JP5133708B2 - 非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド - Google Patents

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Description

本発明は、グリコシル化していない組換えコラーゲン様ポリペプチドに関する。このような非グリコシル化ポリペプチドは、広くさまざまな医療用途又は化粧品用途において使用することができる。
医療用途におけるゼラチンの使用はよく知られている。その低い免疫原性又は抗原性のため、ゼラチンが使用される。現在使用されている動物性ゼラチンの欠点は、タンパク質即ち例えばウシ海綿状脳症(BSE)を引き起こすプリオンのようなゼラチンが抽出される骨又は皮質マトリックス由来の、他の要素によってゼラチンが汚染される可能性があることである。
細菌、植物、昆虫、哺乳動物細胞又は酵母などの組換え宿主においてゼラチンなどのコラーゲン様ポリペプチドを生成するための、さまざまな方法が知られている。
特許文献1は、さまざまな宿主におけるコラーゲン様ポリペプチドの生成を記載しており、このようなポリペプチドの可能な修飾に関する多数の示唆を含むが、しかしながら、どのようにしてこのような修飾を実施することができるかという教示はない。グリコシル化は変えることができる幾つかの翻訳後プロセスの1つとして述べられているが、このような改変又はこのような改変を実施するための手段は提案されていない。
特許文献2は、高い効率でのピキア・パストリス(Pichia pastoris)における組換えコラーゲン様ポリペプチドの生成を記載しているが、グリコシル化に関しては言及していない。
特許文献3は、酵母中でタンパク質が発現される際の翻訳後修飾としてのヒドロキシル化を記載しているが、翻訳後修飾としてのグリコシル化は論じていない。
グリコシル化アミノ酸は、コラーゲンに対する(自己)免疫反応において重要な役割を果たす。グリコシル化アミノ酸がT−細胞の認識又はT−細胞の結合において役割を果たすことは示唆されている。ヒトコラーゲンでは、N−結合グリコシル化はアスパラギンで起こり、O−結合グリコシル化はヒドロキシリシン、セリン及びスレオニンの−OH基で起こる。
非ヒト宿主における組換えコラーゲン様ポリペプチドのグリコシル化は、哺乳動物細胞におけるグリコシル化とは異なることも知られている。隣接型のアミノ酸の型などのアミノ酸がグリコシル化される条件、及びグリコシル化の機構、及びしたがって結合する糖の型は異なる可能性がある。
非特許文献1は、メチロトローフ酵母ピキア・パストリス(Pichia pastoris)におけるグリコシル化を記載している。
グリコシル化アミノ酸は、糖基のリン酸化を受ける可能性もある。さまざまな宿主中でのコラーゲン様タンパク質の組換え生成を記載する特許、例えば特許文献1又は特許文献4は、この翻訳後修飾に関しては言及していない。グリコシル化アミノ酸のリン酸化は、望ましくない高い酸性のポリペプチドをもたらす可能性がある。
WO01/34646 EP0926543 US2003064436 EP1398324 Bretthauer and Castellino, Biotechnol.Appl.Biochem.(1999) 30、193〜200
本発明の目的は、免疫反応を誘導する可能性が低い、非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチドを提供することである。本発明の他の目的は、それらの宿主細胞から排出され容易に採取及び精製することができる、非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチドを提供することである。
本発明の目的はさらに、天然コラーゲンと類似した性質を有する、非グリコシル化コラーゲン様ポリペプチドを提供することである。
本発明の目的はさらに、リン酸化されていないコラーゲン様ポリペプチドを提供することである。
本発明の目的はさらに、免疫反応を誘発する危険性が低い医薬品配合物用の、特に凍結乾燥配合物用の安定剤を提供することである。
本明細書に示す本発明は、グリコシル化、特にスレオニン及び場合によってはさらにセリンのグリコシル化も妨げ、同時にこれらのペプチドのリン酸化を妨げるか、低下させながら組換えコラーゲン様ポリペプチドの免疫原性をさらに低下させるように処置を講じる驚くべき考えに基づく。
したがって本発明は、Gly−Xaa−Yaaトリプレットが5回以上連続して反復するひと続きの配列を少なくとも含み、アミノ酸の少なくとも20%が連続Gly−Xaa−Yaaトリプレットの形で存在する非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチドであって、前記コラーゲン様ポリペプチド中、スレオニンが他のアミノ酸によって置換されているか、スレオニンが存在しないか、グリシンが各スレオニンのN末端側に隣接して存在し、及び/又はプロリンが各スレオニンのC末端側に隣接して存在し、前記組換えコラーゲン様ポリペプチドが微生物中で発現されることを特徴とする、非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチドに関する。
スレオニンがコラーゲン様ポリペプチドに存在しないか、又は例えば点突然変異によりスレオニンが他のアミノ酸によって置換されていることが好ましい。スレオニン及びセリンがコラーゲン様ポリペプチドに存在しないか、又は独立してスレオニン及びセリンが、例えば点突然変異により他のアミノ酸によって置換されていることがより好ましい。
発明の詳細な説明
本発明は、ヒトコラーゲンと比較して低い免疫効果及び酸性を有する、組換えによって生成したコラーゲン様ポリペプチドを対象とする。本発明は、コラーゲン様ポリマーが非グリコシル化状態であるように処置を講じることによって、これら両方の目的が達成されるという驚くべき考えに基づく。これらの処置は、以下の1つ又は複数を含む
