JP2006347242A - ステアリング装置 - Google Patents

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将人 岩川
Naoki Sawada
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Abstract

【課題】 ステアリングホイールの前後方向位置調整時の静粛性を確保すると共に、二次衝突時の運転者の保護を充実させたステアリング装置を提供する。
【解決手段】 衝突事故に伴う二次衝突によって、インナーコラム3aに車体前方側への衝撃荷重が加わると、インナーコラム3aに結合されたねじ杆18が、車体前方側に変位し、ねじ杆18の車体前方側への変位によって、ハウジング部30をアウターコラム2aから離脱させる。ハウジング部30は、ハウジング部30の上面に形成されたガイド突起22が、アウターコラム2aの外周面の下面20に形成されたガイド溝21に案内されて、車体前方側に円滑に変位する。従って、ハウジング部30がアウターコラム2aから離脱した後のハウジング部30の移動経路が確実に定まり、アウターコラム2aに対してインナーコラム3aは、そのコラプス移動の全ストロークにわたって円滑に変位する。
【選択図】 図1

Description

本発明はステアリング装置、特に、運転者の体格や運転姿勢に応じて、電動アクチュエータを動力源として、ステアリングホイールのテレスコピック位置を調整することができるテレスコピック位置調整式のステアリング装置であって、二次衝突時に運転者に加わる衝撃を緩和するようにしたステアリング装置に関する。
運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの前後方向位置を調整する為の装置として、テレスコピック式ステアリング装置と呼ばれるステアリング装置がある。また、ステアリングホイールの前後方向位置と上下方向位置の両方の位置を調整する為の装置として、チルト・テレスコピック式ステアリング装置と呼ばれるステアリング装置がある。
また、ステアリングホイールの位置調整を、スイッチ操作に基づいて電動アクチュエータにより行なう、ステアリングホイールの電動式位置調整装置も、従来から広く使用されている。例えば、図9は、特許文献1に記載されているステアリングホイールの電動式の前後位置調整装置を示している。
特許文献1に示す従来構造の場合、コラム1が、車体前方側(図9の左側)に配置されたアウターコラム(ロアーコラム)2に、車体後方側(図9の右側)に配置されたインナーコラム(アッパーコラム)3の車体前方側を内嵌する事により、全長を伸縮自在とした伸縮式ステアリング装置である。このうちのインナーコラム3の車体後方側寄り部分に固定した結合板4に、駆動ロッド5の車体後方側端部(図9の右端部)を結合固定している。
また、この駆動ロッド5の車体前方側(図9の左半部)に設けた雄ねじ部6と、上記アウターコラム2の外周面に固定されたハウジング7内に回転のみ自在に設けられて、電動アクチュエータにより所望の方向に回転するナットとを螺合させて、送りねじ機構を構成している。
ステアリングホイール8の前後方向位置を調整する際には、この送りねじ機構により上記インナーコラム3を軸方向(図9の左右方向)に押し引きして、上記コラム1を伸縮させる。上記ステアリングホイール8をその車体後方側端部に固定したステアリングシャフト9は、上記インナーコラム3の内側に回転のみ自在に軸支されており、かつ、スプライン係合部により伸縮自在とされている。従って、上記コラム1を伸縮させる事に伴い、上記ステアリングホイール8の前後位置を調整することができる。
電動式のステアリングホイールの前後位置調整装置の構成及び作用は上述の通りであるが、衝突事故の際に運転者の保護を図る面から、上記駆動ロッド5の存在に拘らず、上記ステアリングホイール8を車体前方側に変位させる為の構造が必要になる。
即ち、衝突事故の際には、自動車が他の自動車等に衝突する、いわゆる一次衝突に続いて、運転者の身体(主として胸部若しくは頭部)が上記ステアリングホイール8にぶつかる、いわゆる二次衝突が発生する。この二次衝突の際、運転者の身体に加わる衝撃を緩和する為には、この二次衝突に伴って上記ステアリングホイール8が車体前方側に変位する構造とする必要がある。
