JP5135552B2 - 水域投入用製鋼スラグの製造方法 - Google Patents

水域投入用製鋼スラグの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、製鋼スラグを水域に適用する際に、従来、水域適用が困難であった硫黄含有量の高い製鋼スラグの性状を迅速に改質することにより、水域ヘの適用を容易とする水域投入用製鋼スラグの製造方法に関する。
まず、鉄鋼スラグの概要と利用状況について概説する。
製鐵所から発生する鉄鋼スラグは鉄鋼製造工程において副産物として発生する。鉄鋼スラグは大別して、高炉スラグと製鋼スラグに分けられ、それぞれ、有用な資材として各方面で利用されている。
(1)高炉スラグ
高炉スラグは、高炉で銑鉄(炭素含有量が2%を超える鉄材)を製造する際に発生するスラグの総称である。高炉で溶融された鉄鉱石の鉄以外の成分や副原料の石灰石やコークスの灰分が高炉スラグとなる。高炉スラグは、銑鉄1tあたり290〜300kg程度生成する(スラグ比kg/t-銑鉄)。高炉から取り出されたばかりのスラグは、約1500℃の溶融状態にあるが、製造方法(冷却方法)によって、さらに、水砕スラグと徐冷スラグの2種類のスラグに分類される。
水砕スラグは、約1500℃の溶融状態にあるスラグに加圧水を噴射し、急激に冷却して製造したスラグであり、非晶質(ガラス質)・粒状である。水砕スラグは、主としてセメント原料(高炉セメントと呼ばれ、セメントの約半分が水砕スラグとなる)に用いられている。この他、普通セメント混合材、コンクリート用細骨材などに広く用いられている。
徐冷スラグは、ヤードやピットに高温のスラグを流し込み、自然放冷と適度の散水によってゆっくりと冷却し製造したスラグであり、結晶質・岩石状である。徐冷スラグは、主としてコンクリート用粗骨材やセメントクリンカー原料(粘土代替材)として用いられている。また、1〜3ヶ月の屋外養生処理(以下、エージングと述べる)により、硫黄臭や黄濁水の発生防止対策を施した後、道路用の路盤材などにも用いられている。
(2)製鋼スラグ
製鋼スラグは、製鋼炉(転炉、電気炉)において、銑鉄やスクラップから鋼(圧延・鍛造に適した炭素含有量が2%以下の鉄材)を製造する際に発生するスラグの総称である。以下、銑鉄を主として用いる転炉系製鋼スラグを中心に説明する。近年、鋼品質の高度化に対応するため、転炉による精錬のみでは不純物の除去が不十分となり、転炉前後の工程(溶銑予備処理、2次精錬)を付加する精練方法が一般的となった。このような高級鋼製造工程から発生する溶銑予備処理スラグや2次精錬スラグも、転炉スラグと同様に転炉系製鋼スラグに含まれる。転炉系製鋼スラグは、粗鋼1tあたり約110〜130kg生成する。
製鋼スラグは、徐冷スラグと同様、ヤードやピットに高温のスラグを流し込み、自然放冷と適度の散水によってゆっくりと冷却し製造する(高炉徐冷スラグと同様の操作)。製鋼スラグは、f-CaO(可溶性石灰)の含有量が高く、水と接触すると膨張しやすい特性があるため、屋外エージング処理や蒸気などを用いた促進エージング処理により、膨張防止対策を施した後、道路用路盤材などに用いられている。また、セメントクリンカー原料(FeO供給材)、地盤改良材、土木工事用資材として用いられている。しかし、高炉スラグのリサイクル率はほぼ100%と再生資源として活用されているが、製鋼スラグのリサイクル率は100%に至っていない。
そこで、製鋼スラグについては、従来の用途の延長線上での用途ばかりでなく、製鋼スラグの有する特長を生かして、海域などの水域において以下のように有効利用する方法が広く検討されている状況にある。
1)土木資材としての活用:スラグブロック(水和固化体)
2)藻場造成材としての活用:炭酸化したスラグ固化体、海域肥料材
3)海域底質浄化材としての活用:リンなどの栄養塩溶出防止
4)深ぼれ埋め戻し材としての活用:硫化水素の発生防止
一方で、製鋼スラグは、硫黄がある程度含有されており、水中投入用に用いる場合には硫黄含有量や水中への硫黄化合物の溶出挙動に留意しておく必要がある。例えば、製鋼スラグの中で、転炉スラグは、全硫黄含有量(硫化物を含む全ての形態の硫黄)が0.06W/W%前後とかなり小さく、硫黄化合物が水中に溶出することはほとんど無い(非特許文献1)。一方、製鋼スラグの中で特に脱硫スラグ(溶銑予備処理や2次精錬で溶融鉄から硫黄分を脱硫した時に発生する硫黄含有量が高い一部の製鋼スラグ)と称される製鋼スラグは、全硫黄含有量が高炉スラグ並みに0.5〜1W/W%前後となる場合がある。このような場合には、水中への硫黄化合物の溶出の有無や水中に溶出する硫黄の形態に留意しておく必要がある。
