JP5135681B2 - 流体流発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流れを発生する流体流発生装置及び発電機等のエネルギー変換装置に用いられる流体流を受ける回転装置に関する。
従来から一般に使用されるファンの中でもプロペラファンは効率、静音性などの点でかなり優れたものになってきている。しかし、家電製品等の分野では、ファンの形状やデザイン、設置条件等でファンを構成する円形面積が取りにくい、といった問題や、極端な静音性を要求されるためプロペラの先端速度を落としたいが、必要風量を確保するためにはより大きな円形面積が必要になり静音性の要求を満足できない等の問題もある。
上記円形に空気流を発生させるタイプではなく、しばしば空気調和機に用いられ、フィルム状の空気流を発生するクロスフローファンがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−141907号公報(図1等)
しかしながら、もともとラジアル方向の全方向(プロペラの回転軸に垂直な面内で方向)に送風されるタイプであるため、騒音が高いこと及び効率も悪いことが大きな問題になっている。クロスフローファンは、ハウジング等にブレードが収容され、このハウジングによりラジアル方向の上記全方向に発生する空気流が一定方向に制御されるものがほとんどである。このハウジング内で空気流に乱れ等が起こることによって大きな騒音が発生する。この気流音がもっとも大きな騒音となる。したがって、このようなクロスフローファンで騒音の低いファンの登場が待ち望まれている。
特に、騒音の問題に着目すると、各ファン方式によってベースとなる騒音レベルは異なるが、ブレードの速度に伴って騒音レベルが大きくなる事は共通している。この比例乗数は一説にはブレード速度の5乗に比例すると言われている。ここで空気力学的には洗練されているプロペラファンについて考えてみても、先端の捩れ角10度の物では1[m/sec]の風速を出すためには最低でも1/tan(10°)=6.7[m/sec]のブレード速度が必要となる。つまり、得たい風速の6.7倍のブレード速度が必要になってしまう。原理的にはブレード先端の捩れ角を45度にすれば、この「6.7倍」が「1倍」になる。しかし、その場合、プロペラ径の半分の箇所の捩れ角は64度もの角度になる等の問題があり空気力学的に成り立たないと考えられ、実現例は見られない。つまり空気力学的には洗練されているプロペラファンでさえ騒音レベルの低下という課題については充分に満足できる状況ではない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、上記の流体流の乱れによる騒音を低減し、かつ、装置の機械音による騒音を低減することができる流体流発生装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る流体流発生装置は、ブレードと、
前記ブレードを自転させながら公転させるブレード駆動機構と
ハウジングと、
前記ハウジングの内壁に設けられた吸音材とを具備し、
前記ブレード駆動機構は、
前記ブレードを公転させるための公転軸と、
前記公転軸に平行な、前記ブレードを自転させるための自転軸と、
前記公転軸を回転させる駆動源と、
前記ハウジングに内蔵され、前記駆動源による前記ブレードの公転運動を前記ブレードの自転運動に変換するリンク機構と、を有し、
前記リンク機構は、
前記公転軸に固定された駆動用のセンタプーリと、
前記自転軸に固定されたプーリと、
前記センタプーリと前記プーリとに接続されたタイミングベルトと、
前記タイミングベルトにテンションを与えるテンショナプーリとを有し、
前記流体流発生装置は、前記タイミングベルトのテンションを調整するテンション調整機構をさらに具備し、
前記テンション調整機構は、
前記ハウジング内に設けられ前記テンショナプーリを回転可能に支持するプレートと、
前記ハウジングの外側から前記ハウジング内に挿通されて前記ハウジング内の前記プレートに螺着されるように、前記ハウジングと前記プレートとを接続し、前記ハウジングに対する前記プレートの位置を調整するための調整用ネジとを含む。
本発明では、例えばブレードの角度、公転周期、または自転周期等が適切に設定されることにより、騒音を低減することができる。