上記図9に示した構造の場合、コラム1及びステアリングシャフト9は、何れも伸縮自在な構造であるから、そのままでも、上記二次衝突に伴って上記ステアリングホイール8が車体前方側に変位する構造を容易に構成できる。これに対して、上記駆動ロッド5は、そのままでは全長が縮まる事がなく、上記コラム1を構成するアウターコラム2とインナーコラム3との間で突っ張る為、このコラム1が縮まらなくなる。
もちろん、上記アウターコラム2は、例えば特許文献2、3に記載されている様な構造により、上記二次衝突に伴って車体前方側に離脱する様に、車体に対して支持されている。従って、上記駆動ロッド5が存在するとしても、上記ステアリングホイール8の車体前方側への変位が全く行なわれなくなる訳ではない。
ただし、上記コラム1が縮まらなくなる分だけ、二次衝突の初期段階で、衝撃荷重のピークが発生し易くなるだけでなく、上記ステアリングホイール8の車体前方側への変位量が少なくなる為、運転者の保護を充実させる面からは不利である。
この為、上記特許文献1には、例えば図10に示す様な構造により、二次衝突時に加わる衝撃荷重により全長を縮める、駆動ロッド5aに関する発明が記載されている。この駆動ロッド5aは、円管状の外筒10と内軸11とを、合成樹脂若しくは軟質金属製のピン12により結合して構成している。
この様な駆動ロッド5aは、二次衝突時に加わる衝撃荷重によりピン12が剪断されることによって、その全長を縮めることができる。このため、駆動ロッド5aがアウターコラム2とインナーコラム3との間で突っ張る事はなく、二次衝突時に上記コラム1が縮まる事を許容する。
しかし、外筒10と内軸11とから成る駆動ロッド5aは、全長にわたって同軸度を確保する事が難しい。言い換えれば、この駆動ロッド5aの一端寄り部分と他端寄り部分とが互いに偏心し易い。そして、偏心した場合には、この駆動ロッド5aの雄ねじ部6とナットとの螺合部に不均一な力が作用し、上記ステアリングホイール8の前後方向位置を調整すべく、上記ナットを回転させる際に、耳障りなうなりや、不快な振動が発生し易くなる。
又、駆動ロッド5aと共に送りねじ機構を構成するナットを合成樹脂製とし、二次衝突時にこのナットの雌ねじ部を破断させる事により、このナットに対する上記駆動ロッド5aの軸方向変位を可能とし、コラム1を収縮可能とする事も考えられる。ただし、この様な構造を採用した場合には、通常状態での上記駆動ロッド5aの雄ねじ部6と上記ナットとの螺合部の信頼性(破損しにくさ)を確保し、しかも、二次衝突時に上記ナットの雌ねじ部を確実に破断させる為の設計が難しい。
特開2003−276616号公報 特開平11−165643号公報 特開2000−233758号公報
本発明は、ステアリングホイールの前後方向位置調整時の静粛性を確保すると共に、二次衝突時の運転者の保護を充実させたステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、車体に固定可能なロアーコラム、上記ロアーコラムにテレスコピック位置調整可能に嵌合されたアッパーコラム、上記アッパーコラムに取り付けられた被駆動部材、上記アッパーコラムに回転可能に軸支され、車体後方側にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフト、上記ロアーコラムに離脱可能に取り付けられた電動アクチュエータ、上記電動アクチュエータの駆動力を上記被駆動部材に伝達して、上記アッパーコラムをテレスコピック移動する駆動機構、上記ロアーコラムまたは電動アクチュエータのいずれか一方に設けられ、二次衝突時の衝撃荷重によって、上記電動アクチュエータがロアーコラムから離脱して車体前方側に移動する時、電動アクチュエータの車体前方側への移動を案内する案内部を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第2番目の発明は、車体に固定可能なロアーコラム、上記ロアーコラムにテレスコピック位置調整可能に嵌合されたアッパーコラム、上記アッパーコラムに離脱可能に取り付けられた被駆動部材、上記アッパーコラムに回転可能に軸支され、車体後方側にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフト、上記ロアーコラムに取り付けられた電動アクチュエータ、上記電動アクチュエータの駆動力を上記被駆動部材に伝達して、上記アッパーコラムをテレスコピック移動する駆動機構、上記アッパーコラムまたは被駆動部材のいずれか一方に設けられ、二次衝突時の衝撃荷重によって、上記被駆動部材がアッパーコラムから離脱してアッパーコラムが車体前方側に移動する時、被駆動部材に対するアッパーコラムの車体前方側への移動を案内する案内部を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第3番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記案内部は、上記ロアーコラムまたは電動アクチュエータのいずれか一方に形成されたガイド溝であり、上記ロアーコラムまたは電動アクチュエータのいずれか他方には、上記ガイド溝に嵌合するガイド突起が形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第4番目の発明は、第2番目の発明のステアリング装置において、上記案内部は、上記アッパーコラムまたは被駆動部材のいずれか一方に形成されたガイド溝であり、上記アッパーコラムまたは被駆動部材のいずれか他方には、上記ガイド溝に嵌合するガイド突起が形成されていることを特徴とするステアリング装置である。
第5番目の発明は、第1番目から第4番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記ロアーコラムの車体前方側には、上記ステアリングシャフトの操舵力に比例した操舵補助トルクを付与する操舵力補助装置が取付けられていることを特徴とするステアリング装置である。
第6番目の発明は、第1番目から第4番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記ロアーコラムはその車体前方側が車体に枢動可能に支承されると共に、上記ロアーコラムの車体後方側は、車体に取付け可能なアッパーブラケットにチルト位置調整可能に支承され、上記アッパーブラケットに取付けられた電動アクチュエータの駆動力をロアーコラムに伝達して、ロアーコラムをチルト移動することを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、二次衝突時の衝撃で、ロアーコラムに取り付けられた電動アクチュエータがロアーコラムから離脱して車体前方側に移動するようにすると共に、電動アクチュエータの車体前方側への移動を案内する案内部を、ロアーコラムまたは電動アクチュエータのいずれか一方に設けている。従って、二次衝突時にロアーコラムから電動アクチュエータが離脱した後の移動経路が確実に定まり、ロアーコラムに対してアッパーコラムは、そのコラプス移動の全ストロークにわたって円滑に変位して、運転者に加わる衝撃を緩和することが可能となる。
また、二次衝突時の衝撃で、アッパーコラムに取り付けられた被駆動部材がアッパーコラムから離脱するようにすると共に、被駆動部材に対するアッパーコラムの車体前方側への移動を案内する案内部を、アッパーコラムまたは被駆動部材のいずれか一方に設けている。従って、二次衝突時にアッパーコラムから被駆動部材が離脱した後の移動経路が確実に定まり、ロアーコラムに対してアッパーコラムは、そのコラプス移動の全ストロークにわたって円滑に変位して、運転者に加わる衝撃を緩和することが可能となる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の第1の実施形態のステアリング装置を示す要部の縦断面図である。図2は図1の下面図である。図3は図1のA−A断面図である。第1の実施形態は、ステアリングホイール8の前後方向位置と上下方向位置の両方の位置を調整する、チルト・テレスコピック式のステアリング装置に、本発明を適用した場合について示している。
図1で二点鎖線は二次衝突前の状態を示し、実線は二次衝突後の状態を示す。ステアリングホイール8は、ステアリングシャフト9aの車体後方端(右端)で、コラム1aの車体後方端部(図1の右端部)から車体後方側に突出した部分に固定している。このコラム1aは、車体前方側(図1の左側)に配置されたアウターコラム(ロアーコラム)2aの車体後方側に、車体後方側(図1の右側)に配置されたインナーコラム(アッパーコラム)3aの車体前方側を、がたつきなく、かつ、車体前後方向に摺動可能に内嵌することにより、全長を伸縮自在とされた、伸縮式コラムである。
この様なコラム1aは、アウターコラム2aとインナーコラム3aとの軸方向の嵌合長さを変化させる事により、その全長を伸縮する。従って、上記コラム1aの伸縮に基づき、上記インナーコラム3aが車体前後方向に変位する。
