JP5135811B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載の表示装置では、表示パネル(表示ユニット)は、当該表示装置を駆動するための各種電子部品が配置されたフレキシブル基板とコネクタ部により接続されている。これら表示パネルおよびフレキシブル基板はコネクタ部で折り返され、フレキシブル基板は、ボビン状に形成されたフレームの外周面上に直接設置され、表示パネルは、フレームに挟持されてフレキシブル基板の上方に浮いた状態で設置されている。
この点、前記特許文献1に記載の表示装置では、表示パネルを浮かせた状態で略環状、かつ安定した状態となるように設置しなければならないため、例えば全周に亘って表示パネルの幅方向両端をレール等で挟持することとなるが、この場合、環状に変形した表示パネルの復元力を、レールによって全周に亘って抑えつけることになるので、表示パネルに歪みが生じやすく、画質が劣化するおそれがあった。
本発明によれば、表示パネルは、略筒状の中枠の外周面に沿って設置され、下面が中枠に当接するので、表示パネルを安定した状態、かつ略環状に設置することができる。
ここで、例えば、一対の溝を備えた保持部が中枠の全周に亘って設けられていた場合、環状に変形させられて復元しようとする表示パネルを、全周に亘って抑えつけることとなるので、表示パネルに歪みが生じやすく、画質が劣化してしまうおそれがある。
この点、本発明によれば、保持部は表示パネルの両端部および中央部分を固定し、両端部および中央部分の間を自由な状態にすることができるので、両端部および中央部分を固定することによりこれらの間の部分に例えば圧縮力がかかっても、これらの間の部分が撓むことで歪みを抑えることができる。
また、表示パネルの両端部のみを固定した場合には、復元力のため、表示パネルの特に中央部分が中枠から離れやすいが、本発明では、両端部に加えて中央部分も固定するので、表示パネルを中枠に十分に密着させて設置することができ、より表示パネルを安定した状態で設置することができる。
加えて、この際、中央部分を両面テープ等で中枠に接着固定するので、溝を備えた保持部で中枠に固定することに比べ、表示パネルを押さえる力を小さすることができ、歪みをより抑えることができる。
本発明によれば、パネル当接部が設けられているので、表示パネルの一端側を当接部に突き当てることで、容易に中枠、ひいてはフレームに対して表示パネルを位置決めすることができる。
また、中枠には、表示パネルを差し込み可能な隙間が形成されているので、製造等でのばらつきにより、表示パネルが若干長く形成されていても、その分を、当該隙間に差し込み、当該隙間部分や、中枠と筒部との間に配置することができる。従って、表示パネルをより十分に中枠に密着させて設置することができる。
また、中枠の内周面に溝が設けられているので、中枠が分断されている場合には、より中枠が拡がりやすくなり、一層筒部に中枠を嵌め込みやすくなる。
本発明によれば、突出部が中枠を位置決めする役割を果たすとともに、蓋部材を固定する役割をも果たすので、構成を簡素化できる。
ここで、製造等でのばらつきにより、中枠とフレームの筒部との嵌め合いがきつくなってしまった場合、中枠を筒部に無理やり嵌め込むと、中枠に歪みが生じ、ひいては表示パネルに歪みが生じて画質が劣化してしまうおそれがある。また、無理やり中枠を嵌め込むことにより、中枠が割れてしまうおそれがある。
この点、本発明によれば、中枠は、周方向の一部が分断されて弾性変形可能に形成され、分断部分の間隔を拡げることが可能となっているので、製造等でのばらつきにより、中枠と筒部との嵌め合いがきつくなってしまっても、容易に中枠を筒部に嵌め込むことができる。従って、中枠を無理やり筒部に嵌め込むことによる中枠、ひいては表示パネルの歪みを抑制できる。また、中枠の割れを防止することができる。
加えて、中枠は、周方向の一部が分断されて弾性変形可能に形成されているので、表示装置の落下等により加わる衝撃や振動を吸収することができ、衝撃や振動による表示パネルへの影響を抑制することができる。
〔1.全体構成〕
図1は、本実施形態に係る時計1の斜視図である。
本実施形態の表示装置としての時計1は、図1に示すように、円筒状に形成され、時刻や日付を表示する電気泳動表示パネル5が外周面に沿って配置されている。この時計1は、腕に装着するブレスレットタイプの時計となっている。
時計1は、図2に示すように、略円筒状のフレーム3と、フレーム3に嵌め込まれる略円筒状の中枠4と、前記表示パネル5およびスイッチ基板94を有し中枠4に設置される表示モジュール2と、表示パネル5を覆う円筒状の透光部材としてのカバーガラス6とを備えて構成されている。なお、図2中の軸線Aは、これらフレーム3、中枠4、表示モジュール2、およびカバーガラス6の仮想中心軸である。
