JP5130098B2 - 巻線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、巻枠に複数本の導線を巻き付けてコイルを形成する巻線装置に関する。より詳細には、予め複数本の導線が巻き貯められたリールから供給される複数本の導線を巻枠に巻き付けてコイルを形成する巻線装置に関するものである。
従来、巻線装置としては、複数のボビンから繰り出された各導線を、ガイド部材などを用いて装置内を通して巻枠に供給し巻き付けるものが知られている。そして、このような巻線装置では、ガイド部材との摩擦などにより導線に所定のテンションを付与するようになっている。ところが、このような巻線装置では、導線が長い経路をガイド部材などと接しながら(滑りながら)巻枠に供給されるため、導線が傷つくおそれが高かった。また、装置内の各所で導線の供給方向(進行方向)が変更されるため、導線が屈曲する箇所が多数存在してしまい、導線が加工硬化してしまうおそれもあった。さらに、ボビンを交換する間は装置を停止する必要があり生産性が低下してしまう。
そのため、導線が予め巻き貯められたリールを用いてリールから巻枠に導線を供給して、導線の供給経路を短くした巻線装置が種々提案されている。この種の巻線装置では、リールからダイレクトに(ガイド部材を介さずに)導線が巻枠に供給される。このため、巻枠に導線を弛みなくしっかりと巻き付けるためには、導線にテンションを付与する必要がある。そして、テンションを付与するためのテンション機構を備える巻線装置として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。ここに開示されている巻線装置では、導線を心棒(巻枠)に巻き付けるフライヤにテンション機構が組み込まれている。
特開2004−200545号公報
しかしながら、上記した巻線装置は1本の導線であれば、適切なテンションをかけて心棒(巻枠)に巻き付けてコイルを形成することができるが、複数本の導線を整列させた状態で巻き付ける整列巻きを行う場合に、各導線に対して均等にテンションを付与する具体的な機構までは開示されていない。このため、上記した巻線装置では、リールから複数本の導線をダイレクトに巻枠に供給して巻き付ける際に、各導線に対して均等にテンションをかけることができないおそれがある。そのため、上記した巻線装置では、心棒(巻枠)に対して、複数本の導線を確実に整列巻することができないおそれがあった。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、複数本の導線に均等にテンションをかけて巻枠に対して確実に整列巻することができる巻線装置を提供することを課題とする。
上記問題点を解決するためになされた本発明に係る巻線装置は、複数本の導線が予め巻き貯められたリールから前記複数本の導線を巻枠に供給して巻き付ける巻線装置において、前記リールから前記巻枠へ前記複数本の導線を供給する経路途中に配置され、前記複数本の導線に対してテンションを付与するテンション発生機構を備え、前記テンション発生機構は、前記複数本の導線を蛇行させて前記巻枠と前記テンション発生機構との間における各導線に対して均等にテンションを付与することを特徴とする。
この巻線装置では、複数本の導線が予め巻き貯められたリールから巻枠に対してテンション発生機構を経由して導線が供給され、巻き付けられてコイルが形成される。具体的には、例えば、リールを自転させながら巻枠の周りを公転させて、リールから供給する複数の導線を巻枠に巻き付けることができる。このとき、巻枠に供給される複数の導線はテンション発生機構を通過し、ここで整列状態で蛇行させられる。これにより、各導線自体の弾性力により各導線に対して均等にテンションを付与することができる。その結果、巻枠に対して複数の導線を整列させた状態で巻き付ける、つまり整列巻することができる。
そして、本発明に係る巻線装置においては、前記テンション発生機構は、互い違いに配置された複数の円筒形ローラを備え、前記複数の円筒形ローラの少なくとも1つは、ローラの長手方向にて前記複数の導線幅分だけ他の部分より径が小さくされた小径部を有しており、前記複数の導線を、前記小径部で整列させながら前記複数の円筒形ローラにより蛇行させて、各導線に対して均等にテンションを付与することが望ましい。
このような構成のテンション発生機構にすることにより、簡単な構成でありながら複数の円筒形ローラによって各導線を整列させた状態で蛇行させることができるため、各導線自体の弾性力により各導線に対して確実に均等なテンションを付与することができる。これにより、リールから供給される複数の導線を巻枠に対して確実に整列巻してコイルを形成することができる。