製鋼スラグに含まれる硫黄成分は、大半がカルシウムと結合して存在していると考えられる。代表的なカルシウム系硫黄化合物として、硫化カルシウム、チオ硫酸カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)などが考えられる。これらの硫黄化合物の水中(淡水)への溶解度を表1に示す。
Figure 0005135552
硫黄化合物が硫酸カルシウム(CaSO4)の形態であれば、溶解度はかなり小さく、また硫酸イオン(SO4 2-)が海域などへ溶出したとしても水環境上の問題は生じない。水環境において硫黄は、通常、S(VI)の硫酸イオン(SO4 2-)として存在するからである。例えば、海水中には、硫黄として約930mg-S/Lも硫酸イオン(SO4 2-)として存在している。一般的に、海水のような酸化的な雰囲気においてはS(VI)の硫酸イオン(SO4 2-)が最も安定な形態である。S(VI)の硫酸イオン(SO4 2-)は、海域などの水域で溶存酸素を消費することなく、最も安定な形態である。
硫黄化合物が還元性硫黄化合物(ここでは、S(VI)以外のS(-II)からS(V)の形態の硫黄を含む化合物を還元性硫黄化合物と定義する)であるチオ硫酸カルシウム(CaS23)の場合、チオ硫酸カルシウム(CaS23)の水への溶解度が大きいため、溶出した場合に、チオ硫酸イオンは無毒であるが、チオ硫酸イオン(S23 2-)が大量に流出すると、水中の溶存酸素(DO)と以下のような反応が進行し、溶存酸素(DO)を消費する可能性がある。水中の溶存酸素(DO)が低下すると魚介類に悪影響が出てしまう可能性がある。換言すれば、このような還元性硫黄化合物はCOD(Chemical Oxygen Demand)として計測される。以下に反応式を示す。
[チオ硫酸の反応式]
23 2-+2O2+H2O → 2SO4 2-+2H+ (1)
23 2-のCOD理論値は、64/112=0.57(g-COD/g-チオ硫酸)である。COD(過マンガン酸カリウム酸化法)の場合、完全にはS23 2-を酸化できないため、実測では、0.48g-COD/g-チオ硫酸程度である。
硫黄化合物が還元性硫黄化合物である硫化カルシウム(CaS)の場合、水への溶解性がある程度あり、しかも、溶出した硫化物は以下の式のように溶存酸素を消費するとともに、水生生物への毒性もあるため、水中への溶出を極力抑制することが望ましい。
[硫化物の反応式]
2-+2O2 → SO4 2- (2)
2-のCOD理論値は、64/32=2(g-COD/g-硫化物)である。
又、水中に溶出した硫化物の存在形態は、以下のようにpHによって支配され、環境水のpHが低下すると硫化物の中で、毒性の強いとされる遊離態の硫化水素H2S(g)の存在割合が増大する。さらに、このような場合、水中の遊離態の硫化水素[H2S(g)]は、空気中に揮散しやすいため、異臭(硫黄臭)の原因ともなる(非特許文献2)。
[H+][HS-]/ [H2S(g)] =10-7 (3)
[H+][S2-]/ [HS-] =10-13 (4)
表2に主要な硫黄化合物の水環境への影響をまとめて示す。
Figure 0005135552
鉄鋼スラグの性質、鉄鋼スラグ協会 最新の底質分析と化学動態、技報堂出版
特開2005-47789号公報
製鋼スラグの中で転炉スラグは、硫黄含有量が0.06W/W%前後と小さく、水域に容易に適用できる。一方、製鋼スラグの中で、脱流スラグと称される製鋼スラグ(予備処理スラグや二次精練スラグの一部)は、硫黄含有量が高くなり(0.5〜1W/W%)、含有する硫黄の形態によってはこのままでは水域への適用が困難な場合がある。本発明は、このような硫黄含有量が高い製鋼スラグについても、所定の処理液を用いて製鋼スラグに含まれる還元性硫黄化合物を硫酸イオンまで酸化することで、製鋼スラグに含まれる還元性硫黄化合物の水域への溶出を低減でき、水域への適用を容易とする方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため検討を重ねた結果、以下の方法により、脱硫スラグなど、従来水域投入用スラグと想定していなかった製鋼スラグに含まれる還元性硫黄化合物を迅速に削減し、改質することにより、硫黄含有量が高い製鋼スラグについても、水域ヘの適用を容易とすることに成功した。本発明の要旨とするところは次の(1)〜(5)である。