また、アウターコラム2aは、その車体前方側端部が図示しないロアーブラケットに枢動ピンを中心として、車体に枢動可能に支承されている。また、アウターコラム2aの車体後方側端部は、車体に取付けられた図2に示すアッパーブラケット23に、電動モータ24によって駆動される図示しない送りねじ機構によって、車体上下方向に調整可能に支承されている。
そして、電動モータ24を駆動して、送りねじ機構を回転駆動することによって、アウターコラム2aの車体後方側端部はアッパーブラケット23に対して車体上下方向に変位し、ステアリングホイール8のチルト位置が調整可能である。
又、上記ステアリングシャフト9aは、車体後方側に設けた円管状のアウターシャフト13の車体前方側端部と、車体前方側に設けたインナーシャフト14の車体後方側端部とをスプライン係合させている。従って、これら両シャフト13、14は、回転力の伝達が自在であると同時に、伸縮が自在である。
この様なステアリングシャフト9aを構成する、上記アウターシャフト13の中間部車体後方端寄り部分は、軸受15により上記インナーコラム3aの車体後方端部内側に、回転のみ自在に(軸方向の変位を阻止した状態で)支持されている。従ってアウターシャフト13は、その車体後方端部に固定した上記ステアリングホイール8と共に、インナーコラム3aの車体前後方向への変位に伴って、車体前後方向に変位する。上記軸受15は、ころ軸受や玉軸受等の転がり軸受でもよいし、すべり軸受でもよい。
このインナーコラム3aを車体前後方向に変位させる為に、このインナーコラム3aと上記アウターコラム2aとの間に、電動式の送りねじ機構16を設けている。この送りねじ機構16を構成するナット17とねじ杆18とのうち、ねじ杆18はその車体後方側端部(図1の右端部)をインナーコラム3aに対し、結合ブラケット19を介して結合固定している。
従って、本実施形態の場合、上記ねじ杆18は回転しない。即ち、このねじ杆18及び結合ブラケット19が、特許請求の範囲に記載した被駆動部材に相当する。特許請求の範囲に記載した駆動部材であるナット17は、ハウジング部30内に回転のみ自在に支持された状態で、上記ねじ杆18と螺合している。
上記ナット17は、減速機を構成するウォームホイール32の中心部にねじ孔を形成する事により、このウォームホイール32と一体に設けている。ウォームホイール32は、軸受31、31によって、ハウジング部30に回転可能に軸支されている。軸受31、31は、ハウジング部30にねじ込まれたベアリングキャップ39によって、スラスト方向の位置が固定されている。そして、上記ウォームホイール32を、電動モータ(電動アクチュエータ)33の出力軸に固定したウォーム34により回転駆動自在としている。この様に構成するため、この電動モータ33に通電し、上記ウォームホイール32を回転駆動させる事により、上記ねじ杆18及び上記結合ブラケット19が車体前後方向に変位する。上記軸受31、31は、ころ軸受や玉軸受等の転がり軸受でもよいし、すべり軸受でもよい。
この結果、この結合ブラケット19を結合固定したインナーコラム3aと共にステアリングシャフト9aが車体前後方向に変位し、このステアリングシャフト9aの車体後方端部に固定された、ステアリングホイール8の前後方向位置を調整できる。
また、二次衝突時に上記電動モータ33を、上記駆動部材であるナット17と一体とされたウォームホイール32と共に、上記アウターコラム2aから離脱させる様にしている。このために本実施形態の場合には、上記ハウジング部30に形成されたフランジ部35を、上記アウターコラム2aの外周面の下面20に、二次衝突時に加わる衝撃荷重に基づいて離脱可能に装着している。
このために、上記フランジ部35に、車体後方側(図2の右端縁)に開口した切り欠き状の取付孔36を形成している。そして、この取付孔36にねじ37を挿通して、アウターコラム2aの外周面のねじ孔に、このねじ37を螺合緊締している。
なお、上記フランジ部35の両面と、上記アウターコラム2aの外周面の下面20及び上記ねじ37の頭部との間には、低摩擦材を被覆したコーティングプレート38を介在させて、これら各当接面同士の間の摩擦低減を図っている。フランジ部35の離脱方法の変形例として、フランジ部35とアウターコラム2aの外周面の下面20とを樹脂ピンによって結合し、二次衝突時の衝撃力によって樹脂ピンを剪断させて、フランジ部35をアウターコラム2aから離脱させてもよい。
