JP5123462B2 - 膜形成用配向基板および超電導線材ならびに膜形成用配向基板の製造方法 - Google Patents

膜形成用配向基板および超電導線材ならびに膜形成用配向基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、膜形成用配向基板および超電導線材ならびに膜形成用配向基板の製造方法に関し、より詳しくは、膜形成用配向基板と、その膜形成用配向基板上に超電導膜が形成された超電導線材と、膜形成用配向基板の製造方法とに関するものである。
高温超電導体の発見以来、ケーブル、限流器、マグネットなどの電力機器への応用を目指した高温超電導線材の開発が活発に行なわれている。ここで、優れた高温超電導線材を得るためには、配向性の高い超電導膜を形成する必要がある。
超電導膜の配向性を向上させるためには、その超電導膜が形成される基板を配向させる必要がある。この超電導膜形成用の配向基板として2軸配向性を有する配向金属基板を用い、その上に超電導膜または中間層および超電導膜を順次形成する方法が提案されている(たとえば、非特許文献1〜4参照。)。
ここでは、金属基板として基板を構成する金属原子が2軸配向した配向金属基板を用いて、前記配向金属基板の上に中間層をエピタキシャル成長させることにより配向金属基板と同じ2軸配向性を有する中間層が形成され、その中間層の上にさらに超電導膜をエピタキシャル成長させることにより中間層と同じ2軸配向性を有する超電導膜が形成される。かかる製造方法により、超電導に適した2軸配向性を有する超電導膜を有する高温超電導線材の製造が容易になる。
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上記のような2軸配向させる配向金属基板としては、Ni(ニッケル)もしくはNiに異種金属(たとえばW(タングステン))を数%添加したNi合金が主流である。しかし、Niの材料強度は低く、降伏応力も30MPaにすぎない。また、NiにWを5質量%程度添加することにより強度を向上させることができるが、このようなNi合金においても降伏応力は195MPaと低い値にとどまっている。
このようなNiおよびNi合金は強度が低いために、線材としてのハンドリングが悪く、またケーブルなどに加工する際に撚り線機などで加工することが難しいという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、良好な配向性を維持したまま高い強度を有する膜形成用配向基板および超電導線材ならびに膜形成用配向基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の膜形成用配向基板は、無配向で非磁性の第1の金属層と、その第1の金属層に貼り合わされ、かつ少なくとも表層が配向した集合組織を有する第2の金属層とを備え、第1の金属層が第2の金属層より高い強度を有し、第1の金属層はステンレス鋼よりなっており、第2の金属層は、互いに積層された第1の層と第2の層とを有し、第1の層は第2の層よりも第1の金属層側に位置しており、第2の層は第1の層よりも表層側に位置しており、第1の層は銅よりなり、第2の層はニッケルまたはニッケル合金よりなり、第1の層と第2の層とはともに結晶配向しており、かつ第1の層の結晶粒と第2の層の結晶粒とは、何れも結晶軸のずれが15°以内であることを特徴とするものである。
本発明の膜形成用配向基板によれば、第1の金属層が第2の金属層より高い強度を有しているため、膜形成用配向基板の強度を第2の金属層単体の場合よりも向上させることができる。また、第1の金属層と第2の金属層とを貼り合せているため、第2の金属層が配向した集合組織を有するように膜形成用配向基板を形成することができ、良好な配向性を維持することができる。このように第1の金属層と第2の金属層とを貼り合わせることにより、良好な配向性を維持したまま高い強度を得ることが可能となる。
この第1の層により第1の金属層と第2の層との格子整合性を緩和することができ、かつ第1の金属層と第2の層との間で元素が拡散することを抑制することができる。また、第1の層は第1の金属層が第2の層の配向性に影響を与えることを防止する役割をなしている。
第1の金属層の材質がステンレス鋼よりなっているため、市販されている高強度材料を第1の金属層として用いることができ、コストを抑えることができる。
本発明の超電導線材は、上記の膜形成用配向基板の第2の金属層上に中間層を介して超電導材料が積層されたことを特徴とするものである。
本発明の超電導線材によれば、良好な配向性を維持したまま高い強度を有する膜形成用配向基板を用いているため、良好な配向性を有する超電導膜を形成することができ、かつ超電導線材の強度を向上させることができる。
なお、第1の金属層と第2の金属層とは圧延などの方法により貼り合わされる。また、第1および第2の金属層と第1および第2の層とのそれぞれは、単一の金属元素からなる金属よりなっていてもよく、また複数の金属元素からなる合金よりなっていてもよい。