(1)脱硫スラグである製鋼スラグを、次亜塩素酸を含む酸化剤を水で希釈又は溶解した洗浄液と接触させて、或いは、海水中に浸漬させて、前記製鋼スラグ中の還元性硫黄化合物を除去して洗浄することを特徴とする水域投入用製鋼スラグの製造方法。
)前記次亜塩素酸を含む酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウム又は次亜塩素酸カルシウムであることを特徴とする(1)に記載の水域投入用製鋼スラグの製造方法。
)前記希釈又は溶解に使用する水が海水であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の水域投入用製鋼スラグの製造方法。
)前記(1)〜()のいずれか1つの方法で製造した水域投入用製鋼スラグを、更に、大気エージング処置をすることを特徴とする水域投入用製鋼スラグの製造方法。
本発明によれば、従来、水域適用が困難であった硫黄含有量の高い製鋼スラグの還元性硫黄化合物を迅速に削減し、改質することにより、水域ヘの適用を容易とすることができる。
実施例1の酸化処理によって純水に溶出したチオ硫酸、COD、pHの変化を示す図である。 実施例2の酸化処理によって海水に溶出したチオ硫酸、COD、pHの変化を示す図である。 酸化剤の濃度によって純水に溶出したチオ硫酸、COD、pHの変化を示す図である。 海水洗浄処理によって純水に溶出したチオ硫酸、COD、pHの変化を示す図である。 酸化-大気エージング併用処理によって海水に溶出したチオ硫酸、COD、pHの変化を示す図である。
本発明は、製鋼スラグの水域への適用時において、適用前に製鋼スラグに対して、次亜塩素酸(HOCl)を含む酸化剤を水で希釈して添加することにより、製鋼スラグに含まれる還元性硫黄化合物(硫化物イオン、多硫化物イオン、チオ硫酸イオン等)を硫酸イオンまで酸化して水中に硫酸イオンとして溶出させ、製鋼スラグ中の還元性硫黄化合物を削減することを特長とする。より具体的には、次亜塩素酸(HOCl)を含む酸化剤として、次亜塩素酸ナトリウムまたは次亜塩素酸カルシウムを用いる。さらに、これらの薬品による酸化処理ばかりでなく、海水が容易に大量入手できるのであれば、海水を製鋼スラグに添加し、製鋼スラグに含まれる還元性硫黄化合物(硫化物イオン、多硫化物イオン、チオ硫酸イオン等)を事前に海水中に溶出させる方法である。
製鋼スラグとしては、溶洗予備処理工程や二次精練工程から発生する硫黄含有量が高い製鋼スラグ(脱硫スラグ)を対象とする。硫黄含有量が高炉スラグなみに0.5〜1W/W%以上の硫黄含有量を含むスラグについて、事前に溶出試験により溶出する硫黄の形態を調査し、還元性硫黄化合物(硫化物イオン、多硫化物イオン、チオ硫酸イオン等)の溶出が確認されたスラグについてこのような処置を行う。ただし、硫黄含有量が高くても、還元性硫黄化合物の溶出が小さいスラグについてはこのような処置は必要ない。
本発明によって改質された製鋼スラグは、海域などの水域において土木資材、藻場造成材、海域底質浄化材、深ぼれ埋め戻し材として容易に活用されうる。以下、本発明の水域投入用製鋼スラグの製造方法について詳細に説明する。
まず、薬品を用いた酸化処理方法を述べる。
薬品で用いる次亜塩素酸(HOCl)は、pHによってその形態は変化し、通常、中性域ではHOClの形で、アルカリ域ではClO-の形態で存在する。
HOCl → H+ + ClO- (5)
鉄鋼スラグを処理する場合、通常、鉄鋼スラグと接する水は、鉄鋼スラグからのCa(OH)2の溶出により、アルカリ域とみなせるので、例えば、還元性硫黄化合物であるチオ硫酸イオン(分子量112)を以下のように酸化すると思われる。
23 2-+4ClO-+H2O → 2SO4 2-+4Cl-+2H+ (6)
ClO-の必要量は、モル比=4であるので、質量比=4*(51.5)/112=1.84、すなわちチオ硫酸イオンを酸化するためには約2倍(質量比)のClO-が必要となる。例えば、チオ硫酸イオン濃度100mg/Lを酸化するためには200mg/L以上のClO-が必要である。
