JP5128672B2 - 内視鏡用圧排体 - Google Patents

内視鏡用圧排体 Download PDF

Info

Publication number
JP5128672B2
JP5128672B2 JP2010526715A JP2010526715A JP5128672B2 JP 5128672 B2 JP5128672 B2 JP 5128672B2 JP 2010526715 A JP2010526715 A JP 2010526715A JP 2010526715 A JP2010526715 A JP 2010526715A JP 5128672 B2 JP5128672 B2 JP 5128672B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis direction
exclusion
trocar
exclusion body
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010526715A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010024244A1 (ja
Inventor
忍 土田
武之 濱口
和人 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawamoto Corp
Original Assignee
Kawamoto Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawamoto Corp filed Critical Kawamoto Corp
Priority to JP2010526715A priority Critical patent/JP5128672B2/ja
Publication of JPWO2010024244A1 publication Critical patent/JPWO2010024244A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5128672B2 publication Critical patent/JP5128672B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/02Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for holding wounds open; Tractors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/02Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for holding wounds open; Tractors
    • A61B17/0218Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for holding wounds open; Tractors for minimally invasive surgery
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L31/00Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/00234Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for minimally invasive surgery
    • A61B2017/00292Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for minimally invasive surgery mounted on or guided by flexible, e.g. catheter-like, means
    • A61B2017/0034Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for minimally invasive surgery mounted on or guided by flexible, e.g. catheter-like, means adapted to be inserted through a working channel of an endoscope
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/0057Implements for plugging an opening in the wall of a hollow or tubular organ, e.g. for sealing a vessel puncture or closing a cardiac septal defect
    • A61B2017/00637Implements for plugging an opening in the wall of a hollow or tubular organ, e.g. for sealing a vessel puncture or closing a cardiac septal defect for sealing trocar wounds through abdominal wall
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00831Material properties
    • A61B2017/00898Material properties expandable upon contact with fluid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B2017/00831Material properties
    • A61B2017/00942Material properties hydrophilic
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B2017/320044Blunt dissectors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B2017/320044Blunt dissectors
    • A61B2017/320048Balloon dissectors

