JP5129485B2 - 抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤及び新規16員環マクロライド誘導体 - Google Patents

抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤及び新規16員環マクロライド誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、16員環マクロライド抗生物質類、より具体的には3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライド誘導体並びにそれらを有効成分とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤に関する。
肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)は、肺炎、気管支炎等の呼吸器感染症、副鼻腔炎、中耳炎、及び髄膜炎などのいろいろな病気を引き起こす原因菌である。前記肺炎菌の感染により引き起こされる病気のうち、肺炎は、65歳以上の高齢者における死亡率が、がん、心臓病、脳卒中に次いで高い病気であり、大きな問題となっている。 さらに、前記肺炎球菌は、ペニシリンなどの抗生物質に対する耐性菌が増えているため、該肺炎球菌の感染による疾患の治療が困難になるケースが多くなってきている。特に、ペニシリン耐性菌は、1980年代後半から世界各地で増加し、現在では低感受性菌を含めると臨床分離株の約半数を占めるといわれている。
現在のところ、肺炎球菌感染症の治療方法としては、中耳炎や副鼻腔炎の場合には、外科的治療と抗菌薬治療とが併用されるが、肺炎、髄膜炎あるいは術創感染症などの重症感染症患者の治療には、感受性が期待できる抗菌薬の投与が必須となっている。該抗菌薬としては、カルバペネム系抗生物質やペニシリン系抗生物質の大量投与療法が一般的であるが、重症例ではカルバペネム系抗生物質とグリコペプタイド系抗生物質などの併用が試みられている。
このように、カルバペネム系抗生物質やグリコペプタイド系抗生物質は、耐性菌の増加という懸念があるものの、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症の治療薬として有用であるため、依然用いられているのが現状である。
0 抗生物質に対する耐性菌が増加しているという医療現場の状況を考慮すると、ペニシリン耐性菌に対する抗菌活性を有し、構造上も明確に区別しうる新規な抗生物質が求められている。例えば、3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライドは、一般のグラム陽性およびグラム陰性細菌に対し優れた抗菌作用を示すことが知られている(非特許文献1および2、特許文献1参照)。しかしながら、ペニシリン耐性肺炎球菌(penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae、以下「PRSP」と略記することがある)に対する抗菌活性については明らかにされていない。 新規な抗PRSP剤としては、一般に医療上信頼して用いることができるマクロライド系抗生物質から、抗PRSP活性を有するものを探索することにより得られることが期待される。
特開平2−275894号公報 The Journal of Antibiotics,Vol.45,No.1,p144〜146,1992 Antimicrobial Agents and Chemotherapy,Vol.36,No.8,p1699〜1702,1992
本発明は、前記要望に応え、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、抗ペニシリン耐性肺炎球菌活性を有する新規な化合物、及び該化合物を有効成分とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討した結果、以下の知見を得た。即ち、マクロライド系抗生物質の中から抗ペニシリン耐性肺炎球菌活性を有する化合物を探索した結果、3位および4’位がデオキシ化された16員環マクロライド抗生物質に属する化合物のうち、3,4’−ジデオキシ−23−置換マイカミノシルタイロノライド誘導体に対してペニシリン耐性肺炎球菌が感受性を示すという知見である。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 下記構造式(I)で表される化合物もしくはその薬理学上許容される塩、又はそれらの水和物を有効成分とすることを特徴とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤である。
ただし、前記構造式(I)中、Rは、ハロゲン原子、アジド基、Ra−Wa−、Rb−Wb−、Rc−Wc−、及びRdRd’N−のいずれかを表し、
前記Waは、−CO−O−、及び−CO−NH−のいずれかを表し、 前記Raは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、C1−12アルコキシ基、不飽和C2−12アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基、及び5ないし14員環ヘテロアリールオキシ基のいずれかを表し、
前記Wbは、−O−を表し、
前記Rbは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Wcは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、−NH−CS−NH−、及び−S−のいずれかを表し、 前記Rcは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Rd及び前記Rd’は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、及び前記Rdと前記Rd’とが一緒になった3ないし8員環非芳香族複素環式基のいずれかを表す。
<2> 構造式(I)中、Rが、アジド基、Ra−Wa−、Rb−Wb−、Rc−Wc−、及びRdRd’N−のいずれかを表し、
前記Waは、−CO−O−、及び−CO−NH−のいずれかを表し、 前記Raは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及びC1−12アルコキシ基のいずれかを表し、
前記Wbは、−O−を表し、
前記Rbは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、 前記Wcは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、及び−S−のいずれかを表し、 前記Rcは、それぞれ置換基を有していてもよい不飽和C2−12アルキル基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基のいずれかを表し、
前記Rd及び前記Rd’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、及びC6−14アリール基のいずれかを表す、前記<1>に記載の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤である。
<3> 構造式(I)中、Rが、下記構造式から選択されるいずれかの基で表される前記<1>から<2>のいずれかに記載の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤である。
<4> 構造式(I)中、Rが、下記構造式から選択されるいずれかの基で表される前記<1>から<2>のいずれかに記載の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤である。
<5> 下記構造式(I)で表される化合物もしくはその薬理学上許容される塩、又はそれらの水和物であることを特徴とする16員環マクロライド誘導体である。
ただし、前記構造式(I)中、Rは、アジド基、Rp−Wp−、Rq−Wq−、Rr−Wr−、Rs−Ws−、及びRtRt’N−のいずれかを表し、
前記Wpは、−CO−O−を表し、 前記Rpは、置換基を有するC7−16アラルキル基、置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアリール基、及び置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Wqは、−CO−NH−を表し、 前記Rqは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、C1−12アルコキシ基、不飽和C2−12アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基、及び5ないし14員環ヘテロアリールオキシ基のいずれかを表し、
前記Wrは、−O−を表し、
前記Rrは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Wsは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、−NH−CS−NH−、及び−S−のいずれかを表し、 前記Rsは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Rt及び前記Rt’は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、及び前記Rdと前記Rd’とが一緒になった3ないし8員環非芳香族複素環式基のいずれか(ただし、前記Rtと前記Rt’とが同時にメチル基である化合物を除く)を表す。
<6> 構造式(I)中、Rが、アジド基、Rp−Wp−、Rq−Wq−、Rr−Wr−、Rs−Ws−、及びRtRt’N−のいずれかを表し、
前記Wpは、−CO−O−を表し、 前記Rpは、置換基を有するC7−16アラルキル基、及び置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアリール基のいずれかを表し、 前記Wqは、−CO−NH−を表し、 前記Rqは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及びC1−12アルコキシ基のいずれかを表し、
前記Wrは、−O−を表し、
前記Rrは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、 前記Wsは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、及び−S−のいずれかを表し、 前記Rsは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、5ないし14員環ヘテロアリール基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、
前記Rt及び前記Rt’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、又はC7−16アラルキル基のいずれか(ただし、前記Rtと前記Rt’とが同時にメチル基である化合物を除く)を表す前記<5>に記載の16員環マクロライド誘導体である。
<7> 構造式(I)中、Rが、下記構造式から選択されるいずれかの基で表される前記<5>から<6>のいずれかに記載の16員環マクロライド誘導体である。
<8> 構造式(I)中、Rが、下記構造式から選択されるいずれかの基で表される前記<5>から<6>のいずれかに記載の16員環マクロライド誘導体である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、抗ペニシリン耐性肺炎球菌活性を有する新規な化合物、及び該化合物を有効成分とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤を提供することができる。
(抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤)
本発明の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤は、下記構造式(I)で表される3,4’−ジデオキシ−23−置換マイカミノシルタイロノライド誘導体を有効成分とし、必要に応じて適宜その他の成分を含む。
ただし、前記構造式(I)中、Rは、ハロゲン原子、アジド基、Ra−Wa−、Rb−Wb−、Rc−Wc−、及びRdRd’N−のいずれかを表す。
前記Waは、−CO−O−、及び−CO−NH−のいずれかを表し、 前記Raは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、C1−12アルコキシ基、不飽和C2−12アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基、及び5ないし14員環ヘテロアリールオキシ基のいずれかを表し、
前記Wbは、−O−を表し、
前記Rbは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Wcは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、−NH−CS−NH−、及び−S−のいずれかを表し、 前記Rcは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Rd及び前記Rd’は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、及び前記Rdと前記Rd’とが一緒になった3ないし8員環非芳香族複素環式基のいずれかを表す。
これらの中でも、前記Waは、−CO−O−、及び−CO−NH−のいずれかを表し、 前記Raは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及びC1−12アルコキシ基のいずれかを表し、
前記Wbは、−O−を表し、
前記Rbは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、 前記Wcは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、及び−S−のいずれかを表し、 前記Rcは、それぞれ置換基を有していてもよい不飽和C2−12アルキル基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基のいずれかを表し、
前記Rd及び前記Rd’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、及びC6−14アリール基のいずれかを表すものが好ましい。
<16員環マクロライド誘導体>
本発明の新規16員環マクロライド誘導体は、前記構造式(I)中、Rが、アジド基、Rp−Wp−、Rq−Wq−、Rr−Wr−、Rs−Ws−、及びRtRt’N−のいずれかで表される3,4’−ジデオキシ−23−置換マイカミノシルタイロノライド誘導体、その薬理学上許容される塩、又はその水和物である。
前記Wpは、−CO−O−を表し、 前記Rpは、置換基を有するC7−16アラルキル基、置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアリール基、及び置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Wqは、−CO−NH−を表し、 前記Rqは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、C1−12アルコキシ基、不飽和C2−12アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基、及び5ないし14員環ヘテロアリールオキシ基のいずれかを表し、
前記Wrは、−O−を表し、
前記Rrは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Wsは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、−NH−CS−NH−、及び−S−のいずれかを表し、 前記Rsは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、 前記Rt及び前記Rt’は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、及び前記Rdと前記Rd’とが一緒になった3ないし8員環非芳香族複素環式基のいずれか(ただし、前記Rtと前記Rt’とが同時にメチル基である化合物を除く)を表す。
これらの中でも、前記Wpは、−CO−O−を表し、 前記Rpは、置換基を有するC7−16アラルキル基、及び置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアリール基のいずれかを表し、 前記Wqは、−CO−NH−を表し、 前記Rqは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及びC1−12アルコキシ基のいずれかを表し、
前記Wrは、−O−を表し、
前記Rrは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、 前記Wsは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、及び−S−のいずれかを表し、 前記Rsは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、5ないし14員環ヘテロアリール基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、
前記Rt及び前記Rt’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、又はC7−16アラルキル基のいずれか(ただし、前記Rtと前記Rt’とが同時にメチル基である化合物を除く)を表すものが好ましい。
前記「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。
前記「C1−12アルキル基」とは、炭素数が1ないし12個の直鎖または分枝状アルキル基、及び炭素数が3ないし10の環状アルキルのいずれかを示す。該「C1−12アルキル基」としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、2−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−2−エチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1−プロピルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。 これらの中でも、炭素数が1ないし6個の直鎖または分枝状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
前記「不飽和C2−12アルキル基」とは、二重結合もしくは三重結合を1個以上有する炭素数2ないし12個の直鎖または分枝状非環式不飽和炭化水素基を示し、該「不飽和C2−12アルキル基」としては、例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、3−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、3−メチル−2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1,3−ヘキサンジエニル基、1,6−ヘキサンジエニル基、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−メチル−1−プロピニル基、1−エチニル−2−プロピニル基、2−メチル−3−プロピニル基、1−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、1,3−ヘキサンジインイル基、1,6−ヘキサンジインイル基等が挙げられる。 これらの中でも、炭素数2ないし10個の直鎖または分枝状アルケニル基、あるいは炭素数が2ないし10個の直鎖または分枝状アルキニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−メチル−1−プロピニル基等が挙げられる。
前記「C6−14アリール基」とは、6ないし14個の炭素原子で構成された芳香族炭化水素環式基を意味し、単環式基、及び二環式基、三環式基等の縮合環も含まれる。 前記「C6−14アリール基」としては、例えば、フェニル基、インデニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基等が挙げられる。これらの中でも、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基が好ましい。