同様に、還元性硫黄化合物である硫化物イオンを酸化するためには約4倍(質量比)のClO-が必要となる。
2-+4ClO- → SO4 2-+4Cl- (7)
次亜塩素酸(HOCl)としては、次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl、5〜10%水溶液、比重1.2)、次亜塩素酸カルシウム(Ca(ClO)2、さらし粉、固体)などが市販されている。通常、これらの薬品は、水の殺菌剤として、浄水・下水・プールなどで広く使用されている。
まず、これらの薬品を入手し、淡水または海水に希釈または溶解させして添加液(酸化剤の洗浄液)を作成する。薬品添加量は、有効塩素濃度(塩素イオンのCl-ではなく、酸化力のあるHOCl、ClO-の形態の塩素濃度)を指標として調整する。有効塩素濃度が高いほど酸化力は増加するが、取り扱いが難しくなるので、通常、有効塩素濃度が100mg/L〜1000mg/Lとなるように調整する。より詳細には、酸化剤としての次亜塩素酸希釈液の濃度は、事前にスラグに添加する実験において、濃度を決定しておくことが望ましい。また、処理の目標値としては、環境庁告示14号溶出実験(液固比:10)などを実施し判断することが望ましい。例えば、硫化物の溶出量は検出限界以下であることが望ましい。また、底質から溶出するCODについては、明確な規定はないものの、例えば、水産用水として望ましい海水基準の10倍を下回ることが最低限望ましい(希釈効果を考慮)。閉鎖性内湾のような沿岸域に用いる場合は20mg/L以下、一般海域に用いる場合は10mg/L以下などである。したがって、例えば、溶出水のCOD目標値を5〜10mg/L程度に設定することが望ましい。
これらの酸化剤の洗浄液の製鋼スラグへの添加方法であるが、作成した次亜塩素酸希釈液に製鋼スラグを一定期間(1〜5日間程度)水没させる。このように酸化剤で処理すれば、従来、水域適用が困難であった硫黄含有量の高い製鋼スラグであっても、還元性硫黄化合物の水中への溶出量を低減することが可能となる。上記のような水没環境プロセスが困難な場合には、作成した次亜塩素酸希釈液を一定量スラグに噴霧させた後、1ヶ月程度の大気エージングを併用してもかまわない。このような大気エージングを併用する方法によっても還元性硫黄化合物の水中への溶出量を低減することが可能となる。
さらに、これらの薬品による酸化処理ばかりでなく、海水が容易に大量入手できるのであれば、海水を製鋼スラグに添加し、海水中に還元性硫黄化合物を溶出させる方法も効果的である。これは、海水はイオン強度が淡水よりもかなり高いため、カルシウム系硫黄化合物の硫化カルシウム、チオ硫酸カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)などの還元性硫黄化合物が淡水よりも溶出しやすくなるためである。また、炭酸水素イオン(HCO3 -)が海水には140mg/l程度含まれているので、スラグ表面での炭酸化反応(スラグ表面を炭酸カルシウムで覆う反応)が生じ、このため、f-CaO(可溶性石灰)が減少するため、溶出水のpHを低下できる効果も期待される。このような海水による処理方法は、上記のような酸化剤の洗浄液を用いた酸化法と比較するとやや除去性能は劣るものの、海水が容易に大量入手できるのであれば、処理コストを低減できる。また、海水で処理するこのような方法を複数回繰り返せば、酸化法と同等の処理性能を得ることができる。海水に水没させるプロセスが困難な場合には、海水を一定量スラグに噴霧させ洗浄した後、1ヶ月程度の大気エージングを併用してもかまわない。このような大気エージングを併用する方法によっても還元性硫黄化合物の水中への溶出量を低減することが可能となる。
ただし、洗浄した海水中には、還元性硫黄化合物が溶け出しているのでCODが高い場合が多く、このまま放流できない。このような処理後の海水中のCODは、次亜塩素酸を含む酸化剤を投入して、酸化処理すればよい。処理後の海水の酸化処理には、酸化剤を使用せず、硫黄酸化細菌を用いた生物酸化によっても処理できる。
さらに、薬品を用いた酸化処理と海水洗浄処理を併用して実施してもかまわない。例えば、酸化剤を希釈する水として、海水を用いてもかまわない。希釈水として海水を使用すると、次亜塩素酸を含む酸化剤の洗浄液による還元性硫黄化合物の酸化作用ばかりでなく、上記の海水中のイオン強度が高いことによる還元性硫黄化合物の溶出作用との相乗効果により製鋼スラグ中の還元性硫黄化合物の量を低減することができ、更に、海水による製鋼スラグの部分的な炭酸化反応により、pH低下をあわせて期待できるため、より好ましい。
