JP5133181B2 - フリーアクセスフロア用架台 - Google Patents

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Description

本発明は、フリーアクセスフロアに使用され、上部に設備等を設置可能であり、床部からの振動の増幅を抑えて、上部に設置された設備に増幅された振動を伝達することがない高い剛性を有するフリーアクセスフロア用架台に関するものである。
従来、フリーアクセスフロアを構成するフロアパネルは、支持体の上に配置され、フロアパネル下には空間が形成される。この床下は、配線等を配置したり空気を流したりするために用いられ、作業性等を考慮して、フロアパネルは軽量なものが使用される。
しかし、フリーアクセスフロアに設備等の重量物を設置する場合は、フロアパネルおよび支持体にはある程度の強度が要求される。特に、半導体基盤などの製造設備は振動に弱く、フロアパネル及び支持体の剛性が不足すると、床面の振動を支持体等が増幅してしまい、大きな振動を設備に伝達する。
このため、半導体基盤製造設備等の振動を嫌う重量物である設備をフリーアクセスフロアに設置する場合には、予め設備の設置位置にコンクリートを打設して設備設置部を設けたり、または、強固な鉄骨構造により補強を行う必要がある。しかし、クリーンルーム内でのコンクリートの打設や溶接作業は困難であり、レイアウト変更などによる設備の移設や増設が困難である。
このような強度を考慮したフロアパネルとしては、連続した凹凸形状背面に設けたフリーアクセスフロア用パネルがある(特許文献1)。
また、壁面近傍にボーダーパネル支持脚および支持ビームを設けて、壁面近傍の設置強度を高めたフリーアクセスフロアがある(特許文献2)。
特開平11−6276号公報 特開平5−118120号公報
しかし、特許文献1に記載のフリーアクセスフロア用パネルでは、パネル自体の強度向上に限界があり、また、パネルを支える支持体についても強度向上を図る必要があるが、支持体の強度の向上については考慮されていないため、パネル上への重量物の設置には限界があるという問題がある。
また、特許文献2に記載のフリーアクセスフロアは、壁面近傍での支持体の強度を向上させたものであるが、部屋の中央部での支持体の強度向上方法については、支持体下部の固定板と床部との接着面積を向上する旨のみが記載されており、上部からの重量物を支持し、高い剛性を有するための具体的な支持体構造については記載が無く、特許文献1と同様にパネル上への重量物の設置には限界があるという問題がある。
このため、特許文献1及び特許文献2のいずれに記載のパネル及び支持体でも、設備を設置するための強度を十分に確保することが困難であるとともに、床面からの振動を増幅することがないような高い剛性を確保することは困難であるという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、床からの振動を増幅することなく、上部に重量のある設備を設置することが可能であり、設置及び施工が容易なフリーアクセスフロア用架台を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、本発明は、下プレートと、前記下プレート上に設けられ、前記下プレートよりも厚さが厚い補強部材と、前記補強部材上に設けられた第1の支柱と、前記第1の支柱を介して、前記下プレートと接合された下フレームと、前記下フレーム上に設けられた第2の支柱と、前記第2の支柱を介して、前記下フレームと接合された上フレームと、前記上フレーム上に接合された上プレートと、を具備することを特徴とするフリーアクセスフロア用架台である。
前記補強部材には雌ねじ部が設けられ、前記第1の支柱の端部に設けられた雄ねじ部と螺合して結合されることが望ましい。
前記下プレートの四隅には切欠きがあることが望ましい。
本発明によれば、下プレート上に補強部材が設けられ、補強部材上に下フレームとの接合部材である支柱が設けられるため、下プレートに支柱が螺合する十分な厚みを確保することができ、このため支柱との接合が確実となり、組み立て精度も向上する。