以上説明したように、本発明の膜形成用配向基板によれば、第1の金属層が第2の金属層より高い強度を有しているため、膜形成用配向基板の強度を第2の金属層単体の場合よりも向上させることができる。また、第1の金属層と第2の金属層とを貼り合せているため、第2の金属層が配向した集合組織を有するように膜形成用配向基板を形成することができ、良好な配向性を維持することができる。このように第1の金属層と第2の金属層とを貼り合わせることにより、良好な配向性を維持したまま高い強度を得ることが可能となる。
また本発明の超電導線材によれば、良好な配向性を維持したまま高い機械強度を有する膜形成用配向基板を用いているため、良好な配向性を有する超電導膜を形成することができ、かつ超電導線材の強度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における膜形成用配向基板の構成を示す概略断面図である。図1を参照して、膜形成用配向基板5Aは、第1の金属層1と、第2の金属層2とが互いに貼り合わされた構成を有している。第1の金属層1と第2の金属層2との貼り合わせは、たとえば圧延などの方法により行なわれる。
第1の金属層1は、無配向であり、かつ非磁性である(つまり自発磁化をもたない)。第2の金属層2は単層よりなり、少なくとも表層が配向した集合組織を有している。第1の金属層1は第2の金属層2より高い強度を有している。また第1の金属層1の強度は、超電導膜の形成時に高温でテンションをかけられた状態においても伸びない程度の強度であることが好ましい。
つまり、超電導膜を形成する際には、超電導膜の下地となる基材をテープ状として、そのテープを1対のロールの回転によりテープの長手方向に送りながら、そのテープ上に超電導膜が形成される。このとき、テープは高温に晒されるとともに、ロールで送る際のテンションを与えられる。第1の金属層1が、この超電導膜の形成時における高温でテンションをかけられた状態においても伸びない程度の強度を有していることにより、第1の金属層1を超電導膜の下地となるテープ状基材として用いることができる。
このような強度を有する材質として、第1の金属層1には、たとえばステンレス、ニッケル系合金などが使用される。本実施の形態では、第1の金属層1はたとえば100μmの厚みT1のステンレス鋼よりなっている。
第2の金属層2は、熱機械加工することにより非常にシャープでよく発達した立方晶系の集合組織(立方体集合組織:Cube Texture)を有していることが好ましい。この第2の金属層2の表面は、強い{100}<001>立方晶配向を有する。
また、この集合組織においては第2の金属層2を構成する金属原子が2軸配向している。この2軸配向における配向の方向としては、<100>軸が基板面に垂直な方向に、<010>軸が第2の金属層2の長手方向に配向していることが好ましい。また、この2軸配向とは、完全な2軸配向のもののみならず、結晶軸のずれ角が25°以下のものも含まれる。
この第2の金属層2としては、前記のような2軸配向を有する層であれば特に制限はないが、Ni、Cu(銅)、Ag(銀)、W、V(バナジウム)、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)、Mn(マンガン)、Al(アルミニウム)およびFe(鉄)の単体よりなる金属またはこれらの金属元素の任意の組合せよりなる合金であることが好ましい。本実施の形態では、第2の金属層2はたとえば30μmの厚みT2のNiよりなっている。
なお、第2の金属層2は、表層だけでなく全体的に配向していることが好ましい。
本実施の形態によれば、第1の金属層1が第2の金属層2より高い強度を有しているため、膜形成用配向基板5Aの強度を第2の金属層2単体の場合よりも向上させることができる。また、第1の金属層1と第2の金属層2とを貼り合せているため、第2の金属層2が配向した集合組織を有するように膜形成用配向基板5Aを形成することができ、良好な配向性を維持することができる。このように第1の金属層1と第2の金属層2とを貼り合わせることにより、良好な配向性と高い強度とを有する膜形成用配向基板5Aを得ることが可能となる。
次に、上記の膜形成用配向基板5Aを用いた超電導線材について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1における膜形成用配向基板を用いた超電導線材の構成を示す概略断面図である。図2を参照して、超電導線材10Aは、上述した図1に示す膜形成用配向基板5Aと、中間層および超電導膜3とを有している。膜形成用配向基板5A上に中間層が形成され、その中間層上に超電導膜が形成されている。この超電導膜はたとえば希土類系超電導薄膜であって、蒸着法などにより形成されている。
