JP5122863B2 - ロールを用いてフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法およびフレキシブル断面材の冷間ロール成形装置 - Google Patents

ロールを用いてフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法およびフレキシブル断面材の冷間ロール成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、長尺部材を折り曲げてフレキシブル断面を有する部材を製造する方法及びこれを実施する装置に関し、特に詳細には、コイル材を自由曲線に沿って切断してブランク材を形成するとともに、この形成されたブランク材板縁から所望する折り曲げ予定ラインに沿って、板縁に沿って曲げ成形して、フレキシブル断面を有する長尺部材を連続的に製造する方法及びこれを実施する冷間ロール装置に関する。
断面の幅、断面の形状が連続的に変化する製品は、従来、プレス装置、ベンダー、プレスブレーキなどによって成形されていた。しかし、これらの装置による方法は、その装置の加工範囲以上の長尺の製品を製造するのに適していない。また、10m から20m のような長い製品を、これらの方法で製造するための装置は非常に大型になるほか、高コストとなる。また、断面の幅が連続的に変化する長尺部材を製造する装置として、本件出願人が出願した特許文献1に示すような製造装置が知られている。
特開2004-130383
プレス装置やプレスブレーキによって長尺製品を製造する方法は、装置が大型であり、かつ、高コストである。特に、プレス装置による製造技術は、製品の形状が変わる度に、専用の金型を準備しなければならず、金型費用は莫大となる。また、前記特許文献1に示す製造装置では、まだ所望の断面形状を有する長尺部材を製造することができなかった。
本発明は、上記問題を解決し、断面形状がいろいろに変化しても、専用の金型を製作することなく、連続的に且つ所望の形状を有する長尺部材を製造する方法及びこの方法を実施する装置を提供する。
本発明は、前記目的を達成するために提唱されたものであり、請求項1記載の発明は、長尺材料をその長手方向に連続的に供給する供給工程と;
長尺材料の前記長手方向に直交する方向におけるブランク材の幅及び折り曲げ予定位置を制御装置に入力されて設定する設定工程と、
連続的に供給された長尺部材を、ブランク材の幅が制御装置より入力された切断幅に基づき自動走行型レーザ切断装置のACサーボモータを制御し、アクチュエータを介して移動機構を動かしレーザ発生部のレーザ照射位置を動かし、供給されたレーザ発生部の長尺部材を前記設定工程で設定された幅と同じになるように、長尺部材を、その供給方向に連続的に切断し、所望の輪郭形状を有するブランク材を作成する第1の切断工程と;
前記切断工程の切断位置より、前記ブランク材の供給方向において、所定の距離だけ下流側に設けられ、ロール位置を供給方向に直交する方向に移動可能であるとともに、ロール軸の前記供給方向に対する傾斜角度を連続的に変更可能なタンデムフレキシブル冷間ロール成形装置を用い、前記ロール成形装置の前記供給方向に直交する方向における移動及び傾斜角度を、前記ブランク材の移動速度に基づいて、ロール成形装置のロール成形位置において、前記折り曲げ予定位置の時間的移動方向に対して、前記ロール軸の前記供給方向に対する直交する方向に対する角度を直角に保持するようにして、ロール成形を行い、前記折り曲げ予定位置において、前記ブランク材の端部を連続的に折り曲げる曲げ成形工程と:
を備えたPLC制御による成形工程を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法を提供する。
上記製造方法では、長尺部材の折り曲げ予定位置で、折り曲げを実施するロール成形装置のロール軸を、折り曲げ予定位置の時間的移動方向に対して、常に直角に保持した状態で、ロール成形するため、所望の形状の折り曲げ予定ラインに沿って、所望に断面形状を有する長尺部材を成形することが可能となる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の長尺部材の製造方法において、更に、前記曲げ成形工程完了後、曲げ成形された長尺部材を、供給方向に沿って、所望の長さに切断する第2の切断工程を備えたPLC制御による成形工程を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法を提供する。