前記「5ないし14員環ヘテロアリール基」とは、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子からなる群より選ばれる複素原子を1個以上含んでなる単環式、二環式、又は三環式の5ないし14員芳香族複素環式基をいう。 前記「5ないし14員環ヘテロアリール基」の好適な例としては、例えば、含窒素芳香族複素環式基としてはピロリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ベンツイミダゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、プリニル基、インダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、キノリジル基、フタラジル基、ナフチリジニル基、キノキサリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、イミダゾトリアジニル基、ピラジノピリダジニル基、アクリジニル基、フェナントリジニル基、カルバゾリル基、カルバゾリニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナシニル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、ピラゾロピリジニル基、ピラゾロピリジニル基等;含硫黄芳香族複素環式基としてはチエニル基、ベンゾチエニル基等;含酸素芳香族複素環式基としてはフリル基、ピラニル基、シクロペンタピラニル基、ベンゾフリル基、イソベンゾフリル基等;2個以上の異種複素原子を含んでなる芳香族複素環式基としてはチアゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンズチアジアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、オキサゾリル基、イソキサゾイル基、ベンゾオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラゾロオキサゾリル基、イミダゾチアゾリル基、チエノフラニル基、フロピロリル基、ピリドオキサジニル基等があげられる。これらの中でも、チエニル基、フリル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基がより好ましい。
前記「C7−16アラルキル基」とは、前記「C1−12アルキル基」において、置換可能な部分が前記「C6−14アリール基」で置換された基を意味し、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等が挙げられる。これらの中でも炭素数7ないし10個のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が好ましい。
前記「5ないし14員環へテロアラルキル基」とは、前記「C1−12アルキル基」において、置換可能な部分が前記「5ないし14員環ヘテロアリール基」で置換された基を意味し、例えば、チエニルメチル基、フリルメチル基、ピリジルメチル基、ピリダジルメチル基、ピリミジルメチル基、ピラジルメチル基等が挙げられる。
前記「C1−12アルコキシ基」とは、前記「C1−12アルキル基」において、その末端に酸素原子が結合した基を意味し、好適な基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、sec−ペンチルオキシ基、n−ヘキソキシ基、iso−ヘキソキシ基、1,1−ジメチルプロピルオキシ基、1,2−ジメチルプロポキシ基、2,2−ジメチルプロピルオキシ基、2−エチルプロポキシ基、1−メチル−2−エチルプロポキシ基、1−エチル−2−メチルプロポキシ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1,1,2−トリメチルプロポキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブチルオキシ基、1,3−ジメチルブチルオキシ基、2−エチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2−メチルペントキシ基、3−メチルペントキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
前記「不飽和C2−12アルコキシ基」とは、前記「不飽和C2−12アルキル基」において、その末端に酸素原子が結合した基を意味し、好適な基としては、例えば、ビニロキシ基、アリロキシ基、1−プロペニルオキシ基、2−プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、2−メチル−1−プロペニルオキシ基、3−メチル−1−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、3−メチル−2−プロペニルオキシ基、1−ブテニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、1−ペンテニルオキシ基、1−ヘキセニルオキシ基、1,3−ヘキサンジエニルオキシ基、1,6−ヘキサンジエニルオキシ基、プロパルギルオキシ基、2−ブチニルオキシ基等が挙げられる。
前記「C6−14アリールオキシ基」とは、前記「C6−14アリール基」において、その末端に酸素原子が結合した基を意味し、例えば、フェニルオキシ基、インデニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、アズレニルオキシ基、ヘプタレニルオキシ基、インダセニルオキシ基、アセナフチルオキシ基、フルオレニルオキシ基、フェナレニルオキシ基、フェナントレニルオキシ基、アントラセニルオキシ基等が挙げられる。
前記「5ないし14員環へテロアリールオキシ基」とは、前記「5ないし14員環へテロアリール基」において、その末端に酸素原子が結合した基を意味し、例えば、ピロリルオキシ基、ピリジルオキシ基、ピリダジニルオキシ基、ピリミジニルオキシ基、ピラジニルオキシ基、トリアゾリルオキシ基、テトラゾリルオキシ基、ベンゾトリアゾリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、イミダゾリルオキシ基、ベンズイミダゾリルオキシ基、インドリルオキシ基、イソインドリルオキシ基、インドリジニルオキシ基、プリニルオキシ基、インダゾリルオキシ基、キノリルオキシ基、イソキノリルオキシ基、キノリジルオキシ基、フタラジルオキシ基、ナフチリジニルオキシ基、キノキサリルオキシ基、キナゾリニルオキシ基、シンノリニルオキシ基、プテリジニルオキシ基、イミダゾトリアジニルオキシ基、ピラジノピリダジニルオキシ基、アクリジニルオキシ基、フェナントリジニルオキシ基、カルバゾリルオキシ基、カルバゾリニルオキシ基、ペリミジニルオキシ基、フェナントロリニルオキシ基、フェナシニルオキシ基、イミダゾピリジニルオキシ基、イミダゾピリミジニルオキシ基、ピラゾロピリジニルオキシ基、ピラゾロピリジニルオキシ基、チエニルオキシ基、ベンゾチエニルオキシ基、フリルオキシ基、ピラニルオキシ基、シクロペンタピラニルオキシ基、ベンゾフリルオキシ基、イソベンゾフリルオキシ基、チアゾリルオキシ基、イソチアゾリルオキシ基、ベンゾチアゾリルオキシ基、ベンズチアジアゾリルオキシ基、フェノチアジニルオキシ基、イソキサゾリルオキシ基、フラザニルオキシ基、フェノキサジニルオキシ基、オキサゾリルオキシ基、イソキサゾイルオキシ基、ベンゾオキサゾリルオキシ基、オキサジアゾリルオキシ基、ピラゾロオキサゾリルオキシ基、イミダゾチアゾリルオキシ基、チエノフラニルオキシ基、フロピロリルオキシ基、ピリドオキサジニルオキシ基等が挙げられる。これらの中でも、チエニルオキシ基、フリルオキシ基、ピリジルオキシ基、ピリダジルオキシ基、ピリミジルオキシ基、ピラジルオキシ基が好ましい。
前記「3ないし8員環含窒素非芳香族複素環式基」とは、少なくとも1個の窒素原子を含む単環式、二環式または三環式の3ないし8員非芳香族複素環式基をいう。 前記構造式(I)中、Rが「RdRd’N−」を表す場合において、前記「3ないし8員環含窒素非芳香族複素環式基」は、前記Rdと前記Rd’と窒素原子とから形成される。 前記「3ないし8員環含窒素非芳香族複素環式基」としては、例えば、アジリジニル基、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピロリル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、チオモルホリル基、イミダゾリニル基、オキサゾリニル基、キヌクリジル基等が挙げられる。
前記「アミノ基」とは、式−NHで表される基を意味する。
前記「置換基を有していても良い」の置換基としては、(1)ハロゲン原子、(2)水酸基、(3)チオール基、(4)ニトロ基、(5)ニトロソ基、(6)シアノ基、(7)カルボキシル基、(8)ヒドロキシスル
ホニル基、(9)アミノ基、(10)C1−12アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)、(11)不飽和C2−12アルキル基(例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−メチル−1−プロピニル基等)、(12)C6−14アリール基(例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等)、(13)5ないし14員環ヘテロアリール基(例えば、チエニル基、フリル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基等)、(14)3ないし14員環非芳香族複素環式基(例えば、アジリジニル基、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピロリル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、チオモルホリル基、イミダゾリニル基、オキサゾリニル基、キヌクリジル基等)(15)C3−14シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基)(16)C1−12アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、sec−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等)、(17)C6−14アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基等)、(18)C7−16アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基、3−フェニルプロピルオキシ基、4−フェニルブチルオキシ基、1−ナフチルメチルオキシ基、2−ナフチルメチルオキシ基等)(19)5ないし14員環へテロアラルキルオキシ基(例えば、チエニルメチルオキシ基、フリルメチルオキシ基、ピリジルメチルオキシ基、ピリダジルメチルオキシ基、ピリミジルメチルオキシ基、ピラジルメチルオキシ基等)(20)5ないし14員環へテロアリールオキシ基(例えば、チエニルオキシ基、フリルオキシ基、ピリジルオキシ基、ピリダジルオキシ基、ピリミジルオキシ基、ピラジルオキシ基等)、(21)脂肪族C1−12アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、iso−ブチリル基、バレリル基、iso−バレリル基、ピバリル基、カプロイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、アラキドイル基、アクリル基、プロピオル基、クロトニル基、iso−クロトニル基、オレイノル基、リノレノイル基等)、(22)芳香族C7−15アシル基(例えば、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基等)、(23)脂肪族C2−12アシロキシ基(例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、アクリルオキシ基等)、(24)C2−12アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、iso−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、iso−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等)(25)不飽和C3−12アルコキシカルボニル基(ビニロキシカルボニル基、アリロキシカルボニル基、1−プロペニルオキシカルボニル基、2−プロペニルオキシカルボニル基、イソプロペニルオキシカルボニル基、プロパルギルオキシカルボニル基、2−ブチニルオキシカルボニル基)、(26)C1−12アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基等)、(27)C1−12アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、n−プロピルスルフィニル基、iso−プロピルスルフィニル基等)、(28)C1−12アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、iso−プロピルスルホニル基等)、(29)C6−14アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル基、1−ナフタレンスルホニル基、2−ナフタレンスルホニル基等)、(30)C1−12アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、n−プロピルスルホニルオキシ基、iso−プロピルスルホニルオキシ基等)、(31)カルバモイル基、(32)5ないし14員環へテロアリールチオ基(例えば、ピリジルチオ基等)、(33)C7−16アラルキルチオ基(例えば、ベンジルチオ基等)、及び(34)不飽和C2−12アルコキシ基などから選ばれる1個以上の基が挙げられる。
なお、前記「置換基を有していても良い」基がC1−12アルキル基、不飽和C1−12アルキル基、C1−12アルコキシ基、及び不飽和C1−12アルコキシ基である場合には、これらの基は上記の置換基のうちの前記(10)C1−12アルキル基、及び前記(11)不飽和C1−12アルキル基以外の置換基を有し得る。 また、「置換基を有していても良い」における当該置換基として挙げた前記(9)アミノ基、及び前記(31)カルバモイル基は、さらに、1ないし2個のC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基またはC6−14アリール基で置換されていてもよい。
上記これらの置換基の中でも、(1)ハロゲン原子、(2)水酸基、(3)チオール基、(4)ニトロ基、(6)シアノ基、(7)カルボキシル基、(8)ヒドロキシスルホニル基、(9)アミノ基、(10)C1−12アルキル基、(16)C1−12アルコキシ基、(21)脂肪族C1−12アシル基、(23)脂肪族C2−12アシロキシ基、(26)C1−12アルキルチオ基および(31)カルバモイル基がより好ましい。
<合成方法>
本発明の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤の有効成分である16員環マクロライド誘導体は、前記構造式(I)で表される3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライドの23位水酸基が置換された共通の特徴を有する化合物である。 これらのタイロノライド誘導体(または化合物)は、特開平2−275894号公報に開示されている3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライドを原料として一般的な有機合成手段を用いて合成することができる。 以下、ハロゲン誘導体、アジド誘導体、エステル誘導体、アミド誘導体、エーテル誘導体、ウレタン誘導体、ウレア誘導体、チオウレア誘導体、チオエ−テル誘導体、及びアミン誘導体の製造法を説明する。
(A)ハロゲン誘導体の製造法 前記ハロゲン誘導体は、原料化合物である3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライドの20位ホルミル基を、または9位オキソ基及び20位ホルミル基の両方を予め適当な保護基で保護した後、23位の水酸基をハロゲン化し、次いで保護基を除去することにより得ることができる。
ハロゲン化反応は、例えばジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)やトリフェニルホスフィンと塩基存在下、四臭化炭素、臭素、三臭化リン、ヨウ素や四塩化炭素と処理することで行うことができる。塩基としては一般的な有機塩基、無機塩基、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、水素化ナトリウムなどが挙げられる。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。さらにまた、例えば2−ニトロベンゼンスルホニルクロリドのような塩化有機スルホニルとピリジン中で処理すると塩素化を行うことができる。いずれも反応時間は10分から30時間である。反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。
(B)アジド誘導体の製造法 前記アジド誘導体は、前記ハロゲン誘導体のハロゲンをアジド基で置換することにより、または前記(A)ハロゲン誘導体の製造法で得られる保護されたハロゲン誘導体のハロゲンをアジド基で置換し、次いで保護基を除去することにより得ることができる。
このアジド化反応には一般的に用いられるアジド化剤が利用でき、前記アジド化剤としては、例えば、アジ化ナトリウムやアジ化リチウム等のアジ化金属、トリメチルシリルアジド等の有機シリルアジド、テトラブチルアンモニウムアジド等の4級アンモニウムアジドが好ましい。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容易に反応しないものが望ましく、例えば、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性の極性溶媒が便利である。反応時間は10分から30時間である。反応温度は10℃から加熱還流の温度である。
(C)エステル誘導体の製造法 前記エステル誘導体は、原料化合物である3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライドの20位ホルミル基を、または9位オキソ基および20位ホルミル基の両方を予め適当な保護基で保護した後に、あるいは前記の保護誘導体の2’位の遊離水酸基をさらにまた適当な保護基によって保護した後に,23位の水酸基をエステル化し、次いで保護基を除去することにより得ることができる。
エステル化反応は、例えばピリジンやトリエチルアミンなどの塩基性溶媒中に、カルボン酸無水物またはカルボン酸ハライドと処理することで行うことができる。さらにまた本エステル化反応は、塩基及び縮合剤の存在下に、所望のカルボン酸と処理することでも行うことができる。塩基としては一般的な有機塩基例えば、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンなどが挙げられ、また縮合剤としては一般的にペプチド合成に用いられるところの縮合剤、例えば、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−エチルーN’−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド,N,N−ビス(2−オキソー3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリドなどが挙げられる。この場合、反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質及び試薬と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリルなどが挙げられる。反応時間は10分から30時間である。反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。
(D)アミド誘導体の製造法 前記アミド誘導体は、前記(B)アジド誘導体の製造法で得られるところの保護基で保護されたアジド誘導体を還元反応に付し、これによって発生する23位のアミノ基についてアミド化を行い、次いで保護基を除去することにより得ることができる。
アミド化反応は含水アルコール中に塩基存在下でカルボン酸ハライドまたはカルボン酸無水物と処理することで行うことができる。塩基としては一般的な有機塩基、無機塩基、例えば、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。反応時間は10分から30時間、反応温度は10〜80℃である。さらにまた本アミド化反応は、塩基及び縮合剤の存在下に、所望のカルボン酸と処理することで、あるいは塩基の存在下に所望のカルボン酸の活性エステルと処理することでも行うことができる。塩基としては一般的な有機塩基例えば、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンなどが挙げられる。また縮合剤としては一般的にペプチド合成に用いられるところの縮合剤、例えば、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−エチルーN’−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド,N,N−ビス(2−オキソー3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリドなどが挙げられる。活性エステルとしては一般的にペプチド合成に用いられるところの活性エステル剤、例えばN−ヒドロキシこはく酸イミドエステル、パラニトロフェニルエステル、ペンタフルオロフェニルエステルなどが挙げられる。
