JP2005209615A - ガス拡散層および固体高分子電解質型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 PEFCの耐久性を向上させる。
【解決手段】 ガス拡散層に形成されるカーボン粒子含有層に含まれるカーボン粒子の特性を制御することによって、PEFCの耐久性が向上する。具体的には、ラマンスペクトルを測定した場合に、1580cm−1付近に現れる吸収帯である、カーボンの結晶性を示すGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子を、カーボン粒子含有層に含まれるカーボン粒子として用いる。
【選択図】 なし
【解決手段】 ガス拡散層に形成されるカーボン粒子含有層に含まれるカーボン粒子の特性を制御することによって、PEFCの耐久性が向上する。具体的には、ラマンスペクトルを測定した場合に、1580cm−1付近に現れる吸収帯である、カーボンの結晶性を示すGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子を、カーボン粒子含有層に含まれるカーボン粒子として用いる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ガス拡散層および固体高分子電解質型燃料電池に関する。
燃料電池は、水素と酸素とを電気化学的に反応させることにより発電するシステムである。この反応による生成物は原理的に水であることから環境への負荷が少ない。中でも、固体高分子電解質型燃料電池は、固体酸化物型、溶融炭酸塩型、リン酸型といった他の燃料電池と比較して低温で作動可能であることから、自動車等の移動体動力源として期待され、開発が進められている。
固体高分子電解質型燃料電池は、水素イオン伝導性を有する固体高分子電解質膜、ならびにその膜を挟持するアノードおよびカソードの2つの電極からなる。すなわち、固体高分子電解質膜の一方に水素が供給されるアノードが配置され、もう一方に酸素が供給されるカソードが配置されている基本構成であり、これを膜−電極接合体(本願では、MEAとも記載)と呼んでいる。これらの電極は、導電性カーボンを担体としてこれに触媒を担持させた電極触媒と水素イオン伝導性を有する固体高分子電解質との混合物により形成された多孔性のものであり、触媒層とも呼ばれている。
このようなMEAでは、下記化学式1に示すように、アノードでは燃料である水素含有ガスを酸化して水素イオンに変える水素の酸化反応が起こり、カソードでは酸化剤ガスに含まれる酸素を還元して固体高分子電解質膜を通ってきた水素イオンと結びついて水となる酸素の還元反応が起こる。固体高分子電解質型燃料電池は、このような化学反応により得られた反応エネルギーから電気エネルギーを直接得る。
電極に関して高分子電解質膜と対向する側、すなわち触媒層の外側には、ガス拡散層が配置される。ガス拡散層は、一般に多孔性の材料からなり、多孔性のガス拡散層によって、燃料電池に供給された酸素または水素の適切なガス拡散が達成される。ガス拡散層には、電子伝導性、撥水性などの機能も求められる。ガス拡散層が優れた電子伝導性を有していると、発電反応により生じた電子の効率的な運搬が達成され、燃料電池の性能が向上する。また、ガス拡散層が優れた撥水性を有していると、生成した水が効率的に排出される。ガス拡散層に用いられる材料としては、カーボン製の織物、紙状抄紙体、フェルト、不織布などからなるシート状材料が提案されている。高い撥水性を確保するために、これらの材料を撥水化処理する技術も提案されている。
シート状材料の性能をさらに向上させる技術も提案されている。例えば、カーボン繊維織布の表面に、フッ素樹脂とカーボンブラックからなる層を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。フッ素樹脂等の撥水性樹脂およびカーボンブラック等のカーボン粒子からなる層を、ガス拡散層の表面に形成することによって、ガス拡散層のガス拡散性や対圧縮性が改善され、製造されるPEFCの発電特性が向上しうる。
特開平10−261421号公報
特開平11−273688号公報
固体高分子電解質型燃料電池は、コストとともに問題となっているが電池の寿命である。電池の寿命は、自動車で5000時間、家庭用では4万時間ともいわれ、長期にわたって所望の発電性能を維持することが求められている。しかしながら、従来の燃料電池では、十分な電池寿命が得られておらず、さらなる改善が所望されている。
そこで、本発明が目的とするところは、耐久性に優れるガス拡散層及び固体高分子電解質型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡散層であって、前記ガス拡散層の表面には、カーボン粒子含有層が形成されてなり、前記カーボン粒子含有層は、ラマンスペクトルにおいて1580cm−1付近に現れる吸収帯である、カーボンの結晶性を示すGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子(A)を含む、ガス拡散層である。また、本発明は、このガス拡散層を有する固体高分子電解質型燃料電池を提供する。
本発明によって、優れた耐久性を有する固体高分子電解質型燃料電池が提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の第1は、PEFCの耐久性向上に貢献するガス拡散層に関する。即ち、本発明の第1は、固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡散層であって、前記ガス拡散層の表面には、カーボン粒子含有層が形成されてなり、前記カーボン粒子含有層は、ラマンスペクトルにおいて1580cm−1付近に現れる吸収帯である、カーボンの結晶性を示すGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子(A)を含む、ガス拡散層である。
本発明者らは、ガス拡散層にカーボン粒子含有層が形成されたPEFCの耐久性について検討した結果、カーボン粒子含有層に含まれるカーボン粒子の特性が、PEFCの耐久性に影響を及ぼすことを見出した。カーボン粒子を含むカーボン粒子含有層をガス拡散層の表面に形成することによって、ガス拡散性や耐圧縮性が改善されうる。しかしながら、カーボン粒子含有層に含まれるカーボン粒子によって、PEFCの耐久性が低下しうる。その原因は、カーボン粒子の結晶性の低さに起因すると推測される。即ち、一般的なカーボンブラックなど、結晶性の低いカーボン粒子が用いられると、燃料電池内における電気化学的反応によって、カーボン粒子が腐食し、その結果、PEFCの耐久性が低下すると推測される。
かような観点から、本発明においては、カーボン粒子含有層に用いられるカーボン粒子が、結晶性の観点から規定される。そして、結晶性を評価するファクターとして、ラマンスペクトルが用いられる。具体的には、ラマンスペクトルにおいて1580cm−1付近に現れる吸収帯である、カーボンの結晶性を示すGバンドが、カーボン粒子の結晶性を評価するファクターとして用いられる。
ラマンスペクトルとは、ラマン効果によって散射された光について、どの波長の光がどの程度の強さで散射されたかを示すスペクトルである。本発明においては、ラマンスペクトルは、波数(cm−1)を一方の軸、強度を他方の軸として表したスペクトルを用いて、Gバンドの半値幅が算出されうる。
カーボン粒子のラマン測定は、公知のラマン分光測定装置を用いて測定されうる。ラマン分光測定装置は、Gバンドが、一定の再現性を持って測定されうるのであれば、特に限定されない。ただし、ラマン分光測定装置によって、Gバンドの形状や位置が異なる場合には、以下の方法で測定されたラマンスペクトルが基準スペクトルとして用いられるものとする。
〔測定装置〕顕微レーザーラマン分光分析装置 Holo Lab 5000R
(Kaiser Optical System Inc社製)
〔測定条件〕励起波長:532nm
出力:3mW
測定時間:露光30秒×積算5回
以下、Gバンドを用いた、カーボン粒子についての規定について、より詳細に説明する。
(Kaiser Optical System Inc社製)
〔測定条件〕励起波長:532nm
出力:3mW
測定時間:露光30秒×積算5回
以下、Gバンドを用いた、カーボン粒子についての規定について、より詳細に説明する。
カーボン粒子含有層には、ラマンスペクトルで観察されるGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子が含まれる。Gバンドとは、炭素原子の6角格子内振動に由来するラマンピークであり、ラマンスペクトルにおいて1580cm−1付近に現れる吸収帯であり、カーボンの結晶性を示す吸収帯である。Gバンドによりカーボンの結晶性を評価することができ、Gバンドの半値幅が狭いほど、カーボン粒子の結晶性が高いことを示す。Gバンドの半値幅は、好ましくは50cm−1以下であり、より好ましくは45cm−1以下である。Gバンドの半値幅が短いカーボン粒子を用いることによって、カーボン粒子の腐食によるPEFCの耐久性低下が抑制されうる。
半値幅とは、所定の吸収帯の分布状態を判断するために用いられる値である。吸収帯のピーク高さの2分の1に高さにおける、吸収帯の広がり幅を、半値幅という。なお、Gバンド近辺に他の吸収帯が存在し、Gバンドと接合しているために半値幅がスペクトルからは一見したところ判断できない場合、通常は、ラマン分光測定装置に付随する解析プログラムによって半値幅が決定されうる。例えば、Gバンドのピークが含まれている領域に直線のベースラインを引き、Lorentz波形のカーブフィットを実施し、Gバンドのピーク分離を行う処理によって、半値幅が決定される。
本発明においてカーボン粒子とは、主成分として炭素原子を含む粒子をいい、炭素原子のみからなる粒子、実質的に炭素原子からなる粒子の双方を含む概念である。場合によっては、PEFCの特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、「実質的に炭素原子からなる」とは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されることを意味する。
Gバンドの半値幅について上記条件を満たすカーボン粒子としては、天然黒鉛、人造黒鉛、1500〜3000℃といった高温で熱処理したカーボンブラックが挙げられる。結晶性の低いカーボンブラックであっても、熱処理することによって結晶性を向上させれば、本発明に適用されうる。カーボン粒子の中では、カーボン粒子含有層の厚みを適切な範囲に制御するという観点からは、高温で熱処理されたカーボンブラックが好ましい。また、場合によっては、2種以上のカーボン粒子が用いられてもよい。
熱処理するカーボンブラックの具体例としては、ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製のケッチェンブラックTMECおよびケッチェンブラックTMEC600JD、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製のVULCANTM XC−72およびBLACK PEARLSTM 2000、熱処理されたカーボンブラックの具体例としては、東海カーボン株式会社製のトーカブラックTM#3855および#3885、などが挙げられる。
カーボン粒子含有層に含まれるカーボン粒子の粒径については、特に限定されないが、一次粒子径が、好ましくは2nm〜1μm以下であり、より好ましくは5〜200nm、特に好ましくは10〜100nmである。このような粒径を満たすカーボン粒子を用いることによって、燃料電池の特性を向上させることが可能である。
次に、上記条件を満たすカーボン粒子を用いたカーボン粒子含有層が形成されてなる、本発明のPEFC用のガス拡散層について説明する。