また、下プレート自体には支柱との螺合孔(雌ねじ)を設ける必要がないため、下プレート下面から接着剤などが螺合孔に入りこむことがない。また、下プレートの四隅に切り欠きを設けたため、隣接するフロアパネル設置用の支持脚と干渉することがなく、既設のフロアパネルとの入れ替えを行うことが容易である。
本発明によれば、床部からの振動の増幅を抑えて、上部に設置された設備に増幅された振動を伝達することがない高い剛性(特に水平方向の振動に対して高い剛性)を有するため、上部に重量があり、かつ、振動を嫌う設備等を設置可能であり、設置及び施工が容易なフリーアクセスフロア用架台を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態にかかる架台1について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる架台1を示す分解斜視図であり、図2は、架台1の組立斜視図、図3は架台1の正面図である。
架台1は、主に下プレート3、補強部材5、下フレーム21、支柱13、支柱39、上フレーム49、上プレート65等により構成される。下プレート3は、架台1を床上に設置する際に、床と接着される部位である。
下プレート3は例えば鋼製の板状部材であり、架台1の四隅に該当する部分に切り欠き部7が設けられる。切り欠き部7は、架台1を設置する際に、フリーアクセス用フロアパネル設置用の支持体との干渉を防ぐためのものである。すなわち、架台1は、既設の支持体の脚部と干渉することなく設置することができる。
下プレート3には、補強部材5が設けられる。補強部材5は例えば鋼製の板状部材であり、下プレート3よりも厚さが厚い。補強部材5は、後述する支柱13との接合部であり、切り欠き部7同士の間に設けられる。なお、補強部材5と下プレート3との接合は、溶接その他の方法でよく、また、あらかじめ一体で製造された場合でも、当該部位を補強部材と称する。補強部材5には複数の穴9が設けられる。穴9には雌ねじが施される。なお、穴9は下プレート3までは貫通していないため、下プレート3下から下プレート3上側または補強部材5の穴9内へ接着剤等が浸入することがない。
下プレート3には、複数の支柱13が略垂直方向に設けられる。支柱13は鋼製の棒状部材であり、両端にボルト部17a、17bが設けられる。支柱13は、補強部材5の穴9に螺合され、ナット12によって固定される。支柱13は上方からの力を均等に受けることができるように、下プレート3の各辺近傍にそれぞれ2本ずつ、合計8本設けられる。
なお、支柱13の本数及び設置位置は、後述する下フレーム21との接合を確実に行うことができれば良く、上述した、架台1の形態には限られない。しかし、高い剛性を確実に得るためには、架台1を上方から見たとときに、支柱13の配置が架台1の中心を基準として対称位置であると、荷重バランスに優れるため望ましい。
下プレート3には雌ねじ加工が施された穴8が複数設けられる。穴8は下プレート3の中心を基準として、同心円上に一定間隔で4箇所設けられる。図4は、穴8近傍の下プレート3の拡大断面図である。下プレート3と床58とは、接着剤77により接着される。また、穴8下の下プレート3と床58との間には当て板としてプレート79が設けられる。下プレート3に設けられた穴8には、ボルト76が設けられる。
ボルト76を回転すると、ボルト76の先端がプレート79に突き当たり、下プレート3と床58(プレート79)との隙間が変化する。下プレート3に設けられたそれぞれの穴8について、それぞれのボルト76の高さ調整することで、下プレート3の水平度の調整を行なうことができる。すなわち、水平調整機構である穴8及びボルト76等によって架台1の水平レベルを調整することができる。
支柱13の上方には下フレーム21が設けられる。下フレーム21は鋼製の矩形形状の板状部材である。下フレーム21の四隅は、既設の支持体等と干渉することを防ぐため、斜めにカットされる。
下フレーム21には、穴27、及び穴29が設けられる。穴27は、支柱13との接続部である。また、穴29は、後述する支柱39との接合部である。すなわち、穴27は、下プレート3上に下フレーム21を設置した際に、支柱13の設置位置に設けられる。
