JP5132997B2 - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電解質膜が高分子イオン交換膜からなり、且つプロトンを伝導するプロトン伝導体である固体高分子型燃料電池に関する。
固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の各端面にアノード側電極、カソード側電極のそれぞれを配設した電解質膜・電極構造体を、1組のセパレータによって挟持することで構成された単位セルを備える。この種の固体高分子型燃料電池において、高分子イオン交換膜(電解質膜)は、アノード側電極からカソード側電極に向かってプロトンを伝導させるプロトン伝導体として機能する。
前記アノード側電極及び前記カソード側電極には、電解質膜を湿潤化するために反応ガスに混入された水分、ないしは電極反応によって生成された水分を容易に透過可能であることが希求される。水分が容易に滞留するものであると、前記アノード側電極又は前記カソード側電極が目詰まりを起こし、反応ガスが該アノード側電極又は該カソード側電極中を透過することを妨げる原因となるからである。
このような観点から、前記アノード側電極及び前記カソード側電極として、撥水性に富むカーボンペーパーを基材とする第1層と、該第1層の一端面に保持されて電極反応を営む触媒を含む第2層とを具備する積層構造のものが採用されている。前記セパレータに臨む前記第1層はガス拡散層と呼称され、前記アノード側電極又は前記カソード側電極のいずれかに臨む前記第2層は、電極触媒層と呼称される。
この中のガス拡散層につき、近時、電解質膜側を底面として反応ガス流路を設けるとともに、前記反応ガス流路の底面を構成するカーボン繊維と、該反応ガス流路の側壁及び天面の少なくともいずれか一方を構成するカーボン繊維との性状、例えば、親水性を相違させ、これにより、ガス透過性を維持しつつ保水性を向上させることが提案されている(特許文献1参照)。なお、性状を相違させる具体的な手段として、各繊維の黒鉛化度、黒鉛配向度又は微細構造を互いに相違させることが挙げられている。
特開2002−203571号公報
特許文献1記載の技術では、黒鉛化度等と親水性の度合いとが定量的に検討されていない。このため、例えば、カーボン繊維の黒鉛化度が如何なる程度であれば湿潤化用水分や生成水分を効果的に排出し得るかが今ひとつ不明瞭である。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、水分を効率よく排出することが可能である一方で耐久性に優れ、しかも、発電性能に優れた固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、高分子イオン交換膜からなり且つプロトン伝導体である電解質膜と、前記電解質膜を介して配設されるアノード側電極及びカソード側電極とを備える固体高分子型燃料電池であって、
前記アノード側電極及びカソード側電極は、カーボンペーパーを基材とするガス拡散層と、前記ガス拡散層に積層され且つ前記電解質膜に臨む電極触媒層とを有し、
前記カーボンペーパーは、ラマン分光法で測定した際に1580cm-1に出現したピーク強度に対する1360cm-1に出現したピーク強度の比が、1.16〜1.26であることを特徴とする。
前記ピーク強度同士の比が1.16以上であるカーボンペーパーは、優れた靭性を示す。換言すれば、このガス拡散層を有する電解質膜・電極構造体を用いて構成された固体高分子型燃料電池を繰り返し発電させた際、該ガス拡散層、ひいては電解質膜・電極構造体に割れ等が発生し難い。このため、固体高分子型燃料電池の耐久性が向上する。
その一方で、前記ピーク強度同士の比が1.26以下であるカーボンペーパーは、電気抵抗が比較的小さい。このため、ガス拡散層の電気抵抗、ひいては固体高分子型燃料電池の内部抵抗が増大することが抑制され、結局、該固体高分子型燃料電池の発電特性が維持される。
以上のように、本発明によれば、耐久性に優れるとともに発電特性が良好な固体高分子型燃料電池が得られる。
この固体高分子型燃料電池は、さらに、前記ガス拡散層に臨んで前記アノード側電極及び前記カソード側電極を介して配設される第1セパレータ及び第2セパレータを有するものであり、前記第1セパレータ及び第2セパレータのそれぞれに、前記アノード側電極又は前記カソード側電極のいずれか一方に反応ガスを重力方向に供給するための反応ガス流路と、前記反応ガス流路に前記反応ガスを供給するための反応ガス入口部と、前記反応ガス流路から前記反応ガスを排出するための反応ガス出口部とが形成され、しかも、設置時、前記反応ガス入口部が前記反応ガス出口部の重力方向上方に位置するものであることが好ましい。