このようにして製造した水域投入用の製鋼スラグ溶出水のpHをさらに低下させる必要性がある場合、上記のような「酸化処理」や「海水洗浄処理」を行った後、更に、「炭酸化処理」を施し、製鋼スラグに含まれる単体のCaOをCaCO3とした「炭酸化製鋼スラグ」としてpHをさらに低下させることも可能である。製鋼スラグの炭酸化処理は、製鋼スラグを二酸化炭素または炭酸含有水と接触させることにより実施することができる。
この炭酸化処理について、例えば、特許文献1では、大気雰囲気下、加圧雰囲気下、または水蒸気雰囲気下で、製鋼スラグに自由水が存在し始める水分値未満で、かつ、該水分値よりも10質量%少ない値以上になるように水分量または炭酸水量を調整した後に、炭酸ガスを含有する相対湿度が75〜100%のガスを流して、製鋼スラグを炭酸化する方法が述べられている。ここで、自由水について説明する。粉末に水を投入していくとしばらくの間は粉末が水分を吸収する(拘束水と呼ばれる)。投入水量がある一定以上になると、もはや粉末が水を吸収できず、粉末の周囲に存在する状態となる。この状態の水が「自由水」と呼ばれる。この自由水が存在すると、粉体群がペースト状となり、自由水が存在する領域では、炭酸ガスを含むガスが通過しにくくなる。
特許文献1は、このような視点からスラグ内部の空隙表面や外部が、湿り気を帯びる程度の拘束水の段階で、最大の炭酸化速度が得られ、効率的に炭酸化が可能となることを報告している。この操作により、CaOはCaCO3となり、CaOおよびCa(OH)2の割合を0.9質量%以下とでき、また、CaCO3は、製鋼スラグ表面上に形成されるため、残存するCaOやCa(OH)2の急激な溶出を抑制できる。このような炭酸化処理を製鋼スラグに施すことにより、一時的なpHの上昇を防ぐことができる。なお、本実施形態で使用されるスラグを炭酸化処理する方法は、上記方法に限定されるものではない。CaOをCaCO3とし安定化できる方法であれば、どのような炭酸化処理方法でもかまわない。
このようにして製造した水域投入用製鋼スラグは、転炉スラグと同様に、干潟や浅場の造成材(嵩上げ材)、深ぼれ跡地の埋め戻し材、潜堤材(潮流、波浪の消波材)、中仕切り材(埋め立て工事などの土砂の拡散防止材)、藻場造成材などに用いることができる。海域に適用するスラグブロック(水和固化体)の原材料としても容易に用いることができる。また、周辺海水のpH上昇の可能性がある場合には、製鋼スラグに炭酸化処理を施したり、浚渫した土砂と製鋼スラグを混合処理して、高pH水の発生抑制をはかることができる。
(実施例1) 次亜塩素酸希釈液による製鋼スラグ(脱硫スラグ)の酸化処理と純水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量低減
製鋼スラグ(脱硫スラグ)を対象として、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム(5%水溶液)、及び、次亜塩素酸カルシウム(固体)を、それぞれ純水を用い希釈又は溶解して洗浄液を作製し(表3参照)、製鋼スラグ(脱硫スラグ)に添加し、還元性硫黄化合物の酸化効果(純水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量低減)を検討した。
Figure 0005135552
まず、製鋼スラグ(脱硫スラグ)に含まれる還元性硫黄化合物の酸化処理方法について説明する。
5mmでふるいわけした粒径5mm以下の製鋼スラグ(脱硫スラグ)を入れたガラスビーカー(容量:1L)に、製鋼スラグ(脱硫スラグ)と薬品を純水で希釈した液(以下、洗浄液)の比率が1:10(質量比)となるよう、それぞれの洗浄液を添加し、攪拌した。その後、水没環境、且つ大気開放状態で室温(20℃)で5日間静置した。5日後の洗浄液中の残留有効塩素濃度を測定した結果、5日後の洗浄液中の残留有効塩素濃度は、323mg/L(次亜塩素酸ナトリウムの場合、以下「Na系」という)、134mg/L(次亜塩素酸カルシウムの場合、以下「Ca系」という)であり、それぞれ273mg/L(=597-323)、178mg/L(=312-134)の次亜塩素酸が消費されていることから、還元性硫黄化合物を酸化していることが推定された。
