JP5133461B1 - 流出油回収装置及び流出油回収船 - Google Patents

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Abstract

【課題】船舶に容易に搭載でき、海洋のみならず狭い港湾内においても流出油を容易に回収可能な流出油回収装置及びこれを搭載した流出油回収船を提供すること。
【解決手段】軸方向の先端に油の回収口33を有すると共に後端側に回収された油の排出口34を有する円筒状のケーシング31内部にスクリュー32を回転可能に収容したスクリューコンベア3と、スクリューコンベア3を駆動させる駆動モーター4とを備え、スクリューコンベア3を、回収口33が同一方向に配向され、且つ、回収口33側が水面に対して斜めに配置されるように複数本並設することによって流出油回収装置1を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、流出油回収装置及び流出油回収船に関し、詳しくは、船舶に容易に搭載でき、海洋のみならず狭い港湾内においても、流出油を容易に回収可能な流出油回収装置及びこれを備えた流出油回収船に関する。
船舶事故によって引き起こされる海上への原油等の油の流出は、水中や沿岸に生息する生物の生態系を破壊し、甚大な環境被害をもたらす。このため、流出油は速やかに回収される必要がある。
従来、流出油を回収するための装置として、特許文献1に、海上に対して軸方向が垂直方向となるようにスクリューを設置させることにより、海上の高粘度油をスクリューの回転によって掻き取るようにした流出油回収装置が提案されている。
また、特許文献2には、スクリューを収容した半柱状構造のアームを船体側部から海上に接するように張り出させて設置し、アームの内側端部に油の回収タンクを設けた流出油回収装置が提案されている。スクリューはアームの軸方向に長尺に延びており、スクリューを回転させることで、海上の流出油をスクリューの軸方向に沿って船体側に向けて移動させ、その内側端部の回収タンクに回収するようにしている。
特開2003−53338号公報 特表2006−517009号公報
特許文献1記載の流出油回収装置では、スクリューが海面に対して垂直方向に設置される構造であるため、海上に広範囲に拡がる流出油を回収するには全く不向きであるという問題がある。
また、特許文献2記載の流出油回収装置では、アームは海面に対して水平状に延びているため、船体の両側部で広い範囲に亘って流出油を回収できると考えられる。しかし、装置は大型とならざるを得ず、搭載可能な船舶が大型船舶に限られてしまい、狭い港湾内で発生した流出油を回収するには全く不向きであるという問題がある。しかも、アームの長さ方向(=スクリューの回転による油の移動方向)は船体の進行方向に対して交差する方向であるため、流出油が波によって上下すると部分的にアームを乗り越えてしまい、回収漏れを発生させ易いという問題もある。
そこで、本発明は、船舶に容易に搭載でき、海洋のみならず狭い港湾内においても流出油を容易に回収可能な流出油回収装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、海洋のみならず狭い港湾内においても流出油を容易に回収可能な流出油回収装置を備えた流出油回収船を提供することを課題とする。
また、本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
軸方向の先端に油の回収口を有すると共に後端側に回収された油の排出口を有する円筒状のケーシング内部にスクリューを回転可能に収容したスクリューコンベアと、前記スクリューコンベアを駆動させる駆動モーターとを備え、前記スクリューコンベアを、前記回収口が同一方向に配向され、且つ、前記回収口側が水面に対して斜めに配置されるように複数本並設してなり、
前記スクリューコンベアは、前記回収口側が横方向に拡がる扇形となるように複数本並設されてなることを特徴とする流出油回収装置。
(請求項
前記スクリューコンベアの前記ケーシングは、先端側の上部が前記回収口に連続するように一部切り欠かれることにより、上部からの油水の回収を可能とする切欠開口部を有することを特徴とする請求項記載の流出油回収装置。
(請求項
並設された前記スクリューコンベアの前記回収口側の水面下の位置を調整するための浮体を有することを特徴とする請求項1又は記載の流出油回収装置。
(請求項