ガス拡散層は、PEFCに供給された水素ガスまたは酸素ガスを、発電反応が実際に進行する電極に供給するために形成される層である。一般的に、ガス拡散層は多孔性の材料からなり、ガス拡散層中の孔を経て、水素ガスまたは酸素ガスが、電極に供給される。また、発電に伴い発生した水や発電に用いられなかったガスも、ガス拡散層を経て排出される。
ガス拡散層の基材として用いられる材料としては、カーボン製の織物、紙状抄紙体、フェルト、不織布といった導電性及び多孔性を有するシート状材料が用いられうる。ガス拡散層の基材として用いられる材料としては、各種公知の材料が用いられうるし、新たに開発された材料が用いられてもよい。公知の技術的知見が参照されてもよい。例えば、前記特許文献1などが参照されうる。以下の説明についても、前記特許文献1などの公知の技術的知見が参照されうる。
ガス拡散層基材の厚みは特に限定されないが、50〜500μmが好ましく、より好ましくは100〜400μmである。ガス拡散層基材の厚みが50μm以上であるとガスの拡散性の点で好ましく、500μm以下であると電気的抵抗低減の点で好ましい。
ガス拡散層の基材は、撥水性を確保するために、撥水処理されてもよい。例えば、基材を、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素を有する撥水性高分子の分散液に浸漬した後、オーブン等で加熱乾燥させることによって、基材に撥水性が付与されうる。
基材の表面には、カーボン粒子を含むカーボン粒子含有層が形成される。このカーボン粒子含有層に含まれるカーボン粒子として、既に説明した、Gバンドの半値幅が所定の範囲であるカーボン粒子が用いられる。これにより、PEFCの耐久性が向上する。
カーボン粒子含有層は、通常は、シート状の基材の一方の面に形成され、PEFCを製造する際には、カーボン粒子含有層が形成された面が、電極側に配置される。しかしながら、場合によっては、カーボン粒子含有層が配置される面は、かような面でなくてもよく、基材の両面にカーボン粒子含有層が形成されてもよい。
カーボン粒子含有層の厚さについても、特に限定されない。通常は、カーボン粒子含有層は、5〜100μm程度の範囲の厚さである。
カーボン粒子含有層中には、少なくともGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子が含まれるが、他のカーボン粒子が用いられてもよい。例えば、カーボン粒子含有層は、さらに、Gバンドの半値幅が55cm−1を超えるカーボン粒子(B)を含んでもよい。少なくともGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子が含まれていると、この条件を満たさないカーボン粒子が含まれていても、PEFCの耐久性が向上しうる。また、Gバンドの半値幅が55cm−1を超えるカーボン粒子は結晶性が低いが、以下に述べる、フッ素原子を含有する高分子がカーボン粒子含有層に含まれる場合に、製造面で有利となりうる。つまり、結晶性が低いカーボン粒子は結晶性高いカーボン粒子と比較して、一般的に比表面積(単位重量あたりの粒子表面積)が大きいため、フッ素原子を含有する高分子のバインダーとしての効果が出やすい。
複数のカーボン粒子が含有される場合には、Gバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子(本願においては、Gバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子を、「カーボン粒子(A)」と記載する)の含有量は、カーボン粒子含有層中に含まれるカーボン粒子の総質量に対して、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは20質量%以上である。この程度の量を含有されることによって、PEFCの耐久性を十分に向上させうる。上限については特に限定されない。
カーボン粒子のカーボン粒子含有層における含有量は、特に限定されないが、好ましくはカーボン粒子含有層中の全質量に対して、好ましくは30〜95質量%である。カーボン粒子含有量が少なすぎると、導電性およびガス拡散性が低下し、PEFCの発電特性に悪影響を及ぼす虞がある。カーボン粒子含有量が多すぎると、後述するフッ素原子を含有する高分子などの他成分の含有量が低下するため、撥水性などが低下し、PEFCの発電特性に悪影響を及ぼす虞がある。
カーボン粒子含有層は、一般に、カーボン粒子の他に、バインダーとして作用する高分子を含むが、好ましくは、フッ素原子を含有する高分子を含む。カーボン粒子含有層がフッ素原子を含有する高分子を含有していると、カーボン粒子含有層に撥水性が付与され、PEFCから水分が迅速に排出されうる。また、フッ素原子を含有する高分子を加えることによって、構造強度が上昇しうる。
フッ素原子を含有する高分子としては、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、フッ化ビニリデン(VDF)といったモノマー各々の重合体、およびこれらモノマーの共重合体が挙げられる。重合体の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン(TFE−HFP)共重合体が挙げられる。特に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン(TFE−HFP)共重合体が好ましい。これらの2種以上が用いられてもよい。また、これら以外の高分子が用いられてもよい。
ガス拡散層におけるカーボン粒子含有層における、カーボン粒子とフッ素原子を含有する高分子との質量比は、好ましくは95:5〜20:80、より好ましくは90:10〜30:70、さらに好ましくは85:15〜40:60である。フッ素原子を含有する高分子の含有量が少なすぎると、撥水性が十分に付与されない虞がある。また、フッ素原子を含有する高分子の含有量が多すぎると、導電性が低下し、PEFCの発電特性に悪影響を及ぼす虞がある。
本発明のガス拡散層の製造方法については、特に限定されない。以下、本発明のガス拡散層の製造方法について説明する。ただし、以下の方法によって製造されたガス拡散層に、本発明のガス拡散層が限定されるわけではない。
まず、基材となる材料を準備する。基材としては、前述の通り、カーボン製の織物、紙状抄紙体、フェルト、不織布といった導電性及び多孔質性を有するシート状材料が用いられうる。基材は、製造されるPEFCの大きさに応じて、所定の大きさに切断される。
基材は、必要に応じて、撥水処理によって、基材に撥水性が付与される。基材の撥水処理方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、撥水性高分子の分散液にガス拡散層基材を含浸した後、ガス拡散層基材を加熱乾燥することにより撥水処理できる。より具体的には、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素を含有する高分子の分散液に浸漬させた後、オーブン等で加熱乾燥させる。加熱乾燥は、50〜150℃、10分〜5時間行うことが好ましい。
基材上には、カーボン粒子含有層が形成される。カーボン粒子含有層の形成方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、カーボン粒子と撥水性高分子とを液体分散媒に分散させ、スラリーを作製する。次に、スラリーをガス拡散層上に塗布し、乾燥させる。この後、熱処理してもよい。
液体分散媒としては、水もしくは水に界面活性剤等の分散剤を添加したもの;メタノール,エタノール,1−プロパノール,2−プロパノールなどのアルコール類;またはこれらの混合液体が用いられうる。分散液中には、必要に応じて、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体といったフッ素を含有する高分子も分散させてもよい。塗布し易くするために、スラリーに増粘剤などを添加してもよい。
こうしてできたスラリーを基材上にそのまま塗布し乾燥することによって、カーボン粒子含有層を形成させる。乾燥は、60〜120℃で10分〜3時間、乾燥用オーブン等の機器を用いて行うことが好ましい。さらにこれに、マッフル炉や焼成炉を用いて熱処理を施す。熱処理は300〜400℃で10分〜2時間行うことが好ましい。このような処理によって、ガス拡散層が完成する。スラリーを一度乾燥させ粉砕することで粉体にし、これを前記ガス拡散層上に塗布する方法を用いてもよい。
本発明におけるカーボン粒子含有層の厚みは、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、より好ましくは30〜70μmである。カーボン粒子含有層の膜厚が10μm以上であると水の排出性の点で好ましく、100μm以下であると電気的抵抗低減の点で好ましい。
本発明の第2は、本発明の第1のガス拡散層を有するPEFCに関する。即ち、本発明の第2は、固体高分子電解質膜;前記固体高分子電解質膜を挟持する、1対の触媒層;および、前記固体高分子電解質膜と前記1対の触媒層とからなる膜−電極接合体を挟持する、1対のガス拡散層、を有する固体高分子電解質型燃料電池であって、前記ガス拡散層の少なくとも一方が、本発明の第1のガス拡散層である、固体高分子電解質型燃料電池である。本発明の燃料電池では、カーボン粒子含有層、好ましくは触媒層およびカーボン粒子含有層の双方に、ラマンスペクトルから得られたGバンドの半値幅が55cm−1以下のカーボン粒子(A)が含まれる。
ガス拡散層の少なくとも一方に本発明のガス拡散層が用いられている限り、PEFCの構造および材料などについては、本発明においては、特に限定されない。ただし、好ましくは、触媒層は、カーボン粒子に触媒が担持されてなる電極触媒と、固体高分子電解質とを含み、触媒層に含まれるカーボン粒子が、ラマンスペクトルにおいて1580cm−1付近に現れる吸収帯である、カーボンの結晶性を示すGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子(A)を含む。カーボン粒子含有層のみならず、触媒層において触媒担体として作用するカーボン粒子にもGバンドの半値幅が狭いカーボン粒子を用いることによって、PEFCの耐久性をより高めることができる。半値幅が狭いカーボン粒子は、結晶性が高く、不純物が少ないことを意味し、カーボン粒子の結晶性が高いほどグラファイト構造に似た三次元的結晶格子が形成され、カーボン粒子の耐食性を向上させることができる。
カーボン粒子含有層および触媒層において、同じカーボン粒子を用いることが好ましい。カーボン層と触媒層とで同種のカーボン粒子を用いることで密着性をより向上させることが可能となる。ガス拡散層は、触媒層の電気化学的反応により得られた電子を外部回路へ運ぶ役割を有するため、前記カーボン層と触媒層との密着性を向上させることにより電子伝導性を向上させ、優れた発電性能を発現させることが可能である。
以下、PEFCの主要な構成材料について、参考までに簡単に説明するが、本発明の技術的範囲が、以下の説明によって限定されるわけではない。
固体高分子電解質膜は、プロトン伝導性を有する高分子膜である。固体高分子電解質膜としては各種の材料が提案されている。固体高分子電解質膜は、特に限定されず、従来から燃料電池に一般的に用いられているものであれば、如何なるものも適用し得る。高いプロトン伝導性を有する膜としては、−SO3H基などのイオン交換基を有するモノマーの重合体または共重合体;またはイオン交換基を有するモノマーと他のモノマーとの重合体などの公知の材料からなる膜を用いることができる。具体的には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体、リン酸などの無機酸を炭化水素系高分子化合物にドープさせたもの、一部がプロトン伝導性の官能基で置換された有機/無機ハイブリッドポリマー、高分子マトリックスにリン酸溶液や硫酸溶液を含浸させたプロトン伝導体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体膜、またはトリフルオロスチレンをベースポリマーとするフッ素含有樹脂膜などを好ましく用いることができる。