このように重力方向に沿って反応ガスを流通した場合、電流密度が同一であれば、水平方向に沿って反応ガスを流通させるよりも電圧が大きくなる等、発電特性が一層良好な固体高分子型燃料電池を得ることができる。
また、電解質膜・電極接合体が靭性に優れ、割れが発生し難いものであるので比較的大きな力を加えることができる。この観点から、第1セパレータ及び第2セパレータとして、割れが発生し難く耐久性に優れる金属製のものを用いると、これら第1セパレータ及び第2セパレータにも大きな力を付加することができるので、例えば、固体高分子型燃料電池を積層体として構成する際に該積層体に大きな押圧力を付加することができる。その結果、緩みが発生し難い積層体を構成することができる。
また、このように耐久性に優れる電解質膜・電極接合体及びセパレータを有する固体高分子型燃料電池では、運転・運転停止を繰り返した際、該固体高分子型燃料電池が大きな押圧力で締め付けられているにも関わらず、割れが発生することが抑制される。
本発明によれば、電解質膜・電極接合体を構成するアノード側電極及びカソード側電極におけるガス拡散層の基材として、カーボンペーパーを用いるようにしている。このカーボンペーパーは、ラマン分光法で測定した際に1580cm-1に出現したピーク強度に対する1360cm-1に出現したピーク強度の比が、1.16〜1.26であるものである。このようなカーボンペーパーは、靭性に優れるとともに電気抵抗が比較的小さいからである。このため、耐久性に優れるとともに発電特性が良好な固体高分子型燃料電池を得ることができる。
発電特性は、重力方向に沿って上方から下方に反応ガスを流通させた場合に一層良好となる。この場合、ガス拡散層から水分が一層排出され易くなるので、反応ガスがガス拡散層を通過して電極触媒層に到達することが一層容易となるからである。
以下、本発明に係る固体高分子型燃料電池につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る固体高分子型燃料電池を構成する固体高分子型燃料電池10の一部分解概略斜視図であり、図2は、前記固体高分子型燃料電池10の一部断面説明図である。
この固体高分子型燃料電池10は、複数の単位セル12が水平方向(矢印A方向)に積層された積層体14を備える。積層体14の積層方向(矢印A方向)一端には、ターミナルプレート16a、絶縁プレート18a及びエンドプレート20aが外方に向かって、順次、配設される。
積層体14の積層方向他端には、ターミナルプレート16b、絶縁プレート18b及びエンドプレート20bが外方に向かって、順次、配設される(図1参照)。固体高分子型燃料電池10は、例えば、四角形に構成されるエンドプレート20a、20bを端板として含む箱状ケーシング(図示せず)により一体的に保持され、あるいは、矢印A方向に延在する複数のタイロッド(図示せず)により一体的に締め付け保持される。
ターミナルプレート16a、16bの略中央には、積層方向外方に延在する端子部26a、26bが設けられる。端子部26a、26bは、絶縁性筒体28に挿入されてエンドプレート20a、20bの外部に突出する。
図2及び図3に示すように、各単位セル12は、電解質膜・電極構造体30と、前記電解質膜・電極構造体30を挟持する第1セパレータ32及び第2セパレータ34とを備える。第1セパレータ32及び第2セパレータ34は、金属製薄板を波形状にプレス加工することにより、断面凹凸形状を有している。第1セパレータ32及び第2セパレータ34は、縦長形状を有するとともに、長辺が重力方向(矢印C方向)に向かい且つ短辺が水平方向(矢印B方向)に向かうように構成される。
積層体14の長辺方向(図3中の矢印C方向)の上端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス供給連通孔(反応ガス入口部)36a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス供給連通孔(反応ガス入口部)38aが設けられる。
一方、積層体14の長辺方向の下端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス排出連通孔(反応ガス出口部)38b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出連通孔(反応ガス出口部)36bが設けられる。
さらに、積層体14の短辺方向(矢印B方向)の一端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、冷却媒体を供給するための冷却媒体供給連通孔40aが設けられるとともに、短辺方向の他端縁部には、前記冷却媒体を排出するための冷却媒体排出連通孔40bが設けられる。
