JP5122903B2 - 位置調整式ステアリング装置 - Google Patents
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また、この場合、ナットをねじ軸の軸線方向に確実に押すことができる。
本発明において、上記抵抗低減部材は、スラスト軸受(65)を含むことが好ましい(請求項4)。この場合、ナットの端面と弾性部材との間のスラスト荷重をスラスト軸受で受けつつ、両者の相対回転の抵抗を低減することができ、ステアリングホイールの位置調整の際のねじ軸およびナットの駆動をより滑らかにできる。
本発明において、上記ねじ軸の雄ねじ部(50)およびナットの雌ねじ部(52)の互いの接触領域(53)の一部に合成樹脂(55)が設けられ、衝撃荷重を受けたときに、合成樹脂が変形して雄ねじ部および雌ねじ部が互いに金属接触するようにされていることが好ましい(請求項6)。
本発明において、上記ねじ軸の雄ねじ部(50E)およびナットの雌ねじ部(52E)は、ステアリングホイールの位置調整のときに互いに接触する第1の接触領域(61)と、衝撃荷重を受けたときに互いに接触する第2の接触領域(62)とを含み、第2の接触領域における各上記ねじ部のねじ山の角度(D1,D2)が、第1の接触領域における各上記ねじ部のねじ山の角度よりも大きくされていることが好ましい(請求項7)。
本発明において、テレスコピック調整のために互いに軸方向に摺動可能に嵌合し、ステアリングシャフトを回転可能に支持するロアチューブ(9)およびアッパチューブ(8)を備え、上記固定部は、車体(12)に固定された固定側部材(17)またはロアチューブを含み、上記可動部は、アッパチューブまたはアッパチューブと上記軸方向に一体移動可能な部材(18)を含むことが好ましい(請求項8)。
なお、上記において、括弧内の数字は、後述する実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる位置調整式ステアリング装置の概略構成を示す模式的な一部断面側面図である。図1を参照して、位置調整式ステアリング装置1(以下、単にステアリング装置1ともいう)は、ステアリングホイール2と、ステアリングホイール2に連なるステアリングシャフト3とを有している。このステアリング装置1は、ステアリングホイール2の位置を後述するピボット軸16の回りに移動させるチルト調整と、ステアリングホイール2の位置をステアリングシャフト3の軸方向S1(以下、単に軸方向S1ともいう)に沿って調整するテレスコピック調整とを行えるようになっている。
アッパシャフト4の一端に上記ステアリングホイール2が連結され、アッパシャフト4の他端にロアシャフト5の一端が連結されている。ロアシャフト5の他端には、自在継手6等を介して舵取り機構(図示せず)が連結されている。舵取り機構は、例えば、ラックアンドピニオン機構を含んでいる。
ステアリングシャフト3は、コラムチューブ7に回転可能に支持されている。コラムチューブ7は、伸縮可能とされており、テレスコピック調整のために軸方向S1に互いに摺動可能に嵌め合わされた円筒状のアッパチューブ8およびロアチューブ9を含んでいる。
また、車体12に固定された固定部(固定側部材)としての固定ブラケット17と、アッパチューブ8に固定された可動ブラケット18とが近接して配置されている。
図2は、図1のII−II線に沿う要部の断面図である。図1および図2を参照して、可動ブラケット18は、全体として上向きに開放する溝形をなしており、一対の側板20,21と、一対の側板20,21の下端部間を繋ぐ底板22とを有している。
固定ブラケット17は、車体12の左右方向に相対向する一対の側板23,24と、これら側板23,24の上端部を互いに連結する上板25とを備えており、下方に開放する溝形をなしている。固定ブラケット17の各側板23,24には、円弧状をなす縦長の支軸挿通孔26が形成されている。
カプセル29は、2次衝突時に破断する樹脂ピン(図示せず)を含んでいる。このピンが破断することにより、車体12に沿っての各取付ステー27,28の移動が許容される。
支軸31の一端にはねじ部31aが設けられ、このねじ部31aには螺合部材としてのナット32が螺合している。このナット32は、支軸31の他端に設けられる挟持部としての頭部31bとの間で固定ブラケット17の一対の側板23,24を挟持して締め付けることができるようになっている。