また、図2及び図3に示すように、アウターコラム2aの外周面の下面20には、アウターコラム2aの中心軸線に平行な2本の矩形のガイド溝(案内部)21、21が形成され、ハウジング部30の上面に形成されたガイド突起22、22がこのガイド溝21、21に内嵌している。ガイド溝21、21の車体前後方向の長さは、二次衝突時にインナーコラム3aが車体前方側に変位して、結合ブラケット19がアウターコラム2aの車体後方端に当接するまで、ハウジング部30のガイド突起22を案内可能な長さだけ形成されている。
上述の様に構成される本発明の第1の実施形態の場合、通常時に、前記ステアリングホイール8を所望位置に移動させる際には、図示しないスイッチを操作する事により、上記電動モータ33に通電し、上記ナット17を所望方向に所望量だけ回転駆動する。そして、前記ねじ杆18をこのナット17に沿って移動させ、上記結合ブラケット19を介して上記インナーコラム3aを押し引きし、このインナーコラム3aを車体前後方向に所望量だけ変位させる。
この結果、このインナーコラム3aの内側に回転のみ自在に支持された、アウターシャフト13がこのインナーコラム3aと共に車体前後方向に所望量だけ変位し、このアウターシャフト13の車体後方側端部に固定されたステアリングホイール8の車体前後方向位置が、所望の位置に調整される。
また、図示しないスイッチを操作する事により、上記電動モータ24に通電すると、アウターコラム2aの車体後方側端部が、アッパーブラケット23に対して車体上下方向に変位して、ステアリングホイール8のチルト位置を調整可能となる。
衝突事故に伴う二次衝突によって、上記ステアリングホイール8から、上記アウターシ
ャフト13及び前記軸受15を介して、上記インナーコラム3aに車体前方側(図1、2の左方)への衝撃荷重が加わると、このインナーコラム3aが車体前方側に変位する。
この際、上記アウターコラム2aはそのままの位置に保持され、上記インナーコラム3aのみが、上記アウターコラム2aとの嵌合長さを増大させつつ、車体前方側に変位する。この、二次衝突の進行に伴って、アウターコラム2aも車体への支持部から離脱させ、車体前方側への変位を開始するようにしてもよい。
この様にインナーコラム3aのみが前方に変位する際、インナーコラム3aに結合ブラケット19によって結合されたねじ杆18が、車体前方側(図1の左方)に変位する。このねじ杆18の車体前方側への変位によって、上記アウターコラム2aの側に螺着された上記ねじ37から取付孔36が抜け出ると共に、上記フランジ部35が上記コーティングプレート38から抜け出て、上記ハウジング部30を上記アウターコラム2aから離脱させる。
上記フランジ部35の両面と、上記アウターコラム2aの外周面の下面20及び上記ねじ37の頭部との間には、低摩擦材を被覆したコーティングプレート38を介在させて、これら各当接面同士の間の摩擦低減を図っている。従って、アウターコラム2aに対するフランジ部35の離脱は、上記ステアリングホイール8に衝突した運転者の身体に加わる衝撃を著しく上昇させる様な大きな抵抗を生じる事なく、円滑に行なわれる。
また、ハウジング部30は、ハウジング部30の上面に形成されたガイド突起22、22が、アウターコラム2aの外周面の下面20に形成されたガイド溝21、21に案内されて、車体前方側に円滑に変位する。
従って、ハウジング部30がアウターコラム2aから離脱した後のハウジング部30の移動経路が確実に定まり、上記アウターコラム2aに対してインナーコラム3aは、そのコラプス移動の全ストロークにわたって円滑に変位して、ステアリングホイール8が車体前方側に変位する事に対して抵抗にはならなくなる。
そのため、上記ステアリングホイール8は、図1の二点鎖線位置から実線位置まで、円滑に変位する。この結果、このステアリングホイール8に衝突した運転者の身体に加わる衝撃を緩和し、この運転者の保護の充実を図れる。又、本実施形態の場合、前述の図10に示した従来構造の様に、ねじ杆18を2分割構造とする必要がない為、上記ステアリングホイール8の位置調整時の静粛性を確保することができる。
図4から図6は、上記したガイド溝とガイド突起の変形例を示し、図1のA−A断面図相当である。図4は、アウターコラム2aの外周面の下面20に、図3に示した第1の実施形態よりも幅の広い1本の矩形のガイド溝(案内部)21aが形成され、ハウジング部30の上面に形成された幅の広い1本のガイド突起22aが、このガイド溝21aに内嵌している。この構成により、二次衝突時に、ハウジング部30のガイド突起22aがアウターコラム2aのガイド溝21aに案内されて、車体前方側に円滑に変位する。