Description

本発明は、手術において標的臓器(手術対象の臓器)以外の臓器を圧排する際に用いる圧排体であって、殊に内視鏡下手術において使用するのに好適な内視鏡用圧排体に関する。
従前の外科手術では腹部や胸部等を大きく切開して行うのが通常であったが、医療技術や医療機器の進歩により、近年、内視鏡下手術が盛んに行われる様になってきている。該内視鏡下手術とは、腹部等に小さな穴を数カ所開け、この穴にトロカール(トロッカーとも言われている)を挿着し、このトロカールから細長いカメラや手術用器具(例えば内視鏡用鉗子や内視鏡用メス)を入れて行う手術である。該内視鏡下手術は、低侵襲性で、患者にとって負担の少ない方法である。
内視鏡下手術においても、開腹手術(或いは開胸手術等)と同じく、臓器の切除・摘出等が行われる。この操作の際、標的臓器以外の臓器(標的外臓器)が邪魔になり、操作し辛くなる懸念がある。このため、視野確保の障害となる他の臓器を圧排して標的臓器の視野を確保することが望まれる。
例えば、腹腔鏡下直腸手術の場合、小腸が骨盤腔内に落ち込んで、標的臓器である直腸の視野の確保が困難となる。このため、現状では、患者体位を頭低位とし、こうすることで小腸を腹腔内頭側によけて対処している。しかし極端な頭低位は血行動態に悪影響を与えたり、腕神経嚢が圧されることによる胸郭出口症候群の発生が懸念される。
そこで、患者体位を可能な限り平坦とするために圧排体の使用が検討されている。該内視鏡下手術用の圧排具(圧排体)としては、トロカールを通して体腔内に挿入し、体腔内で拡げて標的外臓器を圧排できるようにしたものが提案されている。
例えば特許文献1には、ゴム製のシートの周囲に超弾性合金製の環状フレームを取り付けた内視鏡用圧排具が示されている。使用法は、該内視鏡用圧排具を押し潰して細い直線形状とし、これをトロカールから挿入し、次いで体腔内において上記環状フレームの復元力により拡幅させて臓器を圧排する。
また特許文献2には、先端にバルーンを備えた圧排具(支持鉗子)が示されている。この圧排具では、バルーンを折り畳んで筒状の柄の部分に収納し、この状態でトロカールより体腔内に挿入し、次いで柄をずらしてバルーンを露出させ、ガス注入して膨らませて臓器の圧排や支持を行う。使用後は、バルーンを抜気し、折り畳むようにして筒状の柄に収納し、トロカールより抜去する。
特開2003−164459号公報 特開2005−253916号公報
ところが上記従来の圧排具の場合は、手術中、施術者あるいは助手が上記圧排具の取っ手部分を持って圧排状態を維持し続けなければならず、人手が必要となる。加えてこの圧排具の支持の為の穴を、患者の身体に別途開ける必要があるという問題もある。
また特許文献1,2記載の圧排具は、比較的柔らかなゴム製シートやバルーンによって臓器を圧排するように構成されているものの、これを支えるフレームや柄の部分は硬質である。このため、体腔内の臓器に対してより優しいものが求められる。
そこで本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、圧排体支持のための人手が不要で、患者の身体に圧排体支持用の穴を開ける必要がなく、また体腔内の臓器を優しく圧排することができる内視鏡用圧排体を提供することにある。
本発明に係る内視鏡用圧排体は、内視鏡下手術で用いられる圧排体であって、乾燥と圧縮成型することにより得られた吸水膨張性材料で構成された圧排体本体を備え、該圧排体本体が、棒状であってその横断面がトロカールの円筒内腔断面よりも小さいものであることを特徴とする。なお上記「乾燥と圧縮成型することにより得られた」とは、乾燥させつつ圧縮成型するというように圧縮と乾燥を同時に行う場合や、一旦圧縮して、次いでこの圧縮状態のまま乾燥する場合等を言う。以下、乾燥と圧縮成型することを、「乾燥圧縮成型」と称することがある。また上記「吸水膨張性材料」とは、吸水することによって膨張する性質を示す材料のことである。
上記の様に本発明の内視鏡用圧排体は、その圧排体本体の横断面がトロカールの円筒内腔断面よりも小さいので、トロカールの筒を通して体腔内に挿入できる。そして該圧排体本体は、乾燥圧縮成型により得られた吸水膨張性材料で構成されていることから、水分が付与されると膨潤して大きくなる。
圧排体本体がトロカールの円筒内腔断面より小さいサイズのままでは、小さすぎて臓器を圧排できないが、内視鏡用圧排体を体腔内に挿入した後、圧排体本体に生理食塩水等をかけて膨張させれば、臓器を圧排することが可能な大きさとなる。加えて膨潤した吸水膨張性材料は適度な反発力を有するので、膨潤した吸水膨張性材料製の圧排体本体により、標的外臓器を圧排することができる。加えて膨潤した吸水膨張性材料は柔らかいので、膨潤した吸水膨張性材料製の圧排体本体は、自由に折り曲げることができて扱い易く、また標的外臓器に対して優しく圧排することができる。
この様な本発明の内視鏡用圧排体によれば、上記特許文献1,2の内視鏡用圧排具のように、圧排具を支持して圧排状態を維持するための人手が必要なく、また患者の身体に圧排具用の別の穴を開ける必要もない。しかも本発明の内視鏡用圧排体は硬質なフレーム部分を有さず、本発明での膨潤した圧排体本体により、標的外臓器を優しく圧排できる。
なお上記「横断面」とは長手方向と直交する方向の断面である。
そして上記「圧排体本体の横断面がトロカールの円筒内腔断面よりも小さい」とは、具体的には、例えばトロカールの円筒内腔断面が真円で、圧排体本体の断面が長方形や正方形の棒状(四角柱の圧排体本体)の場合に、圧排体本体の横断面の対角線の長さがトロカールの円筒内腔断面直径よりも小さいことである。またこの「小さい」とは実質的に小さいことを言う。乾燥圧縮状態の圧排体本体をトロカールの円筒内腔断面よりも小さく設定しても、該圧排体本体が空気中の水分を吸収して多少膨張し、圧排体本体の横断面の対角線の長さがトロカールの円筒内腔断面直径と同じとなることも考えられる。しかしこの場合でも、圧排体本体が、乾燥圧縮状態において多少柔軟性のある材料で構成されていれば、圧排体本体の表面をトロカール内壁面に当接させながら挿通させることが可能であるから、上記「小さい」と言うことができる。つまり多少の膨張により圧排体本体がトロカールの円筒内腔断面と同じ大きさとなっても、本発明に包含される。
加えて上記「圧排体本体の横断面がトロカールの円筒内腔断面よりも小さい」とは、圧排体本体の長さ方向におけるいずれの箇所の横断面においてもトロカールの円筒内腔断面よりも小さいことを言う。即ち横に張り出した部分がないことを言う。横に張り出した部分があると、そこが引っ掛かってトロカールに挿通できなくなるからである。
因みに開腹手術においては、分厚い平板状のスポンジを用いて標的外臓器を退けるようにして圧排する手法が知られている。このスポンジ製圧排体は硬質なフレーム部分を有さないものの、スポンジ自身が適度な反発力を発揮するので、標的外臓器を圧排することが可能である。しかも柔らかであるので、標的外臓器に対してより優しく圧排できる利点を有する。また圧排状態維持のために圧排体を支持する必要がないことから、支持のための人手も不要である。なお斯様な開腹手術用のスポンジ製圧排体としては、在庫スペースを小さくする観点から予め乾燥圧縮したものとしておき、これに生理食塩水等を付与して膨潤させて使用するというものも提案されている。
しかしこの開腹手術用のスポンジ製圧排体は大きいので(例えばサイズ260mm×90mm×35mmや120mm×90mm×35mm)、これを細いトロカールの筒に通し入れることができない。一方、圧排のためには或る程度の大きさが必要であり、トロカールの筒を通るぐらいの細いサイズのスポンジ製圧排体では、臓器を圧排することは不可能である。
この点、本発明の内視鏡用圧排体は上述の様に細いのでトロカールの筒から挿通でき、十分に乾燥圧縮したものであるから体内で膨潤させて大きくすることができ、この大きく膨潤した圧排体で臓器を圧排することが可能となる。
上記の通り本発明における棒状の圧排体本体は乾燥圧縮成型されたものであるところ、この圧縮方向は少なくとも棒側面側(長手方向と交叉する対向両側面方向)から圧縮することが好ましい。即ち本発明においては、前記棒状の圧排体本体の長軸方向をZ軸方向としたとき、前記吸水膨張性材料の圧縮方向が前記Z軸方向と直交する方向であることが好ましい(例えば後述の図1(a)の矢印A参照)。斯様なものであれば、水分の付与で膨潤したとき棒側面方向(棒が幅広くなる方向)に広がることとなる。従って乾燥圧縮された状態ではトロカールの円筒内空よりも横断面が小さいサイズであっても、体腔内挿入後に膨潤させた状態では、板状体の様になり、臓器を圧排しやすい。
また本発明に係る内視鏡用圧排体においては、前記圧排体本体を取り出し可能に収容する長尺の枠体を備え、前記圧排体本体の圧縮方向と直交する面に前記Z軸方向に沿って対となって対峙する支持壁を有することが好ましい。つまり枠体を備えた内視鏡用圧排体であり、この枠体が、前記圧排体本体の圧縮側の面に支持壁を備えたものであることが好ましい。なお以下、枠体を備えた内視鏡用圧排体については「枠付き圧排体」と称し、枠体を有さない状態のものを単に「内視鏡用圧排体」或いは「圧排体」と称して区別する。
