JP2007026783A - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 触媒層における排水性を向上させることにより、発電性能に優れる固体高分子型燃料電池を提供する。
【解決手段】 固体高分子電解質膜の両側に一対の触媒層が配置されてなる膜電極接合体が、ガス流路を有するセパレータにより挟持されてなる固体高分子型燃料電池であって、
少なくとも一方の前記触媒層の空隙率が、前記ガス流路の入口側から出口側に向かって増加する固体高分子型燃料電池である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池に関し、より詳細には耐久性に優れる固体高分子型燃料電池に関する。
近年、エネルギー・環境問題を背景とした社会的要求や動向と呼応して、燃料電池が電気自動車用電源、定置型電源として注目されている。燃料電池は、電解質の種類や電極の種類等により種々のタイプに分類され、代表的なものとしてはアルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型がある。この中でも低温(通常100℃以下)で作動可能な固体高分子型燃料電池が注目を集め、近年自動車用低公害動力源としての開発・実用化が進んでいる。
固体高分子型燃料電池の構成は、一般的には、膜電極接合体(MEA)をセパレータで挟持した構造となっている。MEAは、固体高分子電解質膜を一対の触媒層、すなわち燃料極触媒層および酸素極触媒層により挟持されてなるものである。触媒層は、電極触媒および固体高分子電解質を含み、外部から供給される反応ガスを拡散させるために多孔質構造を有する。また、前記電極触媒としては、白金を微細化してカーボンを主成分とする担体に坦持させたものなどが用いられている(例えば、特許文献1)。
前記MEAでは、以下のような電気化学的反応が進行する。まず、燃料極側に供給された燃料ガスに含まれる水素は、燃料極触媒層において触媒粒子により酸化され、プロトンおよび電子となる。次に、生成したプロトンは、燃料極触媒層に含まれる固体高分子電解質、さらに燃料極触媒層と接触している固体高分子電解質膜を通り、酸素極触媒層に達する。また、燃料極触媒層で生成した電子は燃料極触媒層を構成している導電性担体、さらに燃料極触媒層の固体高分子電解質膜と異なる側に接触しているガス拡散層、ガスセパレータおよび外部回路などを通して酸素極触媒層に達する。そして、酸素極触媒層に達したプロトンおよび電子は酸素極触媒層に供給されている酸化剤ガスに含まれる酸素と反応し水を生成する。燃料電池では、上述した電気化学的反応を通して、電気を外部に取り出すことが可能となる。
特開2001−357857号公報
固体高分子型燃料電池における上述した電気化学的反応は、各触媒層における、触媒粒子と、固体高分子電解質と、供給ガスとが接触する三相界面において生じる。従って、高い出力電圧を発揮する燃料電池を得るためには、触媒層において供給ガスが十分に拡散できるための多孔質構造を安定して維持し、三相界面を長期に亘り確保することが必要である。
しかしながら、従来の固体高分子型燃料電池では、高加湿、高電流密度などの運転条件において、触媒層内に水分が多量に滞留し、空隙を閉塞して供給ガスの拡散が阻害されることにより電気化学的反応が妨げられ、結果として発電性能が低下する問題があった。
触媒層において生成水による空隙の閉塞は、特に供給ガスの出口側において著しく生じる傾向がある。触媒層において供給ガスの入口側の空隙率の低下が少なくても、出口側の空隙率の低下が大きいことに起因して、電池全体の発電性能が低下する傾向がある。
そこで、本発明が目的とするところは、触媒層における排水性を向上させることにより、発電性能に優れる固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、固体高分子電解質膜の両側に一対の触媒層が配置されてなる膜電極接合体が、ガス流路を有するセパレータにより挟持されてなり、
前記触媒層は、導電性担体に触媒粒子が担持された電極触媒と、固体高分子電解質とを少なくとも含む固体高分子型燃料電池であって、
少なくとも一方の前記触媒層の空隙率が、前記ガス流路の入口側から出口側に向かって増加する固体高分子型燃料電池により上記課題を解決する。
本発明によれば、触媒層の排水性だけでなく耐久性をも向上させることができ、発電性能に優れる固体高分子型燃料電池を提供することが可能となる。