図5は、アウターコラム2aの外周面の両側の側面20a、20aに、各々矩形のガイド溝(案内部)21b、21bが形成され、ハウジング部30の上面からL字形に形成された2本のガイド突起22b、22bが、この矩形のガイド溝21b、21bに左右両側から内嵌している。このガイド溝21b、21bがガイド突起22b、22bの下面を支持し、ガイド突起22b、22bがガイド溝21b、21bから脱落しないように押えている。
従って、このような側面に形成されたガイド溝21b、21bとハウジング部30のガイド突起22b、22bによって、二次衝突時に、ハウジング部30はアウターコラム2aから脱落することが無く、確実にガイド溝21b、21bに案内されて、車体前方側に円滑に変位する。
図6は、アウターコラム2aの外周面の下面20に、幅の広い1本のT字形のガイド溝(案内部)21cが形成され、ハウジング部30の上面に形成された幅の広い1本のT字形のガイド突起22cが、このガイド溝21cに内嵌している。このガイド溝21cがガイド突起22cの下面を支持し、ガイド突起22cがガイド溝21cから脱落しないように押えている。
従って、このような下面20に形成されたT字形のガイド溝21cとハウジング部30のガイド突起22cによって、二次衝突時に、ハウジング部30はアウターコラム2aから脱落することが無く、確実にガイド溝21cに案内されて、車体前方側に円滑に変位する。
図7から図8は、本発明の第2の実施形態のステアリング装置であり、電動式パワーステアリング装置を備えたステアリング装置に適用した例を示し、図7は要部の縦断面図である。図8は図7の下面図である。図7から図8に示すように、アウターコラム2aの車体前方側端部には、電動式パワーステアリング装置(操舵力補助装置)25のギヤボックス26が取付けられ、ギヤボックス26には電動モータ27が取付けられている。
電動モータ27を回転してギヤボックス26の減速機構に伝達し、ステアリングシャフト9aに加えられた操舵力に比例した補助操舵トルクを、ギヤボックス26の車体前方側端部の出力軸28に伝えて、車輪の操舵を小さなトルクで行えるようにしている。この電動式パワーステアリング装置25以外の構造については、第1の実施形態と同一であるので、詳細な説明は省略する。
上記実施形態では、ガイド溝21、21a、21b、21cをアウターコラム2a側に形成し、ガイド突起22、22a、22b、22cを離脱する側のハウジング部30に形成しているが、ガイド溝21、21a、21b、21cを離脱する側のハウジング部30に形成し、ガイド突起22、22a、22b、22cをアウターコラム2a側に形成してもよい。
また、上記実施形態では、二次衝突時に、駆動部材側のナット17、ウォームホイール32、電動モータ33を、アウターコラム2aから離脱させる様にしている。他の例として、二次衝突時に、被駆動部材側のねじ杆18及び結合ブラケット19を、インナーコラム3aから離脱させる様にしてもよい。その場合、インナーコラム3a側にガイド溝を形成し、離脱する側の結合ブラケット19にガイド突起を形成してもよいし、離脱する側の結合ブラケット19にガイド溝を形成し、インナーコラム3a側にガイド突起を形成してもよい。
さらに、上記実施形態では、アウターコラム2aがロアーコラム、インナーコラム3aがアッパーコラムで構成されているが、アウターコラム2aをアッパーコラム、インナーコラム3aをロアーコラムにしてもよい。また、アウターシャフト13がアッパー側ステアリングシャフト、インナーシャフト14がロアー側ステアリングシャフトで構成されているが、アウターシャフト13をロアー側ステアリングシャフト、インナーシャフト14をアッパー側ステアリングシャフトにしてもよい。
また、上記実施形態では、チルト・テレスコピック式のステアリング装置に適用した例について説明したが、テレスコピック位置の調整だけを行うステアリング装置に適用してもよい。
本発明の第1の実施形態のステアリング装置を示す要部の縦断面図である。 図1の下面図である。 図1のA−A断面図である。 ガイド溝とガイド突起の変形例を示し、図1のA−A断面図相当である。 ガイド溝とガイド突起の他の変形例を示し、図1のA−A断面図相当である。 ガイド溝とガイド突起のさらに他の変形例を示し、図1のA−A断面図相当である。 本発明の第2の実施形態のステアリング装置を示す要部の縦断面図である。 図7の下面図である。 従来のステアリング装置を示す要部の側面図である。 従来の駆動ロッドを示す一部を断面した拡大図である。
符号の説明
1、1a コラム
2、2a アウターコラム
3、3a インナーコラム
4 結合板
5、5a 駆動ロッド