胴31は、筒部としての円筒部311と、この円筒部311の一方の端縁から径方向外側に突出する鍔部312とを含んで構成され、断面略L字状に形成されている。
円筒部311の他方の端縁には、当該端縁から径方向外側に突出する複数の突出部313が形成されている。これら各突出部313には、それぞれねじ孔314が形成されている。
中枠4は、詳しくは後述するが、当該中枠4に表示モジュール2が取り付けられた後に、フレーム3に嵌め込まれ、裏蓋32と鍔部312とによって挟持される。
カバーガラス6は、裏蓋32と鍔部312とによって挟持され、表示パネル5を覆う。
図3は、表示モジュール2の平面図、図4は、表示モジュール2の縦断面図である。なお、図3、図4では、駆動回路部7およびスイッチ基板94は、図2と比べて短く描いている。
表示モジュール2は、図3に示すように、駆動回路部7と、作業者による操作ボタン91(図11参照)の押圧によりタクトスイッチ93が押圧されることによって、駆動回路部7に入力信号を送る詳しくは後述するスイッチ基板94と、駆動回路部7により駆動を制御されて時刻等を表示する表示パネル5とを備えて構成されている。これら駆動回路部7、スイッチ基板94、および表示パネル5は、別個に製造されている。駆動回路部7および表示パネル5は、異方性導電膜(ACF;Anisotropic Conductive Film)などによる配線部材C1で接続され、駆動回路部7およびスイッチ基板94は、同様の配線部材C2で接続されている。駆動回路部7およびスイッチ基板94は、ポリイミドやポリエステルなどの可撓性を有する樹脂から形成されたフレキシブル基板となっている。
表示パネル5は、図4に示すように、表示基板51と、透明基板52と、表示基板51および透明基板52の間に設けられた電気泳動層53とを含んで構成されている。これら表示基板51および透明基板52は、ポリイミドやポリエステルなどの可撓性を有する樹脂から形成されたフレキシブル基板となっている。表示パネル5は耐湿シート54により密封され、電気泳動層53への水の浸入が防がれている。
図5に示すように、表示基板51の上面には、各セグメント55(図3参照)の形状と等しい形状のセグメント電極510が、各セグメント55に対応する位置ごとに設けられている。
透明基板52の裏面(表示基板51との対抗面)には、略全体に亘ってITO(Indium Tin Oxide)などによって構成される透明な共通電極520が設けられている。共通電極520は、各セグメント電極510共通の電極である。
このようにして、各セグメント55ごとの表示色を変化させることで、表示パネル5に画像を形成する。
中枠4は、表示パネル5を安定した状態で略環状に設置するためのものである。中枠4は樹脂製である。この中枠4は、図2に示すように、周方向の一部が分断されて弾性変形可能に形成された中枠本体41と、中枠本体41の周方向の一端側に中枠本体41と一体に形成されたホルダ収納部42とから構成されている。
図6は、中枠4の保持部411A,411Bを示す拡大図である。
図6に示すように、ホルダ収納部42が形成された中枠本体41の一端側には、中枠本体41の幅方向両端に沿って第1保持部411Aが設けられている。第1保持部411Aには、表示パネル5の先端側をスライド可能に保持するための一対の溝412が形成されている。なお、以降、表示パネル5の基端側とは、駆動回路部7が接続されている側を意味し、表示パネル5の先端側とは、駆動回路部7が接続されていない側を意味するものとする。
また、中枠本体41の他端側にも、表示パネル5の基端側をスライド可能に保持するための一対の溝412が形成された第2保持部411Bが設けられている。
ホルダ収納部42と、第2保持部411Bが形成された中枠本体41の他端側端部との間には、図6に示すように、表示モジュール2を挿通可能な大きさの隙間Sが形成されている。すなわち中枠4は、周方向の一部が分断されており、当該分断部分には表示モジュール2を挿通可能な隙間Sが形成されている。
また、中央部分を両面テープT1で接着固定するので、中央部分を溝412を備えた保持部411A,411Bで固定することに比べ、表示パネル5を押さえる力を低減することができ、より歪みを抑えることができる。
この際、駆動回路部7は、図8に示すように、中枠本体41の内周面に両面テープT2によって貼り付けられる。なお、図8に示すように、フレーム3の円筒部311には、駆動回路部7等を保護するための絶縁シールZが取り付けられている。