−スレオニン、及び場合によってはセリンと他のアミノ酸の置換、
−スレオニン、及び場合によってはセリンが存在しないポリペプチド配列の選択又は
−各スレオニンのN末端側近辺へのグリシンの配置、及び/又は各スレオニンのC末端側近辺へのプロリンの配置、及び場合によってはセリンの少なくとも50%のC末端側近辺へのプロリンの配置;例えば点突然変異により前記残基に隣接するアミノ酸を置換することによって、これを実施することができる。
本発明によるコラーゲン様組換え又は合成ポリペプチドは、天然ヒトコラーゲンのアミノ酸配列と同一であるか又はほぼ類似していることが好ましいが、非ヒト配列(例えばラット、ウサギ、マウスなど)を使用することもできる。天然に存在しない配列を設計することもできる。用語「ほぼ類似している」は、2つのペプチド配列が、デフォルトパラメータを使用するプログラムGAP又はBESTFITなどによって最適にアラインメントをとらせると、少なくとも80パーセントの配列同一性、好ましくは少なくとも90パーセントの配列同一性、より好ましくは少なくとも95パーセント以上の配列同一性(例えば、99又は100パーセントの配列同一性)を共有することを意味する。本発明の文脈で配列同一性のパーセンテージを計算するとき、スレオニン残基、セリン残基、スレオニンのN末端又はC末端と隣接した残基、及びセリン残基のC末端側と隣接した残基の50%は無視しなければならない。したがって、例えばスレオニンを有する天然配列は、スレオニンが任意の他のアミノ酸によって置換されている同じ配列と100%同一であり、前記アミノ酸がグリシン−スレオニンタンデム(N末端が左側にありC末端が右側にあると仮定する)を有する天然配列と比較してグリシンではないアミノ酸−スレオニンタンデムを有する配列に関しても、同じことが当てはまる。GAPはNeedleman及びWunschのグローバルアラインメントアルゴリズムを使用して、2つの配列にそれらの全長でアラインメントをとらせ、マッチ数を最大にし、ギャップ数を最小にする。一般に、ギャップクリエーションペナルティー=50(ヌクレオチド)/8(タンパク質)及びギャップエクステンションペナルティー=3(ヌクレオチド)/2(タンパク質)で、GAPデフォルトパラメータが使用される。
天然コラーゲン分子は、その主要なアミノ酸配列中において、主にGly−Xaa−Yaaトリプレットの反復配列からなり、したがってアミノ酸の合計数の約3分の1はグリシンである。ゼラチンの分子量は典型的には大きく、分子量の値は10,000〜300,000ダルトンで変化する。天然ゼラチン分子の主分画は約90,000ダルトンの分子量を有する。平均分子量は90,000ダルトンより大きい。
さらに、コラーゲンに特徴的なのはプロリン残基の異常に高い含有量である。さらにより特徴的なことは、天然コラーゲン中では幾つかのプロリン残基がヒドロキシル化されていることである。ヒドロキシル化の最も顕著な部位は、異常なアミノ酸4−ヒドロキシプロリンのコラーゲン分子中においてその存在が生じる4−位置である。トリプレット中では、4−ヒドロキシプロリンは常にYaa位置において見られる。非常に少数のプロリン残基が3位置でヒドロキシル化される。4−ヒドロキシプロリンとは対照的に、3−ヒドロキシプロリンはグリシン残基のカルボキシル側、したがってトリプレット中のXaa位置で常に見られる。異なる酵素が3−又は4−ヒドロキシプロリンの形成を担う。
知られているアミノ酸組成に基づくと、哺乳動物由来のコラーゲン分子中では、アミノ酸の約22%がプロリン又はヒドロキシプロリン残基であることが推測される。しかしながら、低含量のプロリン及びヒドロキシプロリンが魚類、特に冷水魚において見られる。大まかな推測は、プロリン及びヒドロキシプロリン残基はほぼ等しい量で存在し、したがって哺乳動物由来のコラーゲン分子中では、アミノ酸の約11%がプロリンであり、約11%がヒドロキシプロリンであるということである。実質的に全てのヒドロキシプロリンがYaa位置において見られるので、コラーゲン分子中の全トリプレットの約3分の1はヒドロキシプロリンを含むと推測される。ヒドロキシプロリン残基の存在が、コラーゲン分子はその二次構造でらせん状立体配座をとり得るという事実の原因である。
さらに、非常に少数の他のタンパク質において見られる天然コラーゲン中に存在する他のアミノ酸は、5−ヒドロキシリシンである。このようにして修飾されるリシン残基は、トリプレット中のYaa位置において常に見られる。
既に述べたように、コラーゲンの主な特徴はGly−Xaa−Yaaトリプレットの存在であり、このようなトリプレットは本発明のコラーゲン様タンパク質中にも存在する。コラーゲン様ポリペプチドは、Gly−Xaa−Yaaトリプレットが少なくとも5回、好ましくは少なくとも10回連続して反復するひと続きの配列を含み、アミノ酸の少なくとも20%が連続Gly−Xaa−Yaaトリプレットの形で存在する。
複数のGly−Xaa−Yaaトリプレット又は複数のひと続きのGly−Xaa−Yaaトリプレットが、タンパク質のコラーゲン様の性質を著しく変えずに1つ又は複数のアミノ酸によって隔てられている、タンパク質を設計することがしたがって可能である。このようなコラーゲン様タンパク質は、本発明のコラーゲン様タンパク質の定義によって含まれる。
グリコシル化は、セリン及びスレオニンのヒドロキシ基(O結合グリコシル化)及びアスパラギンのヒドロキシ基(N結合グリコシル化)において起こり得る。酵母では、アスパラギンのN結合グリコシル化は、Xが任意のアミノ酸であるコンセンサス部位Asn−X−Thr又はAsn−X−Serにおいて起こる。ヒトCOL1A1中では、この配列は配列番号1のアミノ酸1365〜1367として1回のみ現れる(O結合グリコシル化の概念及び原理は、Van den Steen et al(Critical Reviews in Biochemistry and Molecular Biology、33(3):151〜208(1988)によって記載されている)。微生物中で発現されるタンパク質のグリコシル化は文献、例えばピキア・パストリス(Pichia pastoris)由来のタンパク質のグリコシル化を総説したBretthauer and Castellino (Biotechnol.Appl.Biochem.(1999) 30、193〜200)中に記載されている。