支柱13の上方のボルト部17bは、下フレーム21の穴27を貫通し、ナット31a、31bで固定される。すなわち、ナット31a、31bが、下フレーム21を上下方向両側より挟みこむように設けられ、支柱13が下フレーム21に固定される。すなわち、下プレート3(補強部材5)と下フレーム21とが支柱13を介して接合される。
下フレーム21上には支柱39が設けられる。支柱39は支柱13よりもやや太く(剛性が高く)、下フレーム21の四隅近傍に4本設けられる。支柱39は鋼製部材であり、両端にボルト部43a、43bが設けられる。支柱39の下方のボルト部43aは、下フレーム21の穴29を貫通し、ナット37a、37bで固定される。すなわち、ナット37a、37bが、下フレーム21を上下方向両側より挟みこむように設けられ、支柱39が下フレーム21に固定される。
なお、支柱39の本数及び設置位置は、後述する上フレーム49との接合を確実に行うことができれば良く、上述した、架台1の形態には限られない。しかし、高い剛性を確実に得るためには、架台1を上方から見たとときに、支柱39の配置が架台1の中心を基準として対称位置であると、荷重バランスに優れるため望ましい。特に、支柱39間が離れるようにして、支柱39を下フレーム21の四隅近傍にすることが剛性を高める上で望ましい。
支柱39の上方には、上フレーム49が設けられる。上フレーム49は鋼製の矩形形状の板状部材である。上フレーム49には、穴51及び穴55が設けられる。穴51は支柱39のボルト部43bとの接合部である。支柱39のボルト部43bが穴51を貫通し、ナット37c、37dにより固定される。すなわち、ナット37c、37dが、上フレーム49を上下方向から挟みこむように設けられ、上フレーム49が支柱39に固定される。このため、支柱39と上フレーム49との接合部におけるすべりやずれが生じることが無い。穴55には雌ねじ加工が施される。
なお、上フレーム49の四隅は、斜めにカットされる。フロアパネルを支える既設の支持体等との干渉を防ぐためである。すなわち、架台1は、既設の支持体等が設置された部位においても、支持体等と干渉することなく設置することができる。
上フレーム49上には、上プレート65が設けられる。上プレート65は鋼製の矩形形状の板状部材であり、上部に設備等が設置される部位である。上プレート65には接続材61が設けられる。接続材61は、中央に穴が設けられた中空の柱状部材であり、上フレーム49と上プレート65を接続する部材である。接続材61は、溶接等により予め上プレート65に接合しておいても良く、又は、別部材であっても良い。
接続材61の設置位置は、上フレーム49の穴55に対応する位置である。また、上プレート65の接続材61の設置位置には、穴71が設けられる。ボルト69は、穴71及び接続材61の中空部を貫通し、上フレーム49の穴55に螺合して固定される。なお、図示は省略するが、上プレート65の穴71は、ボルト69の頭部が収まるよう段付形状となっており、ボルト69で上プレート65と上フレーム49とを固定した際に、ボルト69が上プレート65の面上に突出することはない。
次に、架台1の設置状態を説明する。図5は、フロアパネル73が複数配置されたフロアの、設備設置部位75に該当する位置に架台1を設置した状態を示す平面図である。架台1の上面は、フロアパネル73と同じサイズである。すなわち、上プレート65はフロアパネル73と同じサイズである。
フリーアクセスフロア上に設備設置部位75が決定されると、設備設置部位75に該当するフロアパネル73が取り外され、代わりに架台1が設置される。架台1は、上部に設置される設備の大きさによって、1台のみで使用しても良く、または、図5に示すように縦横2台としてもよい。設備の大きさ及び設備設置部位75に応じて、架台1の設置台数を決定すれば良く、架台1設置部位のフロアパネル73と入れ替えればよい。
フロアパネル73のそれぞれの角の合流部には、通常、支持体が設置されており、フロアパネル73は支持体上に配置される。架台1は下プレート3の四隅に切り欠きがあるため、既設の支持体の脚部と干渉することが無い。また、下フレーム21、上フレーム49の四隅も、斜めにカットされて切り欠き部が設けられているため、支持体と干渉することがない。このため、支持体を設置した状態で、架台1を設置することができる。