電解質膜・電極構造体30は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜42と、前記固体高分子電解質膜42を挟持するアノード側電極44及びカソード側電極45とを備える。
アノード側電極44及びカソード側電極45の各々は、カーボンペーパーを基材とするガス拡散層46a、46bと、白金又は白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層46a、46bの表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層47a、47bとを有する。電極触媒層47a、47bは、固体高分子電解質膜42の両面に臨むようにして形成される。
第1セパレータ32の電解質膜・電極構造体30に臨む面32aには、燃料ガス供給連通孔38aと燃料ガス排出連通孔38bとを連通する燃料ガス流路(反応ガス流路)48が形成される。この燃料ガス流路48は、図3及び図4に示すように、矢印C方向に延在する複数の波状流路溝48aを有し、前記波状流路溝48aの矢印C方向上端及び下端に位置して、複数のエンボスを備える入口バッファ部50a及び出口バッファ部50bが設けられる。
入口バッファ部50aは、燃料ガス供給連通孔38a及び酸化剤ガス供給連通孔36aに向かって傾斜する傾斜面52a、52bを有する。出口バッファ部50bは、燃料ガス排出連通孔38b及び酸化剤ガス排出連通孔36bに向かって傾斜する傾斜面54a、54bを有する。燃料ガス供給連通孔38aは、入口バッファ部50aの上端位置よりも上方に配置されるとともに、燃料ガス排出連通孔38bは、出口バッファ部50bの下端位置よりも下方に配置される。
燃料ガス供給連通孔38aと入口バッファ部50aとの間には、前記燃料ガス供給連通孔38aに向かって傾斜する複数の入口通路溝56aが、複数の凸状部58a間に形成される。同様に、燃料ガス排出連通孔38bと出口バッファ部50bとの間には、前記燃料ガス排出連通孔38bに向かって傾斜する複数の出口通路溝56bが、複数の凸状部58b間に形成される。各凸状部58bの下端位置は、千鳥状に配置されるとともに、前記凸状部58bの下端は、湾曲端面(R面)を構成する。
図5に示すように、第2セパレータ34の電解質膜・電極構造体30に臨む面34aには、酸化剤ガス供給連通孔36aと酸化剤ガス排出連通孔36bとを連通する酸化剤ガス流路60(反応ガス流路)が形成される。この酸化剤ガス流路60は、矢印C方向に延在する複数の波状流路溝60aを有し、前記波状流路溝60aの矢印C方向上端及び下端に位置して、複数のエンボスを備える入口バッファ部62a及び出口バッファ部62bが設けられる。
入口バッファ部62aは、酸化剤ガス供給連通孔36a及び燃料ガス供給連通孔38aに向かって傾斜する傾斜面64a、64bを有する。出口バッファ部62bは、酸化剤ガス排出連通孔36b及び燃料ガス排出連通孔38bに向かって傾斜する傾斜面66a、66bを有する。酸化剤ガス供給連通孔36aは、入口バッファ部62aの上端位置よりも上方に配置されるとともに、酸化剤ガス排出連通孔36bは、出口バッファ部62bの下端位置よりも下方に配置される。
酸化剤ガス供給連通孔36aと入口バッファ部62aとの間には、前記酸化剤ガス供給連通孔36aに向かって傾斜する複数の入口通路溝68aが、複数の凸状部70a間に形成される。同様に、酸化剤ガス排出連通孔36bと出口バッファ部62bとの間には、前記酸化剤ガス排出連通孔36bに向かって傾斜する複数の出口通路溝68bが、複数の凸状部70b間に形成される。各凸状部70bの下端位置は、千鳥状に配置されるとともに、前記凸状部70bの下端は、湾曲端面(R面)を構成する。
第2セパレータ34の面34bと、第1セパレータ32の面32bとの間には、冷却媒体供給連通孔40aと冷却媒体排出連通孔40bとに連通する冷却媒体流路72が形成される(図3参照)。この冷却媒体流路72は、燃料ガス流路48の裏面形状と酸化剤ガス流路60の裏面形状とが重なり合うことによって、矢印B方向に延在して形成される。
第1セパレータ32の面32a、32bには、この第1セパレータ32の外周端縁部を周回して第1シール部材74が一体成形される。第2セパレータ34の面34a、34bには、この第2セパレータ34の外周端縁部を周回して第2シール部材76が一体成形される。
図1及び図2に示す絶縁プレート18a、18bは、例えば、ポリカーボネートやフェノール樹脂等の絶縁性材料から形成される。これら絶縁プレート18a、18bの中央部には矩形状の凹部80a、80bが設けられるとともに、この凹部80a、80bの略中央に孔部82a、82bが形成される。