本発明の組換えコラーゲン様ポリペプチドは、酵母、より好ましくはピキア(Pichia)又はハンセヌラ(Hansenula)属のメチロトローフ酵母、最も好ましくはピキア・パストリス(Pichia Pastoris)中で発現されることが好ましい。
哺乳動物細胞では、ガラクトースによるヒドロキシリシンのグリコシル化が起こる。酵母などの微生物中でヒドロキシリシンがグリコシル化されることを示唆する情報は存在しない。しかしながら、リシンのヒドロキシル化が微生物中で起こるという何らかの兆候が存在する可能性があり、例えば点突然変異によりリシルヒドロキシラーゼをノックアウトするか又は同時発現させないこと、或いはリシンを置換することによって、ヒドロキシリシンの出現を妨げるための処置を講じることができる。
非哺乳動物細胞におけるグリコシル化は、哺乳動物細胞におけるグリコシル化とは異なる可能性がある。セリン若しくはスレオニンと隣接しているか又はその近辺のアミノ酸の性質は、グリコシル化の確率を決定する一因である。酵母に関しては、これらの条件は哺乳動物細胞における条件とは異なることが知られている。それ以外に、セリン又はスレオニンと結合する糖の型は哺乳動物細胞における糖とは異なる。一般に酵母では、グリコシル化はマンノースのN及びO結合オリゴ糖の存在をもたらす。酵母におけるO−グリコシル化は、哺乳動物細胞におけるO−グリコシル化とは異なる。オリゴ糖は、コラーゲン様ポリペプチドを生成するときに、特にそれらが血流と接触する可能性があるときに望ましくない異なる構造を有する。
他の翻訳後修飾はオリゴ糖のリン酸化である。リン酸化はコラーゲン様ポリペプチドの望ましくない高い酸性をもたらす可能性がある。
一実施形態では、セリン及びスレオニンはコラーゲン様ポリペプチド中に存在することができるが、各スレオニンのC末端側に隣接してグリシンが存在し、且つ/又は各スレオニンのN末端側に隣接してプロリンが存在する。プロリンはスレオニンのN末端側に隣接することが好ましい。この実施形態では、特異的配列Asn−X−Thr及びAsn−X−Serは、例えば組換え宿主中で発現させるための天然コラーゲン配列若しくはその一部分を選択する際にこの配列を回避することによって、又はAsnに関するコドンの点突然変異によって回避しなければならない。
セリンの少なくとも50パーセント(number percent)がプロリンと隣接し、前記プロリンはセリンのN末端側に位置することが好ましく、セリンの100パーセントが、それらのN末端側と隣接するプロリンを有することが最も好ましい。
他の実施形態では、組換えコラーゲン様ポリペプチドはスレオニンを含まない。コラーゲン様ポリペプチドの発現用の合成DNA配列を調製するとき、スレオニンに翻訳されるコドンは使用しない。スレオニンコドンが存在しない天然配列又は断片を選択することが好ましい。天然コラーゲン由来のアミノ酸配列中のスレオニンの置換は、点突然変異によって実施することができる。スレオニンは原則として任意のアミノ酸によって置換することができる。置換によって、天然コラーゲン中に存在するGXYトリプレットが生成することが好ましい。置換されるアミノ酸はセリンであってよく、したがってポリペプチド中に同じ数のヒドロキシ基を維持し、天然ヒトコラーゲンに対する高い類似性を維持することができ、又は置換されるアミノ酸は、ヒドロキシル基を欠くがセリンに匹敵する大きさを有するアラニンであってよい。ポリペプチドの架橋用の部位を導入することによって、スレオニンをシステインに置換することもできる。
組換えコラーゲン様ポリペプチドが高い収率で発現される(典型的には1リットル当たり0.95グラムを超え、好ましくは1リットル当たり3グラムを超える)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)又はハンセヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)などのメチロトローフ酵母中では、セリンはグリコシル化されないことを、我々は予想外に見出した。
さらに他の実施形態では、組換えコラーゲン様ポリペプチドは、グリコシル化に関する任意の可能性を回避し、リン酸化オリゴ糖の形成を妨げるために、スレオニン及びセリンを含まない。点突然変異によってセリンを置換するとき、それはアラニンによって置換されることが好ましい。セリンはシステインによって有利に置換することもできる。
一実施形態では、組換えコラーゲン様ポリペプチドの多量体、好ましくは2量体又は3量体又は4量体は、例えばEP1398324中に記載されたように微生物中で発現される。5個以上の反復配列を有する多量体はあまり望ましくない、何故なら多数のコピーの遺伝子合成は、増大するモノマーの数と共に次第に困難になるからである。多量体の出発点である組換えコラーゲン様ポリペプチドは、天然配列とほぼ類似した配列を有することが好ましい。本発明の文脈では、天然配列とほぼ類似したこのような配列の多量体も、天然コラーゲンとほぼ類似していると考えられる。
例えば、50の連続したアミノ酸のアミノ酸配列はヒトI型コラーゲン(COL1A1)のα−1鎖から選択され、核酸配列「A」によって表される。核酸配列「A」の多数の反復配列を次いで酵母発現ベクターに挿入し、EP0926543中に記載されたのと同様に発現させる。