この中では、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる膜が好ましく、例えば、高分子膜としては、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる膜が挙げられる。より具体的には、
とテトラフルオロエチレン(CF2=CF2)に基づく重合単位からなる共重合体が好ましい。上記式において、mは0〜3の整数、nは1〜12の整数、pは0又は1、Xはフッ素原子又はトリフルオロメチル基である。
スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体の例としては、下記式に基づく共重合体などが挙げられる。
(式中、l及びmは整数であり、pは0〜3の整数であり、qは0又は1であり、nは1〜12の整数であり、Xはフッ素原子またはトリフルオロメチル基である。)
前記固体高分子電解質膜としては、デュポン社製NAFIONTM、旭硝子社製FLEMIONTM、旭化成社製ACIPLEXTM等に代表されるパーフルオロスルホン酸膜、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製DOWEXTM、エチレン-四フッ化エチレン共重合体樹脂膜、トリフルオロスチレンをベースポリマーとする樹脂膜などのフッ素系高分子電解質や、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂系膜などの市販されているものを用いてもよい。
前記固体高分子電解質膜としては、デュポン社製NAFIONTM、旭硝子社製FLEMIONTM、旭化成社製ACIPLEXTM等に代表されるパーフルオロスルホン酸膜、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製DOWEXTM、エチレン-四フッ化エチレン共重合体樹脂膜、トリフルオロスチレンをベースポリマーとする樹脂膜などのフッ素系高分子電解質や、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂系膜などの市販されているものを用いてもよい。
固体高分子電解質膜の厚みは、得られる燃料電池の特性を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜200μm、特に好ましくは15〜150μmである。固体高分子電解質の膜厚が5μm以上であると製膜時の強度や燃料電池作動時の耐久性の点から好ましく、300μm以下であると燃料電池作動時の出力特性の点から好ましい。
触媒層は、電極反応を媒介する触媒が配置される部位であり、カソードまたはアノードとして作用する部位である。触媒層によって、固体高分子電解質膜が挟持される。即ち、触媒層(アノード)/固体高分子電解質膜/触媒層(カソード)の順に、積層される。固体高分子電解質膜と1対の触媒層は、まとめて膜−電極接合体(MEA)と呼ばれる。触媒層の構成材料としては、触媒が担持されたカーボン材料、水素イオン伝導性固体高分子電解質が挙げられる。好ましくは、触媒層は、カーボン粒子に触媒が担持されてなる電極触媒と、固体高分子電解質とを少なくとも含み、カーボン粒子の少なくとも一部はGバンドの半値幅が55cm−1以下である。
触媒としては、水素の酸化反応および/または酸素の還元反応に、触媒作用を有することが求められる。例えば、アルミニウム、ケイ素、リン、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ガリウム、ゲルマニウム、セレン、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、すず、アンチモン、テルル、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、鉛およびビスマスからなる群より選択される少なくとも1種、もしくはこの群から選択される2種以上からなる合金等が、触媒として挙げられる。発電特性、耐久性、一酸化炭素などに対する耐被毒性および耐熱性などの点からは、白金、白金−鉄合金、白金−コバルト合金、白金−ニッケル合金、白金−モリブデン合金、または白金−ルテニウム合金が好ましい。
触媒の平均粒子径は、特に限定されないが、1〜30nmが好ましい。平均粒子径が1nm以上であると比表面積に見合った触媒活性が得られる点、および担持させやすい点から好ましく、30nm以下であると触媒活性(触媒利用率)の点から好ましい。本発明における触媒の平均粒子径は、X線回折における触媒粒子の回折ピークの半値幅より求められる結晶子径、または透過型電子顕微鏡像より得られる触媒粒子の粒子径の平均値を求めることにより得ることができる。
用いられるカーボン粒子としては、ラマンスペクトルから得られたGバンドの半値幅が55cm−1以下、好ましくは50cm−1以下、より好ましくは45cm−1以下のカーボン粒子(A)を用いる。かようなカーボン粒子(A)は、結晶性が高いため、耐食性に優れ、不純物が少ないだけでなく導電率にも優れる。これにより得られる燃料電池の耐久性および発電性能の向上が図れる。カーボン材料としては、カーボンブラック、活性炭、コークス、黒鉛(天然および人造)等が挙げられる。Gバンドの半値幅を制御するために、熱処理などが施されてもよい。例えば、カーボンブラックは、1500〜3000℃程度の高温で熱処理されてもよい。
ラマンスペクトルの測定方法など、ラマンスペクトルに関する説明は、カーボン粒子含有層についての説明と同様であるため、ここでは説明を省略する。
カーボン粒子(A)の平均一次粒子径は、特に限定されないが、カーボン粒子の平均一次粒子径は2nm〜1μmが好ましく、より好ましくは5〜200nm、特に好ましくは10〜100nmである。触媒層の厚みを適切な範囲で制御するという観点からは、高温で熱処理したカーボンブラックを用い、平均一次粒子径が1μm以下のものを用いるのがより好ましい。その熱処理するカーボンブラックとして具体的には、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製のケッチェンブラックECおよびケッチェンブラックEC600JD、CABOT社製のVULCAN XC72およびBLACK PEARLS 2000、などが挙げられる。
カーボン粒子(A)の含有量は、触媒層に含まれるカーボン粒子の全量に対して、5〜100質量%、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは20〜100質量%とするのがよい。含有量が5質量%未満であると、カーボン粒子(A)による効果が期待するほど得られない虞がある。
触媒層においては、カーボン粒子(A)の他に、ラマンスペクトルから得られたGバンドの半値幅が55cm−1を超えるカーボン粒子(B)などが含まれていてもよい。
ラマンスペクトルから得られたGバンドの半値幅が55cm−1を超えるカーボン粒子(B)は、カーボン粒子(A)と比較して比表面積が大きいことから触媒を高分散担持させることができる。従って、触媒層にカーボン粒子(B)をさらに含めることにより、発電開始初期から高い発電性能を示す燃料電池が得られる。
カーボン粒子(B)の例としては、BET比表面積が200m2/g以上であるカーボンブラックなどが挙げられる。
カーボン粒子(B)の平均一次粒子径は、特に限定されないが、好ましくは5〜200nm、より好ましくは10〜100nm程度のものが用いられる。
具体的なカーボン粒子(B)としては、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製のケッチェンブラックTMECおよびケッチェンブラックTMEC600JD、CABOT社製のVULCANTM XC72およびBLACK PEARLSTM 2000、などが挙げられる。
カーボン粒子(B)の含有量は、触媒層に含まれうるカーボン粒子の全量に対して、好ましくは0〜95質量%、より好ましくは0〜90質量%、さらに好ましくは0〜80質量%である。含有量が95質量%を超えると、優れた耐久性を有する燃料電池が得られない虞がある。
カーボン粒子に触媒が担持されてなる電極触媒における触媒量は特に限定されないが、電極触媒の全質量に対して、カーボン粒子に担持されている触媒質量の割合は、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは10〜75質量%、さらに好ましくは15〜70質量%程度である。触媒質量の割合が5質量%以上であると、高い触媒活性を維持できる点で好ましく、80質量%以下であると高い耐久性を維持できる点で好ましい。触媒質量の割合は誘導結合プラズマ発光分光法(ICP)により求めることができる。
カーボン粒子への触媒の担持は公知の方法で行うことができる。例えば、触媒金属を第一の溶媒に溶解して触媒金属水溶液を調製する。次に、カーボン粒子、触媒金属水溶液、および還元剤を第二の溶媒に加えた混合液を調製し、触媒金属を還元・析出させカーボン粒子に担持させる。次に、濾過により固形分を分離した後、固形分を乾燥することにより電極触媒を得る。
触媒金属水溶液としては、触媒として白金を用いる場合、塩化白金酸溶液またはジニトロジアミン白金錯体溶液などを用いることができる。還元剤として例えば、炭素数1〜6の有機酸類、アルコール類、炭素数1〜3のアルデヒド類、水酸化ホウ素ナトリウムおよびヒドラジンなどを用いることができる。炭素数1〜6の有機酸類としては、特に限定されないが、ギ酸、酢酸、シュウ酸またはクエン酸などが挙げられる。アルコール類としては、特に限定されないが、メタノール、エタノール、エチレングリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、または1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。炭素数1〜3のアルデヒド類としては特に限定されないが、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドまたはアクロレインなどを用いることができる。第二の溶媒として、水を用いることができる。
触媒層に含まれる固体高分子電解質としては、触媒層に従来から用いられているものであれば特に限定されず、具体的には固体高分子電解質膜において列挙した固体高分子電解質を用いればよい。また、固体高分子電解質膜と触媒層中とで用いる固体高分子電解質は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
固体高分子電解質とカーボン粒子との質量比は、順番に、0.3:1〜1.3:1が好ましく、より好ましくは0.5:1〜1.1:1である。カーボン粒子質量に対して固体高分子電解質の質量比が0.3倍以上であると触媒層内の良好なイオン伝導性の点で好ましく、1.3倍以下であると触媒層内のガス拡散及び水の排出の点で好ましい。
触媒層には、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体といった撥水性高分子等が含まれてもよい。前記撥水性高分子の含有量に関しては、本発明の作用効果に影響を与えない範囲で適宜決定すればよい。
触媒層における、カーボン粒子とフッ素原子を含有する高分子の質量比は、100:0〜20:80が好ましく、より好ましくは95:5〜30:70、さらに好ましくは90:10〜40:60である。
触媒層の厚さは特に限定されないが、0.1〜100μmが好ましく、より好ましくは1〜20μmである。触媒層の厚さが0.1μm以上であると所望する発電量が得られる点で好ましく、100μm以下であると高出力を維持できる点で好ましい。