このように、第2の切断工程を設けることにより、所定の長さを有する長尺部材を、連続して製造することができ、製造効率を向上させることができる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法において、前記曲げ成形工程を、複数段設けてあるPLC制御による成形工程を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法を提供する。
このように構成することにより、長尺部材の折り曲げを段階的に行うことができるため、所望の断面形状を有する長尺部材を製造することができる。
また、請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載のフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法において、前記曲げ成形工程での前記ロール装置は、各段の上下成形ロール曲げ角度周速度の材料送り方向速度ベクトルは前記長尺部材の供給速度と同じになるように制御されていることを特徴とするPLC制御による成形工程を採用したフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法を提供する。
このようにロールの周速度を制御することにより、ロール成形装置でのブランク材の送りがスムーズになり、ブランク材のフランジ部が座屈するのを防ぐことができ、より所望の形状を有する長尺部材を製造することができる。
また、請求項5記載の発明は、長尺部材をその長手方向に連続的に供給する供給装置と;
長尺材料の前記長手方向に直交する方向におけるブランク材の幅及び折り曲げ予定位置を制御装置に入力されて設定する設定装置と、
前記供給装置の後段に設けられ、連続的に供給された長尺部材を、ブランク材の幅が前記設定装置で設定された幅と同じになるように、長尺部材を、長尺部材の供給方向に連続的に切断し、所望の輪郭形状を有するブランク材を作成する切断装置と;
前記切断工程の切断位置より、前記ブランク材の供給方向において、所定の距離だけ下流側に設けられ、ロール位置を供給方向に直交する方向に移動可能であるとともに、ロール軸の前記供給方向に対する傾斜角度を連続的に変更可能なロール成形装置と、
長尺材料の前記長手方向に直交する方向におけるブランク材の幅及び折り曲げ予定位置に関するデータを受け取り、前記供給装置、前記設定装置、前記切断装置及び前記ロール成形装置を制御し、前記ロール成形装置の前記供給方向に直交する方向における移動及び傾斜角度を、前記ブランク材の移動速度に基づいて、ロール成形装置のロール成形位置において、前記折り曲げ予定位置の時間的移動方向に対して、前記ロール軸の前記供給方向に対する直交する方向に対する角度を直角に保持するようにして、ロール成形を行い、前記折り曲げ予定位置において、前記ブランク材の端部を連続的に折り曲げることを実施させる制御装置と、
を備えたPLC制御による成形装置を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の冷間ロール成形装置を提供する。
上記の製造装置では、長尺部材の折り曲げ予定位置で、折り曲げを実施するロール成形装置のロール軸を、折り曲げ予定位置の時間的移動方向に対して、常に直角に保持した状態で、ロール成形するため、所望の形状の折り曲げ予定ラインに沿って、所望に断面形状を有する長尺部材を成形することが可能となる。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、フレキシブル断面を有する長尺部材を効率的に、且つ連続的に製造することができる製造方法及びこれを実施する冷間ロール製造装置が提供される。
また、本発明では、PLC(Programmable logic controller)制御による成形工程を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法または成形装置であるため以下のような特有の効果を有する。
(i)すなわち、本発明によるフレキシブル断面材の製造装置は、プレス装置では製造が不可能である長尺の製品を製作することができる。
(ii)また、断面の形状が変化した場合でも、プレス装置の場合のように、その都度、専用の金型を製作する必要はない。
(iii)この結果、金型製作費用が不要になるほか、金型のセットに要する作業時間も不要となる。これ等の事項は、設定を組み替えるのみで済ませることができるからである。