そしてこの場合、小径部を有するローラは、最も上流側(リール側)に配置するのがよい。これにより、すべてのローラに対して複数の導線を整列状態で当接させることができるからである。
なお、円筒形ローラとしては、金属製ローラを使用するのがよい。樹脂製ローラであっても、各導線にテンションを付与することはできるが、ローラ表面に金属片などが突き刺さるおそれがあり導線を損傷するおそれがある。また、樹脂製ローラの場合、摩耗などにより各導線に安定して一定のテンションを付与することができなくおそれがある。このため、円筒形ローラには、金属製ローラ、好ましくは鏡面加工した金属ローラを使用するのがよいのである。
本発明に係る巻線装置においては、前記テンション発生機構は、前記複数の円筒形ローラの配置と数の少なくとも一方を変更することで各導線に付与するテンションを調節することが望ましい。
例えば、各導線に付与するテンションを大きくする場合には、ローラの配置を変更してローラ間のピッチを大きくする、あるいはローラの数を増やせばよい。逆に、各導線に付与するテンションを小さくする場合には、ローラ間のピッチを小さくする、あるいはローラの数を減らせばよい。このようにして非常に簡単に、各導線に付与するテンションを調整することができるため、大きな設備変更なしで多様なコイルを形成することができる。
また、本発明に係る巻線装置においては、前記テンション発生機構によって前記複数本の導線にテンションが付与された状態から前記リールに巻き貯められた複数本の導線を緩める方向に前記リールを回転させて、前記テンション発生機構と前記リールとの間における前記複数本の導線に付与されたテンションを解除するテンション解除機構を有することが望ましい。
ここで、巻枠に導線を巻き付ける際には、導線を順次リールから繰り出す必要があるため、リールを回転(自転)させる必要がある。そして、上記したテンション発生機構がなければ、各導線に所定のテンションを付与した状態を維持したままリールを自転させなければならない。つまり、巻枠への巻き付け(リールの公転)と導線の繰り出し(リールの自転)とを完全に同期させる必要がある。そして、この完全同期がとれなかった場合には、導線に付与するテンションが過剰あるいは不足してしまう。
これに対して、本発明の巻線装置は、上記したテンション発生機構を有しているので、巻枠に巻き付けられる導線に対して常に適正なテンションを付与することができる。このため、リールとテンション発生機構との間で各導線にテンションがかからないようにする(テンション付与を解除する)テンション解除機構を設けることができる。そして、このようなテンション解除機構を有することにより、巻枠への巻き付け(リールの公転)と導線の繰り出し(リールの自転)とを完全に同期させなくても、各導線に適切なテンションを付与した状態で複数の導線を巻枠にしっかりと巻き付けることができる。また、リールから供給される導線に過剰なテンションが付与されることを確実に防止することができる。
そして、本発明に係る巻線装置においては、前記テンション解除機構により前記リールが回転させられたときに、各導線のリール径方向への広がりを規制するリールカバーを有することが望ましい。
テンション解除機構により、リールに巻き貯められた複数本の導線を緩める方向にリールを回転させると、リールに巻かれている最外周の導線がリールの径方向へ広がる。そして、このままの状態で巻枠への巻き付け(リールの公転)を開始すると、リールの径方向へ広がった導線が装置に干渉して損傷したり、導線がバラバラになって整列性がなくなってしまうおそれがある。
そこで、上記のようなリールカバーを設けることにより、テンション解除機構によってリールに巻き貯められた複数本の導線を緩める方向にリールを回転させた際に、各導線のリール径方向への広がりが規制される。これにより、巻枠への巻き付け(リールの公転)の際に、導線の装置への干渉を防止するとともに、導線の整列性を確保することができる。
本発明に係る巻線装置によれば、上記した通り、複数本の導線に均等にテンションをかけて巻枠に対して確実に整列巻することができる。
以下、本発明の巻線装置を具体化した最も好適な実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。そこで、実施の形態に係る巻線装置について、図1を参照しながら説明する。図1は、実施の形態に係る巻線装置の概略構成を示す部分断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係る巻線装置10は、巻枠12と、リール13と、フライヤ14と、リールモータ15と、フライヤモータ16と、テンション発生装置20とを備えている。そして、リール13から供給されるワイヤWがテンション発生装置20を経由して巻枠12に巻き付けられコイルが形成されるようになっている。