本発明において、前記ブレード駆動機構は、流体がほぼ一定の方向に流れるように前記ブレードを駆動する。すなわち、ブレードを収容するハウジング等を設ける必要がない。これにより、従来のようにハウジング内での気流音が発生する、といった事態も生じず、騒音が低減される。また、流体流発生装置の小型化を実現することができる。その場合において、前記ブレード駆動機構は、前記ブレードの公転速度と前記流体流の速度との比がほぼ1:1となるように、前記ブレードを駆動する。これにより、例えば従来と同じ流体流の速度を実現しても、ブレードの速度は小さいので、騒音が低減される。上述したように、音エネルギーはブレードの回転数の5乗に比例するので、静音化に有利である。
本発明において、前記ブレード駆動機構は、前記ブレードを公転させるための公転軸と、前記公転軸にほぼ平行な、前記ブレードを自転させるための自転軸とを有する。これにより、自転するブレードが流体を押す力の方向と、公転するブレードが流体を押す力の方向とは、同じ面内(公転軸(または自転軸)にほぼ垂直な面内)に含まれることになる。これにより、効率的に流体流を発生させることができる。その場合において、前記ブレード駆動機構は、前記公転軸にほぼ直交するほぼ一定の方向に発生させるように、かつ、前記ブレードの公転速度と発生する前記流体流の速度との比がほぼ1:1となるように、前記ブレードを駆動する。これにより、上述したように、例えば従来と同じ流体流の速度を実現しても、ブレードの速度は小さいので、騒音が低減される。
本発明において、前記ブレード駆動機構は、前記ブレードの公転周期の2倍の自転周期で前記ブレードを自転させる自転機構を有する。本発明によれば、ブレードの公転速度とほぼ一定の方向に発生する流体流の速度との比がほぼ1:1となり、騒音を低減することができる。例えばブレードの公転軸と自転機構の自転軸が平行でなくてもよく、例えば斜めであっても本発明は実現可能である。もちろん、本発明の前記ブレード機構は、前記ブレードを公転させるための公転軸を有し、前記自転機構は、前記公転軸にほぼ平行な、前記ブレードを自転させるための自転軸を有していてもよい。
本発明において、流体流発生装置は、前記ブレードの周囲に配置され、前記ブレードが駆動されることにより発生する流体の流れの方向に沿った壁部材をさらに具備するこれにより、確実に整流がなされ効率良く流体流を発生させることができる。
本発明の他の観点に係る回転装置は、ブレードと、前記ブレードがほぼ一定の方向に流れる流体のみを受けることで前記ブレードが公転するように、前記ブレードに接続されたロータとを具備する。
以上のように、本発明によれば、流体流発生装置及び回転装置において、騒音を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る流体流発生装置の主要部分を示す斜視図である。図2は、図1に示す流体流発生装置の平面図である。図3は、図2におけるA−A線断面図である。
この流体流発生装置10は、例えばファン装置である。ファン装置10は、例えば2枚のブレード6及び7と、そのブレード6及び7を駆動するブレード駆動機構30を備えている。図2及び図3に示すように、ブレード駆動機構30は、ベース板2を備え、ベース板2の下部のほぼ中央には駆動源となるモータ5が固定されている。ベース板2上にはそのモータ5により回転するロータ20が搭載されている。図1では、ベース板2は図示していない。
ロータ20は、後述する各部品を内蔵するディスク1を備えている。ディスク1は、例えば2枚の円板1a及び1bが対向するように配置され、円板1a及び1bの間にリング部材1c(図3参照)が介在することで、内部に各部品を収容できるように構成されている。円板1a、1b及びリング部材1cは例えばボルト31により固定されている。
モータ5の回転軸5aにはセンタプーリ21が接続されている。センタプーリ21は、ベース板2にボルト23により固定され、また、軸受構造を有し、その軸受で回転軸5aを回転自在に支持している。センタプーリ21の上部であってモータ5の回転軸5aにはフランジ部材25が固定され、フランジ部材25には上記ディスク1の円板1aがボルト24により接合されている。センタプーリ21には、外周側に配置された2つのプーリ8及び9にタイミングベルト41により接続されている。2つのプーリ8及び9は、センタプーリ21を中心として互いに対向する位置、つまり回転角(公転角)が180度離れて配置されている。また、センタプーリ21と2つのプーリ8及び9の間には、2つのテンショナプーリ32及び33がそれぞれ配置され、タイミングベルト41はこれらテンショナプーリ32及び33によりそのテンションが調整される。