凹部80a、80bには、ターミナルプレート16a、16bが収容され、前記ターミナルプレート16a、16bの端子部26a、26bが絶縁性筒体28を介装して孔部82a、82bに挿入される。なお、エンドプレート20a、20bの略中央部には、孔部82a、82bと同軸的に孔部84a、84bが形成される。
図2に示すように、エンドプレート20aには、酸化剤ガス供給連通孔36a、燃料ガス供給連通孔38a、冷却媒体供給連通孔40a、酸化剤ガス排出連通孔36b、燃料ガス排出連通孔38b及び冷却媒体排出連通孔40bの内周面に対応してそれぞれシール材、例えば、ガスケット90が設けられる。なお、この図2は、酸化剤ガス排出連通孔36b近傍を示しているが、残余の酸化剤ガス供給連通孔36a、燃料ガス供給連通孔38a、冷却媒体供給連通孔40a、冷却媒体供給連通孔40a、燃料ガス排出連通孔38b及び冷却媒体排出連通孔40b近傍も同様に構成されている。
以上のように構成された固体高分子型燃料電池10において、前記アノード側電極44及び前記カソード側電極45を構成するガス拡散層46a、46bは、ラマン分光法で測定した際に1580cm-1に出現したピーク強度に対する1360cm-1に出現したピーク強度の比が、1.16〜1.26であるカーボンペーパーを基材とするものである。すなわち、このカーボンペーパーは、下記の式(1)を満足する。
1360/I1580=1.16〜1.26 …(1)
図6に示すように、式(1)中のI1360は1360cm-1に出現したピーク強度、I1580は1580cm-1に出現したピーク強度である。I1360/I1580の値が大きくなるほど、黒鉛化度の度合いが小さくなることを意味する。換言すれば、I1360とI1580が互いに近接するものほど、すなわち、I1360/I1580の値が小さくなるほど黒鉛化度の度合いが大きくなり、結晶質に近い構造をなす。
なお、市販のカーボンペーパーに含まれるカーボン繊維のI1360/I1580は、0.38〜1.15の範囲内であり、本実施の形態におけるガス拡散層46a、46bの基材であるカーボンペーパーに比して小さい。すなわち、黒鉛化度が大きい。
1360/I1580の値を1.16以上とするカーボン繊維を含むカーボンペーパーは、靭性に優れる。このため、該カーボンペーパーを基材とするガス拡散層46a、46bは、優れた耐久性を示す。これに伴い、電解質膜・電極接合体、ひいては固体高分子型燃料電池10も、耐久性に優れたものとなる。
その一方で、I1360/I1580の値を1.26以下としたことにより、ガス拡散層46a、46bの電気抵抗、ひいては固体高分子型燃料電池10の内部抵抗が増大することが抑制される。このため、固体高分子型燃料電池10の発電特性を維持することができる。
本実施の形態に係る固体高分子型燃料電池10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
先ず、この固体高分子型燃料電池10を組み立てる際に前記箱状ケーシングによる保持、又は前記タイロッドによる締め付け保持がなされるとき、単位セル12に大きな押圧力が作用する。しかしながら、アノード側電極44及びカソード側電極45を構成するガス拡散層46a、46bの基材であるカーボンペーパーが靭性に優れるものであり、且つ、第1セパレータ32及び第2セパレータ34も金属からなるために高靭性であるので、大きな押圧力が作用しても電解質膜・電極構造体30に割れが発生し難い。
換言すれば、本実施の形態においては、積層体14を形成する際に比較的大きな力で押圧することができる。従って、該積層体14では、緩みが発生し難くなる。
この固体高分子型燃料電池10を運転するに際しては、図1に示すように、エンドプレート20aの酸化剤ガス供給連通孔36aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス供給連通孔38aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、冷却媒体供給連通孔40aに純水やエチレングリコール等の冷却媒体が供給される。このため、積層体14では、矢印A方向に重ね合わされた複数の単位セル12に対し、酸化剤ガス、燃料ガス及び冷却媒体が、それぞれ矢印A方向に供給される。
図3及び図5に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給連通孔36aから第2セパレータ34の酸化剤ガス流路60に導入され、電解質膜・電極構造体30のカソード側電極45に沿って移動する。