触媒層の製造方法としては、従来公知の方法が挙げられる。例えば、固体高分子電解質、電極触媒を液体分散媒に混合して、電極触媒インクとして、基材上、ガス拡散層上または固体高分子電解質膜上にスクリーンプリンター、バーコーター、ダイコーター、リバースコーター、コンマコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ドクターナイフなどを用いて塗布し、乾燥させることにより形成できる。
電極触媒インクに用いられる液体分散媒としては、水;エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなどのアルコール;またはこれらの混合溶媒などを好ましく用いることができる。基材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製シート、ポリエチレンテレフタレート(PET)製シートなどを好ましく用いることができる。乾燥は、室温〜使用溶媒の沸点+10℃程度、10〜300分、風乾もしくは乾燥用オーブン等の機器を用いて行うことが好ましい。乾燥用オーブン等の機器を用いるときは、減圧下で行ってもよい。
基材上またはガス拡散層上に電極触媒インクを塗布して触媒層を形成した場合、例えば、ホットプレスにより触媒層と固体高分子電解質膜とを接合させることができる。基材上に触媒層を形成した場合、触媒層を形成した基材を2枚用いて、触媒層が対向するように固体高分子電解質膜を挟持してホットプレスした後、基材のみを剥がせばよい。ガス拡散層上に触媒層を形成した場合、触媒層を形成したガス拡散層を2枚用いて、触媒層が対向するように固体高分子電解質膜を挟持してホットプレスすればよい。
ホットプレスは、110〜200℃、触媒層側の面に対して0.1〜10MPaのプレス圧力で行うことが好ましい。上述の範囲でホットプレスを行うことにより、固体高分子電解質膜と触媒層との接合性を高めることができる。
触媒層は、固体高分子電解質膜と接合され、膜−電極接合体(MEA)となる。触媒層と固体高分子電解質膜との接合は、固体高分子電解質膜を触媒層で挟持し、110〜200℃の温度範囲でホットプレスすることにより、行われうる。触媒層がポリテトラフルオロエチレン製シートに塗布されたのであれば、同様に膜の両面を触媒層で挟む形にして110〜200℃の温度範囲でホットプレスした後、ポリテトラフルオロエチレン製シートを剥がせばよい。
MEAは1対のガス拡散層によって挟持される。ガス拡散層の少なくとも一方は、本発明の第1のガス拡散層である。好ましくは、双方に本発明の第1のガス拡散層が用いられる。カソードの電気化学反応により生じた生成水を効率的に排除させる観点からはカソード側に、本発明の第1のガス拡散層が配置されることが好ましい。しかしながら、撥水性だけでなく、得られる燃料電池の耐久性、発電特性を考慮すると双方に本発明のガス拡散層が配置されることが好ましい。
PEFCにおいては、ガス拡散層の外部には、通常、セパレータが配置される。セパレータとしては、カーボン製、金属製など公知のものを用いればよい。セパレータは、空気と燃料ガスとを分離する機能を有するものであり、それらの流路を確保するために流通溝が形成されてもよく、従来公知の技術を適宜利用することができる。セパレータなどの厚さや大きさについては、特に限定されず、得られる燃料電池の出力特性などを考慮して適宜決定すればよい。
さらに、PEFCが所望する電圧等を得られるように、セパレータを介してMEAおよびガス拡散層を複数積層して直列に繋いだスタックを形成してもよい。PEFCの形状などは、特に限定されず、所望する電圧などの電池特性が得られるように適宜決定すればよい。
本発明のPEFCは、ガス拡散層が劣化しづらいため、耐久性に優れる。また、触媒層にもGバンドの半減値が所定の値を満たすカーボン粒子を含有させた場合には、より高い耐久性を有するPEFCが得られる。即ち、本発明のPEFCは、長期間に渡ってPEFCを使用した場合であっても、電圧低下が少ない。このような特性は、長期間に渡る耐久性が求められる用途において、特に有益である。かような用途としては、車両が挙げられる。本発明のPEFCは長期間に渡って発電特性が維持されうるため、本発明のPEFCを搭載してなる車両の寿命の長期化や車両価値の向上が達成されうる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
[実施例1]
(1)ガス拡散層作製
(1−1)基材撥水処理
基材として厚さ270μmのカーボンペーパー〔東レ株式会社製TGP−H−090〕を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液〔ダイキン工業株式会社製ポリフロン(登録商標)D−1E;60質量%〕に浸漬させた。その後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させることにより、カーボンペーパー中にPTFE粒子を分散させ、撥水処理されたカーボンペーパーを得た。このとき、カーボンペーパー中のPTFE粒子含有量は25質量%であった。
(1)ガス拡散層作製
(1−1)基材撥水処理
基材として厚さ270μmのカーボンペーパー〔東レ株式会社製TGP−H−090〕を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液〔ダイキン工業株式会社製ポリフロン(登録商標)D−1E;60質量%〕に浸漬させた。その後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させることにより、カーボンペーパー中にPTFE粒子を分散させ、撥水処理されたカーボンペーパーを得た。このとき、カーボンペーパー中のPTFE粒子含有量は25質量%であった。
(1−2)カーボン粒子含有層形成
カーボン粒子含有層を形成するためのカーボン粒子(ガス拡散層におけるカーボン粒子)として、黒鉛化カーボンブラック〔東海カーボン株式会社製トーカブラック(登録商標)#3855;Gバンド半値幅:35cm−1〕を用いた。このカーボン粒子5.4g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液1.0g、水29.6gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーを先に撥水処理化したカーボンペーパーの片面上にバーコーターを用いて塗布後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った。その結果、カーボンペーパー1cm2あたりの形成された層の重量は3.0mg、層の厚みは50μmであった。この後、一辺6cmの正方形に切り出し、ガス拡散層とした。
カーボン粒子含有層を形成するためのカーボン粒子(ガス拡散層におけるカーボン粒子)として、黒鉛化カーボンブラック〔東海カーボン株式会社製トーカブラック(登録商標)#3855;Gバンド半値幅:35cm−1〕を用いた。このカーボン粒子5.4g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液1.0g、水29.6gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーを先に撥水処理化したカーボンペーパーの片面上にバーコーターを用いて塗布後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った。その結果、カーボンペーパー1cm2あたりの形成された層の重量は3.0mg、層の厚みは50μmであった。この後、一辺6cmの正方形に切り出し、ガス拡散層とした。
(2)MEA作製
(2−1)電極触媒インク調製
電極触媒として、カーボンブラック〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式社製ケッチェンブラック(登録商標)EC;Gバンド半値幅:68cm−1〕に白金を担持させた白金担持カーボン〔田中貴金属工業社製TEC10E50E;白金含量46.5質量%〕10g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液SE−5012;電解質含量5質量%〕90g、純水3g、および2−プロパノール〔和光純薬工業株式会社製特級試薬〕1gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することによって、電極触媒インクを調整した。
(2−1)電極触媒インク調製
電極触媒として、カーボンブラック〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式社製ケッチェンブラック(登録商標)EC;Gバンド半値幅:68cm−1〕に白金を担持させた白金担持カーボン〔田中貴金属工業社製TEC10E50E;白金含量46.5質量%〕10g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液SE−5012;電解質含量5質量%〕90g、純水3g、および2−プロパノール〔和光純薬工業株式会社製特級試薬〕1gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することによって、電極触媒インクを調整した。
(2−2)触媒層形成
厚さ200μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
厚さ200μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
(2−3)MEA化
一辺8cmの正方形で厚さ50μmの固体高分子電解質膜〔DuPont社製NAFION(登録商標)NR−112〕を介して、先に作製した2枚の表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを積層させた。その際、PTFE製シートは、触媒層が形成された側が、固体高分子電解質膜に接するように配置された。積層体を、片側のPTFE製シートに対し3.8MPaの圧力で、130℃、10分間ホットプレスし、その後冷却した。冷却後、PTFE製シートのみを剥がすことによって、固体高分子電解質膜の両側に触媒層が配置された、膜−電極接合体(MEA)を得た。このとき、電解質膜上の片面触媒層面積1cm2あたりの白金重量は0.40mg、触媒層の厚みは両側とも10μmであった。
一辺8cmの正方形で厚さ50μmの固体高分子電解質膜〔DuPont社製NAFION(登録商標)NR−112〕を介して、先に作製した2枚の表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを積層させた。その際、PTFE製シートは、触媒層が形成された側が、固体高分子電解質膜に接するように配置された。積層体を、片側のPTFE製シートに対し3.8MPaの圧力で、130℃、10分間ホットプレスし、その後冷却した。冷却後、PTFE製シートのみを剥がすことによって、固体高分子電解質膜の両側に触媒層が配置された、膜−電極接合体(MEA)を得た。このとき、電解質膜上の片面触媒層面積1cm2あたりの白金重量は0.40mg、触媒層の厚みは両側とも10μmであった。
(3)評価用単セル組立
MEAを介して、2枚のガス拡散層を積層させた。その際、ガス拡散層は、カーボン粒子含有層が形成された側が、MEAに接するように配置された。これを、さらにグラファイト製セパレータで挟持し、さらに金メッキしたステンレス製集電板で挟持することにより、評価用PEFC単セルを得た。
MEAを介して、2枚のガス拡散層を積層させた。その際、ガス拡散層は、カーボン粒子含有層が形成された側が、MEAに接するように配置された。これを、さらにグラファイト製セパレータで挟持し、さらに金メッキしたステンレス製集電板で挟持することにより、評価用PEFC単セルを得た。
(4)単セル評価
単セルを用いた発電は、アノード側から水素、カソード側から空気をいずれも常圧で供給することで行われた。また、単セルの温度を70℃、アノード加湿温度を60℃、カソード加湿温度を60℃に設定した。この条件で、電流密度1A/cm2で10分間発電し、その後、発電停止状態にしてアノード、カソード両極側に10分間空気をパージする、というサイクルを繰返し、PEFCの耐久性を評価した。