複数本並設された前記スクリューコンベアの前記回収口側の下部を支持する下部板と、該下部板の両側部にそれぞれ立設された側部板とからなり、油水を前記回収口に向けて集めるための集水板を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の流出油回収装置。
(請求項
前記集水板における前記下部板の先端に、先端側が上下方向の角度調整可能に設けられ、流出油を前記回収口に向けてすくい上げるための第1のフラップ板を有することを特徴とする請求項記載の流出油回収装置。
(請求項
前記集水板における前記側部板の先端に、先端側が左右方向の角度調整可能に設けられ、水上に拡がる流出油を前記回収口に向けて集めるための第2のフラップ板をそれぞれ有することを特徴とする請求項又は記載の流出油回収装置。
(請求項
並設された複数本の前記スクリューコンベア間を塞ぐように設けられ、前記集水板によって集められた油水が前記スクリューコンベアの軸方向の後端側に溢れ出すことを防止するための油水溢出防止板を有することを特徴とする請求項4、5又は記載の流出油回収装置。
(請求項
前記スクリューコンベアによって回収された油水に対して、油が固化する温度の冷却媒体を噴射させる冷却媒体噴射手段と、
前記冷却媒体の噴射によって固化した油を搬送し、水を落下させて分離するためのメッシュコンベアとを有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の流出油回収装置。
(請求項
請求項1〜のいずれかに記載の流出油回収装置を備えたことを特徴とする流出油回収船。
本発明によれば、船舶に容易に搭載でき、海洋のみならず狭い港湾内においても流出油を容易に回収可能な流出油回収装置を提供することができる。
また、本発明によれば、海洋のみならず狭い港湾内においても流出油を容易に回収可能な流出油回収装置を備えた流出油回収船を提供することができる。
本発明に係る流出油回収装置を示す斜視図 本発明に係る流出油回収装置を示す平面図 本発明に係る流出油回収装置を示す側面断面図 流出油回収装置における先端側の部分平面図 (a)(b)は本発明に係る流出油回収船の各態様を説明する図 排出された油水を回収する回収部の態様を示す部分断面図 排出された油水を回収する回収部の他の態様を示す部分断面図 排出された油水を回収する回収部の別の態様を示す部分断面図
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明に係る流出油回収装置を示す斜視図、図2は本発明に係る流出油回収装置を示す平面図、図3は本発明に係る流出油回収装置を示す側面断面図、図4は流出油回収装置における先端側の部分平面図である。
本実施形態に示す流出油回収装置1は、集水板2と、集水板2上に並設された複数本のスクリューコンベア3と、スクリューコンベア3を駆動させる駆動モーター4とを備えている。
集水板2は、油水をスクリューコンベア3に向けて集めるためのものであり、複数本のスクリューコンベア3が上面に設置された平板状の下部板21と、この下部板21の両側部に、複数本のスクリューコンベア3の長さ方向に沿い、該複数本のスクリューコンベア3を間に挟むように対向して立設された側部板22とを有している。
下部板21は、図2中の上から下に向けて次第に横幅が拡がる扇形となるように形成されている。複数本のスクリューコンベア3は、この下部板21の平面形状と同様に、図中下側が横方向に拡がる扇形となるように並設されている。後述するように、図2中の下側は油水の回収側であるため、複数本のスクリューコンベア3は、その回収側が横方向に拡がる扇形となるように並設されることで、拡散する油水を効率的に回収することができる。
各側部板22は、水面下に浸漬される先端側(図1における右下側)に行くに従って、下部板21からの立設高さが次第に高くなるように形成されている。これにより集水板2は、複数本のスクリューコンベア3の下部及び両側部を取り囲み、先端側が水面下に浸漬されて該水面に対して下部板21が斜めとなるように配置された状態で前進した時に、流出油を含む油水をその内側に円滑に集めることができるように機能している。
このような集水板2による油水の集水機能をより高めるため、集水板2における下部板21の先端には、水面下に浸漬されて油水をすくい上げるための、上下方向の角度調整が可能な第1のフラップ板21aを有することが好ましい。