テンショナプーリ32及び33は、テンション調整用のプレート36にボルト32a及び33aにより接続され、プレート36はディスク1のリング部材1cに対してテンション調整用のネジ37(図2参照)により接続されている。ネジ37の調整によって、図2中、プレート36の左右の位置が調整されることにより、タイミングベルト41のテンションが調整される。テンショナプーリ32及び33も、軸受構造を有し、ボルト32a及び33aを軸としてディスク1に対して自転し、またベース板2に対して公転する。
なお、図1では、図を理解しやすくするため、ベース板2、フランジ部材25、テンショナプーリ32及び33、タイミングベルト41、その他細かい部品等は図示していない。
プーリ8及び9は、軸8a及び9aをそれぞれ有し、軸8a及び9aの先端にはピン12及び13がそれぞれ設けられている。各ピン12及び13にはそれぞれブレード6及び7のそれぞれの一端(Z方向の一端)が固定されて接続されている。ブレード6とブレード7とは、上記のように回転角(公転角)が180度離れた位置で、例えばそれぞれの主面6aと主面7aがほぼ垂直になる姿勢で配置されている。ブレード6及び7のブレード6及び7は、例えば平板状でなる。
軸8aは、プーリ8に固定されている。しかし、軸8aは、プーリ8に対して同じ材料で一体的に形成されていてもよい。また、ピン12も、軸8aに固定されているか、または軸8aと同じ材料で一体的に形成されている。プーリ9、軸9a及びピン13についてもプーリ8、軸8a、ピン12と同様の構成である。軸8aは、その両端において軸受16及び18を介して円板1a及び1bに接続されている。軸9aも同様に、その両端において軸受17及び19を介して円板1a及び1bに接続されている。
モータ5の回転軸5a、フランジ部材25、ディスク1及びプレート36は一体的に回転する。また、そのディスク1の回転に伴って、センタプーリ21、プーリ8及び9、テンショナプーリ32及び33がディスク1に対して自転する。プーリ8及び9が回転することにより、ディスク1が回転しながらも軸8a及び9aが回転し、ブレード6及び7が回転する。すなわち、ファン装置10では、モータ5の駆動によってロータ20が回転することでブレード6及び7が公転し、かつ、そのブレード6及び7の公転運動によってブレード6及び7はそれぞれ同期して自転する。モータ5の回転軸5aがブレード6及び7の公転軸となり、プーリ8及び9の軸8a及び9aがブレード6及び7の自転軸となる。
ここで、プーリ8及び9の歯数が2Nである場合、センタプーリ21の歯数はNに設定される。これにより、センタプーリ21が2回転すると、プーリ8及び9が1回転する。したがって、ブレード6及び7の自転周期は、その公転周期の2倍になる。
ディスク1の中央にはモータ5の回転軸5aと同軸の主軸11が設けられている。主軸11の一端がフランジ部材25に嵌め込まれることにより、主軸11はディスク1に対して固定される。ブレード6及び7のそれぞれの他端(Z方向の他端)及び主軸11の他端(Z方向の他端)は、回転する支持板3に接続されて支持されている。支持板3には、ブレード6及び7にそれぞれ固定されたピン14及び15を軸支する軸受28及び29が装着されている。ピン14及びピン15は、上記軸8a及び9aにそれぞれ同軸であり、上記自転軸として機能する。主軸11の他端はフランジ部材26に嵌め込まれて固定されている。フランジ部材26は、例えばボルト34により支持板3に固定されている。このような構成により、支持板3は、ディスク1と一体的に回転する。
なお、支持板3、軸受28及び29等は、必ずしも必要なわけではない。すなわち、ブレード6及び7の他端は自由端であってもよい。また主軸11も必須ではない。支持板3が設けられることにより、ブレード6及び7が自転時あるいは公転時に捩れたり、湾曲したりすることを防止することができる。また、当該捩れ等により余計な振動の発生を防止し、また、そのことによる騒音の発生も防止することができる。
ブレード6の形状は、平板状でなくてもよく、その主面6aの一部または全部が曲面状に形成されていてもよい。ブレード6の材質は、金属、樹脂、木材等、何でもよい。ブレード7の形状や材質についても同様である。ブレードの数は2枚でなくてもよく、少なくとも1枚あればよい。あるいは3〜5枚、あるいはそれ以上でもよい。その場合、ブレードの数に応じて、ブレードの幅(X−Y平面内での主面6a、7aの幅)や厚さ等も適宜設定することができる。ブレード6及び7は、180度の回転角(公転角)をあけて配置されているが、これもブレードの数に応じて適宜設定可能である。あるいはブレードが2枚であっても、2枚のブレードの間の公転角は180度に限られない。
