JP5129764B2 - 車両用ホーン - Google Patents

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本発明は、自動車等の車両に取り付けられる車両用ホーンに関する。
自動車等の車両に搭載される車両用ホーン(警音器)としては、電磁石により金属製のダイヤフラムを振動させて発音するようにした電気式のものが多く用いられている。
このような電気式のホーンとしてはダイヤフラムを備えたホーン本体に共鳴器(レゾネータ)を取り付けた共鳴器付きのものが知られている。この場合、ダイヤフラムが発した音は共鳴器の内部で共鳴することにより調整され、発音口から外部に発せられるようになっている。
このような車両用ホーンとしては、音道を形成する管部が渦巻き状に巻かれた渦巻き型のものが多く用いられている。渦巻き型の共鳴器としては、樹脂材料等により一端が開口するカップ状に形成されたフレームの開口に円板状のベース体を固定して閉塞するとともに、当該ベース体により閉塞されたフレームの内部にフレームと一体に壁部を形成し、この壁部によりフレーム内を区画して渦巻き状の音道を形成するようにした組立型のものが知られている。この場合、ベース体にはホーン本体の出音口に対応した位置に入音口が設けられ、フレームの外周部には音道に連なる発音口が設けられており、ダイヤフラムの振動により生じた音は入音口から入力されるとともに渦巻き状の音道を通って発音口から外へ出るようになっている。
このような渦巻き型ホーンはホーン本体に組み付けられる取付け用のステーにより車体に吊り下げられた状態で取り付けられるが、このとき、発音口からの雨水等の侵入を防止するために発音口を下方に向けた姿勢とされる。
しかしながら、音道は渦巻き状に形成されているので、洗車等において高圧の水等が発音口から内部に侵入すると、その水が共鳴器の内部に溜まり、音質や音量が低下するおそれがあった。一方、音道から水を排出するために、単にフレームに水抜き孔を形成すると、当該水抜き孔により音道が外部に連通され、共鳴効率が低下して音量が低下するおそれがある。
そこで、例えば特許文献1に示される車両用ホーンでは、フレームの外面に溝を形成し、この溝をシールで閉塞して水路を形成するとともに、この水路の一端をフレームに形成される貫通孔により音道に連通させ、他端をフレームに形成される貫通孔により外部に連通させるようにしている。これにより、水抜き用の孔の経路が長くなり、共鳴効率を低下させることなく、音道に溜まった水を排出することができる。
実開平03−78645号公報
しかしながら、従来の車両用ホーンでは、フレームの外周面に形成された溝を水路として機能させるために、当該溝の外側にシールを貼り付けるようにしているので、このシールの分だけ部品点数や組み付け工程が増加して、そのコストが高くなるという問題点があった。
本発明の目的は、部品点数や組み付け工数を減らして、車両用ホーンのコストを低減することにある。
本発明の車両用ホーンは、ダイヤフラムと、前記ダイヤフラムと一体に取り付けられた磁性体からなる可動軸と、前記可動軸を吸引するためのコイルとを有し、前記コイルへ給電されることで前記可動軸および前記ダイヤフラムが振動して発音するホーン本体と、前記ホーン本体に取り付けられる共鳴器とを備え、車体に取り付けられる車両用ホーンであって、前記共鳴器は、一端が開口するカップ状に形成されるとともに発音口を備えたフレームと、前記フレームに固定され、該フレームの開口を閉塞するとともに前記ホーン本体が取り付けられるベース体と、前記フレームの内部に該フレームと一体に設けられ、前記フレームの内部を区画して前記発音口に連なる渦巻き状の音道を形成する壁部と、前記壁部の前記ベース体の側を向く端部に形成され、前記音道に連なるとともに前記音道に対して下方に延びる引き込み溝と、前記壁部に該壁部を高さ方向に貫通して設けられ、一端が前記フレームの外面に開口するとともに他端が前記引き込み溝に開口する水抜き孔とを有することを特徴とする。
本発明の車両用ホーンは、前記ベース体の前記ホーン本体の音が入力される入音口にフィルターを装着したことを特徴とする。
本発明の車両用ホーンは、前記フィルターの網目が0.1mm〜0.3mmであることを特徴とする。
