JP5070976B2 - 高誘電性フィルム - Google Patents
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Description
(1)10μm以下の薄膜化が困難である
(2)ボイドが生成しやすい
の2点の問題があるため、比誘電率14以上、膜厚9μm以下の薄膜フィルムは得られていないのが現状である。
(A)フッ化ビニリデン系ポリマー(以下、「VdF系ポリマー(A)」ともいう)、および
(B)式(B):
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子(以下、「複合酸化物粒子(B)」ともいう)
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部含む高誘電性フィルムに関する。
(A)フッ化ビニリデン系ポリマー、
(B)式(B):
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、
(C)カップリング剤、界面活性剤またはエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の親和性向上剤、ならびに
(D)溶剤
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部、ならびに複合酸化物粒子(B)100質量部に対して親和性向上剤(C)を0.01〜30質量部含む高誘電性フィルム形成用コーティング組成物に関する。
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される代表的な高誘電性無機粒子であり、それらの1kHz、25℃における比誘電率は20以上である。
MdTieOf
(式中、Mは周期表の第2周期から第5周期までの2族金属元素;dは0.9〜1.1;eは0.9〜1.1;fは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物(b1)や、周期表の2族金属元素および4族金属元素よりなる群から選ばれる少なくとも3種の金属元素を含む複合酸化物(b2)などがあげられる。
で示される化合物があげられる。
(A)VdF系ポリマー、
(B)式(B):
M1 aM2 bOc
(式中、M1とM2は異なり、M1は周期表の2族金属元素、M2は周期表の第5周期の金属元素;aは0.9〜1.1;bは0.9〜1.1;cは2.8〜3.2である)
で示される複合酸化物粒子、
(C)カップリング剤、界面活性剤またはエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の親和性向上剤、ならびに
(D)溶剤
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部、ならびに複合酸化物粒子(B)100質量部に対して親和性向上剤(C)を0.01〜30質量部含むコーティング組成物があげられる。
この方法において、親和性向上剤(C)が化学反応性の親和性向上剤であるカップリング剤(C1)またはエポキシ基含有化合物(C3)である場合、親和性向上剤(C)と複合酸化物粒子(B)とを反応させたのち強制攪拌分散させてもよいし、複合酸化物粒子(B)と親和性向上剤(C)とを溶剤(D)に加えて反応と強制攪拌分散を同時に行ってもよいし、両者を併用してもよい。なお、親和性向上剤(C)が界面活性剤(C2)である場合は、反応は生じないので、複合酸化物粒子(B)と親和性向上剤(C)とを溶剤(D)に加えて反応と強制攪拌分散を同時に行うことが簡便である。
順次添加する場合、添加順序はとくに限定されず、また、1つの成分を添加した都度、強制攪拌分散処理を行ってもよい。
装置:サンドミル
撹拌条件:
撹拌速度:100〜10,000rpm
撹拌時間:5〜120分間
その他:ジルコニアビーズを入れる。
金属基板上に形成したポリマー・無機微粒子混合フィルム、またはアルミニウムを一方の面に蒸着したアルミニウム蒸着ポリマー・無機微粒子混合フィルムに、基板(またはアルミニウム蒸着面)と反対側のフィルムの表面に真空中で面積95mm2にてアルミニウムを蒸着しサンプルを作製した。このサンプルをインピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード社製のHP4194A)にて、室温(25℃)および100℃下で周波数100Hz、1kHzおよび10kHzでの静電容量と誘電損失を測定する。
デジタル測長機デジマイクロ((株)ニコン製のMF−1001)を用いて、基板に載せたフィルムを室温下にて測定する。
長さ20mm、幅5mm、厚さ5μmのフィルムを180度に折り曲げたのち、折曲げ部の亀裂、変形を肉眼で観察する。折曲げ部に亀裂、変形がないものを○とする。
3Lセパラブルフラスコ中にN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)(キシダ化学(株)製)800質量部とフッ化ビニリデン(VdF)ホモポリマー(ARKEMA社製のKAYNAR761。比誘電率9.6(1kHz、25℃))200質量部を入れ、80℃、3時間メカニカルスターラーにて攪拌し、20質量%濃度のポリマー溶液を得た。このポリマー溶液は透明の均一溶液であった。