巻枠12は、巻線装置10のほぼ中心に配置され、固定枠12aと可動枠12bにより構成されている。巻枠12には、ワイヤWが巻かれる。ワイヤWは、電動機等のステータを構成するコイルを形成するために供される。本実施の形態では、ワイヤWは並列配置された複数本(10本前後)の導線により構成され帯状をなしている。そして、巻枠12において、可動枠12bは、不図示のアクチュエータにより図1中左右方向に移動するようになっており、巻枠12にワイヤWが巻き付けられてコイルが形成されると、固定枠12aに近接し、形成されたコイルを巻枠12から離脱させる。また、巻枠12は、不図示のアクチュエータにより図1中上下方向にも移動するようになっている。
リール13には、巻枠12に巻くためのワイヤWが予め巻き貯められている。リール13は、フライヤ14の端部に回転可能に支持されたリール軸30に取り付けられている。そして、リールモータ15により、モータ歯車32、大歯車33、アイドラ歯車34、及びリール軸30が固定されているリール軸歯車31を介して回転(デリール)させられるようになっている。なお、これらの歯車の配置および動力伝達の詳細については後述する。
フライヤ14は、巻枠12の中心軸と同軸上に配置され、巻枠12の周囲を巻枠12の中心軸を中心に公転可能に設けられている。このフライヤ14の中心には、貫通穴14aが形成されており、貫通穴14a内に巻枠12が配置されている。そして、フライヤ14の上部には、円筒部17が取り付けられている。円筒部17の内径は、貫通穴14aの径と同じであり、貫通穴14aと円筒部17の内周円とが一致するように、フライヤ14と円筒部17とが接続されている。円筒部17は、筐体11に保持された軸受38,38によって回転可能に支持されている。また、円筒部17の上部には、プーリ17aが固定されている。
プーリ17には、タイミングベルト18が掛けられている。このタイミングベルト18は他端で、フライヤモータ16に接続されたプーリ35に掛けられている。これにより、フライヤモータ16が回転すると、タイミングベルト18を介してプーリ17aが回転、つまりプーリ17aと一体であるフライヤ14が回転するようになっている。
フライヤ14の下面側一端(図1では右側)には、リール13の外周を覆うリールカバー40が設けられている。また、リールカバー40の巻枠12側に、テンション発生装置20が配置されている。これにより、リール13から繰り出されるワイヤWが、このテンション発生装置20を経由してテンションが付与された状態で巻枠12に巻き付けられるようになっている。なお、テンション発生装置20の詳細については後述する。一方、フライヤ14の下面側他端(図1では左側)には、バランスウエイト41が取り付けられている。これにより、フライヤ14の重量バランスがとられている。
リールモータ15及びフライヤモータ16は、ともに巻線装置10の筐体11に取り付けられている。そして、フライヤモータ16は、上記したようにワイヤWを巻枠12に巻き付けるためにフライヤ14を公転駆動するために使用される。また、リールモータ15は、リール13とテンション発生装置20との間におけるワイヤWにテンションがかからないようにするためと、リール13からワイヤWを繰り出すために、リール13を駆動(デリール)するのに使用される。
ここで、巻線装置10における各歯車の配置、及びリール及とフライヤの動きについて、図1〜図3を参照しながら説明する。図2は、巻線装置における各歯車の配置図である。図3は、リール及びフライヤの動きを説明する図である。なお、図2及び図3に示す回転方向(白抜き矢印)は、装置下側から見た場合の回転方向である。
図1、図2に示すように、リールモータ15に取り付けられているモータ歯車32は、大歯車33の上歯車33aと噛み合っている。ここで、大歯車33は、筐体11に保持された軸受39に回転可能に支持されたリングギヤであり、上下2段にギヤが形成されている。なお、大歯車33は、巻枠12の中心軸を中心に回転する。そして、大歯車33の下歯車33bが、フライヤ14に取り付けられたアイドラ歯車34と噛み合っている。このアイドラ歯車34は、リール軸歯車31にも噛み合っている。リール軸歯車31は、フライヤ14に回転可能に支持されたリール軸30に取り付けられている。