その際、図5に示すように、第2セパレータ34の面34aでは、酸化剤ガス供給連通孔36aを流れる酸化剤ガスは、複数の凸状部70a間に形成された複数の入口通路溝68aから入口バッファ部62aに供給される。この入口バッファ部62aに供給された酸化剤ガスは、矢印B方向に分散されるとともに、酸化剤ガス流路60を構成する複数の波状流路溝60aに沿って鉛直下方向に流動する。
一方、燃料ガスは、図3及び図4に示すように、第1セパレータ32の面32aにおいて、燃料ガス供給連通孔38aから複数の凸状部58a間に形成された複数の入口通路溝56aに供給された後、入口バッファ部50aに導入される。入口バッファ部50aで矢印B方向に分散された燃料ガスは、燃料ガス流路48を構成する複数の波状流路溝48aに沿って移動し、電解質膜・電極構造体30のアノード側電極44に供給される。
本実施の形態において、この燃料ガスには水分が含有されている。この水分によって固体高分子電解質膜42が湿潤状態に保たれ、これにより、該固体高分子電解質膜42におけるプロトン伝導が継続的に発現する。
各電解質膜・電極構造体30では、アノード側電極44に供給された燃料ガス中の水素ガスがガス拡散層46aを通過した後に電極触媒層47aで電離し、プロトンと電子が生成される。電子は、固体高分子型燃料電池10に電気的に接続された外部負荷を付勢するための電気エネルギとして取り出され、一方、プロトンは、電解質膜・電極構造体30を構成する固体高分子電解質膜42を介してカソード側電極45に到達する。
そして、カソード側電極45の電極触媒層47bでは、前記プロトンと、外部負荷を付勢した後に該カソード側電極45に到達した電子と、該カソード側電極45に供給されてガス拡散層46bを通過した酸化剤ガス中の酸素ガスとが結合する。この結果、水分が生成される。
上記したように、アノード側電極44及びカソード側電極45を構成するガス拡散層46a、46bの基材であるカーボンペーパーでは、I1360/I1580が1.26以下であるために電気抵抗が増大することが抑制されている。このため、電荷が比較的容易に移動することができるので、発電の際の電流密度を大きくしても電圧が大きく降下することを回避することができる等、良好な発電特性を維持することが可能となる。
カソード側電極45に供給されて消費された酸化剤ガスは、図5に示すように、酸化剤ガス流路60の下部に連通する出口バッファ部62bに送られる。さらに、酸化剤ガスは、出口バッファ部62bから複数の凸状部70b間に形成された複数の出口通路溝68bに沿って酸化剤ガス排出連通孔36bに排出される。
同様に、アノード側電極44に供給されて消費された燃料ガスは、図3及び図4に示すように、燃料ガス流路48の下部に連通する出口バッファ部50bに送られた後、複数の凸状部58b間に形成された複数の出口通路溝56bに沿って燃料ガス排出連通孔38bに排出される。
燃料ガスに含まれてアノード側電極44に到達した水分、及びカソード側電極45で生成された水分の各々は、これらアノード側電極44及びカソード側電極45を構成するガス拡散層46a、46bの基材が撥水性のカーボンペーパーであるために速やかに該ガス拡散層46a、46bを通過し、燃料ガス流路48又は酸化剤ガス流路60に至る。最終的に、水分は、燃料ガス又は酸化剤ガスに同伴されて酸化剤ガス排出連通孔36b又は燃料ガス排出連通孔38bから排出される。
また、冷却媒体は、冷却媒体供給連通孔40aから第1セパレータ32及び第2セパレータ34間の冷却媒体流路72に導入された後、矢印B方向(水平方向)に沿って流動する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体30を冷却した後、冷却媒体排出連通孔40bから排出される。
固体高分子型燃料電池10の運転を停止する際には、アノード側電極44への燃料ガスの供給が停止されるとともに、カソード側電極45への酸化剤ガスの供給が停止される。また、固体高分子型燃料電池10への加温も停止される。
以上の運転・運転停止が繰り返されることに伴い、アノード側電極44及びカソード側電極45では、燃料ガスに予め含有された水分や電極反応によって生成した水分の付着・揮発が繰り返されるとともに温度変化が繰り返される。しかしながら、これらアノード側電極44及びカソード側電極45を構成するガス拡散層46a、46bの基材である前記カーボンペーパーは、I1360/I1580が1.16以上のものであるので著しく靭性に優れる。このため、水分の付着・揮発や温度変化が繰り返された場合であっても、割れ等が発生する頻度が極めて少ない。すなわち、アノード側電極44及びカソード側電極45を含む電解質膜・電極構造体30、ひいては固体高分子型燃料電池10は、優れた耐久性を示す。