本発明によれば、フレームに設けられる壁部のベース体の側を向く端面に引き込み溝を形成し、壁部を高さ方向に貫通するとともに一端がフレームの外面に開口し、他端が引き込み溝に開口する水抜き孔を壁部に設けるようにしたので、シール等の他の部材を用いることなく、フレームをベース体に組み付けることにより共鳴器に経路の長い排水経路を形成することができる。これにより、部品点数や組み付け工数を減らして、この車両用ホーンのコストを低減することができる。また、共鳴器に形成される排水経路を長くすることができるので、この共鳴器の共鳴効率を損なうことなく、音道の内部の水を確実に排出することができる。
本発明によれば、ベース体のホーン本体の音が入力される入音口にフィルターを装着するようにしたので、共鳴器の発音口から侵入した砂塵等の異物がホーン本体の内部に侵入することを防止することができる。これにより、例えば砂漠など砂塵等の異物が多い環境においても、車両用ホーンの作動信頼性を保持することができる。
本発明によれば、入音口に装着されるフィルターの網目を0.1mm〜0.3mmとしたので、フィルターを装着することによる音圧の低下を最小限に抑えつつ、ホーン本体の作動に影響を与える0.3mm〜1.5mmの大きさの砂塵等の異物をフィルターにより確実に捉えることができる。
本発明の一実施の形態である車両用ホーンを車体に取り付けた状態を示す斜視図である。 図1に示す車両用ホーンの内部構造を示す断面図である。 図1に示す共鳴器の分解斜視図である。 図3に示す引き込み溝と水抜き孔の詳細を示す拡大図である。 図4におけるA−A線に沿う断面図である。 水抜き孔の長さと音圧との関係を示す特性線図である。 フィルターの網目と音圧との関係を示す特性線図である。 図1に示す車両用ホーンの変形例を示す斜視図である。 図2に示すフィルターの取り付け位置の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示す車両用ホーン11は自動車等の車両に設けられ、ハンドル等に設けられたスイッチが運転者により操作されたときに警音を発するものであり、ホーン本体12とこれに取り付けられる共鳴器13とを備えている。
ホーン本体12はいわゆる電気式となっており、図2に示すように、有底筒状の金属製のケース体14を備え、このケース体14の開口端には円板状のダイヤフラム15が装着されている。ダイヤフラム15の中心(軸心)にはムービングプレート16を備えた磁性体からなる可動軸17の一端が固定されており、この可動軸17はダイヤフラム15を弾性変形させながらケース体14の内部でダイヤフラム15の面に対して垂直な方向、すなわちダイヤフラム15の軸芯方向に往復動自在となっている。また、ケース体14の内部には電磁石として機能して可動軸17を吸引するためのコイル18と、可動軸17の移動に応じてコイル18に対する給電を断続させるポイント19等の部材が収容されている。また、ケース体14の外部には、給電用のコネクタ20が取り付けられ、コネクタ20からケース体14の内部のコイル18へ電流が供給される。ポイント19は剛体により形成された固定接点19aと、弾性変形可能な可動接点19bとを有し、固定接点19aと可動接点19bはいずれか一方が給電用のコネクタ20と電気的に接続され、他方がコイル18と電気的に接続されている。固定接点19aおよび可動接点19bは、コネクタ20からの給電がされていない状態で互いに接触している。図示しないホーン装置のスイッチがオンされることでコネクタ20を介して電流が供給されると、コイル18に給電される。コイル18が発生する磁界により可動軸17がコイル18に吸引されて可動軸17およびムービングプレート16が軸方向に移動する。これによりダイヤフラム15は図2中右方向に弾性変形する。ムービングプレート16が軸方向に移動すると、ムービングプレート16は可動接点19bを固定接点19aから離間させる方向に移動させ、可動接点19bが固定接点19aから離れてコイル18に対する給電が停止される。コイル18への給電が停止されると、コイル18が発生する磁界による吸引力がなくなるため、ダイヤフラム15は元の形状に復帰し、ムービングプレート16が図2中左方向に移動することで、可動接点19bと固定接点19aとが再び接触する。そして、この動作を繰り返すことにより、ダイヤフラム15はその中心が軸方向に移動するように所定の振動数で振動する。