本実施の形態では、第2の金属層2が良好な配向性を有しているため、その上に形成される中間層および超電導膜3の配向性も良好なものにすることができる。また、第1の金属層1が高い強度を有するため、超電導線材10Aの強度も純NiまたはNi−W合金を基板とする超電導線材よりも高めることができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における膜形成用配向基板の構成を示す概略断面図である。図3を参照して、本実施の形態の膜形成用配向基板5Bの構成は、実施の形態1の構成と比較して、第2の金属層2が互いに積層された第1の層2aと第2の層2bとを有している点において異なる。
第1の層2aは第1の金属層1にたとえば圧延などにより貼り合わされている。第2の層2bは、第1の層2aをコーティングするために、たとえばメッキ法により第1の層2a上に形成されている。
この第1の層2aは第1の金属層1と第2の層2bとの格子整合性を緩和する役割をなし、かつ第1の金属層1と第2の層2bとの間で元素が拡散することを抑制する役割もなす。また、第1の層2aは、第1の金属層1が第2の層2bの配向性に影響を与えることを防止する役割もなしている。
第1の層2aの材質は、Ni、Cu、Ag、W、V、Cr、Mo、Mn、AlおよびFeの単体よりなる金属またはこれらの金属元素の任意の組合せよりなる合金であることが好ましい。本実施の形態では、第1の層2aはたとえば18μmの厚みT2aのCuよりなっている。
また第2の層2bの材質は、Ni、Pd(パラジウム)およびAgの単体よりなる金属またはこれらの金属元素の任意の組合せよりなる合金であることが好ましい。本実施の形態では、第2の層2bはたとえば1μmの厚みT2bのNiよりなっている。
これらの第1の層2aと第2の層2bとはともに配向していることが好ましく、第1の層2aの結晶粒と第2の層2bの結晶粒との間の結晶軸のずれ(配向性)が15°以内であることが好ましい。ここで、結晶軸のずれ(配向性)とは、a軸、b軸およびc軸の全ての軸のずれのことを意味している。結晶軸のずれ(配向性)が15°以内であると、その上にある超電導線材の超電導特性が良好となる。
なお、本実施の形態の膜形成用配向基板5Bのこれ以外の構成は、図1に示す実施の形態1の構成と同様の構成を有するため、同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。さらに、第1の層2aにより、第1の金属層1と第2の層2bとの格子整合性を緩和することができるとともに、第1の金属層1と第2の層2bとの間で元素が拡散することを抑制することもできる。また、第1の層2aにより、第1の金属層1が第2の層2bの配向性に影響を与えることを防止することもできる。
次に、上記の膜形成用配向基板5Bを用いた超電導線材について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2における膜形成用配向基板を用いた超電導線材の構成を示す概略断面図である。図4を参照して、超電導線材10Bは、上述した図3に示す膜形成用配向基板5Bと、中間層および超電導膜3とを有している。膜形成用配向基板5B上に中間層が形成され、その中間層上に超電導膜が形成されている。この超電導膜はたとえば希土類系超電導薄膜であって、蒸着法などにより形成されている。
本実施の形態では、第1の層2aと第2の層2bとの積層構造よりなる第2の金属層2が良好な配向性を有しているため、その上に形成される中間層および超電導膜3の配向性も良好なものにすることができる。また、第1の金属層1が高い強度を有するため、超電導線材10Bの強度も純NiまたはNi−W合金を基板とする超電導線材よりも高めることができる。
なお上記の実施の形態1および2においては、少なくとも表層が配向した集合組織を有する第2の金属層2が、第1の金属層1の片面にのみ形成された場合について説明したが、図8に示すように実施の形態1で説明した第2の金属層2が第1の金属層1の両面に形成されていてもよく、また図9に示すように実施の形態2で説明した第2の金属層2が第1の金属層1の両面に形成されていてもよい。
以下、実施例1について図を用いて説明する。
図1を参照して、100μmの厚みT1を有する第1の金属層1としてSUS316L(JIS(Japanese industrial standard)規定のステンレス鋼)に、30μmの厚みT2を有する第2の金属層2としてNi配向箔を貼り合せて、10mmの幅Wを有するテープ状の膜形成用配向基板5Aを作製した。
この膜形成用配向基板5AのNi配向箔の配向性を、X線ポールフィギュア測定により調べた。その結果を図5に示す。
図5を参照して、マップ上に、面内で配向していることを示すピークが観察され、特にα=45°の円周上にNi(111)面の回折ピークが4つ観察された。また、面内配向性を示す半波高全幅値(FWHM:Full Width at Half Maximum)は15.4°であり、良好な配向性が維持できていることがわかった。
なお、半波高全幅値とは、回折ピークの半値幅であり、この値が小さいほど面内での配向性が良好であることを示すものである。