ロータ20等を構成する各部材等は、ボルト31、24、34等が用いられて接合される形態を示した。しかし、ボルトに限らず、各部材はもちろん溶着、圧着、接着剤、あるいはその他の接合方法に接合される形態、あるいは一体成型が可能ならば一体成型により作製される形態も考えられる。ファン装置10(あるいはファン装置10が備える各部材)の大きさやファン装置10の周囲の環境等によって接合方法は異なる。
プーリ21、プーリ8及び9等に設けられたタイミングベルト41に代えてチェーンが設けられてもよい。
テンショナプーリ32または33は、図2で示すような配置や大きさに限られない。原理的にはこれらはなくてもよい。テンショナプーリ32または33のほかにも、さらにタイミングベルト41の巻き付け角を確保するためのアイドラがあってもよい。その場合、もちろんそのアイドラは、テンショナプーリ32等と同様にディスク1等に軸が固定されていることになる。
次に、以上のように構成されたファン装置10の動作及びその作用を説明する。
図4は、ブレード6及び7の動きを説明するためのZ方向での平面図である。ブレード6の自転角度とブレード7の自転角度は、公転角度位置が同じなら同じであるので、図4では、説明を分かりやすくするために例えば1つのブレードのみ(ブレード6のみ)の動きに着目して説明する。なお、図4では、ブレード6の公転角度30度ごとの姿勢を示している。
ロータ20が主軸11を中心に回転(自転)すると、センタプーリ21、プーリ8及び9の駆動により、図4に示すようにブレード6は自転しながら公転する。上述したように、ブレード6の自転周期は、公転周期の2倍であり、ブレード6が1公転したときには180度自転する。したがって、図4中、公転角度90度及び270度の位置では、ブレード6の主面6aの角度は、図中X方向の軸に対して45度をなす。また、公転角度180度の位置では、主面6aの角度は、そのX方向の軸に対して90度をなす。
ここで、実線で示す矢印Drは、ブレード6の中心(または重心、またはブレード6を質点として見たときのブレード6の位置)に働く周方向(公転方向)の速度ベクトルを示す。破線で示す矢印Dfは、そのブレード6の自転及び公転により発生する空気流の速度ベクトルを示す。このようなブレード6の動きにより、ブレードの主面6aは空気を押し、原理的に、ほぼ一定の空気流の速度ベクトルDfで、かつ、公転速度ベクトルDrの大きさと空気流速度ベクトルDfの大きさとが常にほぼ1:1になる。このことは、次のような説明で理解することができる。
例えば、モータ5が等速でディスク1を回転させる場合、ブレード6の公転速度ベクトルDrももちろん一定の大きさとなる。この場合に、例えば公転角度90度または270度の位置では、公転速度ベクトルDrと空気流速度ベクトルDfのなす角度は直角となる。公転角度90度または270度の位置のとき、ブレード6の主面6aが空気をY軸方向に押すことにより空気がブレード6にぶつかり反射して、X軸方向に流れる。このように空気流がY軸方向からX軸方向に流れる理由は、ブレード6の主面の角度が45度であるから反射の法則によるものであり当然の結果である。ブレード6が公転角度90度及び270度の位置にあるときに限らず、どの公転角度位置にある場合でも、上記反射の法則が成り立つので、常にほぼ一定の速度かつ一定の方向に空気流(速度ベクトルDr)が発生する。
すなわち、本実施の形態に係るファン装置10では、ブレードのみの動きで常に、公転軸または自転軸に直交する方向に一定方向の空気流を発生させることができる。これにより、従来のようにブレード6を収容するハウジング等を設ける必要がない。従来のクロスフローファンや遠心ファンでは、当該ハウジングの吸気口及び排気口の配置によって気流の向きが制御されていた。つまり、一般的なクロスフローファンは、ブレードの回転軸とは直交する方向の全域(当該回転軸とは垂直な面内全域)に気流を発生させるものであった。したがって、ハウジングが設けられる場合、当該ハウジング内で空気流の音が発生し、これが主な騒音の原因となっていた。しかしながら、ファン装置10ではそのようなハウジングが必要なく、気流音も発生しないので、騒音が低減される。また、ハウジングが必要ないので、ファン装置10の小型化を実現することができる。
また、本実施の形態では、公転速度と空気流の速度との比が常にほぼ1:1となるので、これにより、例えば従来と同じ流体流の速度を実現しても、ブレードの速度は小さいので、騒音が低減される。
本実施の形態では、自転軸と公転軸とがほぼ平行になっているので、自転するブレード6が空気を押す力の方向と、公転するブレード6が流体を押す力の方向とは、同じX−Y平面内に含まれることになる。これにより、効率的に空気流を発生させることができる。