ケース体14の開口端にはダイヤフラム15のさらに外側を覆うようにカバー21が取り付けられている。このカバー21とダイヤフラム15との間は空気振動室22となっており、ダイヤフラム15が振動すると、その振動により空気振動室22内に音が発生するようになっている。また、カバー21の中心には円形の出音口23が形成されており、ダイヤフラム15の振動により空気振動室22内に発生した音は出音口23から共鳴器13に向けて出力されるようになっている。
ケース体14の底部の外側にはナット24により取り付け用のブラケット25が固定されている。このブラケット25は長板形に形成されており、図1に示すように、ホーン本体12はこのブラケット25により車体26のクロスメンバー等の部材にボルト27により取り付けられている。
ここで、ホーン本体12は、図1に示すように、車体26に取り付けられたときには、ブラケット25により車体26に吊り下げられるとともに、ダイヤフラム15や可動軸17の軸方向つまりダイヤフラム15の振動方向が車両前後方向に向く姿勢とされている。これにより、この車両用ホーン11は、車体26のクロスメンバーと車体パネルやラジエタグリル等の部材(不図示)との間の狭いスペースに配置され、そのレイアウト性が高められる。
共鳴器13はレゾネータとも呼ばれるものであり、ホーン本体12が発した音を共鳴させることにより調整してから出力するようになっている。
図3は図1に示す共鳴器の分解斜視図であり、この共鳴器13はベース体31とフレーム32とを備えている。ベース体31とフレーム32は共に樹脂製であり、超音波溶着等により互いに固定されている。
ベース体31は、この車両用ホーン11が車体26に取り付けられたときに車両前後方向に垂直となる方向を向く略円板状のベース壁31aと、ベース壁31aと一体に形成される円筒部31bとを備えている。円筒部31bはホーン本体12のケース体14の外側に軸方向から嵌め込まれ、これにより、共鳴器13はホーン本体12に取り付けられるようになっている。
一方、フレーム32は一端が開口する略円形のカップ状に形成されており、その内部には車両前後方向に平行な壁部33が中心から外周方向に向けてフレーム32と一体に渦巻き状に配置されて設けられている。フレーム32がベース体31に固定されると、当該フレーム32の開口端と壁部33の先端部はそれぞれベース壁31aに当接した状態となってフレーム32の開口が閉塞される。これにより、フレーム32の内部には壁部33により区画されて渦巻き管部34が形成される。
ベース壁31aの中心部にはホーン本体12の出音口23と同軸に円形の入音口35が形成されており、渦巻き管部34の長手方向の一端はフレーム32の略中心部に配置されて入音口35に連通している。また、渦巻き管部34は入音口35の部分からダイヤフラム15の軸方向つまり車両前後方向を中心としてその周方向に向けて巻かれており、これにより、車両前後方向に垂直な面に沿った渦巻き状に形成されている。渦巻き管部34の内部は音の通り道つまり音道34aとなっており、この音道34aの断面積は長手方向に略一定となっている。このように、この共鳴器13は、音道34aが渦巻き状に巻かれた渦巻き管部34が円形カップ状のフレーム32の内部に一体的に形成された構造となっている。
渦巻き管部34つまり音道34aを通った音を外部に発するために、フレーム32にはフレア管部36が設けられている。
このフレア管部36は、一端が渦巻き管部34つまり音道34aの長手方向の末端に連なるとともに他端が発音口37となった管状に形成されており、図示する場合では、渦巻き管部34つまりフレーム32と一体に形成されている。また、フレア管部36はその断面積が渦巻き管部34の側から発音口37に向けて徐々に拡大するラッパ状に形成されており、その発音口37は、雨水等の侵入を抑制するために、車両下方に向けられている。