まず、本発明の固体高分子型燃料電池を図1を用いて説明する。図1は、本発明の固体高分子型燃料電池の模式断面図である。図1における固体高分子型燃料電池100は、固体高分子電解質膜110の両側に、一対の触媒層、すなわち燃料極触媒層120aおよび酸素極触媒層120cが配置されてなる膜電極接合体130を、さらに二枚のセパレータ140で挟持された構造を有する。さらに、セパレータ140は、水素を含む燃料ガスまたは酸素を含む酸化剤ガスなどの外部から供給されたガスを燃料極触媒層120aまたは酸素極触媒層120cに供給させるためのガス流路141を有する。
本発明では、燃料極および酸素極の少なくとも一方の触媒層における空隙率を、セパレータにおけるガス流路の入口側から出口側に向かって増加する構成を有することを特徴とする。これにより、触媒層における排水性を向上させることができ、発電性能に優れる固体高分子型燃料電池が得られる。
また、従来の触媒層では、触媒層の構成材料の劣化、電池を組立てた際の締結力など種々の原因によって触媒層の多孔質構造の安定性が減少し、固体高分子型燃料電池の起動停止サイクルの繰り返しとともに触媒層の特にガス流路の出口側において空隙が閉塞する傾向があった。しかしながら、上述した構成を有する触媒層によれば、触媒層の特にガス流路の出口側において空隙が閉塞することを防止することもでき、固体高分子型燃料電池の耐久性を向上させることが可能となる。
従って、本発明によれば、触媒層の排水性を向上させて固体高分子型燃料電池の発電性能を向上させるだけでなく、固体高分子型燃料電池の耐久性を向上させることも可能となる。
本発明の固体高分子型燃料電池では、上述の通り、燃料極および酸素極の少なくとも一方の触媒層の空隙率を、セパレータにおいて酸化剤ガスまたは燃料ガスが供給されるガス流路の入口側から出口側に向かって増加させる。セパレータにおけるガスの流れは、一般的には、セパレータにガス流路を設けることにより決定される。
触媒層における空隙率は、漸増してもよく、段階的に大きくなってもよい。触媒層の製造、触媒層における空隙率の調整が容易であることから、段階的に大きくなっているのが望ましい。
空隙率が段階的に大きくなる触媒層の好ましい一実施形態としては、膜電極接合体の面方向に向かって、触媒層を二つの領域にわけ、領域ごとに異なる空隙率を付与する形態が挙げられる。かような形態を有する触媒層を図2に示す。図2は、空隙率が二段階で大きくなる触媒層120の概念図であり、触媒層120は、膜電極接合体の面方向(矢印A)に向かって、入口側触媒層121と、出口側触媒層122とが配置されてなる。
次に、入口側触媒層121および出口側触媒層122が配置されてなる触媒層120を有する、固体高分子型燃料電池100を図3に示す。固体高分子電型燃料電池100において、入口側触媒層121をセパレータ140におけるガス流路141の入口側と近接するようにし、出口側触媒層122をセパレータ140におけるガス流路141の出口側に近接するようにして、入口側触媒層121および出口側触媒層122が膜電極接合体の面方向に配置された触媒層120が固体高分子電解質膜110の両面に配置される。なお、セパレータ140において酸化剤ガスまたは燃料ガスは、ガス流路141に供給されて矢印の方向に向かって流れる。
このように、固体高分子型燃料電池において、入口側触媒層および出口側触媒層を有する触媒層を配置することで、所定の方向に空隙率が増加するように触媒層における空隙率を容易に調整ことができる。
入口側触媒層および出口側触媒層を有する触媒層において、入口側触媒層の空隙率に対して、出口側触媒層の空隙率を、好ましくは1.5〜6倍、より好ましくは1.5〜3倍とするのがよい。
入口側触媒層および出口側触媒層における各空隙率として、具体的には、入口側触媒層における空隙率を、好ましくは10〜40%、より好ましくは20〜40%とし、出口側触媒層の空隙率を、好ましくは15〜60%、より好ましくは30〜60%とするのがよい。このとき、入口側触媒層よりも出口側触媒層の方が空隙率が大きくなるようにするのがよい。
触媒層における空隙率は、図2に示すように二段階で大きくなってもよいが、これに限定されず三段階以上で大きくなってもよい。このとき、入口側触媒層と出口側触媒層との間に中間触媒層など他の層がさらに配置されればよい。中間触媒層など他の層における空隙率は、入口側触媒層および出口側触媒層における空隙率の間となるようにすればよい。
なお、触媒層における空隙率は、塗布シート上などに触媒層を形成し、水銀ポロシメーターを用いることにより測定できる。
触媒層における入口側触媒層と出口側触媒層との範囲は得られる固体高分子型燃料電池の特性を考慮して決定すればよい。
触媒層が入口側触媒層および出口側触媒層の二層からなる場合、入口側触媒層は、触媒層の全体に対して、好ましくは30〜70体積%、より好ましくは40〜60体積%とするのがよい。
また、触媒層が入口側触媒層、中間触媒層、および出口側触媒層の三層からなる場合、入口側触媒層、中間触媒層、および出口側触媒層の体積の比率が、好ましくは1:8:1〜2:1:2、より好ましくは1:1:1〜2:1:2となるようにするのが好ましい。