以下、添付図面を参照するとともに、本発明の一実施例であるフレキシブル断面を有する長尺部材の冷間ロール成形装置の実施例を説明するとともに、フレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるフレキシブル断面を有する長尺部材の冷間ロール成形装置の概観を示す図である。また、図2は、上記ロール成形装置で製造されるフレキシブル断面を有する長尺部材を示す。図2(a)は、傾斜直線で切断したブランク材(折り曲げ部を有していない状態の長尺部材)の板縁を板縁に沿って曲げ起こしたときの長尺部材を示し、図2(b)は、曲線切断されたブランク材の板縁を曲線板縁に沿って曲げ起こした長尺部材を示す。
図1に示すように、本発明の一実施例である冷間ロール装置10は、各種フレキシブル断面材を製造する概略ラインを実現するものであり、長尺部材の材料である成形用コイル材1を供給する材料供給部2と、その後段に設けられ、材料供給部2から供給された長尺部材の材料を連続的に受け入れる入り口ガイド部3と、供給された長尺部材の材料を所定の供給速度で後段に供給するとともに、長尺部材の一側面を所望の幅だけ曲げ立ち上げるタンデム冷間ロール成形装置部4と、更に、その後段に設けられ、供給された長尺部材を供給方向に沿って連続的に切断する自動走行型レーザ切断装置5と、自動走行型レーザ切断装置5の後段に設けられ、自動走行型レーザ切断装置で形成されたブランク材を所望の連続的に変化する断面形状を有する長尺部材にロール成形する冷間ロール成形装置6と、更に、冷間ロール成形装置6の後段に設けられ、冷間ロール成形装置6で所望の連続した断面形状を有する長尺部材を、所定の長さに切断する自動走行型切断装置7と、これらの成形装置を一体的に制御する制御装置8とにより構成されている。また、本実施例では、冷間ロール成形装置6は、3段の冷間ロール成形装置6a、6b、6cで構成され、供給されたブランク材を、段階的にロール成形し、所望の連続的な断面形状を有する長尺部材を成形している。
この冷間ロール装置10には、更に各種のセンサーが設けられ、連続して流れている長尺部材の材料、ブランク材、成形された長尺部材の位置、形状、供給速度等を計測している。また、制御装置8は、自動走行型レーザ切断装置5で連続的に切断することにより形成するブランク材の連続的に変化する幅に関する位置制御指令データを、ブランク材の折り曲げ予定ラインの位置制御指令データとして用いるための入力装置を有している。そして、ロ−タエンコーダで計測されたデータは、制御装置8に入力され、制御装置8は、これらの入力されたデータに基づいて、自動走行型レーザ切断装置5および冷間ロール成形装置6、更に自動走行型切断装置7とを制御している。
図3は、図1に示す入り口ガイド部3と冷間ロール成形装置4の構成を示す。入り口ガイド部3は、図に示すように、コイル材1が板幅方向に移動するのを止めるガイド部3aを備え、更にコイル材1を送る機能(図示せず)を備えている。また、この冷間ロール成形装置4は、図に示すように3段の冷間ロールより構成され、入り口ガイド部3から供給されてきたコイル材の側面を折り曲げ、一定の高さを有するL字形状の断面を成形する。この冷間ロール成形装置4は、通常使用されているものであり、当業者にとって明瞭なものであるため詳細な説明は省略する。
次に図4は、図1の自動走行型レーザ切断装置5の詳細構成を示す。これは、自動走行型レーザ切断装置5は、切断用のレーザを発生するレーザ発生部5aと、制御装置8からの制御指令で長尺部材の板幅方向にレーザ発生部5aを移動させる移動機構5bとを備え、レーザ発生部5aは、移動機構5b上に搭載されている。この移動機構5bは、制御指令で動作するACサーボモータ5c、このACサーボモータ5cの回転に基づいてレーザ発生部5aを移動させるアクチュエータ5dと、アクチュエータ5dを搭載しているプレート5eで構成されている。コイル材を直線、あるいは曲線に切断する方法は、一定速度で供給される長尺部材に対して、レーザ発生部5aを供給されてくる長尺部材の板幅方向の移動位置を変えることによって行っている。そして、レーザ発生部5aから発生するレーザにより、制御装置8からの制御指令に基づいて、長手方向にそって、連続的に変化する任意の板幅を持ったブランク材を形成することができる。