第1のフラップ板21aは下部板21の幅方向に亘る長さを有する平板からなり、下部板21の先端縁に設けられたヒンジ21bに回動可能に取り付けられている。これにより第1のフラップ板21aは、図3に示すように上下方向に角度調整可能に設けられ、流出油の種類や流出の程度に応じて、集水板2の先端の水面下の浸漬深さを調整して流出油の回収効率をより高めることができるようになる。
第1のフラップ板21aの角度調整方法としては、例えば第1のフラップ板21aの先端にワイヤを取り付け、そのワイヤの巻き取りによって手動で最適な角度となるように角度を設定するようにしてもよいし、図示しない駆動モーターによってワイヤを巻き取ることで自動で角度調整するようにしてもよい。
この第1のフラップ板21aの角度調整範囲は、例えば図3に示すように下部板21と面一状の状態(図3中で一点鎖線で示す状態)から下向きに45°の範囲とすることができる。
また同様に、集水板2による油水の集水機能をより高めるため、集水板2における各側部板22の先端に、水上に拡がる流出油をスクリューコンベア3の回収口に向けて効率的に集めるための、左右方向の角度調整が可能な第2のフラップ板22aをそれぞれ有することも好ましい。
第2のフラップ板22aは側部板22の高さ方向に亘る平板からなり、側部板22の先端縁に設けられたヒンジ22bに回動可能に取り付けられている。これにより第2のフラップ板22aは、図2に示すように互いに拡開する方向(互いに相反する方向)に角度調整可能に設けられ、流出油の拡がりの程度に応じて、集水板2の先端の左右の拡がり具合を調整して流出油の回収効率をより高めることができるようになる。
第2のフラップ板22aの角度調整方法としては、例えば第2のフラップ板22aの先端にワイヤを取り付け、そのワイヤの巻き取りによって手動で最適な角度となるように角度を設定するようにしてもよいし、図示しない駆動モーターによってワイヤを巻き取ることで自動で角度調整するようにしてもよい。
この第2のフラップ板22aの角度調整範囲は、例えば図4に示すように側部板22に対して直角の状態(図4中で一点鎖線で示す状態)から内向きに45°の範囲とすることができる。
集水板2の後端にはヒンジ51を介してブラケット5が回動可能に設けられている。ブラケット5は、流出油回収装置1を船舶に取り付けるための取付け部となる部位であり、例えば取付け穴52が設けられている。符号53は、例えば図3に示すように、船舶に取り付ける際に吊下げワイヤ53a等によって吊下げるための吊下げ金具である。このブラケット5は、本流出油回収装置1の取付け先の船舶の種類に応じて適宜変更することができる。
スクリューコンベア3は、長尺な円筒状のケーシング31の内部に、軸方向に沿ってスクリュー32が回転可能に収容されており、先端側が集水板2の先端側に配向されるように下部板21上に複数本並設されている。ケーシング31は、軸方向の先端が開口して油水の回収口33とされていると共に、後端側の下面にはスクリュー32の回転によって回収された油水の排出口34を有している。
ここでは6本のスクリューコンベア3を有するものを例示しているが、本発明において本数は問わず、適宜増減することができる。
また、スクリューコンベア3の長さは、例えば3m〜5mとすることができ、直径は、例えば100mm〜1000mmとすることができるが、具体的な長さや直径は本流出油回収装置1を搭載する船舶の大きさ等に応じて適宜変更することができる。
ケーシング31の先端側の上部には、回収口33に連続するようにケーシング31の壁面が一部切り欠かれることにより、油水の流入を可能とするための切欠開口部35が形成されている。ここでは、ケーシング31の先端開口である回収口33の上半分から該ケーシング31の後端側に向けて開口幅が漸次狭くなるように斜めに切り欠かれることによって切欠開口部35を形成している。従って、スクリュー32の先端側は、回収口33と切欠開口部35の部位において、先端と上部に向けて開放されている。
この切欠開口部35のスクリューコンベア3の長さ方向に沿う長さL(図4参照)は、例えば0.5m〜3mとすることができる。
集水板2の先端側で、且つ、各スクリューコンベア3の回収口35及びこれに連続する切欠開口部35よりも後端側に位置するように、側部板22、22間及び各スクリューコンベア3間を塞ぐように油水溢出防止板23が設けられている。この油水溢出防止板23は、集水板2の先端側で集水された油水がスクリューコンベア3の軸方向の後端側に溢れ出すことを防止するために本発明に好ましく設けられる。
