘電性フィルム | |
JP5310744B2 (ja) | フィルムコンデンサ用フィルムおよびフィルムコンデンサ | |
JP5494676B2 (ja) | 高誘電性フィルム | |
JP5679822B2 (ja) | フィルムコンデンサ用高誘電性フィルム形成組成物 | |
JP5338282B2 (ja) | 積層型高誘電性フィルム | |
JP5333456B2 (ja) | 積層型高誘電性フィルム | |
JP5151588B2 (ja) | 高誘電性フィルム形成用のコーティング組成物および高誘電性フィルム | |
JP5733371B2 (ja) | 積層フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100326 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20100514 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120110 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120309 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20120611 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120614 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120724 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120924 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121016 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121029 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5135937 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122 Year of fee payment: 3 |