前述の様に圧排体本体に水分を付与すると膨潤して大きくなるが、この性質の為に、使用前の、例えば滅菌処理段階や保管段階で、周囲の湿気を吸収し、多少膨張する場合もある。そしてこの膨張が過度に生じると、トロカール円筒内腔よりも圧排体本体が大きくなってトロカールに挿通できなくなる懸念がある。
この点において上記の如く枠体に圧排体本体を収容したものとすれば、膨張を抑制することができ、トロカール円筒内腔を挿通可能な大きさに維持できる。
ところで圧排体本体の膨張の方向は、専ら圧排体本体製造時における圧縮方向に対して逆方向となる。従って上記枠体の支持壁は少なくとも圧排体本体の圧縮方向の面の側に備わっていれば良い。また必ずしも圧排体本体の圧縮方向の面全体に枠体の支持壁が存在している必要はなく、膨張を阻止し得る程度に備わっていれば良い。例えば後述の図6(a)に示すように、圧排体本体の圧縮方向面に対応する枠体の面の中央に溝を形成して、この溝の上下領域で圧排体本体を支えるようにしても良い(枠体40の左右側壁42,43参照)。
さらに本発明の枠付き圧排体において、前記枠体が、前記圧縮方向と直交する面以外の面に開口部を有することが好ましい。
枠付き圧排体をガス滅菌する場合において、上記の如く開口部が形成されていると、滅菌用のガス(例えばエチレンオキサイドガス)に内視鏡用圧排体が十分に曝されることになり、滅菌処理を良好に行うことができるからである。もっとも「圧縮方向と直交する面」に開口部を設けると、その開口部の箇所において圧排体本体が膨張する懸念があるので、上記の通り、「圧縮方向と直交する面」以外の面に開口部を設けると良い。
また本発明の枠付き圧排体において、前記Z軸方向と直交する2つの方向をX軸方向及びY軸方向としたとき、前記圧排体本体の圧縮方向が前記X軸方向であり、前記枠体が、前記Y軸方向(圧排体本体の圧縮方向と交叉する方向)の少なくとも一方側を開放したものであることが好ましい。
この様に枠体においてそのY軸方向の一方側が開放されていると、上記と同じく、ガス滅菌の際に、滅菌用のガス(例えばエチレンオキサイドガス)に内視鏡用圧排体を十分に曝すことができ、滅菌処理を良好に行うことができるからである。
開放する側としては、圧排体本体の膨張の阻止という本来の目的に鑑み、上記の様に圧排体本体の圧縮方向(X軸方向)と交叉する方向(Y軸方向)とするのが良い。この際、Y軸方向の一方側のみを開放しても良く、或いはY軸方向の両側を開放しても良い。
さらに本発明に係る枠付き圧排体においては、前記枠体が、前記Y軸方向の他方側に底壁を備えると共に、該底壁の内壁面上の少なくとも一部に該内壁面に沿った舌部を備え、該舌部が、前記底壁からZ軸方向の一方側に突出してなり、前記Y軸方向の開放側に起き上げ可能に構成されていることが好ましい。
この枠付き圧排体において、圧排体本体は前記底壁及び前記舌部と前記支持壁とにより囲まれた空間に収容される。そしてこの圧排体本体は、上記舌部の起き上げ操作に伴って持ち上がる。次いでこの持ち上がった部分を指で掴んで圧排体本体全体を枠体から取り出すと良い。この様に上記枠付き圧排体によれば、枠体内に収容した圧排体本体の取り出しが容易である。
また本発明に係る内視鏡用圧排体においては、前記圧排体本体の吸水による膨張倍率が、前記圧縮方向に対して5倍以上であることが好ましく、より好ましくは10倍以上である。この様な膨張倍率であれば、十分に大きく膨張して臓器を良好に圧排できる。
また圧排体本体の圧縮率は20%以下が好ましく、より好ましくは10%以下である。斯様な圧縮率のものであれば、水分の付与で優れた膨張が期待できるからである。圧縮率(%)は、「乾燥圧縮成型後の圧縮方向サイズ」÷「圧縮しないで製造した場合の同方向のサイズ」×100で算出される。
本発明において、前記吸水膨張性材料がセルローススポンジであることが好ましい。セルローススポンジは生体に対する安全性の点で優れているからである。加えてセルローススポンジは乾燥圧縮成型可能な素材であり、この乾燥圧縮されたセルローススポンジに水分を付与すれば吸水して膨張するので、この点からも好ましい材料である。
また本発明において、前記棒状の圧排体本体は、その長手方向(Z軸方向)が、前記セルローススポンジの製造過程における押出方向となるようにして切り出されたものであり、前記押出方向をZ軸方向、これと直交する2つの方向をX軸方向およびY軸方向としたとき、前記セルローススポンジが、X軸方向および/またはY軸方向に圧縮されたものであることが好ましい。
セルローススポンジは一般に、ノズルから原料を押し出して型に入れ、これを凝固させることによって製造されるが、このような製造方法であるが故に、原料中の繊維成分が上記押出方向に沿う傾向にある。この為、セルローススポンジは上記押出方向の方が他の方向に比べて裂け易い。従って上記押出方向を、棒状圧排体本体の長手方向の直交方向となるように切り出すと、棒状圧排体本体が折れるように分断し易いものとなる。これについて、上記の如く上記押出方向が棒状圧排体本体の長手方向(Z軸方向)となるように切り出したものとすれば、裂けて分断されてしまう虞が低減する。
また上述の様にセルローススポンジ中の繊維成分は製造工程での押出方向に沿う傾向にあることから、この押出方向と交叉する方向(X軸方向および/またはY軸方向)に圧縮した方が圧縮し易い。なお圧縮率としては20%以下が好ましく、より好ましくは10%以下である。斯様な圧縮率のものであれば、水分の付与で優れた膨張が期待できるからである。
さらに本発明に係る内視鏡用圧排体においては、前記圧排体本体に造影糸が挿通結索されており、前記圧排体本体には、その長手方向に沿った側面(棒状の側面)に平坦部または凹部のいずれか一方または両方が合計2箇所形成され、該平坦部または凹部から前記造影糸が挿通されていることが好ましい。なお「圧排体本体に造影糸が挿通結索されて」とは、圧排体本体に対して造影糸を挿通し、結索したものである。
上記の如く本発明の内視鏡用圧排体では、支持する人手が不要となる利点を有するが、このことは体腔内において圧排体を見失う危険があることに通じる。そして挿入した圧排体が体腔内に残ると、痛みや違和感,或いは発熱等、様々な身体の不調をきたすという懸念がある。このため、手術終了に際しては圧排体を体内から取り除く必要がある。しかし血液等の付着した圧排体本体は肉眼では見つけ難い。
この課題に関してガーゼ等の衛生材料では、造影糸を取り付けておき、手術終盤においてX線造影(レントゲン撮影)を行って、上記造影糸を手がかりに上記ガーゼの有無を確認し、残っていれば取り除くという手法がとられている。なお造影糸としては、X線非透過性の樹脂製糸条が一般に用いられている。因みに上記開腹手術用のスポンジ製圧排体では、これに形成した孔に、造影糸を備えた短冊状のガーゼを通す様にして取り付けている。
しかし、単に上記ガーゼでの手法を内視鏡用圧排体に適用しても次のような問題がある。つまり、乾燥圧縮成型された吸水膨張性材料で構成された圧排体本体に対しては、造影糸を挿通して結索する方法にて取り付けると良い。しかし、例えば図5に示すように、圧排体本体65が円柱状のものでは(図5(a):円柱状の圧排体本体65に造影糸66を挿通結索した内視鏡用圧排体60を示す斜視図)、造影糸66の挿通の出入り口部分66a,66bにおいて、造影糸66がトロカール筒内壁71aに挟まれるようにして摺擦し、切断してしまう虞がある(図5(b):内視鏡用圧排体60がトロカール71の円筒を通る様子を表す断面図)。
なお挿通出入り口部分66a,66bから離れた造影糸部分66cにおいては、トロカール筒内壁71aに造影糸66が擦らないように避けることは容易である。
因みに、内視鏡用圧排体60がトロカール71の円筒内空の中心を通るように注意深く挿入すれば、挿通出入り口部分66a,66bがトロカール筒内壁71に挟まれず、造影糸66の切断が生じないと考えられる。しかし、その様な挿通の仕方は施術者の高度の技量を要求することになり、現実的でない。
この点について本発明では上述の様に、棒状の圧排体本体の側面に平坦部または凹部を形成し、ここから造影糸を挿通することで解決している。つまり、トロカールの円筒内空の形状は、一般に真円や楕円形であり、矩形のものは現在用いられていない。そしてこの様な弧状のトロカール内壁面に対し、圧排部本体の平坦部または凹部の箇所は当接せず、隙間が形成されることになる。そして本発明ではここを造影糸の挿通の出入り口としているので、造影糸がトロカール筒内壁に摺擦することがなくなる。よって切断の虞が殆どなくなる。
なお造影糸の挿通の出入り口は、上記平坦部または凹部の箇所における厚さ方向中程の位置をとすることが好ましい。中程の位置の方が隙間が大きくなるからである。
また上記平坦部または凹部は、圧排体本体の長さ方向全長に形成する必要はなく、少なくとも棒状圧排体本体の一方端側に形成すると良い。
こうして造影糸が切断されずに圧排体本体に付随して体腔内に挿入されるので、X線造影によって造影糸を手がかりに内視鏡用圧排体の体内残留の有無を確認できる。
また本発明においては、前記吸水膨張性材料がセルローススポンジであり、該セルローススポンジの製造過程における押出方向をZ軸方向、これと直交する2つの方向をX軸方向およびY軸方向としたとき、前記造影糸が、前記セルローススポンジの前記X軸方向または前記Y軸方向(製造過程における押出方向と交叉する方向)に挿通されていることが好ましい。