本発明の組換えコラーゲン様ポリペプチドは、例えばワクチン、(治療用)タンパク質、酵素、(モノクローナル)抗体などの生理学的活性物質を含む医薬品配合物又は生物学的配合物に施用することができる。このような配合物の施用は一般に、その中に含まれるコラーゲン様ポリペプチドが、静脈内、筋肉内又は皮下注入又は注射によって血流中に運ばれることを意味する。本発明の低免疫原性ポリペプチドは、このような施用に特に適している。本発明のコラーゲン様ポリペプチドは、1.5〜30キロダルトン、より好ましくは3〜25キロダルトンの分子量を有することが好ましい。30キロダルトンを超える分子量はあまり好ましくない、何故ならこれらは、免疫反応を誘導する高い可能性を有するからである。約3キロダルトン未満の低すぎる分子量は、例えば凍結乾燥配合物に重要なガラス転移温度が低すぎるという欠点を有する。
一実施形態では、本発明による組換えコラーゲン様ポリペプチドは8未満の等電点を有する。pH8においてリシン及びアルギニンは正に帯電しており、グルタミン酸及びアスパラギン酸は負に帯電しており、グルタミン及びアスパラギンは中性である。グルタミン及びアスパラギンは、発現される配列中の点突然変異によって、又は発現後の組換え構造の脱アミド化によって、それらの対応する酸相当物によって置換することができる。アスパラギン酸又はグルタミン酸残基のような負に帯電した基は、好ましくは組換えコラーゲン様ポリペプチド中にランダムに分布すべきである。望ましいときは、負に帯電した残基を有する多数のアミノ酸を設計することができる、ただしこれが高い抗原性をもたらさないものとする。
組換えコラーゲン様ポリペプチドを選択又は設計して適切な等電点を持たせることができ、したがって血液循環からのクリアランス率を低下させることができる。このような組換えコラーゲン様ポリペプチドの多量体を作製することによって、望ましい等電点を維持しながら、この影響はさらに改善される。等電点は8未満、好ましくは7未満、より好ましくは6未満、さらにより好ましくは5未満である。より好ましくは、コラーゲン様ポリペプチドの等電点は少なくとも3を超え、4を超えることがより好ましい。したがって本発明による好ましい範囲は、(最小)〜(最大):3〜8、4〜8、3〜7、4〜7、3〜6、4〜6、3〜5及び4〜5の等電点を有するコラーゲン様ポリペプチドである。
他の実施形態では、本発明による組換えコラーゲン様ポリペプチドは、少なくとも180℃の推定ガラス転移温度(Tg)を有する。組成物の測定ガラス転移温度はさらに、天然コラーゲンペプチドを含む対照組成物の測定ガラス転移温度より、好ましくは少なくとも約5℃、より好ましくは少なくとも約10℃、及び最も好ましくは20℃、有意に高いはずである。本明細書で使用する「天然コラーゲン」は、高いガラス転移温度を持たせるために選択又は合成しなかったコラーゲンペプチド又はポリペプチドを指す。一般に天然コラーゲンペプチドは、約170℃以下の推定Tgを有する。
コラーゲンの性質に関する我々の研究において、コラーゲンは大部分のトリプレットがプロリンを含む反復アミノ酸トリプレット構造Gly−Xaa−Yaaを有しているが、そのガラス転移温度(即ちTg)は分子中に均一に分布していなく、平均(天然)コラーゲンより高いTgを有する配列を選択することができることを我々は見出した。
ガラス転移温度の重要性は、ワクチンのような生理学的活性物質を含む配合物のフリーズドライ又は凍結乾燥の分野ではよく知られている。凍結乾燥配合物では、高いガラス転移温度が求められる。「Long-Term Stabilization of Biologicals」(Biotechnology vol.12 12 march 1994)中でF.Franksは、フリーズドライによる生物材料の保存における高いガラス転移温度の重要性、及びこのような材料の貯蔵寿命をさらに改善しようとする望みを述べている。フリーズドライ用の配合物中では、ゼラチンが働いて生理学的活性物質を保護し、この場合アミノ酸残基の極性基と結合した水分子の存在が重要であると考えられる。残留湿度はワクチンの貯蔵寿命に重要な役割を果たす。高い残留湿度レベルは、凍結乾燥ゼラチン/二糖組成物のガラス転移温度を著しく低下させ、低下した貯蔵寿命をもたらす。
天然コラーゲンの平均推定ガラス転移温度は約170℃であり、したがって本発明によるポリペプチドは、約180度より高いTg、好ましくは約190度より高いTg、より好ましくは約200度より高いTgを有する。
本明細書で使用する「約」は、指定温度より1〜4度高い及び/又は低い温度範囲を指す。
ガラス転移温度の計算法は、Y.Matveev et.al.によってFood Hydrocolloids Vol.11 no.2pp.125〜133、1997中で公開された。等式8及び9を実際の計算に使用した。
上式で合計i=1〜20は、以下に与える別のアミノ酸のT及びΔVの部分値に関する値の合計である(Matveev et al(上記)中に記載されたように、Vはファンデルワールス体積の測定値である)。
このモデルは、ヒドロキシプロリンの存在を考慮に入れていないようである。しかしながら、Matveev et alの論文中に示される測定値との相関関係は、ゼラチンの推定値と測定値の間の非常に良い相関関係を与える。
この推定値は、30,000ダルトン未満の低分子量を有するコラーゲン様ポリペプチドに関する測定値と一致しない。その場合、測定値は推定値より40℃以上低くなり得る。しかしながら、加水分解した天然ゼラチンに関して推定した平均Tgと組換えによって生成した同等の分子量のコラーゲン様ポリペプチドの間の、相対的な違いは依然として有意である。
スレオニン及び/又はセリンを含まない適切な組換え又は合成コラーゲン様ペプチドを選択するために、出発点は例えばヒトCOL1A1(配列番号1)である。この配列は、配列全体から計算した163℃のTgを有する。