このように、本実施の形態にかかる架台1によれば、高い剛性(特に水平方向の剛性)を有するため、床からの振動を増幅することがなく、このため、上部に重量があり、振動に弱い設備等を設置しても、床からの振動を増幅して伝達することが無い。
特に、下プレート3と支柱13との接合部に補強部材5が設けられるため、支柱13との接合部において高い剛性を得ることができる。また、補強部材5に設けられた穴9は下プレート3を貫通しないため、下プレート3の接着に使用される接着剤が穴9内に入り込むことがない。また、穴9に雌ねじ加工を施せば、ナット等を下プレート3へ溶接する必要がなく、支柱13との接合が容易である。
また、支柱13と下フレーム21との接合部がナット31a、31bで上下方向から挟み込むように固定される。また、同様に、支柱39と下フレーム21および上フレーム49との接合部がナット37a、37bおよび37c、37dでそれぞれ上下方向から挟み込むように固定される。このため、支柱13と下フレーム21との接合部及び支柱39と下フレーム21、上フレーム49とのそれぞれの接合部においてずれやすべりが無く、高い剛性を得ることができる。
また、下プレート3の四隅が切り欠かれているため、既設の支持体等の脚部と干渉することが無く、設備の移設や増設時に、既設のフロアパネル73に代えて架台1を設置することが可能である。特に、架台1は各部材の組立及び解体が容易であるため、クリーンルーム内での溶接作業等を行うことなく、また、特殊なクレーン等の設備を必要としなくても、現場で容易に設置作業を行なうことができる。
また、下プレート3に設けられた穴8にボルト76をねじ込むことで、架台1の水平レベル調整を容易に行うことができる。
また、上方からの荷重を支柱13、39が受けるため、支柱13、39の本数等を適宜変更することで、所望の強度を有する架台を得ることができ、重量のある設備を設置可能な架台を提供することができる。
次に、第2の実施の形態にかかる架台80について説明する。図6から図8は、架台80を示す図で、図6は架台80の分解斜視図、図7は架台80の組立斜視図、図8は架台80の正面図である。なお、架台80において、図1〜図3に示す架台1と同一の機能を果たす構成要素には、図1〜図3と同一番号を付す。架台80は、主に下プレート3、下フレーム23、支柱15、支柱41、上フレーム45、上プレート63、及びターンバックル19等により構成される。
下プレート3は、架台80を床上に設置する際に、床と接着される部位である。下プレート3は鋼製の板状部材であり、架台80の四隅の該当する部分に切り欠き部7が設けられる。切り欠き部7は、架台80を設置する際に、フリーアクセス用フロアパネル設置用の支持体との干渉を防ぐためのものである。すなわち、架台80は、既設の支持体の脚部と干渉することなく設置することができる。
下プレート3には、補強部材5が設けられる。補強部材5は例えば鋼製の板状部材であり、下プレート3よりも厚さが厚い。補強部材5は、後述する支柱15との接合部であり、切り欠き部7同士の間に設けられる。なお、補強部材5と下プレート3との接合は、溶接その他の方法でよく、また、あらかじめ一体で製造された場合でも、当該部位を補強部材と称する。補強部材5には複数の穴9が設けられる。穴9には雌ねじが施される。なお、穴9は下プレート3までは貫通していないため、下プレート3下から下プレート3上側または補強部材5の穴9内へ接着剤等が浸入することがない。
下プレート3には、複数の支柱15が略垂直方向に設けられる。支柱15は鋼製の六角断面形状の棒状部材であり、両端に六角断面部よりも径の小さなボルト部17a、17bが設けられる。支柱15は、補強部材5の穴9に螺合される。支柱15は上方からの力を均等に受けることができるように、下プレート3の各辺近傍にそれぞれ2本ずつ、合計8本設けられる。
なお、支柱15の本数及び設置位置は、後述する下フレーム23との接合を確実に行うことができれば良く、上述した、架台80の形態には限られない。しかし、高い剛性を確実に得るためには、架台80を上方から見たとときに、支柱15の配置が架台80の中心を基準として対称位置であると、荷重バランスに優れるため望ましい。