中枠本体41は、図2に示すように、鍔部側部材41Aと、裏蓋側部材41Bとから構成されている。鍔部側部材41Aの内側には、図9に示すように、裏蓋側部材41Bに向かって突出する接続用のピン416が複数形成されている。裏蓋側部材41Bの内側において、接続用のピン416に対応する各位置には、穴417が形成されている。中枠本体41は、これら各ピン416が各穴417に嵌め込まれ、鍔部側部材41Aと裏蓋側部材41Bとが接続されることにより、組み立てられている。
図2に示すように、裏蓋側部材41Bの内周面において、フレーム3の円筒部311に形成された突出部313に対応する各位置には、当該突出部313を収納可能な溝418が設けられている。溝418は、中枠4の軸方向に沿って設けられている。
中枠4は、拡げられながらフレーム3の円筒部311に嵌め込まれた後に、図10に示すように、各溝418に各突出部313が嵌め込まれることにより、位置決めされる。なお、溝418は、中枠4を拡げやすくする役割も果たしており、溝418が設けられていることにより、中枠4が円筒部311に嵌まり込みやすくなる。
図11は、図7のC−C線矢視図である。
図7に示すように、本実施形態の時計1には、当該時計1を制御するためのボタン入力部9が3つ設けられている。これら各ボタン入力部9は、図11に示すように、操作ボタン91と、アーム部92と、タクトスイッチ93と、支持壁419と、スイッチ基板94とを備えている。
電池収納部8は、一次電池を交換可能に保持するためのものである。この電池収納部8は、前述したように、電池ホルダ81と、電池ホルダ81に保持される図示しない一次電池とを備えている。
これらによって構成される電池収納部8は、中枠4の幅方向と平行な方向にスライド可能にホルダ収納部42に収納される。なお、正極側および負極側押え部材82,83は、それぞれ表示モジュール2の駆動回路部7と導線等によって接続され、各部に電力を供給する。
電池収納部8の外周側には、図7に示すように、当該電池収納部8、および中枠4に形成された隙間Sを覆うための円弧状の飾り板50が設置されている(図9、図10参照)。飾り板50の表面には、装飾が施されている。本実施形態では、この飾り板50により、電池収納部8および中枠4に形成された隙間Sを隠すことができ、良好な外観を得ることができるようになっている。
次に、時計1の組立方法について説明する。
まず、表示モジュール2を中枠4に取り付ける。具体的には、表示パネル5の先端を、中枠4の第2保持部411Bの溝412に通した後に、第1保持部411Aの溝412に差し込み、当該表示パネル5の先端をパネル当接部413に当接させて、中枠4に対する表示パネル5の位置決めを行う。次に、表示パネル5の中央部分を、中枠本体41の中央部分に予め取り付けられていた両面テープT1に押し付け、表示パネル5の中央部分を中枠本体41に接着させる。
これら表示モジュール2および電池収納部8を中枠4に取り付けた後、今度は、中枠4を拡げながらフレーム3の円筒部311に嵌め込み、中枠4の内周面に設けられた溝418に、円筒部311に形成された突出部313を嵌め込んで、当該中枠4のフレーム3に対する位置決めを行う。
本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)表示パネル5は、略円筒状の中枠本体41の外周面に沿って設置され、略下面全面が中枠本体41に当接するので、表示パネル5を安定した状態、かつ環状に設置することができる。また、表示パネル5の略下面全面が中枠本体41に当接するので、両端部および中央部分のみの固定で表示パネル5を安定した状態に設置することができ、固定部分を少なくすることができる。従って、歪みを抑えることができ、画質の劣化を防止できる。具体的には、両端部および中央部分のみを固定し、両端部および中央部分の間の部分を自由な状態にするので、両端部および中央部分を固定することにより、これらの間に例えば圧縮力がかかった場合、両端部および中央部分の間が撓むことができ、歪みを抑えることができる。ここで、表示パネル5の両端部のみを固定した場合には、復元力のため、表示パネル5の特に中央部分が中枠本体41から離れやすいが、本実施形態では、両端部に加えて表示パネル5の中央部分も固定するので、表示パネル5を中枠本体41に十分に密着させて設置することができ、より安定した状態で表示パネル5を設置することができる
加えて、中枠4は、周方向の一部が分断されて弾性変形可能に形成されているので、時計1の落下等により加わる衝撃や振動を吸収することができ、衝撃や振動による表示パネル5への影響を抑制することができる。
