JP5133566B2 - 検査方法 - Google Patents
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は、X線検査装置によって形成される画像によって識別される。
<食品包装フィルムの構成>
第1実施形態に係る食品包装フィルム1は、図1に示されるように、フィルム本体3及び銀蒸着膜2から構成される。フィルム本体3は、プラスチック(例えば、ポリエチレン(PE)や、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVA)等)から形成されている。銀蒸着膜2は、フィルム本体3に蒸着処理されて形成される。
なお、銀蒸着膜2の膜厚は、X線検査装置の検出精度によって決定される。
以下、X線検査装置の一例を示す。
シールドボックス11は、X線検査装置10の上部を構成する箱型の部材であって、図5に示されるように、筐体11a、上部正面パネル11b及び下部正面パネル11cから構成されている。
コンベア12は、シールドボックス11の下方に形成される検査空間S(図3参照)において商品Xを所定の方向へ搬送する搬送装置であって、図3に示すコンベアモータ12fによって駆動される。コンベア12の搬送速度は、作業者が入力した設定速度になるように、制御コンピュータ(図示せず)によるコンベアモータ12fのインバータ制御によって細かく制御される。
X線照射器13は、図4に示されるように、コンベア12の上方、つまり検査空間Sの上方に配置されており、ラインセンサカバー12bに形成された開口部12cを介してコンベア12の下方に配置されたX線ラインセンサ14に向かって扇形形状にX線を照射する。
X線ラインセンサ14は、図3に示されるように、コンベア12(開口部12c)の下方に配置されており、商品Xやコンベアベルト12aを透過してくるX線を検出する。このX線ラインセンサ14は、コンベア12の搬送方向に直交する向きに一直線に水平配置された複数の画素から構成されている。
遮蔽カーテン16は、図3に示されるように、シールドボックス11の下方であって、土台部20の上方部分に形成された搬入口および搬出口に相当する開口20aを覆う位置とその内側の位置とにそれぞれ配置されている。また、この遮蔽カーテン16は、被検査物である商品Xを所定の方向へ搬送するコンベア12の搬送面上に垂れ下がるように取り付けられており、図8に示されるように、鉛を含むゴム製のノレン部分16a、ノレン部分16aを吊り下げるための支持棒16b、及び2本の支持棒16bの一方の端部同士を連結する連結部16cから構成されている。このため、商品Xが検査空間Sへ搬出入される際には、搬送される商品Xによってノレン部分16aが押しのけられる。
土台部20は、図2および図3等に示されるように、X線検査装置10全体を下方から支持するための土台となる部分であって、図5に示されるように、開口20a、本体部20b、4本の脚部20c及び載置部20dを有している。
モニタ26は、フルドット表示の液晶ディスプレイである。また、モニタ26は、タッチパネル機能を有しており、初期設定や不良判断に関するパラメータ入力などを促す画面を表示する。
高さ調整機構40は、第1回転ローラ31の高さ位置を変更することで、コンベア12の搬送面の高さを調整するための機構であって、図6および図7に示されるように、第1回転ローラ31、ローラ支持金具41及び接合金具42から構成されている。
(1)
本発明の第1実施形態に係る食品包装フィルム1には、フィルム本体3の片面上に銀蒸着膜2が設けられている。このため、この食品包装フィルム1は、X線検査装置10によって検出されると共にそのまま消費者の口に入ったとしても消費者に健康上の影響を及ぼすことがない。
銀蒸着膜2の側が食品に接するようにして食品が本発明の第1実施形態に係る食品包装フィルムで包装されれば、食品に対して抗菌作用を及ぼすことができる。
(A)
第1実施形態では蒸着膜の構成成分として銀が採用されたが、カルシウム、亜鉛、鉄、バリウム、金、白金、その他の人体に無害な金属が採用されてもかまわない。
第1実施形態ではフィルム本体3の片面上に蒸着処理により銀の膜が形成されたが、印刷処理により銀の膜が形成されてもかまわない。銀の印刷処理は、銀ペースト等を利用すれば可能となる。
第1実施形態では食品包装フィルム1に銀蒸着膜2が形成されたが、包装紙、袋、プラスチック容器(ペットボトル、発泡スチロール等)、木箱、トレー、コンテナ及びビン等、他の食品包装材に銀蒸着膜2が形成されてもよい。また、ビス等の係止部品が存在する場合にはその係止部品にも銀蒸着膜を形成しておけば係止部品も検出することができる。
第1実施形態ではフィルム本体3の片面上に銀蒸着膜2が均一に形成されたが、銀蒸着膜は図9〜図13に示されるようなパターン(模様)P1〜P5を有するように形成されてもかまわない。このようにすれば、食品包装フィルムはX線検査装置によって形成される画像によって識別される。なお、図9に示されるパターンP1では長さが異なる太線が異なる間隔をもって配置されている。このようにすれば、食品包装フィルムに種々の情報をもたせることができる。