上述の様にセルローススポンジはその製造工程での押出方向の方が裂け易い傾向にあることから、仮にこの押出方向(Z軸方向)に沿って造影糸を挿通すると、セルローススポンジが裂け易くなってしまう。しかし上記の様にこの押出方向と交叉する方向(X軸方向またはY軸方向)に造影糸を挿通すれば、斯様なことは生じ難いからである。
加えて本発明においては、前記セルローススポンジの製造過程において該セルローススポンジが前記X軸方向に圧縮されてなり、前記造影糸が、前記X軸方向(圧縮方向)に沿って挿通結索されていることが好ましい。
造影糸の挿通方向を、セルローススポンジの上記圧縮方向(X軸方向)とすれば、水分が付与されて膨潤したとき、セルローススポンジ内での造影糸の挿通長さが長くなるので、造影糸がより外れ難い状態となる。
更に本発明の枠付き圧排体において、前記枠体に、前記支持壁に沿った溝または隙間が形成されていることが好ましい。
枠付き圧排体の使用手順のひとつとして、枠付き圧排体の先端をトロカールの挿入口に付き合わせて、枠体内の内視鏡用圧排体(造影糸を付けた圧排体本体)を後側から突いて枠体から抜き出しつつ、トロカールに差し入れることが考えられる(この作業中は、枠体とトロカールの位置関係は変わらない)。その際、造影糸が圧排体本体と枠体の内壁面との間に挟まれないかとの懸念が考えられる。しかし上述の如く枠体として長手方向の溝(または隙間)が形成されたものを用い、内視鏡用圧排体を枠体に収容したとき、造影糸の挿通出入口に上記枠体の溝(または空間)が位置するようすれば(言い換えれば、溝(または隙間)の位置に合わせて造影糸を圧排体本体に挿通するようにすれば)、内視鏡用圧排体の抜き出し操作において、上記溝の箇所に沿って造影糸の挿通出入口部分が移動することとなる。よって造影糸が挟まれたり摺擦したりする懸念が殆どない。
また本発明に係る内視鏡用圧排体においては、前記圧排体本体に、X線非透過性の樹脂を融着したものであるが好ましい。即ち上記造影糸に換えて、圧排体本体にX線非透過性の樹脂を融着するようにしても良く(以下、この融着箇所を造影部と称することがある)、この造影部を手がかりに、X線造影(レントゲン撮影)によって圧排体の有無を確認することができる。
本発明に係る内視鏡用圧排体は、圧排体本体が乾燥圧縮成型された状態であってその横断面がトロカールの円筒内腔断面よりも小さい棒状であるから、トロカールを通して体腔内に挿入が可能である。そして圧排体本体を体腔内にて膨張させることで、臓器を優しく圧排することができ、標的臓器の視野の確保を図ることができる。しかも本発明によれば、圧排体支持のための人手が不要で、患者の身体に圧排体支持用の穴を開ける必要がない。
また本発明に係る枠付き圧排体によれば、滅菌処理や保管時等において湿気に曝されても、圧排体本体の膨張を抑制でき、トロカール筒内を挿通可能な大きさを保ち得る。
さらに本発明の内視鏡用圧排体において、圧排体本体に造影糸を挿通したものについては、造影糸を圧排体本体の側面の平坦部または凹部の箇所から挿通しているので、トロカールを通して該内視鏡用圧排体を体腔内に挿入する際に、造影糸が切断される虞が小さい。
(a)は本発明の実施形態1に係る内視鏡用圧排体を示す斜視図であり、(b)は実施形態1の内視鏡用圧排体がトロカールの円筒を通る様子を表す断面図である。 実施形態1の内視鏡用圧排体の圧排体本体が膨潤した様子を表す斜視図である。 本発明の実施形態2に係る内視鏡用圧排体を示す斜視図である。 本発明の実施形態3に係る内視鏡用圧排体を示す斜視図である。 (a)は円柱状の圧排体本体に造影糸を挿通結索した内視鏡用圧排体を示す斜視図であり、(b)は内視鏡用圧排体がトロカールの円筒を通る様子を表す断面図である。 (a)は本発明の実施形態4に係る枠付き圧排体を示す斜視図であり、(b)はその枠体を表す斜視図で、(c)はその内視鏡用圧排体を表す斜視図である。 実施形態4における枠体の正面図である。 枠付き圧排体をトロカールに挿入する様子を表す斜視図である。 本発明の実施形態5に係る枠付き圧排体を示す斜視図である。 (a)は本発明の実施形態6に係る枠付き圧排体を示す斜視図であり、(b)はその枠体を表す斜視図で、(c)はその内視鏡用圧排体(圧排体本体及び造影部)を表す斜視図である。 実施形態6の枠付き圧排体において、枠体から内視鏡用圧排体を取り出す様子を表す側面図である。
<実施形態1>
図1の(a)は本発明の実施形態1に係る内視鏡用圧排体10を示す斜視図である。図1の(b)は実施形態1の内視鏡用圧排体10がトロカール71の円筒内を通る様子を表す断面図である。図2はこの実施形態1の内視鏡用圧排体10の圧排体本体15が膨潤した様子(圧排体本体15’)を表す斜視図である。
圧排体10は圧排体本体15と造影糸16からなる。圧排体本体15はセルローススポンジ製であり、セルローススポンジ製造過程における押出方向(矢印B)を長手方向(Z軸方向)とした断面正方形の棒状体(200mm×8mm×8mm)である(なお図面では便宜上、長手方向を短く描いている)。圧排体本体15はその棒側面側、つまり長手方向(矢印B、Z軸方向)と交叉する方向(矢印A、X軸方向)から、圧縮率10%で圧縮されたものである。圧排体本体15は上記のサイズであるから、円筒内腔断面のサイズが直径12mmのトロカール(内腔が真円である)を通すことができる。
なおセルローススポンジは、再生セルロース法やセルロース溶剤溶液法などで製造することができる。例えば特許第3520511号公報に開示されたセルローススポンジが挙げられる。
具体的に圧排体本体15の製造法を例示する。まず木材チップ等のセルロース原料からビスコースを得る。このビスコースに天然繊維を加え、更に結晶芒硝とポリオール化合物、及び適宜界面活性材を混合する。得られたスポンジ原液を成形型内に押出して充填し、加熱凝固させる。これを上記押出方向が長手方向(Z軸方向)になるようにして厚手の短冊状(200mm×8mm×80mm)に切り出す(尚、上記押出方向が図1(a)の矢印B方向となる)。これを上記長手方向の直交方向に圧縮しつつ(尚この圧縮方向が図1(a)の矢印A方向となる)乾燥し、上記の如く細長い棒状の圧排体本体15(200mm×8mm×8mm)とする。
造影糸16はX線非透過性の樹脂製糸条であり、具体的には、ポリプロピレン系樹脂に硫酸バリウムを練り込んだマルチフィラメントや、硫酸バリウムを練り込んだ塩化ビニル樹脂やシリコン系樹脂の糸状体等が挙げられる。
造影糸16は、上記棒状の圧排体本体15における一方端側近傍にて、上記圧縮方向(矢印A、X軸方向)に沿って挿通され、そして結索されて(結索部16e)輪状になっている。尚この造影糸16の挿通の出入り口は、圧排体本体15の側面の平坦部15e,15fにおけるそれぞれ厚み方向(Y軸方向)中央の位置である。造影糸16の長さとしては、圧排体本体15が膨潤した状態(圧排体本体15’)を勘案し(図2参照)、長めのものとなっている。
以下、本実施形態1の圧排体10の使用方法について、腹腔鏡下直腸手術を例にとって説明する。
まず患者体位を一時的に頭低位とし、重力により小腸を上方によける。腹部に挿着されたトロカールの筒より、圧排体10を、造影糸16が取り付けられていない側を先頭にして腹腔内に挿入する。このとき、図1(b)に示すように、トロカールの筒内壁71aに対して当接するのは圧排体本体15の角部15a,15b,15c,15dとなり、平坦部15e,15fにおける造影糸16の挿通出入り口では隙間を生じる。従ってトロカール筒内壁71aに造影糸挿通出入り口部分16a,16bが摺擦されない。また挿通出入り口部分16a,16bから延びた部分16c,16dにおいては、これを平坦部15e,15fに沿わせるようにすることで、トロカール筒内壁71aに挟まれない。よって造影糸16の切断の虞が小さい。
次いで上方によけた小腸の間膜根部付近に圧排体本体15を配置し、これに生理食塩水をかける。すると、図2に示すように、上記圧縮が復元するようにして矢印A’方向に膨潤して大きくなる(圧排体本体15’、膨張倍率:10倍)。この様に膨潤した圧排体10(大凡200mm×8mm×80mm)により小腸が圧排されるので、患者体位を平坦に戻しても標的臓器の視野が確保される。
以上のように本実施形態の圧排体10によれば、患者体位を頭低位にするのは手術初めの段階だけであり、従来の様に手術中の全時間にわたって頭低位を維持する必要はない。従って、頭低位に伴う血行動態への悪影響を避けることができ、胸郭出口症候群等の合併症の予防も可能となる。
なお従来の腹腔鏡下手術では、小腸等の臓器を骨盤から排除するための有効な圧排体がないことから、極端な頭低位(トランデンベルグ体位)にて手術が行われるのが通常である。また手術3〜4日前から経鼻的に先端バルーン付カテーテルを挿入しておき、これの操作によって小腸を骨盤内から排除したりすることで、標的臓器の視野確保を図る等の学会報告もある。しかしいずれの手法も患者への負担の大きいものであった。一方、本発明の圧排体10によれば、これらの手法を採用しなくとも、臓器を適切に圧排して視野の確保を図ることが可能となる。