リールモータ15を駆動してモータ歯車32を図2中反時計回りに回転させると、大歯車33がモータ歯車32と反対方向、つまり図2中時計回りに回転する。この大歯車33の回転により、アイドラ歯車34が大歯車33と反対方向、つまり図2中反時計回りに回転する。そして、アイドラ歯車34の回転により、リール軸歯車31がアイドラ歯車34と反対方向、つまり図2反時計回りに回転する。このように、リール軸歯車31は、アイドラ歯車34によって大歯車33と同じ方向に回転するようになっている。そして、リール軸歯車31が回転することにより、リール軸30が回転してリール軸30に取り付けられているリール13が回転(デリール)する。これにより、ワイヤWを巻枠12に巻き付ける際にリール13からワイヤWを繰り出すとともに、リール13とテンション発生装置20との間におけるワイヤWにかかっていたテンションを解除することができるようになっている。つまり、リールモータ15、モータ歯車32、大歯車33、アイドラ歯車34、及びリール軸歯車31によって本発明の「テンション解除機構」が構成されている。
そして、フライヤ14は、上記したようにフライヤモータ16の駆動により回転する。このフライヤ14の回転により、図3に示すように、リール軸歯車31及びアイドラ歯車34がフライヤ14とともに巻枠12の周りを回転(公転)する。従って、フライヤモータ16によってフライヤ14を回転させることにより、リール13を巻枠12の周りを公転させることができる。このとき、リールモータ15を駆動することにより、リール13を回転させてワイヤWを繰り出すことができる。これにより、巻線装置10では、リールモータ15とフライヤモータ16の駆動を制御することにより、リール13を自転させてリール13からワイヤWを繰り出しながら、巻枠12の周りに公転させることができるようになっている。
続いて、テンション発生装置20について、図4〜図8を参照しながら説明する。図4は、巻線装置のリール保持部周辺を示す拡大平面図である。図5は、テンション装置にワイヤを通した状態を模式的に示す図である。図6は、テンション発生装置で最も上流側に配置されるローラの拡大図である。図7は、ワイヤに付与するテンションを大きくする場合におけるテンション発生装置の構成を模式的に示す図である。図8は、ワイヤに付与するテンションを大きくする場合におけるテンション発生装置の別の構成を模式的に示す図である。
テンション発生装置20は、図4に示すように、固定部20aと可動部20bとを備えている。固定部20aには、2つの円筒形ローラ21,22が設けられている。一方、可動部20bには、円筒形ローラ23が設けられている。可動部20bはリール軸30を中心に回動可能に配置された回動部材25に固定されたアーム26に取り付けられている。そして、可動部20bは、不図示のアクチュエータにより回動部材25を回動させることにより、固定部20aに当接(図4に実線で示す状態)又は離間(図4に破線で示す状態)するようになっている。これにより、テンション発生装置20が開閉する。そして、テンション発生装置20が閉じた状態、言い換えると可動部20bが固定部20aに当接した状態では、ローラ21,22の間にローラ23が互い違いになるように配置される。これにより、ワイヤWをローラ21〜23間を通過させると、図5に示すように、ワイヤWが蛇行するためワイヤWを構成する各導線自身の弾性力により各導線に対しテンションが付与されるようになっている。
なお、ローラ21〜23は、鏡面加工された金属製ローラである。これにより、ワイヤWを損傷させることなくテンションを付与することができる。また、樹脂製ローラに比べ耐久性に優れているので安定して一定のテンションを付与することができる。
そして、固定部20aに設けられたローラ21には、図6に示すように、小径部21aが形成されている。この小径部21aの長さLは、ワイヤWの幅(ワイヤの各線の整列幅)とほぼ同じである。このように、テンション発生装置20において、最も上流側(リール側)に配置されたローラ21に小径部21aが形成されている。そして、この小径部21aにより、ワイヤWがテンション装置20を通過するときに、ワイヤWを整列させた状態でローラ21〜23間を蛇行させることができる。これにより、テンション発生装置20では、ワイヤWの各導線に対して均等にテンションを付与することができるようになっている。
ここで、ワイヤWに付与するテンションの大きさは、テンション発生装置20に設けるローラの配置あるいは数を変更することにより調整できるようになっている。例えば、ワイヤWに付与するテンションを大きくする場合には、図7に示すように、各ローラ間のピッチを大きくすればよい。または、図8に示すように、ローラの数を増やしてもよい。なお、逆に、ワイヤWに付与するテンションを小さくする場合には、ローラ間のピッチを小さくする、あるいはローラの数を減らせばよい。このようにテンション発生装置20は、非常に簡単に、ワイヤWの各導線に付与するテンションを調整することができるようになっている。