単セルを用いた発電は、アノード側から水素、カソード側から空気をいずれも常圧で供給することで行われた。また、単セルの温度を70℃、アノード加湿温度を60℃、カソード加湿温度を60℃に設定した。この条件で、電流密度1A/cm2で10分間発電し、その後、発電停止状態にしてアノード、カソード両極側に10分間空気をパージする、というサイクルを繰返し、PEFCの耐久性を評価した。
(5)評価結果
1サイクル目の発電時の電圧は0.584V、100サイクル目の発電時の電圧は0.556Vであった。1サイクル目に対する100サイクル目の電圧低下は4.8%であった。結果を表1に示す。
1サイクル目の発電時の電圧は0.584V、100サイクル目の発電時の電圧は0.556Vであった。1サイクル目に対する100サイクル目の電圧低下は4.8%であった。結果を表1に示す。
〈ラマンスペクトルの測定条件〉
Gバンドの半値幅およびR値は、以下の方法により測定されたラマンスペクトルを用いて算出された。
Gバンドの半値幅およびR値は、以下の方法により測定されたラマンスペクトルを用いて算出された。
〔測定装置〕顕微レーザーラマン分光分析装置 Holo Lab 5000R
(Kaiser Optical System Inc社製)
〔測定条件〕励起波長:532nm
出力:3mW
測定時間:露光30秒×積算5回
(Kaiser Optical System Inc社製)
〔測定条件〕励起波長:532nm
出力:3mW
測定時間:露光30秒×積算5回
[実施例2]
実施例1において、カーボン粒子として、黒鉛化カーボンブラック〔東海カーボン株式会社製トーカブラック(登録商標)#3885;Gバンド半値幅:47cm−1〕を使用した以外は、実施例1と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1において、カーボン粒子として、黒鉛化カーボンブラック〔東海カーボン株式会社製トーカブラック(登録商標)#3885;Gバンド半値幅:47cm−1〕を使用した以外は、実施例1と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1と同様の手法で単セルを評価したところ、1サイクル目の発電時の電圧は0.580V、100サイクル目の発電時の電圧は0.551Vであった。1サイクル目に対する100サイクル目の電圧低下は5.0%であった。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、カーボン粒子として、高温熱処理カーボンブラック〔東海カーボン株式会社製トーカブラック(登録商標)#3855;Gバンド半値幅:35cm−1〕5質量%とカーボンブラック〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製VULCAN(登録商標)XC72;Gバンド半値幅:87cm−1〕95質量%との混合物を使用した以外は、実施例1と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1において、カーボン粒子として、高温熱処理カーボンブラック〔東海カーボン株式会社製トーカブラック(登録商標)#3855;Gバンド半値幅:35cm−1〕5質量%とカーボンブラック〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製VULCAN(登録商標)XC72;Gバンド半値幅:87cm−1〕95質量%との混合物を使用した以外は、実施例1と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1と同様の手法で単セルを評価したところ、1サイクル目の発電時の電圧は0.577V、100サイクル目の発電時の電圧は0.528Vであった。1サイクル目に対する100サイクル目の電圧低下は8.5%であった。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例3において、トーカブラック(登録商標)#3855とVULCAN(登録商標)XC72との混合比率を、50質量%:50質量%とした以外は、実施例3と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例3において、トーカブラック(登録商標)#3855とVULCAN(登録商標)XC72との混合比率を、50質量%:50質量%とした以外は、実施例3と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1と同様の手法で単セルを評価したところ、1サイクル目の発電時の電圧は0.579V、100サイクル目の発電時の電圧は0.533Vであった。1サイクル目に対する100サイクル目の電圧低下は7.9%であった。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において、カーボン粒子含有層を形成するときに使用されるPTFE分散液1.0gの代わりに、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン(TFE−HFP)共重合体分散液〔三井デュポンプロケミカル社製120−J;55質量%〕1.1gを用いた以外は、実施例1と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1において、カーボン粒子含有層を形成するときに使用されるPTFE分散液1.0gの代わりに、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン(TFE−HFP)共重合体分散液〔三井デュポンプロケミカル社製120−J;55質量%〕1.1gを用いた以外は、実施例1と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1と同様の手法で単セルを評価したところ、1サイクル目の発電時の電圧は0.585V、100サイクル目の発電時の電圧は0.560Vであった。1サイクル目に対する100サイクル目の電圧低下は4.3%であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、カーボン粒子として、カーボンブラック〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製VULCAN(登録商標)XC72;Gバンド半値幅:87cm−1〕を使用した以外は、実施例1と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1において、カーボン粒子として、カーボンブラック〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製VULCAN(登録商標)XC72;Gバンド半値幅:87cm−1〕を使用した以外は、実施例1と同様の手順でPEFC単セルを得た。
実施例1と同様の手法で単セルを評価したところ、1サイクル目の発電時の電圧は0.578V、100サイクル目の発電時の電圧は0.490Vであった。1サイクル目に対する100サイクル目の電圧低下は15.2%であった。結果を表1に示す。
[実施例6]
(1)ガス拡散層作製
(1−1)基材撥水処理
基材として厚さ270μmのカーボンペーパー〔東レ株式会社製TGP−H−090〕を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液〔ダイキン工業株式会社製ポリフロン(登録商標)D−1E;60質量%〕に浸漬させた。その後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させることにより、カーボンペーパー中にPTFE粒子を分散させ、撥水処理されたカーボンペーパーを得た。このとき、カーボンペーパー中のPTFE粒子含有量は25質量%であった。
(1)ガス拡散層作製
(1−1)基材撥水処理
基材として厚さ270μmのカーボンペーパー〔東レ株式会社製TGP−H−090〕を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液〔ダイキン工業株式会社製ポリフロン(登録商標)D−1E;60質量%〕に浸漬させた。その後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させることにより、カーボンペーパー中にPTFE粒子を分散させ、撥水処理されたカーボンペーパーを得た。このとき、カーボンペーパー中のPTFE粒子含有量は25質量%であった。
(1−2)カーボン粒子含有層形成
カーボン粒子含有層を形成するためのカーボン粒子(ガス拡散層におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラック(登録商標)EC600JD〔ケッチェンブラック・インターナショナル社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:31cm−1)を用いた。このカーボン粒子5.4g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液1.0g、水29.6gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーを先に撥水処理化したカーボンペーパーの片面上にバーコーターを用いて塗布後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った。その結果、カーボンペーパー1cm2あたりの形成された層の重量は3.0mg、層の厚みは50μmであった。この後、一辺6cmの正方形に切り出し、ガス拡散層とした。
カーボン粒子含有層を形成するためのカーボン粒子(ガス拡散層におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラック(登録商標)EC600JD〔ケッチェンブラック・インターナショナル社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:31cm−1)を用いた。このカーボン粒子5.4g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液1.0g、水29.6gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーを先に撥水処理化したカーボンペーパーの片面上にバーコーターを用いて塗布後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った。その結果、カーボンペーパー1cm2あたりの形成された層の重量は3.0mg、層の厚みは50μmであった。この後、一辺6cmの正方形に切り出し、ガス拡散層とした。
(2)MEAの作製
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、(1−2)で用いたのと同じ2800℃熱処理ケッチェンブラックEC600JDを用いた。このカーボン粒子に白金を担持させた白金担持カーボン(白金含有率43質量%)10g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液DE−520;電解質含量5質量%〕90g、純水3g、2−プロパノール〔和光純薬工業社製特級試薬〕1gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することで、電極触媒インクとした。