図5は、図1に示すタンデムフレキシブル冷間ロール成形装置6の単段の構成を示す。そして、図6は、このタンデムフレキシブル冷間装置6a等の断面構造を示す。タンデムフレキシブル冷間ロール成形装置6aは、ロール部6dと、このロール部を自動走行型レーザ切断装置5の備えられている移動機構5dと同様な構造を有する移動機構6eと、さらにロール部の曲げ角部(ロールの中心)を中心として、ロール部のロール軸Qを、ブランク材の供給方向に対して所望の角度となるようにロール部6dを回転する機構6fを加えたものである。これは、移動機構6eの移動プレート6h上に、図示のような片持ち支持の冷間ロール成形装置6jを回転可能な円盤6fに固定してあり、この円盤6fをタイミングベルト6kによって、ACサーボモータ6mの動力が伝達する機構になっている。なお、円盤6fの回転中心Pの真上延長上にロールの曲げ角部がくるように設計されている。また、円盤6fに固定されるロール保持部6jには速度可変型のロール駆動用サーボモータ6nが設けられ、このロール駆動用サーボモータ6nにより、ロール部6dは、制御装置8からの制御指令により、任意の速度で回転する。
そして、この単段のタンデムフレキシブル冷間ロール成形装置6aが、3段、設けられている。
このタンデムフレキシブル冷間ロール成形装置6の後段に設けてあり、冷間ロール成形され、所望の断面形状を有する長尺部材を、任意の長さに切断するレーザ切断装置7の構造については、通常のレーザ切断装置と同様な構造を有しているため、詳細な説明は省略する。
次に、上記冷間ロール装置10で、フレキシブルな断面を有する長尺材の製造方法について説明する。
本実施例の製造方法では、コイル材を連続して冷間ロール装置10の入り口部3に供給する材料供給工程と、制御装置8に、長尺材料の長手方向に直交する方向で、自動走行型レーザ切断装置5で切断させる長手方向の幅(切断幅)及び曲げしろ(立ち上げ幅)すなわち、折り曲げ予定位置を設定する設定工程と、連続的に供給された長尺部材を、ブランク材の幅が前記設定工程で設定された幅と同じになるように、長尺部材を、長尺部材の供給方向に連続的に切断し、所望の輪郭形状を有するブランク材を作成する切断工程と、この切断され、形成されたブランク材を、設定工程で設定された折り曲げ予定位置に沿って、折り曲げ、立ち上げる曲げ成形工程と、この曲げ成型された長尺材を、制御装置8の制御により所定に長さに切断する切断工程が実施される。
ここで、材料供給工程については、コイル材は、その長手方向に一定の速度で、供給される。
設定工程では、切断幅及び折り曲げ予定位置が、制御装置8に入力され、設定される。
切断工程では、制御装置8より入力された切断幅に基づいて、自動走行型レーザ切断装置5のACサーボモータ5cを制御し、アクチュエータ5dを介して、移動機構5bを動かし、レーザ発生部5aのレーザ照射位置の動かし、材料供給工程から供給されたレーザ発生部5aの長尺材を設定された切断幅(長手方向に沿って直線または曲線状)に沿って切断し、ブランク材を成形する。
次に曲げ成形工程では、設定工程で入力された折り曲げ予定位置、切断幅に基づいて計算された、ロールの曲げ位置、ロール軸の角度、ロールの回転速度
が計算され、この計算された値に基づいて、タンデムフレキシブル冷間ロール成形装置6のACサーボモータ6g及び6mを動かし、ロールの幅方向への送り量、ロール軸方向が、曲げ予定位置における時間的変化方向に対して直交するようにロール軸を制御し、設定された予定位置で、供給されてきたブランク材を折り曲げ、所望のフレキシブルな断面形状を有する長尺部材を成形する。また、制御装置8の制御信号により、ACサーボモータ6nを駆動され、ロールの回転速度は、制御装置8で計算されたロールの回転速度を保持されている。
なお、切断工程、曲げ成形工程での切断装置、フレキシブル冷間ロール成形装置の制御において、切断装置とフレキシブル冷間ロール成形装置との間隔、また多段のフレキシブル冷間ロール成形装置が設けられている場合には、それぞれに設けられているACサーボモータ等の制御を、それらの配置間隔に基づいて、遅延させて動かすことより、制御装置8の計算・演算量を減らすことも可能である。
次にロール軸と折り曲げ予定位置の関係について、図7を用いて説明する。