標的臓器への措置が終わって圧排が不要となれば、腹部に開けた切除臓器取出用の小切開部(切除された標的臓器を取り出すための小切開部(小切開創))から本発明の圧排体10を体外に取り出す。また目視にて圧排体10の存在が確認し難い場合には、X線造影を行って、映し出される造影糸16を手がかりに圧排体10の体内残留の有無を確認する。そして残っていれば体外に取り出す。
なお手術の初め段階で小切開部を形成して内視鏡用圧排体を体腔内に入れる様にすれば、内視鏡用圧排体がトロカールの筒を挿通可能なサイズである必要はないとの考えもあろう。しかし、小切開部は通常、手術の終盤に形成されることから、内視鏡用圧排体を入れるだけの為に、手術の初め段階で小切開部を形成することは避けたいという要望がある。
上述の通り本発明ではこの小切開部を内視鏡用圧排体の取り出しに利用することとし、体腔内への挿入はトロカールからとしたのである。
<実施形態2>
図3は本発明の実施形態2に係る内視鏡用圧排体20を示す斜視図である。
この圧排体20の圧排体本体25は、全体的な大凡形状が円柱であって、その横断面がトロカールの円筒内腔断面よりも小さいものである。そして圧排体本体25の一方端からその近傍にかけて切り欠かれ、平坦部26,27が形成されている。この平坦部26,27は、圧排体本体25の製造過程における圧縮方向(矢印A、X軸方向)側において、対向して2箇所形成されている。つまり圧排体本体に形成される2箇所の平坦部26,27は、棒状圧排体本体の軸心を中心とした点対称の位置関係で形成されている。そしてこの平坦部26,27の中程が造影糸16の挿通の出入り口となっている。他の構成は上記実施形態1と同様である。
本実施形態2の圧排体20においても、上記実施形態1と同様に、トロカールを通して体腔内に挿入可能である。そして体腔内にて生理食塩水等をかけることで、膨潤して大きくなり、臓器を圧排することができる。
またトロカールより挿入する際、造影糸16の挿通出入り口部分16a,16bはトロカール筒内壁から離れるので、擦られて切断されるということが殆どない。また平坦部26,27は圧排体本体25の一方端まで至っているので、挿通出入り口部分16a,16bから延びた部分16c,16dをこの平坦部26,27に沿わせれば、トロカール筒内壁に挟まれることがない。従って造影糸16の切断の虞が小さい。
<実施形態3>
図4は本発明の実施形態3に係る内視鏡用圧排体30を示す斜視図である。
この圧排体30の圧排体本体35は、全体的な大凡形状が四角柱であって、その横断面がトロカールの円筒内腔断面よりも小さいものである。そして圧排体本体35の製造過程における圧縮方向(矢印A、X軸方向)側の面に、それぞれ凹部36,37が形成されている。そして圧排体本体35の一方端側近傍における凹部36,37の箇所を出入り口として、造影糸16が挿通されている。他の構成は上記実施形態1と同様である。
本実施形態3の圧排体30においても、上記実施形態1と同様に、トロカールを通して体腔内に挿入可能であり、体腔内にて生理食塩水等をかけることで、膨潤して大きくなり、臓器を圧排することができる。
またトロカールより挿入する際、造影糸16の挿通出入り口部分16a,16bはトロカール筒内壁から離れるので、擦られて切断されるということが殆どない。また挿通出入り口部分16a,16bから延びた部分16c,16dも、圧排体本体35の四角柱の角部を避けて這わせるようにすれば、トロカール筒内壁に挟まれることがない。従って造影糸16の切断の虞が小さい。
<実施形態4>
図6の(a)は本発明の実施形態4に係る枠付き圧排体100を示す斜視図である。図6(c)は枠付き圧排体100のうちの圧排体50を表す斜視図である。図6(b)は枠付き圧排体100のうちの枠体40を表す斜視図である。また図7は該枠体40の正面図である。なお図1と同一の符号を付した箇所は、図1の例と同じ構成部分である。
内視鏡用圧排体50は、圧排体本体45と造影糸16からなる。
図6(c)に示すように、圧排体50の圧排体本体45は横断面が正方形の棒状体(200mm×6mm×6mm)である。この圧排体本体45は、4つの側面のうちの対峙する2つの側面52,53から圧縮されてなる(矢印A、X軸方向)。なお圧排体50における他の構成は実施形態1の圧排体10と同じである。
枠体40は、図6(b)に示すように、長尺のものであって、長手方向(Z軸方向)に真っ直ぐに延びた左右側壁42,43と底壁41を備える。枠体40は、その内空として正四角柱状の主内空44と、これに連続する2つの副内空47,48を備える(併せて図7参照)。副内空47,48は枠体40の側壁42,43に形成された溝の空間である。つまり左右側壁42,43には長手方向全体にわたった凹み部(溝)42b,43bが形成されており、この凹み部42b,43b内が上記副内空47,48となる。上記主内空44は、左右側壁42,43における支持壁42a,42c,43a,43c(凹み部42b,43bを除いた左右側壁部分)と底壁41により形作られてなる。主内空44のサイズは200mm×6mm×6mmであって、図6(a)に示す如く上記圧排体本体45が丁度嵌る大きさになっている。
図6(a)に示すように、枠付き圧排体100は上記枠体40の主空部44に圧排体本体45を収容したものである。枠体40における左右側壁42,43の支持壁42a,42c,43a,43cによって、圧排体本体45の圧縮方向(矢印A、X軸方向)を支える様になっている。そして圧排体本体45の圧縮方向(矢印A)と交叉する方向(Y軸方向)の側面のうちの一方には底壁41が存在し、他方の側面が開放されている。この様に圧排体本体45の一つの側面が露出した状態となっている。
また造影糸16の挿通出入り口部分16a,16bは、左右側壁43,42の凹み部43b,42bが形成する副内空48,47に位置し、またこの挿通出入り口部分16a,16bから延びた部分16c,16dについても副内空48,47に位置するようになっている。
例えばガス滅菌したとき、その処理過程における水分によって圧排体本体45が圧縮方向の逆方向(矢印A’、X軸方向)に膨張しようとするが、上記の様な枠付き圧排体100によれば、対峙した支持壁42a,42c,43a,43cによって膨張が抑えられ、所定のサイズ(図示例では幅6mm)を維持し得る。また保管時において、空気中の水分によって圧排体本体45が膨張しようとしても、同じく膨張が抑えられる。
他方、上記の様に枠体40は、圧排体本体45における圧縮方向に交叉する方向(Y軸方向)の2つの側面のうちの一方が開放されているので、この部分において圧排体本体45が滅菌ガスに曝されることになる。従って、ガス滅菌効果も確実に得られる。
詳しく述べると、圧排体本体45はセルローススポンジ製であるので、ガス滅菌処理においては、滅菌ガス(例えばエチレンオキサイドガス)が圧排体本体45に浸透するようにして滅菌していく。仮に枠体が圧排体本体45の四方の側面を囲むものであると、滅菌ガスの通り道としては棒状の圧排体本体45の上下端面(6mm×6mm)だけとなる。このため、図示例のように長さが200mmの棒状圧排体本体45の全てを滅菌するには、滅菌ガスが到達する最大深さが200mm÷2=100mmとなる。よって非常に長時間滅菌ガスに曝し続ける必要がある。
この点、上記実施形態4の枠体40の如く、1つの側面が開放されたものであると、この開放側面(6mm×200mm)からも滅菌ガスが浸透することになる。従って、滅菌ガスが到達する最大深い箇所でも6mmの深さであるから、滅菌処理を短時間に且つ確実に行うことができる。
なおガス滅菌処理においては、当然のことながら、造影糸16や枠体40も含めて枠付き圧排体100全体が滅菌される。
またガス滅菌処理にあたっては、枠付き圧排体100をガス透過性の包装体に収納し、ガス滅菌を施すことが推奨される。この包装体に収納した状態で需要者に提供し、使用の直前に包装体を開放して枠付き圧排体100を取り出すと良い。
次に内視鏡下手術における上記枠付き圧排体100の使用方法について述べる。図8は枠付き圧排体100をトロカール70に挿入する様子を表す斜視図である。
枠付き圧排体100の、造影糸16が取り付けられていない側Fを、トロカールの挿入口部分71bと付き合わせる。次いで造影糸16が取り付けられている側Eから清潔な押出棒(図示せず)で圧排体50をその長尺方向(Z軸方向)に押し出す(矢印C)。そうすると枠体40から圧排体50が抜き出され(矢印D)、トロカール70の筒内71cに挿入される。
このとき、圧排体50の造影糸16の挿通出入り口部分16a,16bやそこから延びた部分16c,16dは(図6(c)参照)、長手方向に形成された副内空48,47(凹み部43b,42b内)を移動することになる(図6(a)参照)。従って、出入り口部分16a,16bや部分16c,16dは、圧排体本体45と枠体40の内壁面の間に挟まれたり擦れたりすることがない。造影糸16のその他の部分(上記延びた部分16c,16dから結索部16eに至る部分)は、圧排体本体45の後端面(造影糸16が取り付けられている側Eの端面)よりも後に位置することになるので、圧排体本体45と枠体40の内壁面に挟まれることはない(図6(a),図8参照)。
なお、枠体40はトロカールの筒内71cのサイズより大きいので、トロカール筒内71cには入らない。
この様にしてトロカール70の筒内71cに挿入した圧排体50を、上記実施形態1と同様に該トロカール70から体腔内に挿入し、生理食塩水をかけて膨潤させ、臓器の圧排に用いる。