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、(1−2)で用いたのと同じ2800℃熱処理ケッチェンブラックEC600JDを用いた。このカーボン粒子に白金を担持させた白金担持カーボン(白金含有率43質量%)10g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液DE−520;電解質含量5質量%〕90g、純水3g、2−プロパノール〔和光純薬工業社製特級試薬〕1gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することで、電極触媒インクとした。
(2−2)触媒層形成
厚さ200μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
厚さ200μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
(2−3)MEA化
一辺8cmの正方形で厚さ25μmの固体高分子電解質膜〔DuPont社製NAFION(登録商標)NR−111〕を介して、先に作製した2枚の表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを積層させた。その際、PTFE製シートは、触媒層が形成された側が、固体高分子電解質膜に接するように配置された。積層体を、片側のPTFE製シートに対し2.5MPaの圧力で、130℃、10分間ホットプレスし、その後冷却した。冷却後、PTFE製シートのみを剥がすことによって、固体高分子電解質膜の両側に触媒層が配置された、膜−電極接合体(MEA)を得た。このとき、電解質膜上の片面触媒層面積1cm2あたりの白金重量は0.40mg、触媒層の厚みは両側とも10μmであった。
一辺8cmの正方形で厚さ25μmの固体高分子電解質膜〔DuPont社製NAFION(登録商標)NR−111〕を介して、先に作製した2枚の表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを積層させた。その際、PTFE製シートは、触媒層が形成された側が、固体高分子電解質膜に接するように配置された。積層体を、片側のPTFE製シートに対し2.5MPaの圧力で、130℃、10分間ホットプレスし、その後冷却した。冷却後、PTFE製シートのみを剥がすことによって、固体高分子電解質膜の両側に触媒層が配置された、膜−電極接合体(MEA)を得た。このとき、電解質膜上の片面触媒層面積1cm2あたりの白金重量は0.40mg、触媒層の厚みは両側とも10μmであった。
(3)評価用単セル組立
実施例1と同様に行った。
実施例1と同様に行った。
(4)単セル評価
発電は、単セル温度70℃、アノード加湿温度59℃、カソード加湿温度59℃に設定し、常圧でアノード側から水素、カソード側から空気を供給することで行った。この条件で、電流密度1A/cm2で10分間発電し、その後発電停止状態にしてアノード側に10分間乾燥空気をパージする、というサイクルを繰返し、耐久性を評価した。
発電は、単セル温度70℃、アノード加湿温度59℃、カソード加湿温度59℃に設定し、常圧でアノード側から水素、カソード側から空気を供給することで行った。この条件で、電流密度1A/cm2で10分間発電し、その後発電停止状態にしてアノード側に10分間乾燥空気をパージする、というサイクルを繰返し、耐久性を評価した。
(5)評価結果
1サイクル目の発電時の電圧0.597V、100サイクル目の発電時の電圧0.576Vであり、電圧低下率は3.5%であった。結果を表2に示す。
1サイクル目の発電時の電圧0.597V、100サイクル目の発電時の電圧0.576Vであり、電圧低下率は3.5%であった。結果を表2に示す。
[実施例7〜11]
実施例6の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を表2に示す配合とした以外は、実施例6と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表2に示す。
実施例6の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を表2に示す配合とした以外は、実施例6と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表2に示す。
[実施例12〜16]
実施例6の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子を表3に示す配合とした以外は、実施例6と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表3に示す。
実施例6の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子を表3に示す配合とした以外は、実施例6と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表3に示す。
[実施例17〜23]、[比較例2〜9]
実施例6の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子、および、実施例6の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を表4および表5に示す配合とした以外は、実施例6と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表4、表5に示す。
実施例6の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子、および、実施例6の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を表4および表5に示す配合とした以外は、実施例6と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表4、表5に示す。
[実施例24]
(1)ガス拡散層作製
(1−1)基材撥水処理
基材として厚さ270μmのカーボンペーパー〔東レ株式会社製TGP−H−090〕を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液〔ダイキン工業株式会社製ポリフロン(登録商標)D−1E;60質量%〕に浸漬させた。その後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させることにより、カーボンペーパー中にPTFE粒子を分散させ、撥水処理されたカーボンペーパーを得た。このとき、カーボンペーパー中のPTFE粒子含有量は25質量%であった。
(1)ガス拡散層作製
(1−1)基材撥水処理
基材として厚さ270μmのカーボンペーパー〔東レ株式会社製TGP−H−090〕を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液〔ダイキン工業株式会社製ポリフロン(登録商標)D−1E;60質量%〕に浸漬させた。その後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させることにより、カーボンペーパー中にPTFE粒子を分散させ、撥水処理されたカーボンペーパーを得た。このとき、カーボンペーパー中のPTFE粒子含有量は25質量%であった。
(1−2)カーボン粒子含有層形成
カーボン粒子含有層を形成するためのカーボン粒子(ガス拡散層におけるカーボン粒子)として、VULCAN(登録商標)XC72〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:35cm−1)を用いた。このカーボン粒子5.4g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液1.0g、水29.6gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーを先に撥水処理化したカーボンペーパーの片面上にバーコーターを用いて塗布後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った。その結果、カーボンペーパー1cm2あたりの形成された層の重量は3.0mg、層の厚みは50μmであった。この後、一辺6cmの正方形に切り出し、ガス拡散層とした。
カーボン粒子含有層を形成するためのカーボン粒子(ガス拡散層におけるカーボン粒子)として、VULCAN(登録商標)XC72〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:35cm−1)を用いた。このカーボン粒子5.4g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液1.0g、水29.6gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーを先に撥水処理化したカーボンペーパーの片面上にバーコーターを用いて塗布後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った。その結果、カーボンペーパー1cm2あたりの形成された層の重量は3.0mg、層の厚みは50μmであった。この後、一辺6cmの正方形に切り出し、ガス拡散層とした。
(2)MEAの作製
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製;Gバンド半値幅:68cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させた白金担持カーボン(白金含有率46質量%)5g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液DE−520;電解質含量5質量%〕45g、純水12.5g、1−プロパノール(和光純薬工業社製特級試薬)5gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することで、電極触媒インクとした。
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製;Gバンド半値幅:68cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させた白金担持カーボン(白金含有率46質量%)5g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液DE−520;電解質含量5質量%〕45g、純水12.5g、1−プロパノール(和光純薬工業社製特級試薬)5gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することで、電極触媒インクとした。
(2−2)触媒層形成
厚さ80μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
厚さ80μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
(2−3)MEA化
一辺8cmの正方形で厚さ25μmの固体高分子電解質膜〔DuPont社製NAFION(登録商標)NR−111〕を介して、先に作製した2枚の表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを積層させた。その際、PTFE製シートは、触媒層が形成された側が、固体高分子電解質膜に接するように配置された。積層体を、片側のPTFE製シートに対し2.5MPaの圧力で、130℃、10分間ホットプレスし、その後冷却した。冷却後、PTFE製シートのみを剥がすことによって、固体高分子電解質膜の両側に触媒層が配置された、膜−電極接合体(MEA)を得た。このとき、電解質膜上の片面触媒層面積1cm2あたりの白金重量は0.40mg、触媒層の厚みは両側とも10μmであった。