いずれの場合とも、反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質及び試薬と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリル、酢酸エチルなどが挙げられる。反応時間は10分から30時間、反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。
(E)エーテル誘導体の製造法 前記エーテル誘導体は、原料化合物である3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライドの20位ホルミル基を、または9位オキソ基および20位ホルミル基の両方を予め適当な保護基で保護した後に、あるいは前記の保護誘導体の2’位の遊離水酸基をさらにまた適当な保護基によって保護した後に,23位の水酸基をエーテル誘導化し、次いで保護基を除去することにより得ることができる。
このエーテル化反応は、塩基存在下に各種の有機ハライドと処理することで行うことができる。塩基としては一般的な有機塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンなどが挙げられる。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。反応時間は30分から72時間である。反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。さらにまた本エーテル化反応は、ジクロロメタン、四塩化炭素などの水と混和しない有機溶媒と、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基の水溶液から形成される2層溶液中で、相間移動触媒の存在下に有機ハライドと処理することによっても行うことが出来る。相間移動触媒としては一般的な有機第四級アンモニウム塩やホスホニウム塩が用いられ,例えばテトラブチルアンモニウムヨージドが便利である。反応時間は10分から10時間であり,また反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。さらにまた本エーテル化反応は、トリフェニルホスフィンとアゾジカルボン酸ジエチルエステルの存在下に各種の芳香族アルコールと処理することによっても行うことが出来る。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフランやトルエンなどが挙げられる。反応時間は10分から10時間であり,また反応温度は−30℃から60℃の範囲である。
(F)ウレタン誘導体の製造法 前記ウレタン誘導体は、原料化合物である3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライドの20位ホルミル基を、または9位オキソ基および20位ホルミル基の両方を予め適当な保護基で保護した後に、あるいは前記の保護誘導体の2’位の遊離水酸基をさらにまた適当な保護基によって保護した後に,23位の水酸基をウレタン誘導化し、次いで保護基を除去することにより得ることができる。
本ウレタン誘導化反応は、塩基存在下に各種のイソシアン酸エステルと処理することで行うことができる。塩基としては一般的な有機塩基、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジンなどが挙げられる。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエンなどが挙げられる。反応時間は10分から72時間である。反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。
(G)ウレア誘導体の製造法 前記ウレア誘導体は、前記(B)アジド誘導体の製造法で得られるところの保護基で保護されたアジド誘導体を還元反応に付し、これによって発生する23位のアミノ基についてウレア誘導体化を行い、次いで保護基を除去することにより得ることができる。
本ウレア誘導化反応は、塩基の存在下に各種のイソシアン酸エステルと処理することで行うことができる。塩基としては一般的な有機塩基、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンなどが挙げられる。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエンなどが挙げられる。反応時間は10分から72時間である。反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。
(H)チオウレア誘導体の製造法 前記チオウレア誘導体は、前記(B)アジド誘導体の製造法で得られるところの保護基で保護されたアジド誘導体を還元反応に付し、これによって発生する23位のアミノ基についてチオウレア化を行い、次いで保護基を除去することにより得ることができる。
本チオウレア化反応は、塩基の存在下に各種のイソチオシアン酸エステルと処理することで行うことができる。塩基としては一般的な有機塩基、例えば、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンなどが挙げられる。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエンなどが挙げられる。反応時間は10分から72時間である。反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。
(I)チオエーテル誘導体の製造法 前記チオエーテル誘導体は、前記(A)ハロゲン誘導体の製造法で得られる保護されたハロゲン誘導体のハロゲンを各種のチオアルコールで置換し、次いで保護基を除去することにより得ることができる。この場合のハロゲン誘導体としてはヨウ素誘導体が便利である。
このチオエーテル化反応は、塩基存在下にチオアルコールと処理することで行うことができる。塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、アルキルリチウムなどが挙げられる。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容
易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミドなどが便利である。反応時間は10分から30時間である。反応温度は−78℃から加熱還流の温度である。
(J)アミン誘導体の製造法 前記アミン誘導体は、前記(A)ハロゲン誘導体の製造法で得られる保護されたハロゲン誘導体のハロゲンを各種のアミンで置換し、次いで保護基を除去することにより得ることができる。この場合のハロゲン誘導体としてはヨウ素誘導体が便利である。
このアミン誘導化反応は、有機溶媒中で種々のアミンと50℃から加熱還流の範囲の温度で処理することで行うことができる。反応に用いられる溶媒は特に限定されないが、原料物質と容易に反応しないものが望ましく、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。反応時間は1時間から120時間である。
反応終了後、各反応の目的物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、不溶物が存在する場合は、適宜濾去して溶媒を減圧留去することによって、または反応混合物を酢酸エチルのような有機溶媒で希釈しこれを水洗し、有機層を無水硫酸マグネシウムなどで乾燥した後溶媒を留去することにより得ることができ、必要ならば常法、例えばカラムクロマトグラフィ−、薄層クロマトグラフィ−、高速液体クロマトグラフィ−または再結晶等でさらに精製することができる。
前記(A)〜(J)の製造法により得られる誘導体は、各誘導体の間で抗菌スペクトラムに差異を有するものの、一定のペニシリン耐性肺炎球菌に対して優れた抗菌活性(抗PRSP活性)を有する。
以下、前記(A)〜(J)の製造法により得られる誘導体について、前記構造式(I)におけるR、及び該誘導体の略称をあわせて示す。
(A)ハロゲン誘導体
(B)アジド誘導体
(C)エステル誘導体
(D)アミド誘導体
(E)エーテル誘導体
(F)ウレタン誘導体
(G)ウレア誘導体
(H)チオウレア誘導体
(I)チオエ−テル誘導体
(J)アミン誘導体
これらの化合物のうち、特に、抗PRSP活性が高く、抗PRSP剤の有効成分として好ましい化合物としては、MKT−1001、MKT−1002、MKT−2002、MKT−2007、MKT−3002、MKT−3003、MKT−3102、MKT−3202、MKT−3203、MKT−3301、MKT−3701、MKT−3703、MKT−3802、MKT−2107、及びMKT−2108が挙げられる。
前記16員環マクロライド誘導体を有効成分とする本発明の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤としては、特に制限はなく、使用目的に適するものであれば、如何なる剤形であってもよく、例えば、ヒトに使用する場合には、経口剤、坐剤、局所外用剤、注射剤に調製されるがこれらに限定されるものでない。 また、前記抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤は、前記16員環マクロライド誘導体とともに、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤等の希釈剤または賦形剤を使用して常法により調製される。 前記剤形としては、例えば、錠剤、丸剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、ゲル剤、ゲル状クリーム剤、液剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、及びシロップ剤等が挙げられる。
前記抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤を錠剤の形態に成形する際、担体として当該技術分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白糖、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、ペントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を挙げることができる。さらに錠剤は、必要に応じて通常のコーティングを施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
前記抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤を坐剤の形態に成形する際、使用する坐剤用基剤としては、従来公知の坐剤基剤、具体的には親油性基剤、水溶性基剤、乳剤性基剤の中より適宜選択使用される。前記坐剤用基剤としては、例えば、カカオ脂、水素添加ラッカセイ油、水素添加ヤシ油等の合成油脂性基剤、ポリエチレングリコール類、ツウイーンレン、プルロニック等の水溶性基剤が挙げられる。
前記抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤を液剤、乳剤および懸濁剤の形態に成形する際は、希釈剤としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば水、乳酸水溶液、エチルアルコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができる。なお、この場合に等張性の溶液を調製するに充分な量の食塩、ブドウ糖あるいはグリセリンを医薬製剤中に含有してもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。 注射剤として調製する場合には、液剤、乳剤および懸濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好ましい。
前記液剤及びゲル剤の調製用基材としては、通常、低級アルカノール、または水と界面活性剤との組み合わせ、さらには水溶性高分子が挙げられる。使用できる界面活性剤は、非イオン界面活性剤が好ましいが、具体的なものとしては、ポリオキシエチレンソルビタンアシルエステル系のポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート20、シリコーンポリエーテルコポリマーのジメチルシロキサン・メチル(POE)シロキサン共重合体等;ポリオキシエチレンアシルエステル系のステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等;ポリオキシエチレンアルコールエーテル系のラウロマクロゴーム等;ステアリン酸グリセリンエステル系のモノステアリン酸グリセリンおよびデカグリセリンモノラウレート等;ソルビタン脂肪酸エステルのスパン60モノステアレート等;ソルビタンアシルエステルのセスキオレイン酸ソルビタン等;ポリオキシ水添ヒマシ油のHCO−60、HCO−50等;ポリオキシエチレンプロピレングリコールモノ脂肪酸エステルのプルロニックF68等を挙げることができる。これらの非イオン界面活性剤は、単独または2種以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。
前記水溶性高分子化合物としては、天然あるいは合成の高分子化合物が挙げられ、例えば可溶性ポリサッカライドであるアカシヤガム、キサンタンガム、ペクチン、カラギナン、アルギン酸ナトリウム等、可溶性ポリペプタイドであるゼラチン等、キチン類であるキチン、キトサン等が挙げられる。また、合成高分子化合物としては、天然高分子化合物を部分的に化学的加工した、例えば可溶性ポリサッカライドであるカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられ、また純合成高分子化合物としてはポリビニルアルコール系化合物であるポリビニルアルコールおよびその誘導体等、ポリビニルピロリドン系化合物であるポリビニルピロリドンおよびその誘導体等が挙げられる。
前記抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤を軟膏として調製する際、使用する軟膏基材としては例えば、高級脂肪酸またはそれらのエステル類、ロウ類、界面活性剤、高級アルコール、シリコン油、水、吸収促進剤、保湿剤等のそれ自体当該技術分野で常用されているものを挙げることもできる。
以上に従って調製される本発明の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤には、その剤形によって有効成分はその含有量を適宜調節して配合することができる。 抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤の投与量は、投与経路、患者の状態(症状、年齢等)を考慮して、医師により決定されるべきであるが、成人に対する経口投与の場合には、一般的に、有効成分を1回に50〜800mgで1日に1〜3回、1日あたり200〜1000mg投与することができる。
本発明の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤、及び新規16員環マクロライド誘導体は、以下のように表すこともできる。
〔1〕 式(I)で表される化合物もしくはその薬理学上許容される塩またはそれらの水和物を有効成分とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤。
上式中、Rは、(1)ハロゲン原子、(2)アジド基、(3)Ra−Wa−(式中、Waは a)−CO−O−または b)−CO−NH−を表わし、Raは、 a)水素原子 b)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 c)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 d)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 e)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 f)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基、 g)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基、 h)置換基を有していても良いC1−12アルコキシ基、 i)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルコキシ基、 j)置換基を有していても良いC6−14アリールオキシ基または k)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリールオキシ基を表す)、(4)Rb−Wb−(式中、Wbは、−O−を表わし、Rbは、 a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 b)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 c)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 d)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 e)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基または f)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基を表わす)、あるいは(5)Rc−Wc−(式中、Wcは a)−NH−CO−O−、 b)−NH−CO−NH−、 c)−NH−CS−NH−または d)−S−を表わし、Rcは、 a)水素原子、 b)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 c)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 d)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 e)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 f)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基または g)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基を表す)、あるいは(6)RdRd’N−(式中、RdおよびRd’は同一または異なって a)水素原子 b)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 c)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 d)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 e)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 f)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基、 g)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基または h)RdおよびRd’が一緒になって置換基を有していても良い3ないし8員環非芳香族複素環式基を表わす)を表わす。
〔2〕 式(I)において、Rが(1)アジド基、(2)Ra1−Wa1−(式中、Wa1は a)−CO−O−または b)−CO−NH−を表わし、Ra1は、 a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 b)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 c)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 d)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基または、 e)置換基を有していても良いC1−12アルコキシ基を表わす)、(3)Rb1−Wb1−(式中、Wb1は、−O−を表わし、Rb1は、 a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 b)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基または、 c)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基を表わす)、(4)Rc1−Wc1−(式中、Wc1は a)−NH−CO−O−、 b)−NH−CO−NH−または、 c)−S−を表わし、Rc1は、 a)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 b)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基または、 c)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基を表す)、あるいは(5)Rd1Rd1’N−(式中、Rd1およびRd1’は同一または異なって a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基または、 b)置換基を有していても良いC6−14アリール基を表す)で表される化合物もしくはその薬理学上許容される塩またはそれらの水和物を有効成分とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤。