また、この膜形成用配向基板5Aを用いて図2に示す超電導線材10Bを作製し、降伏応力を測定した結果、480MPa以上の降伏応力が得られており、純NiまたはNi−W合金を基板とする超電導線材と比較して遥かに大きな強度を、高度に配向した組織を維持したまま達成することができた。
以下、実施例2について図を用いて説明する。
図3を参照して、100μmの厚みT1を有する第1の金属層1としてSUS316L(JIS規定のステンレス鋼)に、18μmの厚みT2aを有する第1の層2aとしてCu配向箔を貼り合せ、そのCu配向箔上に1μmの厚みT2bを有する第2の層2bとしてNi膜をメッキにより形成して、10mmの幅Wを有するテープ状の膜形成用配向基板5Bを作製した。
この膜形成用配向基板5BのCu配向箔とNi膜との配向性を、X線ポールフィギュア測定により調べた。その結果を、Cu配向箔については図6に、Ni膜については図7にそれぞれ示す。
図6および図7のいずれにおいても、マップ上に、面内で配向していることを示すピークが観察され、特に図6ではα=45°の円周上にCu(111)面の回折ピークが、また図7ではNi(111)面の回折ピークが4つづつ観察された。また、面内配向性を示す半波高全幅値(FWHM:Full Width at Half Maximum)は図6のCu配向箔では9.3°であり、図7のNi膜では9.9であり、ともに良好な配向性が維持できていることがわかった。
また、この膜形成用配向基板5Bを用いて図4に示す超電導線材10Bを作製し、降伏応力を測定した結果、480MPa以上の降伏応力が得られており、純NiまたはNi−W合金を基板とする超電導線材と比較して遥かに大きな強度を、高度に配向した組織を維持したまま達成することができた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、特に膜形成用配向基板と、その膜形成用配向基板上に超電導膜が形成された超電導線材とに有利に適用され得るものである。
本発明の実施の形態1における膜形成用配向基板の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態1における膜形成用配向基板を用いた超電導線材の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2における膜形成用配向基板の構成を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態2における膜形成用配向基板を用いた超電導線材の構成を示す概略断面図である。 Ni配向箔の配向性をX線ポールフィギュアにより測定した結果を示す図である。 Cu配向箔の配向性をX線ポールフィギュアにより測定した結果を示す図である。 Ni膜の配向性をX線ポールフィギュアにより測定した結果を示す図である。 実施の形態1で説明した第2の金属層が第1の金属層の両面に形成された様子を示す断面図である。 実施の形態2で説明した第2の金属層が第1の金属層の両面に形成された様子を示す断面図である。
符号の説明
1 第1の金属層、2 第2の金属層、2a 第1の層、2b 第2の層、3 中間層および超電導膜、5A,5B 膜形成用配向基板、10A,10B 超電導線材。

Claims (4)

  1. 無配向で非磁性の第1の金属層と、
    前記第1の金属層に貼り合わされ、かつ少なくとも表層が配向した集合組織を有する第2の金属層とを備え、
    前記第1の金属層は前記第2の金属層より高い強度を有し、
    前記第1の金属層はステンレス鋼よりなっており、
    前記第2の金属層は、互いに積層された第1の層と第2の層とを有し、前記第1の層は前記第2の層よりも前記第1の金属層側に位置しており、前記第2の層は前記第1の層よりも前記表層側に位置しており、前記第1の層は銅よりなり、前記第2の層はニッケルまたはニッケル合金よりなり、
    前記第1の層と前記第2の層とはともに結晶配向しており、かつ前記第1の層の結晶粒と前記第2の層の結晶粒とは、何れも結晶軸のずれが15°以内であることを特徴とする、膜形成用配向基板。
  2. 請求項1に記載の前記膜形成用配向基板の前記第2の金属層上に中間層を介して超電導材料が積層されたことを特徴とする、超電導線材。
  3. 降伏応力が480MPa以上である、請求項2に記載の超電導線材。
  4. 無配向で非磁性のステンレス鋼よりなる第1の金属層に、銅よりなりかつ結晶軸のずれが15°以内となるように結晶配向した結晶粒を有する第1の層を圧延により前記第1の金属層に貼り合わせる工程と、
    前記第1の層上に、ニッケルまたはニッケル合金よりなりかつ結晶軸のずれが15°以内となるように結晶配向した結晶粒を有する第2の層をメッキ法により形成する工程とを備えた、膜形成用配向基板の製造方法。
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