<実施形態5>
図9は本発明の実施形態5に係る枠付き圧排体800を示す斜視図である。なお図1と同一の符号を付した箇所は、図1の例と同じ構成部分である。
実施形態5の枠付き圧排体800は、造影糸16付きの圧排体本体15を枠体80に収容したものである。枠体80は上部材82と下部材81からなり、上部材82と下部材81は分離可能となっている。即ち枠体80はその長手方向に沿って2分割できるものである。
上部材82及び下部材81は、いずれも断面コ字状である。つまり上部材82において、上面部82bから支持壁82a,82cが立設し、下部材81において、底面部81bから支持壁81a,81cが立設している。そして上部材82の支持壁82a,82c及び下部材81の支持壁81a,81cが、圧排体本体15の圧縮方向(矢印A、X軸方向)を支える。
また圧排体本体15に装着した状態で上部材82と下部材81の間には隙間83,84が形成されている。この隙間83,84の箇所に、造影糸16の挿通出入り口部分(圧排体本体15への造影糸16の挿通出入り口部分)が位置し、造影糸16が挟まれないようになっている。
圧排体本体15の膨張の方向は専ら圧排体本体製造時における圧縮方向(矢印A)に対して逆方向となる。本実施形態5においても、枠体80が、圧排体本体15の圧縮方向に支持壁82a,82c,81a,81cを備えているので、圧排体本体15の膨張を抑制することができる。よってトロカール円筒内腔を挿通可能な大きさに維持できる。
また上記の様に隙間(開口部)83,84が枠体80の長手方向(Z軸方向)の全長にわたって形成されているので、ガス滅菌処理の際に滅菌ガスが上記隙間83,84から圧排体本体15に浸透することとなり、滅菌処理の時間が短くて済む。
実施形態5の枠付き圧排体800の使用にあたっては、上部材82と下部材81を離間させる方向(図の上下方向)に引き離し、中の圧排体(造影糸16付きの圧排体本体15)を取り出す。そうして該圧排体をトロカールの筒を通して体内に挿入し、上記と同様に、生理食塩水を付与して膨潤させ、圧排を行う。
なお本実施形態5においても、枠付き圧排体800の、造影糸16が取り付けられていない側Fをトロカールの挿入口部分と付き合わせ、圧排体(圧排体本体15及び造影糸16)をその長尺方向(Z軸方向)に押し出しつつ、トロカールの筒内に挿入するようにしても良い。この際、造影糸16は長手方向の隙間83,84に沿って移動するので、挟まれたり擦れたりすることがない。
<実施形態6>
図10の(a)は本発明の実施形態6に係る枠付き圧排体900を示す斜視図である。(b)は枠付き圧排体900のうちの枠体93を表す斜視図である。(c)は枠付き圧排体900のうちの内視鏡用圧排体90(圧排体本体91及び造影部92)を表す斜視図である。
図10(c)に示すように、圧排体90における圧排体本体91は、横断面が正方形の棒状体(240mm×8mm×8mm)である。この圧排体本体91は、4つの側面91a,91b,91c,91dのうちの対峙する2つの側面91b,91dから圧縮されてなる(矢印A、X軸方向)。
圧排体本体91の側面91b,91dの中央には長手方向(Z軸方向)に沿って造影部92が形成されている。造影部92は、X線非透過性の熱融着性樹脂製糸条を上記側面91b,91dに熱融着したものである。上記X線非透過性の熱融着性樹脂製糸条としては、例えばポリプロピレン系樹脂に硫酸バリウムを練り込んだマルチフィラメントや、硫酸バリウムを練り込んだ塩化ビニル樹脂の糸状体等が挙げられる。
なお圧縮側の側面91b,91dに限らず、圧縮方向と直交する方向(Y軸方向)の側面91a,91cに造影部92を形成しても良い。
枠体93は、図10(b)に示すように、長尺のものであって、長手方向(Z軸方向)に真っ直ぐに延びた左右側壁94,95と底壁96を備える。左右の側壁94,95はそれぞれ、支持壁94a,95aと、これらの上縁からそれぞれ延長されたウイング94b,95bとから構成されている。支持壁94a,95aと底壁96により囲まれた空間は、上記圧排体本体91が丁度入る大きさである。
枠体93の長手方向の一方側には舌部97が突出して設けられている。舌部97は底壁96に沿って設けられており、ピン98を回転軸として底壁96から上方に起き上げることができるようになっている(矢印G)。
図10(a)に示すように、枠付き圧排体900は、枠体93の内空に圧排体90を収容したものである。そして枠体93の支持壁94a,95aによって、圧排体90を圧縮方向(矢印A)から支え、圧排体90が膨張しないようにしている。
次に実施形態6の枠付き圧排体900の使用方法について述べる。図11は、枠体93から圧排体90を取り出す様子を表す側面図である。
まず枠体93の舌部97を持ち上げ(矢印G)、これに伴って圧排体90の一方の端部分を持ち上げて、枠体93から露出させる。そしてこの露出した端部分を手に持ち、枠体93から圧排体90を取り出す(矢印H)。
この取り出した圧排体90(図10(c)参照)を、トロカールの筒より体腔(腹腔や胸腔)に挿入する。このとき、造影部92は、断面矩形の圧排体本体91の側面91b,91dの中央部分に融着されているので、造影部92の箇所がトロカールの筒内壁に対して摺擦することがない。従って造影部92が摺擦によって剥がれる虞が殆どない。
次いで体腔内の圧排体90に生理食塩水をかけて膨潤させ、この大きくなった圧排体90により臓器を圧排する。
<実験>
本発明の圧排体本体にエチレンオキサイドガス滅菌を施した場合のサイズ変化について実験を行った。
圧排体本体として、圧縮率10%で乾燥圧縮成型されたセルローススポンジ(試料No.1:200mm×8mm×8mm、試料No.2:200mm×8mm×6mm)を用いた。なお該試料の圧縮前のサイズは、試料No.1が200mm×8mm×80mm、試料No.2が200mm×8mm×60mmであり、試料No.1,2はこれらを厚み方向に圧縮し(図1(a),図6(c),図10(c)に示す矢印A参照)、上記のサイズとしたものである。
上記試料No.1,2をそれぞれ3本ずつ滅菌バッグに入れてエチレンオキサイドガス滅菌を施した。滅菌時間4時間、6時間のものについて、それぞれ滅菌処理後の厚み方向のサイズを測った。なおこのサイズ測定にあたり、厚み方向のうちの最も膨らんだ箇所を測った。実験結果を下記表1に示す。
Figure 0005128672
表1から分かるように、いずれの試料においてもエチレンオキサイドガス滅菌処理により膨張が認められた。この様に膨張するとトロカールの筒に挿通し難くなる。しかし枠体に圧排体本体を収容した状態で滅菌処理を行えば、膨張を抑制することができるので、枠付き圧排体とすることが有効である。
以上、本発明に係る圧排体及び枠付き圧排体に関して、例を示す図面を参照しつつ具体的に説明したが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
例えば上記実施形態4においては、圧排体本体45の圧縮方向幅(6mm)と同じサイズの主内空44を備えた枠体40を示したが、圧排体本体45よりも枠体40の主内空44が大きいものであっても良い。但し、枠体40の主内空44の大きさとしては、トロカールの筒内71cの大きさ以下であることを要する。圧排体本体45が枠体40の内壁面に当接する程に膨潤しても、トロカールの筒内に挿通可能なサイズである必要があるからである。
また上記実施形態4では枠体40の側壁42,43の溝として、矩形の凹み部42b,43bのものを示したが、半円形や三角形等の溝であっても良い。
更に上記実施形態4の枠体40において、底壁41のないもの(但し、左右側壁42,43を繋ぐためのフレームを備える)としても良い。
また例えば上記実施形態4では枠体40の側壁42,43に溝(凹み部42b,43b)を有するものを示したが、圧排体として、造影糸が圧排体本体の側面から挿通されたものでないもの(例えば造影糸が棒状圧排体本体の軸に沿って挿通されたものや、造影糸を圧排体本体の側面に熱融着したもの、造影糸に換えてRFIDタグを圧排体本体に取り付けて遺残防止を図ったもの等)を用いた場合には、上記枠体としては上記溝のないものであっても良い(例えば実施形態6)。
加えて枠体の側壁としては、圧排体の膨張を防止できるものであれば、図6〜9に示すような孔のない板状物に限るものではなく、例えば孔を複数設けた板やメッシュ状の板等であっても良い。
上記実施形態1〜6では圧縮方向が矢印A方向(X軸方向)のみのものを示したが、上下左右(X軸方向及びY軸方向)から圧縮したものであっても良い。その際、枠体としてはこれらの圧縮方向に対応した側壁を備えたものとすると良い。
10,20,30,50,90 内視鏡用圧排体
15,25,35,45,91 圧排体本体
15e,15f,26,27 平坦部
16 造影糸
16a,16b 造影糸挿通出入り口部分
36,37 凹部
40,80,93 枠体
41,42,43,94,95 側壁
42a,42c,43a,43c,81a,81c,82a,82c,94a,95a 支持壁
42b,43b 凹み部(溝)
44 主内空
47,48 副内空
70 トロカール
71a トロカール筒内壁
92 造影部
97 舌部
98 ピン
100,800,900 枠付き圧排体