触媒層は、微粒子状の触媒粒子が高い比表面積を有する導電性担体上に高分散担持されてなる電極触媒を含む。触媒層において導電性担体は一次粒子が凝集した二次粒子として存在し、この二次粒子間により触媒層における空隙が主に形成される。従って、触媒層における空隙率は、導電性担体の大きさで調整するのがよい。
具体的には、前記触媒層において、前記導電性担体の平均二次粒子径を前記ガス流路の入口側から出口側に向かって大きくするのが好ましい。これにより、触媒層における空隙率を所望の値に調整することができ、触媒層の排水性を向上させることが可能となる。
触媒層における導電性担体の平均二次粒子径は、漸増してもよく、段階的に大きくなってもよい。触媒層の製造、触媒層における空隙率の調整が容易であることから、導電性担体の平均二次粒子径は段階的に大きくなっているのが望ましい。
導電性担体の平均二次粒子径が段階的に大きくなる触媒層の好ましい一実施形態としては、図2に示すように、膜電極接合体の面方向に向かって、触媒層を入口側触媒層および出口側触媒層の二つの領域にわけ、領域ごとに異なる平均二次粒子径を有する導電性担体を用いる形態が挙げられる。
入口側触媒層および出口側触媒層を有する触媒層において、入口側触媒層の導電性担体の平均二次粒子径に対して、出口側触媒層の導電性担体の平均二次粒子径を、好ましくは1.5〜6倍、より好ましくは1.5〜3倍とするのがよい。
入口側触媒層に含まれる前記導電性担体の平均二次粒子径は、触媒層における空隙率を適切な値とする観点から、好ましくは0.1μm〜1.0μmがよい。出口側触媒層に含まれる前記触媒粒子の平均粒子径は、触媒層における空隙率を適切な値とする観点から、好ましくは0.6μm〜2.5μmがよい。このとき、前記導電性担体の平均二次粒子径は、入口側触媒層よりも出口側触媒層の方が大きくなるようにするのがよい。
また、入口側触媒層と出口側触媒層との間に中間触媒層が配置される場合には、中間触媒層における導電性担体の平均二次粒子径を入口側触媒層および出口側触媒層における導電性担体の平均二次粒子径の間となるようにすればよい。
中間触媒層の導電性担体の平均二次粒子径は、入口側触媒層の導電性担体の平均二次粒子径に対して、好ましくは1.5〜4倍、より好ましくは1.5〜3倍、特に好ましくは1.5〜2倍とするのがよい。中間触媒層における導電性担体の平均二次粒子径として具体的には、好ましくは0.3〜2μm、より好ましくは0.5〜1.5μmとすればよい。このとき、中間触媒層に含まれる導電性担体の平均二次粒子径は、入口側触媒層と出口側触媒層との間となるようにするのがよい。
なお、導電性担体の二次粒子とは、一次粒子が複数個凝集した粒子群を意味する。導電性担体の2次粒子は、一次粒子が、好ましくは2〜30個、より好ましくは2〜15個凝集した粒子群を意味する。
また、導電性担体の1次粒子とは1つの粒子を意味する。導電性担体の平均一次粒子径は、好ましくは5〜200nm、より好ましくは10〜100nmとするのがよい。
触媒層において、導電性担体の二次粒子径は、用いる導電性担体の一次粒子径により調整することができる他、二次粒子において凝集させる一次粒子の個数により調整することができる。後者の場合、触媒層を作製する際に用いられる触媒インクをホモジナイザー、ビーズミルなどを用いて攪拌の程度を調整することで、触媒インク中に含まれる導電性担体の一次粒子を凝集させる個数を調整することができる。
触媒層における導電性担体の平均二次粒子径の測定は、走査型電子顕微鏡を使用し、加速電圧5kVの条件で触媒層断面を5箇所撮影した電子顕微鏡写真(倍率:50万倍)で、各写真中の任意の二次粒子50個の最大粒子径を測定し、5箇所の平均値により求めた値をいう。また、導電性担体の平均一次粒子径の測定は、上記と同様にして電極触媒層表面を5箇所撮影した透過型電子顕微鏡写真中、任意の一次粒子50個の粒子径を測定し、5箇所の平均値により求めた値をいう。
触媒層における空隙率は、導電性成分などの電極触媒とは異なる第二成分をさらに添加することにより調整してもよい。前記導電性成分としては、触媒層における電極反応を阻害するものでなければよく、導電性を有するものが好ましく用いられる。具体的には、カーボン材料などが好ましく挙げられる。前記カーボン材料としては、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノコイル、などのカーボン繊維;ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等のカーボンブラックなどのカーボン粒子が好ましく挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