本実施の形態に係るブレード駆動機構30は、モータ5によるブレード6及び7の公転運動をブレード6及び7の自転運動に変換するための、プーリ駆動によるリンク機構を有している。これにより、公転軸(回転軸5a)を回転させるモータ5の駆動力を利用してブレード6及び7を自転させることができるので、駆動源は1つで足りる。したがって、ブレード駆動機構30あるいはファン装置10を小型化することができる。
本実施の形態では、ハウジング状のディスク1に、プーリ等、上記リンク機構を構成する部品等が収容されているので、その機械音を外部に漏らさないようにすることができ、騒音を低減できる。騒音低減の観点からディスク1の内壁に吸音材が設けられていてもよい。
本実施の形態に係るファン装置10では、センタプーリ21を回転方向に動かして回転角度を調整するだけで、つまり、ベース板2をその回転方向に動かすだけで、ファン装置10全体を動かさなくても、空気流の方向を自由に制御することができる。したがって、例えば空気調和機等に搭載されると非常に有用である。しかしながら、ファン装置10は、空気調和機に搭載される場合に限られるわけではない。
図5は、本発明の他の実施の形態に係るファン装置を示す平面図である。図6は、図5におけるB−B線断面図である。これ以降の説明において、上記実施の形態に係るファン装置10の部材や機能等について同様のものは説明を簡略または省略し、異なる点を中心に説明する。
本実施の形態に係るファン装置40では、ブレード6及び7の周囲に壁部材42や43が設けられている。壁部材42及び43は、ブレード6及び7により発生する気流の方向(X軸方向)に沿うように配置されている。壁部材42及び43は、例えばベース板2に立設され、それらの一端がボルト47等で接合されている。壁部材42及び43の他端は、支持板3の上部に設けられたカバー板4にボルト48等で接合されている。主軸11の他端は、上記カバー板4に装着された軸受27により支持されている。カバー板4は、ベース板2と同様に、絶対座標系に固定である。なお、ここでいう絶対座標系とは、ベース板2が地面に対して静止(固定)している場合に、その地面が例えば各図に示したX−Y平面となる系であり、動かない座標系である。
このように壁部材42及び43が設けられることにより、X軸方向への空気の整流性が向上する。また、主軸11の他端が軸受27で支持されることにより、主軸11のぶれや撓みを防止することができる。
図7は、参考例に係るブレード駆動機構を示す模式図である。
図7に示す形態では、公転中心となるモータ5の回転軸5aに、絶対座標系に固定された歯数Nのセンタギア44が設けられている。ブレード6及び7の自転軸に38a及び39aには、歯数2Nのギア38及び39が設けられている。そして、センタギア44と、ギア38及び39との間には、回転方向を合わせるための適当な歯数のギア45及び46がそれぞれ配置されている。このような構成によっても、図4で示したブレード6及び7の動きを実現することができる。
図8は、他の参考例に係るブレード駆動機構を示す模式図である。
図8に示す形態では、公転中心となるモータ5の回転軸5aに、絶対座標系に固定された、例えば歯数3Nのセンタギア54が設けられている。ブレード6及び7の自転軸に58a及び59aには、歯数2Nのギア58及び59が設けられている。そして、センタギア54と、ギア58及び59との間には、小ギア55a及び56aと同軸で一体的に回転する大ギア55及び56が配置されている。その大小のギア比(あるいは歯数の比)は3:1に設定されている。大ギア55及び56がセンタギア54と噛み合い、小ギア55a及び56aがギア58及び59とそれぞれ噛み合っている。例えばギア58及び59が1回転すると、小ギア55a及び56aが例えば2回転となるように、小ギア55a及び56aの歯数が設定されればよい。
このような構成により、ギア58及び59が1回転すると、小ギア55a及び56aは2回転し、大ギア55及び56が2/3回転する。そうすると、センタギア54は2回転する。したがって、このような構成によっても図4で示したブレード6及び7の動きを実現することができる。本実施の形態に係るブレード駆動機構は、特に小型のブレード駆動機構が作製される場合に、細かいギアを用いる必要がないという利点がある。
図9は、本発明のさらに別の実施の形態に係るファン装置を示す断面図である。
このファン装置50は、ブレードの公転軸または自転軸に沿った複数のロータ20を備えている。この例では、ロータ20は2つ設けられている。主軸11は、1本であるが、複数あってもよい。モータ5の数は1つである。ロータ20としては、図2及び図3で示したロータに限らず、図7または図8に示したブレード駆動機構のロータが代わりに設けられていてもよい。このような構成によれば、公転軸または自転軸に沿った長さ方向での主軸11やブレード6及び7の剛性を維持することができ、また、モータ5の回転トルクの伝達限界までファン装置50の長さを長くすることができる。