支軸31は、当該支軸31の軸線C1回りに回動可能な操作レバー34を支持している。操作レバー34は、ナット32の座面と側板23の外面との間に介在しており、長尺のレバー本体34aを含んでいる。
このため、操作レバー34の回動操作にナット32が同伴回転して、ナット32がねじ部31aにねじ込まれたり、ねじ戻されたりするようになっている。これにより、ナット32と支軸31の頭部31bとの軸方向距離が増減し、固定ブラケット17の側板23,24が可動ブラケット18の側板20,21に対する挟持を強めて、所定の挟持力(規制力)でチルト・テレスコロックを実現したり、挟持を解除してロック解除を実現したりできるようになっている。ナット32と支軸31とにより前述のねじ式のロック機構19が構成されている。
上記の構成により、固定ブラケット17とアッパチューブ8とを用いて、ステアリングシャフト3を支持している。また、ステアリングホイール2の位置調整(テレスコ調整)のために、所定方向としての上記軸方向S1に、固定ブラケット17およびアッパチューブ8が相対移動する。
図3は、図2のIII−III線に沿う要部の断面図である。図4は、ステアリング装置1の要部の分解斜視図である。
図3および図4を参照して、支持部材37は、固定ブラケット17に支持されており、軸方向S1に関して、固定ブラケット17に対する移動が規制されている。この支持部材37は、例えば板金部材を用いて形成されており、固定ブラケット17の一方の側板23に沿わされた主体部40を含んでいる。
係合突起41,42は、固定ブラケット17の側板23に形成された円弧状の係合孔23b,23cを挿通している。これにより、チルト調整のとき、各係合突起41,42は、対応する係合孔23b,23cのそれぞれに対して移動し、テレスコ調整のとき、対応する係合孔23b,23cとの係合により軸方向S1への相対移動が規制される。
駆動部材38は、固定ブラケット17およびアッパチューブ8の相対移動に伴って後述するナット49をねじ軸48の軸線方向に押すためのものである。この駆動部材38は、例えばコ字形形状をなす板金部材を用いてなり、上端部がアッパチューブ8の外周面に溶接等により固定されている。駆動部材38はアッパチューブ8と軸方向S1に同行移動する。
減速機39は、ステアリングホイールの位置調整のときに、固定ブラケット17およびアッパチューブ8の相対移動に従動して駆動されることにより適度な摩擦抵抗を付与し、且つ衝撃荷重を受けたときにこれら固定ブラケット17およびアッパチューブ8を互いにロックするためのものであり、互いに螺合されたねじ軸48およびナット49を含んでいる。
ねじ軸48の一対の端部は、それぞれ、支持部材37の対応する側板43,44にそれぞれ溶接等により固定されており、軸線C2回りの回転が規制されている。
ナット49は、例えば円筒状をなしており、軸方向S1に相対向する一対の端面49a,49bを有している。ナット49の内周面には、雄ねじ部50と螺合する雌ねじ部52が形成されている。
このナット49は、駆動部材38の一対の側板46,47間に配置されている。ナット49の一方の端面49aは、駆動部材38の一方の側板46に対向しており、ナット49の他方の端面49bは、駆動部材38の他方の側板47に対向している。
上記の構成により、テレスコ調整のときに、固定ブラケット17とアッパチューブ8とが軸方向S1に相対移動すると、支持部材37および駆動部材38が軸方向S1に相対移動し、これに伴いねじ軸48の雄ねじ部50およびナット49の雌ねじ部52が摩擦抵抗を生じながら相対回転する。
図5(A)は、ねじ軸48およびナット49の要部の断面図である。図5(A)を参照して、ねじ軸48の雄ねじ部50、およびナット49の雌ねじ部52の互いの接触領域53の一部に合成樹脂が設けられている。具体的には、ねじ軸48の雄ねじ部50は、合成樹脂の層55と、合成樹脂の層55を保持する金属製のねじ山本体56とを含んでいる。ナット49の雌ねじ部52は、金属製のねじ山本体57を含んでいる。
合成樹脂の層55がねじ山本体56の基端側の一部を覆っており、ねじ軸48の外表面の一部を構成している。ねじ山本体56は、断面がテーパ状(山形形状)に形成されており、先端部が、合成樹脂の層55に覆われずに露出している。ねじ山本体56への合成樹脂の層55の形成は、例えば、コーティング加工やインジェクション加工によって行われる。