このCOL1A1配列は、シグナル配列(アミノ酸1〜22)及びアミノ末端プロペプチド(アミノ酸23〜161及び1219〜1464)をさらに含む。らせん状コラーゲン配列は、アミノ酸162〜アミノ酸1218まで存在する。前述の式を使用して、幾つかのアミノ酸の平均を容易に計算することができる。例えば、スレオニンは含まないが幾つかのセリンを含み、180℃を超える平均Tg及び約10,000〜13,000ダルトンの分子量を有する、配列番号1のほぼアミノ酸590〜750までの配列を選択することができる。スレオニンは含まないが4つのセリンを含み、2つのセリンがN末端側にプロリンを有する、配列番号1のアミノ酸554〜763までの配列を選択することができる。この配列は約179℃の平均Tg、約6.6の等電点、及び約18,800ダルトンの分子量を有する。スレオニンを含まずセリンも含まない、配列番号1のアミノ酸554〜637までの配列を選択することができる。この配列は約189℃の平均Tg、約6.4の等電点、及び約7,500ダルトンの分子量を有する。
本明細書で前に記載した好ましい平均Tg及び等電点などを有するポリペプチド領域は、例えばCol1A−2、Col2A−1、Col3A−1などの他のコラーゲン配列からも容易に推定することができる。このようなコラーゲン配列は、当技術分野で容易に入手可能である。
ポリペプチド断片のTgとその構造の詳細を関連付けることを試みた。アラニン含量とのある程度の相関関係が分かった。高いTgを有する多くの領域は高いアラニンレベルと一致するが、この相関関係は平均より高いTgを有する全ての領域に当てはまるわけではない。さらに、例えば54アミノ酸のポリペプチドが10アミノ酸当たり約1アラニンを超えるアラニン含量を有するとき、高いTgを有する領域が見られる可能性がある。大量のアミノ酸残基の存在は、ポリペプチドのTgに対して負の影響がある可能性がある。ロイシン及びイソロイシンの存在とTgの間には相関関係があった。全てではないが高いTgを有する多くの領域では、これらの大量のアミノ酸残基の濃度は低いか、それらは存在しない。バリンを関連付けることによって事態が悪化し、バリンは大量に対してあまり影響がないことが示唆される。豊富に存在するプロリンの側鎖の大きさを考慮すると、ロイシン及びイソロイシンはバリンより大量の残基に貢献することは想像できる。さらに、充分な水分子が結合して凍結乾燥した生理学的活性物質を保護することができるように、極性アミノ酸残基の量は5%を超え、より好ましくは7%を超えるが15%未満であることが望ましい。
本発明によるコラーゲン様ポリペプチドは、EP−A−0926543及びEP−A−1014176中に開示されたのと同様の組換え法によって生成することができる。本発明によるコラーゲン様ポリペプチドの生成及び精製を可能にするために、EP−A−0926543及びEP−A−1014176中に具体的な例が言及されている。したがって、コラーゲン様ポリペプチドは、適切な微生物によるこのようなポリペプチドをコードする核酸配列の発現によって生成することができる。この方法は真菌細胞又は酵母細胞を用いて適切に実施することができる。宿主細胞はハンセヌラ(Hansenula)、トリコデルマ(Trichoderma)、アスペルギルス(Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)、ニューロスポラ(Neurospora)又はピキア(Pichia)のような高発現宿主細胞であることが適切である。真菌細胞及び酵母細胞が細菌には好ましい、何故ならそれらは、反復配列の不適切な発現の影響を受けにくいからである。宿主は発現されるコラーゲン構造を攻撃する高レベルのプロテアーゼを有していないことが、最も好ましい。この点において、ピキア(Pichia)は非常に適切な発現系の一例を与える。EP−A−0926543及びEP−A−1014176中に詳細に開示されたのと同様に、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)を発現系として使用する。一実施形態では、微生物をさらに形質転換してプロリル−4−ヒドロキシラーゼの発現用の遺伝子を含ませる。他の実施形態では、微生物には、特にプロリンのヒドロキシル化などの能動的な翻訳後プロセシング機構がない。
宿主細胞及び発現させる配列に関する知識と組合せた、宿主細胞を本発明の組成物中で適切な組換えコラーゲン様ポリペプチドを発現するのに適したものにするのに必要とされる本明細書に記載するパラメータに基づく、真菌宿主細胞、特に酵母細胞を生成する知られている産業用酵素からの適切な宿主細胞の選択は、当業者によって可能であるはずである。
本発明中で使用するためのコラーゲン様ポリペプチドの設計に関して、タンパク質の幾つかの性質を述べる。例えば、平均Tgを低下させるロイシン又はイソロイシンのような大量のアミノ酸などの特定のアミノ酸は、タンパク質中には存在しないか、稀にのみ存在することを確かめることができる。それ以外は、アラニン又は極性アミノ酸に関して前に詳細に論じたように、一定数の特定のアミノ酸をコラーゲン様ポリペプチド中に導入することが、有利である可能性がある。さらに他には、コラーゲン様ポリペプチド中の酸性及び塩基性アミノ酸残基の組成によって、等電点(IEP)を調節することができる。
医薬組成物を得るために、1つ又は複数の本発明のコラーゲン様ポリペプチドを生理学的活性化合物と混合させる。ガラス化の助剤として、糖を加えることができる。これはスクロースのような2糖であることが好ましい。用途に応じて、アミノ酸、ゼラチン以外の他のタンパク質などのような、さまざまな他の化合物を加えることもできる。したがって本発明はさらに、生理学的活性物質、及び本明細書に記載する非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド、及び場合によっては薬学的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。
医薬組成物又は生物学的組成物は一定量のコラーゲン様ポリペプチドを含み、これは2〜60重量%の範囲で通常存在する。ワクチンは凍結乾燥組成物として保存される医薬化合物の一例である。
時としてワクチンに関する厳しい保存条件を維持するのが困難であり得る発展途上国において、特にワクチンは使用されている。凍結乾燥ワクチンの安定性は重大な関心事であり、世界保健機関はこのような組成物の保存に関する厳しい規則を述べている。