集水板2の先端側で集水された油水は、スクリューコンベア3の回収口33及び好ましく設けられる切欠開口部35によってケーシング31内に取り込まれる必要があるが、集水された油水がスクリューコンベア3の軸方向の後端側に溢れ出してしまうと、回収口33や切欠開口部35によってケーシング31内に効率良く取り込むことができない。油水溢出防止板23を設けることによって、後端側に溢れ出そうとする油水をせき止めることができるため、集水された油水をスクリューコンベア3によってより効率良く回収することができるようになる。
各スクリューコンベア3の排出口34に対応する集水板2の下部板21には、該排出口34に連通する開口部24が設けられており、スクリューコンベア3によって回収されて排出口34から排出された油水を集水板2下に排出させる。この開口部24には、回収された油水を収容する樋部25が各開口部24に亘って配置されており、この樋部25内に収容された油水を、回収管26を通って回収ポンプ27の駆動によって、図示しない油回収タンクへ移送するようになっている。
駆動モーター4は、スクリューコンベア3毎に設けられており、各スクリューコンベア3のスクリュー32の後端と連結されて該スクリュー32を回転駆動させる。駆動モーター4は回転速度が変更可能である。また、スクリューコンベア3毎に駆動モーター4を設けることで、各スクリューコンベア3を個別に駆動させることができる。従って、例えば流出油の拡散の程度や量等に応じて駆動させる本数を調整したり、各スクリューコンベア3でスクリュー32の回転速度を異ならせたりすることもできる。また、複数の駆動モーター4のいずれかに不具合が発生した場合でも、残りの駆動モーター4によって流出油の回収作業を継続することができる。
スクリュー32の先端は、ケーシング31の先端に、回収口33を横断するように設けられた軸受け36に回転可能に支持されている。
集水板2の各側部板22の外側には、集水板2の先端側の浮力を調整するための浮体6がそれぞれ取付けられている。浮体6によって集水板2の先端側の浮力を調整することにより、集水板2の先端側の水面下の浸漬深さ位置を調整することができると共に、波の上下の動きに追従させて集水板2をヒンジ51を中心にして上下させることができるため、集水板2の先端側の水面下の浸漬深さをほぼ一定に保つことができる。
浮体6は、予め所定の浮力となるように調整されたものを取り付けてもよいし、図示しない空気供給源との間を送気管によって給排気可能に接続することで、浮力を適宜調整可能とすることも好ましい。
浮体6の数は特に問わず、また、取付け位置についても、例えば下部板21の下面側に取り付けるようにしてもよい。
次に、かかる流出油回収装置1による流出油回収時の作用について説明する。
図3に示すように、流出油回収装置1の先端側が水面W下に浸漬され、下部板21が水面Wに対して斜めとなるように配置される。これにより下部板21上に並設された各スクリューコンベア3も、その長さ方向が水面Wに対して斜めとなるように配置される。このとき、スクリューコンベア3の軸方向と水面Wとがなす角度が15°〜45°、好ましくは20°〜30°となるように水面Wに対して斜めに配置される。必要に応じて、各スクリューコンベア3は、その回収口33側が水面下に浸漬されるようにしてもよい。
このとき、集水板2の先端側の浸漬深さは、浮体6の浮力の調整によって最適深さとなるように適宜調整されることが好ましい。また、水面W上の流出油WOの種類や流出の程度に応じて、第1のフラップ板21aの上下の角度を適宜調整することが好ましい。更に、水面W上の流出油WOの拡がりの程度に応じて、第2のフラップ板22aの左右の拡がり角度を適宜調整することが好ましい。
先端側を水面W下に浸漬したら、各駆動モーター4を駆動させて各スクリューコンベア3のスクリュー32を回転させ、その状態で流出油回収装置1を、例えば船舶の推進力によって図3中の矢印方向に前進させ、水面W上の流出油WOを含む油水すくい取っていく。すくい取られた油水は、回収口33からケーシング31内に取り込まれ、スクリュー32の回転力によってケーシング31内の後端に向けて移送され、排出口34から排出されて樋25に収容される。
本実施形態では、ケーシング31の先端の上部が切欠開口部35によって回収口33に連続して開口していることで、集水板2の先端側によってすくい上げられてせり上がってくる流出油WOを含む油水は、回収口33及びこれに連続する切欠開口部35の両方でケーシング31内に取り込まれる。