〔3〕 式(I)において、Rが
からなる群から選択されるいずれかの基で表される前記〔1〕または〔2〕記載の化合物もしくはその薬理学上許容される塩またはそれらの水和物を有効成分とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤。
〔4〕 式(I)において、Rが
からなる群から選択されるいずれかの基で表される前記〔1〕または〔2〕記載の化合物もしくはその薬理学上許容される塩またはそれらの水和物を有効成分とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤。
〔5〕 式(II)で表される化合物もしくはその薬理学上許容される塩またはそれらの水和物。
上式中、Rは、(1)アジド基、(2)Rp−Wp−(式中、Wpは、−CO−O−を表わし、Rpは、 a)置換基を有するC7−16アラルキル基、 b)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基または、 c)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基を表わす)、(3)Rq−Wq−(式中、Wqは、−CO−NH−を表わし、Rqは、 a)水素原子 b)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 c)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 d)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 e)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 f)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基、 g)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基、 h)置換基を有していても良いC1−12アルコキシ基、 i)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルコキシ基、 j)置換基を有していても良いC6−14アリールオキシ基または k)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリールオキシ基を表す)、(4)Rr−Wr−(式中、Wrは、−O−を表わし、Rrは、 a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 b)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 c)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 d)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 e)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基または、 f)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基を表す)、(5)Rs−Ws−(式中、Wsは、 a)−NH−CO−O−、 b)−NH−CO−NH−、 c)−NH−CS−NH−または d)−S−を表わし、Rsは、 a)水素原子、 b)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 c)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 d)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 e)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 f)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基または g)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基を表す)、あるいは(6)RtRt’N−(式中、RtおよびRt’は同一または異なって a)水素原子 b)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 c)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 d)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 e)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 f)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基、 g)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアラルキル基または、 h)RtおよびRt’が一緒になって置換基を有していても良い3ないし8員環非芳香族複素環式基を表わす;但し、RtとRt’が同時にメチル基である化合物を除く)を表わす。
〔6〕 式(II)において、Rが(1)アジド基、(2)Rp1−Wp1−(式中、Wp1は、−CO−O−を表わし、Rp1は、 a)置換基を有するC7−16アラルキル基または、 b)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基を表わす)、(3)Rq1−Wq1−(式中、Wq1は、−CO−NH−を表わし、Rq1は、 a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 b)置換基を有していても良いC6−14アリール基、 c)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基、 d)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基または、 e)置換基を有していても良いC1−12アルコキシ基を表す)、(4)Rr1−Wr1−(式中、Wr1は、−O−を表わし、Rr1は、 a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 b)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基または、 c)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基を表す)、(5)Rs1−Ws1−(式中、Ws1は、 a)−NH−CO−O−、 b)−NH−CO−NH−または、 c)−S−を表わし、Rs1は、 a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 b)置換基を有していても良い不飽和C2−12アルキル基、 c)置換基を有していても良い5ないし14員環ヘテロアリール基または、 d)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基を表す)、あるいは(6)Rt1Rt1’N−(式中、Rt1およびRt1’は同一または異なって a)置換基を有していても良いC1−12アルキル基、 b)置換基を有していても良いC6−14アリール基または、 c)置換基を有していても良いC7−16アラルキル基を表わす;但し、Rt1とRt1’が同時にメチル基である化合物を除く)で表される化合物もしくはその薬理学上許容される塩またはそれらの水和物。
〔7〕 式(I)において、Rが
からなる群から選択されるいずれかの基で表される請求項5または6記載の化合物もしくはその薬理学上許容される塩またはそれらの水和物。
〔8〕 式(II)において、Rが
からなる群から選択されるいずれか
の基で表される前記〔5〕または〔6〕記載の化合物もしくはその薬理学上許容される塩またはそれらの水和物。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(参考例1)
<2’−O−アセチル−3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライド ジメチルアセタールの製造>
3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライドを原料としてCarbohydrate Research 274巻,1995年,269〜278頁に記載された方法により製造した化合物(下記反応式中の化合物(1))の10.0gをアセトニトリル200mLに溶解し、この溶液に無水酢酸2.3mLを加え室温で2時間反応せしめた。反応液を濃縮して得られたシロップをクロロホルムで抽出し、有機層を5%重曹水、水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後に濃縮して、無色固体の2’−O−アセチル−3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライド ジメチルアセタール(下記反応式中の化合物(2))を10.5g得た。収率は98%であった。反応式を以下に示す。
得られた前記化合物(2)の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.92(3H,d,H-18),0.94(3H,t,H-17),1.20(3H,d,H-21),1.24(3H,d,H-6’),1.85(3H,s,H-22),2.07(3H,s,MeCOO-2’),2.26(6H,s,Me2N),2.89(1H,m,H-14),3.22&3.31(各3H,s,MeO-20),3.48(1H,m,H-5’),3.69(1H,dd,H-23a),3.74(1H,dd,H-23b),4.32(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.53(1H,dd,H-20),4.78(1H,dd,J 2’,3’=10.5Hz,H-2’),4.86(1H,m,H-15),5.78(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.25(1H,d,H-11).
(実施例1)
<23−ウレタン誘導体の製造>
前記参考例1で得た前記化合物(2)の300mgをジクロロメタン6mLに溶解し、ここにトリエチルアミン0.13mLおよび各種のイソシアン酸エステル(前記化合物(2)に対して1.5〜2モル当量)を加えて室温で反応せしめた。反応は1〜72時間で完了した。反応液を濃縮して得られた残渣をメタノール6mLに溶解し、室温で一晩静置してアセチル基を脱離せしめた。次いでこの反応液を濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル6mLに溶解した後に、1Mの塩酸6mLを加え室温で1〜2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、次いで5%重曹水を加えて中和した。生じた沈殿をクロロホルムで抽出し、有機層を水洗した後に、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=10:1:0.1で展開)により精製して、無色固体の各種23−ウレタン誘導体を得た。反応式を以下に示す。
得られた前記23−ウレタン誘導体の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−1001:収量228mg(収率77%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),4.19(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.90(1H,m,H-15),5.82(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.29(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1002:収量260mg(収率81%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),4.12(1H,dd,H-23a),4.18(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.23(1H,dd,H-23b),4.36(2H,m,PhCH 2 ),4.89(1H,m,H-15),5.08(1H,br t,PhCH2 NH),5.82(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1003:収量271mg(収率86%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.96(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,H-2’),4.19(1H,d,H-1’),4.95(1H,m,H-15),5.87(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.70(1H,br s,NH),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1004:収量258mg(収率79%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.75(1H,br t,NH),4.87(1H,m,H-15),5.80(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1005:収量252mg(収率72%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.97(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.85(3H,s,H-22),2.27(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,H-2’),4.96(1H,m,H-15),5.89(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.37(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.79(1H,br s,NH).9.70(1H,s,H-20).
MKT−1006:収量258mg(収率79%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.91(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),4.05(1H,dd,H-23a),4.19(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.89(1H,m,H-15),5.03(1H,broad,NH),5.84(1H,br d,J 13,14=10Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1007:収量301mg(収率86%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.97(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.95(1H,m,H-15),5.87(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.71(1H,br s,NH),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1008:収量280mg(収率78%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.96(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.93(1H,m,H-15),5.04(2H,s,PhCH 2 ),5.86(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.59(1H,br s,NH),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1009:収量252mg(収率77%)。H-NMR(重クロロホルム中):δ1.04(3H,d,H-18),1.77(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),4.07(1H,broad,H-23a),4.16(1H,dd,H-23b),4.19(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.89(1H,br t,H-15),5.03(1H,broad,NH),5.80(1H,br d,J 13,14=9.5Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1010:収量238mg(収率77%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.90(1H,m,H-15),5.83(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.30(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT1011:収量261mg(収率78%)。H-NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.79(3H,s,MeO-C6H4),4.11(1H,dd,H-23a),4.18(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.22(1H,dd,H-23b),4.29(2H,m,MeO-C6H4-CH 2 ),4.89(1H,m,H-15),4.98(1H,t,NH-COO),5.81(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.86&7.20(各2H,d,aromatic),7.29(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1012:収量274mg(収率82%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.91(6H,s,Me 2 N-C6H4),4.19(1H,d,H-1’),4.93(1H,m,H-15),5.88(1H,brd,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.31(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1013:収量231mg(収率71%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.70(1H,br t,NH),4.90(1H,m,H-15),5.83(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.30(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1014:収量231mg(収率72%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.96(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.29(6H,s,Mex2),4.19(1H,d,H-1’),4.93(1H,m,H-15),5.86(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.56(1H,br s,NH),7.31(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1015:収量237mg(収率71%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.94(1H,m,H-15),5.86(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.60(1H,br s,NH),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1016:収量250mg(収率73%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.05(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.93(2H,t),4.19(1H,d,H-1’),4.94(1H,m,H-15),5.86(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10), 6.54(1H,br s,NH),9.70(1H,s,H-20).