このように、各電極44、46を構成するガス拡散層46a、46bの基材としてI1360/I1580が1.16〜1.26であるカーボンペーパーを採用することにより、耐久性に優れ、且つ発電特性が良好な固体高分子型燃料電池10を構成することができる。
また、上記したように、電解質膜・電極構造体30、第1セパレータ32及び第2セパレータ34が耐久性に優れるものであるため、固体高分子型燃料電池10が大きな押圧力で締め付けられているにも関わらず、該固体高分子型燃料電池10の運転・運転停止を繰り返しても割れが発生することが抑制される。
しかも、本実施の形態では、例えば、図5に示すように、第2セパレータ34は、縦長に構成されて長辺が重力方向(矢印C方向)に設定されるとともに、酸化剤ガス流路60は、重力方向に延在する複数の波状流路溝60aを有している。このため、長尺な波状流路溝60aには、反応により生成水が比較的多量に発生し易いが、酸化剤ガスが重力方向に沿って流動するため、前記生成水は、自重によって前記波状流路溝60aに沿って鉛直下方向に確実に排出される。
さらに、酸化剤ガス流路60の下部には、出口バッファ部62bが設けられるとともに、この出口バッファ部62bよりも下方には、複数の出口通路溝68bを介して酸化剤ガス排出連通孔36bが配置されている。従って、酸化剤ガス流路60で反応により生成された生成水は、この酸化剤ガス流路60の下部や出口バッファ部62bに滞留することがなく、酸化剤ガス排出連通孔36bに排出される。
その際、出口バッファ部62bには、酸化剤ガス排出連通孔36bに向かって傾斜する傾斜面66aが設けられるとともに、この傾斜面66aから前記酸化剤ガス排出連通孔60bに向かって複数の出口通路溝68bが傾斜して設けられている。
これにより、酸化剤ガス流路60の下部から出口バッファ部62bに送られた生成水は、出口通路溝68bを介して酸化剤ガス排出連通孔36bに円滑且つ確実に流動し、生成水の滞留を一層確実に阻止することができる。
特に、固体高分子型燃料電池10の運転停止時には、酸化剤ガス流路60の生成水は、自重によって酸化剤ガス排出連通孔36bに排出される。このため、単位セル12内に生成水が滞留することがなく、例えば、残留水分の凍結による前記単位セル12の損傷を良好に阻止することができるという利点がある。
勿論、図4に示す燃料ガス流路48においても、上記の酸化剤ガス流路60と同様の効果が得られる。従って、アノード側電極44及びカソード側電極45に供給された反応ガスがガス拡散層46a、46bを容易に通過することができるので、固体高分子型燃料電池10の発電特性が一層良好となる。
さらにまた、本実施の形態では、酸化剤ガス流路60が複数の波状流路溝60aを有しており、直線状流路に比べて酸化剤ガス流路長を良好に長尺化することが可能になる。従って、酸化剤ガス流路60における流路圧損が増加し、酸化剤ガスの流速が高まって生成水の排水性が向上する。
さらに、酸化剤ガスは、波状流路溝60aに沿って矢印C方向に移動するため、この酸化剤ガスの流れ方向が波状に変化している。これにより、カソード側電極45での酸化剤ガスの拡散性が高まって、発電性能が有効に向上するという効果がある。
また、出口通路溝68bを構成する複数の凸状部70bの下端位置は、千鳥状に配置されている。このため、各凸状部70bの下端位置同士の間隔が大きくなり、前記凸状部70bに沿って自重により下降する生成水は、水滴となって残留することがなく、出口通路溝68bから確実に排出することが可能になる。その際、凸状部70bの下端は、湾曲端面(R面)を構成している。これにより、凸状部70bの下端に水滴が付着することを、一層確実に阻止することができる。
なお、上記した実施の形態では、第1セパレータ及び第2セパレータとして金属製のものを用いるようにしているが、特にこれに限定されるものではなく、カーボン等の公知のセパレータ材からなるセパレータを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態においては、反応ガスを重力方向上方から下方に流通させるようにしているが、水平方向に流通させるようにしてもよい。
水とポリビニルアルコールとの混合液に対し、長さ3〜15mm程度の未焼成カーボン繊維を添加した。この添加混合液を用い、紙漉と同様の手法によって、目付が約30g/m2、厚みが約200μmである紙状カーボン繊維集合体を作製した。次いで、この紙状カーボン繊維集合体に液状のフェノール樹脂を含浸させ、目付が約50g/m2である樹脂含浸紙状カーボン繊維集合体を作製した。