生理学的活性物質は、例えばワクチン、(治療用)タンパク質、酵素、(モノクローナル)抗体などである。その知られている低い免疫原性又は抗原性のため、ゼラチンは好ましい安定剤である。ゼラチン溶液が滅菌済み、発熱物質及び抗原を含まない状態になるように、注意を払うべきである。
組換え非グリコシル化ポリペプチドは、例えばヒトの皮膚又は髪の毛を保護するために化粧品に施用することができる。皮膚の保護用のさまざまな化粧品調製物が、ローション、エマルジョン、クリーム、ミルク、ゲルなどとして、市場で入手可能である。これらは油及び/又はアルコールを含むことができる。
エアロゾル又は粘着物質も使用されることが知られている。全てのこのような化粧品調製物は、非グリコシル化ポリペプチドを含むことができる。本発明の非グリコシル化ポリペプチドの施用は、油又はアルコールの使用を不要にし、このような物質に対する免疫反応、又は皮膚の低下した防御機能のような望ましくない影響を妨げるのにさらに助力する。
したがって、本発明の非グリコシル化ポリペプチドは、ヒドロゲルのような油をあまり含まない調製物だけには限らないが、その中に施用することが好ましい。
一実施形態では、例えばEP−A1−1273308及びWO−A1−04/075871中に記載されたのと同様に、UV吸収化合物は非グリコシル化ポリペプチドと結合している。
[実施例]
スレオニン又はセリンを含まない組換えコラーゲン様ポリペプチド
スレオニン又はセリンを含まない本発明のコラーゲン様ポリペプチド(CLP−1)を、ヒトCOL1A1−1のゼラチンのアミノ酸配列(配列番号1)の一部分をコードする核酸配列で始めることによって生成した。EP−A−0926543、EP−A−1014176及びWO01/34646中に開示されたのと同様の方法を使用した。本発明によるこのコラーゲン様ポリペプチドCLP−1の配列は以下に与える(配列番号2)。
GPPGPAGQDGRPGPPGPPGARGQAGVMGFPGPKGAAGEPGKAGERGVPGPPGAVGP
AGKDGEAGAQGPPGPAGPAGERGEQGPAG(配列番号1のアミノ酸554〜638)
分子量:7500ダルトン、等電点pI=6.4、推定ガラス転移温度Tg=190℃。(COL1A1−1配列番号1は163℃の推定Tgを有する)
配列の多量体が発現される場合、最後のグリシン(638)は配列から削除することが好ましい。
スレオニンとセリンの両方を含む組換えコラーゲン様ポリペプチド
スレオニンとセリンの両方を含む比較可能なコラーゲン様ポリペプチド(CLP−2)は、ヒトCOL1A1−1のゼラチンのアミノ酸配列の一部分をコードする核酸配列で始めることによって生成した。EP−A−0926543、EP−A−1014176及びWO01/34646中に開示されたのと同様の方法を使用した。本発明によるこのゼラチンの配列は以下に与える(配列番号3)。EP1398324A中に記載されたのと同様に、CLP−2はCOL1A1から選択した配列の3量体である。
コラーゲン様ポリペプチドの翻訳後修飾の分析 組換えタンパク質の質量分析(MALDI−TOF−MS)
MALDI−TOF(マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法)による詳細な質量分光分析を、CLP−2(配列番号3;スレオニンとセリンの両方を含む)に行った。完全タンパク質以外に、トリプシンによる消化産物、V8プロテアーゼ(glu−C)による消化産物及びアルカリホスファターゼによる消化産物も分析した。
実験の詳細:
タンパク質の消化
凍結乾燥CLP−2を20mg/mlの濃度で脱イオン水に溶かし、次いで後に消化バッファーに10倍希釈した。消化バッファーは、glu−C(V8)消化用には50mMのリン酸ナトリウム、pH7.8、及びトリプシン消化用には100mMの重炭酸アンモニウム、pH7.8であった。消化バッファーに溶かした2mg/mlのタンパク質溶液0.5mlを20μlの酵素溶液(両方の場合1mg/ml)と混合させて、1:50w/wの基質:酵素比を得た。インキュベーションは一晩37℃で進行させた。glu−C消化タンパク質の等分試料を、比1:50w/wでトリプシンと共に一晩再度インキュベートして、2回消化されたサンプルを得た。
アルカリホスファターゼのインキュベーション
10mg/mlの濃度で50mMの炭酸バッファー(pH9.5)中にCLP−2を溶かした。1μlのアルカリホスファターゼ溶液(Sigma社製、P−6774、20DEA単位/μl)を、500μlのタンパク質溶液に加えた。混合物は2時間37℃でインキュベートした。反応したタンパク質の等分試料を50mMの重炭酸バッファー、pH8.1と1:3(V/V)で混合させ、比1:50w/wでトリプシンと共に一晩再度インキュベートして、消化されたサンプルを得た。
対照として、カゼイン(SIGMA社製)も同じ条件でアルカリホスファターゼと反応させて、この酵素に活性があるかどうか調べた。
MALDIのサンプル調製
前に記載した全てのCLP−2消化産物は、以下のようにMALDI分析用に調製した:10μlの消化産物をジップチップC18(Millipore社製)によって精製/脱塩し、3μlのアセトニトリル/0.1%TFA1:1(V/V)に溶出させた。リニアモード分析用に、1μlの等分試料をシナピン酸マトリックス(飽和3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ桂皮酸、アセトニトリル中/0.1%TFA1:2(V/V))と1:2で混合させ、一方リフレクトロンモード分析用に、他の1μlの等分試料をDHBマトリックス(20mg/mlの2,5ジヒドロキシ安息香酸、アセトニトリル中/0.1%TFA1:1(V/V))と1:2で混合させた。この調製の唯一の例外は、リフレクトロンモードに関するCLP−2のトリプシンによる消化産物であった。この場合、消化産物をマトリックスDHBと直接1:5で混合させ、MALDI標的にスポットした。