一辺8cmの正方形で厚さ25μmの固体高分子電解質膜〔DuPont社製NAFION(登録商標)NR−111〕を介して、先に作製した2枚の表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを積層させた。その際、PTFE製シートは、触媒層が形成された側が、固体高分子電解質膜に接するように配置された。積層体を、片側のPTFE製シートに対し2.5MPaの圧力で、130℃、10分間ホットプレスし、その後冷却した。冷却後、PTFE製シートのみを剥がすことによって、固体高分子電解質膜の両側に触媒層が配置された、膜−電極接合体(MEA)を得た。このとき、電解質膜上の片面触媒層面積1cm2あたりの白金重量は0.40mg、触媒層の厚みは両側とも10μmであった。
(3)評価用単セル組立
実施例1と同様に行った。
実施例1と同様に行った。
(4)単セル評価
発電は、単セル温度70℃、アノード加湿温度59℃、カソード加湿温度55℃に設定し、常圧でアノード側から水素、カソード側から空気を供給することで行った。この条件で、電流密度1A/cm2で1分間発電し、その後発電停止状態にしてアノード側に1分間乾燥空気をパージする、というサイクルを繰返し、耐久性を評価した。
発電は、単セル温度70℃、アノード加湿温度59℃、カソード加湿温度55℃に設定し、常圧でアノード側から水素、カソード側から空気を供給することで行った。この条件で、電流密度1A/cm2で1分間発電し、その後発電停止状態にしてアノード側に1分間乾燥空気をパージする、というサイクルを繰返し、耐久性を評価した。
(5)評価結果
1サイクル目の発電時の電圧0.602V、500サイクル目の発電時の電圧0.489Vであり、電圧低下率は18.8%であった。結果を表6に示す。
1サイクル目の発電時の電圧0.602V、500サイクル目の発電時の電圧0.489Vであり、電圧低下率は18.8%であった。結果を表6に示す。
[実施例25〜29]
実施例24の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子、および、実施例24の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を、表6に示す配合とした以外は、実施例24と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表6に示す。
実施例24の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子、および、実施例24の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を、表6に示す配合とした以外は、実施例24と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表6に示す。
[実施例30]
(1)ガス拡散層作製
(1−1)基材撥水処理
基材として厚さ270μmのカーボンペーパー〔東レ株式会社製TGP−H−090〕を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液〔ダイキン工業株式会社製ポリフロン(登録商標)D−1E;60質量%〕に浸漬させた。その後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させることにより、カーボンペーパー中にPTFE粒子を分散させ、撥水処理されたカーボンペーパーを得た。このとき、カーボンペーパー中のPTFE粒子含有量は25質量%であった。
(1)ガス拡散層作製
(1−1)基材撥水処理
基材として厚さ270μmのカーボンペーパー〔東レ株式会社製TGP−H−090〕を、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)分散液〔ダイキン工業株式会社製ポリフロン(登録商標)D−1E;60質量%〕に浸漬させた。その後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させることにより、カーボンペーパー中にPTFE粒子を分散させ、撥水処理されたカーボンペーパーを得た。このとき、カーボンペーパー中のPTFE粒子含有量は25質量%であった。
(1−2)カーボン粒子含有層形成
カーボン粒子含有層を形成するためのカーボン粒子(ガス拡散層におけるカーボン粒子)として、VULCAN(登録商標)XC72〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:35cm−1)を用いた。このカーボン粒子5.4g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液1.0g、水29.6gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーを先に撥水処理化したカーボンペーパーの片面上にバーコーターを用いて塗布後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った。その結果、カーボンペーパー1cm2あたりの形成された層の重量は3.0mg、層の厚みは50μmであった。この後、一辺6cmの正方形に切り出し、ガス拡散層とした。
カーボン粒子含有層を形成するためのカーボン粒子(ガス拡散層におけるカーボン粒子)として、VULCAN(登録商標)XC72〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:35cm−1)を用いた。このカーボン粒子5.4g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液1.0g、水29.6gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーを先に撥水処理化したカーボンペーパーの片面上にバーコーターを用いて塗布後、オーブン内にて80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った。その結果、カーボンペーパー1cm2あたりの形成された層の重量は3.0mg、層の厚みは50μmであった。この後、一辺6cmの正方形に切り出し、ガス拡散層とした。
(2)MEAの作製
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕を(Gバンド半値幅:68cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させて白金担持カーボン(白金含有率46質量%)とした。
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕を(Gバンド半値幅:68cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させて白金担持カーボン(白金含有率46質量%)とした。
また、ケッチェンブラックEC4.8g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液2.0g、水29.2gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーをオーブン中で80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った後、粉砕処理を行い、カーボンとPTFEの混合粉体とした。
上記白金担持カーボン4.5g、上記混合粉体0.5g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液DE−520;電解質含量5質量%〕45g、純水12.5g、1−プロパノール〔和光純薬工業社製特級試薬〕5gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することで、電極触媒インクとした。
上記白金担持カーボン4.5g、上記混合粉体0.5g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液DE−520;電解質含量5質量%〕45g、純水12.5g、1−プロパノール〔和光純薬工業社製特級試薬〕5gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することで、電極触媒インクとした。
(2−2)触媒層形成
実施例24と同様に行った。
実施例24と同様に行った。
(2−3)MEA化
一辺8cmの正方形で厚さ25μmの固体高分子電解質膜〔DuPont社製NAFION(登録商標)NR−111〕を介して、先に作製した2枚の表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを積層させた。その際、PTFE製シートは、触媒層が形成された側が、固体高分子電解質膜に接するように配置された。積層体を、片側のPTFE製シートに対し2.5MPaの圧力で、130℃、10分間ホットプレスし、その後冷却した。冷却後、PTFE製シートのみを剥がすことによって、固体高分子電解質膜の両側に触媒層が配置された、膜−電極接合体(MEA)を得た。このとき、電解質膜上の片面触媒層面積1cm2あたりの白金重量は0.40mg、触媒層の厚みは両側とも12μmであった。
一辺8cmの正方形で厚さ25μmの固体高分子電解質膜〔DuPont社製NAFION(登録商標)NR−111〕を介して、先に作製した2枚の表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを積層させた。その際、PTFE製シートは、触媒層が形成された側が、固体高分子電解質膜に接するように配置された。積層体を、片側のPTFE製シートに対し2.5MPaの圧力で、130℃、10分間ホットプレスし、その後冷却した。冷却後、PTFE製シートのみを剥がすことによって、固体高分子電解質膜の両側に触媒層が配置された、膜−電極接合体(MEA)を得た。このとき、電解質膜上の片面触媒層面積1cm2あたりの白金重量は0.40mg、触媒層の厚みは両側とも12μmであった。
(3)評価用単セル組立
実施例1と同様に行った。
実施例1と同様に行った。
(4)単セル評価
実施例24と同様に行った。
実施例24と同様に行った。
(5)評価結果
1サイクル目の発電時の電圧0.605V、500サイクル目の発電時の電圧0.501Vであり、電圧低下率は17.2%であった。結果を表7に示す。
1サイクル目の発電時の電圧0.605V、500サイクル目の発電時の電圧0.501Vであり、電圧低下率は17.2%であった。結果を表7に示す。
[実施例31]
実施例30の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を、表7に示す配合とした以外は、実施例30と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表7に示す。
実施例30の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を、表7に示す配合とした以外は、実施例30と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表7に示す。
[実施例32]
実施例30の(2−1)において、PTFE分散液2.0gの代わりに、TFE−HFP共重合体分散液〔三井デュポンプロケミカル社製120−J;55質量%〕2.2gを用いた以外は、実施例30と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表7に示す。
実施例30の(2−1)において、PTFE分散液2.0gの代わりに、TFE−HFP共重合体分散液〔三井デュポンプロケミカル社製120−J;55質量%〕2.2gを用いた以外は、実施例30と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表7に示す。
[実施例33]