このように、音道34aはフレア管部36により発音口37に連ねられており、ホーン本体12に給電されてその出音口23から音が発せられると、その音は入音口35から渦巻き管部34つまり音道34aを通ってフレア管部36に達し、フレア管部36の発音口37から車両下方に向けて発せられるようになっている。
図4は図3に示す引き込み溝と水抜き孔の詳細を示す拡大図であり、図5は図4におけるA−A線に沿う断面図である。
発音口37から音道34aの内部に侵入した水を外部に排出するために、共鳴器13には音道34aとフレーム32の外面とを繋ぐ水抜き孔41が設けられている。
この水抜き孔41は、フレーム32に設けられた壁部33の、フレア管部36を形成して音道34aから発音口37に至るまでの部分と、発音口37から入音口35を中心として一回りした音道34aの最下部を形成する部分との分岐部分に設けられており、フレーム32や壁部33を樹脂成形する際にこれらと一体に形成されている。また、水抜き孔41は、壁部33を高さ方向(ダイヤフラム15の軸方向に平行な方向)に、つまりフレーム32の開口側からその底面32a側に向けて貫通しており、図1に示すように、その一端はフレーム32の外面(底面32aの裏面)に開口している。
音道34aを水抜き孔41に連通させるために、壁部33のベース体31の側を向く端部(ベース壁31aに当接する端部)には引き込み溝42が形成されている。図4に示すように、この引き込み溝42は、壁部33の音道34aの最下部となる部分から音道34aに対して車両下方に向けて延びて形成されている。そして、フレーム32にベース体31が固定されると、図5に示すように、引き込み溝42はベース体31の側を向く開口がベース壁31aにより覆われて、音道34aの側のみが開口した凹形状に形成される。
水抜き孔41の他端はこの引き込み溝42の内部に開口しており、当該引き込み溝42を介して音道34aに連通されている。これにより、音道34aに水が溜まると、その水は音道34aから引き込み溝42に流れ込み、これに開口した水抜き孔41を通ってフレーム32つまり共鳴器13の外部に排出される。
図1、図5に示すように、水抜き孔41のフレーム32の外面における開口はフレーム32の底面32aに垂直なフレア管部36の壁面36aに隣接して配置されている。これにより、水抜き孔41から排出された水は、この壁面36aに生じる表面張力によりその開口に留まることなく水抜き孔41から順次引き出され、当該水抜き孔41から効率よく排出される。
このように、この車両用ホーン11では、フレーム32に設けられる壁部33のベース体31の側を向く端面に引き込み溝42を形成するとともに、水抜き孔41をフレーム32の壁部33に当該壁部33を高さ方向に貫通するように形成し、この水抜き孔41の一端をフレーム32の外面に開口させるとともに他端を引き込み溝42に開口させるようにしたので、シール等の他の部材を用いることなく、フレーム32をベース体31に固定することにより、共鳴器13に経路の長い排水経路を形成することができる。これにより、部品点数や組み付け工数を減らして、この車両用ホーン11のコストを低減することができる。
また、共鳴器13に形成される水抜き孔41による排水経路を長くすることができるので、この共鳴器13の共鳴効率を損なうことなく、音道34aの内部の水を確実に排出することができる。
図6は水抜き孔の長さと音圧との関係を示す特性線図である。
次に、共鳴器13に設けられる水抜き孔41の長さLと音圧との関係について説明する。図6において、実線は水抜き孔41の内径を1.2mmとした場合、一点鎖線は水抜き孔41の内径を2.0mmとした場合の測定結果を示している。
ここで、水抜き孔41の内径を1.2mmとした場合の測定結果は、L=2mmの場合:音圧は108dB、L=5mmの場合:音圧は109dB、L=10mmの場合:音圧は109.5dB、L=15mmの場合:音圧は110dB、L=20mmの場合:音圧は110dB、L=30mmの場合:音圧は110dB、である。
また、水抜き孔41の内径を2.0mmとした場合の測定結果は、L=2mmの場合:音圧は104.5dB、L=5mmの場合:音圧は107.5dB、L=10mmの場合:音圧は109.5dB、L=15mmの場合:音圧は109.5dB、L=20mmの場合:音圧は110dB、L=30mmの場合:音圧は110dB、である。