MKT−1017:収量272mg(収率83%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.96(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.46(3H,s,MeS),4.19(1H,d,H-1’),4.94(1H,m,H-15),5.86(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.65(1H,br s,NH),9.70(1H,s,H-20).
(実施例2−1)
<23−エステル誘導体の製造〔1〕>
前記参考例1で得た前記化合物(2)の400mgをピリジン8mLに溶解し、この溶液に氷冷下に無水酢酸(前記化合物(2)に対して5モル当量)または塩化ベンゾイル(前記化合物(2)に対して1.5モル当量)を加えて同温度で2時間反応せしめた。反応液に少量の水を加えて余剰の試薬を分解し、次いで濃縮を行なって得られたシロップをクロロホルムで抽出し、有機層を重曹水、水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。こうして得られた23−エステル誘導体の保護体をメタノール8mLに溶解し、50℃で5時間加温して糖の2’位の水酸基のアセチル基を選択的に脱離せしめた。次いでこの反応液を濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル8mLに溶解した。ここに0.3Mの塩酸2mLを加えて室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液に重曹水を加えて中和後、クロロホルムで抽出し、有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、無色固体の23−エステル誘導体を得た。反応式を以下に示す。
得られた前記23−エステル誘導体の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−2002:収量334mg(収率90%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.06(3H,s,MeCO),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.89(1H,m,H-15),5.79(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.29(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−2003:収量354mg(収率88%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.97(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.86(3H,s,H-22),2.27(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),5.02(1H,m,H-15),5.92(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.37(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
(実施例2−2)
<23−エステル誘導体の製造〔2〕>
前記参考例1で得た前記化合物(2)の400mgをアセトニトリル8mLに溶解し、ここに各種のカルボン酸(前記化合物(2)に対して2モル当量)、4−ジメチルアミノピリジン75mgおよび1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド164mgを加えて室温で1〜4時間反応せしめた。反応液を濃縮して得られた残渣をメタノール8mLに溶解し、室温で一晩静置してアセチル基を脱離せしめた。次いでこの反応液を濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル8mLに溶解した。ここに0.3Mの塩酸8mLを加えて室温で1〜2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和した。生じた沈殿をクロロホルムで抽出し、有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、無色固体の各種23−エステル誘導体を得た。
得られた前記23−エステル誘導体の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−2004:収量398mg(収率90%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.05(3H,d,H-18),1.85(3H,s,H-22),2.28(6H,s,Me2N),4.20(1H,d,H-1’),5.02(1H,m,H-15),5.92(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−2005:収量347mg(収率83%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.89(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.75(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.61(2H,s,PhCH 2 CO),4.10(1H,dd,H-23a),4.19(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.20(1H,dd,H-23b),4.85(1H,m,H-15),5.70(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.71(1H,s,H-20).
MKT−2006:収量378mg(収率85%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.90(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.73(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.91(6H,s,Me 2 N-C6H4),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.50(2H,s,Me2N-C6H4-CH 2 ),4.06(1H,dd,H-23a),4.18(1H,dd,H-23b),4.19(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.85(1H,m,H-15),5.71(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.67&7.11(各2H,d,aromatic),7.25(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−2007:収量355mg(収率81%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.90(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.74(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.54(2H,s,MeO-C6H4-CH 2 ),3.77(3H,s,MeO-C6H4-CH2),4.09(1H,dd,H-23a),4.18(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.19(1H,dd,H-23b),4.84(1H,m,H-15),5.71(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.84&7.17(各2H,d,aromatic),7.24(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−2008:収量383mg(収率91%)。H−NMR(重クロロホルム中):δ0.91(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.77(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.66(2H,s,CH2COO),4.12(1H,dd,H-23a),4.19(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.21(1H,dd,H-23b),4.86(1H,m,H-15),5.73(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13), 6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.71(1H,s,H-20).
MKT−2009:収量385mg(収率80%)。H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.94(2H,t,CH2),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.59(2H,t,CH2),4.15(1H,dd,H-23a),4.18(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.24(1H,dd,H-23b),4.87(1H,m,H-15),5.76(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.69(1H,s,H-20).
MKT−2010:収量386mg(収率90%)。H−NMR(重クロロホルム中):δ0.89(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.74(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.58(2H,s,F-C6H4-CH 2 ),4.11(1H,dd,H-23a),4.19(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.20(1H,dd,H-23b),4.84(1H,m,H-15),5.71(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.71(1H,s,H-20).
(実施例2−3)
<23−エステル誘導体の製造〔3〕>
前記参考例1で得た前記化合物(2)の300mgをアセトニトリル6mLに溶解し、ここに各種のカルボン酸(前記化合物(2)に対して1.1〜2モル当量)、4−ジメチルアミノピリジン30mgおよび1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドの塩酸塩(化合物(2)に対して1.5〜2モル当量)を加えて室温で1〜5時間反応せしめた。反応液に少量の水を加えた後に濃縮し、得られた残渣をクロロホルムで抽出した。有機層を硫酸水素カリウム水溶液、重曹水、水で順次、洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。こうして得られた固体をメタノール−酢酸(50:1)の混液6mLに溶解し、50℃で1〜5時間加温してアセチル基を脱離せしめた。次いでこの反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、23−エステル体のジメチルアセタール保護体を得た。得られた固体を98%アセトニトリル水とトリフルオロ酢酸(4:1)の混液2〜3mLに溶解し、室温で1〜2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここにジエチルエーテルを加え、生じた沈殿をさらにジエチルエーテルで洗浄し乾燥して、無色固体状の各種の23−エステル誘導体のトリフルオロ酢酸塩を得た。
得られた前記23−エステル誘導体のトリフルオロ酢酸塩の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−2101:収量275mg(前記化合物(2)からの収率71%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.90(3H,t,H-17),0.99(3H,d,H-18),1.71(3H,s,H-22),3.73(2H,s,NO2-C6H4-CH 2 ),4.28(1H,d,H-1’),4.82(1H,m,H-15),5.66(1H,d,J 13,14=11Hz,H-13),6.31(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.17(1H,d,H-11),9.68(1H,s,H-20).
MKT−2102:収量305mg(前記化合物(2)からの収率80%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.92(3H,t,H-17),1.00(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),3.94(2H,ABq,S-CH 2 -CO),4.28(1H,d,H-1’),4.88(1H,m,H-15),5.66(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.03(1H,t,aromatic),7.14(1H,d,H-11),8.54(2H,d,aromatic),9.69(1H,s,H-20).
MKT−2103:収量283mg(前記化合物(2)からの収率76%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),0.99(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),4.28(1H,d,H-1’),4.86(1H,m,H-15),5.72(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.67(1H,s,H-20).
MKT−2104:収量265mg(前記化合物(2)からの収率70%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.00(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),4.28(1H,d,H-1’),4.88(1H,m,H-15),5.79(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.67(1H,s,H-20).
MKT−2105:収量324mg(前記化合物(2)からの収率83%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.92(3H,t,H-17),1.00(3H,d,H-18),1.80(3H,s,H-22),4.65(2H,s,O-CH 2 -CO),4.87(1H,m,H-15),5.68(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.89(2H,d)&6.99(1H,t)(aromatic),9.68(1H,s,H-20).
MKT−2106:収量308mg(前記化合物(2)からの収率84%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.92(3H,t,H-17),1.00(3H,d,H-18),1.85(3H,s,H-22), 4.95(1H,m,H-15),5.85(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.30&7.42(各1H,d,CO-CH=CH-),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.31(1H,d,H-11),9.67(1H,s,H-20).
MKT−2107:収量314mg(前記化合物(2)からの収率75%、ジトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.79(3H,s,H-22),4.78(1H,m,H-15),5.54(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15Hz,H-10),7.13(1H,d,H-11),7.62(2H,d,aromatic),8.11(1H,t)&8.78(1H,d)(aromatic),9.69(1H,s,H-20).
MKT−2108:収量306mg(前記化合物(2)からの収率73%、ジトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),0.99(3H,d,H-18),1.79(3H,s,H-22),4.80(1H,m,H-15),5.60(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.12(1H,d,H-11),7.77(1H,dd,aromatic),8.21(1H,d,aromatic),8.73(1H,d,aromatic),8.78(1H,d,aromatic),9.69(1H,s,H-20).
MKT−2109:収量279mg(前記化合物(2)からの収率72%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.90(3H,t,H-17),1.00(3H,d,H-18),1.72(3H,s,H-22),2.45(3H,s,SMe),3.56(2H,s,COCH2),4.28(1H,d,H-1’),4.83(1H,m,H-15),5.69(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.68(1H,s,H-20).
MKT−2110:収量273mg(前記化合物(2)からの収率77%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.84(3H,s,H-22),4.28(1H,d,H-1’),4.93(1H,m,H-15),5.76(1H,d),5.83(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.30(1H,d,H-11),9.67(1H,s,H-20).
MKT−2111:収量277mg(前記化合物(2)からの収率73%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.81(3H,s,H-22),4.28(1H,d,H-1’),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.68(1H,s,H-20).
MKT−2112:収量303mg(前記化合物(2)からの収率78%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.82(3H,s,H-22),4.28(1H,d,H-1’),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.68(1H,s,H-20).
MKT−2113:収量252mg(前記化合物(2)からの収率81%、モノトリフルオロ酢酸塩として)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.81(3H,s,H-22),4.28(1H,d,H-1’),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.67(1H,s,H-20).
(参考例2)
<3,23,4’−トリデオキシ−23−ヨージドマイカミノシルタイロノライド ジメチルアセタールの製造>
Carbohydrate Research 274巻,1995年,269〜278頁に記載された化合物(下記反応式中の化合物(1))15.5gをピリジン225mLに溶解し、ここにトリフェニルホスフィン9.28gおよびヨウ素6.50gを加えて窒素雰囲気下に室温で2時間反応せしめた。反応液を濃縮して得られたシロップをクロロホルムで抽出し、有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、5%重曹水、水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=10:1:0.1で展開)により精製して、淡黄色固体の3,23,4’−トリデオキシ−23−ヨージドマイカミノシルタイロノライド ジメチルアセタール(下記反応式中の化合物(3))を16.1g得た。収率は88%であった。反応式を以下に示す。
得られた前記化合物(3)の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.06(3H,d,H-18),1.20(3H,d,H-21),1.25(3H,d,H-6’),1.82(3H,s,H-22),2.27(6H,s,Me2N),3.06(1H,t,H-23a),3.22 & 3.31(各3H,s,MeO-20),4.26(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.56(1H,dd,H-20),4.77(1H,m,H-15),5.65(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.37(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.29(1H,d,H-11).