また、中枠4の内周面に溝418が設けられているので、中枠4が拡げやすくなり、一層円筒部311に嵌め込みやすくなる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、中枠が分断されていない場合には、中枠にスリットを設け、表示パネル5の余った部分を、当該スリット部分や、中枠と円筒部311との間に配置するように構成してもよい。
前記実施形態では、筒部(円筒部311)は円筒状に形成されていたが、多角筒状に形成されていてもよい。
表示パネル5は、接着剤によって中枠4に接着固定されていてもよい。
前記実施形態では、電池として一次電池を例にして説明したが、電池として二次電池を採用してもよい。この場合、充電方式としては、通常よく行われているように、充電用の端子をフレームに設けることも可能であるが、電磁誘導等の方式で無線にて電力を供給するように構成することも可能である。
従って、上記に開示した形状、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (8)
- 筒状の筒部を有するフレームと、
可撓性を有する帯状の表示パネルと、
略筒状に形成され、前記筒部に嵌め込まれた中枠とを備え、
前記表示パネルは、前記中枠の外周面に沿って配置されて当該中枠によって保持され、
前記中枠の外周面には、一対の溝を備えて前記表示パネルの長手方向の各端部をスライド可能に保持する保持部が設けられ、
前記表示パネルは、長手方向の略中央部分が前記中枠に接着されているとともに、長手方向の両端部が前記保持部に保持されている
ことを特徴とする表示装置。 - 筒状の筒部を有するフレームと、
可撓性を有する帯状の表示パネルと、
略筒状に形成され、前記筒部に嵌め込まれた中枠とを備え、
前記表示パネルは、前記中枠の外周面に沿って配置されて当該中枠によって保持され、
前記中枠の外周面には、前記表示パネルの長手方向一端側が突き当てられるパネル当接部が設けられているとともに、前記中枠の内側と外側とを連通し、かつ前記表示パネルの長手方向他端側を差し込み可能な隙間が形成されている
ことを特徴とする表示装置。 - 筒状の筒部を有するフレームと、
可撓性を有する帯状の表示パネルと、
略筒状に形成され、前記筒部に嵌め込まれた中枠とを備え、
前記表示パネルは、前記中枠の外周面に沿って配置されて当該中枠によって保持され、
前記フレームの前記筒部の外周面には、面外方向に突出する突出部が設けられ、
前記中枠の内周面における前記突出部に対応した位置には、前記突出部を収納可能な溝が設けられている
ことを特徴とする表示装置。 - 請求項3に記載の表示装置において、
前記フレームは、胴と、蓋部材とを備え、
前記胴は、前記筒部と、前記筒部の軸方向一端側から外側に突出する鍔部とを備え、
前記筒部の軸方向他端側には、複数の前記突出部が設けられ、前記各突出部には、ねじ穴が形成され、
前記蓋部材は、板状に形成され、前記各ねじ穴に対応した位置には孔が形成され、前記突出部が設けられた前記筒部の他端側に、前記鍔部と対向するようにねじ固定されている
ことを特徴とする表示装置。 - 筒状の筒部を有するフレームと、
可撓性を有する帯状の表示パネルと、
略筒状に形成され、前記筒部に嵌め込まれた中枠とを備え、
前記表示パネルは、前記中枠の外周面に沿って配置されて当該中枠によって保持され、
前記表示パネルは、前記中枠の外周面の略全周に亘って配置され、かつ、前記表示パネルの周方向に沿った両端部は、互いに所定寸法離れて配置されており、
前記表示パネルの駆動電源となる電池が、前記表示パネルの両端部間に配置されていることを特徴とする表示装置。 - 請求項5に記載の表示装置において、
少なくとも前記電池を覆うカバー部材を有することを特徴とする表示装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の表示装置において、
前記中枠は、周方向の一部が分断されて弾性変形可能に形成されている
ことを特徴とする表示装置。 - 筒状の筒部を有するフレームと、
可撓性を有する帯状の表示パネルと、
略筒状に形成され、前記筒部に嵌め込まれた中枠とを備え、
前記表示パネルは、前記中枠の外周面に沿って配置されて当該中枠によって保持され、
前記フレームは、胴と、蓋部材とを備え、
前記胴は、前記筒部と、この筒部の一端から外側に突出する鍔部とを有し、
前記蓋部材は、板状で、前記筒部の端部形状と同寸法かつ同形状の開口部を有し、前記鍔部の外周形状と同寸法かつ同形状の外周形状を有し、前記筒部の他端に前記鍔部に対向して着脱可能に設けられ、
前記表示パネルの外周面には、筒状の透光部材が配置され、
この透光部材は、前記鍔部と前記蓋部材とによって挟持されていることを特徴とする表示装置。
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