これらの測定結果から、水抜き孔41の長さLが長い程、また、水抜き孔41の内径が小さい程、音圧の低下が小さいことが解る。
一方、水抜き孔41が設けられない場合の音圧は110dBであり、人が認識できる音圧の差は約3dBからであるので、110dBに対して音の差を認識できない2dBの範囲を引いた108dBまでが音圧低減の許容範囲と考えられる。
これにより、本願発明では、水抜き孔41の内径を2.0mm以下、長さLを10mm以上に設定するようにしている。このような設定とすることにより、本願発明の車両用ホーン11では、共鳴器13に水抜き孔41を設けても、その音圧の低下を最小限に抑えることができる。
ところで、このような車両用ホーン11を砂漠等の環境下において使用すると、発音口37から砂塵等の異物が侵入するおそれがある。このような異物が音道34aを介してホーン本体12にまで達し、ダイヤフラム15の振動による呼吸作用によりケース体14の内部に侵入すると、ケース体14の内部に異物が溜まり、ホーン本体12の作動不良が生じるおそれがある。
そのため、この車両用ホーン11では、図2、図3に示すように、ホーン本体12のケース体14の内部への砂塵等の異物の侵入を防止するために、共鳴器13の入音口35にフィルター43を装着するようにしている。
このフィルター43は不織布により入音口35よりも若干大径の円板状に形成されており、その網目は0.1mm〜0.3mmとされている。壁部33の入音口35に対応する部分には段部44が形成されており、フィルター43はこの段部44に挿入されるとともにその外周部分が段部44とベース壁31aとの間に挟み込まれて入音口35を塞ぐように共鳴器13に固定されるようになっている。これにより、発音口37から侵入した砂塵等の異物はフィルター43により捉えられ、当該異物が出音口23からホーン本体12の内部に侵入することが防止される。
ここで、ホーン本体12の作動に影響を及ぼす砂塵等の異物の大きさは0.3mm〜1.5mm程度であり、これよりも小さい異物はダイヤフラム15の振動による呼吸作用でケース体14の内外に出入りし、ケース体14の内部に溜まることがない。一方、フィルター43の網目を小さくすると、この車両用ホーン11が発音口37から発する音圧が低下することになる。図7はフィルターの網目と音圧との関係を示す特性線図であり、この図から解るように、フィルター43の網目が0.1mm以下となると、音圧が大きく低下することになる。つまり、フィルター43が不織布であり網目が30μmの場合は音圧=97dB、フィルターが不織布であり網目が0.1mmの場合は音圧=106dB、フィルターが不織布であり網目が0.3mmの場合は音圧=107dB、フィルターがガーゼ等の織布であり網目が0.5mmの場合は音圧=107.5dB、フィルターなしの場合が音圧=108dBとなる。
そこで、本発明では、フィルター43として、不織布で網目が0.1mm〜0.3mmのものを使用するようにしている。これにより、音圧の低下を最小限に抑えながら、ホーン本体12の作動に影響する0.3mm以上の異物がケース体14の内部へ侵入することを確実に防止して、この車両用ホーン11の作動信頼性を確保することができる。
このように、この車両用ホーン11では、ホーン本体12の音が入力される共鳴器13の入音口35にフィルター43を装着するようにしたので、発音口37から侵入した砂塵等の異物をフィルター43により取り除いてホーン本体12の内部に侵入することを防止することができる。これにより、例えば砂漠など砂塵等の異物が多い環境においても、車両用ホーン11の作動信頼性を保持することができる。また、共鳴器13の入音口35にフィルター43を装着するようにしたので、発音口37にフィルター43を装着するようにした場合に比べて、フィルター43を小型化することができる。また、共鳴器13の入音口35にフィルター43を装着するようにしたので、フィルター43が外部に曝されることがなく、外力等がフィルター43に作用することを防止して、フィルター43の破損等を防止することができる。