次に、薬品洗浄処理後の製鋼スラグ(脱硫スラグ)からのCODおよび還元性硫黄化合物の水中への溶出について説明する。未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)および上記洗浄液で洗浄した2種類の製鋼スラグ(脱硫スラグ)を1日乾燥させた。淡水域への水域適用を想定し、ガラスビーカー(容量:1L)に、製鋼スラグ(脱硫スラグ)と純水の比率が1:10(質量比)となるよう添加し、攪拌した。その後、大気開放状態で室温(20℃)で24h静置し、24h後の液中のpH、CODおよび還元性硫黄化合物であるチオ硫酸イオンの濃度を測定した。この結果を図1に示す。溶出水のCODは、5.6mg/Lからそれぞれ1.2mg/L(Na系)、2.7mg/L(Ca系)まで低減した。なお、毒性のある硫化物イオンはいずれの系も検出されなかった。このように、次亜塩素酸ナトリウム、又は次亜塩素酸カルシウムで酸化処理した製鋼スラグ(脱硫スラグ)からの溶出水のCOD、及びチオ硫酸イオンは、未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)と比較してそれぞれ大幅に減少した。また、溶出水のCOD、及びチオ硫酸イオン削減効果は、当初薬品(洗浄液)の次亜塩素酸の濃度に依存していた。酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム、及び、次亜塩素酸カルシウムのいずれを用いてもかまわない。
また、次亜塩素酸ナトリウムの酸化剤の洗浄液を作る際の希釈水として、純水に替えて海水を使用したところ、初期有効塩素濃度、5日後の有効塩素濃度は、それぞれ598mg/L、270mg/Lとなり、328mg/L(=598-270)の次亜塩素酸が消費されていることから、希釈水が純水のとき以上に、還元性硫黄化合物を酸化していることが推定された。この海水希釈次亜塩素酸ナトリウム洗浄液を用いて製造した製鋼スラグからのCODおよび還元性硫黄化合物の純水中への溶出試験を、上記と同様の方法で実施した。この結果、溶出液のCODは、0.6mg/Lとなり、先の純水希釈次亜塩素酸ナトリウム洗浄液を用いた場合のCOD=1.2mg/Lよりもさらに低減した。海水を希釈液に用いると、還元性硫黄化合物が溶出しやすくなり、次亜塩素酸による酸化効率が増すものと推定された。
(実施例2) 次亜塩素酸希釈液による製鋼スラグ(脱硫スラグ)の酸化処理と海水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量低減
製鋼スラグ(脱硫スラグ)を対象として、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム(5%水溶液)を純水を用い100倍に希釈して洗浄液を作製し(表4参照)、製鋼スラグ(脱硫スラグ)に添加し、還元性硫黄化合物の酸化効果(海水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量低減)を検討した。
Figure 0005135552
まず、製鋼スラグ(脱硫スラグ)に含まれる還元性硫黄化合物の酸化処理方法について説明する。
5mmでふるいわけした粒径5mm以下の製鋼スラグ(脱硫スラグ)を入れたガラスビーカー(容量:1L)に、製鋼スラグ(脱硫スラグ)と洗浄液の比率が1:10(質量比)となるよう洗浄液を添加し、攪拌した。その後、水没環境、且つ大気開放状態で室温(20℃)で5日間静置した。5日後の洗浄液中の残留有効塩素濃度を測定した結果、5日後の洗浄液中の残留有効塩素濃度は、323mg/Lであり、273mg/L(=597-323)の次亜塩素酸が消費されていることから、還元性硫黄化合物を酸化していることが推定された。
次に、薬品洗浄処理後の製鋼スラグ(脱硫スラグ)からのCODおよび還元性硫黄化合物の水中への溶出について説明する。未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)および上記洗浄液で洗浄した製鋼スラグ(脱硫スラグ)を1日乾燥させた。海水域への水域適用を想定し、ガラスビーカー(容量:1L)に、製鋼スラグ(脱硫スラグ)と海水の比率が1:10(質量比)となるよう添加し、攪拌した。その後、大気開放状態で室温(20℃)で24h静置し、24h後の液中のpH、CODおよび還元性硫黄化合物であるチオ硫酸イオンの濃度を測定した。この結果を図2に示す。なお、毒性のある硫化物イオンはいずれの系も検出されなかった。次亜塩素酸ナトリウムで酸化処理した製鋼スラグ(脱硫スラグ)からの溶出水のCOD、及びチオ硫酸イオンは、未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)と比較して大幅に減少した。