下プレート3には雌ねじ加工が施された穴8が複数設けられる。穴8は下プレート3の中心を基準として、同心円上に一定間隔で4箇所設けられる。穴8には図5に示すようにボルト76が設けられ、前述したように、ボルト76を調整することで下プレート3の水平調整を行うことができる。
支柱15の上方には下フレーム23が設けられる。下フレーム23の四隅は、既設の支持体等と干渉することを防ぐため、斜めにカットされる。下フレーム23は鋼製の略矩形形状の部材であり、接続部25および連結部26を有する。接続部25は支柱15および後述する支柱41との接続部であり、下フレーム23の四隅近傍に4か所配置される。連結部26は接続部25同士を連結する部位である。接続部25は連結部26よりも幅が太い。すなわち、接続部25は連結部26よりも断面積が大きい。
なお、接続部25の剛性が連結部26より高くなればよく、接続部25の断面積を連結部26の断面積よりも大きくするためには、幅ではなく厚みを変更してもよい。また、接続部25と連結部26の材質を変更して剛性を変えてもよい。さらに接続部25と連結部26とは一体で成形してもよく、別体で成形した後に公知の方法で接合してもよい。なお、接合部25の厚さを連結部26よりも厚くする場合には、別途補強部材を接合部へ取り付けることで厚さを厚くしてもよい。
接続部25には、穴27、及び穴29が設けられる。穴27は、支柱15との接続部である。また、穴29は、後述する支柱41との接合部であり、内部に雌ねじ加工が施されている。すなわち、穴27は、下プレート3上に下フレーム23を設置した際に、支柱15の設置位置に設けられる。
支柱15の上方のボルト部17bは、下フレーム23の穴27を貫通し、下フレーム23上方よりナット31で固定される。すなわち、下プレート3(補強部材5)と下フレーム23とが支柱15を介して接合される。
下フレーム23上には支柱41が設けられる。支柱41は支柱15よりもやや太く(剛性が高く)、下フレーム23の四隅近傍に4本設けられる。支柱41は鋼製の六角断面形状の棒状部材であり、両端に六角断面部よりも径の小さなボルト部43a、43bが設けられる。支柱41の下方のボルト部43aは、下フレーム23(接合部25)の穴29に螺合して固定される。すなわち、支柱41が下フレーム23に固定される。
なお、支柱15、41ともに断面形状は六角断面に限られず、多角形断面形状であれば良い。多角形断面形状であれば、特殊な工具を必要とせずに支柱15、41を回転させることができ、穴9、穴29への螺合時に作業が容易である。また、多角形断面形状部とボルト部との段差面の面粗度を高めれば、フレームとの接触面の位置精度が向上し、寸法精度が向上するため望ましい。
なお、支柱41の本数及び設置位置は、後述する上フレーム45との接合を確実に行うことができれば良く、上述した、架台80の形態には限られない。しかし、高い剛性を確実に得るためには、架台80を上方から見たとときに、支柱41の配置が架台80の中心を基準として対称位置であると、荷重バランスに優れるため望ましい。特に、支柱41間が離れるようにして、支柱41を下フレーム23の四隅近傍にすることが剛性を高める上で望ましい。
支柱41の上方には、上フレーム45が設けられる。上フレーム45は鋼製の中央に穴を有する略矩形形状の部材である。上フレーム45には、連結穴47、穴51及び穴53が設けられる。連結穴47については後述する。穴51は支柱41のボルト部43bとの接合部である。支柱41のボルト部43bが穴51を貫通し、ナット37により固定される。すなわち、上フレーム45が支柱41に固定される。
なお、上フレーム45の四隅は、斜めにカットされる。フロアパネルを支える既設の支持体等との干渉を防ぐためである。すなわち、架台80は、既設の支持体等が設置された部位においても、支持体等と干渉することなく設置することができる。
連結穴47は、連結板で隣接する架台80同士を連結することができる。前述の通り、架台80は、上部に設置する設備の大きさや位置に応じて、複数台の架台80を設置する場合があるが、この場合に、隣接する架台80同士を連結することで、より高い剛性を得ることができる。