なお、図9に示す形態においては、図5及び図6に示した壁部材43やカバー板4が設けられる構成としたが、もちろん、図1等に示した形態のように壁部材43やカバー板4等はなくてもよい。
本発明は以上説明した実施の形態には限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
上記各実施の形態では、流体流発生装置として、ファン装置を例に挙げた。しかしながら、流体として、気体に限らず、液体、あるいはゲル状の物質であってもよい。気体の場合、空気に限らず、窒素、水素、ヘリウム、アルゴン等、何でもよい。液体の種類も問わない。また、ファン装置ではなく、エネルギー変換装置として発電機に用いられる風車(回転装置)としても、上記各実施の形態を適用可能である。また、風車に限らず、液体等を受けてエネルギー変換するための回転装置であってもよい。
上記各実施の形態に係るファン装置は、さまざまな機器に搭載することが可能である。上記では空気調和機を例に挙げたが、例えばフラットパネルディスプレイに搭載され、放熱用に用いる形態も考えられる。また、フラットパネルディスプレイに限られず、放熱が必要な電子機器にも搭載可能である。
本発明の一実施の形態に係る流体流発生装置の主要部分を示す斜視図である。 図1に示す流体流発生装置の平面図である。 図2におけるA−A線断面図である。 ブレードの動きを説明するためのZ方向での平面図である。 本発明の他の実施の形態に係るファン装置を示す平面図であり、壁部材が設けられる形態を示す図である。 図5におけるB−B線断面図である。 参考例に係るブレード駆動機構を示す模式図であり、リンク機構にギアが用いられる形態を示す図である。 他の参考例に係るブレード駆動機構を示す模式図であり、リンク機構に同軸2段ギアが用いられる形態を示す図である。 本発明のさらに別の実施の形態に係るファン装置を示す断面図であり、ロータが複数設けられる形態を示す図である。
符号の説明
Dr…公転速度ベクトル
Df…空気流速度ベクトル
1…ディスク
5…モータ
5a…回転軸(公転軸)
6、7…ブレード
8、9…プーリ
10、40、50…ファン装置(流体流発生装置)
11…主軸(公転軸)
20…ロータ
21…センタプーリ
30…ブレード駆動機構
32…テンショナプーリ
42…壁部材

Claims (3)

  1. ブレードと、
    前記ブレードを自転させながら公転させるブレード駆動機構と、
    ハウジングと、
    前記ハウジングの内壁に設けられた吸音材とを具備し、
    前記ブレード駆動機構は、
    前記ブレードを公転させるための公転軸と、
    前記公転軸に平行な、前記ブレードを自転させるための自転軸と、
    前記公転軸を回転させる駆動源と、
    前記ハウジングに内蔵され、前記駆動源による前記ブレードの公転運動を前記ブレードの自転運動に変換するリンク機構と、を有し、
    前記リンク機構は、
    前記公転軸に固定された駆動用のセンタプーリと、
    前記自転軸に固定されたプーリと、
    前記センタプーリと前記プーリとに接続されたタイミングベルトと、
    前記タイミングベルトにテンションを与えるテンショナプーリとを有し、
    前記流体流発生装置は、前記タイミングベルトのテンションを調整するテンション調整機構をさらに具備し、
    前記テンション調整機構は、
    前記ハウジング内に設けられ前記テンショナプーリを回転可能に支持するプレートと、
    前記ハウジングの外側から前記ハウジング内に挿通されて前記ハウジング内の前記プレートに螺着されるように、前記ハウジングと前記プレートとを接続し、前記ハウジングに対する前記プレートの位置を調整するための調整用ネジとを含む
    流体流発生装置。
  2. 請求項1に記載の流体流発生装置であって、
    前記ブレード駆動機構は、
    前記ブレードの公転周期の2倍の自転周期で前記ブレードを自転させる自転機構を有する
    流体流発生装置。
  3. 請求項1または2に記載の流体流発生装置であって、
    前記ブレードの周囲に配置され、前記ブレードが駆動されることにより発生する流体の流れの方向に沿った壁部材をさらに具備する
    流体流発生装置。
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