(実施例3)
<23−アミン誘導体の製造>
前記参考例2で得た前記化合物(3)の300mgをアセトニトリル6mLに溶解し、得られた溶液に各種の2級アミンまたは2級アミンのTHF溶液(化合物(3)に対して4〜10モル当量)を加えて80℃で1〜100時間加熱した。反応液を濃縮して得られたシロップをクロロホルムで抽出し、有機層を5%硫酸水素カリウム水溶液、5%重曹水、水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。次いで得られたシロップをアセトニトリル5mLに溶解し、ここに0.3Mの塩酸3〜8mLを加えて室温で1〜2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和した。生じた沈殿をクロロホルムで抽出し、有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=10:1:0.1で展開)により精製して、以下のとおり、無色固体の各種23−アミン誘導体を得た。反応式を以下に示す。
得られた前記23−アミン誘導体の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−3002:収量181mg(収率65%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.90(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.16(3H,s,MeN-23),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.32&3.57(各1H,d,PhCH 2 ),4.19(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.66(1H,m,H-15),5.73(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.35(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−3101:収量205mg(収率83%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.18(6H,s,Me2N-23),2.26(6H,s,Me2N-3’),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),4.19(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.70(1H,m,H-15),5.74(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.29(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.34(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−3102:収量131mg(収率48%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.97(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.62(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.87(3H,s,MeN-23),3.25(1H,dd,H-23a),3.67(1H,dd,H-23b),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.81(1H,m,H-15),5.77(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.27(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6101:収量195mg(収率74%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.92(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.69(1H,m,H-15),5.75(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.31(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6102:収量188mg(収率70%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.91(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.68(1H,m,H-15),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.33(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6103:収量211mg(収率70%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.91(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.80(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.69(1H,m,H-15),5.75(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.11(2H,d,aromatic),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6104:収量210mg(収率68%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.92(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),2.24(3H,s,CH2NMe),2.27(6H,s,Me2N),3.85&3.86(各3H,s,OMe),4.19(1H,d,H-1’),4.71(1H,m,H-15),5.76(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.33(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6105:収量131mg(収率51%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.32(3H,s,CH2NMe),3.47(2H,ABq,CH 2NMe),4.19(1H,d,H-1’),4.73(1H,m,H-15),5.70(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.30(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6106:収量200mg(収率72%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.25(3H,s,CH2NMe),2.26(6H,s,Me2N),3.32&3.35(各3H,s,OMe),4.19(1H,d,H-1’),4.39(1H,t,CH(OMe)2),4.69(1H,m,H-15),5.74(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6107:収量157mg(収率58%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.19(3H,s,CH2N(Me)CH2),2.22(6H,s,CH2NMe 2 ),2.26(6H,s,Me2N-3'),4.19(1H,d,H-1’),4.69(1H,m,H-15),5.74(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6108:収量258mg(収率87%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.73(1H,m,H-15),5.77(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.60(2H,m,aromatic),7.32(1H,d,H-11),7.45(1H,m,aromatic),8.17(1H,m,aromatic),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6109:収量203mg(収率74%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.20(3H,s,CH2N(Me)),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.68(1H,m,H-15),5.73(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.29(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6110:収量209mg(収率76%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.80(6H,slightly br s,CH-Me x2),0.92(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N), 4.19(1H,d,H-1’),4.69(1H,m,H-15),5.75(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6111:収量189mg(収率72%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ 0.93(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N), 4.19(1H,d,H-1’),4.71(1H,m,H-15),5.59&5.70(各1H,d,CH=CH),5.78(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6112:収量224mg(収率79%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.91(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),2.24(3H,s,CH2N(Me)),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.70(1H,m,H-15),5.73(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6113:収量222mg(収率79%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.92(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.67(2H,t,CH2 CH 2 OH),4.19(1H,d,H-1’),4.70(1H,m,H-15),5.75(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−6114:収量185mg(収率67%)。
H−NMR(重ジメチルスルホキシド中):δ1.82(3H,s,H-22),2.20(6H,s,Me2N),4.09(1H,d,H-1’),4.34(1H,t,CH2 OH),4.60(1H,m,H-15),5.48(1H,dd,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.48(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.09(1H,dd,H-11),9.62(1H,s,H-20).
MKT−6115:収量145mg(収率57%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.99(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.69(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),4.83(1H,m,H-15),5.64(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.31(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.84(1H,t),7.00(1H,t),7.20(1H,d,H-11),7.41(1H,t),9.70(1H,s,H-20).
(実施例4)
<23−チオエーテル誘導体の製造>
前記参考例2で得た前記化合物(3)の300mgをアセトニトリル6mLに溶解し、ここに各種のチオアルコール(前記化合物(3)に対して1.2〜1.5モル当量)および水素化ナトリウム16mgを加えて攪拌しつつ室温で1〜4時間反応せしめた。次いで反応液に0.3Mの塩酸5mLを加えて室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量まで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和した。生じた沈殿をクロロホルムで抽出し、有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=10:1:0.1で展開)により精製して、以下のとおり、無色固体の各種23−チオエーテル誘導体を得た。反応式を以下に示す。
得られた前記23−チオエーテル誘導体の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−3003:収量211mg(収率77%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.97(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.73(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10.5Hz,H-2’),3.60(1H,dd,H-23b),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.87(1H,m,H-15),5.73(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.93(1H,ddd,aromatic),7.13(1H,dd,aromatic),7.26(1H,d,H-11),7.45(1H,ddd,aromatic),8.42(1H,ddd,aromatic),9.70(1H,s,H-20).
MKT−3801:収量232mg(収率81%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.86(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.72(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.75(1H,dd,H-23a),3.03(1H,dd,H-23b),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.80(3H,s,MeO),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.78(1H,m,H-15),5.68(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.83&7.31(各2H,d,aromatic),7.28(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−3802:収量263mg(収率96%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.99(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.76(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.50(1H,brd,H-23b),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.88(1H,m,H-15),5.73(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.31(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.97(1H,t,aromatic),7.25(1H,d,H-11),8.51(2H,d,aromatic),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5801:収量191mg(収率70%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.97(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.75(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),4.87(1H,m,H-15),5.69(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.08&8.41(各2H,d,aromatic),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5802:収量254mg(収率90%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.97(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.75(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.72(3H,s,N=C(Me)-S),4.18(1H,d,H-1’),4.83(1H,m,H-15),5.67(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.27(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5803:収量243mg(収率84%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.77(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),4.89(1H,m,H-15),5.70(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5804:収量241mg(収率86%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.99(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.75(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.45(3H,s,N=C(Me)-C),4.18(1H,d,H-1’),4.87(1H,m,H-15),5.73(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.83&8.34(各1H,d,aromatic),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5805:収量273mg(収率92%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.89(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.70(3H,s,H-22),2.17(3H,s,Ac),2.26(6H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),4.78(1H,m,H-15),5.62(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.30(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.22(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5806:収量261mg(収率93%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.88(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.71(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),4.80(1H,m,H-15),5.70(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5807:収量238mg(収率87%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.90(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.70(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),4.82(1H,m,H-15),5.71(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5808:収量235mg(収率85%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.74(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),4.84(1H,m,H-15),5.68(1H,d,J 13,14=9Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.21&7.67(各1H,d,aromatic),7.26(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5809:収量229mg(収率82%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.86(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.79(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.68(2H,s,PhCH 2 ),4.18(1H,d,H-1’),4.70(1H,m,H-15),5.64(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5810:収量236mg(収率85%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.80(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.80(1H,m,H-15),5.66(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.28(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5811:収量245mg(収率89%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.90(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.72(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.53(3H,s,NMe),4.18(1H,d,H-1’),4.77(1H,m,H-15),5.67(1H,d,J 13,14=9.5Hz,H-13),6.31(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.89(1H,d),7.06(1H,d),7.26(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5812:収量248mg(収率90%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.98(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.73(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.87(3H,s,NMe),4.18(1H,d,H-1’),4.83(1H,m,H-15),5.67(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.27(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5813:収量234mg(収率85%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.91(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.68(2H,s,SCH2),4.18(1H,d,H-1’),4.74(1H,m,H-15),5.65(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.18(1H,d),7.30(1H,d,H-11),7.34(1H,d),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5814:収量227mg(収率82%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.75(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.53(3H,s,NMe),4.18(1H,d,H-1’),4.81(1H,m,H-15),5.70(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.28(1H,d,H-11),8.10(1H,s,N=CH-N),9.70(1H,s,H-20).
(実施例5)
<23−エーテル誘導体の製造〔1〕>
(i)Carbohydrate Research 274巻,1995年,269〜278頁に記載された化合物(下記反応式中化合物(1))の500mgをジクロロメタン10mLに溶解し、ここにテトラブチルアンモニウムヨージド320mg、50%水酸化ナトリウム水溶液3mLおよび各種の有機ブロミド(化合物(1)に対して2モル当量)を加え室温で攪拌した。30分後に有機ブロミド(化合物(1)に対して2モル当量)を追加添加し、さらに30分間攪拌して反応せしめた。次いで2層化した反応液をクロロホルムで希釈し、有機層を希塩酸、水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られたシロップをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=20:1:0.1で展開)により精製して23−エーテル誘導体ジメチルアセタールの無色固体を得た。
RbがCH=CHCH−の場合の収量176mg(収率33%);RbがPhCH−の場合の収量86mg(収率15%)であった。
(ii)上述の(i)で得られた各23−エーテル誘導体ジメチルアセタールの全量をアセトニトリル2〜2.5mLに溶解し、この溶液に0.3Mの塩酸1〜1.7mLを加え室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和後に、生じた沈殿をクロロホルムで抽出した。有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、以下のとおり、無色固体の各種23−エーテル誘導体を得た。反応式を以下に示す。
得られた前記23−エーテル誘導体の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−3701:収量155mg(前記化合物(1)からの収率31%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.49(2H,d,H-23),3.95(2H,m),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.89(1H,m,H-15),5.18(1H,slightly br d),5.25(1H,slightly br d),5.84(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),5.86(1H,m),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.31(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−3702:収量79mg(前記化合物(1)からの収率15%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.91(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.51(2H,d,H-23),4.19(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.50(2H,ABq,PhCH 2 O),4.90(1H,m,H-15),5.87(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
(実施例6−1)
<23−エーテル誘導体の製造〔2〕>
実施例5の反応式における前記化合物(1)の500mgをトルエン7.5mLに溶解し、氷冷下にこの溶液にトリフェニルホスフィン(前記化合物(1)に対して1.2〜1.5モル当量)、アゾジカルボン酸ジエチルエステル(前記化合物(1)に対して1.2〜1.5モル当量)のトルエン溶液および各種の芳香族アルコール(前記化合物(1)に対して1〜1.2モル当量)を加え、氷冷下から室温の温度範囲において1〜2時間反応せしめた。反応液に少量のメタノールを加えた後、濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルで抽出した。抽出液を重曹水、水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。こうして得られた固体をアセトニトリル6〜8mLに溶解し、この溶液に0.3Mの塩酸3〜4mLを加え室温で1〜2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに重曹水を加えて中和後に、生じた沈殿をクロロホルムで抽出した。有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=10:1:0.1で展開)により精製して、無色固体の各種23−エーテル誘導体を得た。
得られた前記23−エーテル誘導体の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−5701:収量184mg(前記化合物(1)からの収率35%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.96(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.27(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),5.05(1H,m,H-15),5.95(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
MKT−5704:収量403mg(前記化合物(1)からの収率72%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.86(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),2.93(6H,s,Me 2 N-C6H4-O-),4.19(1H,d,H-1’),5.08(1H,m,H-15),5.97(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),7.13(1H,t,aromatic),7.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-11), 9.70(1H,s,H-20).
MKT−5705:収量420mg(前記化合物(1)からの収率80%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.96(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.85(3H,s,H-22),2.27(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),9.70(1H,s,H-20).