さらに、この車両用ホーン11では、入音口35に装着されるフィルター43の網目を0.1mm〜0.3mmとしたので、フィルター43を装着することによる音圧の低下を最小限に抑えつつ、ホーン本体12の作動に影響を与える0.3mm〜1.5mmの大きさの砂塵等の異物をフィルター43により確実に捉えることができる。
図8は図1に示す車両用ホーンの変形例を示す斜視図である。
図1に示す場合では、共鳴器13の発音口37が車両下方に向けられた車両用ホーン11の壁部33に水抜き孔41と引き込み溝42とを設けるようにしているが、これに限らず、例えば図8に示すように、フレア管部36をフレーム32に対してホーン本体12とは反対側つまり車両前方側に向けて突出して設け、この突出端に共鳴器13の発音口37をホーン本体12とは反対側に向けてつまり車両前方側に向けて開口するように設けた車両用ホーン51に本願発明の水抜き孔41と引き込み溝42とを適用するようにしてもよい。なお、図8においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号を付してある。
図9は図2に示すフィルターの取り付け位置の変形例を示す斜視図である。
図2に示す場合では、フィルター43をフレーム32に設けられた段部44とベース体31のベース壁31aとの間に挟み込んで共鳴器13の入音口35に装着するようにしているが、これに限らず、図9に示すように、フィルター43をベース体31のベース壁31aとホーン本体12のカバー21との間に挟み込んで共鳴器13の入音口35に装着するようにしてもよい。なお、図9においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号を付してある。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前記実施の形態においては、共鳴器13には1つの水抜き孔41のみが形成されるが、これに限らず、音道34aの内部の水が溜まる部分に対応して複数の水抜き孔41を形成するようにしてもよい。
11 車両用ホーン
12 ホーン本体
13 共鳴器
14 ケース体
15 ダイヤフラム
16 ムービングプレート
17 可動軸
18 コイル
19 ポイント
19a 固定接点
19b 可動接点
20 給電用のコネクタ
21 カバー
22 空気振動室
23 出音口
24 ナット
25 ブラケット
26 車体
27 ボルト
31 ベース体
31a ベース壁
31b 円筒部
32 フレーム
32a 底面
33 壁部
34 渦巻き管部
34a 音道
35 入音口
36 フレア管部
36a 壁面
37 発音口
41 水抜き孔
42 引き込み溝
43 フィルター
44 段部
51 車両用ホーン
L 長さ

Claims (3)

  1. ダイヤフラムと、前記ダイヤフラムと一体に取り付けられた磁性体からなる可動軸と、前記可動軸を吸引するためのコイルとを有し、前記コイルへ給電されることで前記可動軸および前記ダイヤフラムが振動して発音するホーン本体と、前記ホーン本体に取り付けられる共鳴器とを備え、車体に取り付けられる車両用ホーンであって、
    前記共鳴器は、
    一端が開口するカップ状に形成されるとともに発音口を備えたフレームと、
    前記フレームに固定され、該フレームの開口を閉塞するとともに前記ホーン本体が取り付けられるベース体と、
    前記フレームの内部に該フレームと一体に設けられ、前記フレームの内部を区画して前記発音口に連なる渦巻き状の音道を形成する壁部と、
    前記壁部の前記ベース体の側を向く端部に形成され、前記音道に連なるとともに前記音道に対して下方に延びる引き込み溝と、
    前記壁部に該壁部を高さ方向に貫通して設けられ、一端が前記フレームの外面に開口するとともに他端が前記引き込み溝に開口する水抜き孔とを有することを特徴とする車両用ホーン。
  2. 請求項1記載の車両用ホーンにおいて、前記ベース体の前記ホーン本体の音が入力される入音口にフィルターを装着したことを特徴とする車両用ホーン。
  3. 請求項2記載の車両用ホーンにおいて、前記フィルターの網目が0.1mm〜0.3mmであることを特徴とする車両用ホーン。
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