また、すくい上げられた油水は、そのまま集水板2内を後端側に向けてせり上がろうとするが、本実施形態では、油水溢出防止板23によって後端側に溢れ出そうとする油水はせき止められ、スクリューコンベア3の回収口33や切欠開口部35によって効率良く回収される。
樋部25内に収容された油水は、回収ポンプ27によって回収管26を通って図示しない油回収タンクへ移送される。
かかる流出油回収装置1は、大型船舶に搭載することができるのはもちろん、コンパクトに構成できるため小型船舶に搭載することもできる。例えば図5(a)は、双胴船100の前部に1基の流出油回収装置1を取り付けた様子を示している。流出油回収装置1の先端側を上述のように水面下に浸漬させ、双胴船100を流出油WOに向けて前進させることで、流出油WOを含む油水を複数本のスクリューコンベア3によって効率的に回収することができる。もちろん、双胴船に限らず、通常の単胴船の先端に1基の流出油回収装置1を取り付けるようにしてもよい。小型の船舶であれば、拡散した流出油WOの全体に亘って万遍なく回収作業を行うことができ、しかも、小回りが利くため、海洋のみならず狭い港湾内においても回収作業を行うことができる。
また、図5(b)は、両側部にそれぞれ1基ずつの流出油回収装置1を取り付けた船舶200の様子を示している。この場合も上記と同様にして効率的に流出油WOを含む油水を回収することができるが、より広い範囲に亘って回収作業を行うことができる。
図6は、排出口34及び開口部24を経て排出された油水を回収する回収部の他の態様を示す部分断面図である。
ここでは、スクリューコンベア3によって回収された油水に対して、油が固化する温度の冷却媒体を噴射させることにより、油を固化するようにしている。
冷却媒体としては、回収された油水中の油(重油等)が固化し得る程度の温度に冷却して油を固化し得るものであれば任意であるが、例えば冷却された空気又は冷却された窒素ガス等の冷却ガスが好ましく用いられる。集水板2の各開口部24の近傍には、冷却媒体供給管7が各開口部24に亘るように配置していると共に、各開口部24に向けてそれぞれ噴出部71が設けられている。冷却媒体は、図示しない例えばコンプレッサ等の冷却媒体噴出装置から冷却媒体供給管7内に供給され、開口部24から流下する油水に向けて各噴出部71から噴射される。
開口部24の下方にはメッシュコンベア8が配置されており、冷却媒体の噴射を受けて固化された油の固化物Sが落下してメッシュコンベア8上に載置される。メッシュコンベア8の下方には、水槽9aと油槽9bとに分かれた分離槽9が配置されている。メッシュコンベア8上に落下した固化物Sは、メッシュコンベア8上を搬送される過程で、含まれた水wがメッシュコンベア8の網目から下方に流下して分離槽9の水槽9a内に落下し、残余の油sはメッシュコンベア8に捕捉されて搬送され、メッシュコンベア8の終端側から分離槽9の油槽9a内に落下して収容される。
水槽9a内には、メッシュコンベア8から落下する水wと接触して水w中に依然として含まれる油分を吸着するための油分吸着マット9cが設けられている。これにより水槽9aには油分がほとんど残留しない水wが回収される。回収された水wはそのまま海に排水することもできる。また、油槽9b内に回収された油sは、後工程において船舶内又は陸上で精製されて再利用される。
このように回収した油水を冷却媒体によって固化することで、回収が容易となると共に、油分と水分とを容易に分離することができるようになる。
冷却媒体は、図7に示すように、各スクリューコンベア3のケーシング31に接続し、ケーシング内31の油水に対して直接噴射するようにしてもよい。この場合、排出口34及び開口部24からは、油水が固化した固化物Sが排出されてメッシュコンベア8上に落下するようになる。
また、図8に示すように、冷却媒体を噴射可能な複数の穴が開口した穴開きパイプ10を配置させることにより、開口部24から落下する油水に対してメッシュコンベア8内から冷却媒体を噴射させるようにしてもよい。
図7、図8に示す分離槽9は、水槽9aと油槽9bとを一体化したものを例示したが、これらは別体に構成されるものであってもよい。
本発明に係る流出油回収装置1において、集水板2は、油水溢出防止板23よりも先端側の部分だけでもよい。油水溢出防止板23よりも後端側の部分は、全面板状に形成しなくてもよく、複数本のスクリューコンベア3の下部を支持することができるものであれば、例えばメッシュ状であってもよく、また、全スクリューコンベア3に亘ってL型アングル等の型鋼を架け渡すだけでもよい。これらによれば、油水溢出防止板23よりも後端側の下部板21上に流入した水を落下させて排水させることができる。