また、前記導電性成分は、撥水剤によって少なくとも一部が被覆されたものを用いてもよい。これにより、触媒層の排水性をより向上させることができる。撥水剤に被覆された導電性成分は、触媒層の出口側に用いられるのが好ましく、より好ましくは図2における出口側触媒層に用いられる。
前記撥水剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系の高分子材料、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
前記導電性成分により触媒層における空隙率を調整するには、(I)触媒層において、セパレータのガス出口側に近接する部位のみに所定の大きさの前記導電性成分を含有させる、(II)セパレータのガス入口側がら出口側に向かって触媒層における前記導電性成分の大きさを大きくする、等すればよい。
導電性成分としては、触媒層における空隙率の調整が容易なことから、カーボン粒子を用いるのがよい。カーボン粒子は、電極触媒における導電性担体と同様にして触媒層中に含まれる場合には一次粒子が凝集した二次粒子として存在する。導電性成分として用いられるカーボン粒子の2次粒子は、一次粒子が、好ましくは5〜300個、より好ましくは10〜100個凝集した粒子群を意味する。
前記(I)により触媒層における空隙率を調整する場合、触媒層を図2に示すように入口側触媒層および出口側触媒層とし、出口側触媒層が所定の平均二次粒子径を有するカーボン粒子を含有するのが好ましい。
この時、出口側触媒層に含まれる前記カーボン粒子の平均二次粒子径は、触媒層における空隙率を所望の値に調整する観点からは、好ましく0.6〜2.5μm、より好ましくは1.5〜2.5μmのものを用いるのがよい。 出口側触媒層におけるカーボン粒子の含有量は、特に制限されない。
前記(II)により触媒層における空隙率を調整する場合、触媒層を図2に示すように入口側触媒層および出口側触媒層とし、入口側触媒層のカーボン粒子の平均二次粒子径に対して、出口側触媒層のカーボン粒子の平均二次粒子径を、好ましくは1.5〜6倍、より好ましくは1.5〜3倍とするのがよい。
前記カーボン粒子の平均二次粒子径は、入口側触媒層において好ましくは0.1〜1.0μm、より好ましくは0.3〜1.0μmとし、出口側触媒層において好ましくは0.6〜2.5μm、より好ましくは1.5〜2.5μmとするのがよい。このとき、前記カーボン粒子の平均二次粒子径は、入口側触媒層よりも出口側触媒層の方が大きくなるようにするのがよい。
入口側触媒層および出口側触媒層におけるカーボン粒子の含有量は、特に制限されず、所望の空隙率を有する触媒層が得られるように適宜決定すればよい。
また、入口側触媒層と出口側触媒層との間に中間触媒層が配置される場合、中間触媒層における前記カーボン粒子の平均二次粒子径は、好ましくは0.3〜2μm、より好ましくは0.5〜1.5μmとすればよい。
なお、触媒層における導電性成分として用いられるカーボン粒子の平均二次粒子径の測定は、触媒層における電極触媒に用いられる導電性担体の平均二次粒子径の測定方法として上述したものと同様の方法が用いられる。
電極触媒における導電性担体としては後述する通りであるがカーボン粒子が好ましく用いられる。電極触媒における導電性担体として用いられるカーボン粒子、および/または、導電性成分として用いられるカーボン粒子は、触媒層において、セパレータのガス供給路の出口側と近接する部位に黒鉛化処理されたものを少なくとも用いるのが好ましい。黒鉛化処理されたカーボン粒子は、耐食性、撥水性に優れる。従って、黒鉛化処理されたカーボン粒子を触媒層の出口側に少なくとも用いることで、触媒層の排水性、耐久性をより向上させることができる。
黒鉛化処理されたカーボン粒子は、触媒層が図2に示すように入口側触媒層と出口側触媒層とを有する場合には、出口側触媒層に少なくとも用いられるのがよい。入口側触媒層および出口側触媒層の双方に黒鉛化処理されたカーボン粒子が用いられてもよく、この場合には入口側触媒層よりも出口側触媒層の方が黒鉛化処理されたカーボン粒子の含有量が高くするのがよい。
前記黒鉛化処理としては、熱処理など、従来一般的に用いられているものであれば特に限定されない。前記熱処理は、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。また、熱処理温度、熱処理時間は、用いるカーボン粒子の材質によって異なるが、2,000〜3,000℃で、5〜20時間程度行えばよい。