アルカリホスファターゼ(AP)処理の前後の完全タンパク質の分析用に、タンパク質(CLP−2又はカゼインのいずれか)はシナピン酸マトリックスを用いて1:50に希釈し、1μlの混合物をMALDI標的にスポットした。
MALDI−TOF MS分析
MALDI−TOF MSスペクトルを、Bruker Biflex III質量分析器においてリフレクトロンモード又はリニアモードのいずれかで得た。リニアモードは完全タンパク質又は2000Daより大きなタンパク質断片の分析用に使用し、一方リフレクトロンモードはm/z範囲500〜3000でペプチドマップに使用した。
リフレクトロンモードは等方位分解能及び改善された質量精度(0.5Daより良い)をもたらし、一方リニアモードによってより良い感度を得る。外部質量較正によるリニアモードに関する質量精度は、当該2000〜10000の質量範囲では+/−5Daより良い。内部較正によって、+/−1Daの質量精度を得ることができる。完全タンパク質の分析に関して、CLP−2の分子量範囲内では、外部較正によって+/−0.5%の質量精度が予想される。
外部質量較正は、リフレクトロンモード分析に関しては1046〜3147Daの範囲のペプチド標準の混合物を用いて、及びリニアモード分析(二重電荷分子、単一電荷分子及び単一電荷二量体種からなる3点リニア較正を使用)に関しては、ウシインシュリン又はウシ血清アルブミンのいずれかを用いて実施した。ウシインシュリンを使用して2000〜10000m/zの範囲を較正し、一方ウシ血清アルブミンを使用して完全タンパク質の測定値に関する20000〜100000m/zの範囲を較正した。
精製CLP−2の典型的なMALDI−TOF質量スペクトルを、図1中に与える。CLP−2の質量は56.8kDa(+/−0.2kDa)であることが分かる。さらにm/z=28.4kDaでピークが見られる。これは2つの電荷(z=2)を有するCLP−2に相当する。
比較のため、配列に従ったCLP−2の理論上の分子量は54.4kDである。したがって、CLP−2の実際の質量は予想より2.4kD大きい。
前述の結果は精製CLP−2に関するものであった。下流工程中にゼラチンが改変される危険性がある。したがって、100リットルの発酵槽由来の非精製無細胞培地のMALDI−TOFも行った(ATO−DLO)。この結果を図2に与える。シグナル対ノイズ比が精製CLP−2より小さいことは明らかであるが、57.1kDaの質量が得られることが明らかに分かる。これは精製CLP−2と著しく異ならない(MALDI−TOFの精度は約+/−0.2kDである)。1000リットルの発酵槽由来の粗製無細胞培地も調べた。これは56.7kDの質量をもたらした(データ示さず)。これも著しく異ならない。したがって、質量の違いはDSPプロセスによって引き起こされるのではなく、発酵中に既に存在していると結論付けることができる。
糖の分析(GC−MS)
炭水化物の分析を行って、GC−MSによってCLP−2のグリコシル化の性質を確認した。
8ミリグラムの乾燥物質に、100マイクログラムのマンニトールを加えた(内標準)。メタノリシスは24時間85℃で1.0MのHCl/MeOHを用いて、次に再Nアセチル化(無水酢酸、24時間、室温)及びトリメチルシリル化(ピリジン/HMDS/TMCS5:1:1、30分、室温)によって実施した。ChrompackCP9002ガスクロマトグラフ(温度プログラム:4度/分で140〜240℃)及び水素炎イオン化検出法を使用して、EC−Iカラム(30m×0.32mm、Alltech社製)での気体−液体クロマトグラフィーによって分析を実施した。
単糖誘導体の同定は、Fisons Instruments GC8060/MD800システム(Interscience社製)でGC−MSによって確認した。
精製CLP−2のサンプルは、4.7%(w/w)の炭水化物、主にマンノースを含んでいた。
リン光体の分析(ICP−OES):
分析はCLP−2中の750〜1000mg/kgのリン光体含量を示す。わずか約70mg/kgの合計リン光体含量がリン酸に由来する(データ示さず)。残りの部分はおそらくリン酸化由来のものである。
平均すると、これは1分子当たり約1個のリン酸基が存在することを意味する。MALDI−TOFは、11個までのリン酸が存在し得ることを示した。これは広範囲の分布が存在することを示し、さらにゼラチンの相当部分が非グリコシル化状態であることを示す。
結論
CLP−2の質量は理論質量より有意に大きい(表1参照)。CLP−2のトリプシンによる消化は、2つのピーク及び予想質量と一致しない質量を示す。これらのピークは、幾つかのサテライトピーク及び80の質量差を示す。これは多数のリン酸化(9個までのリン酸)に原因がある可能性がある。これをICP−OESによって確認した。
これら2つのピークの質量差は、3つのヘキソース(糖)基、主にマンノースに対応する。
アルカリホスファターゼ処理は、リン酸が放出されない(質量が変わらない)ことを示す。これは、結合したリン酸はモノエステル化状態ではなく、ホスホジエステルの形であることを意味する。このことは、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)由来のタンパク質のO−グリコシル化/リン酸化に関する文献中で以前に見出されている。
ピキア・パストリス(Pichia pastoris)における組換えゼラチンの生成は、リン酸化と組合わさったO−グリコシル化をもたらす可能性がある。グリコシル化には高いマンノース含量があり、スレオニンにおいて起こる。コラーゲン様ポリペプチド中にスレオニンが存在しないとき、グリコシル化は起こらない。N−グリコシル化に関する証拠は見られなかった。O−グリコシル化は、ヒトゼラチンにおけるグリコシル化パターン(N型)とは異なる。したがって、O−グリコシル化が存在するとき免疫反応の危険性がある。