Claims (14)

  1. 内視鏡下手術で用いられる圧排体であって、
    乾燥と圧縮成型により得られた吸水膨張性材料で構成された圧排体本体を備え、該圧排体本体は、体外からの操作用支持部材を備えず、棒状であってその横断面がトロカールの円筒内腔断面よりも小さく、により体内で膨張し、前記トロカールから離脱して体内に移行した後前記膨張して大きくなることにより標的近傍の臓器を圧排するものであることを特徴とする内視鏡用圧排体。
  2. 前記棒状の圧排体本体の長軸方向をZ軸方向としたとき、前記吸水膨張性材料の圧縮方向が前記Z軸方向と直交する方向である請求項1に記載の内視鏡用圧排体。
  3. 前記圧排体本体を取り出し可能に収容する長尺の枠体を備え、
    前記圧排体本体の圧縮方向と直交する面に前記Z軸方向に沿って対となって対峙する支持壁を有する請求項1または2に記載の内視鏡用圧排体。
  4. 前記枠体が、前記圧縮方向と直交する面以外の面に開口部を有する請求項3に記載の内視鏡用圧排体。
  5. 前記Z軸方向と直交する2つの方向をX軸方向及びY軸方向としたとき、
    前記圧排体本体の圧縮方向が前記X軸方向であり、前記枠体が、前記Y軸方向の少なくとも一方側を開放したものである請求項3に記載の内視鏡用圧排体。
  6. 前記枠体が、前記Y軸方向の他方側に底壁を備えると共に、該底壁の内壁面上の少なくとも一部に該内壁面に沿った舌部を備え、
    該舌部が、前記底壁からZ軸方向の一方側に突出してなり、前記Y軸方向の開放側に起き上げ可能に構成されていること請求項5に記載の内視鏡用圧排体。
  7. 前記圧排体本体の吸水による膨張倍率が、前記圧縮方向に対して5倍以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の内視鏡用圧排体。
  8. 前記吸水膨張性材料がセルローススポンジである請求項1〜7のいずれか1項に記載の内視鏡用圧排体。
  9. 前記棒状の圧排体本体は、その長手方向が、前記セルローススポンジの製造過程における押出方向となるようにして切り出されたものであり、
    前記押出方向をZ軸方向、これと直交する2つの方向をX軸方向およびY軸方向としたとき、前記セルローススポンジが、X軸方向および/またはY軸方向に圧縮されたものである請求項8に記載の内視鏡用圧排体。
  10. 前記圧排体本体に、X線非透過性の樹脂を融着したものである請求項1〜9のいずれか1項に記載の内視鏡用圧排体。
  11. 前記圧排体本体に造影糸が挿通結索されており、
    前記圧排体本体には、その長手方向に沿った側面に平坦部または凹部のいずれか一方または両方が合計2箇所形成され、該平坦部または凹部を通して前記造影糸が挿通されている請求項3〜6のいずれか1項に記載の内視鏡用圧排体。
  12. 前記吸水膨張性材料がセルローススポンジであり、該セルローススポンジの製造過程における押出方向をZ軸方向、これと直交する2つの方向をX軸方向およびY軸方向としたとき、前記造影糸が、前記セルローススポンジの前記X軸方向または前記Y軸方向に挿通された請求項11に記載の内視鏡用圧排体。
  13. 前記セルローススポンジの製造過程において該セルローススポンジが前記X軸方向に圧縮されてなり、前記造影糸が、前記X軸方向に沿って挿通結索された請求項12に記載の内視鏡用圧排体。
  14. 前記枠体に、前記支持壁に沿った溝または隙間が形成されている請求項11〜13のいずれか1項に記載の内視鏡用圧排体。
JP2010526715A 2008-09-01 2009-08-25 内視鏡用圧排体 Active JP5128672B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010526715A JP5128672B2 (ja) 2008-09-01 2009-08-25 内視鏡用圧排体