図9は、連結穴47を用いて架台80同士を接合する場合を示す図である。上フレーム45上には連結板81が設けられる。連結板81には穴83が設けられる。連結穴47と連結板81の穴83とは対応した位置に設けられ、ボルト85によって連結板81が上フレーム45に接合される。
図9(c)は、図9(b)の連結板81近傍の拡大図であり、隣接する架台80a、80b(図9(b))のそれぞれの上フレーム45a、45bにまたがるように連結板81が設けられ、連結板81はボルト85によって上フレーム45a、45bと接合される。すなわち、上フレーム45aと上フレーム45bとが接合される。したがって、隣接する架台80a、80b同士が連結される。
上フレーム45上には、上プレート63が設けられる。上プレート63はアルミニウム製の矩形形状の部材であり、上部に設備等が設置される部位である。上プレート63としては、従来のフロアパネルを流用することができ、その他の材質であってもよい。上フレーム45と上プレート63との間には調整部材59が設けられる。調整部材59は上プレート63の高さを調整する部材である。調整部材59については後述する。
上プレート63の四隅下面には切り欠き64(図8)が設けられる。切り欠き64は隣接するフリーアクセス用フロアパネル設置用の支持体との干渉を防ぐためのものである。すなわち、架台80は、既設の支持体の脚部と干渉することなく設置することができる。
上フレーム45には、穴68が設けられる。穴68は調整部材59との接合部である。図10は、上プレート63の穴68を示す図である。上プレート63の下面には複数のリブ87が設けられる。穴68はリブ87の位置に設けられる。図10(a)では、点線位置が穴68の加工部となる。
図10(b)はリブ87の位置に穴68が設けられた状態を示す図、図10(c)は図10(b)のA−A線断面図である。穴68は内部に段差89a、89bが設けられ、上下が拡径された形状である。穴68はリブ87位置に設けられるため、段差89a、89bを設けることができる。
図11(a)は分解図、図11(b)は接合した状態を示す図である。調整部材59は内部に雌ねじ加工が施された穴97を有する突起95と、ボルト部93とを有する。調整部材59下方のボルト部91は上フレーム45の穴53に螺合される。この際、あらかじめナット93がボルト部91に螺合されており、ナット93により調整部材59が固定される。調整部材59は任意の螺合代だけ穴53に螺合された後にナット93でその位置に固定される。したがって、調整部材59はボルト部91の螺合代によって容易に高さを調整することができる。
突起95は上プレート63の穴63下方から挿入される。上プレート63の上方からはボルト67が穴68に挿入され、穴97に螺合される。ボルト67の頭部は段差89aによって上プレート63上に突出することがなく、また、ボルト67が穴68の下方に抜け落ちることがない。したがって、調整部材59は上プレート63にボルト67によって接合される。
調整部材59が接合された状態(図11(b))から上プレート63の高さを調整する場合には、ボルト67を外して上プレート63を外し、ナット93を緩めてボルト部91の螺合代を調整すれば良い。調整後は、ナット93を締めて調整部材59を確実に上フレーム45に固定し、同様の手順で上プレート63を設置すればよい。以上により、架台80の高さを調整することができる。
下フレーム23と上フレーム45とは、更にターンバックル19により接合される。ターンバックル19は、下フレーム23、上フレーム45及び支柱41とで形成される矩形部のほぼ対角線上に斜めに設けられる。下フレーム23および上フレームには、それぞれ取付部35a、35bが設けられる。取付部35a、35bにはあらかじめボルト穴が設けられ、ボルトよって、下フレーム23及び上フレーム45にターンバックルが接合される。
ターンバックル19は、架台80の水平方向の振動の増幅を抑えるためのものであり、架台80の剛性を高める。なお、ターンバックル19に代えて、その他の補強部材を上フレーム45と下フレーム23との間に斜め方向に設けることもできる。