4.7%の炭水化物含量がCLP−2に関して見られる。4.7%のグリコシル化分画を想定する(遊離糖は無視する)ことによって、約16のマンノース単位がゼラチン分子当たりに結合していることを示す。遊離糖含量のために、これはやや低い可能性がある。2400Daの測定した質量差から計算すると(表1参照)、これはゼラチン分子当たり15マンノースを与えるはずである(+/−1単位)。したがって、ゼラチン分子当たり15マンノース単位は妥当な推定値である。分子当たりのマンノース単位の数の分布はそれほど広くないはずである、何故ならMALDI−TOF−MSが比較的狭いピークを与えたからである。
これらの結果は、グリコシル化/リン酸化にスレオニンが含まれることを示す。セリンはおそらく含まれない、何故ならCLP−2中のSer−23及びSer−44は修飾されないからである(CLP−2の最初の44個のアミノ酸の塩基配列決定によって確認した)。
CLP−2は合計9個のスレオニンを含む。Thr−9は修飾されることが分かっている。同様の位置はCLP−2中に3度存在する。これらが修飾されるわずか3個のスレオニンである場合、スレオニン当たりのマンノース単位の数は約5であろう。ピキア・パストリス(Pichia pastoris)によるO−グリコシル化は典型的には結合した2〜3のマンノース残基を示すことは、文献中で知られている。したがって、配列中の他のスレオニンも含まれることが、非常に充分に考えられる。全スレオニンを除去することが、グリコシル化/リン酸化を回避するための最も安全な方法である。
精製コラーゲン様ポリペプチドCLP−2のMALDI−TOF質量スペクトルの図である。 非精製無細胞培地のコラーゲン様ポリペプチドCLP−2のMALDI−TOF質量スペクトルの図である。

Claims (19)

  1. Gly−Xaa−Yaaトリプレットが5回以上連続して反復するひと続きの配列を少なくとも含み、アミノ酸の少なくとも20%が連続Gly−Xaa−Yaaトリプレットの形で存在する非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチドであって
    記コラーゲン様ポリペプチド中、スレオニンが存在しないか、又はグリシンが各スレオニンのN末端側に隣接して存在し、及び/若しくはプロリンが各スレオニンのC末端側に隣接して存在し、
    且つ前記組換えコラーゲン様ポリペプチドが微生物中で発現されることを特徴とする、非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  2. 天然コラーゲン中に存在するアミノ酸配列と少なくとも80パーセント同一であるアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  3. スレオニンが存在しないか、或いは全スレオニンがセリン又はアラニン又はシステインによって置換されている、請求項1又は2に記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  4. セリンの少なくとも50パーセントがプロリンと隣接しており、前記プロリンがセリンのC末端側に位置するか、又はセリンが存在しない、請求項1〜3のいずれかに記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  5. 微生物が真核生物である、請求項1〜4のいずれかに記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  6. 真核生物が真菌である、請求項5に記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  7. 真菌が酵母である、請求項6に記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  8. 酵母がメチロトローフ酵母である、請求項7に記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  9. メチロトローフ酵母がピキア又はハンセヌラ種である、請求項に記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  10. メチロトローフ酵母が、ピキア・パストリス又はハンセヌラ・ポリモルファである、請求項9に記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  11. プロリン及びリシンがヒドロキシル化されていない、請求項1〜10のいずれかに記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  12. コラーゲン様ポリペプチドが8未満の等電点を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  13. 30キロダルトン未満であり、1.5キロダルトンを超える分子量を有する、請求項1〜12のいずれかに記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  14. 10キロダルトン未満であり、3キロダルトンを超える分子量を有する、請求項1〜13のいずれかに記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  15. 少なくとも180℃の推定ガラス転移温度を有する、請求項13又は14に記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチド。
  16. 生理学的活性物質、及び請求項13〜15のいずれかに記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチドを含む医薬組成物。
  17. 薬学的に許容される担体をさらに含む、請求項16に記載の医薬組成物。
  18. ワクチンである、請求項16又は17に記載の医薬組成物。
  19. 請求項1〜15のいずれかに記載の非グリコシル化組換えコラーゲン様ポリペプチドを含む凍結乾燥組成物。
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