図7において、ブランク材は、Y軸方向に送られており、設定工程で設定された、自動走行型レーザ切断装置5により切断された切断ライン7aで外形が規定されている。ここで、点線で示す、折り曲げ位置(ライン)7bは、切断ライン7aから、一定の距離だけ内側に入った位置であり、これは、フランジを目的の幅にするために、その都度、制御装置8において、「曲げしろ」として目的の幅の値を入力する。点線7bが板縁と同じ曲線状の形状になるためには、ロータエンコーダで計測されたブランク材の送り量dyと板幅の変化量dx(自動走行型レーザ切断装置5が移動する変化量)からtanθ=dx/dy(時間的変化)を制御装置8で計算して、この角度θでロール軸Qが向きを変えている。このようにロール軸の角度を設定することより、ロールによるスムーズな折曲げが実現でき、また、ブランク材の折り曲げ部での歪みを抑えることができる。
次にロールの回転速度と曲げ予定位置との関係について図8を用いて説明する。図7で説明したようにロール軸は、折り曲げ予定ライン7bの時間的変化(傾斜)に対して直交させて、ロール成形を行うが、その際、折り曲げ予定ライン7bとロールとの接触点での送り速度Vr(ロール曲げ角部周速度)が、上記傾斜とブランク材の送り方向(Y軸方向)と角度θをなすとき、Vr=V/cosθ(Vは、ブランク材送り速度)となるようなVrの値でロール成形を行う。もし、ロールの周速度Vrをブランク材の送り速度Vと同じであると、図示のように傾斜している部分では、ロール曲げ角部周速度ベクトルの余弦成分(Vr×cosθ)は材料送り速度Vより遅くなるため、ブランク材の送りにブレーキをかけることになる。これは、ブランク材に無用なひずみをが生じ、縁波、いわゆる座屈を生じる。
上記製造装置で板幅150mm、長さ4000mm、板厚0.5mmの冷間圧延鋼板(SPCC 材)を曲線に沿って、曲げしろ(フランジ幅)10mm、曲げ角度60度に3段のロール(曲げ角度20、40、60度)で曲げ起こした。また、鋼板のもう一方の側は、コイル材の挿入側の冷間ロール成形装置でフランジ幅8mm、曲げ角度90 度に3 段のロール(曲げ角度30、60、90度)で曲げ起こした。
次に、曲線の板縁から一定の位置を曲げ起こすと、フランジの凸側は圧縮、凹側は引張りの応力が働く。いわゆる、プレス成形の縮みフランジ、伸びフランジの現象が生じる。この現象で生じたひずみは、断面の平らなウエブ部分の平胆度を悪くすることが懸念された。しかし、フランジ幅Fと板厚tの比率(F/t)が小さいため(F/t(10/0.5)=20)か、このような懸念事項は認められなかった。
本発明のロールを用いてフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法およびフレキシブル断面材の冷間ロール成形装置は、上記実施例に限定されず、種々の変形例、応用例が考えられる。
例えば、上記実施例では、曲げしろ(フランジ幅)を設定しているが、タンデムフレキシブル冷間ロール成形装置6a、6b、6c等をブランク材の切断端部から、ブランク材の幅方向に可変に移動させることより、連続して変化する立ち上げ高さ有するフレキシブルな断面を有する長尺材を製造できる。
上述のように、本発明のフレキシブル断面材の製造装置は、以上述べたようなPLC制御による製造装置であるために、以下のような効果を有する。
すなわち、本発明によるフレキシブル断面材の製造装置は、プレス装置では製造が不可能である長尺の製品を製作できる。
また、断面の形状が変化した場合でも、プレス装置の場合のように、その都度、専用の金型を製作する必要はない。
この結果、金型製作費用が不用になるほか、金型のセットに要する作業時間も不要となる。これらの事項は、設定を組み替えるのみで済ませることができる。
本発明に従う一実施例である、冷間ロール成形装置の概略構成を示す図である。 図1に示す冷間ロール成形装置で形成したフレキシブル断面形状を有する長尺部材の概観構成を示すイメージ図である。 図1に示す冷間ロール成形装置の入り口ガイドと材料を送る冷間ロール成形装置を示す図である。 図1に示す自動走行型レーザ切断装置を示す図である。 単段フレキシブル冷間ロール成形装置の説明図である。 単段フレキシブル冷間ロール成形装置の正面図である。 単段フレキシブル冷間ロール成形装置のロール軸とブランク材板縁曲線とのなす角度、および、折り曲げ予定ラインとの関係を説明する図である。 単段フレキシブル冷間ロール成形装置のロール曲げ角部のロール周速度、曲げ角部ロール周速度の余弦成分、および、ブランク材送り速度との関係を説明する図である。
符号の説明
1…成形用コイル材、2…材料供給部、3…入り口ガイド部、4…冷間ロール成形装置、5…自動走行型レーザ切断装置、6…タンデムフレキシブル冷間ロール成形装置、7…自動走行型切断装置、8…制御装置、5c、6g、6m…ACサーボモータ、6n…ロール駆動用サーボモータ、6d…ロール部、10…冷間ロール装置。