図1および図5(A)を参照して、テレスコ調整のときには、操作レバー34を操作してロック機構19によるロックを解除することにより、固定ブラケット17と可動ブラケット18との(固定部17とアッパチューブ8との)相対移動が許容される。
図1および図3を参照して、一方、車両が衝突する1次衝突に伴い運転者がステアリングホイール2に衝突する2次衝突が生じると、衝撃荷重は、アッパシャフト4、軸受10、およびアッパチューブ8を介して駆動部材38に伝わり、駆動部材38の一方の側板46がナット49に衝突する。
これにより、雄ねじ部50および雌ねじ部52が相対的に高い摩擦係数で互いに摩擦接触して両者の相対移動が規制され、図3に示す支持部材37と駆動部材38とが軸方向S1に相対移動することを規制され、ステアリングホイールの位置が保持される。
これにより、運転者がステアリングホイール2の位置調整を行っているという感覚を得ることができ、節度感を得ることができる。また、衝撃荷重を受けたときに、減速機39によって固定ブラケット17およびアッパチューブ8が互いにロックされて両者の相対移動が規制されるようになっており、ステアリングホイール2が不用意に移動することを確実に防止できる。
さらに、ステアリングホイール2の位置調整のときには、金属よりも摺動性が良好な合成樹脂の摺動を用いることができ、雄ねじ部50と雌ねじ部52との摩擦抵抗を適度な強さにできる。また、衝撃吸収のときには、雄ねじ部50および雌ねじ部52が互いに金属接触して大きな摩擦抵抗を発生でき、固定ブラケット17およびアッパチューブ8の相対移動を確実に阻止できる。
従来、衝撃吸収のときにステアリングホイールが不用意に移動しないようにするための構成として、固定部材と可動部材との間に多数の摩擦板を介在させ、これらの摩擦板の摩擦力で両者の相対移動を規制するものや、ラチェット機構を用いて固定部材と可動部材との相対移動を規制するものがある。
図6は、本発明の別の実施の形態の要部の断面図である。図7は、図6の要部の拡大図である。なお、以下では、図1〜図5に示す実施の形態と異なる点について説明し、同様の構成については図に同様の符号を付してその説明を省略する。
具体的には、駆動部材38Aの一方の側板46Aとナット49との間に、第1の軸受65および弾性部材66が配置され、且つ、駆動部材38Aの他方の側板47とナット49との間に、第2の軸受67が配置されている。
駆動部材38Aの一方の側板46Aは、第1の対向部68と第2の対向部69とを含んでいる。第1の対向部68および第2の対向部69は、ナット49の一方の端面49aに平行に対向している。第1および第2の対向部68,69は、軸線方向Eとは直交して延びる環状の平面を構成している。
ねじ軸48の径方向に関して、第1の対向部68はねじ軸48から相対的に遠くに配置されており、第2の対向部69はねじ軸48から相対的に近くに配置されている。
第1の軸受65は、ナット49の一方の端面49aと一方の側板46A(弾性部材66)との相対回転の抵抗を低減する抵抗低減部材を構成している。第1の軸受65は、これら一方の端面49aと弾性部材66との間に介在している。
弾性部材66の外径部は第2の対向部69に当接しており、弾性部材66の内径部は第1の軸受65の一方の軌道輪651に当接している。弾性部材66は軸線方向Eに弾性的に圧縮されており、弾性部材66が弾性反発力を生じている。第1の軸受65は、この弾性反発力によって軸線方向Eに付勢され、ナット49と第2の対向部69との間で浮動支持されている。
上記の構成により、第1の軸受65の一方の軌道輪651は、ねじ軸48回りの回転が規制されており、他方の軌道輪652は、ナット49とともにねじ軸48の回りに回転可能となっている。
また、ステアリングホイールの位置調整のためにアッパチューブ8を軸方向Sの他方S2に変位させると、駆動部材38Aの他方の側板47が、第2の軸受67を介してナット49を軸方向Sの他方S2に押圧し、その結果、ナット49がねじ軸48に対して適度な摺動抵抗を生じながら回転する。
また、減速機39が衝撃を受けたときには、第1の対向部68とナット49の一方の端面49aとが接することにより、駆動部材38Aとナット49との間の摩擦抵抗を相対的に大きくできる。これにより、ナット49の回転を確実に規制でき、その結果、固定ブラケット17およびアッパチューブ8を確実にロックできる。