第1実施形態ではX線検出装置の一例を示したが、X線検査装置は他のタイプのX線検査装置であってもかまわない。
第1実施形態では特に言及しなかったが、食品包装フィルムは図14に示されるような構造を有していてもかまわない。この食品包装フィルム101では、フィルム本体3の片面上に銀蒸着膜2が形成され、さらにその銀蒸着膜2の上に保護フィルム4が形成される。このようにすれば、銀蒸着膜2を保護することができる。
<食品包装フィルムの構成>
第2実施形態に係る食品包装フィルム201は、図15に示されるように、フィルム本体203及び硫酸バリウム(BaSO4)粒子202から構成される。フィルム本体203は、プラスチック(例えば、ポリエチレン(PE)や、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVA)等)から形成されている。硫酸バリウム粒子202は、フィルム本体111に分散されている。なお、このような食品包装フィルム201は、フィルム成形加工前に原料プラスチックに予め硫酸バリウム粒子202を混合しておくことにより製造することができる。また、この硫酸バリウム粒子202はX線検査装置の検出精度の観点から食品包装フィルム201全量に対して3〜50wt%となるように、さらにはX線検知装置の画面において「点」とならない程度まで混入されるのが好ましい(点検出であるとフィルム片であるのか他の異物であるのか識別しにくくなるため)。また、硫酸バリウム粒子202の粒子径は0.3mm程度あれば十分である(SUSの場合、粒子径0.3mmでX線検査装置により検出可能となる。硫酸バリウムはSUSよりも密度が高いのでより小さな粒子径であっても検出可能となるはずである)。
X線検査装置としては、第1実施形態に係るX線検査装置と同一のX線検査装置が使用される。
本発明の第2実施形態に係る食品包装フィルム201では、フィルム本体203に硫酸バリウム粒子202が分散されている。このため、この食品包装フィルム1は、X線検査装置10によって検出されると共にそのまま消費者の口に入ったとしても消費者に健康上の影響を及ぼすことがない。
(A)
第2実施形態では、検出物質として硫酸バリウム粒子202が採用されたが、カルシウム粒子、亜鉛粒子、銀粒子、金粒子、酸化銀粒子、その他人体に無害な金属粒子あるいは金属化合物粒子が採用されてもかまわない。なお、かかる場合、このような金属粒子又は金属化合物粒子には摂氏300度以上の耐熱性が要求される場合がある(成形加工時に変質しないことが要求されるため)。
第2実施形態に係る食品包装フィルム201ではフィルム本体203に硫酸バリウム粒子202が分散されたが、食品包装フィルムが図16に示されるような積層構型食品包装フィルム301である場合、硫酸バリウム粒子202は接着剤層(粘着剤層であってもよい)205に分散されてもかまわないし、もう片側のフィルム204に分散されてもかまわない。
第2実施形態ではフィルム本体203に硫酸バリウム粒子202が分散されたが、包装紙、袋、プラスチック容器(ペットボトル、発泡スチロール等)、木箱、トレー、コンテナ及びビン等、他の食品包装材に硫酸バリウム粒子202が分散されてもかまわない。また、ビス等の係止部品が存在する場合にはその係止部品に硫酸バリウム粒子202を分散させておけば係止部品も検出することができる。
第2実施形態ではX線検出装置の一例を示したが、X線検査装置は他のタイプのX線検査装置であってもかまわない。
2 銀蒸着膜(低X線透過率物質)
3,203 フィルム本体(本体)
4 保護フィルム
202 硫酸バリウム粒子(低X線透過率物質)
204 フィルム
205 接着剤層
P1,P2,P3,P4,P5 パターン(模様)
Claims (3)
- 本体と、前記本体の単位物理量当たりのX線透過率よりも低いX線透過率を有すると共に人体に対して無害であり、前記本体の表面に付される又は前記本体中に含有される低X線透過率物質と、を備える、食品包装材と、
商品と、
を含む被検査体を、X線検査装置で検査することにより、前記商品に残存する前記食品包装材を検出することを特徴とする検査方法。 - 前記低X線透過率物質は、カルシウム(Ca)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、銀(Ag)、バリウム(Ba)、金(Au)及び白金(Pt)より成る群から選択される少なくとも1つの金属物質、又はカルシウム(Ca)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、銀(Ag)、バリウム(Ba)、金(Au)及び白金(Pt)より成る群から選択される少なくとも1つの金属原子を含む金属化合物である、
請求項1に記載の検査方法。 - 前記低X線透過率物質は、模様を形成する、
請求項1又は2に記載の検査方法。
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