6 雄ねじ部
7 ハウジング
8 ステアリングホイール
9、9a ステアリングシャフト
10 外筒
11 内軸
12 ピン
13 アウターシャフト
14 インナーシャフト
15 軸受
16 送りねじ機構
17 ナット
18 ねじ杆
19 結合ブラケット
20 下面
20a 側面
21、21a、21b、21c ガイド溝
22、22a、22b、22c ガイド突起
23 アッパーブラケット
24 電動モータ
25 電動式パワーステアリング装置
26 ギヤボックス
27 電動モータ
28 出力軸
30 ハウジング部
31 軸受
32 ウォームホイール
33 電動モータ
34 ウォーム
35 フランジ部
36 取付孔
37 ねじ
38 コーティングプレート
39 ベアリングキャップ

Claims (6)

  1. 車体に固定可能なロアーコラム、
    上記ロアーコラムにテレスコピック位置調整可能に嵌合されたアッパーコラム、
    上記アッパーコラムに取り付けられた被駆動部材、
    上記アッパーコラムに回転可能に軸支され、車体後方側にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフト、
    上記ロアーコラムに離脱可能に取り付けられた電動アクチュエータ、
    上記電動アクチュエータの駆動力を上記被駆動部材に伝達して、上記アッパーコラムをテレスコピック移動する駆動機構、
    上記ロアーコラムまたは電動アクチュエータのいずれか一方に設けられ、二次衝突時の衝撃荷重によって、上記電動アクチュエータがロアーコラムから離脱して車体前方側に移動する時、電動アクチュエータの車体前方側への移動を案内する案内部を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 車体に固定可能なロアーコラム、
    上記ロアーコラムにテレスコピック位置調整可能に嵌合されたアッパーコラム、
    上記アッパーコラムに離脱可能に取り付けられた被駆動部材、
    上記アッパーコラムに回転可能に軸支され、車体後方側にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフト、
    上記ロアーコラムに取り付けられた電動アクチュエータ、
    上記電動アクチュエータの駆動力を上記被駆動部材に伝達して、上記アッパーコラムをテレスコピック移動する駆動機構、
    上記アッパーコラムまたは被駆動部材のいずれか一方に設けられ、二次衝突時の衝撃荷重によって、上記被駆動部材がアッパーコラムから離脱してアッパーコラムが車体前方側に移動する時、被駆動部材に対するアッパーコラムの車体前方側への移動を案内する案内部を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記案内部は、上記ロアーコラムまたは電動アクチュエータのいずれか一方に形成されたガイド溝であり、
    上記ロアーコラムまたは電動アクチュエータのいずれか他方には、上記ガイド溝に嵌合するガイド突起が形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項2に記載されたステアリング装置において、
    上記案内部は、上記アッパーコラムまたは被駆動部材のいずれか一方に形成されたガイド溝であり、
    上記アッパーコラムまたは被駆動部材のいずれか他方には、上記ガイド溝に嵌合するガイド突起が形成されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記ロアーコラムの車体前方側には、上記ステアリングシャフトの操舵力に比例した操舵補助トルクを付与する操舵力補助装置が取付けられていること
    を特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記ロアーコラムはその車体前方側が車体に枢動可能に支承されると共に、
    上記ロアーコラムの車体後方側は、車体に取付け可能なアッパーブラケットにチルト位置調整可能に支承され、
    上記アッパーブラケットに取付けられた電動アクチュエータの駆動力をロアーコラムに伝達して、ロアーコラムをチルト移動すること
    を特徴とするステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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