(実施例3)次亜塩素酸の濃度による酸化効果の比較
製鋼スラグ(脱硫スラグ)を対象として、次亜塩素酸カルシウム(固体)を、純水を用い500mg/L、または、1g/Lとなるように溶解して2種類の洗浄液を作製し(表5参照)、それぞれ製鋼スラグ(脱硫スラグ)に添加し、還元性硫黄化合物の酸化効果(純水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量低減)を検討した。
Figure 0005135552
まず、製鋼スラグ(脱硫スラグ)に含まれる還元性硫黄化合物の酸化処理方法について説明する。
5mmでふるいわけした粒径5mm以下の製鋼スラグ(脱硫スラグ)を入れたガラスビーカー(容量:1L)に、製鋼スラグ(脱硫スラグ)と薬品を純水で希釈した液(以下、洗浄液)の比率が1:10(質量比)となるよう、それぞれの洗浄液を添加し、攪拌した。その後、水没環境、且つ大気開放状態で室温(20℃)で5日間静置した。5日後の洗浄液中の残留有効塩素濃度を測定した結果、5日後の洗浄液中の残留有効塩素濃度は、134mg/L、630mg/Lであり、それぞれ178mg/L(=312-134)、210mg/L(=840-630)の次亜塩素酸が消費されていることから、還元性硫黄化合物を酸化していることが推定された。
次に、薬品洗浄処理後の製鋼スラグ(脱硫スラグ)からのCODおよび還元性硫黄化合物の水中への溶出について説明する。未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)および上記洗浄液で洗浄した2種類の製鋼スラグ(脱硫スラグ)を1日乾燥させた。淡水域への水域適用を想定し、ガラスビーカー(容量:1L)に、製鋼スラグ(脱硫スラグ)と純水の比率が1:10(質量比)となるよう添加し、攪拌した。
その後、大気開放状態で室温(20℃)で24h静置し、24h後の液中のpH、CODおよび還元性硫黄化合物であるチオ硫酸イオンの濃度を測定した。この結果を図3に示す。なお、毒性のある硫化物イオンはいずれの系も検出されなかった。次亜塩素酸カルシウムで酸化処理した製鋼スラグ(脱硫スラグ)からの溶出水のCOD、及びチオ硫酸イオンは、未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)と比較して大幅に減少した。また、溶出水のCOD、及びチオ硫酸イオン削減効果は、当初薬品(洗浄液)の次亜塩素酸の濃度に依存していた。
(実施例4)海水による製鋼スラグ(脱硫スラグ)洗浄処理と純水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量、並びにpHの低減
製鋼スラグ(脱硫スラグ)を対象として、海水を用い洗浄し、製鋼スラグ(脱硫スラグ)から水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量低減並びにpH低減効果を検討した。比較として、純水による洗浄効果と比較した。
5mmでふるいわけした粒径5mm以下の製鋼スラグ(脱硫スラグ)を入れたガラスビーカー(容量:1L)に、製鋼スラグ(脱硫スラグ)と純水または海水の比率が1:10(質量比)となるようそれぞれ添加し、攪拌した。その後、水没環境、且つ大気開放状態で室温(20℃)で5日間静置した。5日後の洗浄液中のpH、COD、及びチオ硫酸濃度を測定した(表6参照)。その結果、5日後の洗浄液のCOD、及びチオ硫酸濃度は、海水系が純水系の約8倍程度あり、洗浄効果が大きいことが明らかになった。
Figure 0005135552
次に、洗浄処理後の製鋼スラグ(脱硫スラグ)からのCODおよび還元性硫黄化合物の水中への溶出について説明する。未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)と、純水又は海水で洗浄した2種類の製鋼スラグ(脱硫スラグ)を大気中で1日乾燥させた。