また、第1の軸受65としてスラスト軸受を用いていることにより、ナット49の一方の端面49aと弾性部材66との間のスラスト荷重を第1の軸受65で受けつつ、両者の相対回転の抵抗を低減することができる。
また、第1および第2の軸受65,67として、スラストころ軸受等の他のスラスト軸受を用いてもよい。
また、図9に示すように、第1の軸受65に代えて介装部材78を用いてもよい。介装部材78は、例えば、ねじ軸48を取り囲むスラストすべり軸受を構成しており、主体部73および低摩擦部材74を含んでいる。
主体部73は、例えば金属を用いて形成されており、環状をなしている。主体部73の一部が収容溝72に収容されている。主体部73の一方の端面73aは弾性部材66の内径部に当接している。主体部73の他方の端面73bに低摩擦部材74が固定されている。
弾性部材76は、例えばゴム等の樹脂部材を用いて形成された環状の部材であり、軸線方向Eに沿って弾性変形可能となっている。弾性部材76の一方の端面76a側の一部が環状の収容溝72に収容されており、他方の端面76b側の一部が収容溝72から突出している。
低摩擦部材74により、弾性部材76とナット49の一方の端面49aとの間の摩擦抵抗が低減されており、両者の滑らかな相対回転が実現される。なお、低摩擦部材74をナット49の一方の端面49aに固定し、弾性部材76の他方の端面76bとすべり接触させてもよい。また、低摩擦部材74を、ナット49の一方の端面49aと、弾性部材76の他方の端面76bのそれぞれに設けてもよい。
この場合、低摩擦部材74を用いていることにより、ナット49の一方の端面49aと弾性部材76との間の摩擦抵抗をより小さくでき、ステアリングホイールの位置調整の際の減速機の駆動をより滑らかにできる。
図12および図13を参照して、本実施の形態では、支持部材37Cおよび駆動部材38Cを用いている。駆動部材38Cは、主体部45Cと、一対の側板46,47とを含んでいる。主体部45Cの上端部が、アッパチューブ8に形成された挿通孔58を挿通し、且つ固定部としてのロアチューブ9に溶接等により固定されている。
支持部材37Cは、可動部(アッパチューブ8と軸方向S1に一体移動可能な部材)としての可動ブラケット18の底板22に固定される主体部40Cと、一対の側板43,44とを有している。
なお、図12および図13に示す実施の駆動部材38Cに代えて、図14(A)に示す駆動部材38Dを用いるとともに、弾性部材66、第1の軸受65および第2の軸受67を用いてもよい。
駆動部材38Dの他方の側板47Dに第1の対向部68Dおよび第2の対向部69Dが設けられている。
第1の軸受65は、ナット49の他方の端面49bと弾性部材66との相対回転の抵抗を低減する抵抗低減部材を構成しており、ナット49の他方の端面49bと弾性部材66との間に介在している。
弾性部材66は、駆動部材38Dの第2の対向部69Dとナット49の他方の端面49bとの間に介在しており、第1の軸受65の他方の軌道輪652と第2の対向部69Dとに挟まれている。
上記の構成により、第1の軸受65の他方の軌道輪652は、ねじ軸48回りの回転が規制されており、一方の軌道輪651は、ナット49とともにねじ軸48の回りに回転可能となっている。
2次衝突の際にステアリングホイール等を介して、支持部材37C、ねじ軸48およびナット49に軸線方向Eの一方E1を向く衝撃荷重が作用すると、図14(B)に示すように、弾性部材66がナット49と他方の側板47Dとの間で圧縮される。これにより、他方の側板47Dの第1の対向部68Dとナット49の他方の端面49bとが摩擦係合する。
なお、図14(A)に示す実施の形態の第1の軸受65に代えて、図15に示す介装部材78を用いてもよい。介装部材78の主体部73の他方の端面73bは弾性部材66の内径部に当接している。主体部73の一方の端面73aに低摩擦部材74が固定されている。
弾性部材76の他方の端面76bは、他方の側板47Dの第2の対向部69Dに固定されている。弾性部材76の一方の端面76aには、低摩擦部材74が固定されている。低摩擦部材74は、ナット49の他方の端面49bとすべり接触している。なお、低摩擦部材74をナット49の他方の端面49bに固定し、弾性部材76の一方の端面76aとすべり接触させてもよい。また、低摩擦部材74を、ナット49の他方の端面49bと弾性部材76の他方の端面76bのそれぞれに設けてもよい。