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008223986 2008-09-01
JP2008223986 2008-09-01
PCT/JP2009/064777 WO2010024244A1 (ja) 2008-09-01 2009-08-25 内視鏡用圧排体
JP2010526715A JP5128672B2 (ja) 2008-09-01 2009-08-25 内視鏡用圧排体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010024244A1 JPWO2010024244A1 (ja) 2012-01-26
JP5128672B2 true JP5128672B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=41721412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010526715A Active JP5128672B2 (ja) 2008-09-01 2009-08-25 内視鏡用圧排体

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP2332469B1 (ja)
JP (1) JP5128672B2 (ja)
KR (1) KR101353192B1 (ja)
ES (1) ES2544825T3 (ja)
WO (1) WO2010024244A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170007725A (ko) 2014-05-19 2017-01-20 도오레 화인케미칼 가부시키가이샤 압배체

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130018667A (ko) * 2010-03-08 2013-02-25 가와모또 산교오 가부시끼가이샤 수술용 압배체
JP5739660B2 (ja) * 2010-12-27 2015-06-24 オオサキメディカル株式会社 内視鏡下手術用の圧排体
JP2012152236A (ja) * 2011-01-21 2012-08-16 Kawamoto Sangyo Kk スペーサ
JP5674545B2 (ja) * 2011-04-22 2015-02-25 オオサキメディカル株式会社 肝臓吊上げ圧排具

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3961629A (en) * 1968-06-11 1976-06-08 American Cyanamid Company Using hydrophilic polyurethane laparotomy sponges
JPH05509024A (ja) * 1990-07-24 1993-12-16 ヨーン インベ 内視鏡手術手順用の多機能装置
JPH07116262A (ja) * 1993-10-22 1995-05-09 Olympus Optical Co Ltd 医療用膨張体
US5466231A (en) * 1993-11-04 1995-11-14 Merocel Corporation Laminated sponge device
US5827215A (en) * 1990-07-24 1998-10-27 Yoon; Inbae Packing device for endoscopic procedures
JPH10511589A (ja) * 1995-01-06 1998-11-10 ユーン,インバエ 内視鏡下で閉塞部位に空間を作るための拡張可能な多機能器具およびその方法
JP2008539823A (ja) * 2005-04-29 2008-11-20 クック・バイオテック・インコーポレーテッド 瘻治療用容積式移植片並びに関連の方法及びシステム
JP2009089900A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Toray Fine Chemicals Co Ltd 手術用圧排部材

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3520511B2 (ja) 2000-09-04 2004-04-19 株式会社ホギメディカル セルローススポンジを用いた創部吸収性被覆保護材の製造方法
JP4033327B2 (ja) 2001-11-30 2008-01-16 株式会社八光 レトラクター
JP2005253916A (ja) 2004-03-10 2005-09-22 Shigehisa Yanagimoto 腹腔鏡手術および体外法などの小視野の開腹手術における二酸化炭素注入よるバルーン型支持鉗子

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3961629A (en) * 1968-06-11 1976-06-08 American Cyanamid Company Using hydrophilic polyurethane laparotomy sponges
JPH05509024A (ja) * 1990-07-24 1993-12-16 ヨーン インベ 内視鏡手術手順用の多機能装置
US5827215A (en) * 1990-07-24 1998-10-27 Yoon; Inbae Packing device for endoscopic procedures
US20010025155A1 (en) * 1990-07-24 2001-09-27 Inbae Yoon Apparatus for ablation of the endometrium of the uterus
JPH07116262A (ja) * 1993-10-22 1995-05-09 Olympus Optical Co Ltd 医療用膨張体
US5466231A (en) * 1993-11-04 1995-11-14 Merocel Corporation Laminated sponge device
JPH10511589A (ja) * 1995-01-06 1998-11-10 ユーン,インバエ 内視鏡下で閉塞部位に空間を作るための拡張可能な多機能器具およびその方法
JP2008539823A (ja) * 2005-04-29 2008-11-20 クック・バイオテック・インコーポレーテッド 瘻治療用容積式移植片並びに関連の方法及びシステム
JP2009089900A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Toray Fine Chemicals Co Ltd 手術用圧排部材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170007725A (ko) 2014-05-19 2017-01-20 도오레 화인케미칼 가부시키가이샤 압배체

Also Published As

Publication number Publication date
KR20110053229A (ko) 2011-05-19
WO2010024244A1 (ja) 2010-03-04
EP2332469B1 (en) 2015-05-27
EP2332469A4 (en) 2011-09-28
ES2544825T3 (es) 2015-09-04
JPWO2010024244A1 (ja) 2012-01-26
EP2332469A1 (en) 2011-06-15
KR101353192B1 (ko) 2014-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101893987B1 (ko) 복강경 수술용 조직 적출 장치
ES2752143T3 (es) Dispositivos para diagnóstico de trompas de Falopio
US20130085339A1 (en) Surgical retractor
US9392935B2 (en) Methods for performing a medical procedure
ES2273485T5 (es) Estructuras para crear cavidades en las regiones interiores de huesos.
CA2565303C (en) Body-space drainage-tube debris removal
US5451204A (en) Multifunctional devices for endoscopic surgical procedures
JP7048861B2 (ja) 体管腔内低侵襲性治療用システム
JP5705798B2 (ja) トロカールのための安定化支援デバイス
JP4282242B2 (ja) 外科手術で使用するための特殊形状のバルーン装置およびその使用方法
JP5128672B2 (ja) 内視鏡用圧排体
US20070032703A1 (en) Radially expansive surgical instruments for tissue retraction and methods for using the same
JP2016515464A (ja) 腎臓結石を除去するためのデバイス
JP2009532078A (ja) 脊椎の経皮的アクセスおよび視覚化
JP2022009410A (ja) 卵管診断のためのデバイス
EP2630926B1 (en) Two-part access port
KR20170007725A (ko) 압배체
JP5313394B2 (ja) 手術用圧排体
KR102459763B1 (ko) 원형으로 권취된 지혈제 패드, 및 이를 인체 내부에 삽입하기 위한 기구
KR102224259B1 (ko) 혈류 방향과 같은 방향으로 삽입되어 용이하게 지지되도록 팔의 동맥으로 삽입되어 복강 출혈을 막는 카테터 및 그 이용 방법
JP2005287809A (ja) 医療用具
ZA200509801B (en) Body-space drainage-tube debris removal

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120417

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20120417

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20120510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121002

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5128672

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250