淡水域への水域適用を想定し、ガラスビーカー(容量:1L)に、上記で処理した製鋼スラグ(脱硫スラグ)と純水の比率が1:10(質量比)となるよう添加し、攪拌した。その後、大気開放状態で室温(20℃)で24h静置し、24h後の液中のpH、CODおよび還元性硫黄化合物であるチオ硫酸イオンの濃度を測定した。この結果を図4に示す。なお、毒性のある硫化物イオンはいずれの系も検出されなかった。
海水で洗浄した製鋼スラグ(脱硫スラグ)からの溶出水のCOD、チオ硫酸イオンは、未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)や純水で洗浄した製鋼スラグ(脱硫スラグ)と比較して減少した。また、海水中の炭酸イオンによる炭酸カルシウム生成反応により、溶出水のpH低減効果もあることが明らかになった。
(実施例5) 海水に希釈した次亜塩素酸希釈液による製鋼スラグ(脱硫スラグ)洗浄と大気エージング処理による、海水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量、並びにpHの低減
製鋼スラグ(脱硫スラグ)を対象として、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム(5%水溶液)、及び、次亜塩素酸カルシウム(固体)を、人工海水を用い希釈又は溶解して洗浄液を作製し(表7参照)、製鋼スラグ(脱硫スラグ)に添加するとともに、20日間の大気エージング処置を施し、還元性硫黄化合物の酸化効果(純水への還元性硫黄化合物およびCODの溶出量低減)を検討した。
Figure 0005135552
まず、製鋼スラグ(脱硫スラグ)に含まれる還元性硫黄化合物の酸化処理方法(薬品散布+大気エージング)について説明する。
5mmでふるいわけした粒径5mm以下の製鋼スラグ(脱硫スラグ)をガラスビーカー(容量:1L)に100g添加した。この製鋼スラグ(脱硫スラグ)に各薬品を人工海水で希釈した液(以下、洗浄液)の比率が1:1(質量比)となるよう、それぞれ100mL散布し、散布後、スラグを攪拌した。
その後、製鋼スラグ(脱硫スラグ)を時計皿に盛り、大気開放状態で室温(20℃)で20日間静置し、大気エージングを実施した。本環境は水没環境ではない。
次に、薬品洗浄-大気エージング処理後の製鋼スラグ(脱硫スラグ)からのCODおよび還元性硫黄化合物の水中への溶出について説明する。未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)および2種類の上記洗浄液で洗浄した製鋼スラグ(脱硫スラグ)を、海水域への水域適用を想定し、ガラスビーカー(容量:1L)に、製鋼スラグ(脱硫スラグ)と海水の比率が1:10(質量比)となるよう添加し、攪拌した。その後、大気開放状態で室温(20℃)で24h静置し、24h後の液中のpH、CODおよび還元性硫黄化合物であるチオ硫酸イオンの濃度を測定した。この結果を図5に示す。なお、毒性のある硫化物イオンはいずれの系も検出されなかった。
海水で希釈した次亜塩素酸ナトリウム又は次亜塩素酸カルシウムで洗浄後、大気エージング処理した製鋼スラグ(脱硫スラグ)からの溶出水のCOD、及びチオ硫酸イオンは、未処理の製鋼スラグ(脱硫スラグ)と比較してそれぞれ大幅に減少した。また、pHが低下していることも確認された。

Claims (4)

  1. 脱硫スラグである製鋼スラグを、次亜塩素酸を含む酸化剤を水で希釈又は溶解した洗浄液と接触させて、或いは、海水中に浸漬させて、前記製鋼スラグ中の還元性硫黄化合物を除去して洗浄することを特徴とする水域投入用製鋼スラグの製造方法。
  2. 前記次亜塩素酸を含む酸化剤が、次亜塩素酸ナトリウム又は次亜塩素酸カルシウムであることを特徴とする請求項1に記載の水域投入用製鋼スラグの製造方法。
  3. 前記希釈又は溶解に使用する水が海水であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水域投入用製鋼スラグの製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項の方法で製造した水域投入用製鋼スラグを、更に、大気エージング処置をすることを特徴とする水域投入用製鋼スラグの製造方法。
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