この樹脂含浸紙状カーボン繊維集合体を2枚積層して積層体とし、厚みが180μmのスペーサで該積層体を囲繞した状態で130℃に加熱して40分間のプレスを行った。このプレスの際、前記スペーサによってプレス型同士のクリアランスが常時180μmに維持されているため、プレス後の積層体では、厚みが略一定となっていた。
次いで、この積層体に対し、1000℃で10分間保持することで炭化を行い、カーボンペーパーを得た。さらに、このカーボンペーパーに対して様々な温度で黒鉛化を行い、黒鉛化度が相違するカーボンペーパーを種々得た。各カーボンペーパーにつき、ラマン分光法を用いてI1360/I1580の値を求めた。この値が1.16、1.2、1.26であるものを実施例1〜3、0.38、0.45、0.94、1.07、1.35であるものを比較例1〜5とする。
この中の実施例1のカーボンペーパーを用い、電解質膜・電極接合体を作製した。すなわち、先ず、カーボンブラックの1種であるファーネスブラックに白金粒子を担持し、触媒粒子を調製した。なお、カーボンブラック:白金の割合は、重量比で1:1とした。
この触媒粒子を、イオン伝導性高分子バインダ溶液であるパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物、例えば、ナフィオン(デュポン社製の商品名)に対して重量比で1:1の割合で配合し、略均一に分散させることで触媒ペーストを調製した。
その一方で、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン粒子とを重量比で4:6の割合で混合し、この混合物をエチレングリコールに略均一に分散させてスラリーを得た。このスラリーを、実施例1のカーボンペーパーにおける平坦面に塗布した後に乾燥させて下地層とし、カーボンペーパーと下地層からなるガス拡散層を作製した。
このガス拡散層に対し、前記下地層の全面にわたって前記触媒ペーストをスクリーン印刷によって塗布した。この際、白金量が0.5mg/cm2となるように塗布条件を設定した。その後、60℃で10分間加熱し、さらに、減圧下において120℃で15分間加熱して触媒ペーストを乾燥させ、電極触媒層を形成した。これにより、アノード側電極を得た。
さらに、上記と同様にして形成したガス拡散層において、電極触媒層が設けられる部位の外方となるように接着剤をスクリーン印刷によって塗布し、接着層を形成した。この接着層の内方に上記と同様にして触媒ペーストを塗布し、60℃で10分間加熱した後に減圧下において120℃で15分間加熱することで該触媒ペーストを乾燥させ、電極触媒層を形成した。これにより、カソード側電極を得た。
以上のようにして作製されたアノード側電極とカソード側電極とでナフィオンN112(デュポン社製の商品名)を挟持し、150℃、2.5MPaで15分間のホットプレスを行うことで一体化して電解質膜・電極接合体を得た。
次いで、この電解質膜・電極接合体を、水平方向に直線状のガス流路が形成されたSUS314L製の1組の金属セパレータで挟持し、横型流路の単位セルを5個構成した。これとは別に、鉛直方向(重力方向)に直線状のガス流路が形成されたSUS314L製の1組の金属セパレータで前記電解質膜・電極接合体を挟持することで、縦型流路の単位セルを5個構成した。
残余の実施例2、3及び比較例1〜5のカーボンペーパーの各々を用いても同様にして、横型流路の単位セル及び縦型流路の単位セルをそれぞれ5個ずつ作製した。
これらの単位セルの全てに対し、セル温度を80℃とした後、アノード側電極に湿度80%の燃料ガスを供給するとともに、カソード側電極に湿度80%の酸化剤ガスを供給し、電流密度を1A/cm2として発電させ、電圧及び抵抗過電圧(接触抵抗)を測定した。
この発電を1時間継続した後、単位セルを−20℃まで冷却した。5時間以上保持した後、−20℃で単位セルを始動した。以上の上記条件下での発電、冷却保持、始動を1サイクルとし、50サイクルまで繰り返した。その後、単位セルを分解して、5個中の1個でも電解質膜・電極接合体に割れが発生したものは「割れ発生」と評価し、それ以外のものは「割れなし」と評価した。なお、ここでいう「割れの発生」は、固体電解質膜に孔が生成する現象、カーボンペーパーの一部に亀裂が生じる現象、カーボンペーパーの一部が膨出するように隆起する現象のいずれかが発生したことを意味する。
さらに、実施例1のカーボンペーパーから試料を50個作製し、割れの発生頻度を調べた。具体的には、図7に示すように、内径が30mmであるホルダ100を用いた。
すなわち、このホルダ100は、容器102の先端部に外嵌された円環状の下側ホルダ104と、4本のボルト106a〜106dを介して該下側ホルダ104に連結される円環状の上側ホルダ108とを有し、下側ホルダ104及び上側ホルダ108の内径は、カーボンペーパー試料110の直径に比して小さく設定されている。