第2の実施の形態にかかる架台80によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、支柱15、41が多角形断面形状であるため、特殊な工具がなくても容易に回転させることができ、取付が容易である。また、支柱15、41の多角形断面形状部がボルト部よりも径が大きいため、高い剛性を得ることができる。また、支柱41は、下フレーム23の四隅近傍に設けられ、支柱41同士が離れているため、より大きな剛性を得ることができる。
また、下フレーム23は接続部25と連結部26とを有し、支柱15、41が接続される部位のみ大きな剛性とし、剛性を必要としない連結部26の幅を小さくして剛性を落としたため、軽量でかつ高い剛性を得ることができる。また、下フレーム23は支柱41が螺合可能な厚みを有し、雌ねじ加工が施された穴29を有するため、ナットが不要であり、組み立て作業性が優れる。
また、下フレーム23および上フレーム45にはリブ等が設けられないため、製造が容易である。
また、上フレーム45の上面には連結穴47が設けられ、隣接する架台80同士を連結板81で固定することができる。このため、固定された複数台の架台80全体として、より高い剛性を得ることができる。また、連結作業が上面から可能であるため、上プレート63を外せば容易に連結作業を行うことができる。
また、上フレーム45上には調整部材59が設けられるため、容易に架台80の高さ調整を行うことができる。特に高さ調整は、上プレート63を外すだけでできるため、作業が容易である。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
架台1の分解斜視図。 架台1の組み立て斜視図。 架台1の正面図。 穴8近傍の下プレート3断面拡大図。 架台1を設置した状態を示す図。 架台80の分解斜視図。 架台80の組み立て斜視図。 架台80の正面図。 架台80同士を連結した状態を示す図で、(a)は連結板81を設けた状態を示す斜視図、(b)は架台80a、80bを連結した状態を示す正面図、(c)は(b)の連結板81近傍を示す拡大図。 リブ87に穴68を設けた状態を示す断面図。 調整部材59の取り付け状態を示す断面図。
符号の説明
1、80………架台
3………下プレート
5………補強部材
7………切り欠き部
8………穴
9………穴
13、15………支柱
17a、17b………ボルト部
19………ターンバックル
21、23………下フレーム
25………接続部
26………連結部
27………穴
29………穴
31………ナット
35a、35b………取付部
37………ナット
39、41………支柱
43a、43b………ボルト部
45………上フレーム
47………連結穴
49………上フレーム
51………穴
53、55………穴
58………床
59………調整部材
61………接続材
63、65………上プレート
67、69………ボルト
68、71………穴
73………フロアパネル
75………設備設置部位
76………ボルト
77………接着剤
79………プレート
81………連結板
83………穴
85………ボルト
87………リブ
89a、89b………段差
91………ボルト部
93………ナット
95………突起
97………穴

Claims (3)

  1. 下プレートと、
    前記下プレート上に設けられ、前記下プレートよりも厚さが厚い補強部材と、
    前記補強部材上に設けられた第1の支柱と、
    前記第1の支柱を介して、前記下プレートと接合された下フレームと、
    前記下フレーム上に設けられた第2の支柱と、
    前記第2の支柱を介して、前記下フレームと接合された上フレームと、
    前記上フレーム上に接合された上プレートと、
    を具備することを特徴とするフリーアクセスフロア用架台。
  2. 前記補強部材には雌ねじ部が設けられ、前記第1の支柱の端部に設けられた雄ねじ部と螺合して結合されることを特徴とする請求項1記載のフリーアクセスフロア用架台。
  3. 前記下プレートの四隅には切欠きがあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフリーアクセスフロア用架台。
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