Claims (5)

  1. 長尺材料をその長手方向に連続的に供給する供給工程と;
    長尺材料の前記長手方向に直交する方向におけるブランク材の幅及び折り曲げ予定位置を制御装置に入力されて設定する設定工程と、
    連続的に供給された長尺部材を、ブランク材の幅が制御装置より入力された切断幅に基づき自動走行型レーザ切断装置のACサーボモータを制御し、アクチュエータを介して移動機構を動かしレーザ発生部のレーザ照射位置を動かし、供給されたレーザ発生部の長尺部材を前記設定工程で設定された幅と同じになるように、長尺部材を、その供給方向に連続的に切断し、所望の輪郭形状を有するブランク材を作成する第1の切断工程と;
    前記切断工程の切断位置より、前記ブランク材の供給方向において、所定の距離だけ下流側に設けられ、ロール位置を供給方向に直交する方向に移動可能であるとともに、ロール軸の前記供給方向に対する傾斜角度を連続的に変更可能なタンデムフレキシブル冷間ロール成形装置を用い、前記ロール成形装置の前記供給方向に直交する方向における移動及び傾斜角度を、前記ブランク材の移動速度に基づいて、ロール成形装置のロール成形位置において、前記折り曲げ予定位置の時間的移動方向に対して、前記ロール軸の前記供給方向に対する直交する方向に対する角度を直角に保持するようにして、ロール成形を行い、前記折り曲げ予定位置において、前記ブランク材の端部を連続的に折り曲げる曲げ成形工程と;
    を備えたPLC制御による成形工程を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法。
  2. 請求項1記載の長尺部材の製造方法において、更に、前記曲げ成形工程完了後、曲げ成形された長尺部材を、供給方向に沿って、所望の長さに切断する第2の切断工程を備えたPLC制御による成形工程を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載のフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法において、前記曲げ成形工程を、複数段設けてあるPLC制御による成形工程を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法。
  4. 請求項1、2又は3記載のフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法において、前記曲げ成形工程での前記ロール装置は、各段の上下成形ロール曲げ角度も周速度の材料送り方向速度ベクトルは前記長尺部材の供給速度と同じになるように制御されていることを特徴とするPLC制御による成形工程を採用したフレキシブル断面を有する長尺部材の製造方法。
  5. 長尺部材をその長手方向に連続的に供給する供給装置と;
    長尺材料の前記長手方向に直交する方向におけるブランク材の幅及び折り曲げ予定位置を制御装置に入力されて設定する設定装置と、
    前記供給装置の後段に設けられ、連続的に供給された長尺部材を、ブランク材の幅が前記設定装置で設定された幅と同じになるように、長尺部材を、長尺部材の供給方向に連続的に切断し、所望の輪郭形状を有するブランク材を作成する切断装置と;
    前記切断工程の切断位置より、前記ブランク材の供給方向において、所定の距離だけ下流側に設けられ、ロール位置を供給方向に直交する方向に移動可能であるとともに、ロール軸の前記供給方向に対する傾斜角度を連続的に変更可能なロール成形装置と、
    長尺材料の前記長手方向に直交する方向におけるブランク材の幅及び折り曲げ予定位置に関するデータを受け取り、前記供給装置、前記設定装置、前記切断装置及び前記ロール成形装置を制御し、前記ロール成形装置の前記供給方向に直交する方向における移動及び傾斜角度を、前記ブランク材の移動速度に基づいて、ロール成形装置のロール成形位置において、前記折り曲げ予定位置の時間的移動方向に対して、前記ロール軸の前記供給方向に対する直交する方向に対する角度を直角に保持するようにして、ロール成形を行い、前記折り曲げ予定位置において、前記ブランク材の端部を連続的に折り曲げることを実施させる制御装置と、
    を備えたPLC制御による成形装置を特徴とするフレキシブル断面を有する長尺部材の冷間ロール成形装置。
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