実施例30の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子、および、実施例30の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を、表7に示す配合とした以外は、実施例30と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表7に示す。
実施例30の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子、および、実施例30の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を、表7に示す配合とした以外は、実施例30と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表7に示す。
[実施例34]
(1)ガス拡散層作製
実施例30と同様に行った。
(1)ガス拡散層作製
実施例30と同様に行った。
(2)MEAの作製
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:34cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させて白金担持カーボンA(白金含有率46質量%)とした。
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:34cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させて白金担持カーボンA(白金含有率46質量%)とした。
さらに、触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕(Gバンド半値幅:68cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させて白金担持カーボン(白金含有率46質量%)Bとした。
また、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:34cm−1)4.8g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液2.0g、水29.2gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーをオーブン中で80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った後、粉砕処理を行い、カーボンとPTFEの混合粉体とした。
上記白金担持カーボンAを3.6g、上記白金担持カーボンBを0.9g、上記混合粉体0.5g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液DE−520;電解質含量5質量%〕45g、純水12.5g、1−プロパノール〔和光純薬工業社製特級試薬〕5gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することで、電極触媒インクとした。
(2−2)触媒層形成
厚さ80μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
厚さ80μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
(2−3)MEA化
実施例30と同様に行った。
実施例30と同様に行った。
(3)評価用単セル組立
実施例1と同様に行った。
実施例1と同様に行った。
(4)単セル評価
実施例24と同様に行った。
実施例24と同様に行った。
(5)評価結果
1サイクル目の発電時の電圧0.595V、500サイクル目の発電時の電圧0.543Vであり、電圧低下率は8.7%であった。結果を表7に示す。
1サイクル目の発電時の電圧0.595V、500サイクル目の発電時の電圧0.543Vであり、電圧低下率は8.7%であった。結果を表7に示す。
[実施例35]
(1)ガス拡散層作製
実施例30と同様に行った。
(1)ガス拡散層作製
実施例30と同様に行った。
(2)MEAの作製
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:34cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させて白金担持カーボン(白金含有率46質量%)とした。
(2−1)電極触媒インク調製
触媒を担持させるカーボン粒子(触媒層の電極触媒におけるカーボン粒子)として、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:34cm−1)を用いた。このカーボン粒子に白金を担持させて白金担持カーボン(白金含有率46質量%)とした。
また、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕を2800℃で熱処理したもの(Gバンド半値幅:34cm−1)3.84g、ケッチェンブラックEC〔ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製〕(Gバンド半値幅:68cm−1)0.96g、(1−1)で用いたものと同じPTFE分散液2.0g、水29.2gをホモジナイザーを用いて3時間混合分散し、スラリー化した。このスラリーをオーブン中で80℃、1時間乾燥させ、さらにマッフル炉にて350℃、1時間熱処理を行った後、粉砕処理を行い、カーボンとPTFEの混合粉体とした。
上記白金担持カーボンを3.6g、上記混合粉体を1.4g、固体高分子電解質分散液〔DuPont社製NAFION(登録商標)分散液DE−520;電解質含量5質量%〕45g、純水12.5g、1−プロパノール〔和光純薬工業社製特級試薬〕5gを、25℃で保持するよう設定したウォーターバス中のガラス容器にて、ホモジナイザーを用いて3時間混合分散することで、電極触媒インクとした。
(2−2)触媒層形成
厚さ80μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
厚さ80μmのPTFE製シート〔ニチアス株式会社製ナフロン(登録商標)シート〕の片面上に、スクリーンプリンターを用いて先に調製した電極触媒インクを塗布した。これを、オーブン中で100℃、30分間乾燥させることにより、触媒層を形成した。その後、表面に触媒層が形成されたPTFE製シートを、一辺5cmの正方形に切り出した。
(2−3)MEA化
実施例30と同様に行った。
実施例30と同様に行った。
(3)評価用単セル組立
実施例1と同様に行った。
実施例1と同様に行った。
(4)単セル評価
実施例24と同様に行った。
実施例24と同様に行った。
(5)評価結果
1サイクル目の発電時の電圧0.588V、500サイクル目の発電時の電圧0.553Vであり、電圧低下率は6.0%であった。結果を表7に示す。
1サイクル目の発電時の電圧0.588V、500サイクル目の発電時の電圧0.553Vであり、電圧低下率は6.0%であった。結果を表7に示す。
[比較例10]
実施例19の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子、および、実施例19の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を、表7に示す配合とした以外は、実施例19と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表7に示す。
実施例19の(1−2)において、ガス拡散層におけるカーボン粒子、および、実施例19の(2−1)において、触媒を担持させるカーボン粒子を、表7に示す配合とした以外は、実施例19と同様にして、評価用単セルを作製し、耐久性を評価して得られた結果を表7に示す。
(評価)
実施例および比較例からは、ガス拡散層におけるカーボン層が、ラマンスペクトルから得られたGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子を少なくとも含んでいることで、電圧低下が抑制され、耐久性が向上することが分かる。
実施例および比較例からは、ガス拡散層におけるカーボン層が、ラマンスペクトルから得られたGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子を少なくとも含んでいることで、電圧低下が抑制され、耐久性が向上することが分かる。
Claims (12)
- 固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡散層であって、
前記ガス拡散層の表面には、カーボン粒子含有層が形成されてなり、
前記カーボン粒子含有層は、ラマンスペクトルにおいて1580cm−1付近に現れる吸収帯である、カーボンの結晶性を示すGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子(A)を含む、ガス拡散層。 - 前記カーボン粒子含有層は、さらに、Gバンドの半値幅が55cm−1を超えるカーボン粒子を含む、請求項1に記載のガス拡散層。
- 前記Gバンドの半値幅が55cm−1以下である前記カーボン粒子(A)の含有量は、前記カーボン粒子含有層中に含まれるカーボン粒子の総質量に対して、5質量%以上である、請求項1または2に記載のガス拡散層。
- 前記カーボン粒子含有層は、フッ素原子を含有する高分子を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガス拡散層。
- 前記フッ素原子を含有する高分子は、ポリテトラフルオロエチレン、およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群より選択される1種以上の高分子である、請求項4に記載のガス拡散層。
- 固体高分子電解質膜;
前記固体高分子電解質膜を挟持する、1対の触媒層;および、
前記固体高分子電解質膜と前記1対の触媒層とからなる膜−電極接合体を挟持する、1対のガス拡散層、を有する固体高分子電解質型燃料電池であって、
前記ガス拡散層の少なくとも一方が、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガス拡散層である、固体高分子電解質型燃料電池。 - 前記触媒層は、カーボン粒子に触媒が担持されてなる電極触媒と、固体高分子電解質とを含み、
前記触媒層に含まれる前記カーボン粒子が、ラマンスペクトルにおいて1580cm−1付近に現れる吸収帯である、カーボンの結晶性を示すGバンドの半値幅が55cm−1以下であるカーボン粒子(A)を含む、請求項6に記載の固体高分子電解質型燃料電池。 - 前記触媒層は、さらに、Gバンドの半値幅が55cm−1を超えるカーボン粒子を含む、請求項7に記載の固体高分子電解質型燃料電池。
- 前記触媒層は、前記カーボン粒子(A)を、前記触媒層中に含まれるカーボン粒子の総質量に対して5質量%以上含む、請求項7または8に記載の固体高分子電解質型燃料電池。
- 前記触媒層は、フッ素原子を含有する高分子を含む、請求項6〜9のいずれかに記載の固体高分子電解質型燃料電池。
- 前記フッ素原子を含有する高分子は、ポリテトラフルオロエチレン、およびテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる群より選択される1種以上の高分子である、請求項10に記載の固体高分子電解質型燃料電池。
- 請求項6〜11のいずれか1項に記載の固体高分子電解質型燃料電池を搭載してなる車両。
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-
2004
- 2004-09-22 JP JP2004275045A patent/JP2005209615A/ja not_active Withdrawn
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