例えば、雌ねじ部52に合成樹脂の層55と同様の合成樹脂の層を形成してもよい。このとき、雄ねじ部50に合成樹脂の層55が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
雄ねじ部50Eは金属製であり、雄ねじ部50Eの軸線を含む所定の平面で切断した断面(図18(A)に示す断面)においてインボリュート曲線をなすインボリュート曲線部59を含んでいる。インボリュート曲線部59は、雄ねじ部50Eの先端側に向かうに従い曲率半径が大きくなっており、先端側に向かうに従いねじ山の角度D1が大きくなっている。
雄ねじ部50Eのインボリュート曲線部59の基端部59a、および雌ねじ部52Eのインボリュート曲線部60の基端部60aが、第1の接触領域61を構成している。
本実施の形態によれば、ステアリングホイール2の位置調整のときには、第1の接触領域61で相対的に小さい摩擦抵抗を生じさせて、適度な抵抗を付与できる。
また、衝撃吸収のときには、第2の接触領域62で相対的に大きい摩擦抵抗を生じさせて、ステアリングホイール2が不用意に動かないようにロアコラムチューブ9および可動ブラケット18を確実にロックできる。また、金属のみで雄ねじ部50Eおよび雌ねじ部52Eを構成できる。
さらに、チルト調整の際にねじ軸48およびナット49が相対回転するようにしてもよい。
Claims (8)
- 一端にステアリングホイールが連結されたステアリングシャフトを支持し、ステアリングホイールの位置調整のために所定方向に相対移動する固定部および可動部と、
上記固定部および可動部のいずれか一方に設けられて互いに螺合するねじ軸およびナットと、
上記固定部および可動部のいずれか他方に設けられ、上記固定部および可動部の相対移動に伴って上記ナットを上記ねじ軸の軸線方向に押すことによって上記ねじ軸およびナットを相対回転させる駆動部材と、を備え、
上記ねじ軸の軸線が上記所定方向に沿わされていて、
上記ねじ軸およびナットは、ステアリングホイールから上記軸線方向の衝撃荷重を受けたときに固定部および可動部を互いにロックする機構を有することを特徴とする位置調整式ステアリング装置。 - 請求項1において、上記駆動部材は、ねじ軸の軸線方向に関してナットの端面に対向する第1の対向部および第2の対向部を含み、
第1の対向部と上記ナットの上記端面との間に空隙が設けられており、
第2の対向部と上記ナットの上記端面との間に弾性部材が介在しており、
上記ねじ軸およびナットが衝撃を受けたときに、弾性部材が圧縮されることにより、第1の対向部と上記ナットの端面とが係合するようにしてある位置調整式ステアリング装置。 - 請求項2において、上記ナットの端面および上記弾性部材の両者の間に、両者の相対回転の抵抗を低減する抵抗低減部材が介在している位置調整式ステアリング装置。
- 請求項3において、上記抵抗低減部材は、スラスト軸受を含む位置調整式ステアリング装置。
- 請求項3において、上記抵抗低減部材は、上記ナットの端面および上記弾性部材の少なくとも一方に設けられた低摩擦部材を含む位置調整式ステアリング装置。
- 請求項1〜5の何れか1項において、上記ねじ軸の雄ねじ部およびナットの雌ねじ部の互いの接触領域の一部に合成樹脂が設けられ、
衝撃荷重を受けたときに、合成樹脂が変形して雄ねじ部および雌ねじ部が互いに金属接触するようにされている位置調整式ステアリング装置。 - 請求項1〜5の何れか1項において、上記ねじ軸の雄ねじ部およびナットの雌ねじ部は、ステアリングホイールの位置調整のときに互いに接触する第1の接触領域と、衝撃荷重を受けたときに互いに接触する第2の接触領域とを含み、
第2の接触領域における各上記ねじ部のねじ山の角度が、第1の接触領域における各上記ねじ部のねじ山の角度よりも大きくされている位置調整式ステアリング装置。 - 請求項1〜7の何れか1項において、テレスコピック調整のために互いに軸方向に摺動可能に嵌合し、ステアリングシャフトを回転可能に支持するロアチューブおよびアッパチューブを備え、
上記固定部は、車体に固定された固定側部材またはロアチューブを含み、
上記可動部は、アッパチューブまたはアッパチューブと上記軸方向に一体移動可能な部材を含む位置調整式ステアリング装置。
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