本発明において、上述した構成を有する触媒層は、燃料極触媒層および酸素極触媒層のうち少なくとも一方に用いられればよいが、フラッディング現象が生じ易い酸素極触媒層に少なくとも用いられるのがよく、固体高分子型燃料電池の耐久性を考慮すると燃料極触媒層および酸素極触媒層の双方に用いられるのがよい。
本発明の固体高分子型燃料電池は、触媒層における空隙率などが上述した構成を有する点を除いては、従来のPEFCにおいて用いられていた材料が、同様に用いられうる。以下に、本発明のPEFCに用いられる固体高分子電解質膜、触媒層などの構成材料について、簡単に説明するが、例示する材料や形状に、これらの材料が限定されるわけではなく、従来公知のものが適宜用いられる。
触媒層に用いられる電極触媒は、導電性担体に触媒粒子が担持されてなるものである。
前記導電性担体としては、触媒粒子を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子導電性を有しているものであればよく、主成分がカーボンであるのが好ましい。具体的には、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、活性炭、コークスなどからなるカーボン粒子が挙げられる。また、上述した通り、耐食性、撥水性に優れることから、前記カーボン粒子は黒鉛化されたものも好ましく用いられる。
なお、本発明において「主成分がカーボンである」とは、主成分として炭素原子を含むことをいい、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。場合によっては、燃料電池の特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、実質的に炭素原子からなるとは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されることを意味する。
前記導電性担体の比表面積は、好ましくは20〜1600m/g、より好ましくは80〜1200m/gとするのがよい。前記比表面積が、20m/g未満であると前記導電性担体への触媒粒子および固体高分子電解質の分散性が低下して十分な発電性能が得られない恐れがあり、1600m/gを超えると触媒粒子および固体高分子電解質の有効利用率が却って低下する恐れがある。
電極触媒に用いられる触媒粒子としては、水素の酸化反応および/または酸素の還元反応に触媒作用を有することが求められ、少なくとも白金を含むものが好ましく用いられる。また、触媒粒子は、触媒活性、一酸化炭素等に対する耐被毒性、耐熱性などを向上させるために、白金と、その他の金属との合金としてもよい。前記合金として、具体的には、白金と、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、タングステン、鉛、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、およびアルミニウムなどから選択される少なくとも1種以上の金属との合金などが挙げられる。前記合金の組成は、合金化する金属の種類にもよるが、白金が30〜90原子%、合金化する金属が10〜70原子%とするのがよい。
触媒層には、電極触媒の他に、固体高分子電解質が含まれる。前記固体高分子電解質としては、特に限定されず公知のものを用いることができるが、少なくとも高いプロトン伝導性を有する部材であればよい。具体的には、Nafion(登録商標、デュポン社製)、Flemion(登録商標、旭硝子株式会社製)、Aciplex(登録商標、旭化成株式会社製)などのスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体、リン酸などの無機酸を炭化水素系高分子化合物にドープさせたもの、一部がプロトン伝導性の官能基で置換された有機/無機ハイブリッドポリマー、高分子マトリックスにリン酸溶液や硫酸溶液を含浸させたプロトン伝導体、などが挙げられる。
本発明の固体高分子型燃料電池における固体高分子電解質膜は、特に限定されず、触媒層に用いたものと同様の固体高分子電解質からなる膜が挙げられる。また、デュポン社製の各種のNafion(登録商標、デュポン社製)やFlemion(登録商標、旭硝子株式会社製)に代表されるパーフルオロスルホン酸膜、ダウケミカル社製のイオン交換樹脂、エチレン−四フッ化エチレン共重合体樹脂膜、トリフルオロスチレンをベースポリマーとする樹脂膜などのフッ素系高分子電解質や、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂系膜など、一般的に市販されている固体高分子型電解質膜、高分子微多孔膜に液体電解質を含浸させた膜、多孔質体に高分子電解質を充填させた膜などを用いてもよい。前記固体高分子電解質膜に用いられる固体高分子電解質と、各触媒層に用いられる固体高分子電解質とは、同じであっても異なっていてもよいが、各触媒層と固体高分子電解質膜との密着性を向上させる観点から、同じものを用いるのが好ましい。