次に、上記した構成の巻線装置10の動作について、図9〜図13を参照しながら説明する。図9は、グリッパがワイヤをクランプしてテンション発生装置の固定部に押し当てた状態を模式的に示す図である。図10は、テンション発生装置内にワイヤを通した状態を模式的に示す図である。図11は、グリッパが巻き位置に移動した状態を模式的に示す図である。図12は、リールとテンション発生装置の間におけるワイヤにテンションがかからなくなった状態を模式的に示す図である。図13は、フライヤを回転させて巻枠にワイヤを巻き付けている状態を模式的に示す図である。なお、図12及び図13に示す回転方向(白抜き矢印)は、装置下側から見た場合の回転方向である。
まず、図9に示すように、グリッパ50が、リール軸30に取り付けられたリール13から出ているワイヤWの端末をクランプし、所定位置に移動する。これにより、ワイヤWがローラ21,22に押しつけられる。このとき、ワイヤWがローラ21の小径部21aに入り込むので、ワイヤWの各導線が整列していない場合には、ワイヤWの各導線が整列させられる。なお、ローラ21,22とローラ23とは離れており、テンション発生装置20は開いた状態になっている。
そして、図10に示すように、不図示のアクチュエータにより回動部材25が回動させられ、可動部20bが移動して固定部20aに当接する。つまり、テンション発生装置20が閉じられる。これにより、ローラ23がローラ21,22の間に互い違いに配置される。その結果、リール13から繰り出されているワイヤWが、テンション発生装置20内に通され、テンション発生装置20内で蛇行させられる。これにより、ワイヤWの各導線自身の弾性力によりワイヤWにテンションがかかる。そしてこのとき、ローラ21の小径部20aによりワイヤWの各導線の整列状態が維持されているので、ワイヤWの各導線が各ローラ21〜23に確実に当接して蛇行させられている。このため、ワイヤWの各導線に対して均等にテンションがかかる。
次に、図11に示すように、グリッパ50が巻き位置に移動してリール13から所定長さのワイヤWを引き出す。そしてこの状態においては、ワイヤWには、テンション発生装置20とグリッパ50との間だけではなく、リール13とテンション発生装置20との間でもテンションがかかっている。このため、この状態からフライヤ14を巻枠12の周りに公転させて、巻枠12にワイヤWを巻き付けていくと、リール13とテンション発生装置20との間でワイヤWに過剰にテンションがかかってしまうおそれがある。例えば、フライヤ14の公転駆動とリール13の自転駆動とが完全に同期していないと、リール13とテンション発生装置20との間でワイヤWに過剰にテンションがかかる。
そこで、この巻線装置10では、図11の状態でリールモータ15を駆動して、リール13をデリールする。すなわち、リール13に巻き貯められたワイヤWを緩める方向にリール13を回転する。これにより、図12に示すように、リール13の最外周に位置するワイヤWの一部がリール13の径方向へ広がり、リール13とテンション発生装置20との間でワイヤWにテンションがかからなくなる(テンション付与が解除される)。このときのワイヤWの広がりは、リールカバー40により規制される。
そして、この状態からフライヤモータ16によりフライヤ14が、図13に示すように、巻枠12の周りを回転(公転)させられる。これにより、ワイヤWが巻枠12に巻き付けられる。このとき、リールモータ15も駆動してリール13を回転させる。これにより、リール13からワイヤWが繰り出される。従って、リール13から順次ワイヤWが繰り出されながら、ワイヤWが巻枠12に巻き付けられていく。このとき、リール13の最外周に位置するワイヤWが遠心力によりリール径方向へ広がろうとするが、ワイヤWはリールカバー40によって規制されているので、巻枠12へのワイヤWの巻き付け(リール13の公転)の際に、ワイヤWが装置に干渉することもないし、ワイヤWの各導線がバラバラになることもない。
このように、巻線装置10では、リール13とテンション発生装置20との間におけるワイヤWにはテンションがかかることなく、巻枠12とテンション発生装置20との間におけるワイヤWに対してのみテンションがかかった状態で、ワイヤWが巻枠12に巻き付けられる。このため、フライヤ14の公転駆動とリール13の自転駆動とを完全同期させなくても、ワイヤWが整列した状態で巻枠12にしっかりと巻き付けられる。従って、フライヤ14の公転駆動とリール13の自転駆動との完全同期が要求されないので、フライヤモータ16及びリールモータ15の駆動制御が容易になる。