また、有底筒状体である前記容器102は、水Wで満たされている。このため、下側ホルダ104と上側ホルダ108で挟持されたカーボンペーパー試料110の一端面には、水Wが常時接触する。
この状態のホルダ100を50個、−20℃の恒温槽に収容して24時間放置し、割れが発生したカーボンペーパー試料110の個数を調べた。残余の実施例2、3及び比較例1〜5のカーボンペーパー試料110の各々を用いても同様にして、割れの発生頻度を調べた。
以上の結果を、図8に併せて示す。この図8から、I1360/I1580の値が1.16〜1.26の範囲内である実施例1〜3のカーボンペーパーが、I1360/I1580の値が1.16〜1.26を外れる比較例1〜5のカーボンペーパーに比して割れの発生が極めて少なく耐久性が著しく優れること、及び、実施例1〜3のカーボンペーパーを用いた場合、比較例1〜5のカーボンペーパーを用いた場合に比して、発電特性に優れる単位セルが得られることが明らかである。
また、図8に示すように、縦型流路の単位セルは、横型流路の単位セルに比して電圧が大きい。このことから諒解されるように、縦型流路とすることで、横型流路に比して一層良好な発電特性を示す単位セルが得られる。
本実施の形態に係る固体高分子型燃料電池の一部分解斜視図である。 図1の固体高分子型燃料電池の一部断面説明図である。 図1の固体高分子型燃料電池を構成する単セルの要部分解斜視図である。 図3の単セルを構成する第1セパレータの正面図である。 図3の単セルを構成する第2セパレータの正面図である。 ラマン分光法において得られる測定パターンの一例である。 割れの発生頻度を評価する際に用いたホルダの概略全体斜視図である。 実施例1〜3及び比較例1〜5のカーボンペーパーないしその試料、及び各カーボンペーパーを用いた電解質膜・電極接合体の評価結果を示す図表である。
符号の説明
10…固体高分子型燃料電池 12…単位セル
14…積層体 16a、16b…ターミナルプレート
18a、18b…絶縁プレート 20a、20b…エンドプレート
30…電解質膜・電極構造体 32、34…セパレータ
36a…酸化剤ガス供給連通孔 36b…酸化剤ガス排出連通孔
38a…燃料ガス供給連通孔 38b…燃料ガス排出連通孔
40a…冷却媒体供給連通孔 40b…冷却媒体排出連通孔
42…固体高分子電解質膜 44…アノード側電極
45…カソード側電極 46a、46b…ガス拡散層
47a、47b…電極触媒層 48…燃料ガス流路
48a、60a…波状流路溝 50a、62a…入口バッファ部
50b、62b…出口バッファ部 56a、68a…入口通路溝
56b、68b…出口通路溝 58a、58b、70a、70b…凸状部
60…酸化剤ガス流路 72…冷却媒体流路
100…ホルダ 110…カーボンペーパー試料

Claims (3)

  1. 高分子イオン交換膜からなり且つプロトン伝導体である電解質膜と、前記電解質膜を介して配設されるアノード側電極及びカソード側電極とを備える固体高分子型燃料電池であって、
    前記アノード側電極及びカソード側電極は、カーボンペーパーを基材とするガス拡散層と、前記ガス拡散層に積層され且つ前記電解質膜に臨む電極触媒層とを有し、
    前記カーボンペーパーは、ラマン分光法で測定した際に1580cm−1に出現したピーク強度に対する1360cm−1に出現したピーク強度の比が、1.16〜1.26であることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  2. 請求項1記載の固体高分子型燃料電池において、さらに、前記ガス拡散層に臨んで前記アノード側電極及び前記カソード側電極を介して配設される第1セパレータ及び第2セパレータを有し、
    前記第1セパレータ及び前記第2セパレータのそれぞれに、前記アノード側電極又は前記カソード側電極のいずれか一方に反応ガスを重力方向に供給するための反応ガス流路と、前記反応ガス流路に前記反応ガスを供給するための反応ガス入口部と、前記反応ガス流路から前記反応ガスを排出するための反応ガス出口部とが形成され、
    設置時、前記反応ガス入口部が前記反応ガス出口部の重力方向上方に位置することを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  3. 請求項2記載の固体高分子型燃料電池において、前記第1セパレータ及び前記第2セパレータが金属からなることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
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