前記固体高分子電解質膜の厚さは、得られるMEAの特性を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜200μm、特に好ましくは15〜150μmである。製膜時の強度やMEA作動時の耐久性の観点から5μm以上であることが好ましく、MEA作動時の出力特性の観点から300μm以下であることが好ましい。
本発明の固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜の両側に、一対の触媒層、すなわち燃料極触媒層および酸素極触媒層が配置されてなる膜電極接合体を有するが、さらに、燃料極触媒層および酸素極触媒層の外側にガス拡散層(GDL)が配置されてもよい。
GDLに用いられる材料としては、カーボンペーパ、カーボンクロス、不織布、炭素製の織物、紙状抄紙体、フェルトなどからなるシート状材料が提案されている。GDLには、電子伝導性、撥水性などの機能も求められる。GDLが優れた電子伝導性を有していると、発電反応により生じた電子の効率的な運搬が達成され、燃料電池の性能が向上する。また、GDLが優れた撥水性を有していると、生成した水が効率的に排出される。
高い撥水性を確保するために、GDLを構成する材料を撥水化処理する技術も提案されている。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂を含む溶液中にカーボンペーパなどのGDLを構成する材料を含浸させ、大気中または窒素などの不活性ガス中で乾燥させる。場合によっては、親水化処理が、GDLを構成する材料に施されてもよい。
GDLは、性能を向上させるために各種改良が施されても良い。例えば、カーボン繊維織布シート状材料の表面に、フッ素樹脂とカーボンブラックからなる層を形成することによって、GDLのガス拡散性や対圧縮性の向上が図られても良い(例えば、特開平10−261421号公報、特開平11−273688号公報参照)。
本発明の固体高分子型燃料電池に用いられるセパレータとしては、緻密カーボングラファイト、炭素板等のカーボン製や、ステンレス等の金属製のものなど、従来公知のものであれば制限なく用いることができる。セパレータは、酸化剤ガスと燃料ガスとを分離する機能を有するものであり、それらの流路を確保するためのガス流路を有するのがよい。セパレータの厚さや大きさ、ガス流路の形状などについては、特に限定されず、得られる燃料電池の出力特性などを考慮して適宜決定すればよい。セパレータにおけるガス流路の形状としては、図3に示すような蛇行状の他、セパレータの一端から他端に向かって直線状となるものなどが挙げられる。
本発明の固体高分子型燃料電池では、固体高分子型燃料電池が所望する電圧等を得られるように、セパレータを介して膜電極接合体を複数積層して直列に繋いだスタックを形成してもよい。燃料電池の形状などは、特に限定されず、所望する電圧などの電池特性が得られるように適宜決定すればよい。
本発明の固体高分子型燃料電池の用途としては特に制限されないが、排水性が向上されることにより発電性能に優れることから、自動車などの車両における駆動用電源として用いられるのがよい。
以下、本発明を実施例を用いてより具体的に説明する。なお、本発明は、下記実施例のみに限定されることはない。
(実施例1)
1.膜電極接合体の作製
白金担持カーボン(田中貴金属製、10E50E:ケッチェンブラックに白金粒子を50質量%担持、ケッチェンブラックの平均一次粒子径0.03μm)と、純水と、固体高分子電解質溶液(アルドリッチ社製、5質量%NafionTM含有)とを、質量比で1:2:9となるように、ビーズミルを用いて1時間、混合および粉砕して、触媒スラリー(1)を調製した。
ビーズミルを用いて混合および粉砕する時間を10分間とした以外は、触媒スラリー(1)と同様にして、触媒スラリー(2)を調製した。
次に、固体高分子電解質膜(NafionTMNR−111、大きさ100mm×100mm、厚さ25μm)の片面の1/2に当たる面積(大きさ100mm×50mm)に触媒スラリー(1)をスクリーンプリンターを用いて塗布および風乾して入口側触媒層(a)を形成した後、残りの1/2に当たる面積(大きさ100mm×50mm)に触媒スラリー(2)をスクリーンプリンターを用いて塗布および風乾して出口側触媒層(a)を形成した。これにより、固体高分子電解質膜の片面に、入口側触媒層(a)および出口側触媒層(a)からなる燃料極触媒層を作製した。入口側触媒層(a)は、Pt含有量0.35mg/cm、厚さ8μmとし、出口側触媒層(a)は、Pt含有量0.35mg/cm、厚さ11μmとした。また、入口側触媒層(a)および出口側触媒層(a)におけるケッチェンブラックの平均二次粒子径、および、空隙率を表1に示す。