また、集水板2を設けない態様とすることもできる。この場合、浮体6はスクリューコンベア3に直接取り付けることができ、複数本のスクリューコンベア3は、まとめてヒンジ51を介してブラケット5に取り付けるようにすればよい。
以上説明した流出油回収装置1には、図示しないが、先端側に水面に浮遊するごみの侵入を防止するための金網等からなるごみ侵入防止手段を設けるようにしてもよい。
また、油水溢出防止板23を有する場合、この油水溢出防止板23よりも後端側には、図示しないが、集水板2の上面に保護カバーを設け、内部のスクリューコンベア3や駆動モーター4等を保護するようにしてもよい。
1:流出油回収装置
2:集水板
21:下部板
21a:第1のフラップ板
21b:ヒンジ
22:側部板
22a:第2のフラップ板
22b:ヒンジ
23:油水溢出防止板
24:開口部
25:樋部
26:回収管
27:回収ポンプ
3:スクリューコンベア
31:ケーシング
32:スクリュー
33:回収口
34:排出口
35:切欠開口部
36:軸受け
4:駆動モーター
5:ブラケット
51:ヒンジ
52:取付け穴
53:吊下げ金具
53a:吊下げワイヤ
6:浮体
7:冷却ガス供給管
71:噴出部
8:メッシュコンベア
9:分離槽
9a:水槽
9b:油槽
9c:油分吸着マット
10:穴開きパイプ
100:双胴船
200:船舶
W:水面
WO:流出油
S:固化物
s:油
w:水

Claims (9)

  1. 軸方向の先端に油の回収口を有すると共に後端側に回収された油の排出口を有する円筒状のケーシング内部にスクリューを回転可能に収容したスクリューコンベアと、前記スクリューコンベアを駆動させる駆動モーターとを備え、前記スクリューコンベアを、前記回収口が同一方向に配向され、且つ、前記回収口側が水面に対して斜めに配置されるように複数本並設してなり、
    前記スクリューコンベアは、前記回収口側が横方向に拡がる扇形となるように複数本並設されてなることを特徴とする流出油回収装置。
  2. 前記スクリューコンベアの前記ケーシングは、先端側の上部が前記回収口に連続するように一部切り欠かれることにより、上部からの油水の回収を可能とする切欠開口部を有することを特徴とする請求項記載の流出油回収装置。
  3. 並設された前記スクリューコンベアの前記回収口側の水面下の位置を調整するための浮体を有することを特徴とする請求項1又は記載の流出油回収装置。
  4. 複数本並設された前記スクリューコンベアの前記回収口側の下部を支持する下部板と、該下部板の両側部にそれぞれ立設された側部板とからなり、油水を前記回収口に向けて集めるための集水板を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の流出油回収装置。
  5. 前記集水板における前記下部板の先端に、先端側が上下方向の角度調整可能に設けられ、流出油を前記回収口に向けてすくい上げるための第1のフラップ板を有することを特徴とする請求項記載の流出油回収装置。
  6. 前記集水板における前記側部板の先端に、先端側が左右方向の角度調整可能に設けられ、水上に拡がる流出油を前記回収口に向けて集めるための第2のフラップ板をそれぞれ有することを特徴とする請求項又は記載の流出油回収装置。
  7. 並設された複数本の前記スクリューコンベア間を塞ぐように設けられ、前記集水板によって集められた油水が前記スクリューコンベアの軸方向の後端側に溢れ出すことを防止するための油水溢出防止板を有することを特徴とする請求項4、5又は記載の流出油回収装置。
  8. 前記スクリューコンベアによって回収された油水に対して、油が固化する温度の冷却媒体を噴射させる冷却媒体噴射手段と、
    前記冷却媒体の噴射によって固化した油を搬送し、水を落下させて分離するためのメッシュコンベアとを有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の流出油回収装置。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の流出油回収装置を備えたことを特徴とする流出油回収船。
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