(実施例6−2)
<23−エーテル誘導体の製造〔3〕>
前記参考例1で得た前記化合物(2)の400mgをジクロロメタン8mL溶解し、ここにN,N−ジイソプロピルエチルアミン0.32mLおよびベンジルクロロメチルエーテル0.17mLを加えて室温で一晩反応せしめた。反応液をクロロホルムで希釈し、有機層を5%重曹水、水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。得られた残渣をメタノール10mLに溶解し、室温で一晩静置してアセチル基を脱離せしめた。次いでこの反応液を濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル10mLに溶解し、ここに0.3Mの塩酸8mLを加えて室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、5%重曹水を加えて中和後に、生じた沈殿をクロロホルムで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:1で展開)により精製して23−エーテル誘導体である無色固体のMKT−3703を270mg得た。収率64%。反応式を以下に示す。
得られた前記23−エーテル誘導体である無色固体のMKT−3703の収量、収率、及び分析値を以下にそれぞれ示す。
MKT−3703:収量270mg(収率64%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.65(2H,m,H-23),4.19(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.58(2H,ABq,CH2),4.74(2H,s,CH2),4.93(1H,m,H-15),5.88(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),9.70(1H,s,H-20).
(実施例7−1)
<23−ハロゲン誘導体の製造〔1〕>
前記参考例2で得た前記化合物(3)の200mgをアセトニトリル3mLに溶解し、ここに0.1Mの塩酸4mLを加え室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和後に、生じた沈殿をクロロホルムで抽出した。この有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=15:1で展開)により精製して、23−ハロゲン誘導体である無色固体のMKT−3001を160mg得た。収率85%。反応式を以下に示す。
MKT−3001の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.07(1H,t,H-23a),3.19(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.26(1H,dd,H-23b),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.79(1H,m,H-15),5.69(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.37(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
(実施例7−2)
<23−ハロゲン誘導体の製造〔2〕>
下記反応式中の化合物(1)の500mgをピリジン10mLに溶解し、ここに塩化2−ニトロベンゼンスルホニルの272mgを加え室温で7時間反応せしめた。反応液に少量の水を加えて余剰の試薬を分解し、次いで濃縮を行って得られたシロップをクロロホルムで抽出し、有機層を重曹水、水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。こうして得られた23−クロロ体の保護体をアセトニトリル10mLに溶解した。ここに0.3Mの塩酸5mLを加えて室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液に重曹水を加えて中和後、クロロホルムで抽出し、有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、無色固体のMKT−3007を310mg得た。収率65%。
MKT−3007の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.96(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.84(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),4.94(1H,m,H-15),5.84(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.32(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
(参考例3)
<23−アジド−3,23,4’−トリデオキシマイカミノシルタイロノライド ジメチルアセタールの製造>
前記参考例2で得た前記化合物(3)の3.52gをN,N−ジメチルホルムアミド50mLに溶解し、ここにアジ化ナトリウム1.02gを加えて100℃で2時間加熱攪拌した。反応液を濃縮し、さらにキシレンとの共沸を行って得られた残渣をクロロホルムで抽出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮し、淡黄色固体の23−アジド−3,23,4’−トリデオキシマイカミノシルタイロノライド ジメチルアセタール(4)を3.02g得た。収率97%であった。反応式を以下に示す。
得られた前記化合物(4)の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.94(3H,t,H-17),1.06(3H,d,H-18),1.19(3H,d,H-21),1.25(3H,d,H-6’),1.84(3H,s,H-22),2.27(6H,s,Me2N),3.22&3.31(各3H,s,MeO-20),3.36(1H,dd,H-23a),3.46(1H,dd,H-23b),4.26(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.56(1H,dd,H-20),4.82(1H,m,H-15),5.73(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.27(1H,d,H-11).
IR(KBr disk):2110cm−1(N3
(実施例8)
<23−アジド誘導体の製造>
前記参考例3で得た前記化合物(4)の273mgをアセトニトリル6.8mLに溶解し、ここに0.3Mの塩酸2.8mLを加えて室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和後に、生じた沈殿をクロロホルムで抽出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して23−アジド誘導体である無色固体のMKT−3004を183mg得た。収率72%。反応式を以下に示す。
MKT−3004の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.85(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),4.18(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.83(1H,m,H-15),5.74(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.30(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
IR(KBr disk):2110cm−1(N3
(参考例4)
<23−アミノ−3,23,4’−トリデオキシマイカミノシルタイロノライド ジメチルアセタールの製造>
前記参考例3で得た前記化合物(4)の2.95gをピリジン40mLに溶解し、ここにトリフェニルホスフィン1.34gを加えて室温で1時間静置後、さらに濃アンモニア水10mLを加えて室温で3時間静置した。反応液を濃縮して得られたシロップをトルエンに溶解した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して淡黄色固体の粗化合物(5)の3.66g得た。この粗化合物(5)の1.31gについてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=10:1:0.1で展開)による精製を行い無色固体の23−アミノ−3,23,4’−トリデオキシマイカミノシルタイロノライド ジメチルアセタール(5)を567mg得た。収率56%
反応式を以下に示す。
得られた前記化合物(5)の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.06(3H,d,H-18),1.20(3H,d,H-21),1.25(3H,d,H-6’),1.85(3H,s,H-22),2.27(6H,s,Me2N),2.87(1H,dd,H-23b),3.22 & 3.31(各3H,s,MeO-20),4.26(1H,d,J 1’,2’=7Hz,H-1’),4.56(1H,dd,H-20),4.75(1H,m,H-15),5.68(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.28(1H,d,H-11).
(実施例9)
<23−アミノ誘導体の製造>
前記参考例4で得た前記化合物(5)の110mgをアセトニトリル水混液(アセトニトリル:水=49:1)2.5mLに溶解し、この溶液にトリフルオロ酢酸0.13mLを加えて室温で30分間反応せしめた。反応液を少量になるまで濃縮し、ここにジエチルエーテルを加えた。生じた沈殿を集め、さらにジエチルエーテルで洗浄を行った後に、乾燥して23−アミノ誘導体である無色固体のMKT−3005を132mg得た。2トリフルオロ酢酸塩として収率92%であった。反応式を以下に示す。
MKT−3005の分析値を以下に示す。
H−NMR(重ジメチルスルホキシド中):δ0.87(3H,t,H-17),0.96(3H,d,H-18),1.85(3H,s,H-22),2.67(3H,d),2.74(3H,d),4.19(1H,d,J 1’,2’=6.5Hz,H-1’),4.71(1H,m,H-15),5.65(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.58(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.10(1H,d,H-11),9.64(1H,s,H-20).
(実施例10)
<23−アミド誘導体の製造〔1〕>
前記参考例4で得た前記粗化合物(5)の400mgをメタノール8mLに溶解し、ここに水4mL、重曹170mgおよび各種のカルボン酸クロリド(化合物(5)に対して1.5〜2.5モル当量)を加えて室温で1時間攪拌した。淡黄色の懸濁反応液に5%重曹水10mLを加えた後にクロロホルムで抽出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。次いで得られた残渣をアセトニトリル10mLに溶解し、ここに0.3Mの塩酸3mLを加えて室温で2〜3時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和し、生じた沈殿をクロロホルムで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=15:1で展開)により精製して、無色固体の各種の23−アミド誘導体を得た。反応式を以下に示す。
得られた23−アミド誘導体の収量、収率、及び分析値を以下に示す。
MKT−3201:収量225mg(前記化合物(4)からの収率73%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.82(3H,s,H-22),1.95(3H,s,CH3CO),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.69(1H,ddd,H-23b),4.19(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.74(1H,m,H-15),5.48(1H,br t,NH),5.66(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.27(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
MKT−3202:収量238mg(前記化合物(4)からの収率70%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.99(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.75(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.92(1H,ddd,H-23b),4.19(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.82(1H,m,H-15),5.75(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.19(1H,br t,NH),6.36(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.29(1H,d,H-11),7.42(2H,t,aromatic),7.49(1H,t,aromatic),7.69(2H,d,aromatic),9.70(1H,s,H-20).
MKT−3203:収量246mg(前記化合物(4)からの収率71%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.92(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.68(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.52(2H,s,PhCH 2 ),3.62(1H,ddd,H-23b),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.70(1H,m,H-15),5.36(1H,br t,NH),5.47(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.32(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.16(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
(実施例11)
<23−アミド誘導体の製造〔2〕>
前記参考例4で得た前記粗化合物(5)の400mgをテトラヒドロフラン8mLに溶解し、ここにトリエチルアミン30μL、N,N−ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド130mgおよび各種の有機カルボン酸(化合物5に対して1.5〜2モル当量)を加えて室温で1〜2時間攪拌した。反応液を濃縮して得られた残渣をクロロホルムに溶解し、有機層を5%重曹水、水で順次洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。次いで得られた残渣をアセトニトリル10mLに溶解し、この溶液に0.3Mの塩酸6mLを加えて室温で2〜3時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和後に、生じた沈殿をクロロホルムで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、無色固体の各種の23−アミド誘導体を得た。反応式を以下に示す。
得られた23−アミド誘導体の収量、収率、及び分析値を以下に示す。
MKT−3204:収量231mg(前記化合物(4)からの収率68%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.99(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.81(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,H-2’),3.32(1H,ddd,H-23a),3.85(1H,ddd,H-23b),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.86(1H,m,H-15),5.79(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.35(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.31(1H,d,H-11),7.40,7.83,8.10(1H,br t,NH),8.16,8.53,9.70(1H,s,H-20).
MKT−3205:収量230mg(前記化合物(4)からの収率65%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.99(3H,t,H-17),1.05(3H,d,H-18),1.83(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.18(1H,dd,H-2’),3.84(1H,ddd,H-23b),4.19(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.79(1H,m,H-15),5.71(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),5.77(1H,br t,NH),6.40(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.42(1H,d,olefin),7.28(1H,d,H-11),7.61(1H,d,olefin),9.70(1H,s,H-20).
MKT−3211:収量300mg(前記化合物(4)からの収率63%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.03(3H,d,H-18),2.26(3H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),
9.70(1H,s,H-20).
MKT−3212:収量314mg(前記化合物(4)からの収率67%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.04(3H,d,H-18),2.26(3H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),
9.70(1H,s,H-20).
MKT−3213:収量334mg(前記化合物(4)からの収率70%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.04(3H,d,H-18),2.26(3H,s,Me2N),4.19(1H,d,H-1’),
9.70(1H,s,H-20).
MKT−3214:収量317mg(前記化合物(4)からの収率69%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.04(3H,d,H-18),2.26(3H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),
9.70(1H,s,H-20).
MKT−3215:収量291mg(前記化合物(4)からの収率61%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.03(3H,d,H-18),2.26(3H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),
9.71(1H,s,H-20).
MKT−3216:収量260mg(前記化合物(4)からの収率58%)。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.04(3H,d,H-18),2.26(3H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),
9.70(1H,s,H-20).
(実施例12)
<23−アミド誘導体の製造〔3〕>
前記参考例4で得た前記粗化合物(5)の354mgをメタノール6mLに溶解し、ここにトリエチルアミン11μLおよびN−カルボベンゾキシオキシこはく酸イミド123mgを加えて室温で1時間反応せしめた。反応液を濃縮して得られた残渣をクロロホルムに溶解し、有機層を5%硫酸水素ナトリウム水溶液、5%重曹水、水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。次いで得られた残渣をアセトニトリル9mLに溶解し、ここに0.3Mの塩酸3mLを加えて室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮した後に、5%重曹水を加えて中和し、生じた沈殿をクロロホルムで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、23−アミド誘導体である無色固体のMKT−3301を204mg得た。前記化合物(4)からの収率65%。反応式を以下に示す。
得られたMKT−3301の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.95(3H,t,H-17),1.04(3H,d,H-18),1.79(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.06(1H,ddd,H-23a),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.54(1H,m,H-23b),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.75(1H,broad,NH),4.76(1H,br t,H-15),5.08(2H,s,PhCH 2 ),5.64(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.34(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.25(1H,d,H-11),9.70(1H,s,H-20).