さらに、固体高分子電解質膜の燃料極触媒層が形成された面とは反対側の面に、上記と同様にして触媒スラリー(1)および(2)を用いて入口側触媒層(c)および出口側触媒層(c)からなる酸素極触媒層を作製し、これにより膜電極接合体を得た。入口側触媒層(c)は、Pt含有量0.35mg/cm、厚さ8μmとし、出口側触媒層(c)は、Pt含有量0.35mg/cm、厚さ11μmとした。また、入口側触媒層(c)ならびに出口側触媒層(c)におけるケッチェンブラックの平均二次粒子径、および、空隙率を表1に示す。
2.単セルの組立て
上記で作製した膜電極接合体を、二枚のガス拡散層(東レ株式会社製、TGP−H−060)を用いて挟持した。次に、120℃、20kgf/cmの条件で、3分間ホットプレスした後、二枚のグラファイト製セパレータで挟持し、さらに金メッキしたステンレス製集電板で挟持して、単セルとした。
3.評価
上記で作製した単セルの発電評価を、以下の手順に従って行った。
大気圧、セル温度70℃、燃料に水素ガス、酸化剤に空気ガスを用い、いずれのガスともに温度70℃、湿度60%RHとして、評価用単セルへ供給した。発電停止時、実験環境は室温が25℃、湿度は60%RHであった。また、入口側触媒層(a)および入口側触媒層(c)をそれぞれ水素ガスおよび空気ガスが供給されるガス流路の入口側となるようにし、出口側触媒層(a)および出口側触媒層(c)をそれぞれ水素ガスおよび空気ガスが供給されるガス流路の出口側となるようにして、単セルを配置した。この条件下で電流密度1.0A/cm時のセル電圧を測定し、得られた結果を表1に示す。
(実施例2)
触媒スラリー(1)の調製においてビーズミルを用いて混合および粉砕する時間を3時間とし、触媒スラリー(2)の調製においてビーズミルを用いて混合および粉砕する時間を1時間とした以外は実施例1と同様にして膜電極接合体を作製した。入口側触媒層(a)および(c)ならびに出口側触媒層(a)および(c)におけるケッチェンブラックの平均二次粒子径、および、空隙率を表1に示す。
上記で作製した膜電極接合体を、実施例1と同様にして単セルを組立て、この発電評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
触媒スラリー(1)の調製においてビーズミルを用いて混合および粉砕する時間を1時間とし、触媒スラリー(2)の調製においてビーズミルを用いて混合および粉砕する時間を3分間とした以外は実施例1と同様にして膜電極接合体を作製した。入口側触媒層(a)および(c)ならびに出口側触媒層(a)および(c)におけるケッチェンブラックの平均二次粒子径、および、空隙率を表1に示す。
上記で作製した膜電極接合体を、実施例1と同様にして単セルを組立て、この発電評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
PTFE分散液(ダイキン工業社製ポリフロンD−1E、PTFE60wt%)にカーボン粒子(ValcanXc−72、平均粒子径40nm)を浸漬させた後に引き上げ、オーブン内にて200℃、1時間乾燥させることにより、PTFEが20質量%担持された撥水処理カーボン粒子を得た。
前記撥水処理カーボン粒子と、白金担持カーボン(田中貴金属製、10E50E:ケッチェンブラックに白金粒子を50質量%担持、ケッチェンブラックの平均一次粒子径30nm)と、純水と、固体高分子電解質溶液(アルドリッチ社製、5質量%NafionTM含有)とを、質量比で4:1:40:1となるように、ビーズミルを用いて1時間、混合・粉砕して、触媒スラリー(3)を調製した。
触媒スラリー(2)に代わって、前記触媒スラリー(3)を用いた以外は実施例1と同様にして膜電極接合体を作製した。入口側触媒層(a)および(c)ならびに出口側触媒層(a)および(c)におけるケッチェンブラックの平均二次粒子径、および、空隙率を表1に示す。
上記で作製した膜電極接合体を、実施例1と同様にして単セルを組立て、この発電評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例4と同様にして得られた前記撥水処理カーボン粒子と、白金担持カーボン(田中貴金属製、10E50E:ケッチェンブラックに白金粒子を50質量%担持、ケッチェンブラックの平均二次粒子径1.0μm)と、純水と、固体高分子電解質溶液(アルドリッチ社製、5質量%NafionTM含有)とを、質量比で4:1:40:1となるように、ビーズミルを用い30分間、混合・粉砕して、触媒スラリー(4)を調製した。