複合酸化物粒子(B)の種類を平均粒子径0.7μmのジルコン酸カルシウム(CZ)(共立マテリアル(株)製のCZ−TH)に変更したほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ約5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表1に示す。
複合酸化物粒子(B)の種類を平均粒子径0.1μmのチタン酸バリウム(BT)(堺化学工業(株)製のBT−01)に変更したほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表1に示す。
複合酸化物粒子(B)を平均粒子径1.0μmのスズ酸カルシウム((株)高純度化学研究所製のCAF03PB)に変更したほかは実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表1に示す。
複合酸化物粒子(B)として、平均粒子径6.0μmのCS(共立マテリアル(株)製のCS)を100質量部ではなく、平均粒子径1.0μmのCS((株)高純度化学研究所製のCAF03PB)と平均粒子径0.1μmのBT(堺化学工業(株)製のBT−01)をそれぞれ50質量部加えた他は実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表2に示す。
複合酸化物粒子(B)として、平均粒子径6.0μmのCS(共立マテリアル(株)製のCS)を100質量部ではなく、平均粒子径0.7μmのジルコン酸カルシウム(CZ)(共立マテリアル(株)製のCZ−TH)と平均粒子径0.1μmのBT(堺化学工業(株)製のBT−01)をそれぞれ50質量部加えた他は実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ5.0μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表2に示す。
複合酸化物粒子(B)として、平均粒子径6.0μmのCS(共立マテリアル(株)製のCS)を100質量部ではなく、平均粒子径6.0μmのCS(共立マテリアル(株)製のCS)と平均粒子径0.1μmのBT(堺化学工業(株)製のBT−01)をそれぞれ50質量部加えた他は実施例1と同様にして本発明のコーティング組成物を調製し、ついで実施例1と同様にして厚さ7.5μmの誘電性フィルムを形成して、各周波数での比誘電率、誘電損失および可撓性を調べた。結果を表2に示す。
Claims (12)
- (A)フッ化ビニリデン系ポリマー、および
(B)スズ酸カルシウムまたはジルコン酸カルシウムの粒子である複合酸化物粒子
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部含む高誘電性フィルム。 - 1kHz、25℃におけるフッ化ビニリデン系ポリマー(A)自体の比誘電率が5〜15である請求項1記載の高誘電性フィルム。
- 複合酸化物粒子(B)の平均粒子径が0.01〜6μmである請求項1または2記載の高誘電性フィルム。
- 1kHz、25℃における比誘電率が14〜80、誘電損失が0.2〜5%であり、膜厚が3〜9μmである請求項1〜3のいずれかに記載の高誘電性フィルム。
- フィルムコンデンサ用フィルムである請求項1〜4のいずれかに記載の高誘電性フィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の高誘電性フィルムの少なくとも片面に電極層が積層されてなるフィルムコンデンサ用積層フィルム。
- 請求項6記載のフィルムコンデンサ用積層フィルムを用いてなるフィルムコンデンサ。
- (A)フッ化ビニリデン系ポリマー、
(B)スズ酸カルシウムまたはジルコン酸カルシウムの粒子である複合酸化物粒子、
(C)カップリング剤、界面活性剤またはエポキシ基含有化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の親和性向上剤、ならびに
(D)溶剤
を含んでなり、フッ化ビニリデン系ポリマー(A)100質量部に対して、複合酸化物粒子(B)を10〜500質量部、ならびに複合酸化物粒子(B)100質量部に対して親和性向上剤(C)を0.01〜30質量部含む高誘電性フィルム形成用コーティング組成物。 - 1kHz、25℃におけるフッ化ビニリデン系ポリマー(A)自体の比誘電率が5〜15である請求項8記載のコーティング組成物。
- 複合酸化物粒子(B)の平均粒子径が0.01〜6μmである請求項8または9記載のコーティング組成物。
- フィルムコンデンサ用の高誘電性フィルムの形成に用いる請求項8〜10のいずれかに記載のコーティング組成物。
- 請求項8〜11のいずれかに記載のコーティング組成物を基材に塗布し、乾燥することを特徴とする高誘電性フィルムの製造方法。
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