そして、フライヤ14を回転(リール13を公転)させて巻枠12にワイヤWを巻き付ける際には、巻枠12を下方へ移動させていく。これにより、巻枠12の下方から上方へ順にワイヤWが巻き付けられていく。かくして、図1に示すように、ワイヤWを巻枠12に対して確実に整列巻きすることができる。
以上、詳細に説明したように本実施の形態に係る巻線装置10によれば、リール13から巻枠12へ複数本の導線からなるワイヤWを供給する経路途中に、ワイヤWに対してテンションを付与するために3つのローラ21〜23が設けられたテンション発生装置20が備わっており、このテンション発生装置20が、ワイヤWを整列状態で蛇行させてワイヤWの各導線自体の弾性力により各導線に対して均等にテンションを付与する。このため、ワイヤWを巻枠12に対して確実に整列巻することができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態ではテンション発生装置20内でワイヤWの各導線を整列させるためにローラ20に小径部20aを設けたが、ローラ20に小径部を設ける代わりにローラ20の上流側にワイヤWを整列させるガイド部材を設けるようにしてもよい。また、ローラ20に小径部を設けたまま、上記のガイド部材を設けてもよい。
実施の形態に係る巻線装置の概略構成を示す部分断面図である。 巻線装置における各歯車の配置図である。 リール及びフライヤの動きを説明する図である。 巻線装置のリール保持部周辺を示す拡大平面図である。 テンション装置にワイヤを通した状態を模式的に示す図である。 テンション発生装置で最も上流側に配置されるローラの拡大図である。 ワイヤに付与するテンションを大きくする場合におけるテンション発生装置の構成を模式的に示す図である。 ワイヤに付与するテンションを大きくする場合におけるテンション発生装置の別の構成を模式的に示す図である。 グリッパがワイヤをクランプしてテンション発生装置の固定部に押し当てた状態を模式的に示す図である。 テンション発生装置内にワイヤを通した状態を模式的に示す図である。 グリッパが巻き位置に移動した状態を模式的に示す図である。 リールとテンション発生装置の間におけるワイヤにテンションがかからなくなった状態を模式的に示す図である。 フライヤを回転させて巻枠にワイヤを巻き付けている状態を模式的に示す図である。
符号の説明
10 巻線装置
12 巻枠
13 リール
14 フライヤ
15 リールモータ
16 フライヤモータ
20 テンション発生装置
21 ローラ
21a 小径部
22 ローラ
23 ローラ
30 リール軸
31 リール軸歯車
32 モータ歯車
33 大歯車
34 アイドラ歯車
40 リールカバー
W ワイヤ

Claims (5)

  1. 複数本の導線が予め巻き貯められたリールから前記複数本の導線を巻枠に供給して巻き付ける巻線装置において、
    前記リールから前記巻枠へ前記複数本の導線を供給する経路途中に配置され、前記複数本の導線に対してテンションを付与するテンション発生機構を備え、
    前記テンション発生機構は、前記複数本の導線を整列状態で蛇行させて前記巻枠と前記テンション発生機構との間における各導線に対して均等にテンションを付与する
    ことを特徴とする巻線装置。
  2. 請求項1に記載する巻線装置において、
    前記テンション発生機構は、
    互い違いに配置された複数の円筒形ローラを備え、
    前記複数の円筒形ローラの少なくとも1つは、ローラの長手方向にて前記複数の導線幅分だけ他の部分より径が小さくされた小径部を有しており、
    前記複数の導線を、前記小径部で整列させながら前記複数の円筒形ローラにより蛇行させて、各導線に対して均等にテンションを付与する
    ことを特徴とする巻線装置。
  3. 請求項2に記載する巻線装置において、
    前記テンション発生機構は、前記複数の円筒形ローラの配置と数の少なくとも一方を変更することで各導線に付与するテンションを調節する
    ことを特徴とする巻線装置。
  4. 請求項1から請求項3に記載するいずれか1つの巻線装置において、
    前記テンション発生機構によって前記複数本の導線にテンションが付与された状態から前記リールに巻き貯められた複数本の導線を緩める方向に前記リールを回転させて、前記テンション発生機構と前記リールとの間における前記複数本の導線に付与されたテンションを解除するテンション解除機構を有する
    ことを特徴とする巻線装置。
  5. 請求項4に記載する巻線装置において、
    前記テンション解除機構により前記リールが回転させられたときに、各導線のリール径方向への広がりを規制するリールカバーを有する
    ことを特徴とする巻線装置。
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