触媒スラリー(1)に代わって触媒スラリー(4)を用い、触媒スラリー(2)に代わって実施例4と同様に調製した触媒スラリー(3)を用いた以外は実施例1と同様にして膜電極接合体を作製した。入口側触媒層(a)および(c)ならびに出口側触媒層(a)および(c)におけるケッチェンブラックの平均二次粒子径、および、空隙率を表1に示す。
上記で作製した膜電極接合体を、実施例1と同様にして単セルを組立て、この発電評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様にして膜電極接合体および単セルを作製し、前記単セルの評価を行う際に、実施例1における出口側触媒層(a)および出口側触媒層(c)をそれぞれ水素ガスおよび空気ガスの入口側となるように配置して入口側触媒層(a)および入口側触媒層(c)として用い、実施例1における入口側触媒層(a)および入口側触媒層(c)をそれぞれ水素ガスおよび空気ガスの出口側となるように配置して出口側触媒層(a)および出口側触媒層(c)として用い、発電評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例2と同様にして膜電極接合体および単セルを作製し、前記単セルの評価を行う際に、実施例2における出口側触媒層(a)および出口側触媒層(c)をそれぞれ水素ガスおよび空気ガスの入口側となるように配置して入口側触媒層(a)および入口側触媒層(c)として用い、実施例2における入口側触媒層(a)および入口側触媒層(c)をそれぞれ水素ガスおよび空気ガスの出口側となるように配置して出口側触媒層(a)および出口側触媒層(c)として用い、発電評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例3と同様にして膜電極接合体および単セルを作製し、前記単セルの評価を行う際に、実施例3における出口側触媒層(a)および出口側触媒層(c)をそれぞれ水素ガスおよび空気ガスの入口側となるように配置して入口側触媒層(a)および入口側触媒層(c)として用い、実施例3における入口側触媒層(a)および入口側触媒層(c)をそれぞれ水素ガスおよび空気ガスの出口側となるように配置して出口側触媒層(a)および出口側触媒層(c)として用い、発電評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2007026783
本発明の固体高分子型燃料電池の断面模式図を示す。 本発明の固体高分子型燃料電池に用いられる触媒層の模式図を示す。 本発明の固体高分子型燃料電池の模式図を示す。
符号の説明
100…固体高分子型燃料電池、
110…高分子電解質膜、
120、120aおよび120c…触媒層、
121、121aおよび121c…入口側触媒層、
122、122aおよび122c…出口側触媒層、
130…膜電極接合体、
140…セパレータ、
141…ガス流路。

Claims (6)

  1. 固体高分子電解質膜の両側に一対の触媒層が配置されてなる膜電極接合体が、ガス流路を有するセパレータにより挟持されてなり、
    前記触媒層は、導電性担体に触媒粒子が担持された電極触媒と、固体高分子電解質とを少なくとも含む固体高分子型燃料電池であって、
    少なくとも一方の前記触媒層の空隙率が、前記ガス流路の入口側から出口側に向かって増加する固体高分子型燃料電池。
  2. 前記触媒層は、入口側触媒層と出口側触媒層とが、前記膜電極接合体の面方向に配置されてなり、
    前記入口側触媒層の空隙率に対して前記出口側触媒層の空隙率が1.5〜6倍である請求項1記載の固体高分子型燃料電池。
  3. 前記入口側触媒層の空隙率が10〜40%であり、前記出口側触媒層の空隙率が15〜60%である請求項1または2記載の固体高分子型燃料電池。
  4. 前記触媒層において、前記導電性担体の平均二次粒子径が前記ガス流路の入口側から出口側に向かって大きくなる請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池。
  5. 前記入口側触媒層に含まれる前記導電性担体の平均二次粒子径が0.1μm〜1.0μmであり、前記出口側触媒層に含まれる前記導電性担体の平均二次粒子径が0.6μm〜2.5μmである請求項2〜4のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池。
  6. 前記触媒層の空隙率を、導電性成分を添加することにより調整する請求項1〜5のいずれかに記載の固体高分子型燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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