(実施例13)
<23−ウレア誘導体の製造>
前記参考例4で得た前記粗化合物(5)の400mgを酢酸エチル8mLに溶解し、ここにトリエチルアミン0.1mLおよびイソシアン酸ベンジル0.1mLを加えて室温で1時間反応せしめた後に、濃アンモニア水0.2mLを加えて濃縮した。次いでこうして得られた残渣をアセトニトリル10mLに溶解し、この溶液に0.3Mの塩酸3mLを加えて室温で3時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和した。生じた沈殿をクロロホルムで抽出し、有機層を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、23−ウレア誘導体である無色固体のMKT−3401を202mg得た。前記化合物(4)からの収率57%。反応式を以下に示す。
得られたMKT−3401の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ0.93(3H,t,H-17),1.03(3H,d,H-18),1.78(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),3.06(1H,ddd,H-23a),3.18(1H,dd,J 2’,3’=10Hz,H-2’),3.56(1H,ddd,H-23b),4.18(1H,d,J 1’,2’=7.5Hz,H-1’),4.36(2H,d,PhCH 2 ),4.59(1H,br t,NH),4.76(1H,m,H-15),4.87(1H,t,PhCH2 NH),5.61(1H,d,J 13,14=10.5Hz,H-13),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),7.22(1H,d,H-11),9.69(1H,s,H-20).
(実施例14)
<23−チオウレア誘導体の製造>
前記参考例4で得た前記粗化合物(5)の410mgをアセトニトリル8mLに溶解し、ここにトリエチルアミン60μLおよびイソチオシアン酸ベンジル70μLを加えて室温で1時間反応せしめた後に、濃アンモニア水0.2mLを加えて濃縮した。次いで得られた残渣をアセトニトリル10mLに溶解し、この溶液に0.3Mの塩酸3mLを加えて室温で2時間静置してアセタール基の除去を行った。反応液を少量になるまで濃縮し、ここに5%重曹水を加えて中和した。生じた沈殿をクロロホルムで抽出し、有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムで乾燥して濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=10:1で展開)により精製して、23−チオウレア誘導体である無色固体のMKT−3501を179mg得た。前記化合物(4)からの収率48%。反応式を以下に示す。
得られたMKT−3501の分析値を以下に示す。
H−NMR(重クロロホルム中):δ1.75(3H,s,H-22),2.26(6H,s,Me2N),4.18(1H,d,H-1’),4.50(2H,br s,PhCH 2 ),5.46(1H,d,J 13,14=10Hz,H-13),5.74(1H,br s,NH),6.33(1H,d,J 10,11=15.5Hz,H-10),6.34(1H,br s,PhCH2 NH),7.12(1H,d,H-11),9.69(1H,s,H-20).
(実験例1)
<抗菌活性試験(1)>
本発明の抗PRSP剤の作用効果は、下記の実験により確認できる。
得られた各抗PRSP剤について、臨床分離されたPRSPを含む肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)を用い、日本化学療法学会規定(再改訂について、Chemotherapy29;76,1981参照)による「細菌に対する薬剤の最小発育阻止濃度決定法」によって測定した抗菌活性の結果(MIC)を下記表1〜23に示す。
比較対象として、前記構造式(I)において、Rが水酸基である3,4’−ジデオキシマイカミノシルタイロノライド(DDMT)の抗菌活性もあわせて示した。
なお、検定菌であるIMC B-0919をはじめとする11株の肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)は、いずれも臨床分離株であり、このうちIMC B-0921およびIMC B-1229の2株はPSSP(ペニシリン感受性肺炎球菌)に、残りの9菌株はPRSP(ペニシリン耐性肺炎球菌)に分類される菌株である(NCCLS標準法による)。
本発明の化合物MKT−1011、MKT−2003、MKT−3002およびMKT−3003について、実験例1と同様の方法で抗菌活性を測定した。その他、比較例として、DDMT、16員環マクロライド抗生物質であるタイロシンおよびクラリスロマイシン(CAM)等の抗菌活性も一緒に表23に示した。本発明の化合物は、比較例として挙げた各化合物に比べ、低い濃度において上記臨床分離株の増殖を阻害した。特にMKT−3003は著しく低い濃度でPRSPの増殖を阻害した。
(実施例15)<カプセル剤の製造(1)> MKT3002を100mg、乳糖を100mg、ステアリン酸マグネシウム1mg(いずれも1カプセル当り)の割合で均一に混合し、得られた混合物を1カプセル当り約200mg、3号硬ゼラチンカプセルにつめる。
(実施例16)<カプセル剤の製造(2)> MKT3003を100mg、乳糖を100mg、ステアリン酸マグネシウム1mg(いずれも1カプセル当り)の割合で均一に混合し、得られた混合物を1カプセル当り約200mg、3号硬ゼラチンカプセルにつめる。
(実施例17)<錠剤の製造(1)> MKT3002を70mg、乳糖を60mg、とうもろこし澱粉57mg(いずれも1錠当り)をよく混合する。混合物を10%澱粉糊液と混ぜて粒状化し、これにとうもろこし澱粉60mgとステアリン酸マグネシウム3mg(いずれも1錠当り)を加えてよく混合し、直径8mm、重量約250mgの錠剤に成型する。
(実施例18)<錠剤の製造(2)> MKT3003を70mg、乳糖を60mg、とうもろこし澱粉57mg(いずれも1錠当り)をよく混合する。混合物を10%澱粉糊液と混ぜて粒状化し、これにとうもろこし澱粉60mgとステアリン酸マグネシウム3mg(いずれも1錠当り)を加えてよく混合し、直径8mm、重量約250mgの錠剤に成型する。
(実施例19)<懸濁シロップ剤の製造(1)> MKT3002を200mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム100mg、パラオキシ安息香酸メチル14mg、パラオキシ安息香酸エチル6mg、単シロップ40mL、精製水10mL(いずれも1瓶当り)をよく混合、懸濁化し、投薬瓶に入れる。
(実施例20)<懸濁シロップ剤の製造(2)> MKT3003を200mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム100mg、パラオキシ安息香酸メチル14mg、パラオキシ安息香酸エチル6mg、単シロップ40mL、精製水10mL(いずれも1瓶当り)をよく混合、懸濁化し、投薬瓶に入れる。
(実施例21)<軟膏剤の製造(1)> ステアリルアルコール3g、サラシミツロウ8gおよび白色ワセリン84gを水浴上で加温して溶解し、かき混ぜながらコレステロール3gを加え、完全に溶けるまでかき混ぜ軟膏基剤を調製する。次に乳鉢にMKT3002を2g入れ、軟膏基剤を少量ずつ加えて混和し、自然冷却させ、軟膏剤100gを調製する。
(実施例22)<軟膏剤の製造(2)> ステアリルアルコール3g、サラシミツロウ8gおよび白色ワセリン84gを水浴上で加温して溶解し、かき混ぜながらコレステロール3gを加え、完全に溶けるまでかき混ぜ軟膏基剤を調製する。次に乳鉢にMKT3003を2g入れ、軟膏基剤を少量ずつ加えて混和し、自然冷却させ、軟膏剤100gを調製する。
本発明の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤は、PRSP臨床分離株に対して、低濃度で抗菌力を発揮し、かつPRSPの治療に用いられている抗生物質とは構造上明確に区別できるので、新規な抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤として有用であり、本発明の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤は、医療現場の新たな治療手段として好適に使用することができる。

Claims (8)

  1. 下記構造式(I)で表される化合物もしくはその薬理学上許容される塩、又はそれらの水和物を有効成分とすることを特徴とする抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤。
    ただし、前記構造式(I)中、Rは、ハロゲン原子、アジド基、Ra−Wa−、Rb−Wb−、Rc−Wc−、及びRdRd’N−のいずれかを表し、
    前記Waは、−CO−O−、及び−CO−NH−のいずれかを表し、
    前記Raは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、C1−12アルコキシ基、不飽和C2−12アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基、及び5ないし14員環ヘテロアリールオキシ基のいずれかを表し、
    前記Wbは、−O−を表し、
    前記Rbは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、
    前記Wcは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、−NH−CS−NH−、及び−S−のいずれかを表し、
    前記Rcは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、
    前記Rd及び前記Rd’は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、及び前記Rdと前記Rd’とが一緒になった3ないし8員環非芳香族複素環式基のいずれかを表し、
    ただし、Rが−OOCCH である場合を除く
  2. 構造式(I)中、Rが、アジド基、Ra−Wa−、Rb−Wb−、Rc−Wc−、及びRdRd’N−のいずれかを表し、
    前記Waは、−CO−O−、及び−CO−NH−のいずれかを表し、
    前記Raは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及びC1−12アルコキシ基のいずれかを表し、
    前記Wbは、−O−を表し、
    前記Rbは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、
    前記Wcは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、及び−S−のいずれかを表し、
    前記Rcは、それぞれ置換基を有していてもよい不飽和C2−12アルキル基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基のいずれかを表し、
    前記Rd及び前記Rd’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、及びC6−14アリール基のいずれかを表し、
    ただし、Rが−OOCCH である場合を除く、請求項1に記載の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤。
  3. 構造式(I)中、Rが、下記構造式から選択されるいずれかの基で表される請求項1から2のいずれかに記載の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤。
  4. 構造式(I)中、Rが、下記構造式から選択されるいずれかの基で表される請求項1から2のいずれかに記載の抗ペニシリン耐性肺炎球菌剤。
  5. 下記構造式(I)で表される化合物もしくはその薬理学上許容される塩、又はそれらの水和物であることを特徴とする16員環マクロライド誘導体。
    ただし、前記構造式(I)中、Rは、アジド基、Rp−Wp−、Rq−Wq−、Rr−Wr−、Rs−Ws−、及びRtRt’N−のいずれかを表し、
    前記Wpは、−CO−O−を表し、
    前記Rpは、置換基を有するC7−16アラルキル基、置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアリール基、及び置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、
    前記Wqは、−CO−NH−を表し、
    前記Rqは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、C1−12アルコキシ基、不飽和C2−12アルコキシ基、C6−14アリールオキシ基、及び5ないし14員環ヘテロアリールオキシ基のいずれかを表し、
    前記Wrは、−O−を表し、
    前記Rrは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、
    前記Wsは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、−NH−CS−NH−、及び−S−のいずれかを表し、
    前記Rsは、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及び5ないし14員環ヘテロアラルキル基のいずれかを表し、
    前記Rt及び前記Rt’は、同一であっても異なっていてもよく、水素原子、並びにそれぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員環ヘテロアラルキル基、及び前記Rdと前記Rd’とが一緒になった3ないし8員環非芳香族複素環式基のいずれか(ただし、前記Rtと前記Rt’とが同時にメチル基である化合物を除く)を表し、
    ただし、Rが−OOCCH である場合を除く
  6. 構造式(I)中、Rが、アジド基、Rp−Wp−、Rq−Wq−、Rr−Wr−、Rs−Ws−、及びRtRt’N−のいずれかを表し、
    前記Wpは、−CO−O−を表し、
    前記Rpは、置換基を有するC7−16アラルキル基、及び置換基を有していてもよい5ないし14員環ヘテロアリール基のいずれかを表し、
    前記Wqは、−CO−NH−を表し、
    前記Rqは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、5ないし14員環ヘテロアリール基、C7−16アラルキル基、及びC1−12アルコキシ基のいずれかを表し、
    前記Wrは、−O−を表し、
    前記Rrは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、
    前記Wsは、−NH−CO−O−、−NH−CO−NH−、及び−S−のいずれかを表し、
    前記Rsは、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、不飽和C2−12アルキル基、5ないし14員環ヘテロアリール基、及びC7−16アラルキル基のいずれかを表し、
    前記Rt及び前記Rt’は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ置換基を有していてもよいC1−12アルキル基、C6−14アリール基、又はC7−16アラルキル基のいずれか(ただし、前記Rtと前記Rt’とが同時にメチル基である化合物を除く)を表し、
    ただし、Rが−OOCCH である場合を除く、請求項5に記載の16員環マクロライド誘導体。
  7. 構造式(I)中、Rが、下記構造式から選択されるいずれかの基で表される請求項5から6のいずれかに記載の16員環マクロライド誘導体。
  8. 構造式(I)中、Rが、下記構造式から選択されるいずれかの基で表される請求項5から6のいずれかに記載の16員環マクロライド誘導体。
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